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技術 C型肝炎ウイルスのタンパク質合成及び/又はC型肝炎ウイルスの複製を抑制することができる二本鎖オリゴヌクレオチド

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 横田隆徳榎本信幸坂本直哉多比良和誠宮岸真
出願日 2003年4月9日 (17年7ヶ月経過) 出願番号 2003-104940
公開日 2004年11月4日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 2004-305140
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 抑制パターン 多重効果 B領域 配列ミス フォーミーウイルスベクター 引用文 干渉作用 多段階プロセス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

siRNAを利用してHCVの複製を抑制すること。

解決手段

下記の式(I)で表されるオリゴヌクレオチド及び下記の式(II)で表されるオリゴヌクレオチドからなる二本鎖オリゴヌクレオチド。5’−S−O1−3’ (I)(式中、Sは、特定の塩基配列のうち、第82番目、第189番目、第286番目又は第331番目のいずれかの部位を含む連続した塩基数10〜50個のRNA配列であり、O1は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)3’−O2−A−5’ (II)(式中、Aは、前記Sに相補的な塩基数10〜30個のRNA配列であり、O2は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)

概要

背景

C型肝炎ウイルス(HCV)は肝臓に関連する罹病率および死亡率の主要な原因である。このウイルスは肝臓に持続感染し、慢性肝炎肝硬変および肝細胞性癌発症する(非特許文献1)。HCV感染に対する安全・確実な治療はいまだに開発されていない。なぜなら、HCVに関する研究は安定した細胞培養系が無いこと、および小動物モデルが無いことによって妨げられてきたからである。最近報告されたHCVレプリコンは、ヒト肝癌Huh7細胞中で効率的かつ連続的に複製する選択可能なサブゲノムHCV−RNAである(非特許文献2)。このレプリコンステムの開発はHCV複製、宿主細胞相互作用および抗ウイルス療法に関する種々の分子的研究を可能とした。

概要

siRNAを利用してHCVの複製を抑制すること。下記の式(I)で表されるオリゴヌクレオチド及び下記の式(II)で表されるオリゴヌクレオチドからなる二本鎖オリゴヌクレオチド。5’−S−O1−3’ (I)(式中、Sは、特定の塩基配列のうち、第82番目、第189番目、第286番目又は第331番目のいずれかの部位を含む連続した塩基数10〜50個のRNA配列であり、O1は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)3’−O2−A−5’ (II)(式中、Aは、前記Sに相補的な塩基数10〜30個のRNA配列であり、O2は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)

目的

本発明は、siRNAを利用してHCVの複製を抑制することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

下記の式(I)で表されるオリゴヌクレオチド及び下記の式(II)で表されるオリゴヌクレオチドからなる二本鎖オリゴヌクレオチド。5’−S−O1−3’(I)(式中、Sは、配列番号13の塩基配列のうち、第82番目、第189番目、第286番目又は第331番目のいずれかの部位を含む連続した塩基数10〜50個のRNA配列であり、O1は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)3’−O2−A−5’(II)(式中、Aは、前記Sに相補的な塩基数10〜30個のRNA配列であり、O2は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)

請求項2

下記(A)及び/又は(B)の作用を有する請求項1記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。(A)C型肝炎ウイルスタンパク質の合成を抑制する(B)C型肝炎ウイルスの複製を抑制する

請求項3

S及びAが塩基数19〜50個のRNA配列であり、O1及びO2が塩基数2個のDNA配列である請求項1又は2記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。

請求項4

S及びAが塩基数19〜30個のRNA配列であり、O1及びO2が塩基数2個のDNA配列である請求項3記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。

請求項5

S及びAが塩基数19個のRNA配列であり、O1及びO2が塩基数2個のDNA配列である請求項4記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。

請求項6

Sが配列番号19、21、23又は25のいずれかの塩基配列を有する塩基数19個のRNA配列であり、Aが前記Sに相補的な配列番号20、22、24又は26のいずれかの塩基配列を有する塩基数19個のRNA配列である請求項1〜5のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。

請求項7

Sが配列番号19、21、23又は25のいずれかの塩基配列を含む塩基数20〜50個のRNA配列であり、Aが前記Sに相補的な配列番号20、22、24又は26のいずれかの塩基配列を含む塩基数20〜50個のRNA配列である請求項1〜5のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。

請求項8

O1及びO2が下記の塩基配列(III)を有する請求項1〜7のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。5’−(T)m−3’(III)(配列(III)において、mは1〜10のいずれかの整数であり、Tはチミンであり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)

請求項9

下記の(i)〜(iv)からなる群より選択される請求項1記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。(i)式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−gcgucuagccauggcguuaTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字アルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTcgcagaucgguaccgcaau−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド(ii)式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−ggacgaccggguccuuucuTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTccugcuggcccaggaaaga−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド(iii)式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−ggccuugugguacugccugTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTccggaacaccaugacggac−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド(iv)式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−ggucucguagaccgugcacTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTccagagcaucuggcacgug−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド

請求項10

請求項1〜9のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNA。

請求項11

プロモーターの制御下で、ステムループ型のRNAを発現することができる請求項10記載のDNA。

請求項12

式(I)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAと式(II)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAとをスペーサー領域を挟んで対向するように連結させ、これをプロモーターの制御下に置くように構築した請求項11記載のDNA。

請求項13

スペーサー領域が配列番号14又は16の塩基配列を有する請求項12記載のDNA。

請求項14

式(II)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結した請求項12又は13記載のDNA。

請求項15

ターミネーターが下記の塩基配列(IV)を有するDNAである請求項14記載のDNA。5’−(T)p−3’(IV)(配列(IV)において、pは4〜8のいずれかの整数であり、Tはチミンであり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)

請求項16

プロモーターの制御下で、タンデム型のRNAを発現することができる請求項10記載のDNA。

請求項17

式(I)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結したもの及び式(II)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結したものをそれぞれプロモーターの制御下に置くように構築した請求項16記載のDNA。

請求項18

ターミネーターが下記の塩基配列(IV)を有するDNAである請求項17記載のDNA。5’−(T)p−3’(IV)(配列(IV)において、pは4〜8のいずれかの整数であり、Tはチミンであり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)

請求項19

請求項10〜18のいずれかに記載のDNAを含む発現ベクター

請求項20

請求項19記載の発現ベクターを保持する細胞

請求項21

哺乳動物細胞である請求項20記載の細胞。

請求項22

請求項10〜18のいずれかに記載のDNAの転写産物であるRNA。

請求項23

下記(A)及び/又は(B)の作用を有する請求項22記載のRNA。(A)C型肝炎ウイルスタンパク質の合成を抑制する(B)C型肝炎ウイルスの複製を抑制する

請求項24

請求項1〜9のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド、請求項10〜18のいずれかに記載のDNAまたは請求項19記載の発現ベクターを有効成分として含む、医薬組成物

請求項25

C型肝炎の予防および/または治療のために用いられる請求項24記載の医薬組成物。

請求項26

請求項1〜9のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド、請求項10〜18のいずれかに記載のDNAまたは請求項19記載の発現ベクターを有効成分として含む、C型肝炎ウイルスのタンパク質合成及び/又はC型肝炎ウイルスの複製を抑制するための薬剤

技術分野

0001

本発明は、C型肝炎ウイルスタンパク質合成及び/又はC型肝炎ウイルスの複製を抑制することができる二本鎖オリゴヌクレオチド、それをコードするDNA、その発現ベクター、並びに該二本鎖オリゴヌクレオチド、DNA及び発現ベクターの利用に関する。

0002

C型肝炎ウイルス(HCV)は肝臓に関連する罹病率および死亡率の主要な原因である。このウイルスは肝臓に持続感染し、慢性肝炎肝硬変および肝細胞性癌発症する(非特許文献1)。HCV感染に対する安全・確実な治療はいまだに開発されていない。なぜなら、HCVに関する研究は安定した細胞培養系が無いこと、および小動物モデルが無いことによって妨げられてきたからである。最近報告されたHCVレプリコンは、ヒト肝癌Huh7細胞中で効率的かつ連続的に複製する選択可能なサブゲノムHCV−RNAである(非特許文献2)。このレプリコンステムの開発はHCV複製、宿主細胞相互作用および抗ウイルス療法に関する種々の分子的研究を可能とした。

0003

RNA干渉(RNAi)とは、二本鎖RNAdsRNA)によって開始される、配列特異的な、メッセンジャーRNAmRNA転写後に起こる遺伝子抑制プロセスである。RNAiは21−23個のヌクレオチドからなるRNA(siRNA)を介した多段階プロセスにより、siRNAに相補的なRNAの分解をもたらす(非特許文献3)。しかし、哺乳動物細胞において二重鎖RNAは強い細胞傷害性応答を誘発し、RNA転写産物の非特異的分解および宿主細胞タンパク質翻訳の非特異的低下をもたらす(非特許文献4及び5)。この問題は、遺伝子特異的抑制を媒介するに十分長いが、長いdsRNAの悪影響を回避するに十分短いin vitroで合成されたsiRNAの使用によって最近克服された(非特許文献6)。RNAiは遺伝子機能解析・および遺伝子抑制治療へ応用できる強力な道具となった。最近、ヒト免疫不全ウイルスHIV)およびポリオウイルスの複製をsiRNAによって有効に抑制したことが報告されている(非特許文献7及び8)。

0004

【非特許文献1】
Alter, M.J. (1997) epidemiology of hepatitis C. Hepatology, 26, 62S−65S.

0005

【非特許文献2】
Lohmann, V., Koerner, F., Koch, J., −O., Herian, U., Theilmann, L. and Bartenschlager, R. (1999) Replication of Subgenomic Hepatitis C Virus RNAs in a Hepatoma Cell Line. Science, 285, 110−113.

0006

【非特許文献3】
Sharp, P.A. (2001) RNA interference. Genes Dev., 15, 485−490.

0007

【非特許文献4】
Baglioni, C. and Nilsen, T.W. (1983) Mechanisms of antiviral action of interferon. Interferon, 5, 23−42.

0008

【非特許文献5】
Williams, B.R. (1997) Role of the double−stranded RNA−activated protein kinase (PKR) in cell regulation. Biochem. Soc.Trans., 25, 509−513.

0009

【非特許文献6】
Elbashir, S.M., Harborth, J., Lendeckel, W., Yalcin, A., Weber, K. and Tuschl, T. (2001a)

0010

【非特許文献7】
Gitlin, L., Karelsky, S. and Andino, R. (2002) Short interfering RNA confers intracellular antiviral immunity in human cells. Nature, 418, 430−434.

背景技術

0011

【非特許文献8】
Jacque, J.M., Triques, K. and Stevenson, M. (2002) Modulation ofHIV−1 replication by RNA interference. Nature, 418, 435−438.

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は、siRNAを利用してHCVの複製を抑制することを目的とする。

0013

HCVゲノムは、ウイルスの構造タンパク質および非構造タンパク質をコードする1個の長いオープンリーディングフレームを含むプラス鎖RNAである。ウイルスゲノムの翻訳は5’末端非翻訳領域(5’−UTR)に位置するリボソーム結合進入部位(IRES)によって媒介される(Tsukiyama−Koharaら, 1992)。HCVゲノムは異なるHCV株の間で相当の変異性がある。しかし、5’−UTRおよびコア領域上流は99.6%の相同性を有し、最も保存されている(Chooら, 1991; Katoら, 1990; Okamotoら, 1991)。siRNAと標的の間の配列ミスマッチはRNAiの効果に重大な影響を及ぼすため、5’−UTRはsiRNAの理想的な標的であると考えられる。本発明者は、HCV−RNAの5’−UTRを標的とするsiRNA、およびsiRNAを発現するDNAに基づくベクターを作製し、ルシフェラーゼリポーター遺伝子およびネオマイシン耐性遺伝子キメラタンパク質を発現するHCVレプリコンを用いてウイルス複製に対する効果を評価した。その結果、HCVゲノムの保存された5’−UTRを標的とするsiRNAによってウイルス複製が著明に抑制された。本発明は上記の知見により、完成されたものである。

0014

本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 下記の式(I)で表されるオリゴヌクレオチド及び下記の式(II)で表されるオリゴヌクレオチドからなる二本鎖オリゴヌクレオチド。
5’−S−O1−3’ (I)
(式中、Sは、配列番号13の塩基配列のうち、第82番目、第189番目、第286番目又は第331番目のいずれかの部位を含む連続した塩基数10〜50個のRNA配列であり、O1は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)
3’−O2−A−5’ (II)
(式中、Aは、前記Sに相補的な塩基数10〜30個のRNA配列であり、O2は塩基数1〜10個のDNA配列であり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)
(2) 下記(A)及び/又は(B)の作用を有する(1)記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(A)C型肝炎ウイルスタンパク質の合成を抑制する
(B) C型肝炎ウイルスの複製を抑制する
(3) S及びAが塩基数19〜50個のRNA配列であり、O1及びO2が塩基数2個のDNA配列である(1)又は(2)記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(4) S及びAが塩基数19〜30個のRNA配列であり、O1及びO2が塩基数2個のDNA配列である(3)記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(5) S及びAが塩基数19個のRNA配列であり、O1及びO2が塩基数2個のDNA配列である(4)記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(6) Sが配列番号19、21、23又は25のいずれかの塩基配列を有する塩基数19個のRNA配列であり、Aが前記Sに相補的な配列番号20、22、24又は26のいずれかの塩基配列を有する塩基数19個のRNA配列である(1)〜(5)のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(7) Sが配列番号19、21、23又は25のいずれかの塩基配列を含む塩基数20〜50個のRNA配列であり、Aが前記Sに相補的な配列番号20、22、24又は26のいずれかの塩基配列を含む塩基数20〜50個のRNA配列である(1)〜(5)のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(8) O1及びO2が下記の塩基配列(III)を有する(1)〜(7)のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
5’−(T)m−3’ (III)
(配列(III)において、mは1〜10のいずれかの整数であり、Tはチミンであり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)
(9) 下記の(i)〜(iv)からなる群より選択される(1)記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
(i)式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−gcgucuagccauggcguuaTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字アルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTcgcagaucgguaccgcaau−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド
(ii) 式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−ggacgaccggguccuuucuTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTccugcuggcccaggaaaga−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド
(iii) 式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−ggccuugugguacugccugTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTccggaacaccaugacggac−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド
(iv) 式(I)で表されるオリゴヌクレオチドが5’−ggucucguagaccgugcacTT−3’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有し、式(II)で表されるオリゴヌクレオチドが3’−TTccagagcaucuggcacgug−5’(配列中、gはグアニン、cはシトシン、aはアデニン、uはウラシル、Tはチミンであり、小文字のアルファベットはRNAを表し、大文字のアルファベットはDNAを表し、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)の配列を有する二本鎖オリゴヌクレオチド
(10) (1)〜(9)のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNA。
(11)プロモーターの制御下で、ステムループ型のRNAを発現することができる(10)記載のDNA。
(12) 式(I)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAと式(II)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAとをスペーサー領域を挟んで対向するように連結させ、これをプロモーターの制御下に置くように構築した(11)記載のDNA。
(13) スペーサー領域が配列番号14又は16の塩基配列を有する(12)記載のDNA。
(14) 式(II)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結した(12)又は(13)記載のDNA。
(15) ターミネーターが下記の塩基配列(IV)を有するDNAである(14)記載のDNA。
5’−(T)p−3’ (IV)
(配列(IV)において、pは4〜8のいずれかの整数であり、Tはチミンであり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)
(16) プロモーターの制御下で、タンデム型のRNAを発現することができる(10)記載のDNA。
(17) 式(I)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結したもの及び式(II)で表されるオリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結したものをそれぞれプロモーターの制御下に置くように構築した(16)記載のDNA。
(18) ターミネーターが下記の塩基配列(IV)を有するDNAである(17)記載のDNA。
5’−(T)p−3’ (IV)
(配列(IV)において、pは4〜8のいずれかの整数であり、Tはチミンであり、5’は5’末端を表し、3’は3’末端を表す。)
(19) (10)〜(18)のいずれかに記載のDNAを含む発現ベクター。
(20) (19)記載の発現ベクターを保持する細胞
(21)哺乳動物細胞である(20)記載の細胞。
(22) (10)〜(18)のいずれかに記載のDNAの転写産物であるRNA。
(23) 下記(A)及び/又は(B)の作用を有する(22)記載のRNA。
(A) C型肝炎ウイルスタンパク質の合成を抑制する
(B) C型肝炎ウイルスの複製を抑制する
(24) (1)〜(9)のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド、(10)〜(18)のいずれかに記載のDNAまたは(19)記載の発現ベクターを有効成分として含む、医薬組成物
(25)C型肝炎の予防および/または治療のために用いられる(24)記載の医薬組成物。
(26) (1)〜(9)のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド、(10)〜(18)のいずれかに記載のDNAまたは(19)記載の発現ベクターを有効成分として含む、C型肝炎ウイルスのタンパク質合成及び/又はC型肝炎ウイルスの複製を抑制するための薬剤

0015

式(I)において、Sは、配列番号13の塩基配列のうち、第82番目、第189番目、第286番目又は第331番目のいずれかの部位を含む連続した塩基数10〜50個、好ましくは19〜50個、より好ましくは19〜30個、最も好ましくは19個のRNA配列である。O1は塩基数1〜10個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2個のDNA配列である。

0016

式(II)において、Aは、前記Sに相補的な塩基数10〜50個、好ましくは19〜50個、より好ましくは19〜30個、最も好ましくは19個のRNA配列である。O2は塩基数1〜10個、好ましくは1〜4個、より好ましくは2個のDNA配列である。

0017

式(I)で表されるオリゴヌクレオチド及び式(II)で表されるオリゴヌクレオチドの5’末端及び3’末端は水酸基であるとよいが、それに限定されるわけではなく、所望の効果を有する限り、種々の置換、修飾等がなされていてもよい。置換及び修飾の例としては、5’末端を5’モノリン酸化すること、3’末端の2’水酸基を2’−デオキシ、2’−O−メチルビオチン、2’,3’−ダイデオキシシトシン、アミノプロピルホスホエステルに変えることなどを挙げることができる。

0018

また、式(I)で表されるオリゴヌクレオチドと式(II)で表されるオリゴヌクレオチドとは連結されていてもよい。この連結は、式(I)で表されるオリゴヌクレオチドの3’末端側と式(II)で表されるオリゴヌクレオチドの5’末端側が、直接あるいは塩基数1〜100個、好ましくは3〜30個、より好ましくは5〜20個のRNA又はDNA配列を介して、結合する様式であるとよい。式(I)で表されるオリゴヌクレオチドと式(II)で表されるオリゴヌクレオチドを連結するRNA又はDNA配列としては、配列番号14及び16の塩基配列を有するDNAがコードするRNA又はDNA配列を挙げることができる。

0019

配列(III)において、mは1〜10のいずれかの整数であるが、好ましくは1〜4のいずれかの整数であり、より好ましくは2である。

0020

本明細書において、「二本鎖」とは、通常、2本の分子鎖が相補的な塩基対(すなわち、二本鎖RNAの場合、グアニンとシトシンの組合せ、またはアデニンとウラシルの組合せの塩基対)をつくることによって、1本の軸のまわりにらせん構造を形成している状態をいうが、1本の分子鎖が折り畳まれることにより、同一鎖内に二本鎖が形成されることもあるので、この態様も含まれるものとする。

0021

「スペーサー領域」とは、遺伝子と遺伝子との間に存在する配列を意味する。ここで、「遺伝子」とは、転写されるRNA分子の全体をコードするDNA又はRNAの部分をいう。

0022

「対向する」とは、2つの配列が互いに逆方向となるように配置されていることをいう。一般に、核酸の配列について、方向とは5’末端から3’末端に向かう向きを意味する。

0023

「プロモーター」とは、転写開始反応に関与するDNA領域を含む概念であり、プロモーターは、転写開始反応に関与するDNA領域のみならず、転写開始反応の効率に影響を与える様々なDNAエレメント(すなわち、調節配列)を含んでもよい。

0024

「プロモーターの制御下に置く」とは、プロモーターからの転写を受けて、所望のDNAの転写産物が生成するように、DNAとプロモーターが結合していることをいう。従って、DNAに対するプロモーターの位置は、その下流、上流を問わないが、通常、上流に位置する。また、DNAとプロモーターとの間には、DNAの転写が起こりえる限り、任意の他のDNA配列が存在してもよい。

0025

「ターミネーター」とは、転写を終結させるのに必要なDNA配列である。

0026

「ステムループ」とは、一本鎖RNA上に存在する逆方向反復配列間で水素結合によって生じる二本鎖の部分(ステム;stem)とそれに挟まれるループの部分から成る構造をいい、ヘアピンループとも呼ばれる。ステムループ型RNA分子は、ステム領域が二本鎖RNA構造をしており、細胞質において、ダイサー(Dicer)を含むリボヌクレアーゼII複合体(RISC)によって処理され、RNAi効果を有するsi(短鎖干渉;short interfering)RNAが生成されうると考えられる。siRNAは、通常20bp程度の二本鎖RNA分子であり、RNAi効果を有することが知られているが、20bp程度の大きさのものに限定されるものではない。ダイサーおよびRISCは、細胞質に局在しているものと考えられているので、ステムループ型RNA分子を細胞質へ移行させることは、RNAi効果を発揮させるために重要である。

0027

タンデム」とは、一本鎖RNA上に存在する逆方向反復配列が直列に結合している構造をいう。

0028

なお、本明細書において、「siRNA」とは、RNA干渉作用を有する(すなわち、標的とするmRNAを切断する活性を有する)短い二本鎖オリゴヌクレオチドを意味する。siRNAの塩基数は、通常50個以下であり、好ましくは10〜40個であり、より好ましくは10〜30個である。siRNAは、RNA分子に限定されるわけではなく、RNA分子と他のヌクレオチド(例えば、DNAなど)とのキメラ分子であってもよく、また、これらの分子の置換体又は修飾体であってもよい。RNA及びDNA分子の置換体及び修飾体の例としては、5’末端を5’モノリン酸化したもの、3’末端の2’水酸基を2’−デオキシ、2’−O−メチル、ビオチン、2’,3’−ダイデオキシシトシン、アミノプロピルホスホエステルに変えたものなどを挙げることができる。本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド及び本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの転写産物であるRNAは、RNA干渉作用を有するので、siRNAとみなすことができる。

課題を解決するための手段

0029

なお、本明細書において、「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。

0030

以下、本発明を詳細に説明するが、これは、本発明の好ましい態様を説明するものであって、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。

0031

1.二本鎖オリゴヌクレオチドの製造
本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは化学的合成法で製造することができる。その方法の一例を簡単に説明する。まず、式(I)で表されるオリゴヌクレオチド(センス鎖)および式(II)で表されるオリゴヌクレオチド(アンチセンス鎖)のぞれぞれを公知のオリゴヌクレオチド合成法で合成する(ElbashirSMet al. Nature 411, 494−498, 2001)。その後、センス鎖およびアンチセンス鎖を混合し、90〜98℃で1〜4分間アニーリングし、次いで、Mg2+を含有する緩衝液中で冷却する。以上の操作により、二本鎖オリゴヌクレオチドが形成される。

0032

2.二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAの製造
本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列(すなわち、配列番号13の塩基配列のうち、第82番目、第189番目、第286番目又は第331番目のいずれかの部位を含む連続した塩基数10〜30個のRNA配列(センス配列)及び前記RNA配列に相補的なRNA配列(アンチセンス配列))をコードするDNAは、随意のプロモーター、センス配列をコードするDNA、アンチセンス配列をコードするDNA、随意のターミネーターを含むとよい。

0033

本発明の一実施態様において、センス配列をコードするDNAとアンチセンス配列をコードするDNAとをスペーサー領域を挟んで対向するように連結させ、これをプロモーターの制御下に置くように構築する。このように構築したDNAは、プロモーターの制御下で、ステムループ型のRNAを発現することができる。

0034

本発明の別の一実施態様においては、センス配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結したもの及びアンチセンス配列をコードするDNAの3’末端側にターミネーターを連結したもののそれぞれをプロモーターの制御下に置くように構築する。このように構築したDNAは、プロモーターの制御下で、タンデム型のRNAを発現することができる。

0035

プロモーターは、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列部分をコードするDNAより対応するRNAを産生し得るものであれば、特に限定されるものではないが、siRNAのような短いRNAの発現に適したpol III系を用いることが好ましい。

0036

polIII系のプロモーターとしては、例えば、U6プロモーター、tRNAプロモーター、レトロウイルスLTRプロモーター、アデノウイルスVAlプロモーター、5SrRNAプロモーター、7SKRNAプロモーター、7SL RNAプロモーター、H1 RNAプロモーターなどを挙げることができる。

0037

U6プロモーターの塩基配列を以下に記載する。
gAATTCAAGGTCGGCAGGAAGA GGGCTATTT TCCATGATTC CTTCATATTT GCATATACGA TACAAGGCTG TTAGAGAGAT AATTAGAATT AATTTGACTG TAAACACAAA GATATTAGTA CAAAATACGT GACGTAGAAA GTAATAATTT CTTGGGTAGT TTGCGTTTT AAAATTATGT TTTAAAATGG ACTATCATAT GCTTACCGTA ACTTGAAAGT ATTTCGATTT CTTGGCTTTA TATATCTT(配列番号15)

0038

また、プロモーターとして、誘導可能なプロモーターを用いることにより、所望のタイミングでsiRNAを発現させることも可能となる。このような誘導可能なプロモーターとしては、テトラサイクリンで誘導可能なU6プロモーター(Ohkawa, J. & Taira, K. Control of the functional activity of an antisense RNA by a tetracycline−responsive derivative of the human U6 snRNA promoter. Hum Gene Ther. 11, 577−585 (2000))等が挙げられる。また、組織特異性のあるプロモーター、あるいはCre−LoxPシステムのようなDNA組み換えのシステムを用いて、組織特異的にsiRNAの発現を誘導してもよい。

0039

ターミネーターは、プロモーターの転写を終結し得る配列であれば、特に限定はなく、例えば、T(チミン)塩基が4つ以上連続した配列、パリンドローム構造を形成し得る配列などを用いることができる。

0040

スペーサー領域を構成するDNAは、それに隣接する逆方向反復配列が水素結合をし得る限り、その長さは特に制限されないが、通常1〜100塩基、好ましくは、3〜30塩基であり、より好ましくは5〜20塩基である。スペーサー領域を構成するDNAの塩基配列は、それに隣接する逆方向反復配列が水素結合をし得る限り、特に規定されず、任意の配列とすることができる。スペーサー領域は、それに隣接する逆方向反復配列が水素結合をした結果、ループ構造をとる。スペーサー領域のDNAの塩基配列としては、以下のものを挙げることができる。
TTCAAGAGA (配列番号14)
TAGAATTACATCAAGGGAGAT (配列番号16)

0041

上記の構成要素を含む本発明のDNAは、公知のオリゴヌクレオチド合成法で合成することができる(ElbashirSMet al. Nature 411, 494−498, 2001)。

0042

3.発現ベクターの構築
本発明のDNAは、そのまま細胞内の染色体に導入し、細胞内で発現させることもできるが、効率的な細胞導入などを行うために、上記DNAをベクターに保持させることが好ましい。本発明のDNAを含むベクターもまた、本発明に含まれる。ベクターは、導入したい細胞などに対応して選択することができる。例えば、哺乳動物細胞では、レトロウイルスベクターアデノウイルスベクターアデノ関連ウイルスベクターワクシニアウイルスベクター、レンチウイルスベクターヘルペスウイルスベクター、アルファウイルスベクター、EBウイルスベクター、パピローマウイルスベクターフォーミーウイルスベクターバキュロウイルスベクター(PNAS 1995; 92: 10099)などのウイルスベクターやカチオニックリポソームリガンドDNA複合体ジーンガンなどの非ウイルスベクターなどが挙げられるが(Niitsu Y. et al., Molecular Medicine 35: 1385−1395 (1998))、これらに限定されるものではない。

0043

ベクターには、必要に応じて、ベクターが導入された細胞を選択し得る選択マーカーなどをさらに保持させることができる。選択マーカーとしては、ネオマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子ピューロマイシン耐性遺伝子のような薬剤耐性マーカーガラクトシダーゼなどの酵素活性指標に選択し得るマーカー、あるいは、GFPなどの蛍光発光などを指標に選択し得るマーカーなどが挙げられる。また、EGFレセプター、B7−2などの表面抗原を指標に選択し得る選択マーカーなども用いてもよい。このように選択マーカーを用いることにより、該ベクターが導入された細胞、すなわち、本発明のベクターが導入された細胞のみを選択することが可能となる。また、ベクターを用いることにより、細胞内での保持時間を高め、またベクターによってはレトロウイルスベクターなどのように染色体へのインテグレーションを誘導するため、本発明のDNAからの細胞内での安定的なRNA分子の供給を行うことが可能となる。

0044

4.細胞へのDNA導入
本発明のDNAまたは該DNAを含むベクターを宿主細胞へ導入することにより、宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換体に本発明のDNAの転写産物を生産させることができる。宿主となる細胞は、特に限定されず、細菌、動物細胞植物細胞菌類酵母など)等のいかなる細胞を使用してもよいが、哺乳動物細胞が好ましい。

0045

本発明のDNAまたは該DNAを含むベクターの細胞への導入方法は、細胞の種類により適宜選択することができる。例えば、哺乳動物細胞への導入では、リン酸カルシウム法(Virology, Vol.52, p.456 (1973))、エレクトロポレーション法(Nucleic AcidsRes., Vol.15, p.1311 (1987)) 、リポフェクション法(J. Clin. Biochem. Nutr., Vol.7, p.175 (198 9))、ウィルスにより感染導入方法(Sci.Am., p.34, March (19 94)) 、ジーンガンなどから選択することができ、植物細胞への導入では、エレクトロポレーション法(Nature, Vol.319, p.791 (1986)) 、ポリエチレングリコール法(EMBO J., Vol.3, p.2717 (1984))、パーティクルガン法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vo l.85, p.8502 (1988))、アグロバクテリュウムを介した方法(Nucleic. Acids Res., Vol.12, p.8711 (1984)) 等により行うことができる。

0046

本発明のDNAまたは該DNAを含むベクターが導入された細胞を選択する方法としては、本発明のDNAまたは該DNAを含むベクターに特異的なDNA配列をプローブあるいはプライマーとして用いるハイブリダイゼーションPCR法等の公知の手法により選択することもできるが、選択マーカーを備えたベクターに本発明のDNAが保持されている場合には、その選択マーカーによる表現型を指標に選択することができる。

0047

5.細胞培養および生成した転写産物の活性測定
本発明のDNAまたは該DNAを含むベクターが導入された細胞を培地で培養し、その培養物から転写産物であるRNAを単離することができる。培地の種類、培養の条件は、細胞の種類により、適宜選択することができる。単離したRNAは、公知の方法により、精製することができる。

0048

生成した転写産物RNAによるHCVの複製を抑制する効果は、後述の実施例に記載のように、ルシフェラーゼアッセイにより測定することができる。

0049

生成した転写産物RNAによるHCVタンパク質の合成を抑制する効果は、後述の実施例に記載のように、ノーザンおよびウェスタンブロッティングにより測定することができる。

0050

6.二本鎖オリゴヌクレオチド、そのRNA配列をコードするDNA及びその発現ベクターの利用
本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、C型肝炎ウイルスタンパク質の合成を抑制する効果および/またはC型肝炎ウイルスの複製を抑制する効果を有する。また、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドのRNA配列をコードするDNAまたは該DNAを含む発現ベクターからの転写により生じたRNAも、C型肝炎ウイルスタンパク質の合成を抑制する効果および/またはC型肝炎ウイルスの複製を抑制する効果を有する。従って、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド、そのRNA配列をコードするDNAおよび該DNAを含む発現ベクターは、医薬品として、ヒト、その他の動物投与したり、実験用試薬として用いることができる。例えば、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド、そのRNA配列をコードするDNAおよび該DNAを含む発現ベクターをC型肝炎の予防および/または治療のために用いることができる。

0051

HCVに感染した被験者の組織または細胞(例えば、肝臓)に、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド、そのRNA配列をコードするDNAまたは該DNAを含む発現ベクターを導入することによって、細胞中のHCVタンパク質の合成を抑制および/またはHCVの複製を抑制することができる。本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド、そのRNA配列をコードするDNAおよび該DNAを含む発現ベクターの導入は、例えば、それらをリポソームに封入し、細胞内に取り込む方法(”Lipidic vector systems for gene transfer”(1997) R.J. Lee and L. Huang Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst 14, 173−206;中西守ら、蛋白質核酸酵素Vol.44, No.11, 1590−1596 (1999))、リン酸カルシムム法、エレクトロポレーション法、リポフェクション法、マイクロインジェクション法遺伝子銃による方法などで行うことができる。ベクターを細胞に導入する場合には、例えば、疾患部位の細胞を一部取り出し、in vitroで遺伝子導入を行った後、該細胞を再び組織に戻すことも可能であるし、あるいは、疾患部の組織に直接ベクターを導入することもできる。ウイルスベクターで感染させる場合のウイルスタイターは通常約107pfu/ml以上である。遺伝子治療にウイルスベクターを用いる方法については、例えば、”Viral vectors in gene therapy” (1997) A.E. Smith, Annu. Rev. Microbiol. 49:807−838に記載されている。

0052

本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド、そのRNA配列をコードするDNAまたは該DNAを含む発現ベクターを有効成分として含む医薬組成物は、必要により、医薬上許容される担体(例えば、生理食塩水、緩衝液などの希釈剤)を含むことができる。投与は、疾病の状態の重篤度や生体応答性によるが、治療の有効性が認められるまで、あるいは疾病状態の軽減が達成されるまでの期間にわたり、適当な用量、投与方法頻度で行えばよい。

0053

【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。

0054

材料および方法
siRNAおよびsiRNAを発現するDNAに基づくベクターの調製:siRNAオリゴヌクレオチドのセンス鎖およびアンチセンス鎖を合成し、95℃で1分間アニーリングし、次に2 mM MgCl2を含有するリン酸緩衝食塩水(pH 6.8)中でゆっくり冷却した。siRNAを発現するベクターを構築するため、タンデムな形でヒトU6プロモーターを含むインサート、またはセンスおよびアンチセンスsiRNA配列に挟まれたステムループ型のループ配列を含むインサートをPCRによって作製した。これらのインサートをpUC19のU6プロモーターのすぐ下流に挿入した。陰性対照として、無関係な標的であるマチャド−ジョゼフ病遺伝子に対するsiRNAまたはsiRNA発現ベクターを用いた。
タンデムな形でヒトU6プロモーターを含むインサートの塩基配列は以下の通りである。
gAATTCAAGGTCGGGCAGGAAGA GGGCCTATTT TCCATGATTC CTTCATATTT GCATATACGA TACAAGGCTG TTAGAGAGAT AATTAGAATT AATTTGACTG TAAACACAAA GATATTAGTA CAAAATACGT GACGTAGAAA GTAATAATTT CTTGGGTAGT TTGCAGTTTT AAAATTATGT TTTAAAATGG ACTATCATAT GCTTACCGTA ACTTGAAAGT ATTTCGATTT CTTGGCTTTA TATATCTTgt ggaaaggacg aaacaccNNN NNNNNNNNNN NNNNNNtttt tcAATTCAAG GTCGGGCAGG AAGAGGGCCT ATTTTCCATG ATTCCTTCAT ATTTGCATAT ACGATACAAG GCTGTTAGAG AGATAATTAG AATTAATTTG ACTGTAAACA CAAAGATATT AGTACAAAAT ACGTGACGTA GAAAGTAATA ATTTCTTGGG TAGTTTGCAG TTTTAAAATT ATGTTTTAAA ATGGACTATC ATATGCTTAC CGTAACTTGA AAGTATTTCG ATTTCTTGGC TTTATATATC TTgtggaaag gacgaaacac cNNNNNNNNN NNNNNNNNNN ttttt(配列番号17)
なお、配列番号17の塩基配列において、最初および最後のNNN NNNNNNNNNN NNNNNNの配列は、それぞれ、siRNA12、siRNA82、siRNA189、siRNA286、siRNA331または対照siRNAのセンスおよびアンチセンスsiRNA配列である。
センスおよびアンチセンスsiRNA配列に挟まれたステムループ型のループ配列を含むインサートの塩基配列は以下の通りである。
gAATTCAAGGTCG GGCAGGAAGA GGGCCTATTT TCCATGATTC CTTCATATTT GCATATACGA TACAAGGCTG TTAGAGAGAT AATTAGAATT AATTTGACTG TAAACACAAA GATATTAGTA CAAAATACGT GACGTAGAAA GTAATAATTT CTTGGGTAGT TTGCAGTTTT AAAATTATGT TTTAAAATGG ACTATCATAT GCTTACCGTA ACTTGAAAGT ATTTCGATTT CTTGGCTTTA TATATCTT gt ggaaaggacg aaacacc NNN NNNNNNNNNN NNNNNN ttcagaga NNN NNNNNNNNNN NNNNNN ttttt(配列番号18)
なお、配列番号18の塩基配列において、最初および最後のNNN NNNNNNNNNN NNNNNNの配列は、それぞれ、siRNA12、siRNA82、siRNA189、siRNA286、siRNA331または対照siRNAのセンスおよびアンチセンスsiRNA配列である。
キメラリポーター遺伝子を発現するHCVレプリコン:HCVレプリコンプラスミドpHCVIbneo−delSは感染性HCVクローンであるHC−N、遺伝子型Ibに由来するものであった(Guoら, 2001)。ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(NPT)遺伝子をFlucおよびNPTからなる融合遺伝子と置換することによってpHCVIbneo−delSを再構築した(pRep−Feo、図1C)。
細胞培養およびトランスフェクションヒト肝癌細胞系Huh7(ATCCより入手)およびヒト胎児腎細胞系293T(ATCCより入手)を、10%ウシ胎児血清を補充したダルベッコ改変最小必須培地(Sigma, St. Louis, Missouri)中で37℃で5%CO2下で維持した。siRNAオリゴヌクレオチドおよびプラスミドのトランスフェクションは24ウエルプレート中で、Lipofectamine 2000試薬(Life Technologies, Rockville, MD)を製造者マニュアルに従って用いて実施した。30 ngのpIRES−Flucおよび2.5−125 nMのsiRNAまたは0.5μgのsiRNA発現ベクターを10 ngのウミシイタケ(renilla)ルシフェラーゼ発現プラスミド(pRL−RSV; Promega)と共に一過性トランスフェクトした。Huh7/Rep−Feoへのトランスフェクションには、2.5−125 nMのsiRNAまたは0.5μgのsiRNA発現ベクターを10 ngのpRL−RSVと共にトランスフェクトした。
ルシフェラーゼアッセイ:Bright−Glo Luciferase Assay System (Promega)を用いてルミノメーター(Lumat LB9501, Promega)によりルシフェラーゼ活性を定量した。アッセイはそれぞれ3回実施し、平均値±SDとして対照の百分率で表わした。
MTTアッセイ:siRNAの細胞傷害作用を評価するため、siRNAトランスフェクションの48時間目にCell Titer 96 Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay (Promega)を用いてMTTアッセイを実施した。
ノーザンハイブリダイゼーション:ISOGEN(和光純薬、大阪)を用いて細胞からRNAを抽出した。このRNAをアガロースホルムアルデヒドゲル電気泳動により分離し、Hybond−N+ナイロンメンブレン(Amersham−Pharmacia Biotec, Piscataway, NJ)に転写した。HCVレプリコンRNAを含むメンブレンの上部をレプリコン配列に特異的なジゴキシゲニン標識プローブとハイブリダイズさせ、またメンブレンの下部をβ−アクチン特異的プローブとハイブリダイズさせた。Digoxigenin Luminescent Detection Kit (Roche Molecular Biochemicals, Mannheim, Germany)を用いた化学発光反応によりシグナルを検出し、Fluoro−Imager (Roche)により可視化した。
ウエスタンブロッティング:10μgの細胞タンパク質溶出液をNuPAGE 4.12% Bis−TrisGel (Invitrogen, Carlsbad, CA)上で分離し、ImmobilonPVDFMembrane (Roche)にブロットした。このメンブレンをモノクローナル抗NS5A抗体(BioDesign, Saco, ME)と共にインキュベートし、化学発光反応(BM Chemiluminescence Blotting Substrate; POD, Roche)により検出した。
統計学分析スチューデントt検定を用いて統計学的分析を実施した;p値が0.05未満で統計学的に有意とみなした。

0055

結果
HCV5’−UTRを標的としたsiRNA:HCV−RNAの5’−UTRを標的としてsiRNAを設計した(表1)。

0056

【表1】
siRNA12のセンス鎖の塩基配列を配列番号1に示す。
siRNA12のアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号2に示す。
siRNA82のセンス鎖の塩基配列を配列番号3に示す。
siRNA82のアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号4に示す。
siRNA189のセンス鎖の塩基配列を配列番号5に示す。
siRNA189のアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号6に示す。
siRNA286のセンス鎖の塩基配列を配列番号7に示す。
siRNA286のアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号8に示す。
siRNA331のセンス鎖の塩基配列を配列番号9に示す。
siRNA331のアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号10に示す。
対照siRNAのセンス鎖の塩基配列を配列番号11に示す。
対照siRNAのアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号12に示す。
siRNAのターゲッティング配列は、Brownら(Brownら, 1992)に基づく5’−UTRの二次RNA構造の1本鎖領域に向けられた(図1A)。この領域からGC含量が70%未満である(AA/CA/GA)N19という形の配列を選択した(Elbashir, 2001b)。5’− AA/CA/GAの後のグアニンは、これがDNAに基づくベクターによって発現された場合に、RNAポリメラーゼによる効率的な重合開始に必要とされる。19個のヌクレオチドからなる選択されたRNA分子の最後にTTを付けたものを化学的に合成し、ゲル精製した。
pIRES−Flucに対するsiRNAオリゴヌクレオチドの効果:まず始めに、HCVを標的として設計したsiRNAのHCVIRES媒介翻訳を抑制する能力試験した。
HCV−IRES−リポーター遺伝子の発現ベクターであるpIRES−Flucを標的として用いた。このベクターは、HCV 5’−UTRおよびホタルルシフェラーゼ(Fluc)遺伝子と読み枠を合わせて連結されたコア領域の上流部分(ヌクレオチド1−377)からなるmRNAを発現するものであった(図1C)。pIRES−FlucおよびsiRNAオリゴヌクレオチドを293T細胞にコトランスフェクションした。siRNA189およびsiRNA331は2.5から125 nMにわたる範囲で用量依存的にルシフェラーゼ活性の発現を有意に抑制した(図2A)。翻訳開始コドンのすぐ上流に向けられたsiRNA331は最も効果的で、ルシフェラーゼ活性を対照の74%分減少させた。対照的に、siRNA12は濃度125 nMでルシフェラーゼ活性を増大させた。
Feo−レプリコン細胞に対するsiRNAの効果:HCVの細胞内複製に対するsiRNAの効果を評価するため、レプリコンの恒常発現しているHuh7細胞(Huh7/Rep−Feo)を標的として用いた。このレプリコンはネオマイシンホスホトランスフェラーゼおよびホタル・ルシフェラーゼからなるキメラタンパク質を発現する(図1C)。Feoと称するこの融合タンパク質は、レプリコン持続増殖細胞の選択およびルシフェラーゼ活性測定による複製レベルの定量が可能である。HCVレプリコンを安定に発現するHuh7/Rep−Feo細胞へsiRNAをトランスフェクションすることにより、siRNA82、189、286および331が用量依存的にHCV−RNAの複製を有意に抑制することを示した(図2B)。Huh7/Rep−Feo細胞を用いたアッセイによって得られたルシフェラーゼ発現の抑制パターンは、siRNAおよびpIRES−Flucのコトランスフェクションによって得られた抑制パターンによく似ていた。最も効果的なsiRNA331はルシフェラーゼ活性を94%抑制した。これらのHCVを標的としたsiRNAはHCV−レプリコンの発現をpIRES−Flucの発現よりも有効に抑制した。濃度125 nMでは、siRNA82はHCV−レプリコンを82%抑制したのに対し、pIRES−Flucを17%抑制した;siRNA189はHCV−レプリコンを77%抑制したのに対し、pIRES−Flucを50%抑制した;また、siRNA331はHCV−レプリコンを94%抑制したのに対し、pIRES−Flucを75%抑制した(図2)。
HCV−RNA配列と無関係な対照siRNAはIRES−Flucリポーター活性にもHCVレプリコンの複製にも何ら影響を及ぼさなかった。siRNAをトランスフェクトした細胞のMTTアッセイは細胞増殖および生存率に対する重大な影響を何ら示さなかった(データは掲載していない)。これらのデータは、ルシフェラーゼ活性の低下はHCV複製に対するsiRNAの特異的抑制効果によるものであって、siRNAによって誘導された細胞死によるものではないことを示していた。
ノーザンおよびウエスタンブロッティング:ノーザンブロッティング分析において、9.6kbのFeo−レプリコンRNAは濃度2.5、25および125 nMのsiRNA331のトランスフェクションによってそれぞれ減少した(図3A)。このレプリコンRNAのデンシトメトリー分析は、Huh7/Rep−Feoのルシフェラーゼ活性とよく相関していた。同様にウエスタンブロッティングにおいても、HCVレプリコンから翻訳されるHCV NS5Aタンパク質がsiRNA331によって用量依存的に減少していた(図3B)。
siRNAを発現するDNAに基づくベクターの、HCV RNAの発現および複製に対する抑制効果:siRNAオリゴヌクレオチドの上記成果に基づいて、タンデム型(MiyagishiおよびTaira, 2002)およびステムループ型(Brummelkampら, 2002)を含む2つの異なるベクターを用いて、報告された方法の改変法により、siRNA331の配列を発現するDNAに基づくベクターを構築した。タンデム型ベクターは、5個のウリジンからなる3’オーバーハングを有する、siRNAの19ヌクレオチドからなるセンスおよびアンチセンス配列を含んでいた;各配列はU6プロモーターの制御下に置かれていた。ステムループ型ベクターはU6プロモーターの制御下でsiRNAヘアピンを発現した。これらのsiRNAヘアピンは、9個のヌクレオチドからなるループ配列(配列番号14)によって連結されたセンス鎖の3’末端およびアンチセンス鎖の5’末端を含んでいた(図1B)。
siRNA331を発現するベクターをpIRES−Flucと共に293T細胞にコトランスフェクションした。タンデム型およびステムループ型siRNA発現ベクターの両者ともルシフェラーゼ発現を抑制したが、ステムループ型の方がタンデム型よりも効果的であった(図4A)。また、レプリコン細胞においても、タンデム型およびステムループ型の両方のベクターがHCV−RNA複製を有意に抑制した(図4B)。

0057

考察
RNAiはウイルスまたはトランスポゾン等の外来遺伝子の発現を抑制するための、植物や無脊椎動物細胞に古代から備わっている防御機構の1つである(Sharp, 2001)。RNAiが哺乳動物細胞においても抗ウイルス防御役割を果たすのかどうかは不明である。なぜなら、長いdsRNAは一般にインターフェロン応答等の細胞傷害性作用を誘発するからである。しかし、合成siRNAを用いた分化哺乳動物細胞のトランスフェクションは高度に配列特異的なRNA干渉をもたらすことが最近見いだされた(Elbashirら, 2001a)。そして、ヒトの病原性ウイルス、例えばHIV(Jacqueら, 2002)およびポリオウイルス(Gitlinら, 2002)は作製されたsiRNAの良好な標的であることが示された。

0058

最近、siRNAと共に流体力学的注入ハイドロダイナミックインジェクションによってマウス肝臓中に一過性にコトランスフェクションされたHCVNS5BRNAポリメラーゼ遺伝子の断片がsiRNAによって切断されることが報告された(McCaffreyら, 2002)。しかし、この実験は外部からトランスフェクトされたプラスミドからのタンパク質発現の抑制を示したにすぎず、また該siRNAがHCVの複製そのものをブロックできたのかどうかも示されていない。今回の研究によって、新たに開発されたHCVレプリコン系を利用して、HCV 5’−UTRに向けられたsiRNAが効率的かつ特異的にその標的を切断することが証明された。さらに重要なことに、HCV−RNAのこの切断はウイルスタンパク質の合成を抑制するばかりでなく、ウイルスのサブゲノムRNAの複製をブロックすることを示した。

0059

ウイルス、特にHCV等のRNAウイルスは複製により変異を起こすことが広く知られており、免疫防御機構から逃れるために突然変異したウイルスタンパク質を連続的に産生する(Carmichael, 2002)。これらの突然変異によりsiRNAの攻撃から逃れる可能性がある。なぜなら、siRNAとその標的の間のたった1つの配列ミスマッチが、触媒作用をし、標的を切断する効果に決定的な影響を与えるからである。HCVゲノムのタンパク質をコードする領域配列、例えば上記の研究(McCaffreyら, 2002)において標的とされたNS5B領域は、異なるHCV遺伝子型の間で、また同一遺伝子型の株間においてすら相当の変異性がある(Okamotoら, 1991)。さらに、プルーフリーディング活性を持たないウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼの高いエラー率を考えるならば、タンパク質コード配列中にサイレント突然変異を有するsiRNA耐性変異がすぐに出現しうるであろう。それとは対照的に、本研究において選択された標的である5’−UTRは知られているHCV遺伝子型の間で、ほとんど同一である(Chooら, 1991; Katoら, 1990; Okamotoら, 1991)。さらに、リボソーム結合およびウイルスタンパク質の翻訳を開始するという機能からくる5’−UTRの構造的制限は、その活性を保持するために耐性変異を許さないであろう。よって、HCVゲノムの5’−UTRは臨床利用のためのsiRNAにとって理想的な標的であると思われる。

0060

HCV5’−UTRに向けられた全てのsiRNAが等しく効果的というわけではなかった。試験したsiRNAの中で、開始コドンの上流に向けられたsiRNA331が最も効果的であった。他方、UTRの5’先端に向けられたsiRNA82はウイルスゲノム発現に対して殆ど効果を示さなかった。これらの結果は、部分的には、siRNAが結合・切断しうる1本鎖ギャップ少数しか残さないIRESの高度に折りたたまれた構造のためであるかもしれない。本発明者らは以前に、siRNA331の上記標的領域は触媒性RNAであるハンマーヘッドリボザイムがHCVタンパク質発現を抑制するための効果的な標的部位でもあることを報告した(Sakamotoら, 1996)。HCV RNAゲノムの二次構造がsiRNAの効果に影響を及ぼすことが示唆されている。

0061

今回の結果は、siRNAがHCV−レプリコンの発現をIRES−リポーターベクターの発現よりも一層有効に抑制することを示した(図2)。HCVレプリコン系は、NS3ヘリカーゼおよびNS5BRNA依存性RNAポリメラーゼを含む自己によってコードされる非構造タンパク質により触媒されるウイルスゲノムRNA鎖自律複製刺激する(BartenschlagerおよびLohmann, 2000)。本研究において見いだされた、HCVレプリコンに対するsiRNAのより強い抑制効果は、ウイルスの自律複製機構に対する多重効果によるものであるかもしれない;ウイルスRNA合成に必須のタンパク質のIRES媒介合成をブロックすること、および相補RNA鎖合成の開始に必要な5’−UTR中のエレメントの切断は、ウイルス複製のさらなる抑制をもたらすかもしれない。このように、本発明のsiRNAはウイルスタンパク質の合成を減少させたばかりでなく、ウイルスゲノムRNAの細胞内複製を抑制し、その結果、RNAiは持続感染した宿主細胞からウイルスを排除しうるという可能性を高めた。

0062

siRNAによるHCV−IRESの切断は、タンパク質の翻訳に対して複雑な効果をもたらしうる。高用量のsiRNA12(5’−UTRのヘリックスIに向けられている;図1A参照)を用いた処理はHCVタンパク質発現およびウイルス複製の増大をもたらした。HCV IRESの正確な機構は解明されていないが、5’−UTRの5’端(ヘリックスIを含む)の欠失は翻訳を増大させた(Fukushiら, 1994; Rijnbrandら, 1995; Wangら, 1993)。さらに、この領域はIRES依存性翻訳を負に調節することもある(Hondaら, 1996; Kamoshitaら, 1997)。それゆえ、IRESのシスまたはトランスに作用する陰性調節エレメントがsiRNAによって不活性化される、すなわち切断されるのであろうと推測される。これらの結果は、最大の効果を達成するためばかりでなく治療上の使用に際して副作用を避けるためにも、ウイルスまたは他の標的に対するsiRNAのターゲッティング配列の注意深い選択が必要であることを示唆している。

0063

全ての感染細胞におけるHCV複製を抑制するに十分効果的でかつ安全な、siRNAの細胞へのin vivoデリバリー方法はまだ確立されていない。siRNAを発現するDNAベクターもまた細胞中のHCV複製を抑制するのに有効であった。本発明者らは現在siRNA331DNA構築物をアデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルスベクターに挿入し、より有効なデリバリーベクターとして非ウイルス性2本鎖DNA構築物を作製しようとしている。最近、カチオン性脂質キャリアを必要とせずにデリバリーすることが可能な血清リボヌクレアーゼ耐性の化学的に改変されたsiRNA (Capodiciら, 2002)、または脳および肝臓におけるsiRNAのアデノウイルス媒介デリバリー(Xiaら, 2002)が報告された。デリバリーは未だに大きな障害物であるが、細胞中でHCV複製を抑制する本発明のsiRNAおよびsiRNA発現ベクターの効果は、siRNAによるRNAを標的とするアプローチがHCV感染に対する可能性のある効果的な治療オプションを提供することを示唆している。

発明を実施するための最良の形態

0064

引用文
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0065

本発明により、siRNAを利用して、HCVの複製及び/又はHCVタンパク質の合成を抑制することが可能となった。

0066

配列表

0067

【配列表フリーテキスト

【配列番号1】
配列番号1は、siRNA12のセンス鎖の塩基配列を示す。

0068

【配列番号2】
配列番号2は、siRNA12のアンチセンス鎖の塩基配列を示す。

0069

【配列番号3】
配列番号3は、siRNA82のセンス鎖の塩基配列を示す。

0070

【配列番号4】
配列番号4は、siRNA82のアンチセンス鎖の塩基配列を示す。

0071

【配列番号5】
配列番号5は、siRNA189のセンス鎖の塩基配列を示す。

0072

【配列番号6】
配列番号6は、siRNA189のアンチセンス鎖の塩基配列を示す。

0073

【配列番号7】
配列番号7は、siRNA286のセンス鎖の塩基配列を示す。

0074

【配列番号8】
配列番号8は、siRNA286のアンチセンス鎖の塩基配列を示す。

0075

【配列番号9】
配列番号9は、siRNA331のセンス鎖の塩基配列を示す。

0076

【配列番号10】
配列番号10は、siRNA331のアンチセンス鎖の塩基配列を示す。

0077

【配列番号11】
配列番号11は、対照siRNAのセンス鎖の塩基配列を示す。

0078

【配列番号12】
配列番号12は、対照siRNAのアンチセンス鎖の塩基配列を示す。

0079

【配列番号13】
配列番号13は、C型肝炎ウイルスRNAの5’末端非翻訳領域の一部の塩基配列を示す。

0080

【配列番号14】
配列番号14は、スペーサー領域の塩基配列を示す。

0081

【配列番号15】
配列番号15は、U6プロモーターの塩基配列を示す。

0082

【配列番号16】
配列番号16は、スペーサー領域の塩基配列を示す。

0083

【配列番号17】
配列番号17は、実施例で用いた、タンデムな形でヒトU6プロモーターを含むインサートの塩基配列を示す。

0084

【配列番号18】
配列番号18は、センスおよびアンチセンスsiRNA配列に挟まれたステムループ型のループ配列を含むインサートの塩基配列を示す。

0085

【配列番号19】
配列番号19は、siRNA82のセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

0086

【配列番号20】
配列番号20は、siRNA82のアンチセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

0087

【配列番号21】
配列番号21は、siRNA189のセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

0088

【配列番号22】
配列番号22は、siRNA189のアンチセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

0089

【配列番号23】
配列番号23は、siRNA286のセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

0090

【配列番号24】
配列番号24は、siRNA286のアンチセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

発明の効果

0091

【配列番号25】
配列番号25は、siRNA331のセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

図面の簡単な説明

0092

【配列番号26】
配列番号26は、siRNA331のアンチセンス鎖のRNA部分の塩基配列を示す。

図1
パネルA:HCVゲノムの5’−UTRに存在する5’−IRESの予測される二次構造およびsiRNAの標的部位(Brownら, 1992)。
パネルB:siRNA発現ベクターの構造。
パネルC:HCV−IRES−リポータープラスミドおよびレプリコンプラスミドの構造。CMV−P/E、サイトメガロウイルス初期プロモーター/エンハンサー;△C、末端切断型HCVコア領域(ヌクレオチド342−377); Fluc、ホタルルシフェラーゼ遺伝子;BGHpA、ウシ成長ホルモンポリアデニル化部位;pT7、T7プロモーター;5’−UTR、5’末端非翻訳領域(ヌクレオチド1−341);NPT、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ;NS3、NS4、NS5AおよびNS5B、HCV非構造タンパク質;3’−UTR、 3’末端非翻訳領域;EMCV−IRES、脳心筋炎ウイルス内部リボソーム進入部位
図2
IRES−リポーターおよびHCVレプリコンに対するsiRNAオリゴヌクレオチドの効果。
パネルA:IRES−ホタルルシフェラーゼ発現ベクター(pIRES−Fluc)、ウミシイタケルシフェラーゼ発現ベクター(pRL−RSV)および記載した濃度のsiRNAオリゴヌクレオチドまたは対照siRNA (NC)を用いて293T細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収し、内部ルシフェラーゼ活性を測定した。
パネルB:siRNAオリゴヌクレオチドまたは対照siRNA (NC)を用いてHuh7/Rep−Feo細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収し、内部ルシフェラーゼ活性を測定した。アッセイはそれぞれ3回実施し、測定値を平均値±SDとしてsiRNA陰性対照の百分率で表わした。*印はp<0.05を示す。
図3
レプリコンRNAおよびレプリコン由来HCV非構造タンパク質発現の siRNAによる抑制。
60 mmプレートに播いたHuh7/Rep−Feo細胞をLipofectamine 2000を用いてモック(レーン1)、2.5 nM(レーン2)、25 nM(レーン3)および125 nM(レーン4)のsiRNA331オリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。レーン5;未処理のHuh7細胞。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収した。
パネルA:ノーザンブロッティング。HCVレプリコンRNAを含むメンブレンの上部をレプリコンに特異的なジゴキシゲニン標識化プローブとハイブリダイズさせ、またメンブレンの下部をβ−アクチン特異的プローブとハイブリダイズさせた。レプリコンのフルオログラムの下に記載された数字デンシトメーター分析の結果を示す;数値はsiRNA陰性対照(レーン1)の百分率として表示されている。
パネルB:ウエスタンブロッティング。全細胞溶解物をNuPAGEゲル上で分離し、ImmobilonPVDFMembraneにブロットした。このメンブレンをモノクローナル抗NS5A抗体と共にインキュベートした。
図4
DNAに基づくsiRNA331発現ベクターのHCVIRES媒介翻訳およびHCV複製に対する効果。
パネルA:モックを用いて、またはpIRES−Fluc、pRL−RSVおよびタンデムもしくはステムループ型siRNA33発現ベクターを用いて293T細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収し、内部ルシフェラーゼ活性を測定した。
パネルB:モックを用いて、またはDNAに基づくタンデムもしくはステムループ型siRNA33発現ベクターを用いてHuh7/Rep−Feo細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収し、内部ルシフェラーゼ活性を測定した。アッセイはそれぞれ3回実施し、測定値を平均値±SDとしてsiRNA陰性対照の百分率で表わした。*印はp<0.05を示す。

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