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技術 円偏光分離層、光学素子、照明装置及び液晶表示装置

出願人 日東電工株式会社
発明者 亀山忠幸本村弘則高橋直樹
出願日 2004年7月20日 (15年11ヶ月経過) 出願番号 2004-211064
公開日 2004年11月18日 (15年7ヶ月経過) 公開番号 2004-326128
状態 拒絶査定
技術分野 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 液晶4(光学部材との組合せ) 偏光要素 液晶4(光学部材との組合せ)
主要キーワード 不連続域 視認光 可視短波長域 露出層 加熱圧着処理 実用温度 密着界面 密着一体化
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年11月18日)のものです。
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図面 (9)

課題

液晶表示装置等の輝度向上を可能としつつ、斜視方向の視認の着色化を抑制した視角特性に優れる円偏光分離層を得て、輝度や視認性に優れる液晶表示装置等を形成できる光学素子照明装置を得ること。

解決手段

2層以上のコレステリック液晶ポリマー層重畳してグラジャ配向螺旋ピッチが厚さ方向に変化し、円偏光二色性が520nmの波長光を含む50nm以上の波長域に及ぶと共に、その反射光又は透過光を1/4波長板を介して直線偏光とした場合に、偏光度最大値を示す可視光域における直線偏光の波長が520nm以下である偏光度特性、又は前記円偏光二色性を示す波長域の可視光域における直線偏光の偏光度の積算が520nmの波長光を基準に短波長側が長波長側よりも高い偏光度特性を示す照明装置形成用又は液晶表示装置形成用の円偏光分離層。

概要

背景

従来、自然光円偏光からなる反射光透過光に分離する円偏光二色性を示すコレステリック液晶層からなる円偏光分離層による円偏光を1/4波長板にて直線偏光化するようにした光学素子が知られていた。これによれば光源からの光を直線偏光化して偏光板に供給でき、偏光板による吸収ロスを低減して液晶表示装置輝度を向上しうる利点がある。

しかしながら従来の光学素子には、斜視方向の視認が着色する問題点があった。グラジャ配向したコレステリック液晶層の螺旋ピッチの長い側に1/4波長板を配置して前記の視角問題を改善する提案もあるが(特許文献2)、液晶表示装置等に適用しうるほどに視角特性が改善されず、実用には不向きである。
特開平6−281814号公報
特表平10−513578号公報

概要

液晶表示装置等の輝度向上を可能としつつ、斜視方向の視認の着色化を抑制した視角特性に優れる円偏光分離層を得て、輝度や視認性に優れる液晶表示装置等を形成できる光学素子や照明装置を得ること。2層以上のコレステリック液晶ポリマー層重畳してグランジャン配向の螺旋ピッチが厚さ方向に変化し、円偏光二色性が520nmの波長光を含む50nm以上の波長域に及ぶと共に、その反射光又は透過光を1/4波長板を介して直線偏光とした場合に、偏光度最大値を示す可視光域における直線偏光の波長が520nm以下である偏光度特性、又は前記円偏光二色性を示す波長域の可視光域における直線偏光の偏光度の積算が520nmの波長光を基準に短波長側が長波長側よりも高い偏光度特性を示す照明装置形成用又は液晶表示装置形成用の円偏光分離層。

目的

本発明は、液晶表示装置等の輝度向上を可能としつつ、斜視方向の視認の着色化を抑制した視角特性に優れる円偏光分離層を開発して、輝度や視認性に優れる液晶表示装置等を形成できる光学素子や照明装置を得ることを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

2層以上のコレステリック液晶ポリマー層重畳してグラジャ配向螺旋ピッチが厚さ方向に変化し、自然光円偏光からなる反射光透過光に分離する円偏光二色性が520nmの波長光を含む50nm以上の波長域に及ぶと共に、前記の反射光又は透過光を延伸ポリカーボネートフィルムからなる位相差が140nmの1/4波長板を介して直線偏光とした場合に、偏光度最大値を示す可視光域における直線偏光の波長が520nm以下である偏光度特性、又は前記円偏光二色性を示す波長域の可視光域における直線偏光の偏光度の積算が520nmの波長光を基準に短波長側が長波長側よりも高い偏光度特性を示すことを特徴とする照明装置形成用又は液晶表示装置形成用の円偏光分離層

請求項2

請求項1において、円偏光二色性を示す波長域が400〜700nmの可視光域を含み、延伸ポリカーボネートフィルムからなる位相差が140nmの1/4波長板を介した波長520nm以下の単色光又は可視短波長域における直線偏光の偏光度が波長520nm超の単色光又は可視長波長域のそれよりも2〜40%高い偏光度特性を示す円偏光分離層。

請求項3

請求項1又は2に記載の円偏光分離層と、位相差補償板偏光板又は導光板からなる1層又は2層以上の光学層との重畳体からなることを特徴とする照明装置形成用又は液晶表示装置形成用の光学素子

請求項4

面光源の上に、請求項1又は2に記載の円偏光分離層、あるいは請求項3に記載の光学素子を有することを特徴とする照明装置。

請求項5

液晶セルの片側に、請求項1又は2に記載の円偏光分離層、あるいは請求項3に記載の光学素子を有することを特徴とする液晶表示装置。

請求項6

請求項4に記載の照明装置の光出射側に液晶セルを有することを特徴とする液晶表示装置。

技術分野

0001

本発明は、液晶表示装置等の輝度視認性の向上等に好適な円偏光分離層光学素子及び照明装置に関する。

背景技術

0002

従来、自然光円偏光からなる反射光透過光に分離する円偏光二色性を示すコレステリック液晶層からなる円偏光分離層による円偏光を1/4波長板にて直線偏光化するようにした光学素子が知られていた。これによれば光源からの光を直線偏光化して偏光板に供給でき、偏光板による吸収ロスを低減して液晶表示装置の輝度を向上しうる利点がある。

0003

しかしながら従来の光学素子には、斜視方向の視認が着色する問題点があった。グラジャ配向したコレステリック液晶層の螺旋ピッチの長い側に1/4波長板を配置して前記の視角問題を改善する提案もあるが(特許文献2)、液晶表示装置等に適用しうるほどに視角特性が改善されず、実用には不向きである。
特開平6−281814号公報
特表平10−513578号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、液晶表示装置等の輝度向上を可能としつつ、斜視方向の視認の着色化を抑制した視角特性に優れる円偏光分離層を開発して、輝度や視認性に優れる液晶表示装置等を形成できる光学素子や照明装置を得ることを課題とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、2層以上のコレステリック液晶ポリマー層重畳してグランジャン配向の螺旋ピッチが厚さ方向に変化し、自然光を円偏光からなる反射光と透過光に分離する円偏光二色性が520nmの波長光を含む50nm以上の波長域に及ぶと共に、前記の反射光又は透過光を延伸ポリカーボネートフィルムからなる位相差が140nmの1/4波長板を介して直線偏光とした場合に、偏光度最大値を示す可視光域における直線偏光の波長が520nm以下である偏光度特性、又は前記円偏光二色性を示す波長域の可視光域における直線偏光の偏光度の積算が520nmの波長光を基準に短波長側が長波長側よりも高い偏光度特性を示すことを特徴とする照明装置形成用又は液晶表示装置形成用の円偏光分離層を提供するものである。

0006

また本発明は、前記の円偏光分離層と、位相差補償板、偏光板又は導光板からなる1層又は2層以上の光学層との重畳体からなることを特徴とする照明装置形成用又は液晶表示装置形成用の光学素子、及び前記の円偏光分離層又は光学素子を、面光源の上に又は液晶セルの片側に有することを特徴とする照明装置又は液晶表示装置、並びにその照明装置の光出射側に液晶セルを有することを特徴とする液晶表示装置を提供するものである。

発明の効果

0007

本発明によれば、液晶表示装置等の輝度の向上をはかりつつ、斜視方向の視認の着色化を抑制して視角特性に優れる円偏光分離層や光学素子や照明装置を得ることができ、それを用いて輝度や視認性に優れる液晶表示装置等を形成することができる。これは、円偏光分離層が上記した偏光度特性を示すことによる。

0008

すなわち本発明者らは、前記視角特性の改善を目的に鋭意研究を重ねる中で、これまでのように1/4波長板を介した直線偏光が円偏光二色性を示す可視波長域で均一な偏光度を示す円偏光分離層よりも、その偏光度が相違して波長520nm以下、就中400〜520nmの可視短波長域局所的又は全体的に可視長波長域、就中520〜700nmの可視長波長域よりも高い偏光度特性を示す円偏光分離層により、斜視方向の視認の着色化を抑制できて視角特性が大きく改善されることを究明し、これにより本発明を完成した。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明における円偏光分離層は、2層以上のコレステリック液晶ポリマー層が重畳してグランジャン配向の螺旋ピッチが厚さ方向に変化し、自然光を円偏光からなる反射光と透過光に分離する円偏光二色性が520nmの波長光を含む50nm以上の波長域に及ぶと共に、前記の反射光又は透過光を延伸ポリカーボネートフィルムからなる位相差が140nmの1/4波長板を介して直線偏光とした場合に、偏光度の最大値を示す可視光域における直線偏光の波長が520nm以下である偏光度特性、又は前記円偏光二色性を示す波長域の可視光域における直線偏光の偏光度の積算が520nmの波長光を基準に短波長側が長波長側よりも高い偏光度特性を示すものであり、照明装置又は液晶表示装置の形成に用いるものである。円偏光分離層の例を図1に示した。1が円偏光分離層であり、11は支持基材である。円偏光分離層1は、図2の如くコレステリック液晶ポリマー層12、13の重畳層からなる。

0010

円偏光分離層の形成には、取扱性等の実用性などの点よりグランジャン配向性を示すコレステリック液晶ポリマーが用いられる。そのコレステリック液晶ポリマーについては、1種又は2種以上の適宜なものを用いることができ、特に限定はない。

0011

ちなみにその例としては、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団メソゲン)がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型のものなどがあげられる。取扱性や実用温度での配向の安定性などの点よりは、ガラス転移温度が30〜150℃のコレステリック液晶ポリマーが好ましく用いうる。

0012

なお前記主鎖型のコレステリック液晶ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部を必要に応じ介してパラ置換環状化合物等からなるメソゲン基を結合した構造を有する、例えばポリエステル系やポリアミド系、ポリカーボネート系やポリエステルイミド系などのポリマーがあげられる。

0013

また側鎖型のコレステリック液晶ポリマーの具体例としては、ポリアクリレートポリメタクリレートポリシロキサンポリマロネート等を主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を必要に応じ介してパラ置換環状化合物等からなる低分子液晶化合物(メソゲン部)を有するもの、低分子カイラル剤含有のネマチック液晶ポリマーキラル成分導入の液晶ポリマー、ネマチック系とコレステリック系の混合液晶ポリマーなどがあげられる。

0014

前記の如く、例えばアゾメチン形やアゾ形、アゾキシ形やエステル形、ビフェニル形やフェニルシクロヘキサン形、ビシクロヘキサン形の如きパラ置換芳香族単位やパラ置換シクロヘキシル環単位などからなるネマチック配向性を付与するパラ置換環状化合物を有するものにても、不斉炭素を有する化合物等からなる適宜なキラル成分や低分子カイラル剤等を導入する方式などによりコレステリック配向性のものとすることができる(特開昭55−21479号公報、米国特許明細書第5332522号等)。なおパラ置換環状化合物におけるパラ位における末端置換基は、例えばシアノ基アルキル基アルコキシ基などの適宜なものであってよい。

0015

またスペーサ部としては、屈曲性を示す例えばポリメチレン鎖−(CH2)n−やポリオキシメチレン鎖−(CH2CH2O)m−などがあげられる。スペーサ部を形成する構造単位繰返し数は、メソゲン部の化学構造等により適宜に決定され、一般にはポリメチレン鎖の場合にはnが0〜20、就中2〜12、ポリオキシメチレン鎖の場合にはmが0〜10、就中1〜3である。

0016

コレステリック液晶ポリマー層の形成は、例えば配向膜の上にサーモトロピックな液晶ポリマーを展開し、それをガラス転移温度以上、等方相転移温度未満の液晶相を呈する温度に加熱して、液晶ポリマーをグランジャン配向させた状態でガラス転移温度未満に冷却してガラス状態とし、当該配向が固定化された固化層を形成する方法などにより行うことができる。

0017

コレステリック液晶ポリマーをグランジャン配向させることにより、自然光を円偏光からなる反射光と透過光に分離する円偏光二色性を示すものとすることができる。円偏光二色性(選択反射)の波長域は、グランジャン配向の螺旋ピッチなどにより決定され、その波長域の広さなどの点よりは複屈折率差の大きいコレステリック液晶ポリマーが好ましく用いうる。

0018

前記においてコレステリック液晶ポリマーの展開は、加熱溶融方式によってもよいし、溶剤による溶液として展開することもできる。その溶剤としては、例えば塩化メチレンシクロヘキサノントリクロロエチレンテトラクロロエタン、N−メチルピロリドンテトラヒドロフランなどの適宜なものを用いうる。

0019

液化したコレステリック液晶ポリマーの展開は、例えばスピンコート法ロールコート法フローコート法やプリント法ディップコート法流延成膜法バーコート法グラビア印刷法等の適宜な方法で行うことができる。展開に際しては、必要に応じ配向膜を介した液晶ポリマー層重畳方式なども採ることができる。なお液晶ポリマーの展開に際しては、その展開液に安定剤や可塑剤金属類などからなる種々の添加剤を必要に応じて配合することができる。

0020

コレステリック液晶ポリマーをグランジャン配向させるための配向膜には、例えばポリイミドポリビニルアルコール等の薄膜レーヨン布等でラビング処理した膜やSiO2等を斜方蒸着してなる薄膜などからなる配向膜、あるいは延伸フィルム等からなる配向フィルムなどの、従来の低分子液晶の場合に準じた適宜な配向膜を利用することができる。

0021

コレステリック液晶ポリマーの展開層を支持する支持基材には単層又は複層の適宜な基材を用いることができ、その種類について特に限定はない。ちなみにその例としては、ポリエチレンポリプロピレンノルボルネン構造を有するポリオレフィンエチレンプロピレン共重合体の如きオレフィン系ポリマーポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートの如きポリエステル系ポリマー二酢酸セルロース三酢酸セルロースの如きセルロース系ポリマーポリメチルメタクリレートの如きアクリル系ポリマーからなるフィルムがあげられる。

0022

またナイロン芳香族ポリアミドの如きアミド系ポリマー、イミド系ポリマースルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー塩化ビニル系ポリマー塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、カーボネート系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、スチレン系ポリマー等のポリマーからなるフィルムやガラス板なども前記支持基材の例としてあげられる。

0023

コレステリック液晶ポリマー層を支持基材に付設した状態で一体的に用いる場合には、例えば三酢酸セルロースフィルムやガラス板の如く等方性に優れて複屈折が可及的に少ない透明基材が視角特性などの点より一般には好ましく用いうる。支持基材の厚さは、適宜に決定されるが、一般には光透過率や強度などの点より、500μm以下、就中5〜200μm、特に10〜100μmとされる。

0024

なお上記に配向膜として例示した配向フィルムは、例えばキャスティング法押出法、2層又は3層以上の共押出法等の適宜な方式で形成した単層又は複層のフィルムを一軸や二軸等の適宜な方式で延伸処理したもの、あるいは結晶化による分子配向フィルムなどとして得ることができるが、かかる配向フィルムも前記の支持基材として用いうる。

0025

配向膜上に形成するコレステリック液晶ポリマー層の厚さは、配向の乱れ透過率低下の防止、円偏光二色性を示す波長域などの点より、50μm以下、就中0.5〜〜20μm、特に1〜10μmとすることが好ましい。

0026

本発明における円偏光分離層は、図2に例示の如く2層又は3層以上のコレステリック液晶ポリマー層12,13の重畳層として形成される。その重畳化は、円偏光二色性を示す波長域の拡大や斜め入射光波長シフト対処する点、従って視角特性の改善などより有利であり、円偏光二色性の中心波長が異なる組合せで重畳することが好ましい。

0027

すなわち単層のコレステリック液晶ポリマー層では通例、円偏光二色性を示す波長域に限界があり、その限界は約100nmの波長域に及ぶ広い範囲の場合もあるが、その波長域でも液晶表示装置等に適用する場合に望まれる可視光全域には及ばないから、円偏光二色性の中心波長が異なるコレステリック液晶ポリマー層を重畳させて円偏光二色性を示す波長域を拡大させる。

0028

ちなみに円偏光二色性の中心波長が300〜900nmのコレステリック液晶ポリマー層を同じ偏光方向の円偏光を反射する組合せで、かつ円偏光二色性の中心波長が異なる組合せで用いて、その2〜6種類を重畳することで可視光域をカバーできる円偏光分離層を効率的に形成することができる。前記した同じ偏光方向の円偏光を反射するものの組合せとする点は、各層で反射される円偏光の位相状態を揃えて各波長域で異なる偏光状態となることを防止し、利用できる状態の偏光の増量を目的とする。

0029

上記した如く、コレステリック液晶ポリマーとしては適宜なものを用いてよいが、複屈折率差の大きい液晶層ほど円偏光二色性の波長域が広くなり、層数の軽減や大視野角時の波長シフトに対する余裕などの点より好ましく用いうる。また視角変化による色変化角度依存性を低減する点よりは、円偏光二色性の中心波長が短いものより順々に重畳配置することが好ましい。

0030

グランジャン配向したコレステリック液晶ポリマー層からなる円偏光分離層は、その螺旋ピッチにより円偏光二色性の波長特性が相違するが、本発明における円偏光分離層は、厚さ方向に螺旋ピッチが変化するものであり、その円偏光二色性が50nm以上の波長域に及ぶと共に、その円偏光二色性の波長域に520nmの波長光を含むものである。なおグランジャン配向の螺旋ピッチが厚さ方向に変化する円偏光分離層は、円偏光二色性の波長域が大きい利点を有する。

0031

螺旋ピッチが厚さ方向に変化する円偏光分離層の製造は、例えば配向処理したコレステリック液晶ポリマー層同士の2枚又は3枚以上の所定数熱圧着により接着する操作などにより行うことができる。熱圧着処理には、ロールラミネータ等の適宜な加熱押圧手段を介してコレステリック液晶ポリマー層をガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱して圧着処理する方式などの適宜な方式を採ることができる。

0032

支持基材との一体物からなる液晶ポリマーの固化層の場合には、その固化層同士が密接するように前記に準じて重畳処理する方式により、さらには必要に応じその重畳体における一方の支持基材を剥離してコレステリック液晶ポリマー層を露出させ、その露出層別個の液晶ポリマーの固化層を前記に準じて重畳処理する操作を3層又は4層以上のコレステリック液晶ポリマー層に対して施す方式などにても厚さ方向に螺旋ピッチが変化する円偏光分離層を得ることができる。

0033

なお支持基材上に形成したコレステリック液晶ポリマー層は、支持基材より剥離して液晶ポリマーフィルムとして用いることもでき、その液晶ポリマーフィルムを上記の重畳処理に供して厚さ方向に螺旋ピッチが変化する円偏光分離層を得ることもできる。

0034

前記において厚さ方向に螺旋ピッチが変化する円偏光分離層は、連続した円偏光二色性の波長域を示すものであってもよいし、不連続な円偏光二色性の波長域を示すものであってもよい。虹ムラ防止等の点より好ましい円偏光分離層は、連続した円偏光二色性の波長域を示すものである。その製造は、例えば上記した熱圧着操作等で形成したコレステリック液晶ポリマー層の重畳体をガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱して、その密着界面に上下の層を形成するコレステリック液晶ポリマーが混合した層を形成する方法などにより行うことができる。

0035

前記した上下の層のコレステリック液晶ポリマーが混合して形成されたコレステリック液晶ポリマー層は、螺旋ピッチが上下の層とも異なって厚さ方向に螺旋ピッチが多段階に変化した層を形成し、通例その螺旋ピッチは上下の層を形成するコレステリック液晶ポリマー層の中間値をとって、上下の層と共に連続した円偏光二色性の波長域を示す領域を形成する。

0036

従って上下の層で円偏光二色性の波長域が重複しないコレステリック液晶ポリマー層の組合せ、すなわち円偏光二色性の波長域に不連続による欠落域が存在する組合せで用いた場合に、上下の層の混合により形成されたコレステリック液晶ポリマー層が前記欠落域を埋めて円偏光二色性の波長域を連続化することができる。

0037

よって例えば、円偏光二色性の波長域が500nm以下のものと600nm以上のものの2種のコレステリック液晶ポリマー層を用いて、その波長域の不連続域である500〜600nmの波長域の光についても円偏光二色性を示す円偏光分離層を得ることができ、これは少ないコレステリック液晶ポリマー層の重畳で、広い帯域の円偏光二色性の波長域を示す円偏光分離層を形成しうることを意味する。

0038

前記の如く螺旋ピッチが厚さ方向に変化する構造も円偏光二色性の波長域の拡大等に有効であるがその場合、円偏光分離層の螺旋ピッチは、視角特性などの点より上記したように厚さ方向に各コレステリック液晶ポリマー層による円偏光二色性の中心波長に基づいて長短順序通り配置されていることが好ましい。

0039

本発明における円偏光分離層は、円偏光二色性の波長域や視角特性などの点より厚さ方向の全体で螺旋ピッチが変化していることが好ましいが、例えば上記した厚さ方向に螺旋ピッチが変化するコレステリック液晶ポリマー層の重畳体に必要に応じ支持基材を有する円偏光二色性の波長域が相違するコレステリック液晶ポリマー層を必要に応じ接着層を介して接着したものの如く、厚さ方向の螺旋ピッチが変化する部分を部分的に有するものであってもよい。

0040

本発明において輝度向上等の点より好ましい円偏光分離層、特に液晶表示装置等に好ましく用いうるものは、円偏光二色性を示す波長域が520nmの波長光を含む状態で100nm以上に及ぶもの、就中400〜700nmの可視光域を含むもの、特に全可視光域を含むものである。

0041

本発明における円偏光分離層は、上記に加えて円偏光二色性による反射光又は透過光を延伸ポリカーボネートフィルムからなる位相差が140nmの1/4波長板を介して直線偏光とした場合に、偏光度の最大値を示す可視光域における直線偏光の波長が520nm以下である偏光度特性を示すもの、又は円偏光二色性を示す波長域の可視光域における直線偏光の偏光度の積算が520nmの波長光を基準に短波長側が長波長側よりも高い偏光度特性を示すものである。これにより、斜視方向の視認における着色を抑制して、視角特性に優れるものとすることができる。

0042

前記は、可視光域における520nm以下の波長光による直線偏光の偏光度がその長波長側の直線偏光の偏光度よりも局所的に又は所定波長域の積算で高い特性を示すものであることを意味する。従ってかかる偏光度特性は、波長520nm以下の単色光又は可視短波長域の一部若しくは全部と、波長520nm超の単色光又は可視長波長域の一部若しくは全部とを対比して判定することができる。

0043

前記の偏光度特性を示す円偏光分離層は、例えばグランジャン配向の螺旋ピッチを制御する方式などにより形成することができる。すなわち上記した2層又は3層以上のコレステリック液晶ポリマー層を重畳する場合に、その組合せにより全体における螺旋ピッチの存在状態を制御して円偏光二色性の波長域を制御する方式などにより形成することができる。同じ螺旋ピッチの状態にある部分が多く存在するほど、その螺旋ピッチに対応した円偏光二色性における波長光の反射係数が大きくなり、その波長光の偏光度が高くなることが知られている。

0044

視角特性等の点より円偏光分離層における好ましい前記偏光度特性は、波長520nm以下、就中400〜520nmの可視短波長側において波長520nm超、就中520〜700nmの可視長波長側よりも偏光度が2%以上、就中5%以上、特に10〜40%高いものである。波長520nm以下の可視短波長側において偏光度の最大値を示す場合には、その偏光度が80%以上、就中82〜96%、特に84〜94%であることが好ましい。

0045

本発明における円偏光分離層は、液晶表示装置の形成などに好ましく用いうる。その場合、円偏光分離層は、それに1層又は2層以上の光学層を重畳付加した光学素子として用いることもできる。その光学素子の例を図3図4に示した。2,3が光学層であり、2は1/4波長板、3は偏光板である。

0046

光学層としては、例えば前記した1/4波長板や偏光板、照明装置形成用等の導光板や液晶表示装置形成用等の位相差補償板などの目的に応じた適宜なものを1層又は2層以上用いうる。

0047

1/4波長板は、円偏光分離層1により反射された、又は当該分離層1を透過した円偏光を直線偏光化するためのものであり、円偏光分離層における螺旋ピッチの長い側にも配置しうるが、1/4波長板に近い円偏光分離層側の光ほど偏光度が高くなる傾向を示すことから、視角特性などの点より円偏光分離層における螺旋ピッチの短い側に配置することが好ましい。

0048

図3図4に例示の如く1/4波長板2は、1層又は2層以上の位相差層21,22にて形成することができる。可視光域の場合、直線偏光化効果や斜め透過光による色変化の補償などの点より1/4波長板(位相差層)としては正面位相差が100〜180nmのものが好ましく用いられる。

0049

すなわち面内の最大屈折率をnx、そのnx方向に直交する方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとした場合に式:(nx−ny)d=△nd=100〜180nmを満足する1/4波長板が好ましく用いられる。

0050

前記1/4波長板機能を示す位相差層と共に必要に応じて用いられる位相差層は、1/4波長板機能を示す位相差層を斜め透過した光の色バランスを垂直透過した光の色バランスに可及的に一致させて、偏光板を介した視認をより色付きの少ない中間色とすることなどを目的とする補償用のものであり、正面位相差(△nd)が100〜720nmのものが好ましく用いられる。

0051

位相差層は、任意な材質で形成してよく透明性に優れ、就中80%以上の光透過率を示して均一な位相差を与えるものが好ましい。一般には上記の支持基材で例示したポリマーからなる延伸フィルムや液晶ポリマー、就中、捩じれ配向の液晶ポリマーなどが用いられる。

0052

前記した△nd等の特性制御は、延伸条件の変更などにより行うことができる。また厚さ方向の屈折率の制御が必要な場合には、例えばポリマーフィルム熱収縮性フィルムと接着して延伸する方式などにより行うことができる。位相差層の一般的な厚さは、単層物に基づき5〜500μm、就中10〜300μm、特に20〜200μmであるが、これに限定されない。

0053

1/4波長板等の位相差層を液晶ポリマーにて形成する場合には、上記した円偏光分離層の場合に準じて、液晶ポリマーの配向フィルムや透明基材で支持した液晶ポリマーの配向層などの適宜な形態を有するものとして得ることができる。液晶ポリマーを用いた場合には、延伸処理なしに目的の位相差層を形成することもできる。

0054

1/4波長板は、上記した如く単層の位相差層からなっていてもよいし、位相差が相違する2層又は3層以上の位相差層の重畳体からなっていてもよい。位相差が相違する位相差層の重畳化は、目的の1/4波長板や補償板として機能する波長範囲の拡大などに有効である。

0055

一方、上記した位相差補償板は、複屈折の波長依存性などを補償して視認性を向上させることなどを目的に用いるものである。位相差補償板は、波長域などに応じ適宜なものを用いることができて、1層又は2層以上の位相差層の重畳層として形成でき、上記した1/4波長板で例示の延伸フィルムや液晶ポリマー層などとして得ることができる。

0056

輝度の向上効果等の点より好ましい光学素子は、所定の偏光軸の直線偏光を透過し、それ以外の光を反射するものである。光学素子は、図4に例示の如く1/4波長板2の上方に、偏光板3を配置した形態とすることもできる。この場合には、別個の偏光板を用いることなくそのまま液晶セルに適用することができる。

0057

偏光板としては、二色性物質を含有させた吸収型偏光板ポリエン配向フィルム、あるいは当該フィルムに透明保護層を設けたものなどの適宜なものを用いうる。ちなみに吸収型偏光板の例としては、ポリビニルアルコール系フィルムや部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムの如き親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて延伸したフィルムなどがあげられる。またポリエン配向フィルムの例としては、ポリビニルアルコールの脱水処理物ポリ塩化ビニル脱塩酸処理物などがあげられる。なお偏光板の厚さは通例5〜80μmであるが、これに限定されない。

0058

液晶表示装置の形成には、明るい表示の達成性、すなわち1/4波長板を介し高度に直線偏光化された光を可及的に吸収ロスを防止しつつ偏光板を透過させて、液晶セルへの高度な直線偏光の入射による良好なコントラスト比の表示を得る点などより、二色性物質含有の吸収型偏光板などの如く偏光度の高いものが好ましく用いられる。就中、光透過率が40%以上で、偏光度が95.0%以上、特に99%以上の二色性物質含有の吸収型偏光板が好ましく用いられる。

0059

前記の透明保護層は、特に二色性物質含有の偏光板の如く耐水性に乏しい場合などに保護目的で設けられるもので、プラスチック塗布方式やフィルムとしたものの積層方式などの適宜な方式で形成してよい。フィルム等の分離物で形成する場合には、接着層で積層一体化することが反射ロスの防止等の点より好ましい。透明保護層の厚さは適宜に決定してよく、一般には1mm以下、就中500μm以下、特に1〜300μmとされる。なおプラスチックとしては、適宜なものを用いてよく、上記の支持基材等で例示したものなどがあげられる。

0060

なお透明樹脂層は、微粒子を含有させる方式などにて表面微細凹凸構造の形態に形成することもできる。その微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜5μmのシリカアルミナチタニアジルコニア酸化錫酸化インジウム酸化カドミウム酸化アンチモン等の導電性のこともある無機系微粒子や、架橋又は未架橋ポリマー等の有機系微粒子などの透明樹脂層中で透明性を示すものが用いられる。微粒子の含有量は2〜25重量%、就中5〜20重量%が一般的である。

0061

偏光板を1/4波長板の上側に配置するに際して、1/4波長板に対する偏光板の配置角度は、1/4波長板の位相差特性やそれに入射する円偏光の特性などに応じて適宜に決定しうるが、光利用効率の向上等の点より1/4波長板を介し直線偏光化された光の偏光方向(振動方向)に対し偏光板の透過軸を可及的に平行に配置することが好ましい。

0062

本発明における1/4波長板を有する光学素子は、自然光等の光源からの光を反射と透過を介して左右の円偏光に分離する円偏光分離層を透過した、又は当該分離層で反射された円偏光や楕円偏光を1/4波長板で直線偏光化して偏光板等に供給しうるようにしたものである。

0063

従って図5図6に例示した如く、斯かる円偏光分離層や光学素子をサイドライト型導光板ELランプなどの適宜な面光源4の上に配置して液晶表示装置のバックライト等として好適な照明装置を形成することができる。なお図例の面光源は、裏面に反射層41を有する導光板4の側面に光源42を配置したものからなる。

0064

前記図例の照明装置によれば、光源42よりの光が導光板4の側面に入射し裏面等での反射を介して導光板の表面より出射し、その出射光は、導光板の表面側に配置した円偏光分離層1を所定の円偏光(垂直)や楕円偏光(斜め)として透過し、1/4波長板2を介し直線偏光化されて偏光板3に入射する。

0065

一方、所定外の円偏光として円偏光分離層1で反射された光は、導光板4に再入射して裏面に配置された反射層41を介し反射され、戻り光として再び円偏光分離層1に入射し、その一部が円偏光分離層を透過する。従って円偏光分離層による反射光は、その円偏光分離層を透過するまで円偏光分離層と導光板との間に閉じ込められて、それらの間で反射を繰り返す。

0066

前記の如くサイドライト型導光板では、反射光が円偏光分離層と導光板の反射層の間に閉じ込められ、その間で反射を繰り返す内に円偏光分離層を透過することとなり、光源からの入射光初期透過光と共に出射されて、これにより反射ロスによる光の未利用分が低減される。

0067

他方、円偏光分離層より出射した光は1/4波長板を介して直線偏光や直線偏光成分の多い楕円偏光に変換され、この変換光はその直線偏光方向が偏光板の透過軸と合致したとき、殆ど吸収されずに偏光板を透過し、これにより吸収ロスによる光の未利用分も低減される。その結果、従来では反射ロスや吸収ロスとなっていた光も有効利用でき、光の利用効率を向上させることができる。従って面光源としてはサイドライト型の導光板が好ましく用いうる。

0068

前記の導光板としては、裏面等を介して光を表面側に出射するようにした適宜なものを用いうる。好ましくは、光を吸収なく効率的に出射するものが用いられる。(冷,熱)陰極管等の線状光源発光ダイオード等の光源を導光板の側面に配置し、その導光板に導光板内を伝送される光を拡散や反射、回折干渉等により板の片面側に出射するようにした、液晶表示装置で公知のサイドライト型バックライトなどはその例である。

0069

前記において、内部の伝送光を片面側に出射するようにした導光板は、例えば透明又は半透明樹脂板の光出射面又はその裏面にドット状やストライプ状に拡散体を設けたものや、樹脂板の裏面に凹凸構造、就中、微細プリズムアレイ状の凹凸構造を付与したものなどとして得ることができる。

0070

導光板の裏面に設けた反射層41は、円偏光分離層を介した戻り光の反射と共に、光源からの入射光が裏面より漏れることを防止して反射ロスをほぼ完全に防止する点などよりも有効である。反射層は、凹凸面等で代表される拡散反射層アルミニウムや銀等の蒸着層、それを設けた樹脂板、金属箔などからなる金属面で代表される鏡面反射層などの適宜な反射面にて形成することができる。

0071

照明装置の形成に際しては、図6に例示の如く、光の出射方向を制御するためのプリズムシート等からなるプリズムアレイ層5、均一な発光を得るための拡散板、線状光源からの出射光を導光板の側面に導くための光源ホルダなどの補助手段を導光板4の上下面や側面などの所定位置に必要に応じ1層又は2層以上を配置して適宜な組合せ体とされる。従って前記の導光板やプリズムアレイ層や拡散板なども円偏光分離層と重畳して光学素子とする場合の光学層の例としてあげられる。

0072

前記において、導光板の表面側(光出射側)に配置したプリズムアレイ層や拡散板、あるいは導光板に付与したドットなどは拡散効果等で偏光状態の解消手段などとしても機能しうる。なお2層以上のプリズムアレイ層を配置する場合には、各層におけるプリズムアレイを直交ないし交差させるなどしてアレイの配置角度をずらせることにより、光学的異方性が解消される状態に配置することが好ましい。

0073

本発明において、円偏光分離層や光学素子や照明装置を形成するコレステリック液晶ポリマー層や1/4波長板、偏光板や導光板等の各層は、必要に応じて接着層を介し重畳一体化することができる。形成層の重畳一体化は、各界面での反射ロスの抑制や各界面への異物等の侵入防止による表示品位等の低下予防光学系のズレによる補償効率や偏光変換効率等の低下防止などに有効である。またかかる事前接着方式は、組立てラインにおける順次の接着方式よりも品質の安定した信頼性に優れる光学素子が得られるなどの利点を有している。従って円偏光分離層や1/4波長板、偏光板や導光板等がそれぞれ複数の層で形成される場合にも、各層を接着層等を介して密着一体化することが好ましい。

0074

前記の重畳一体化には適宜な接着剤等を用いうるが、就中、応力緩和性に優れる粘着層が、光源等からの熱で円偏光分離層や1/4波長板や偏光板等に生じる応力を抑制して、光弾性変形により発生する屈折率の変化を防止し、明るくて視認性や表示品位の信頼性に優れる液晶表示装置を形成する点などより好ましく用いうる。

0075

粘着層の形成には、例えばアクリル系重合体シリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタンポリエーテル合成ゴムなどの適宜なポリマーを用いてなる透明な粘着剤を用いうる。就中、光学的透明性や粘着特性耐候性などの点よりアクリル系粘着剤が好ましく用いうる。また粘着層としては、熱により重畳体内部に発生する内部応力緩和による光弾性変形の防止性などの点より、緩和弾性率が2×105〜1×107dyne/cm2、就中2×106〜8×106dyne/cm2のものが好ましい。

0076

粘着層の厚さは適宜に決定してよい。一般には、接着力薄型化等の点より1〜500μm、就中2〜200μm、特に5〜100μmとされる。なお粘着層には必要に応じて、石油系樹脂ロジン系樹脂テルペン系樹脂クマロンインデン系樹脂フェノール系樹脂キシレン系樹脂アルキド系樹脂の如き粘着付与剤フタル酸エステルリン酸エステル塩化パラフィンポリブテンポリイソブチレンの如き軟化剤、あるいはその他の各種充填剤老化防止剤などの適宜な添加剤を配合することができる。

0077

重畳一体化した光学素子等の形成は、例えばフィルム等の薄葉体剥離剤表面処理してなるセパレータ上に設けた粘着層を円偏光分離層の接着面に移着し、その上に1/4波長板を圧着し、さらにその1/4波長板上に粘着層を同様に移着し、その上に偏光板を配置して圧着する方式などがあげられる。

0078

また導光板等の接着面にセパレータ上に設けた粘着層を移着し、その上に円偏光分離層を配置して圧着した後、その上に粘着層を同様にして移着して必要に応じての1/4波長板や偏光板等の光学層を順次圧着する方式、あるいは予め所定の接着面に設けた粘着層を介して円偏光分離層や1/4波長板等の光学層を所定の順序で重畳し、それをプレス処理して一括的に圧着する方式などもあげられる。

0079

本発明においては、円偏光分離層や光学素子、照明装置を形成する支持基材や液晶ポリマー層、1/4波長板や偏光板、導光板や接着層、その他の光学層等の部品を、例えばサリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物ベンゾトリアゾール系化合物シアノアクリレート系化合物ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などにより紫外線吸収能をもたせることもできる。

0080

上記のように本発明における円偏光分離層や光学素子は、サイドライト型導光板等の適宜な面光源との組合せで用いて、円偏光分離層による反射円偏光を偏光解消して出射光として再利用することで反射ロスを防止し、その出射光を1/4波長板を介し位相制御して偏光板透過性の直線偏光成分をリッチに含む状態に変換することで偏光板による吸収ロスを防止して輝度の向上をはかりうるものである。

0081

従って光の利用効率に優れて偏光板を透過しやすい光を提供し、大面積化等も容易であることより液晶表示装置等におけるバックライトシステムなどとして種々の装置に好ましく用いうる。その場合、1/4波長板を出射した光を光源として利用する点よりは、直線偏光や楕円偏光の長径方向成分などとして偏光板を透過しうる直線偏光成分を65%以上、就中70%以上含むことが好ましい。

0082

本発明における円偏光分離層や光学素子、ないし照明装置を用いた液晶表示装置を図7図8に例示した。図例は、導光板4の光出射側に、円偏光分離層を有する光学素子を配置して照明装置とし、それをバックライトとしてその光出射側に液晶セル6を配置したものである。液晶セル6は、図例の如く光学素子の1/4波長板2の側に配置される。なお図中、61は偏光板、7は視認光拡散用光拡散板である。

0083

本発明における円偏光分離層や光学素子、照明装置は、液晶セルの両側に偏光板を有する液晶表示装置の形成に特に好ましく用いうる。なお1/4波長板の上側に偏光板を有する光学素子の場合には、液晶セルにおける光学素子を設ける側の偏光板は省略することができる。

0084

液晶表示装置は一般に、偏光板、液晶セル、バックライト、及び必要に応じての位相差補償板等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路組込むことなどにより形成される。本発明においては上記の如く、液晶セルの視認背面側に本発明における円偏光分離層、光学素子又は照明装置を配置する点を除いて特に限定はなく従来に準じて形成することができるが、各構成部品は粘着層を介して接着一体化されていることが好ましい。なお光学素子やそれを有する照明装置の場合には、光学素子の1/4波長板側ないし偏光板側に液晶セルが配置される。

0085

また本発明における円偏光分離層や光学素子、照明装置は、偏光状態の光を入射させる必要のある液晶セル、例えばツイストネマチック液晶スーパーツイストネマチック液晶を用いたものなどに好ましく用いうるが、非ツイスト系の液晶や二色性物質を液晶中に分散させたゲストホスト系の液晶、あるいは強誘電性液晶を用いたものなどにも用いうる。

0086

液晶表示装置の形成に際しては、例えば視認側の偏光板の上に設ける光拡散板やアンチグレア層反射防止膜や保護層や保護板、あるいは液晶セルと視認側又は/及びバックライト側の偏光板の間に設ける位相差補償板などの適宜な光学層を必要に応じて適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。

0087

複屈折を示さない厚さ50μmの三酢酸セルロースフィルムの上に、厚さ0.1μmのポリビニルアルコール層を設けてレーヨン布でラビング処理して配向膜を形成し、その配向膜上にアクリル系サーモトロピックコレステリック液晶ポリマーの20重量%テトラヒドロフラン溶液をワイヤバーにて塗工して乾燥させた後、150±2℃で5分間加熱配向処理したのち室温で放冷して、厚さ1μmのコレステリック液晶ポリマー層を形成する方式にて、円偏光二色性を示す波長域が(A)350〜450nm、(B)450〜550nm、(C)600〜700nm又は(D)750〜850nmで、右円偏光を鏡面的に反射する4種のコレステリック液晶ポリマー層を得た。

0088

次に、前記の(A)と(B)のコレステリック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱圧着処理した後、その(B)側の三酢酸セルロースフィルムを剥離し、その液晶ポリマー層の露出面に(C)のコレステリック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱圧着処理した後、前記に準じ(D)のコレステリック液晶ポリマー層も加熱圧着処理して、厚さ方向に螺旋ピッチが変化して円偏光二色性を示す波長域が400〜800nmの円偏光分離層を得た。

0089

ついで、前記の円偏光分離層における螺旋ピッチの短い側に位相差が140nmの延伸ポリカーボネートフィルムからなるNzが−1.5の1/4波長板をアクリル系粘着層を介し重畳して光学素子を得た。なおNzは、面内の最大屈折率をnx、そのnx方向に直交する方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnzとした場合に、式:(nx−nz)/(nx−ny)にて定義される。

0090

1/4波長板を円偏光分離層における螺旋ピッチの長い側に重畳したほかは実施例1に準じて光学素子を得た。

0091

比較例
実施例1に準じて厚さ1.5μmのコレステリック液晶ポリマー層からなり、円偏光二色性を示す波長域が(E)350〜450nm、(F)450〜550nm、(G)550〜650nm又は(H)650〜750nmで、右円偏光を鏡面的に反射する4種のコレステリック液晶ポリマー層を得、その(G)と(H)のコレステリック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱圧着処理した後、その(G)側の三酢酸セルロースフィルムを剥離し、その液晶ポリマー層の露出面に(F)のコレステリック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱圧着処理した後、前記に準じ(E)のコレステリック液晶ポリマー層も加熱圧着処理して、厚さ方向に螺旋ピッチが変化して円偏光二色性を示す波長域が400〜700nmの円偏光分離層を得、その螺旋ピッチの短い側に実施例1に準じNzが−1.5の1/4波長板を重畳して光学素子を得た。

0092

評価試験
偏光度
実施例、比較例で得た光学素子にグラントンプソンプリズムにて偏光化した光を透過させてTmaxとTminを調べ、それの値より下式に基づいて偏光度を算出した。
偏光度(%)=(Tmax−Tmin)/(Tmax+Tmin)×100

0093

輝度向上度
裏面にドット印刷を施した導光板からなる市販のサイドライト型の面光源と偏光板の間に実施例、比較例で得た光学素子を1/4波長板側を偏光板側として配置し、その照明装置における輝度を調べて光学素子を配置しない場合の輝度を100としたときの割合を求めた。

0094

視角特性
前記の輝度向上度試験に準じて照明装置を形成し、正面方向の視認を基準に視角を45度の範囲で変えた場合の色変化を目視観察し、色変化が知覚できない場合を5、色変化の著しい場合を1として5段階で評価した。

0095

前記の結果を次表に示した。
偏 光 度 (%)輝度向視角
波長470nm光波長550nm光 波長600nm光 上度 特性
実施例1 93 80 77 155 5
実施例2 90 80 85 154 4
比 較 例 80 82 92 152 1

図面の簡単な説明

0096

円偏光分離層例の断面図
前記円偏光分離層の説明断面図
光学素子例の断面図
他の光学素子例の断面図
照明装置例の断面図
他の照明装置例の断面図
液晶表示装置例の断面図
他の液晶表示装置例の断面図

符号の説明

0097

1:円偏光分離層
12,13:コレステリック液晶ポリマー層
2:1/4波長板
21,22:位相差層
3:偏光板
4:導光板(面光源)
41:反射層
42:光源
5:プリズムアレイ層
6:液晶セル(液晶表示装置)
61:偏光板


特許出願人 日東電工株式会社
代 理 人本 勉

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