図面 (/)

技術 成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法

出願人 日本碍子株式会社
発明者 小川昌伸近藤好正
出願日 2003年5月20日 (17年7ヶ月経過) 出願番号 2003-141371
公開日 2004年12月9日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 2004-345095
状態 特許登録済
技術分野 プレス成形、コンベアを利用した成形
主要キーワード 中空棒状体 異形部材 材料流体 整流プレート セラミック断熱材 螺線状 押出成型装置 異形ダイス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年12月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

中空孔成形パターン及び成形体外観形状を容易且つ低コストで設計・変更することができるとともに、微細な中空孔を高密度に形成することができる成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法を提供する。

解決手段

複数の材料供給孔2を有する整流板4と、整流板4の下方に配設され、材料から得られた成形体20の外観形状を規定する絞り型5と、絞り型内(成形パターン流路)7の鉛直方向に、複数本ワイヤ8が浮遊し、且つ絞り型5の出口断面6に中空孔の成形パターンを形成するように張設された浮遊型10とを有する成形用治具である。

概要

背景

セラミック、金属又はカーボンから任意の形状で、且つ1〜複数の中空孔を有する中空棒状体を得る方法としては、一般的に、プレス成形鋳込み法射出成形法ラバープレス法及びホットプレス法等で中空棒状体を成形し、焼結したり、外観形状を有する焼結体棒状体)にドリル加工放電加工電気化学加工(ECM加工)等で中空孔を穿孔することが行われていたが、これらの方法では非常に複雑な工程を必要とし、且つ技術的に極めて困難であるため生産性も低くなり、特に中空孔の孔径が細くなったり、中空孔を高密度化する場合、その傾向が顕著であった。

概要

中空孔の成形パターン及び成形体の外観形状を容易且つ低コストで設計・変更することができるとともに、微細な中空孔を高密度に形成することができる成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法を提供する。複数の材料供給孔2を有する整流板4と、整流板4の下方に配設され、材料から得られた成形体20の外観形状を規定する絞り型5と、絞り型内(成形パターン流路)7の鉛直方向に、複数本ワイヤ8が浮遊し、且つ絞り型5の出口断面6に中空孔の成形パターンを形成するように張設された浮遊型10とを有する成形用治具である。

目的

本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、中空孔の成形パターン及び成形体の外観形状を容易且つ低コストで設計・変更することができるとともに、微細な中空孔を高密度に形成することができる成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数の材料供給孔を有する整流板と、前記整流板の下方に配設され、前記材料から得られた成形体外観形状を規定する絞り型と、前記絞り型内の鉛直方向に、1〜複数本ワイヤが浮遊し、且つ前記絞り型の出口断面に中空孔成形パターンを形成するように張設された浮遊型と、からなることを特徴とする成形用治具

請求項2

前記浮遊型が、前記整流板の上流側又は下流側に配置され、1〜複数本のワイヤが固定されてなる請求項1に記載の成形用治具。

請求項3

前記絞り型の内面形状が、テーパー状である請求項1又は2に記載の成形用治具。

請求項4

前記絞り型の出口断面が、可変自在である請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形用治具。

請求項5

前記絞り型が、外(周)壁付用の外被形成路を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形用治具。

請求項6

前記浮遊型が、耐摩耗性に優れ、材料流動に対し柔軟に変形するとともに、前記絞り型の出口断面でほとんど変形しない請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形用治具。

請求項7

前記浮遊型が、前記整流板の上流側又は下流側で前記複数のワイヤを結び、溶接接着又は固定治具で固定されたものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形用治具。

請求項8

前記浮遊型が、前記材料の流動性及び/又は前記成形パターンに対応して、さまざまな剛性を有する前記ワイヤから構成されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の成形用治具。

請求項9

整流板の複数の材料供給孔から供給された材料流体が、絞り型内に導入され、前記材料供給孔から前記絞り型出口付近に浮遊して張設された1〜複数本のワイヤで、前記絞り内部における材料流体の流量分布を均一にするとともに、前記複数本のワイヤにより所定の成形パターンが形成された前記絞り型の出口断面から材料流体を押出し成形することにより、前記1〜複数本のワイヤが成形体の中空孔を形成することを特徴とする成形体の製造方法。

請求項10

請求項9に記載の成形体の製造方法であって、前記絞り型をテーパ状にすることにより、材料流体の流速分布の制御や材料流体の流速を緩めて成形パターンを安定化させることを特徴とする成形体の製造方法。

請求項11

請求項9又は10に記載の成形体の製造方法であって、前記絞り型の出口断面を可変自在にすることにより、得られた成形体及び中空孔の外観形状および寸法を変化させることを特徴とする成形体の製造方法。

請求項12

請求項9〜11のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、前記絞り型の最外(周)側に外(周)壁付用の外被形成路を配設することにより、得られた成形体に外周壁が形成されてなることを特徴とする成形体の製造方法。

請求項13

請求項9〜12のいずれか1項に記載の成形体の製造方法であって、複数の層からなり、隣接する前記層を構成する材料流体が異なった積層成形体を得るため、前記整流板の各材料供給孔に各層に対応する各材料流体を導入することを特徴とする成形体の製造方法。

請求項14

前記成形体が、細線中空棒状体である請求項9〜13のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。

請求項15

前記細線中空棒状体の断面寸法が、直径に換算して0.1〜1000mmである請求項14に記載の成形体の製造方法。

請求項16

前記細線中空棒状体の中空孔の断面寸法が、直径に換算して0.001〜990mmである請求項14又は15に記載の成形体の製造方法。

請求項17

前記細線中空棒状体の中空孔の密度が、0.000001〜100000個/mm2である請求項14〜16のいずれか1項に記載の成形体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法に関する。

0002

セラミック、金属又はカーボンから任意の形状で、且つ1〜複数の中空孔を有する中空棒状体を得る方法としては、一般的に、プレス成形鋳込み法射出成形法ラバープレス法及びホットプレス法等で中空棒状体を成形し、焼結したり、外観形状を有する焼結体棒状体)にドリル加工放電加工電気化学加工(ECM加工)等で中空孔を穿孔することが行われていたが、これらの方法では非常に複雑な工程を必要とし、且つ技術的に極めて困難であるため生産性も低くなり、特に中空孔の孔径が細くなったり、中空孔を高密度化する場合、その傾向が顕著であった。

0003

このため、現在では、例えば、特殊なダイス口金中空押出素材押出し成形し、焼成して1〜複数本の中空孔構造を有する中空棒状体(ハニカム構造体も含む)を製造することが主に行われていた。
これにより、生産性が大幅に向上するとともに、中空孔の形状や個数をダイスにより任意に設定することができる。

0004

しかしながら、上記の製造方法では、比較的低粘度の材料を用いているため、押出し成形後、中空孔が崩れ易く安定した品質を得ることが困難であり、特に、微細な中空孔を高密度に有する中空棒状体(ハニカム構造体も含む)を得ることがダイスの構造上困難であるだけでなく、ダイスが消耗し易く、また非常に高価であるため、製造コストが嵩むといった問題点があった。

0005

上記の問題点を解消するため、所定の断面を有する複数の平行なチャンネルを含むセルラ構造体(ハニカム構造体)のチャンネルに充填材料充填したものを、テーパー絞り、再整形することにより、セルラハニカムを得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、セラミックの中空部に充填材料を充填した細線棒状体を複数束ね再整形したものを(必要に応じて、更に束ね再整形した後)ダイス及びプランジャー加圧押し出しすることにより、多孔構造を有する中空棒状体を得る方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、被成形材である可塑性混練体押出し機から押出した後、ねじれ付与装置とその次に金型内を通過させ、断面内部に螺線状の孔と外周部にねじれ溝を有する焼結用素材を得る方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。

0006

【特許文献1】
特表2001−526129号公報
【特許文献2】
特開2001−247372号公報
【特許文献3】
特開平6−264105号公報

0007

しかしながら、特許文献1では、セルラ構造体(ハニカム構造体)を作成後、充填材料を充填・除去する工程が必要であるため、コストがかかるだけでなく、充填材料やハニカム用金型にもコストがかかるという問題点があった。

0008

また、特許文献2では、多孔構造の中空棒状体を作成する場合、微細な中空孔を有する細線棒状体を作成することが困難であるとともに、再整形工程に非常に手間がかかり、高セル密度化もできないという問題点があった。

背景技術

0009

更に、特許文献3では、押出成形中空構造を作製することができるが、孔を高密度にすることができず、任意に孔パターンを配置することが出来ない。また、マンドレル作製コストが高い問題もあった。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、中空孔の成形パターン及び成形体の外観形状を容易且つ低コストで設計・変更することができるとともに、微細な中空孔を高密度に形成することができる成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法を提供することにある。

0011

すなわち、本発明によれば、複数の材料供給孔を有する整流板と、前記整流板の下方に配設され、前記材料から得られた成形体の外観形状を規定する絞り型と、前記絞り型内の鉛直方向に、1〜複数本のワイヤが浮遊し、且つ前記絞りの出口断面に中空孔の成形パターンを形成するように張設された浮遊型と、からなることを特徴とする成形用治具が提供される。
このとき、前記浮遊型は、整流板の上流側又は下流側に配置され、1〜複数本のワイヤが固定されてなることが好ましい。

0012

ここで、本発明では、絞り型が以下に示す▲1▼〜▲3▼のいずれかの条件を満たすことが好ましい。
▲1▼絞り型の内面形状がテーパー状であること。
▲2▼絞り型の出口断面が可変自在であること。
▲3▼絞り型が外(周)壁付用の外被形成路を有すること。

0013

また、本発明では、浮遊型が、耐摩耗性に優れ、材料流動に対し柔軟に変形するとともに、絞り型の出口断面でほとんど変形しないことが好ましい。

0014

更に、本発明では、浮遊型が、整流板の上流側又は下流側で前記複数のワイヤを結び、溶接接着又は固定治具で固定されたものである事が好ましく、また、材料の流動性及び/又は成形パターンに対応して、さまざまな剛性を有するワイヤから構成されてなることが好ましい。

0015

また、本発明によれば、整流板の複数の材料供給孔から供給された材料流体が、絞り型内に導入され、前記材料供給孔から前記絞り型出口付近に浮遊して張設された1〜複数本のワイヤで、前記絞り内部における材料流体の流量分布を均一にするとともに、前記複数本のワイヤにより所定の成形パターンが形成された前記絞り型の出口断面から材料流体を押出し成形することにより、前記1〜複数本のワイヤが成形体の中空孔を形成することを特徴とする成形体の製造方法が提供される。

0016

このとき、上記の成形体の製造方法は、以下に示す▲1▼〜▲4▼のいずれかの条件を満たしていることが好ましい。
▲1▼絞り型をテーパ状にすることにより、材料流体の流速分布の制御や材料流体の流速を緩めて成形パターンを安定化させること。
▲2▼絞り型の出口断面を可変自在にすることにより、得られた成形体及び中空孔の外観形状および寸法を変化させること。
▲3▼絞り型の最外(周)側に外(周)壁付用の外被形成路を配設することにより、得られた成形体に外周壁が形成されてなること。
▲4▼複数の層からなり、隣接する前記層を構成する材料流体が異なっている積層成形体を得るため、前記整流板の各材料供給孔に各層に対応する各材料流体を導入すること。

課題を解決するための手段

0017

尚、上記の成形体の製造方法では、得られた成形体が細線中空棒状体であることが好ましい。
このとき、細線中空棒状体の断面寸法が直径に換算して0.1〜1000mm、また細線中空棒状体の中空孔の断面寸法が直径に換算して0.001〜990mmであることが好ましく、更に細線中空棒状体における中空孔の密度が、0.000001〜100000個/mm2であることが好ましい。

0018

本発明に係る成形用治具は、複数の材料供給孔を有する整流板と、整流板の下方に配設され、材料から得られた成形体の外観形状を規定する絞り型と、絞り型内の鉛直方向に、1〜複数本のワイヤが浮遊し、且つ絞り型の出口断面に中空孔の成形パターンを形成するように張設された浮遊型とからなるものである。
このとき、前記浮遊型は、整流板の上流側又は下流側に配置され、1〜複数本のワイヤが固定されてなることが好ましい。
また、上記成形用治具を用いた本発明の成形体の製造方法は、整流板の複数の材料供給孔から供給された材料流体が、絞り型内に導入され、材料供給孔から絞り型出口付近に張設された1〜複数本のワイヤで、絞り型内における材料流体の流量分布を均一にするとともに、複数本のワイヤにより所定の成形パターンが形成された絞り型の出口断面から材料流体を押出し成形することにより、1〜複数本のワイヤが成形体の中空孔を形成するものである。

0019

以上のことから、本発明の成形用治具は、従来のダイスや口金のように、精密加工処理を有することなく、中空孔の成形パターン及び成形体の外観形状を容易且つ低コストで設計・変更することができるとともに、基本的に、浮遊型と絞り型が別体で構成されているため、従来のダイスや口金と比較して、材料流体による摩耗が発生した場合等に行うメンテナンスも容易且つ低コストで行うことができる。

0020

また、本発明の成形用治具は、材料供給孔から絞り型出口付近に張設された1〜複数本のワイヤで、絞り型内部における材料流体の流量分布を均一にすることができるため、成形品の品質や精度を向上させるとともに、成形品の品質のバラツキを小さくする(成形品の歩留まりを向上する)ことができる。

0021

更に、本発明の成形用治具は、ワイヤが成形体の中空孔を形成するため、従来の方法(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)のように、煩雑な工程を経ることなく、微細な中空孔を有する細線棒状体や微細な中空孔が高密度に形成された成形体を容易且つ低コストで製造することができる。

0022

以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の成形用治具の一例を示す概略縦断面図であり、図2図1の概略正面図、図3図1の成形用治具の各地点における要部断面図を示すものであり、(a)がA−A要部断面図、(b)がB−B要部断面図、(c)がC−C要部断面図、(d)がD−D要部断面図である。
本発明の成形用治具の基本構成は、例えば、図1及び図2に示すように、複数の材料供給孔2を有する整流板4と、整流板4の下方に配設され、材料から得られた成形体20の外観形状を規定する絞り型5と、絞り型内(成形パターン流路)7の鉛直方向に、複数本(図2では7本)のワイヤ8が浮遊し、且つ絞り型5の出口断面6に中空孔の成形パターンを形成するように張設された浮遊型10とからなるものである。

0023

図1に示すように、上記成形用治具を用いて成形体20を製造する場合、整流板4の複数の材料供給孔2から供給された材料流体が、絞り型内7に導入されると、材料供給孔2から絞り型の出口付近に張設された複数本(図1では7本)のワイヤ8が、材料流体の流量分布を均一にするとともに、各ワイヤ8間にかかる圧力を均一にすることにより、図3(a)〜(c)に示すように、テーパー状の絞り型内7の上流側〜下流側にかけて、材料流体の横断面が相似するように縮小されていき、所定の成形パターンが形成された絞り型の出口断面6から材料流体を押出し成形することにより、図3(d)に示すように、中空孔22(図3では7個)が形成された(円柱状)成形体20を得ることができる。

0024

このとき、本発明の成形体の製造方法は、材料流体の特性や成形体の形態に応じて、図4に示すように、絞り型5の出口断面を入口断面3と比較して急激に絞ることにより、材料流体の圧力を急激につけることで成形パターンを変化させたり、図5に示すように、テーパ角度θを変化させることにより、材料流体の流速分布の制御したり、図6に示すように、絞り型の出口から入口までの距離tを長くすることにより、材料流体の流速を緩めて成形パターンを安定化させることができる。

0025

そして、本発明の成形品の製造方法は、例えば、図7(a)に示すように、成形パターン流路の周囲に外被形成路12を配設された絞り型13を用いることにより、図7(b)に示すように、中空孔32(図7(b)では7個)が形成された成形パターン部33の外側に所定の厚さの外被34(外[周]壁)が形成された成形体30(図7(b)では円柱状)を得るものである。

0026

このとき、材料流体の押出成形時に外被形成路12の押出速度と成形パターン流路7との押出速度が異なると、押出成形された成形体30の外皮34や中空孔32に歪みや欠損が生じる原因となるため、図7(a)に示すように、外皮形成路12と成形パターン流路7に供給される材料流体を別々に供給するとともに、外被形成路12に供給される材料量と成形パターン流路7に供給される材料量とのバランス材料分配路15で調節して外被34(外[周]壁)と成形パターン部33との最適化する制御プレート14が、整流プレート4の上流側に配設されている。
尚、図7(a)に示すように、成形パターン部33の材料流体Aと、外被34(外[周]壁)の材料流体Bは、同じ材料であっても異材料であってもよい。

0027

また、本発明の成形品の製造方法は、例えば、図8(a)に示すように、整流板4の各材料供給孔2に各層に対応する各材料流体A〜Cを制御プレート14で分配・供給することにより、図8(b)に示すように、複数の層(図8(b)では3層)からなり、複数の中空孔42を有する隣接する層を構成する材料流体が異なった積層成形体40(図8(b)では六角柱状)を得ることができる。

0028

このとき、制御プレート14は、得られた積層成形体における各層の界面の位置ずれを防止するとともに、積層成形体の表面のしわや変形を防止するため、各材料流路2に供給される材料流体を材料分配路15で別々に供給するとともに、各材料流路2に供給される材料量とのバランスを調節するため、最適化されていることが好ましい。
尚、図9(b)に示すように、中空孔52が各層(図9(b)では2層)の界面54に配置された積層成形体50(図9(b)では四角柱状)を得るためには、例えば、図9(a)に示すように、浮遊型のワイヤ8を各層の界面部に合わせて配置するとともに、その配置場所に該当する材料供給孔2を制御プレート14で塞ぐことにより実現することができる。

0029

更に、本発明の成形体の製造方法は、例えば、図10(a)(b)(c)に示すように、始めに、図10(a)に示すような状態で押出成形しつつ、任意の地点で、図10(b)に示すように、絞り型19の出口断面6を左右に可変させることにより、得られた成形体60の外観形状及び中空孔62の形状を、例えば、図10(c)に示すような形状に変化させることができる。
このとき、図11(a)(b)(c)に示すように、絞り型19の出口断面6だけでなく浮遊型の可動ワイヤ18も左右に可変させることにより、更に特異な形状を有する成形体70(図11(c)参照)を得ることができる。

0030

尚、本発明の成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法は、特に、微細な中空孔が高密度に形成された細線多孔棒状体を押出成形する場合、好適に用いることができ、例えば、外観形状の断面寸法が直径に換算して0.1〜1000mm、中空孔の断面寸法が直径に換算して0.001〜990mm、中空孔の密度が0.000001〜100000個/mm2である細線多孔棒状体を好適に製造することができる。

0031

次に、本発明の成形用治具の主な構成要素の説明をそれぞれ行う。
本発明で用いる絞り型は、成形体の外観(輪郭)形状を規定するものであり、その断面形状も、特に限定されず、用途に応じて、例えば、円形状、四角状、三角形状、六角形状、星状又は(複雑な)異形状といったものを適宜選択することができる。
このとき、本発明で用いる絞り型の内面形状は、テーパー状であることが、押出し成形時に、材料流体の流速分布の制御したり、材料流体の流速を緩めて成形パターンを安定化させることができるため好ましい。
また、本発明で用いる絞り型の出口断面は、可変自在にすることにより、成形体の寸法(外寸法や内寸法)を変化させることができるため、1台の押出成型装置で用途に適合させた成形体を押出成形することができる。
更に、本発明で用いる絞り型は、外周壁付用の外被形成路を有していてもよく、図7(a)に示すような一体型や外被形成路を別途、通常の絞り型と組み合わせたものであってもよい。

0032

本発明で用いる浮遊型は、絞り型内の鉛直方向に、1〜複数本のワイヤが浮遊し、絞り型の出口断面に中空孔の成形パターンを形成するように張設されたものであり、整流板の上流側(図1及び図2参照)又は下流側(図4〜6参照)に配置されてなるものである。
ここで、本発明で用いる浮遊型は、耐摩耗性に優れ、材料流体に対し柔軟に変形するとともに、絞り型の出口断面でほとんど変形しないことが好ましい(図1参照)。
また、本発明で用いる浮遊型は、材料の流動性及び/又は成形パターンに対応して、さまざまな剛性を有するワイヤから構成されていることが好ましい。
例えば、絞り型の内面に近いワイヤの剛性を堅めにすることにより、絞り型の内面近傍における材料流体の逃げを抑制することができるため、得られた成形体の外観形状を良好に維持することができる。
尚、本発明で用いる浮遊型は、整流板の上流側又は下流側で複数のワイヤを結び、溶接、接着又は固定治具で固定されたものであることが好ましく、部分的に可変可能な浮遊型(図11参照)と組み合わせてもよい。

0033

本発明で用いる整流板は、絞り型内(流路部)を区画したり、流路部の一部材料流体の流動を制御する複数の材料供給孔を有するものであり、特に限定されず、用途に応じて、例えば、直交形状、六角形状、円周形状等に配置された多孔構造(図12(a)参照)、異形孔構造(図12(b)参照)、メッシュ構造図12(c)参照)といったものを適宜選択することができる。
また、本発明で用いる整流板は、例えば、図13(a)に示すように、整流板の下流側にディフューザー56を配設することにより、多層押出成形時、ディフューザーなしの場合(図14(a)(b)参照)と比較して、各層(A〜C)の境界55を明確に制御することができる(図13(b)参照)。
更に、本発明で用いる整流板は、通常、様々な流動パターンに対応するため、制御プレートと組み合わせて用いられる。

0034

本発明で用いるワイヤは、材料流体をワイヤの張設方向に誘導することにより、材料流体の流動性を等方向に均一にするとともに、押出成形時に成形体の中空孔の形状を決定するものである。
このとき、本発明で用いるワイヤの外観形状は、特に限定されないが、通常のワイヤだけでなく、ワイヤの先端部に異形部材が配設されたもの(異形ワイヤ)や複数本のワイヤで異形型が吊られたもの(フローティングダイス)であってもよい。

0035

ここで、本発明で用いる異形ワイヤは、例えば、図15(a)に示すように、ワイヤ基部81の先端に留め金83で異形部材82を取り付けることにより、図15(b)〜(d)に示すような任意の断面形状孔を得ることができるため、浮遊型の修正や浮遊型に耐摩耗等のコーティングすることが容易であるとともに、周囲の流動性を調整して、位置決めを行うことができる。
尚、本発明で用いる異形部材82は、硬質材超硬合金を含む)を使用することが耐摩耗性の点から好ましい。

0036

また、本発明で用いるフローティングダイスは、例えば、図16(a)(b)(c)に示すように、金型を薄くすることができ、成形圧力損失を減らすことができるとともに、ワイヤ8の長さを留め具84で調整することができるため、流動バランスの調整も可能である。
また、本発明で用いるフローティングダイス86,88は、レーザーやワイヤ放電で任意の形状に加工することができるとともに、耐摩耗性材料や超硬合金を用いたり、コーティングが施されたものであってもよく、洗浄等のメンテナンスも容易である。

0037

尚、本発明で用いるワイヤの断面形状は、用途に応じて、円形状、四角状、三角形状、六角形状、星状又は異形状を適宜選択することができる。更に、本発明で用いるワイヤの材質は、耐摩耗性に優れ、ワイヤの剛性強度を適宜選択することができるものであれば、特に限定されないが、ナイロン66であることがより好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0038

【実施例】
本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
(実施例)
平均粒径10μmのアルミナ粒子重量比100に対し、バインダとしてメチルセルロース重量10を加え、混練機により混練し、粘土状物(坏土)とした。次に、φ20mmのSUSプレートにφ1.0mmの孔を六角形状に127個配列した整流板を出口形状がテーパでφ2.0mmのノズル形状になった絞り型の上に整流板を設置する。
整流板にφ0.2mmのナイロン66製ワイヤを19本六角形状になるように取り付けた浮遊型を、絞り型出口へ各ワイヤが引き出された状態で設置した。
更に、整流板前にシリンダ設置後、シリンダ内に坏土を投入し、ピストンで10mm/secで押出成形しながら、約100mm毎に切断した後、120℃の乾燥機に10分投入することにより、外径:φ2.1mm、孔径:φ0.2mm、孔数:19を有する成形体(乾燥体)[図17参照]を得た。
次に、得られた成形体を、1時間で200℃まで昇温、200℃で1時間キープ、1時間かけて300℃へ昇温、6時間かけて1600℃へ昇温、1600℃キープで2時間焼成後、自然冷却移行し、室温になった後、焼成体として取り出した。
最後に、得られた焼成体の両端面をヤスリ仕上げ研磨屑を除去し完成体を得た。
得られた完成体は、5mm毎に切断し、その断面を観察した結果、全ての孔が貫通しており、隣接セル間のくっつきや詰まりが無いことを確認した。

図面の簡単な説明

0039

以上説明したように、本発明の成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法は、中空孔の成形パターン及び成形体の外観形状を容易且つ低コストで設計・変更することができるとともに、微細な中空孔を高密度に形成することができる。
これにより、本発明の成形用治具及びこれを用いた成形体の製造方法は、例えば、クロマトグラフ用カラムセラミックスフィルタ高速熱交換器小型反応器金属複合材燃料電池用セル構造体、セパレータインクジェットノズルセラミック金型紡績金型、バーナーノズル多チャンネル液流路、軽量セラミック部材セラミック断熱材光コネクターフェルールパスタ等の食品などといった幅広い用途に多大な貢献をなすものである。

図1
本発明の成形用治具の一例を示す概略縦断面図である。
図2
図1の概略正面図である。
図3
図1の成形用治具の各地点における要部断面図を示すものであり、(a)がA−A要部断面図、(b)がB−B要部断面図、(c)がC−C要部断面図、(d)がD−D要部断面図である。
図4
本発明の成形用治具の他の例を示す概略縦断面図である。
図5
本発明の成形用治具の更に他の例を示す概略縦断面図である。
図6
本発明の成形用治具の別の例を示す概略縦断面図である。
図7
本発明の成形体の製造方法の一例(外(周)壁付)を示すものであり、(a)は概略縦断面図であり、(b)は得られた外(周)壁付成形体の要部断面図である。
図8
本発明の成形体の製造方法の他の例(多層押出)を示すものであり、(a)は概略縦断面図であり、(b)は得られた積層成形体の要部断面図である。
図9
本発明の成形体の製造方法の更に他の例(多層押出)を示すものであり、(a)は概略縦断面図であり、(b)は得られた積層成形体の要部断面図である。
図10
本発明の成形体の製造方法の別の例(可変絞り型)を示すものであり、(a)は通常状態の概略縦断面図、(b)は可変絞り型を左右に拡げた状態の概略縦断面図、(c)は得られた成形体の縦断面図である。
図11
本発明の成形体の製造方法の更に別の例(可変絞り型+可変浮遊型)を示すものであり、(a)は通常状態の概略縦断面図、(b)は絞り型及び可変浮遊型を左右に拡げた状態の概略縦断面図、(c)は得られた成形体の縦断面図である。
図12
(a)〜(c)は、本発明で用いる整流板の各例を示す概略正面図である。
図13
本発明で用いる整流板の後方形状の一例(ディフューザーあり)を示すものであり、(a)は概略縦断面図、(b)は得られた積層成形体の要部断面図である。
図14
本発明で用いる整流板の後方形状の他の例(ディフューザーなし)を示すものであり、(a)は概略縦断面図、(b)は得られた積層成形体の要部断面図である。
図15
本発明で用いる異形ワイヤの各例を示す縦断面図であり、(a)は異形部材の取り付け状態の一例であり、(b)は直角型、(c)はコーン型、(d)は低頭型の異形部材を各々示す。
図16
本発明で用いるフローティングダイスの一例を示すものであり、(a)は概略縦断面図、(b)は出口正面図、(c)得られた成形体の要部断面図である。
図17
実施例で得られた成形体の要部断面図である。
【符号の説明】
2…材料供給孔、3…入口断面(絞り型)、4…整流板、5…絞り型、6…出口断面(絞り型)、7…絞り型内(成形パターン流路)、8…ワイヤ、9…固定治具(ワイヤ用)、10…浮遊型、12…外被形成路、13…絞り型、14…制御プレート、15…材料分配路、18…可動ワイヤ、19…絞り型(可変型)、20…成形体、22…中空孔、30…成形体、32…中空孔、33…成形パターン部、34…外被、40…積層成形体、42…中空孔、50…積層成形体、52…中空孔、54…界面、55…境界、56…ディフューザー、60…成形体、62…中空孔、70…成形体、72…中空孔、80…異形ワイヤ、81…ワイヤ基部、82…異形部材(異形ダイス)、83…留め金、84…留め具、86,88…フローティングダイス、90…成形体。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 東京窯業株式会社の「 スライディングノズル用プレートの製造方法」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】高温での熱処理を行っても亀裂の発生が抑えられた耐火物よりなるスライディングノズル用プレートの製造方法及びプレートを提供すること。【解決手段】本発明のスライディングノズル用プレートの製造方法は、... 詳細

  • 日立金属株式会社の「 押出成形装置」が 公開されました。( 2020/10/01)

    【課題】 湿式混合されたセラミック材料から連続的に成形体を得るための押出成形装置において、セルよれ等の隔壁の変形が発生しにくく、投入したセラミック材料を安定して連続的に押出機に供給することができる押... 詳細

  • NTN株式会社の「 粉末成形装置、粉末成形方法、および成形体」が 公開されました。( 2020/10/01)

    【課題】成形体全体が均一密度となって、強度的に安定する成形体、および、このような成形体を形成可能な粉末成形装置及び粉末成形方法を提供する。【解決手段】原料粉末を金型キャビティ内に供給して圧粉体からなる... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ