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技術 コンポジット・ビデオ信号のYC分離回路およびYC分離方法

出願人 有限会社ニューロソリューション
発明者 小柳裕喜生
出願日 2003年5月12日 (18年3ヶ月経過) 出願番号 2003-133829
公開日 2004年12月2日 (16年9ヶ月経過) 公開番号 2004-343162
状態 未査定
技術分野 カラーテレビジョンの色信号処理 ディジタル回路網
主要キーワード 直線目盛 ユニットフィルタ 基本フィルタ 乗数値 モアレ状 遮断域 移動平均演算 ハイパスフィルタ特性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年12月2日)のものです。
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図面 (20)

課題

入力映像信号の状態や動きに影響されず、色信号輝度信号とをほぼ完全に分離することが可能なYC分離方式を提供する。

解決手段

基本的な数値列{3,−8,−12,72,−110,72,−12,−8,3}/256をフィルタ係数とするユニットフィルタを用いてFIR櫛型フィルタ2を構成し、当該櫛型フィルタ2を構成する複数の遅延器12−1〜12−8の遅延量を映像の1水平走査期間分に設定することにより、色信号と周波数インタリーブの関係になっている輝度信号の周波数帯域で大きな減衰量を持つ櫛型フィルタ特性を実現できるようにして、入力映像信号の状態や動きに影響されることなく、コンポジットビデオ信号から色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することができるようにし、クロスカラードットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができるようにする。

概要

背景

一般に、カラービデオ信号は、色信号(C信号)と輝度信号Y信号)とが周波数多重されて構成され、コンポジットビデオ信号と呼ばれている。図40に示すように、色信号は色副搬送波カラーサブキャリア)と呼ばれる3.58MHz(NTSC信号の場合)の基準信号直交変調して、輝度信号に多重されている。また、輝度信号に色信号を多重する際、色復調時に位相の基準となるバースト信号も同時に多重される。

概要

入力映像信号の状態や動きに影響されず、色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することが可能なYC分離方式を提供する。基本的な数値列{3,−8,−12,72,−110,72,−12,−8,3}/256をフィルタ係数とするユニットフィルタを用いてFIR櫛型フィルタ2を構成し、当該櫛型フィルタ2を構成する複数の遅延器12−1〜12−8の遅延量を映像の1水平走査期間分に設定することにより、色信号と周波数インタリーブの関係になっている輝度信号の周波数帯域で大きな減衰量を持つ櫛型フィルタ特性を実現できるようにして、入力映像信号の状態や動きに影響されることなく、コンポジット・ビデオ信号から色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することができるようにし、クロスカラードットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができるようにする。

目的

本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、入力映像信号の状態や動きに影響されず、色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することが可能なYC分離方式を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

デジタルコンポジットビデオ信号に対してデジタルフィルタ処理を行い、周波数インタリーブの関係になっている色信号および輝度信号の一方の信号を取り出す櫛型フィルタと、上記デジタルコンポジット・ビデオ信号から、上記櫛型フィルタにより抽出された上記一方の信号を減算して他方の信号を取り出す減算器とを備え、上記櫛型フィルタは、複数の遅延器から成るタップ付き遅延線における各タップの信号を、所定の基本的な数値列より成るフィルタ係数によりそれぞれ数倍した後、加算して出力するデジタルフィルタであって、上記複数の遅延器の遅延量をそれぞれ1水平走査期間分または1垂直走査期間分に設定したものであることを特徴とするコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路

請求項2

上記所定の基本的な数値列より成るフィルタ係数は、上記数値列が対称型であり、上記数値列の合計値が非ゼロで、かつ、上記数値列の1つ飛びの合計値が同符号で互いに等しくなるように値が設定されたものであることを特徴とする請求項1に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項3

上記所定の基本的な数値列は、“−1,m,−1”の比率から成る数値列に対して、演算前の元データとそれより所定個だけ前の前データとを加算し振幅調整する移動平均演算をn回繰り返し行って得られる数値列であることを特徴とする請求項2に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項4

上記“−1,m,−1”の比率の数値列は、上記“−1,m,−1”の数値列を1/(m−2)倍したものであることを特徴とする請求項3に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項5

上記所定の基本的な数値列より成るフィルタ係数は、上記数値列が対称型であり、上記数値列の合計値がゼロで、かつ、上記数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるように値が設定されたものであることを特徴とする請求項1に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項6

上記所定の基本的な数値列は、“1,m,1”の比率から成る数値列に対して、演算前の元データからそれより所定個だけ前の前データを減算し振幅調整する移動平均演算をn回繰り返し行って得られる数値列であることを特徴とする請求項5に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項7

上記“1,m,1”の比率の数値列は、上記“1,m,1”の数値列を1/(m−2)倍したものであることを特徴とする請求項6に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項8

上記移動平均演算を繰り返し行う回数nは、8/(m−2)回であることを特徴とする請求項3または6に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項9

上記mの値は、2<m≦10の条件を満たす値であることを特徴とする請求項8に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項10

上記櫛型フィルタを複数段縦続接続して構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項11

上記色信号および輝度信号のうち、上記一方の信号を抽出するバンドパスフィルタを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項12

上記バンドパスフィルタは、上記所定の基本的な数値列をフィルタ係数とするフィルタユニットフィルタとして用い、当該フィルタ係数に対応する各タップの間にnクロック分のディレイを挿入することによって通過周波数帯域を調整したフィルタおよび上記ユニットフィルタの少なくとも一方を任意に縦続接続することによって設計したものであることを特徴とする請求項11に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項13

上記バンドパスフィルタは、注目画素よりnクロック離れた前後に位置する近接画素の信号を用いて所定の演算を行うことによって上記一方の信号を取り出すように構成されていることを特徴とする請求項11に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項14

上記バンドパスフィルタは、上記注目画素より1クロック離れた前後に位置する隣接画素加算信号を上記注目画素の信号から減算することによって色信号を抽出する色信号抽出部と、上記色信号抽出部より出力された色信号に対して移動平均演算を行う移動平均演算部とを備えて構成されることを特徴とする請求項11に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項15

上記バンドパスフィルタは、上記注目画素より1クロック離れた前後に位置する隣接画素の信号を減算することによって色信号を抽出する色信号抽出部と、上記色信号抽出部より出力された色信号に対して移動平均演算を行う移動平均演算部とを備えて構成されることを特徴とする請求項11に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項16

上記バンドパスフィルタは、上記注目画素より2クロック離れた前後に位置する近接画素の加算信号を上記注目画素の信号から減算することによって色信号を抽出する色信号抜取部を備えて構成されることを特徴とする請求項11に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項17

上記バンドパスフィルタは、上記色信号抜取部を複数段縦続接続して構成したことを特徴とする請求項16に記載のコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路。

請求項18

複数の遅延器から成るタップ付き遅延線における各タップの信号を、所定の基本的な数値列より成るフィルタ係数によりそれぞれ数倍した後、加算して出力するデジタルフィルタであって、上記複数の遅延器の遅延量をそれぞれ1水平走査期間分または1垂直走査期間分に設定した櫛型フィルタを用いて、色信号と輝度信号とが周波数インタリーブの関係になっているデジタルコンポジット・ビデオ信号から一方の信号を取り出すとともに、上記デジタルコンポジット・ビデオ信号から上記一方の信号を減算して他方の信号を取り出すようにしたことを特徴とするコンポジット・ビデオ信号のYC分離方法

技術分野

0001

本発明は、コンポジットビデオ信号YC分離回路およびYC分離方法に関し、特に、色信号輝度信号とが周波数多重されて構成されたコンポジット・ビデオ信号から当該色信号と輝度信号とを分離する方式に関するものである。

0002

一般に、カラービデオ信号は、色信号(C信号)と輝度信号(Y信号)とが周波数多重されて構成され、コンポジット・ビデオ信号と呼ばれている。図40に示すように、色信号は色副搬送波カラーサブキャリア)と呼ばれる3.58MHz(NTSC信号の場合)の基準信号直交変調して、輝度信号に多重されている。また、輝度信号に色信号を多重する際、色復調時に位相の基準となるバースト信号も同時に多重される。

0003

NTSC信号の場合、カラーサブキャリアの周波数fSCは、水平走査周波数fHの455/2倍に決められており、その周波数スペクトル図41に示すように、色信号が輝度信号の間に挿入される周波数インタリーブの形になっている。すなわち、輝度信号は水平走査周波数fHの整数倍ごとにエネルギピークを持ち、そのピークから0.5fHずれたところでエネルギは最小となる。このエネルギ最小のところに色信号をはめ込むことにより、色信号と輝度信号が持つスペクトル相互干渉の抑制が図られている。このカラーサブキャリアの位相は、図42に示すようにライン間およびフレーム間の双方で逆相となっている。

0004

受信機側でのビデオ信号処理は、色信号と輝度信号とに対して別々に行われ、RGB信号に変換されて表示装置に出力される。すなわち、受信機側では、コンポジット・ビデオ信号の周波数帯域特性から色信号の帯域抜き取り、2つの色差信号R−Y信号、B−Y信号)の軸で色復調を行う。そして、復調されたR−Y信号、B−Y信号からG−Y信号マトリクス合成で生成する。さらに、これら3つの色差信号に輝度信号を加算してR信号、G信号、B信号を生成する。

0005

受信機側における上述のようなビデオ信号処理を行うために、コンポジット・ビデオ信号から色信号成分輝度信号成分とを分離する必要がある。この分離は一般的にYC分離と呼ばれ、色信号処理輝度信号処理後の映像信号性能に大きな影響を与える。YC分離が完全に行われないと、色信号と輝度信号との干渉によりクロスカラードットクロール等の映像妨害が発生してしまう。

0006

クロスカラーとは、輝度信号が色信号に漏れ込むクロストークのことを言い、これが生じると、輝度の細かい縦縞のところでモアレ状に色がついてしまう。また、ドットクロールとは、逆に色信号が輝度信号に漏れ込むクロストーク(ドット妨害)に起因するものであり、色の不連続なところに生じたドット状のものが走査によって動いて見えてしまうことを言う。このような映像妨害の発生を回避するために、YC分離を精密に行うことが要求されている。

0007

YC分離の方法は、1次元YC分離、2次元YC分離、3次元YC分離の3つに大きく分類される。図43は、これら3種類のYC分離回路の構成を示す図である。1次元YC分離は、図43(a)に示すように、色信号が3.58MHz付近にあることに着目して、色信号の帯域を通すバンドパスフィルタで色信号を取り出し、その他の信号を輝度信号とする方法である。この方法はカラービデオ信号が登場した初期に採用された方法であり、画像の縞模様部分にクロスカラー、色が不連続な部分にドットクロールが多く現れてしまう。

0008

2次元YC分離は、カラーサブキャリアの位相が周波数インタリーブにより1ラインごとに反転していることを利用したものである。すなわち、図43(b)に示すように、あるラインの信号から1ライン前の信号を引き算して色信号を取り出し、更に3.58MHzのバンドパスフィルタで色信号を取り出す。この方法ではフィルタ周波数特性櫛型になり、3.58MHzの輝度の縦縞は色信号出力に出なくなる。そのため、1次元YC分離に比べてクロスカラー現象は少なくなり、水平解像度が上がる。しかし、縦に色が不連続な部分にドットクロールは残ってしまう。

背景技術

0009

3次元YC分離は、カラーサブキャリアの位相が1フレームごとに反転していることを更に利用したものである。すなわち、3次元YC分離回路図43(c)に示すように、2フレーム間の信号を引き算して色信号を取り出す時間方向のフィルタと、上述した1次元および2次元のフィルタとを組み合わせて構成される。この方法によれば、静止画であればクロスカラーだけでなくドットクロールも低減することができる。ただし、動画については、YC分離を完全に行うことができない。そのため、入力映像の中の静止している部分には3次元YC分離を用い、動いている部分には2次元YC分離を用いるといった動き適応処理が適用されることが多い。

0010

現在のYC分離方式は、1次元および2次元に比べて分離特性の優れた3次元YC分離方式が主流となっている。しかしながら、この3次元YC分離方式においても、櫛型フィルタで輝度信号を抜き去る部分の減衰特性が十分な落ち込み量を実現できておらず、YC分離を完全には行うことができないという問題があった。また、動きのある映像に対しては逆に映像に妨害を発生させてしまうため、動き適応型のYC分離を行わなくてはならないという問題もあった。

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、入力映像信号の状態や動きに影響されず、色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することが可能なYC分離方式を提供することを目的とする。

0012

本発明によるコンポジット・ビデオ信号のYC分離回路は、デジタルコンポジット・ビデオ信号に対してデジタルフィルタ処理を行い、周波数インタリーブの関係になっている色信号および輝度信号の一方の信号を取り出す櫛型フィルタと、上記デジタルコンポジット・ビデオ信号から、上記櫛型フィルタにより抽出された上記一方の信号を減算して他方の信号を取り出す減算器とを備え、上記櫛型フィルタは、複数の遅延器から成るタップ付き遅延線における各タップの信号を、所定の基本的な数値列より成るフィルタ係数によりそれぞれ数倍した後、加算して出力するデジタルフィルタであって、上記複数の遅延器の遅延量をそれぞれ1水平走査期間分または1垂直走査期間分に設定したものであることを特徴とする。

0013

本発明の他の態様では、上記一方の信号を抽出するバンドパスフィルタを更に備えたことを特徴とする。このバンドパスフィルタは、例えば、上記所定の基本的な数値列をフィルタ係数とするフィルタをユニットフィルタとして用い、当該フィルタ係数に対応する各タップの間にnクロック分のディレイを挿入することによって通過周波数帯域を調整したフィルタおよび上記ユニットフィルタの少なくとも一方を任意に縦続接続することによって設計したものであることを特徴とする。また、このバンドパスフィルタを、注目画素よりnクロック離れた前後に位置する近接画素の信号を用いて所定の演算を行うことによって上記一方の信号を取り出すように構成しても良い。

課題を解決するための手段

0014

また、本発明によるコンポジット・ビデオ信号のYC分離方法は、複数の遅延器から成るタップ付き遅延線における各タップの信号を、所定の基本的な数値列より成るフィルタ係数によりそれぞれ数倍した後、加算して出力するデジタルフィルタであって、上記複数の遅延器の遅延量をそれぞれ1水平走査期間分または1垂直走査期間分に設定した櫛型フィルタを用いて、色信号と輝度信号とが周波数インタリーブの関係になっているデジタルコンポジット・ビデオ信号から一方の信号を取り出すとともに、上記デジタルコンポジット・ビデオ信号から上記一方の信号を減算して他方の信号を取り出すようにしたことを特徴とする。

0015

(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施形態によるYC分離回路の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態のYC分離回路は、A/D変換器1、櫛型フィルタ2、バンドパスフィルタ(BPF)3、減算器4およびディレイ回路5を備えて構成されている。

0016

A/D変換器1は、本実施形態のYC分離回路に入力されたアナログのコンポジット・ビデオ信号をデジタルデータに変換する。この入力コンポジット・ビデオ信号は、例えば映像中周波処理で映像信号を検波することによって生成される。A/D変換器1より出力されたデジタルのコンポジット・ビデオ信号は、BPF3に入力されるとともに、ディレイ回路5を介して減算器4に入力される。

0017

BPF3は、A/D変換器1より出力されたコンポジット・ビデオ信号に対して所定の帯域制限を施すことにより、当該コンポジット・ビデオ信号から色信号の周波数帯域成分を抽出する。櫛型フィルタ2は、本実施形態に特有の理論に基づき構成したものであり、櫛型フィルタ特性の通過域を利用して、輝度信号と周波数インタリーブの関係になっている色信号を取り出す。言い換えると、櫛型フィルタ特性の遮断域を利用して輝度信号を減衰させる。この櫛型フィルタ2の詳細については後述する。

0018

櫛型フィルタ2より出力された色信号が、求める色信号(C信号)となる。また、櫛型フィルタ2より出力された色信号は、減算器4にも入力される。減算器4は、A/D変換器1より出力されディレイ回路5により所定量だけ遅延を受けたコンポジット・ビデオ信号から色信号を引き算することにより、輝度信号(Y信号)を取り出す。ディレイ回路5は、減算器4においてコンポジット・ビデオ信号と色信号との位相を合わせるために、櫛型フィルタ2およびBPF3のトータル遅延量と同等の遅延量を有する。

0019

以下に、櫛型フィルタ2の詳細について説明する。図2は、櫛型フィルタ2の詳細な構成例を示すブロック図である。また、図3は、この図2に示す櫛型フィルタ2の基本となるユニットフィルタL1n,H1nを示す図であり、(a)はその回路構成を示し、(b)はフィルタ係数の数値列を示している。なお、ユニットフィルタを表す符号の後ろに付けた“n”の文字は、各タップ間に挿入するディレイのクロック数を示し(詳細は後述する)、図3はn=0の場合を示している。

0020

まず、図3のユニットフィルタL10,H10について説明する。図3(a)に示すように、本実施形態のユニットフィルタL10,H10では、縦続接続された8個のD型フリップフロップ102−1〜102−8によって入力信号を1クロックCKずつ順次遅延させる。そして、各D型フリップフロップ102−1〜102−8の入出力タップから取り出した信号に対して、図3(b)に示すフィルタ係数h1〜h9を9個の係数器13−1〜13−9でそれぞれ乗算し、それらの乗算結果を全て8個の加算器14−1〜14−8で加算して出力する。

0021

上記2種類のユニットフィルタL10,H10の回路構成は、何れも図3(a)のようになっており、フィルタ係数(係数器13−1〜13−9の乗数値h1〜h9)のみが図3(b)のように異なっている。

0022

図3(b)から分かるように、ローパスユニットフィルタL10のフィルタ係数は、極めて単純な数値列{3,8,−12,−72,−110,−72,−12,8,3}/256から成る。このようなフィルタ係数は、その数値列が対称型であり、数値列の合計値が非ゼロで、数値列の1つ飛びの合計値が同符号で互いに等しくなるという性質を持っている(3−12−110−12+3=−128、8−72−72+8=−128)。

0023

また、ハイパスユニットフィルタH10のフィルタ係数は、極めて単純な数値列{3,−8,−12,72,−110,72,−12,−8,3}/256から成る。このようなフィルタ係数は、その数値列が対称型であり、数値列の合計値がゼロで、数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるという性質を持っている(3−12−110−12+3=−128、−8+72+72−8=128)。

0024

このような性質を持つ数値列をフィルタ係数とするユニットフィルタL10,H10のインパルス応答をとると、時間軸に沿った標本位置が一定の区間内にあるときにのみ“0”以外の有限な値を有し、それ以外の領域では値が全て“0”となる関数、つまり所定の有限な標本位置において値が“0”に収束する関数となる。このように関数の値が局所的な領域で“0”以外の有限の値を有し、それ以外の領域で“0”となる場合を「有限台」と称する。

0025

また、この有限台の関数は、中央の標本位置においてのみ極大値をとり、他の標本位置において値が“0”になるという特徴を有する標本化関数であって、全域において1回微分可能であり、滑らかな波形のデータを得るために必要なサンプル点は全て通る。

0026

次に、D型フリップフロップ102−1〜102−8の各タップ間に挿入するディレイのクロック数nをn≧1とした場合について説明する。例えばローパスユニットフィルタL11のフィルタ係数は、上記ローパスユニットフィルタL10の各フィルタ係数の間に“0”を1個ずつ挿入することによって生成する。同様に、ローパスユニットフィルタL1n(n=2,3,・・・)のフィルタ係数は、ローパスユニットフィルタL10の各フィルタ係数の間に“0”をn個ずつ挿入することによって生成する。

0027

図4は、ローパスユニットフィルタL10,L11の数値列をFFT(Fast Fourier Transfer:高速フーリエ変換)した結果の周波数−ゲイン特性を示す図である。ここではゲインおよび周波数を“1”で基準化している。この図4から分かるように、ローパスユニットフィルタL10では、中心周波数においてゲインが0.5となり、かつ、低周波領域でのオーバーシュート高周波領域でのリンギングも存在しない良好なローパスフィルタ特性が得られる。

0028

このようなローパスフィルタ特性を実現する大元となる上記図3(b)の上段に示す数値列{3,8,−12,−72,−110,−72,−12,8,3}は、上述した有限台の標本化関数の基礎となるものである。従来一般的に用いられていた標本化関数はt=±∞の標本位置で“0”に収束するのに対し、上述の数値列から得られる標本化関数は、有限の標本位置で“0”に収束する。

0029

そのため、上記図3(b)上段の数値列をFFT変換した場合、“0”以外の有限値を有する局所的な範囲内に相当するデータだけが意味を持つ。その範囲外に相当するデータについては、本来これを考慮すべきであるのに無視しているという訳ではなく、理論的に考慮する必要がないため、打ち切り誤差は発生しない。したがって、上記図3(b)上段に示す数値列をフィルタ係数として用いれば、窓関数を用いて係数打ち切りを行う必要もなく、良好なローパスフィルタ特性を得ることができる。

0030

また、同じく図4から分かるように、基本的なローパスユニットフィルタL10に対して各フィルタ係数の間に挿入する“0”の数をnとすると、その周波数−ゲイン特性の周波数軸周波数方向に対する周期)は1/nとなる。つまり、周波数特性はnの値に応じた数の通過域と遮断域とを繰り返す櫛型となる。この場合、何れの周波数領域でもオーバーシュートやリンギングが存在せず、かつ、通過域と遮断域とが等間隔で現れる良好な櫛型フィルタ特性が得られる。

0031

上記ローパスユニットフィルタL11と同様に、ハイパスユニットフィルタH11のフィルタ係数も、上記ハイパスユニットフィルタH10の各フィルタ係数の間に“0”を1個ずつ挿入することによって生成する。同様に、ハイパスユニットフィルタH1n(n=2,3,・・・)のフィルタ係数は、ハイパスユニットフィルタH10の各フィルタ係数の間に“0”をn個ずつ挿入することによって生成する。

0032

図5は、ハイパスユニットフィルタH10,H11の周波数−ゲイン特性を示す図である。ここでもゲインおよび周波数を“1”で基準化している。この図5から分かるように、ハイパスユニットフィルタH10では、中心周波数においてゲインが0.5となり、かつ、高周波領域でのオーバーシュートや低周波領域でのリンギングも存在しない良好なハイパスフィルタ特性が得られる。

0033

このようなハイパスフィルタ特性を実現する大元となる上記図3(b)の下段に示す数値列も、有限台の標本化関数の基礎となるものである。したがって、この数値列をフィルタ係数として用いることにより、窓関数を用いて係数の打ち切りを行う必要もなく、良好なハイパスフィルタ特性を得ることができる。

0034

また、同じく図5から分かるように、基本的なハイパスユニットフィルタH10に対してフィルタ係数の間に挿入する“0”の数をnとすると、その周波数−ゲイン特性の周波数軸(周波数方向に対する周期)は1/nとなる。つまり、周波数特性はnの値に応じた数の通過域と遮断域とを繰り返す櫛型となる。この場合、何れの周波数領域でもオーバーシュートやリンギングが存在せず、かつ、通過域と遮断域とが等間隔で現れる良好な櫛型フィルタ特性が得られる。

0035

先に示した図2の櫛型フィルタ2は、タップ付き遅延線として8個のD型フリップフロップ12−1〜12−8を縦続接続して用い、各D型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量をそれぞれ1水平走査期間(1H)分としたものである(n=1H−1)。なお、このD型フリップフロップ12−1〜12−8の前段にある1個のD型フリップフロップ11は、入力されるデジタルコンポジット・ビデオ信号を一旦保持するためのものである。

0036

NTSC信号の場合、1フレーム(2フィールド)は525本の走査線で構成され、カラーサブキャリアの周波数fSCは水平走査周波数fHの455/2倍に決められているから、各D型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量は、1H=455クロックとなる。このように、各D型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量を1H分として櫛型フィルタ2を構成することにより、図1に示したYC分離回路は2次元Y/C分離型となる。

0037

また、図2の例では、係数器13−1〜13−9のフィルタ係数として、図3(b)の下段に示すハイパスユニットフィルタH10の係数値を用いている。係数器13−1〜13−9のフィルタ係数としてハイパスユニットフィルタH1nの係数値を用い、n=1H−1として構成した場合、櫛型フィルタ2は、7875Hzのピッチで通過域と遮断域とを繰り返し、かつ、当該通過域のピークと水平走査周波数fHの整数倍毎に現れる色信号のエネルギのピークとがほぼ一致するような櫛型フィルタ特性を有する。

0038

図6は、1H遅延型で櫛型フィルタ2を構成した場合のY/C分離フィルタ特性を一部拡大して示す図である。図43(b)に示す従来の2次元YC分離回路の場合、1ラインの遅延線を持つタイプでは、遮断域の減衰量は−18dB程度しかとれない。また、1ライン型に比べて減衰特性が急峻になる2ライン型であっても、減衰量は−35dB程度である。これに対して、本実施形態の櫛型フィルタ2を用いれば、図6に示すように−60dB程度の大きな減衰量を得ることが可能である。また、遮断域のバンド幅も従来方式より広くなっている。

0039

したがって、この櫛型フィルタ2を用いれば、コンポジット・ビデオ信号から輝度信号成分を大幅に減衰させ、色信号成分のみを取り出すことができる。すなわち、本実施形態は従来方式に比べてYC分離特性が大幅に優れ、映像信号の状態や動きに影響されることなく、ほぼ完全なYC分離を行うことが可能である。

0040

なお、図2に示した例では、8個のD型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量を1水平走査期間(1H)分に設定したが、1垂直走査期間(1V)分としても良い。NTSC信号の場合、櫛型フィルタ2を1V遅延型とするために必要な各D型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量は、1V=525×910クロックとなる。

0041

このように、係数器13−1〜13−9のフィルタ係数としてハイパスユニットフィルタH1nの係数値を用い、n=1V−1として構成した櫛型フィルタ2は、30Hzのピッチで通過域と遮断域とを繰り返し、かつ、当該通過域のピークと垂直走査周波数fVの整数倍毎に現れる色信号のエネルギのピークとがほぼ一致するような櫛型フィルタ特性を有する。

0042

このようなフィルタ特性を有する1V遅延型の櫛型フィルタと、上述した1H遅延型の櫛型フィルタとの両方を用いることにより、3次元YC分離回路を構成することが可能である。3次元YC分離回路の場合は、図7に示すように、入力映像の動きを検出して、あるレベルより動き値が大きいとき(フレーム間の相関所定値より小さいとき)はスイッチ7にてディレイ回路6を選択して2次元YC分離型とし、あるレベルより動き値が小さいときは1V遅延型の櫛型フィルタ2−2を選択して3次元YC分離型とするように、動き適応処理を適用するのが好ましい。

0043

以上詳しく説明したように、第1の実施形態では、所定の基本的な数値列をフィルタ係数とするハイパスユニットフィルタH1nを用いて特有の櫛型フィルタ2を構成し、当該櫛型フィルタ2を構成する各D型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量を映像の1水平走査期間分または1垂直走査期間分に設定した。これにより、色信号と周波数インタリーブの関係になっている輝度信号の周波数部分で極めて大きな減衰量を持つ櫛型フィルタ特性を得ることができる。

0044

したがって、このような特性を持つ櫛型フィルタ2を用いてYC分離回路を構成することにより、入力映像信号の状態や動きに影響されず、色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することができるようになる。これにより、クロスカラーやドットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができる。

0045

なお、上記第1の実施形態では、櫛型フィルタ2を構成する係数器13−1〜13−9のフィルタ係数としてハイパスユニットフィルタH1nの係数値を用いる例について説明したが、これに限定されない。例えば、係数器13−1〜13−9のフィルタ係数としてローパスユニットフィルタL1nの係数値を用いることにより、上述した例に比べて通過域と遮断域とが反転した櫛型の周波数特性を得て、これを所定量だけ周波数シフトすることによって、通過域のピークと色信号のピークとを一致させるようにしても良い。

0046

また、上記第1の実施形態では、櫛型フィルタ2において色信号を取り出すとともに、この抽出した色信号をデジタルコンポジット・ビデオ信号から減算することによって輝度信号を抽出する例について説明した。これに対して、櫛型フィルタ2を構成する係数器13−1〜13−9のフィルタ係数としてローパスユニットフィルタL1nの係数値を用いることにより、上述した例に比べて通過域と遮断域とが反転した櫛型の周波数特性を得る。そして、このような周波数特性を有する櫛型フィルタ2において輝度信号を取り出すとともに、この抽出した輝度信号をデジタルコンポジット・ビデオ信号から減算することによって色信号を抽出するようにしても良い。

0047

また、上記第1の実施形態で示したYC分離特性を生かすためには、櫛型フィルタ2の遮断域における大きな減衰量に対応する処理ビット数が必要になる。画像を高精細化するときは処理過程ビット数が増大するので、高精細処理の後でYC分離処理を行った方が、より高画質の画像を得ることができる。

0048

(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態によるYC分離回路の全体構成を示すブロック図である。なお、この図8において、図1に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。

0049

図8に示すように、第2の実施形態によるYC分離回路は、A/D変換器1、櫛型フィルタ2、BPF3’、減算器4およびディレイ回路5’を備えて構成されている。本実施形態において、BPF3’は、ハイパスユニットフィルタ(H11)mにより構成している(この構成の詳細は後述する)。また、ディレイ回路5’の遅延量は、櫛型フィルタ2およびBPF3’のトータルの遅延量と同等の遅延量に設定されている。

0050

図8において、YC分離回路に入力されたアナログコンポジット・ビデオ信号は、A/D変換器1によりデジタルデータに変換される。A/D変換器1より出力されたデジタルのコンポジット・ビデオ信号は、BPF3’とディレイ回路5’とに入力される。BPF3’は、コンポジット・ビデオ信号から色信号の周波数帯域成分を抽出して櫛型フィルタ2に出力する。櫛型フィルタ2は、輝度信号と周波数インタリーブの関係になっている色信号を、櫛型フィルタ特性の通過域を利用して取り出す。

0051

櫛型フィルタ2は、図2と同様に構成され、D型フリップフロップ12−1〜12−8の遅延量を1水平走査期間(1H)分とすることにより、2次元Y/C分離型とすることができる。また、1H遅延型と1V遅延型とを組み合わせて櫛型フィルタ2を構成することにより、3次元Y/C分離型とすることもできる。

0052

櫛型フィルタ2より出力された色信号が、求める色信号となる。また、櫛型フィルタ2より出力された色信号は、減算器4にも入力される。減算器4は、A/D変換器1よりディレイ回路5’を介して入力されたコンポジット・ビデオ信号から当該色信号を減算することにより、輝度信号を取り出す。

0053

以下に、BPF3’(ハイパスユニットフィルタ(H11)m)の詳細について説明する。ここでは、第1の実施形態で説明したユニットフィルタL1n,H1nの縦続接続について考える。例えばユニットフィルタL1n,H1nを縦続接続することにより、各ユニットフィルタL1n,H1nの係数どうしが乗算・加算されて新しいフィルタ係数が作り出される。以下では、例えばローパスユニットフィルタL1nの縦続数をmとするとき、これを(L1n)mと記述することにする。

0054

図9は、ローパスユニットフィルタL10,(L10)2,(L10)4,(L10)8の周波数−ゲイン特性を示す図である。この図9でもゲインおよび周波数を“1”で基準化している。ローパスユニットフィルタL10が1個のみの場合、振幅が0.5となる位置のクロックは0.25である。これに対して縦続数mが多くなると、フィルタの通過帯域幅が狭くなる。例えばm=8の場合、振幅が0.5となる位置のクロックは0.125となる。

0055

図10は、ハイパスユニットフィルタH10,(H10)2,(H10)4,(H10)8の周波数−ゲイン特性を示す図である。この図10でもゲインおよび周波数を“1”で基準化している。ハイパスユニットフィルタH10が1個のみの場合、振幅が0.5となる位置のクロックは0.25である。これに対して縦続数mが多くなると、フィルタの通過帯域幅が狭くなる。例えばm=8の場合、振幅が0.5となる位置のクロックは0.375となる。

0056

図8に示すハイパスユニットフィルタ(H11)mは、図5に示したように2つの通過域を有し、かつ、図10のように通過域のバンド幅が狭く調整されたフィルタ特性を持つ。本実施形態ではこれを、3.58MHz付近の色信号のみを抽出するためのバンドパスフィルタとして利用する。

0057

図11は、以上のようにBPF3’を構成した場合のY/C分離フィルタ特性を一部拡大して示す図である。図11に示すように、本実施形態によれば、図2に示した櫛型フィルタ2と同様の構成に加え、従来型のBPF3に比べて減衰特性の良好なハイパスユニットフィルタ(H11)mをBPF3’として用いたことにより、−72dB程度の更に大きな帯域外減衰特性を得ることができる。

0058

以上詳しく説明したように、第2の実施形態では、図1に示した従来型のBPF3の代わりに、輝度信号の周波数部分で減衰特性の良好なハイパスユニットフィルタ(H11)mをBPF3’として用いたので、第1の実施形態と比べて更に大きな帯域外減衰特性を得ることができる。したがって、入力映像信号の状態や動きに影響されず、YC分離をより完全な形で行うことができ、クロスカラーやドットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができる。

0059

なお、ユニットフィルタを複数段縦続接続すると通過域のバンド幅が狭くなることを、以下のように応用することも可能である。一般に、色信号の通過域は輝度信号の通過域よりもバンド幅が狭い。そこで、櫛型フィルタ2を数段縦続接続することにより、色信号の通過域のバンド幅を狭く調整する。このようにすれば、櫛型フィルタ2の周波数特性を色信号の通過域のバンド幅に合わせることができ、より精密に色信号のみを分離することが可能となる。

0060

また、図8の構成から櫛型フィルタ2を削除することにより、1次元YC分離回路を構成することも可能である。この場合、BPF3’は従来型のBPF3に比べて大きな帯域外減衰特性を得ることができる。したがって、従来の1次元YC分離回路と比べて、YC分離をより完全な形で行うことができ、クロスカラーやドットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができる。

0061

(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態によるYC分離回路の全体構成は、図1に示したものと同様である。ただし、本実施形態では図1に示したBPF3の代わりに、図12のように構成したBPF30を用いている点で、第1の実施形態と異なっている。

0062

図12に示すように、本実施形態のBPF30は、色信号抽出部40および移動平均演算部50を備えて構成されている。色信号抽出部40は、入力されたコンポジット・ビデオ信号から色信号を抽出する。移動平均演算部50は、色信号抽出部40により抽出された色信号に対して、1画素遅延の移動平均演算を2回続けて行う。このような色信号抽出部40および移動平均演算部50の構成を2段縦続接続することによって本実施形態のBPF30は構成される。なお、色信号抽出部40および移動平均演算部50の内部構成の詳細については後述する。

0063

次に、上記のように構成したBPF30における色信号の抽出動作の詳細について、図13を用いて説明する。図13は、映像の表示画面を構成する各画素と色信号の位相との関係を示す図である。なお、この図13は、NTSC方式で映像のサンプリング周波数fsがカラーサブキャリアの周波数fSCの4倍(fs=4fSC)である場合についての関係を示している。

0064

図13に示すように、色信号は4画素(4クロック)で位相が元に戻り、1画素ごとに90度ずつ位相がずれる。そのため、1つの画素P0に注目した場合、その前後にある隣接画素P−1,P+1では色信号の位相が互いに反転した状態となっている。したがって、隣接画素P−1,P+1の信号を加算して2で割ると輝度信号となり、これを中央の注目画素P0の信号から引けば、当該注目画素P0の色信号を分離することができる。

0065

先の図12に示した色信号抽出部40はそのための構成となっている。すなわち、色信号抽出部40は、縦続接続された2個のD型フリップフロップ41−1〜41−2と、各D型フリップフロップ41−1〜41−2の入出力タップに接続された3個の係数器42−1〜42−3と、これら3個の係数器42−1〜42−3の出力段に接続された2個の減算器43−1〜43−2とを備えて構成されている。

0066

2個のD型フリップフロップ41−1〜41−2は、入力信号を1クロックCKずつ順次遅延させる。3個の係数器42−1〜42−3は、各D型フリップフロップ41−1〜41−2の入出力タップから取り出した信号に対して、それぞれ1/4,1/2,1/4の係数を乗算する。

0067

第1の減算器43−1は、第2の係数器42−2の乗算結果から第1の係数器42−1の乗算結果を減算する。また、第2の減算器43−2は、第1の減算器43−1の減算結果から第3の係数器42−3の乗算結果を減算して出力する。このような構成により、入力されたコンポジット・ビデオ信号から注目画素P0の色信号が順次抽出される。

0068

なお、上記3個の係数器42−1〜42−3が持つ係数値は、その数値列が対称型であり、数値列の合計値が“1”で、数値列の1つ飛びの合計値が同符号で互いに等しくなるという性質を持っている(0.25+0.25=0.5)。この数値列をFFT変換すると振幅は“1”となり、上述したユニットフィルタが持つフィルタ係数の数値列と同様にゲインが“1”に基準化される。

0069

また、移動平均演算部50は、2個のD型フリップフロップ51−1,51−2と2個の加算器52−1,52−2とを備えて構成されている。第1の加算器52−1は、色信号抽出部40から出力された色信号と、それが第1のD型フリップフロップ51−1で1画素(1クロック)分の遅延を受けた色信号とを加算して出力する。また、第2の加算器52−2は、第1の加算器52−1から出力された色信号と、それが第2のD型フリップフロップ51−2で1画素分の遅延を受けた色信号とを加算して出力する。

0070

図14は、色信号抽出部40の出力点Aおよび移動平均演算部50の出力点Bにおける色信号の周波数特性を示す図である。ここではゲインおよび周波数を“1”で基準化している。図14(a)に示すように、出力点Aの周波数特性では、カラーサブキャリアの周波数fSC(クロックが0.25の部分)で通過特性が非対称なハイパスフィルタ特性となっている。一方、これを改善するために設けた移動平均演算部50の出力点Bの周波数特性では、図14(b)に示すようにカラーサブキャリアの周波数fSCで通過特性が対称なバンドパスフィルタ特性となっている。

0071

図15は、図14(b)に示すバンドパスフィルタ特性を対数目盛りで表した図である。この図15からも分かるように、移動平均演算部50の出力点Bにおける周波数特性(本実施形態によるBPF30の周波数特性)は、カラーサブキャリアの周波数fSCの部分にエネルギのピークがあり、当該ピークを中心として通過特性が対称な、きれいなバンドパスフィルタ特性となっている。

0072

このように、色信号抽出部40の後段に移動平均演算部50を設けることにより、色信号抽出部40にてコンポジット・ビデオ信号から色信号を抽出した際に生じた色信号の位相のずれを補正し、フィルタの通過帯域のピークをカラーサブキャリアの周波数fSCにほぼ一致させることができる。色信号抽出部40の出力段では既に輝度信号が抜き去られ、色信号のみとなっているので、これを移動平均しても色信号の位相が変わるだけで、輝度信号の影響を受けることはない。

0073

したがって、本実施形態のBPF30を用いれば、A/D変換器1より出力されたコンポジット・ビデオ信号から輝度信号成分を大幅に減衰させ、色信号成分のみを取り出すことができる。さらに、BPF30の後段の櫛型フィルタ2によって、色信号と周波数インタリーブの関係になっている輝度信号の周波数帯域も大幅に減衰させることができる。これにより、入力映像信号の状態や動きに影響されず、YC分離をより完全な形で行うことができ、クロスカラーやドットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができる。

0074

なお、ここでは、注目画素P0より1クロック離れた前後に位置する隣接画素P−1,P+1の信号を加算して2で割り、その演算信号を注目画素P0の信号から減算することによって色信号を抽出する例について説明したが、色信号の抽出方法はこれに限定されない。例えば、注目画素P0より1クロック離れた前後に位置する隣接画素P−1,P+1の信号を減算することによって2倍の色信号を得て、それを2で割るように構成しても良い。なお、前者の方法では、注目画素P0の色信号を抽出するために当該注目画素P0自体のコンポジット・ビデオ信号を演算に用いているので、後者の方法より好ましい。

0075

また、更に別の方法によって色信号を抽出することも可能である。図16は、上述したBPF30の代わりに用いるBPF60の構成を示すブロック図である。なお、この図16において、図12に示した機能ブロックと同一の機能を有する部分には同一の符号を付して示している。

0076

図16に示すBPF60は、縦続接続された2個のD型フリップフロップ61−1〜61−2と、各D型フリップフロップ61−1〜61−2の入出力タップに接続された3個の係数器42−1〜42−3と、これら3個の係数器42−1〜42−3の出力段に接続された2個の減算器43−1〜43−2とを備えて構成されている。

0077

上記図13に示したように、1つの画素P0に注目した場合、そこから2クロック離れた前後にある近接画素P−2,P+2では、色信号が互いに同相になっている。また、これらの近接画素P−2,P+2と注目画素P0とでは色信号が互いに逆相になっている。したがって、近接画素P−2,P+2の信号を加算して2で割ったものを注目画素P0の信号に加算すると2倍の輝度信号となり、これを2で割ったものを中央の注目画素P0の信号から引けば、当該注目画素P0の色信号を分離することができる。

0078

図16に示すBPF60はそのための構成となっている。すなわち、2個のD型フリップフロップ61−1〜61−2は、入力信号を2クロックCKずつ順次遅延させる。3個の係数器42−1〜42−3は、各D型フリップフロップ61−1〜61−2の入出力タップから取り出した信号に対して、それぞれ1/4,1/2,1/4の係数を乗算する。

0079

第1の減算器43−1は、第2の係数器42−2の乗算結果から第1の係数器42−1の乗算結果を減算する。また、第2の減算器43−2は、第1の減算器43−1の減算結果から第3の係数器42−3の乗算結果を減算して出力する。このような構成により、入力されたコンポジット・ビデオ信号から注目画素P0の色信号が順次抽出される。

0080

この図16のように、D型フリップフロップ61−1〜61−2の遅延量を2クロックとして乗加算を行った場合、図12の色信号抽出部40が備えるD型フリップフロップ41−1〜41−2の1クロック遅延による乗加算と、移動平均演算部50が備えるD型フリップフロップ51−1〜51−2の1クロック遅延による加算とを一度に行ったのと同等の作用が得られる。すなわち、図16に示すBPF60の構成は、図12に示した色信号抽出部40および移動平均演算部50を兼ね備えたものとなっている。したがって、BPF30のように移動平均演算回路別途設ける必要がなく、そのための構成を省略することができる。

0081

この図16のように構成したBPF60を用いることにより、第1および第2の実施形態と比べて、色信号の通過帯域外(輝度信号の帯域)で更に大きな減衰量を有するバンドパスフィルタ特性を得ることができる。図17は、図16のようにBPF60を構成した場合におけるYC分離回路のY/C分離フィルタ特性を一部拡大して示す図である。この図17に示すように、本実施形態のBPF60を用いることにより、−76dB程度の更に大きな帯域外減衰特性を得ることができる。これにより、映像信号の状態や動きに影響されることなく、YC分離をより完全な形で行うことができる。

0082

また、図16に示した構成を複数段縦続接続すると、BPF60のフィルタ特性は図18のようになり、色信号の通過帯域幅を狭くする(輝度信号の遮断域を広くする)とともに、帯域外減衰量を更に大きくすることができる。これにより、例えば図16の構成を4個縦続接続した場合には、YC分離回路全体のYC分離フィルタ特性は、図19のようになる。図19に示すように、遮断域における減衰量は図17より更に大きくなり、−80dB程度の更に大きな帯域外減衰特性を得ることができる。

0083

以上詳しく説明したように、第3の実施形態では、注目画素P0の信号から1クロック前後に位置する隣接画素P−1,P+1の信号、あるいは、注目画素P0の信号から2クロック前後に位置する近接画素P−2,P+2の信号を演算する構成によってBPF30,60を構成した。これにより、コンポジット・ビデオ信号から輝度信号成分を大幅に減衰させることができ、かつ、極めて大きな帯域外減衰量を持つバンドパスフィルタ特性を得ることができる。

0084

したがって、このような特性を持つBPF30,60と上述した櫛型フィルタ2とを用いて2次元YC分離回路あるいは3次元YC分離回路を構成することにより、色信号と周波数インタリーブの関係になっている輝度信号の周波数部分で極めて大きな減衰量を持つ櫛型フィルタ特性を得ることができる。よって、入力映像信号の状態や動きに影響されず、色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することができるようになる。これにより、クロスカラーやドットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができる。なお、上述した櫛型フィルタ2を省略することにより、1次元YC分離回路を構成することも可能である。

0085

また、本実施形態によれば、非常に簡単な構成で深い減衰特性が得られ、遮断域における大きな減衰量に対応して処理ビット数を増やす必要がない。これにより、6ビット程度の少ない処理ビット数でもYC分離特性は変わらず、高精細な画像を得ることが可能である。

0086

なお、上記第3の実施形態では、注目画素P0の信号から1クロック前後に位置する隣接画素P−1,P+1の信号、あるいは、注目画素P0の信号から2クロック前後に位置する近接画素P−2,P+2の信号を用いる例について説明したが、注目画素P0の信号からnクロック前後(n≧3)に位置する近接画素P−n,P+nの信号を用いても良い。ただし、あまり注目画素P0から離れた画素の信号を用いると、当該注目画素P0との相関が小さくなるので、nの値はそれほど大きくしないのが好ましい。

0087

また、上記第1〜第3の実施形態では、櫛型フィルタ2のフィルタ係数として図3(b)に示す数値列を用いる例について説明したが、これ以外の数値列でも良い。図3(b)に示した数値列の意味と、これ以外に使用可能な数値列について、以下に詳しく説明する。なお、以下の説明においてm,nのパラメータを用いるが、上述したものとは意味が全く異なるものである。

0088

ここでは、特定のインパルス応答を有する数種類基本フィルタを考える。基本フィルタは、基本ローパスフィルタ基本ハイパスフィルタの2種類を含む。以下、これらの基本フィルタについて説明する。

0089

<基本ローパスフィルタLman(m,nは変数で、nは自然数)>
基本ローパスフィルタLmanは、“−1,m,−1”の数値列をフィルタ係数とするFIR演算部と、この数値列を出発点として、演算前の元データとそれより所定遅延量だけ前の前データとを順次加算していく移動平均演算部とを備えて構成される。

0090

図20は、基本ローパスフィルタL4an(m=4とした場合)のフィルタ係数を示す図である。図20において、移動平均演算によってn列目の上からj番目のフィルタ係数を求める際に、元データとは、(n−1)列目の上からj番目のデータを指す。また、前データとは、(n−1)列目の上から(j−1)番目のデータを指す。

0091

例えば、基本ローパスフィルタL4a1の上から1番目の数値“−1”は元データ“−1”と前データ“0”とを加算することによって得られ、2番目の数値“3”は元データ“4”と前データ“−1”とを加算することによって得られる。また、3番目の数値“3”は元データ“−1”と前データ“4”とを加算することによって得られ、4番目の数値“−1”は元データ“0”と前データ“−1”とを加算することによって得られる。

0092

図20に示す基本ローパスフィルタL4anの何れのフィルタ係数も、その数値列は対称型であり、数値列の1つ飛びの合計値が同符号で互いに等しくなるという性質を持っている(例えば基本ローパスフィルタL4a4の場合、−1+9+9+(−1)=16,0+16+0=16)。この基本ローパスフィルタL4a4の数値列は、図3(b)の上段に示した数値列と同じものである。

0093

上記“−1,m,−1”の数値列は、大元の数値列“−1,N”を基本として生成する。この数値列“−1,N”をフィルタ係数とする基本単位フィルタは、1〜2個(N=0の場合は1個、それ以外の場合は2個)のタップを有する。なお、Nの値は必ずしも整数である必要はない。

0094

この数値列“−1,N”をフィルタ係数として持つ基本単位フィルタは非対称型なので、対称型とするために、これを偶数段縦続接続して使用する必要がある。例えば2段縦続接続した場合、数値列“−1,N”の畳み込みにより、フィルタ係数は“−N,N2+1,−N”となる。ここで、(N2+1)/N=mとすると、mを整数としたとき、N=(m+(m2−4)1/2)/2となる。

0095

図20の例のようにm=4とした場合、N=2+√3である。すなわち、基本単位フィルタの係数は“−1,3.732”となる(ここでは、小数点以下を3桁まで表示している)。また、この基本単位フィルタを2段縦続接続した場合のフィルタ係数は、“−3.732,14.928,−3.732”となる。この数値列は、−1:4:−1の関係になっている。

0096

この数値列を実際にフィルタ係数として使用する場合は、数値列の各値を2N(=2*(2+√3)=7.464)で割ることにより、フィルタ係数の数値列をFFT変換した場合の振幅が“1”となるようにして、ゲインを“1”に基準化する。すなわち、実際に使用するフィルタ係数の数値列は、“−1/2,2,−1/2”となる。この実際に使用する数値列“−1/2,2,−1/2”は、元の数値列“−1,4,−1”をx倍(x=1/(m−2))したものに相当する。

0097

このように基準化した数値列をフィルタ係数として使用した場合、基本ローパスフィルタLmanのフィルタ係数は、何れもその数値列の総和が“1”で、数値列の1つ飛びの合計値が同符号で互いに等しくなるという性質を持つ。

0098

図21は、基本ローパスフィルタL4a4(m=4,n=4とした場合)のハードウェア構成を示す図である。図21に示すように、出発点となる数値列“−1/2,2,−1/2”をフィルタ係数として持つFIR演算部101は、縦続接続された2個のD型フリップフロップ71−1〜71−2と、3個の係数器72−1〜72−3と、2個の減算器73−1〜73−2とにより構成される。

0099

2個のD型フリップフロップ71−1〜71−2は、入力データを1クロックCKずつ順次遅延させる。3個の係数器72−1〜72−3は、各D型フリップフロップ71−1〜71−2の入出力タップから取り出した信号に対し、1/2,2,1/2のフィルタ係数をそれぞれ乗算する。第1の減算器73−1は、第2の係数器72−2の乗算結果から第1の係数器72−1の乗算結果を減算する。また、第2の減算器73−2は、第1の減算器73−1の減算結果から第3の係数器72−3の乗算結果を減算する。

0100

また、上述の数値列“−1/2,2,−1/2”を移動平均演算する移動平均演算部201は、何れも同様に構成された4個の積分器74−1〜74−4を縦続接続することによって構成される。例えば1段目の積分器74−1は、入力データを1クロック分遅延させるD型フリップフロップ75−1と、当該D型フリップフロップ75−1を通らない元データとD型フリップフロップ75−1を通って遅延を受けた前データとを加算する加算器76−1と、加算結果の振幅を元に戻すための調整器77−1とにより構成される。

0101

この図21に示す基本ローパスフィルタL4a4の構成では、フィルタ係数の乗算が行われる係数器72−1〜72−3およびその係数器72−1〜72−3へのデータの取出口である出力タップが必要なのは、初段のFIR演算部101だけである。しかも、その数はわずか3個である。

0102

さらに、フィルタ係数の値は1/2,2,1/2であるので、係数器72−1〜72−3はビットシフト回路で構成することが可能である。また、4個の積分器74−1〜74−4が備える調整器77−1〜77−4もビットシフト回路で構成することが可能である。nの値を4以外として調整器の数が変わっても、その調整器は全てビットシフト回路で構成できる。よって、基本ローパスフィルタL4anのハードウェア構成において、乗算器は全く不要である。

0103

なお、ここではm=4の場合について説明したが、m=2i(iは整数)であれば、全ての係数器と調整器とをビットシフト回路で構成することが可能であり、乗算器は必要でない。

0104

図22は、基本ローパスフィルタL4a4のフィルタ係数の数値列をFFT変換して得られる周波数特性(周波数−ゲイン特性および周波数−位相特性)を示す図である。ここではゲインを直線目盛りで表し、基準化されたゲインを32倍して示している。一方、周波数は“1”で基準化している。

0105

この図22から分かるように、周波数−ゲイン特性は通過域がほぼ平坦で、遮断域の傾斜がなだらかな特性が得られている。また、周波数−位相特性ではほぼ直線的な特性も得られている。このように、図21のように構成するだけで、オーバーシュートやリンギングも存在しない良好な周波数特性を持つローパスフィルタを得ることができる。

0106

図23は、基本ローパスフィルタL4anのnをパラメータとした周波数−ゲイン特性を示す図であり、(a)はゲインを直線目盛りで表し、(b)はゲインを対数目盛りで表している。この図23より、nの値が大きくなるほど遮断域の傾斜が急峻になることが分かる。

0107

上記図21では、D型フリップフロップ71−1〜71−2,75−1〜75−4の遅延量を全て1クロック分としているが、例えばこれらを全て1水平走査期間(1H)分とすることにより、図2に示した櫛形フィルタ2と同様のフィルタ(ただし、図2ではフィルタ係数としてハイパスユニットフィルタ型を用いている点で異なる)を構成することができる。すなわち、遅延量を1H分とすることにより、周波数特性は1H個分の通過域と遮断域とを繰り返す櫛型となり、何れの周波数領域でもオーバーシュートやリンギングが存在せず、かつ、通過域と遮断域とが等間隔で現れる良好な櫛型フィルタ特性が得られる。

0108

図24は、基本単位フィルタの数値列“−1,N”でN=0とした場合の基本ローパスフィルタLanのフィルタ係数を示す図である。N=0の場合、基本単位フィルタを2段縦続接続したときのフィルタ係数は“0,1,0”となる。したがって、基本ローパスフィルタLanのフィルタ係数は、“1”を出発点として元データと前データとを順次加算していく移動平均演算によって求められる。

0109

図24に示す基本ローパスフィルタLanの何れのフィルタ係数も、その数値列は対称型であり、数値列の1つ飛びの合計値が同符号で互いに等しくなるという性質を持っている(例えば基本ローパスフィルタLa4の場合、1+6+1=8,4+4=8)。

0110

図25は、基本ローパスフィルタLa4(n=4とした場合)のハードウェア構成を示す図である。ここでは、出発点となる数値列は単一の“1”であるので、図21に示した2個のD型フリップフロップ71−1〜71−2、3個の係数器72−1〜72−3および2個の減算器73−1〜73−2は不要である。すなわち、図21に示した後半の4つの積分器74−1〜74−4を縦続接続するだけで基本ローパスフィルタLa4を構成することができる。よって、タップ数は0で、乗算器も全く不要である。

0111

図26は、基本ローパスフィルタLa4のフィルタ係数の数値列をFFT変換して得られる周波数特性を示す図である。ここではゲインを直線目盛りで表し、基準化されたゲインを16倍して示している。一方、周波数は“1”で基準化している。

0112

この図26から分かるように、周波数−ゲイン特性でほぼ平坦な通過域は図22に比べて狭くなるが、遮断域の傾斜はなだらかな特性が得られている。また、周波数−位相特性ではほぼ直線的な特性も得られている。このように、図25のように構成するだけで、オーバーシュートやリンギングも存在しない良好な周波数特性を持つローパスフィルタを得ることができる。

0113

図27は、基本ローパスフィルタLanのnをパラメータとした周波数−ゲイン特性を示す図であり、(a)はゲインを直線目盛りで表し、(b)はゲインを対数目盛りで表している。この図27より、nの値が大きくなるほど遮断域の傾斜が急峻になることが分かる。

0114

<基本ハイパスフィルタHmsn(m,nは変数で、nは自然数)>
基本ハイパスフィルタHmsnは、“1,m,1”の数値列をフィルタ係数とするFIR演算部と、この数値列を出発点として、演算前の元データからそれより所定遅延量だけ前の前データを順次減算していく移動平均演算部とを備えて構成される。

0115

図28は、基本ハイパスフィルタH4sn(m=4とした場合)のフィルタ係数を示す図である。図28において、移動平均演算によってn列目の上からj番目のフィルタ係数を求める際に、元データとは、(n−1)列目の上からj番目のデータを指す。また、前データとは、(n−1)列目の上から(j−1)番目のデータを指す。

0116

例えば、基本ハイパスフィルタH4s1の上から1番目の数値“1”は元データ“1”から前データ“0”を減算することによって得られ、2番目の数値“3”は元データ“4”から前データ“1”を減算することによって得られる。また、3番目の数値“−3”は元データ“1”から前データ“4”を減算することによって得られ、4番目の数値“−1”は元データ“0”から前データ“1”を減算することによって得られる。

0117

図28に示す基本ハイパスフィルタH4snにおいて、nが偶数のときは何れのフィルタ係数も、その数値列は対称型であり、数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるという性質を持っている(例えば基本ハイパスフィルタH4s4の場合、1+(−9)+(−9)+1=−16,0+16+0=16)。この基本ハイパスフィルタH4s4の数値列は、図3(b)の下段に示した数値列と同じものである。一方、nが奇数のときは、その数値列は絶対値が対称型となっており、前半の数値列と後半の数値列とは逆符号になる。また、数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるという性質を持っている。

0118

上記“1,m,1”の数値列は、大元の数値列“1,N”を基本として生成する。この数値列“1,N”をフィルタ係数とする基本単位フィルタは、1〜2個(N=0の場合は1個、それ以外の場合は2個)のタップを有する。なお、Nの値は必ずしも整数である必要はない。

0119

この数値列“1,N”をフィルタ係数として持つ基本単位フィルタは非対称型なので、対称型とするために、これを偶数段縦続接続して使用する必要がある。例えば2段縦続接続した場合、数値列“1,N”の畳み込みにより、フィルタ係数は“N,N2+1,N”となる。ここで、(N2+1)/N=mとすると、mを整数としたとき、N=(m+(m2−4)1/2)/2となる。

0120

図28の例のようにm=4とした場合、N=2+√3である。すなわち、基本単位フィルタの係数は“1,3.732”となる(ここでは、小数点以下を3桁まで表示している)。また、この基本単位フィルタを2段縦続接続した場合のフィルタ係数は、“3.732,14.928,3.732”となる。この数値列は、1:4:1の関係になっている。

0121

この数値列を実際にフィルタ係数として使用する場合は、数値列の各値を2N(=2*(2+√3)=7.464)で割ることにより、フィルタ係数の数値列をFFT変換した場合の振幅が“1”となるようにして、ゲインを“1”に基準化する。すなわち、実際に使用するフィルタ係数の数値列は、“1/2,2,1/2”となる。この実際に使用する数値列“1/2,2,1/2”も、元の数値列“1,4,1”をx倍(x=1/(m−2))したものに相当する。

0122

このように基準化した数値列をフィルタ係数として使用した場合、基本ハイパスフィルタHmsnのフィルタ係数は、何れもその数値列の総和が“0”で、数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるという性質を持つ。

0123

図29は、基本ハイパスフィルタH4s4(m=4,n=4とした場合)のハードウェア構成を示す図である。図29に示すように、出発点となる数値列“1/2,2,1/2”をフィルタ係数として持つFIR演算部102は、縦続接続された2個のD型フリップフロップ81−1〜81−2と、3個の係数器82−1〜82−3と、2個の加算器83−1〜83−2とにより構成される。

0124

2個のD型フリップフロップ81−1〜81−2は、入力データを1クロックCKずつ順次遅延させる。3個の係数器82−1〜82−3は、各D型フリップフロップ81−1〜81−2の入出力タップから取り出した信号に対し、1/2,2,1/2のフィルタ係数をそれぞれ乗算する。2個の加算器83−1〜83−2は、各係数器82−1〜82−3の乗算結果を全て加算して出力する。

0125

また、上述の数値列“1/2,2,1/2”を移動平均演算する移動平均演算部202は、何れも同様に構成された4個の微分器84−1〜84−4を縦続接続することによって構成される。例えば1段目の微分器84−1は、入力データを1クロック分遅延させるD型フリップフロップ85−1と、当該D型フリップフロップ85−1を通らない元データからD型フリップフロップ85−1を通って遅延を受けた前データを減算する減算器86−1と、減算結果の振幅を元に戻すための調整器87−1とにより構成される。

0126

この図29に示す基本ハイパスフィルタH4s4の構成では、フィルタ係数の乗算が行われる係数器82−1〜82−3およびその係数器82−1〜82−3へのデータの取出口である出力タップが必要なのは、初段のFIR演算部102だけである。しかも、その数はわずか3個である。

0127

さらに、フィルタ係数の値は1/2,2,1/2であるので、係数器82−1〜82−3はビットシフト回路で構成することが可能である。また、4個の微分器84−1〜84−4が備える調整器87−1〜87−4もビットシフト回路で構成することが可能である。nの値を4以外として調整器の数が変わっても、その調整器は全てビットシフト回路で構成できる。よって、基本ハイパスフィルタH4snのハードウェア構成においても、乗算器は全く不要である。

0128

なお、ここではm=4の場合について説明したが、m=2iであれば(iは整数)、全ての係数器と調整器とをビットシフト回路で構成することが可能であり、乗算器は必要でない。

0129

図30は、基本ハイパスフィルタH4s4のフィルタ係数の数値列をFFT変換して得られる周波数特性を示す図である。ここではゲインを直線目盛りで表し、基準化されたゲインを32倍して示している。一方、周波数は“1”で基準化している。

0130

この図30から分かるように、周波数−ゲイン特性は通過域がほぼ平坦で、遮断域の傾斜がなだらかな特性が得られている。また、周波数−位相特性ではほぼ直線的な特性も得られている。このように、図29のように構成するだけで、オーバーシュートやリンギングも存在しない良好な周波数特性を持つハイパスフィルタを得ることができる。

0131

図31は、基本ハイパスフィルタH4snのnをパラメータとした周波数−ゲイン特性を示す図であり、(a)はゲインを直線目盛りで表し、(b)はゲインを対数目盛りで表している。この図31より、nの値が大きくなるほど遮断域の傾斜が急峻になることが分かる。

0132

上記図29では、D型フリップフロップ81−1〜81−2,85−1〜85−4の遅延量を全て1クロック分としているが、例えばこれらを全て1水平走査期間(1H)分とすることにより、図2に示した櫛形フィルタ2と等価な機能を持つフィルタを構成することができる。すなわち、遅延量を1H分とすることにより、周波数特性は1H個分の通過域と遮断域とを繰り返す櫛型となり、何れの周波数領域でもオーバーシュートやリンギングが存在せず、かつ、通過域と遮断域とが等間隔で現れる良好な櫛型フィルタ特性が得られる。

0133

図32は、基本単位フィルタの数値列“1,N”でN=0とした場合の基本ハイパスフィルタHsnのフィルタ係数を示す図である。N=0の場合、基本単位フィルタを2段縦続接続したときのフィルタ係数は“0,1,0”となる。したがって、基本ハイパスフィルタHsnのフィルタ係数は、“1”を出発点として、元データから前データを順次減算していく移動平均演算によって求められる。

0134

図32に示す基本ハイパスフィルタHsnにおいて、nが偶数のときは何れのフィルタ係数も、その数値列は対称型であり、数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるという性質を持っている(例えば基本ハイパスフィルタHs4の場合、1+6+1=8,−4+(−4)=−8)。nが奇数のときは、その数値列は絶対値が対称型となっており、前半の数値列と後半の数値列とは逆符号になる。また、数値列の1つ飛びの合計値が逆符号で互いに等しくなるという性質を持っている。

0135

図33は、基本ハイパスフィルタHs4(n=4とした場合)のハードウェア構成を示す図である。ここでは、出発点となる数値列は単一の“1”であるので、図29に示した2個のD型フリップフロップ81−1〜81−2、3個の係数器82−1〜82−3および2個の加算器83−1〜83−2は不要である。すなわち、図29に示した後半の4つの微分器84−1〜84−4を縦続接続するだけで基本ハイパスフィルタHs4を構成することができる。よって、タップ数は0で、乗算器も全く不要である。

0136

図34は、基本ハイパスフィルタHs4のフィルタ係数の数値列をFFT変換して得られる周波数特性を示す図である。ここではゲインを直線目盛りで表し、基準化されたゲインを16倍して示している。一方、周波数は“1”で基準化している。

0137

この図34から分かるように、周波数−ゲイン特性でほぼ平坦な通過域は図30に比べて狭くなるが、遮断域の傾斜はなだらかな特性が得られている。また、周波数−位相特性ではほぼ直線的な特性も得られている。このように、図33のように構成するだけで、オーバーシュートやリンギングも存在しない良好な周波数特性を持つハイパスフィルタを得ることができる。

0138

図35は、基本ハイパスフィルタHsnのnをパラメータとした周波数−ゲイン特性を示す図であり、(a)はゲインを直線目盛りで表し、(b)はゲインを対数目盛りで表している。この図35より、nの値が大きくなるほど遮断域の傾斜が急峻になることが分かる。

0139

パラメータ値m,nの特性に与える影響>
まず、移動平均演算部201,202の移動平均段数nを変えた場合の影響について説明する。例えば図23に示したように、基本ローパスフィルタLmanにおいて、nの値を大きくすると遮断域の傾斜が急峻になり、通過域のバンド幅は狭くなる。また、nの値が小さいときは、周波数特性の頂部は両端が盛り上がる。nの値が大きくなるに従って頂部は徐々に平坦に近づき、n=4で完全に平坦になる。nの値がそれより大きくなると、今度は頂部の両端が中央値より低くなっていく。このような傾向は、基本ハイパスフィルタHmsnについても同様に言える(図31参照)。

0140

一方、基本単位フィルタの係数値をN=0として構成した基本ローパスフィルタLanおよび基本ハイパスフィルタHsnに関しては、図27図35に示したように、nの値が何れの場合も頂部の両端は中央値より低くなる。nの値を大きくすると遮断域の傾斜が急峻になり、通過域のバンド幅が狭くなることは、N≠0である基本ローパスフィルタLmanおよび基本ハイパスフィルタHmsnの場合と同様である。

0141

次に、mの値を変えた場合の影響について説明する。図36は、基本ハイパスフィルタHmsnにおいてmをパラメータとした周波数−ゲイン特性を示す図である。この図36より、mの値を小さくすると遮断域の傾斜が急峻になり、通過域のバンド幅が狭くなることが分かる。ここでは図示を省略するが、基本ローパスフィルタLmanについても同様のことが言える。

0142

この図36は、パラメータmに対するパラメータnの最適値(周波数特性の頂部が平坦になるnの値)も同時に示している。すなわち、m=4のときの最適値はn=4、m=3.5のときの最適値はn=6、m=3のときの最適値はn=8、m=2.5のときの最適値はn=16である。図37は、これを分かりやすくグラフ化したものである。この図37から分かるように、パラメータmに対するパラメータnの最適値は、mの値が小さくなるにつれて大きくなる。

0143

このことを、図38を用いて更に詳細に説明する。図38は、パラメータmとそれに対するパラメータnの最適値との関係を表形式によって示す図である。なお、この図38では、パラメータmに対するパラメータxの関係も併せて示している。

0144

上述のように、パラメータmに対するパラメータnの最適値は、mの値が小さくなるにつれて大きくなる。ここで、m=2になるとフィルタ特性が大きく変わってしまい、良好な周波数特性が得られなくなる。逆に言うと、m>2の条件であれば、タップ間に挿入する遅延量を増やさなくても、通過域におけるバンド幅の狭い良好なフィルタ特性を得ることができる。一方、パラメータmの値が大きくなるにつれてパラメータnの最適値は小さくなり、m=10のときにn=1となる。つまり、m=10のときは、移動平均演算部の段数は1段で良い。このことから、パラメータmは、2<m≦10の条件で使用するのが好ましい。

0145

また、パラメータnの値は、図38に示す最適値を中心として前後の或る範囲で選択した任意の値を用いることにより、図23図31のように周波数特性の調整をすることができる。

0146

図39は、図36に示した4種類の基本ハイパスフィルタHmsnのインパルス応答を示す図である。この図39に示すような波形を有するインパルス応答は、横軸に沿った標本位置が一定の間にあるときにのみ“0”以外の有限な値を有し、それ以外の領域では値が全て“0”となる関数、つまり所定の標本位置において値が“0”に収束する有限台の関数である。ここでは図示を省略するが、基本ハイパスフィルタHsnおよび基本ローパスフィルタLman,Lanについても同様に、インパルス応答は有限台となる。

0147

先にも説明したように、このような有限台のインパルス応答では、“0”以外の有限の値を有する局所的な領域内のデータだけが意味を持つ。この領域外のデータについては、本来これを考慮すべきであるのに無視している訳ではなく、理論的に考慮する必要がないため、打ち切り誤差は発生しない。したがって、図20図24図28図32に示した数値列をフィルタ係数として用いれば、窓関数を用いて係数の打ち切りを行う必要もなく、良好なフィルタ特性を得ることができる。

0148

なお、ここでは、基本単位フィルタを2段縦続接続することによってFIR演算部を構成する例について説明したが、4段、6段、8段、・・・のように2段以外の偶数段接続によってFIR演算部を構成するようにしても良い。

0149

また、上記第1〜第3の実施形態では、映像信号の例としてNTSC方式を挙げて説明したが、PAL方式SECAM方式など他の信号規格にも同様に適用することが可能である。

0150

また、上記第1〜第3の実施形態では、YC分離の手法をハードウェア構成により実現する例について説明したが、DSPやソフトウェアなどによっても実現することが可能である。例えばソフトウェアによって実現する場合、本実施形態のYC分離装置は、実際にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。

0151

したがって、コンピュータが上記各実施形態の機能を果たすように動作させるプログラムを例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスクハードディスク磁気テープ光ディスク光磁気ディスク、DVD、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また、上記プログラムをインターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードすることによっても実現できる。

0152

また、上記各実施形態によるYC分離の機能をネットワーク環境で実現するべく、全部あるいは一部のプログラムが他のコンピュータで実行されるようになっていても良い。

0153

また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の各実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して各実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボード機能拡張ユニットにより行われて各実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。

発明を実施するための最良の形態

0154

その他、上記第1〜第3の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。

図面の簡単な説明

0155

本発明は上述したように、所定の基本的な数値列をフィルタ係数とするユニットフィルタを用いて櫛型フィルタを構成し、当該櫛型フィルタを構成する複数の遅延器の遅延量を映像の1水平走査期間分または1垂直走査期間分に設定したので、色信号と周波数インタリーブの関係になっている輝度信号の周波数部分で極めて大きな減衰量を持つ櫛型フィルタ特性を得ることができる。この櫛型フィルタを用いて色信号を抽出することにより、入力映像信号の状態や動きに影響されることなく、コンポジット・ビデオ信号から色信号と輝度信号とをほぼ完全に分離することができるようになり、クロスカラーやドットクロール等の映像妨害を大幅に低減することができる。

図1
第1の実施形態によるYC分離回路の全体構成を示すブロック図である。
図2
第1の実施形態による櫛型フィルタの詳細な構成例を示すブロック図である。
図3
ユニットフィルタL10,H10の回路構成およびフィルタ係数の数値列を示す図である。
図4
ローパスユニットフィルタL10,L11の周波数特性を示す図である。
図5
ハイパスユニットフィルタH10,H11の周波数特性を示す図である。
図6
第1の実施形態によるY/C分離フィルタ特性を一部拡大して示す図である。
図7
動き適応処理を適用した第1の実施形態による3次元YC分離回路の全体構成を示すブロック図である。
図8
第2の実施形態によるYC分離回路の全体構成を示すブロック図である。
図9
ローパスユニットフィルタ(L10)mの周波数特性を示す図である。
図10
ハイパスユニットフィルタ(H10)mの周波数特性を示す図である。
図11
第2の実施形態によるY/C分離フィルタ特性を一部拡大して示す図である。
図12
第3の実施形態によるBPFの構成例を示すブロック図である。
図13
映像の表示画面を構成する各画素と色信号の位相との関係を示す図である。
図14
図12に示した色信号抽出部の出力点および移動平均演算部の出力点における色信号の周波数特性を示す図である。
図15
第3の実施形態によるBPFのフィルタ特性を示す図である。
図16
第3の実施形態によるBPFの他の構成例を示すブロック図である。
図17
第3の実施形態による他のBPFのフィルタ特性を示す図である。
図18
図16に示す構成を4個縦続接続した場合のフィルタ特性を一部拡大して示す図である。
図19
図16に示す構成を4個縦続接続した場合のYC分離フィルタ特性を一部拡大して示す図である。
図20
基本ローパスフィルタL4anのフィルタ係数を示す図である。
図21
基本ローパスフィルタL4a4のハードウェア構成例を示す図である。
図22
基本ローパスフィルタL4a4の周波数特性を示す図である。
図23
基本ローパスフィルタL4anの周波数−ゲイン特性を示す図である。
図24
基本ローパスフィルタLanのフィルタ係数を示す図である。
図25
基本ローパスフィルタLa4のハードウェア構成例を示す図である。
図26
基本ローパスフィルタLa4の周波数特性を示す図である。
図27
基本ローパスフィルタLanの周波数−ゲイン特性を示す図である。
図28
基本ハイパスフィルタH4snのフィルタ係数を示す図である。
図29
基本ハイパスフィルタH4s4のハードウェア構成例を示す図である。
図30
基本ハイパスフィルタH4s4の周波数特性を示す図である。
図31
基本ハイパスフィルタH4snの周波数−ゲイン特性を示す図である。
図32
基本ハイパスフィルタHsnのフィルタ係数を示す図である。
図33
基本ハイパスフィルタHs4のハードウェア構成例を示す図である。
図34
基本ハイパスフィルタHs4の周波数特性を示す図である。
図35
基本ハイパスフィルタHsnの周波数−ゲイン特性を示す図である。
図36
基本ハイパスフィルタHmsnにおいてmをパラメータとした周波数−ゲイン特性を示す図である。
図37
パラメータmに対するパラメータnの最適値を示す図である。
図38
パラメータmとそれに対するパラメータnの最適値との関係およびパラメータmとそれに対するパラメータxとの関係を示す図である。
図39
基本ハイパスフィルタHmsnのインパルス応答を示す図である。
図40
コンポジット・ビデオ信号の波形を示す図である。
図41
コンポジット・ビデオ信号の周波数スペクトルを示す図である。
図42
コンポジット・ビデオ信号におけるカラーサブキャリアの位相を示す図である。
図43
従来方式による3種類のYC分離回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 A/D変換器
2 櫛型フィルタ
3,3’ BPF
4減算器
5,5’ディレイ回路
12−1〜12−6D型フリップフロップ
13−1〜13−5係数器
14−1〜14−4加算器
22−1〜22−6 D型フリップフロップ
30 BPF
40 色信号抽出部
41−1〜41−2 D型フリップフロップ
42−1〜42−3 係数器
43−1〜43−2 減算器
50 移動平均演算部
51−1 D型フリップフロップ
52−1 加算器
60 BPF
61−1〜61−2 D型フリップフロップ
71−1〜71−2 D型フリップフロップ
72−1〜72−3 係数器
73−1〜73−2 減算器
74−1〜74−4積分器
75−1〜75−4 D型フリップフロップ
76−1〜76−4 加算器
77−1〜77−4調整器
81−1〜81−2 D型フリップフロップ
82−1〜82−3 係数器
83−1〜83−2 加算器
84−1〜84−4微分器
85−1〜85−4 D型フリップフロップ
86−1〜86−4 減算器
87−1〜87−4 調整器
P0注目画素
P−2,P−1,P+1,P+2 近接画素

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