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技術 パーフルオロ化合物の精製方法及び成膜方法

出願人 大陽日酸株式会社
発明者 小野宏之伊崎隆一郎
出願日 2003年6月19日 (17年8ヶ月経過) 出願番号 2003-175327
公開日 2004年12月2日 (16年2ヶ月経過) 公開番号 2004-339187
状態 拒絶査定
技術分野 CVD 絶縁膜の形成 有機低分子化合物及びその製造 吸着による気体の分離 ガスの乾燥
主要キーワード CFポリマ 精製容器 精製対象ガス フーリエ変換赤外分光装置 活性炭吸着層 アルカリスクラバー 高圧ガス容器 精製処理後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年12月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

パーフルオロ化合物中に微量不純物として存在するフッ化水素と水分とを効率よく確実に1ppm以下にまで除去することができるパーフルオロ化合物の精製方法及び成膜方法を提供する。

解決手段

一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物若しくは環状化合物又はNF3又はSF6のいずれかからなるパーフルオロ化合物に不純物として含まれるフッ化水素及び水分を除去するパーフルオロ化合物の精製方法において、前記不純物を含むパーフルオロ化合物を活性炭吸着層11で処理してフッ化水素を活性炭吸着させることにより除去した後、モレキュラーシーブス吸着層で処理して水分をモレキュラーシーブスに吸着させることにより除去する。

概要

背景

製造後のパーフルオロ化合物は、製造原料由来するフッ化水素又は製造工程中の反応副生成物としてのフッ化水素を含んでいるため、パーフルオロ化合物の製造工場では、製造工程の最終段階でパーフルオロ化合物の精製処理を行い、不純物を除去するようにしている。

概要

パーフルオロ化合物中に微量不純物として存在するフッ化水素と水分とを効率よく確実に1ppm以下にまで除去することができるパーフルオロ化合物の精製方法及び成膜方法を提供する。一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物若しくは環状化合物又はNF3又はSF6のいずれかからなるパーフルオロ化合物に不純物として含まれるフッ化水素及び水分を除去するパーフルオロ化合物の精製方法において、前記不純物を含むパーフルオロ化合物を活性炭吸着層11で処理してフッ化水素を活性炭吸着させることにより除去した後、モレキュラーシーブス吸着層で処理して水分をモレキュラーシーブスに吸着させることにより除去する。

目的

本発明は、パーフルオロ化合物中に微量不純物として存在するフッ化水素と水分とを効率よく確実に1ppm以下にまで除去することができるパーフルオロ化合物の精製方法及び成膜原料としてパーフルオロ化合物を用いた成膜方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物若しくは環状化合物又はNF3又はSF6のいずれかからなるパーフルオロ化合物不純物として含まれるフッ化水素及び水分を除去するパーフルオロ化合物の精製方法において、前記不純物を含むパーフルオロ化合物を活性炭で処理した後、モレキュラーシーブスで処理することを特徴とするパーフルオロ化合物の精製方法。

請求項2

前記フッ化水素の含有量が1〜1000体積ppm、水分の含有量が5〜1000体積ppmの範囲であることを特徴とする請求項1記載のパーフルオロ化合物の精製方法。

請求項3

処理前のパーフルオロ化合物を粗ガス容器から抜き出して前記活性炭処理及びモレキュラーシーブス処理を行うにあたり、前記粗ガス容器内で前記パーフルオロ化合物が液化しているときには、粗ガス容器から液化しているパーフルオロ化合物を抜き出して加温気化させた後、前記活性炭処理及びモレキュラーシーブス処理を行うことを特徴とする請求項1記載のパーフルオロ化合物の精製方法。

請求項4

一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物若しくは環状化合物又はNF3又はSF6のいずれかからなるパーフルオロ化合物をプラズマ生成手段を備えたプロセスチャンバー内に導入して基板上に成膜操作を行うにあたり、前記パーフルオロ化合物を活性炭で処理した後、モレキュラーシーブスで処理してから前記プロセスチャンバーに導入することを特徴とするパーフルオロ化合物を用いた成膜方法

技術分野

0001

本発明は、パーフルオロ化合物精製方法及び成膜方法に関し、詳しくは、半導体製造プロセス用に使用されるパーフルオロ化合物中のフッ化水素及び水分を除去して高純度に精製するための方法及びパーフルオロ化合物を用いた成膜方法に関する。

0002

製造後のパーフルオロ化合物は、製造原料由来するフッ化水素又は製造工程中の反応副生成物としてのフッ化水素を含んでいるため、パーフルオロ化合物の製造工場では、製造工程の最終段階でパーフルオロ化合物の精製処理を行い、不純物を除去するようにしている。

0003

製造工場でのパーフルオロ化合物の精製処理は、一般に、製造後のパーフルオロ化合物を湿式アルカリスクラバーで処理してフッ化水素を除去した後、乾燥剤で処理することによって水分を除去する手順で行われている。しかし、この精製処理では、フッ化水素の除去効率が低く、また、水分を大量に含んだ状態で乾燥剤に接触させているため、乾燥剤が短時間で破過してしまうという問題があり、さらに、水分含有量をppmオーダーにまで低減することが困難であった。したがって、工業的に製造された通常のパーフルオロ化合物中には、不純物としてフッ化水素や水分が数ppm〜数百ppm含まれた状態なっている。

0004

さらに、半導体産業で使用するパーフルオロ化合物は、高圧ガス容器充填した状態で供給されるため、高圧ガス容器内に微量に残留した空気中の水分が混入する可能性もあるため、パーフルオロ化合物を半導体産業で使用する場合には、使用前に精製処理を行ってパーフルオロ化合物中からフッ化水素や水分を十分に除去する必要がある。パーフルオロ化合物中からフッ化水素を除去する技術としては、パーフルオロ化合物の一種であるNF3中に含まれる微量のフッ化水素を特定の条件下で活性炭吸着させて除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

背景技術

0005

【特許文献1】
特開2002−68717号公報

0006

しかし、前記特許文献記載の方法では、低濃度の水分を除去することについては触れていない。前記活性炭により、ある程度水分を除去することは可能であるが、より確実に水分を除去するためには、一般的なガス中の水分を除去するために用いられているモレキュラーシーブスを使用することが望ましい。

0007

ところが、フッ化水素を含むガスにモレキュラーシーブスを使用すると、モレキュラーシーブスの構成成分であるケイ素アルミニウムナトリウム等の金属とフッ化水素とが反応し、フッ化ケイ素、フッ化アルミニウムフッ化ナトリウム等を生成してしまうため、剤自身の性能が劣化してしまうという問題がある。

発明が解決しようとする課題

0008

そこで本発明は、パーフルオロ化合物中に微量不純物として存在するフッ化水素と水分とを効率よく確実に1ppm以下にまで除去することができるパーフルオロ化合物の精製方法及び成膜原料としてパーフルオロ化合物を用いた成膜方法を提供することを目的としている。

0009

上記目的を達成するため、本発明のパーフルオロ化合物の精製方法は、一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物若しくは環状化合物又はNF3又はSF6のいずれかからなるパーフルオロ化合物に不純物として含まれるフッ化水素及び水分を除去するパーフルオロ化合物の精製方法において、前記不純物を含むパーフルオロ化合物を活性炭で処理した後、モレキュラーシーブスで処理することを特徴とするものであり、特に、前記フッ化水素の含有量が1〜1000体積ppm、水分の含有量が5〜1000体積ppmの範囲であることを特徴としている。

0010

さらに、処理前のパーフルオロ化合物を粗ガス容器から抜き出して前記活性炭処理及びモレキュラーシーブス処理を行うにあたり、前記粗ガス容器内で前記パーフルオロ化合物が液化しているときには、粗ガス容器から液化しているパーフルオロ化合物を抜き出して加温気化させた後、前記活性炭処理及びモレキュラーシーブス処理を行うことを特徴としている。

課題を解決するための手段

0011

また、本発明の成膜方法は、一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物若しくは環状化合物又はNF3又はSF6のいずれかからなるパーフルオロ化合物をプラズマ生成手段を備えたプロセスチャンバー内に導入して基板上に成膜操作を行うにあたり、前記パーフルオロ化合物を活性炭で処理した後、モレキュラーシーブスで処理してから前記プロセスチャンバーに導入することを特徴としている。

0012

図1は、本発明のパーフルオロ化合物の精製方法を実施するための精製装置の一形態例示す系統図である。このパーフルオロ化合物の精製装置は、ガス流れの上流側に精製容器内に活性炭を充填した活性炭吸着層11を配置し、下流側に精製容器内にモレキュラーシーブスを充填したモレキュラーシーブス吸着層12を配置したものであって、両吸着層11,12の両端には開閉弁13,14を設けている。また、活性炭吸着層11の上流側には、パーフルオロ化合物ガス圧力調節及び流量調節を行うための圧力調節弁15と流量調節器マスフローコントローラー)16とが設けられている。

0013

粗ガス容器17内に充填されているパーフルオロ化合物は、圧力調節弁15で圧力調節され、マスフローコントローラー16で流量調節された後、開閉弁13から活性炭吸着層11に流入して活性炭による処理が行われ、パーフルオロ化合物中に存在する微量のフッ化水素が活性炭に吸着してパーフルオロ化合物中から除去される。

0014

フッ化水素を除去したパーフルオロ化合物は、次いでモレキュラーシーブス吸着層12に流入してモレキュラーシーブスによる処理が行われ、パーフルオロ化合物中に存在する微量の水分がモレキュラーシーブスに吸着してパーフルオロ化合物中から除去される。フッ化水素及び水分が除去されたパーフルオロ化合物は、開閉弁14を通って使用先設備18に供給される。

0015

このように、上流側に活性炭吸着層11、下流側にモレキュラーシーブス吸着層12を配置して精製処理を行うことにより、モレキュラーシーブスとフッ化水素との反応を抑制しながら水分の除去を効率よく行うことができる。したがって、フッ化水素の含有量が1〜1000体積ppm、水分の含有量が5〜1000体積ppmというような微量濃度の場合でも、これらを確実に除去することが可能となり、これらの含有量を1ppm以下に精製したパーフルオロ化合物を得ることができる。

0016

本発明の精製対象となるパーフルオロ化合物は、前述のように、一般式CvIwHxOyFz(式中、vは1〜5の整数、w、x、yはそれぞれ0又は1以上の整数、zは1以上の整数である。)で表される鎖状化合物又は環状化合物、具体的には、w,x及びyの全てが0で炭素及びフッ素からなるパーフルオロ化合物の鎖状化合物として、CF4、C2F6、C3F6、C3F8、C4F6等を、同じく環状化合物として、c−C4F8、c−C5F8等をそれぞれ挙げることができる。さらに、wが1以上でヨウ素を含むパーフルオロ化合物の具体例としては、CF3I、C2F5I等を挙げることができ、xが1以上で水素を含むパーフルオロ化合物の具体例としては、CHF3、CH2F2等を挙げることができ、yが1以上で酸素を含むパーフルオロ化合物の具体例としては、CF2O、CF2OF等を挙げることができる。また、炭素を含まないパーフルオロ化合物として、NF3及びSF6がある。

0017

使用する活性炭及びモレキュラーシーブスは、特に限定されるものではないが、ガスの処理流量特性、不純物の除去効率、パーティクル等の異物の処理を考慮すれば、0.05〜10mm、好ましくは0.1〜5mm程度の粒状に成形されたものを用いればよい。モレキュラーシーブスは、水分を吸着できるものであればよいため、細孔径が0.3〜1nm(3〜10オングストローム)の範囲内のものを使用すればよい。

0018

ただし、精製対象となるパーフルオロ化合物がCF4(四フッ化炭素)のように、それ自体の分子径が小さい場合に細孔径の大きなモレキュラーシーブスを使用すると、精製対象ガス自身が吸着剤に吸着してしまうため、モレキュラーシーブスの細孔径も小さいことが望ましく、このような場合には、モレキュラーシーブス3Aを使用すべきである。

0019

また、活性炭やモレキュラーシーブスのような吸着剤は、水分、二酸化炭素を始めとする種々の不純物を吸着しているため、前記精製処理に使用する前に、これらの不純物を放出除去する必要がある。不純物を放出除去するための活性化処理は、100〜500℃、望ましくは250〜350℃の範囲で、水分、酸素、二酸化炭素、メタン等の不純物濃度がそれぞれ1体積ppm以下、望ましくはそれぞれ1体積ppb以下の窒素アルゴンヘリウム等の不活性ガスを用いてパージすることにより行うことができる。

0020

この活性化処理は、剤をまとめて単独で処理することも可能であるが、精製容器に必要量を充填した状態で行い、活性化処理した剤が再び空気等に曝されないようにすることが望ましい。活性化処理におけるパージガス流速及びパージ時間は、剤を充填した容器の容量によって異なるが、通常は、大気圧以上、1MPa未満の圧力下において、1L/min以上の流量で1時間以上、望ましくは24時間以上処理することにより、剤に吸着した不用不純物を極微量にまで低減させることができる。

0021

活性炭やモレキュラーシーブスを充填する精製容器は、耐熱性耐圧性耐食性を全て兼ね備える材料で形成されたものであることが望ましく、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼真鍮が好適である。また、活性炭及びモレキュラーシーブスを、一つの精製容器内に二層に充填することもできる。

0022

このような精製処理を行ったパーフルオロ化合物を成膜原料ガスとしてプラズマ生成手段を備えたプロセスチャンバー内に導入し、例えばCFポリマー膜を基板上に成膜する操作を行うことにより、フッ化水素及び水分のような不純物や、これらが成分ガスと反応した生成物に影響されない均質なCFポリマー膜を得ることができる。

0023

図2は、本発明のパーフルオロ化合物の精製方法を実施するための精製装置の他の形態例示す系統図である。本形態例は、粗ガス容器17内に充填されているパーフルオロ化合物が液化している場合に最適な精製処理方法を示すもので、粗ガス容器17からパーフルオロ化合物の液相部分を液抜出経路21に抜き出し、この液抜出経路21に設けたヒーター22によって液化ガスを加温し、液抜出経路21内でガス化させた後、前記同様に、圧力調節弁15、マスフローコントローラー16、開閉弁13を介して活性炭吸着層11及びモレキュラーシーブス吸着層12に導入し、フッ化水素及び水分を除去した後、開閉弁14から使用先設備18に供給すればよい。

0024

すなわち、粗ガス容器17内のガス相抜き出すと、容器中の液化ガスが蒸発する際の蒸発潜熱に相当する分の熱量が容器周辺から蒸発する液化ガスに奪われるため、液温が低下するとともに液化ガスの蒸気圧が低下してしまう。この結果として、粗ガス容器17から抜き出せるガス流量が低下し、条件によっては、粗ガス容器17からガスを取り出せなくなる可能性がある。このため、精製処理を連続的に行えなくなることがあるが、前述のように、粗ガス容器17外の液抜出経路21で液化ガスを加温してガス化することにより、容器温度が変化せず、一定量のガスを抜き出して連続的に精製処理を行うことが可能となる。

0025

また、粗ガス容器17から抜き出す液化ガスの温度が一定であるため、ガス中の不純物濃度が一定となり、活性炭やモレキュラーシーブスの使用可能時間が容易に算出でき、ガス精製量に応じた剤の交換が可能となる。さらにこの場合、粗ガス容器17内における気相部の不純物濃度と比較し、液相中の不純物濃度の方が低いという利点もあり、気相を抜き出す場合に比べて吸着剤の使用時間を長くすることもできる。

0026

【実施例】
実施例1
液化ガスであるc−C4F8(オクタフルオロシクロブタン)に、フッ化水素及び水分をそれぞれ添加し、フッ化水素を70体積ppm、水分を100体積ppmを含む粗c−C4F8を製造した。図1に示したものと同じ構成の実験装置を使用し、開閉弁14の下流にFT−IR(フーリエ変換赤外分光装置)を接続して精製処理後のc−C4F8に残留するフッ化水素濃度及び水分濃度を測定した。

0027

活性炭吸着層11には、内容量5ccの精製容器内に粒径0.5mmの活性炭を充填したものを使用し、モレキュラーシーブス吸着層12には、内容量5ccの精製容器内に粒径0.5mm、細孔径0.3nmのモレキュラーシーブス3Aを充填したものを使用した。また、精製処理における圧力は100Pa、流量は2L/minに設定した。なお、使用した活性炭及びモレキュラーシーブスは、あらかじめ、300℃、50kPaで、水分、酸素、二酸化炭素、メタン等の不純物濃度がそれぞれ1体積ppb以下の窒素を使用して24時間の活性化処理を行ったものを使用した。

0028

この結果、精製処理後のc−C4F8中のフッ化水素及び水分は、両者とも検出限界以下であった。

0029

比較例1
モレキュラーシーブス吸着層12を使用しなかったこと以外は、実施例1と同じ条件でc−C4F8の精製処理を行った。その結果、精製処理後のc−C4F8中のフッ化水素は検出限界以下であったが、水分は5体積ppmが残留していた。

0030

比較例2
活性炭吸着層11を使用しなかったこと以外は、実施例1と同じ条件でc−C4F8の精製処理を行った。その結果、精製処理後のc−C4F8中の水分は検出限界以下であったが、フッ化水素が3体積ppm残留していた。

0031

比較例3
活性炭吸着層11とモレキュラーシーブス吸着層12とを入れ替えてモレキュラーシーブス吸着層12を上流側に、活性炭吸着層11を下流側に位置させた以外は、実施例1と同じ条件でc−C4F8の精製処理を行った。その結果、精製処理後のc−C4F8中のフッ化水素及び水分は、両者とも検出限界以下であった。

0032

しかし、粗c−C4F8を300L処理した後、各配管内を観察したところ、モレキュラーシーブス吸着層12から活性炭吸着層11に至る配管内に粉末が付着しているのが確認された。この粉末を水に溶解して原子吸光分光装置分析したところ、ナトリウムの存在が認められた。

0033

実施例2
実施例1で使用した実験装置では、液化ガスである粗c−C4F8を粗ガス容器17の気相から室温で取り出していたため、精製処理開始後150分を経過すると、粗ガス容器17の温度、すなわち粗c−C4F8の温度が低下して圧力及び流量が低下してしまったので、実験装置として、前記図2に示したように、ヒーター22を有する経路21に粗c−C4F8を抜き出し、経路21で加温気化させるようにした。その結果、300分経過後も圧力や流量が低下することはなく、連続して精製処理を行うことができた。

0034

一方、実施例1で使用した実験装置において、粗ガス容器17の周囲をヒーターにより60℃に加温し、粗c−C4F8の蒸発を促進した状態で同じ実験を行ったところ、精製処理後のc−C4F8中に5体積ppmの水分が検出された。このとき、モレキュラーシーブス吸着層12の入口部のガスを採取して分析したところ、このガス中には180体積ppmの水分が検出された。このことから、液化した状態のパーフルオロ化合物を精製処理する際には、容器外に抜き出した経路中でパーフルオロ化合物を加温気化させた後、精製処理を行うべきであることがわかる。

0035

実施例3
図3に示すように、プラズマ生成手段31を備えたプラズマCVD装置のプロセスチャンバー32に、成膜原料ガスSGとしてc−C4F8を導入し、基板33にCFポリマー膜を成膜した。なお、プロセスチャンバー32には質量分析装置34を接続し、成膜操作中のプロセスチャンバー32内のガスをサンプリングして成分分析を行った。c−C4F8は、あらかじめフッ化水素及び水分をそれぞれ10ppm含有させたものを使用し、これをそのままプロセスチャンバー32に導入したときと、実施例1と同じ精製処理を行ってから導入したときとを比較した。なお、成膜条件は一般的に行われている条件と同じにした。

発明を実施するための最良の形態

0036

その結果、精製処理を行わずに、フッ化水素及び水分を含んだ状態のc−C4F8をプロセスチャンバー32に導入したときには、フッ化水素及び水分だけでなく、これらとc−C4F8とが反応したCOF2とCO2とが検出された。一方、精製処理を行ったc−C4F8をプロセスチャンバー32に導入したときには、フッ化水素及び水分といった不純物成分だけでなく、c−C4F8との反応生成物も検出されなかった。精製処理を行ったときに得られたCFポリマー膜は、極めて均一で良質なものであった。

図面の簡単な説明

0037

以上説明したように、本発明のパーフルオロ化合物の精製方法によれば、製造工場での精製処理を終えたパーフルオロ化合物に残留する微量のフッ化水素及び水分を効率よく確実に1ppm以下にまで除去することができる。また、液化しているパーフルオロ化合物の精製も効率よく行うことができる。これにより、半導体産業におけるガス供給ライン汚染腐食を抑えることができ、半導体製造装置に同伴される不純物が低減され、成膜原料として精製処理後のパーフルオロ化合物を用いることにより、均質な膜を得ることができ、デバイス歩留まり向上にも貢献できる。

図1
本発明のパーフルオロ化合物の精製方法を実施するための精製装置の一形態例示す系統図である。
図2
同じく精製装置の他の形態例示す系統図である。
図3
実施例3で使用した実験装置の概略図である。
【符号の説明】
11…活性炭吸着層、12…モレキュラーシーブス吸着層、13,14…開閉弁、15…圧力調節弁、16…流量調節器(マスフローコントローラー)、17…粗ガス容器、18…使用先設備、21…液抜出経路、22…ヒーター、31…プラズマ生成手段、32…プロセスチャンバー、33…基板、34…質量分析装置

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