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技術 平版印刷版用支持体およびその製造方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 冨田忠文堀田吉則
出願日 2004年1月30日 (17年9ヶ月経過) 出願番号 2004-023704
公開日 2004年10月28日 (17年0ヶ月経過) 公開番号 2004-299385
状態 拒絶査定
技術分野 印刷版及びその材料 金属の化成処理 その他の表面処理
主要キーワード 工業試験所 放熱現象 特徴的構成要素 最適被覆 ガウス型ビーム 平均粒子半径 封孔層 ダイヤモンドライクコーティング
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

感度に優れ、平版印刷版としたときの耐刷性耐汚れ性およびシャニー性(平版印刷版を印刷機上に取り付けた際の版面が光りにくい特質)のいずれにも優れる平版印刷版原版に用いられる平版印刷版用支持体およびその製造方法を提供すること、さらには、これらの特性を有し製造コストを削減できる平版印刷版用支持体を提供することを目的とする。

解決手段

基板上に、金属酸化物粒子金属原子リン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を有する平版印刷版用支持体、または基板上に、アルミナ粒子高空隙粒子燐酸、及びアルミニウム化合物を主成分として含有する組成物を含む中間層を有する平版印刷版用支持体。

概要

背景

平版印刷の分野において、平版印刷版を作製するための平版印刷版原版に用いられる平版印刷版用支持体基体として金属基体が広く使用されている。中でも、アルミニウムは、酸性溶液中で陽極にして直流電気を流されることにより酸化皮膜を生成させることが知られており、一般にアルマイト処理として知られている処理が可能な上、軽量、安価という様々の利点を有する。アルミニウム表面にアルマイト処理を行うと、アルミナ酸化皮膜金属アルミニウムに比べ、耐酸性硬度が高い上に、皮膜構造ポアと呼ばれる細孔が規則的に多数生成し、BET法気体吸着法)による表面積が大幅に増大するので、該アルマイト処理は、平版印刷版用支持体における親水性を向上でき、また塗膜を形成する際の密着力を向上できる等の改良が可能であり、これにより、平版印刷版としたときの優れた耐汚れ性(本発明において、「汚れにくさ」をいう。)および耐刷性両立できるという利点を有する。

また、近年、近赤外赤外線領域による露光画像形成が可能で、特に該領域に発光領域を有するレーザを用いて光照射の際に発生する発熱を利用して、画像を記録することによりコンピュータ等のデジタルデータから直接製版が可能な、いわゆるヒートモード型CTP用平版印刷版用原版(以下単に、「ヒートモード型平版印刷版原版」ともいう。)が注目されている。
この平版印刷版原版においては、描画用照射レーザ光感光層中に含まれる光熱変換材料等により熱に変換し、発生した熱で現像液に対する感光層の溶解性を変えたり、感光層を熱分解もしくは、急激な加熱により爆発膨張除去(アブレーション)したりする。これらのヒートモード型平版印刷版用原版支持体として、アルミニウムを使用すると、該アルミニウムの熱伝導率が高いため、上記発生した熱が急速に支持体側に放熱されてしまって該発生した熱をロスし、平版印刷版原版の感度が低下する原因の一つになっている。逆に言えば、平版印刷版用支持体表面の断熱性を向上させ、感光層中で発生した熱の放熱現象を最小限に抑えることができれば、平版印刷版原版の感度が向上することが可能となると予想される。

一方で、PET等、熱伝導率が低い有機素材を支持体にして、高感度化させる手法も試みられているが、金属素材に比べ、親水性が低く、印刷中に水分を吸湿して寸法精度が悪化するので、カラー印刷高精細印刷等の高度な印刷には使用できないのが現状である。
したがって、ヒートモード型平版印刷版原版に用いる支持体として、アルミニウムの各種表面処理の簡便さや、親水性、寸法精度安定性等優れた点を活かしながら、アルミニウムの高い熱伝導率に起因する低断熱性を改善することが求められている。

アルミニウム支持体の低断熱性を改善する手段としては、平版印刷版用支持体上に形成される陽極酸化皮膜自体の熱伝導率が低いという性質を利用して、該陽極酸化皮膜膜厚を厚くする方法、陽極酸化皮膜形成後酸水溶液アルカリ水溶液に浸漬して、該皮膜中に存在するポアの径を拡大し、該皮膜空隙率を上げる方法等が提案されている。
しかしながら、該陽極酸化皮膜の膜厚を厚くすると、陽極酸化皮膜を形成させる際に多大な電気量が必要となりコストアップ要因になるという問題がある。また、該皮膜の空隙率を上げる方法においては、該皮膜の強度が低下するため皮膜にキズが付くと該キズにインク入り込み汚れの原因となってしまう。即ち、陽極酸化皮膜を設ける方法においては、断熱性に優れ低感度を改善できるものの、コストアップや汚れの原因となる十分な皮膜強度が得られず、皮膜強度と断熱性との両立が難しいという問題がある。

また、例えば、特許文献1(特開2001−318458号公報)には、アルミニウム板陽極酸化処理条件の制御、陽極酸化工程後の酸化皮膜マイクロポアポア径拡大処理封孔処理等によって、所定の空隙率と所定の直径のマイクロポアを有する陽極酸化皮膜を形成して支持体表面の断熱性を向上させて、ヒートモード型平版印刷版の高感度化を図る技術が記載されている。
さらにまた、特許文献2(特開2002−2133号公報)には、感熱性平版印刷版において、支持体と感熱層の間に、中空粒子を含有する親水層を設けることによって断熱性を向上させ高感度化できることが記載されている。

しかしながら、上記の感熱性平版印刷版の支持体の断熱性向上を図る技術は、酸化皮膜を厚くするため、電気量が余分に必要となったり、工程が複雑となったりして製造コストアップとなる問題があった。

一方、平版印刷版用支持体上に形成される陽極酸化皮膜に代わる皮膜として、例えば、アルミナ粒子を含有する親水性層を有し、該親水性層をケイ酸を含む液で処理してなることを特徴とする平版印刷版用親水性層が提案されている(特許文献3参照。)。また、少なくとも無機非金属粒子一塩基性リン酸塩を含むスラリーをアルミニウム表面を有する基板上に塗布し、少なくとも230℃以上の温度で十分脱水乾燥させて親水性セラミック層を形成させる工程と、該親水性セラミック層上に有機感光性層を形成させる工程とを含む感光性物質の製造方法が提案されている(特許文献4参照。)。
しかし、上記平版印刷版用親水性層は、アルミナゾル自己造膜性を利用して形成される層でありやはり皮膜強度が弱い。そのため、該親水性層およびそれを設けた平版印刷版用支持体は耐キズ性に劣り、また、平版印刷版としたときの耐刷性にも劣る場合がある。一方、上記親水性セラミック層を設けた平版印刷版は、十分満足できる耐汚れ性が得られない場合がある。また、上記親水性セラミック層は、230℃を超える高温での乾燥工程を行うものであり、このような高温乾燥を可能にする乾燥設備は一般に高価である。さらには、あまりに高温(例えば、260℃以上)で乾燥すると、該親水性セラミック層が設けられるアルミニウム板が軟化して、アルミニウム板が有する優れた寸法精度安定性等を損い、特に印刷時に版伸びを起こし該基板と画像とがずれてしまうという不具合を起こす場合がある。

さらに、上記平版印刷版用親水性層を設けた平版印刷版用支持体および上記親水性セラミック層を設けた平版印刷版支持体は、印刷部数が多い大量印刷においては、平版印刷版としたときの耐刷性および耐汚れ性に劣る場合が多く、これらの印刷性能の改善が望まれている。

また、一般に平版印刷版を用いた印刷では、印刷中に湿し水の量(水量)を調整する作業が必要であるが、その際に版面の光の反射が多すぎると、適切な水量の調節が困難となるため、汚れが発生する場合が生じてしまう。そこで、平版印刷版の非画像部となる平版印刷版用支持体の表面において、光の反射をある程度以下に抑えることが必要である。
しかし、上記の両平版印刷版用支持体においては、光の反射量が増加し、少ない水量でも印刷機上に取り付けた際に版面が光ってしまう場合がある。このような現象は、シャニーと呼ばれており、水量の調節を確認する(検版性)の点で、好ましくない現象であり
、やはり改善が望まれている。
特開2001−318458号公報
特開2002−2133号公報
特開2000−169758号公報
米国特許第4,542,089号明細書

概要

感度に優れ、平版印刷版としたときの耐刷性、耐汚れ性およびシャイニー性(平版印刷版を印刷機上に取り付けた際の版面が光りにくい特質)のいずれにも優れる平版印刷版原版に用いられる平版印刷版用支持体およびその製造方法を提供すること、さらには、これらの特性を有し製造コストを削減できる平版印刷版用支持体を提供することを目的とする。基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子リン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を有する平版印刷版用支持体、または基板上に、アルミナ粒子、高空隙粒子燐酸、及びアルミニウム化合物を主成分として含有する組成物を含む中間層を有する平版印刷版用支持体。なし

目的

本発明は、上記技術の欠点を克服し、陽極酸化皮膜と同等以上の耐キズ性を持つ皮膜を有し、平版印刷版原板としたときの感度、および、平版印刷版としたときの耐汚れ性と耐刷性のいずれにも優れる平版印刷版用支持体ならびにこれを用いる平版印刷版原版を提供することを目的とする。
また、別の目的は、感度に優れ、平版印刷版としたときの耐刷性、耐汚れ性およびシャイニー性(平版印刷版を印刷機上に取り付けた際の版面が光りにくい特質)のいずれにも優れる平版印刷版原版に用いられる平版印刷版用支持体およびその製造方法を提供することにある。
さらには、これらの特性を有し製造コストを削減できる平版印刷版用支持体を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

前記金属酸化物が、ケイ素マグネシウムジルコニウムおよびチタンからなる群より選択される少なくとも1種以上の金属の酸化物または複合酸化物である請求項1に記載の平版印刷版用支持体。

請求項3

前記多孔質層の上に、封孔層を設けてなる請求項1または2に記載の平版印刷版用支持体。

請求項4

前記多孔質層の膜厚が0.5〜20μmであり、前記封孔層の膜厚が0.01〜0.5μmであり、表面粗さRaが0.3〜2.0μmである請求項3に記載の平版印刷版用支持体。

請求項5

基板上に、アルミナ粒子高空隙粒子燐酸、及びアルミニウム化合物を主成分として含有する組成物から形成された中間層を有することを特徴とする平版印刷版用支持体。

請求項6

前記基板が、アルミニウム板アルミニウムラミネートした紙、アルミニウムをラミネートした樹脂、またはアルミニウムを被覆した金属であることを特徴とする請求項1または2または5に記載の平版印刷版用支持体。

請求項7

基板を粗面化処理し、該粗面化処理された基板上に金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、さらに、該多孔質層上に封孔層を設けることを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、平版印刷版用支持体およびその製造方法に関し、特にデジタル信号に基づいた走査露光による製版が可能であり、陽極酸化皮膜を設けた平版印刷版用支持体と同等以上の耐キズ性、優れた感度耐汚れ性シャニー性および耐刷性を有する平版印刷版用支持体およびその製造方法に関する。
さらに、上記特性に加え、製造コストが削減できる平版印刷版用支持体およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

平版印刷の分野において、平版印刷版を作製するための平版印刷版原版に用いられる平版印刷版用支持体の基体として金属基体が広く使用されている。中でも、アルミニウムは、酸性溶液中で陽極にして直流電気を流されることにより酸化皮膜を生成させることが知られており、一般にアルマイト処理として知られている処理が可能な上、軽量、安価という様々の利点を有する。アルミニウム表面にアルマイト処理を行うと、アルミナ酸化皮膜金属アルミニウムに比べ、耐酸性硬度が高い上に、皮膜構造ポアと呼ばれる細孔が規則的に多数生成し、BET法気体吸着法)による表面積が大幅に増大するので、該アルマイト処理は、平版印刷版用支持体における親水性を向上でき、また塗膜を形成する際の密着力を向上できる等の改良が可能であり、これにより、平版印刷版としたときの優れた耐汚れ性(本発明において、「汚れにくさ」をいう。)および耐刷性を両立できるという利点を有する。

0003

また、近年、近赤外赤外線領域による露光画像形成が可能で、特に該領域に発光領域を有するレーザを用いて光照射の際に発生する発熱を利用して、画像を記録することによりコンピュータ等のデジタルデータから直接製版が可能な、いわゆるヒートモード型CTP用平版印刷版用原版(以下単に、「ヒートモード型平版印刷版原版」ともいう。)が注目されている。
この平版印刷版原版においては、描画用照射レーザ光感光層中に含まれる光熱変換材料等により熱に変換し、発生した熱で現像液に対する感光層の溶解性を変えたり、感光層を熱分解もしくは、急激な加熱により爆発膨張除去(アブレーション)したりする。これらのヒートモード型平版印刷版用原版支持体として、アルミニウムを使用すると、該アルミニウムの熱伝導率が高いため、上記発生した熱が急速に支持体側に放熱されてしまって該発生した熱をロスし、平版印刷版原版の感度が低下する原因の一つになっている。逆に言えば、平版印刷版用支持体表面の断熱性を向上させ、感光層中で発生した熱の放熱現象を最小限に抑えることができれば、平版印刷版原版の感度が向上することが可能となると予想される。

0004

一方で、PET等、熱伝導率が低い有機素材を支持体にして、高感度化させる手法も試みられているが、金属素材に比べ、親水性が低く、印刷中に水分を吸湿して寸法精度が悪化するので、カラー印刷高精細印刷等の高度な印刷には使用できないのが現状である。
したがって、ヒートモード型平版印刷版原版に用いる支持体として、アルミニウムの各種表面処理の簡便さや、親水性、寸法精度安定性等優れた点を活かしながら、アルミニウムの高い熱伝導率に起因する低断熱性を改善することが求められている。

0005

アルミニウム支持体の低断熱性を改善する手段としては、平版印刷版用支持体上に形成される陽極酸化皮膜自体の熱伝導率が低いという性質を利用して、該陽極酸化皮膜の膜厚を厚くする方法、陽極酸化皮膜形成後酸水溶液アルカリ水溶液に浸漬して、該皮膜中に存在するポアの径を拡大し、該皮膜空隙率を上げる方法等が提案されている。
しかしながら、該陽極酸化皮膜の膜厚を厚くすると、陽極酸化皮膜を形成させる際に多大な電気量が必要となりコストアップ要因になるという問題がある。また、該皮膜の空隙率を上げる方法においては、該皮膜の強度が低下するため皮膜にキズが付くと該キズにインク入り込み汚れの原因となってしまう。即ち、陽極酸化皮膜を設ける方法においては、断熱性に優れ低感度を改善できるものの、コストアップや汚れの原因となる十分な皮膜強度が得られず、皮膜強度と断熱性との両立が難しいという問題がある。

0006

また、例えば、特許文献1(特開2001−318458号公報)には、アルミニウム板陽極酸化処理条件の制御、陽極酸化工程後の酸化皮膜マイクロポアポア径拡大処理封孔処理等によって、所定の空隙率と所定の直径のマイクロポアを有する陽極酸化皮膜を形成して支持体表面の断熱性を向上させて、ヒートモード型平版印刷版の高感度化を図る技術が記載されている。
さらにまた、特許文献2(特開2002−2133号公報)には、感熱性平版印刷版において、支持体と感熱層の間に、中空粒子を含有する親水層を設けることによって断熱性を向上させ高感度化できることが記載されている。

0007

しかしながら、上記の感熱性平版印刷版の支持体の断熱性向上を図る技術は、酸化皮膜を厚くするため、電気量が余分に必要となったり、工程が複雑となったりして製造コストアップとなる問題があった。

0008

一方、平版印刷版用支持体上に形成される陽極酸化皮膜に代わる皮膜として、例えば、アルミナ粒子を含有する親水性層を有し、該親水性層をケイ酸を含む液で処理してなることを特徴とする平版印刷版用親水性層が提案されている(特許文献3参照。)。また、少なくとも無機非金属粒子一塩基性リン酸塩を含むスラリーをアルミニウム表面を有する基板上に塗布し、少なくとも230℃以上の温度で十分脱水乾燥させて親水性セラミック層を形成させる工程と、該親水性セラミック層上に有機感光性層を形成させる工程とを含む感光性物質の製造方法が提案されている(特許文献4参照。)。
しかし、上記平版印刷版用親水性層は、アルミナゾル自己造膜性を利用して形成される層でありやはり皮膜強度が弱い。そのため、該親水性層およびそれを設けた平版印刷版用支持体は耐キズ性に劣り、また、平版印刷版としたときの耐刷性にも劣る場合がある。一方、上記親水性セラミック層を設けた平版印刷版は、十分満足できる耐汚れ性が得られない場合がある。また、上記親水性セラミック層は、230℃を超える高温での乾燥工程を行うものであり、このような高温乾燥を可能にする乾燥設備は一般に高価である。さらには、あまりに高温(例えば、260℃以上)で乾燥すると、該親水性セラミック層が設けられるアルミニウム板が軟化して、アルミニウム板が有する優れた寸法精度安定性等を損い、特に印刷時に版伸びを起こし該基板と画像とがずれてしまうという不具合を起こす場合がある。

0009

さらに、上記平版印刷版用親水性層を設けた平版印刷版用支持体および上記親水性セラミック層を設けた平版印刷版支持体は、印刷部数が多い大量印刷においては、平版印刷版としたときの耐刷性および耐汚れ性に劣る場合が多く、これらの印刷性能の改善が望まれている。

0010

また、一般に平版印刷版を用いた印刷では、印刷中に湿し水の量(水量)を調整する作業が必要であるが、その際に版面の光の反射が多すぎると、適切な水量の調節が困難となるため、汚れが発生する場合が生じてしまう。そこで、平版印刷版の非画像部となる平版印刷版用支持体の表面において、光の反射をある程度以下に抑えることが必要である。
しかし、上記の両平版印刷版用支持体においては、光の反射量が増加し、少ない水量でも印刷機上に取り付けた際に版面が光ってしまう場合がある。このような現象は、シャイニーと呼ばれており、水量の調節を確認する(検版性)の点で、好ましくない現象であり
、やはり改善が望まれている。
特開2001−318458号公報
特開2002−2133号公報
特開2000−169758号公報
米国特許第4,542,089号明細書

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、上記技術の欠点を克服し、陽極酸化皮膜と同等以上の耐キズ性を持つ皮膜を有し、平版印刷版原板としたときの感度、および、平版印刷版としたときの耐汚れ性と耐刷性のいずれにも優れる平版印刷版用支持体ならびにこれを用いる平版印刷版原版を提供することを目的とする。
また、別の目的は、感度に優れ、平版印刷版としたときの耐刷性、耐汚れ性およびシャイニー性(平版印刷版を印刷機上に取り付けた際の版面が光りにくい特質)のいずれにも優れる平版印刷版原版に用いられる平版印刷版用支持体およびその製造方法を提供することにある。
さらには、これらの特性を有し製造コストを削減できる平版印刷版用支持体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者らは、鋭意検討の結果、基板上に、金属酸化物の粒子を金属原子リン原子を含む化合物によって結着させると、好適量の空気をとり込んだ多孔質層を形成でき該多孔質層が優れた断熱性および強い皮膜強度を有することを知見し、また、該多孔質層を設けた平版印刷版用支持体は、陽極酸化皮膜を設けた平版印刷版用支持体と同等以上の感度、優れた耐汚れ性および耐刷性を発揮することを知見した。さらに、多孔質層を設けた平版印刷用支持体の表面粗さを所定の範囲にすることで、該多孔質層が有する高い断熱性、優れた耐キズ性、耐刷性および耐汚れ性を損なわず、さらに耐刷性およびシャイニー性をより高い水準に改善できることを知見した。
また、本発明者らは、該表面粗さを持つ平版印刷版用支持体の効率的な製造方法を知見した。
即ち、本発明は、上記知見を基になされたものであり、以下の(1)〜(7)を提供する。

0013

(1)基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を有する平版印刷版用支持体。
(2) 前記金属酸化物が、ケイ素マグネシウムジルコニウムおよびチタンからなる群より選択される少なくとも1種以上の金属の酸化物または複合酸化物である(1)に記載の平版印刷版用支持体。
(3) 前記多孔質層の上に、封孔層を設けてなる(1)または(2)に記載の平版印刷版用支持体。
(4) 前記多孔質層の膜厚が0.5〜20μmであり、前記封孔層の膜厚が0.01〜0.5μmであり、表面粗さRaが0.3〜2.0μmである(3)に記載の平版印刷版用支持体。
(5) 基板上に、アルミナ粒子、高空隙粒子燐酸、及びアルミニウム化合物を主成分として含有する組成物から形成された中間層を有することを特徴とする平版印刷版用支持体。
(6) 前記基板が、アルミニウム板、アルミニウムをラミネートした紙、アルミニウムをラミネートした樹脂、またはアルミニウムを被覆した金属であることを特徴とする(1)または(2)または(5)に記載の平版印刷版用支持体。
(7) 基板を粗面化処理し、該粗面化処理された基板上に金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、さらに、該多孔質層上に封孔層を設けることを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。

0014

本発明において、感度とあるのは、平版印刷版原版としたときの感度であり、耐汚れ性、耐刷性およびシャイニー性とあるのは、平版印刷版としたときの耐汚れ性、耐刷性およびシャイニー性である。

発明の効果

0015

本発明によれば、 特にデジタル信号に基づいた走査露光による製版が可能であり、陽極酸化皮膜を設けた平版印刷版用支持体と同等以上の耐キズ性、優れた感度、耐汚れ性、シャイニー性および耐刷性を有し、さらに、上記特性に加え、製造コストが削減できる平版印刷版用支持体およびその製造方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の平版印刷版用支持体および平版印刷版原版について、詳細に説明する。

0017

以下に、本発明を詳細に説明する。
[平版印刷版用支持体]
<多孔質層>
本発明の平版印刷版用支持体は、基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層(以下、「本発明の多孔質層」という。)を有することを特徴とする。

0018

基板上に設けられる本発明の多孔質層は、多数の金属酸化物の粒子が、金属原子とリン原子を含む化合物を介して結着してなる層であり、個々の金属酸化物の粒子の表面を部分的に、好ましくは全体的に該金属原子とリン原子を含む化合物が覆い、該金属原子とリン原子を含む化合物が固化し、これに覆われた複数の金属酸化物の粒子が凝集した状態で、該金属原子とリン原子を含む化合物を介して結着してなる層であると考えられる。
該結着された複数の粒子間には空隙部分が形成され、この空隙は空気をとり込むことができ、該多孔質層の空隙率が高くなって断熱性が向上する。また、該金属原子とリン原子を含む化合物等を介して結着しているため、該多孔質層は皮膜強度が強く耐キズ性に優れ、耐刷性にも優れる。

0019

該多孔質層を形成する結着された金属酸化物の粒子は、後述する金属酸化物の(表面の)一部がリン酸系化合物と反応して残存した金属酸化物の粒子であり、特に、その粒径を大きく減じることなく残存していると考えられる。
つまり、本発明の特徴の1つは、上記金属酸化物の粒子の表面を溶解させる(全体を溶解させない)ことにある。
該表面を溶解させる方法としては、例えば、後述する塗布液(スラリー)の状態では該金属酸化物の粒子とリン酸系化合物との反応が起こりにくい条件(温度、pH等)であるが、該塗布液の塗布中または乾燥中にpHが低下すると共に高温状態となって反応が起こる条件となるように設定する方法が挙げられる。
具体的には、後述する乾燥工程における乾燥温度を特定する方法(好ましくは、さらに乾燥時間を特定する方法)、後述するリン酸系化合物と反応する該金属酸化物量を特定する方法、触媒反応促進剤等を添加する方法、および、これらを適宜組み合わせる方法等が挙げられる。
該多孔質層を形成する金属酸化物の粒子の平均粒径等は、特に限定されず、後述する塗布液に用いる金属酸化物の粒径により異なる。
また、該金属酸化物およびその粒子に関しては、後述する塗布液で説明するものと基本的に同様である。

0020

多孔質層を形成する金属原子とリン原子を含む化合物は、後述するリン酸系化合物と金属酸化物との反応生成物または該リン酸系化合物と後述する反応促進剤との反応生成物等であり、上記金属酸化物の粒子同士を結着させる結着剤として機能する。
該化合物は、用いる金属酸化物、リン酸系化合物および任意に用いられる反応促進剤により異なるため、一概には決定できないが、他の原子、例えば、酸素原子等を含んでいてもよい。該化合物として、例えば、金属酸化物としてMgOを用いる場合には、Mg2 P2 O7 、Mg3 (PO)4 等が挙げられる。他の例としては、「化学」、日本化学協会、第31巻第11号、p.895〜897に記載されている。

0021

該金属原子とリン原子を含む化合物は、上記のような化合物に限定されず、金属酸化物の粒子同士を結合する「金属原子とリン原子を含む結合基」を有する化合物であってもよく、該結合基は高分子量であってもよい。
上記金属原子とリン原子を含む化合物および金属原子とリン原子を含む結合基の組成は特に限定されない。

0022

本発明の多孔質層の形成には、後述するように、上記金属酸化物の金属原子と異なる金属原子を含む反応促進剤等を用いることができる。そのため、該金属原子とリン原子を含む化合物中の金属原子が、該反応促進剤に由来する金属原子であってもよい。
好ましくは、金属原子とリン原子を含む化合物の金属原子は、金属酸化物の金属原子と同種の金属原子であり、より好ましくは、該金属酸化物に由来する金属原子である。

0023

該多孔質層において、上記金属酸化物の粒子と金属原子とリン原子を含む化合物との存在比等は、特に限定されず、該金属原子とリン原子を含む化合物量は、少なくとも上記金属酸化物の粒子を結着できる量以上で、該粒子間の空隙を完全に埋めてしまう量未満であり、例えば、後述する塗布液の組成により決定される。

0024

本発明の多孔質層には、上記した金属酸化物の粒子と金属原子とリン原子を含む化合物以外に、他の化合物を含有してもよい。
他の化合物としては、例えば、後述する分散剤、反応促進剤等が挙げられ、また、これらと、上記金属酸化物または金属原子とリン原子を含む化合物との反応生成等も挙げられる。

0025

上記本発明の多孔質層は、その空隙率が、20%以上であるのが好ましく、40%以上であるのがより好ましく、45%以上であるのがさらに好ましい。該空隙率を20%以上とすると、該多孔質層に好適量の空気をとり込めるため断熱性に優れ、感度が高くなる。
また、該多孔質層の強い皮膜強度を維持しつつ耐刷性に優れる点で、70%以下とするのが好ましく、60%以下とするのがより好ましい。

0026

該多孔質層の空隙率の測定方法は、後述する該多孔質層の膜厚と乾燥後の該多孔質層の質量とから求められる。
具体的には、まず、該多孔質層の密度を下記式により算出する。これには、該多孔質層の乾燥後の質量を測定し単位面積当たり皮膜質量を求め、後述する方法により該多孔質層の膜厚を測定する。
密度(g/cm3 )=(単位面積当たりの皮膜質量/膜厚)
次に、該多孔質層の空隙率は、上記で算出された密度を基に以下の式により求められる

空隙率(%)={1−(多孔質層の密度/D)}×100
ここで、Dは、該多孔質層の形成に用いる金属酸化物の化学便覧による密度(g/cm3 )である。

0027

上記本発明の多孔質層は、その膜厚が、0.5〜20μmであるのが好ましく、1〜10μmであるのがより好ましく、3〜7μmであるのがさらに好ましい。膜厚が0.5μm以上であれば、該多孔質層の皮膜強度が強く耐キズ性と耐刷性に優れ、また該多孔質層の断熱性が高く感度に優れる。
また、膜厚の上限は、それ以上の効果が得られないためコスト上の理由で20μmとしたが、これに限られず20μm以上であってもよい。

0028

該多孔質層の膜厚の測定方法は、まず、該多孔質層を設けた平版印刷版用支持体を折り曲げて作成した破断面を、超高分解能走査型電子顕微鏡(例えば、S−900、日立製作所社製)によって観察して撮影する。なお、観察倍率は、膜厚等により適宜調整して行う。具体的には、倍率100〜10000倍であるのが好ましい。
次に、得られた画像データ(写真)の該多孔質層部分の厚さを測定し、換算して求めることができる。

0029

なお、本発明の多孔質層は、1層としてもよく、または、2層以上を重畳させた複数層としてもよい。
複数層とする場合には、同一の多孔質層を重畳させてもよく、また、異なる組成の多孔質層を重畳させてもよい。各層の膜厚も特に限定されず、各層の膜厚を一定としてもよく、異なる膜厚としてもよい。
複数の層を形成させるには、例えば、後述する塗布液を塗布する塗布工程と該塗布液を乾燥する乾燥工程を繰り返し交互に行えばよい。

0030

上記多孔質層は、例えば、粒状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を基板に塗布する塗布工程と、該基板に塗布された塗布液を180〜500℃で加熱乾燥する乾燥工程とを含む方法により、基板上に形成させることができる。
即ち、本発明の平版印刷版用支持体は、粒子状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を基板に塗布し、該塗布液を180〜500℃で乾燥して得られる多孔質層を、該基板上に有する平版印刷版用支持体である。

0031

多孔質層が形成される反応メカニズムは、詳細には分からないが、本発明者らは、以下のように考えている。マグネシア(MgO)を例にして説明する。
マグネシアとリン酸との反応は、以下の式(1)および(2)が起こり、生成するMg2 P2 O7 等により上記金属酸化物の粒子が結着されていると考えられる。また、上記塗布液を完全に乾燥すると、式(1)で生成するMgHPO4 も結着剤として機能する場合があると考えている。

0032

0033

即ち、上記粒状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液のpHが後述する好適範囲にあると、該酸性条件下において上記金属酸化物の粒子の表面がわずかに溶解し、該表面を溶解された金属酸化物および溶出した金属酸化物が共にリン酸系化合物と反応しやすい状態になる。また、該酸性条件下では、基板の表面もリン酸系化合物と反応し活性化される。
該塗布液の塗布後、好ましくは乾燥工程において、該塗布液の水が除去されリン酸系化合物の濃度が増大すると共に該塗布液および基板の温度が上昇する。そうすると、基板、表面を溶解された金属酸化物および溶出した金属酸化物とが、リン酸系化合物と反応し、次第に水に難溶の金属原子とリン原子を含む化合物を生成させる。この水に難溶の化合物が金属酸化物の粒子同士を結着する結着剤として機能し、複数の金属酸化物の粒子が結着した、好適量の空気をとり込んだ多孔質層が形成される。
上記水に難溶の化合物で結着された多孔質層は、好適量の空気をとり込んでいるため断熱性に優れ、また、該化合物により結着しているため該多孔質層の皮膜強度が強くなる。

0034

このようなメカニズムにおいて、反応促進剤を用いると、上記した反応がより低温で起こり、結着剤として機能するMg2 P2 O7 等がより容易にかつより低温で生成すると考えられる。これは、高温乾燥に不利であるアルミニウム板を基板として用いた場合に特に有効であり、上記した高温によるアルミニウム板の軟化を抑制でき、優れた特性を持つ平版印刷版を得ることができる。

0035

なお、このようなリン酸系化合物と金属酸化物との反応は、「化学」、日本化学協会、第31巻第11号、p.895〜897(1976)に詳細に記載されている。

0036

上記粒状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を基板に塗布する塗布工程に用いられる塗布液について説明する。
本発明の多孔質層を形成するために用いられる塗布液に含有される金属酸化物は、後述するリン酸系化合物と反応して皮膜を形成するものであれば、特に限定されない。例えば、「Zhurnal Prikladnoi Khimii」、Vo.38、No.7、p.1466−1472、July 1965に記載されている各金属の酸化物が挙げられる。具体的には、Al、Si、Ti、Zr、Y、Nd、La、Mg、Ca、Sr、Ba、Cr、Co、Fe、Ni、Sn、Pb、Cu、Zn、Cd、Mn等の酸化物が挙げられ、これらの中でも、Si、Mg、ZrおよびTiからなる群より選択される少なくとも1種以上の金属の酸化物または複合酸化物であるのが好ましい。

0037

上記本発明の多孔質層を形成するために用いられる金属酸化物として、より具体的には、例えば、SiO2 、TiO2 、Al2 O3 、ZrO2 、Y2 O3 、Nd2 O3 、La2 O3 、MgO、CaO、SrO、BaO、MnO2 、CrO2 、Co2 O3 、Fe2 O3 、Mn2 O3 、NiO、FeO、MnO、SnO2 、PbO2 、CuO、ZnO、CdO等の金属酸化物が挙げられる。また、例えば、SiO2 /Al2 O3 、MgO/Al2 O等の上記した金属酸化物の混合酸化物が挙げられる。
さらに、複合酸化物としては、例えば、2SiO2 ・3Al2 O3 (ムライト)等が挙げられる。

0038

上記金属酸化物の粒子として、具体的には、AKPシリーズ、AKP−Gシリーズ、HITシリーズ、AMシリーズ(住友化学工業(株)製)、ナノテックシリーズ(一般呼称:超微粒子シーアイ化成(株))等各種アルミナ微粒子の市販品が利用可能である。

0039

より具体的には、以下のものが挙げられる。
SiO2 (トワライトFTB、平均粒径12μm、豊和直(株)製;ケイ砂SP−8
0、平均粒径5.5μm、三栄シリカ(株)製;SI−0010、平均粒径10μm、添川理化学(株)製試薬)、MgO(宇部マテリアルズ2000A、平均粒径0.2μm、宇部興産(株)製;MG−0076、平均粒径2mm、添川理化学(株)製試薬)、ZrO2 (ナノテックシリーズ(一般呼称:超微粒子)ZrO2 、平均粒径0.03μm、シーアイ化成(株)製;ZR−0049、平均粒径8μm、添川理化学(株)製試薬)、TiO2 (ルチル、TI−0057、平均粒径1〜2μm、添川理化学(株)製試薬)、SiO2 /Al2 O3 (ナノテック シリーズ(一般呼称:超微粒子)SiO2 /Al2 O3 、平均粒径0.03μm、シーアイ化成(株)製)、MgO/Al2 O3 (ナノテック シリーズ(一般呼称:超微粒子)MgO/Al2 O3 、平均粒径0.05μm、シーアイ化成(株)製)、2SiO2 ・3Al2 O3 (混合酸化物ムライト(粉末)、平均粒径0.8μm、共立マテリアル(株)製;AL−0111、平均粒径5mm、添川理化学(株)製試薬)等が挙げられる。
また、これら上記した他にも、一般的に市販されているものであれば、特に制限なく使用することができる。
これらの粒子は、所望により粉砕等により平均粒径を調整して用いる。

0040

また、上記金属酸化物以外に他の金属の酸化物を含有していてもよい。他の金属の酸化物としては、例えば、上記例示した以外の金属等の酸化物が挙げられる。
上記本発明の多孔質層を形成するために用いられる金属酸化物の含量は、特に限定されないが、上記他の金属の酸化物を含めた全金属酸化物の10〜100質量%であるのが好ましく、40〜100質量%であるのがより好ましい。

0041

本発明においては、上記金属酸化物は、好適量の空気をとり込んで断熱性を向上させるため粒子状とするが、本発明の効果を奏する限り、その形状は、球状、多面体状(例えば、20面体状、12面体状等)、立方体状、4面体状、いわゆるコンペイトウ形状、板状、針状等いずれであってもよく、後述する金属酸化物または金属原子とリン原子を含む化合物との反応により球状になりやすく、断熱性に優れる点で、球状、多面体状、立方体状、4面体状、コンペイトウ形状が好ましく、入手が容易で断熱性により優れる点で、球状であるのが好ましい。
また、これらの形状の混合物であってもよく、これらの形状を持つ中空状であってもよい。

0042

該粒子の平均粒径は、特に限定されないが、0.01〜5μmであるのが好ましく、0.03〜3μmであるのがより好ましく、0.1〜1.5μmであるのがさらに好ましい。この範囲であると、皮膜強度が強く、上記好適な空隙率に調整が容易である。
なお、画像記録層との密着性不足する場合等には、表面粗さを上げるために、異なる平均粒子を持つ金属酸化物の粒子を2種以上混合してもよい。その場合、第1の金属酸化物の粒子の平均粒径は、0.01〜5μmであるのが好ましく、0.03〜3μmであるのがより好ましく、0.1〜1.5μmであるのがさらに好ましい。第2の金属酸化物の粒子の平均粒径は、第1の金属酸化物の粒子の平均粒径の2〜50倍が好ましく、3〜20倍が好ましく、4〜10倍であるのがさらに好ましい。
第1の金属酸化物の粒子の平均粒径よりも大きい平均粒径を持つ第2の金属酸化物の粒子を混合して用いることで、表面粗さを望みの粗さにすることが可能になる。

0043

塗布液における上記金属酸化物の含有量は、所望とする多孔質層の空隙率、膜厚によって適宜調整されるものであるが、一般的には、5〜60質量%であるのが好ましい。
また、該金属酸化物の表面を溶解させるように、後述するリン酸系化合物との反応量(即ち、金属原子とリン原子を含む化合物の生成量)を計算して、上記含有量を調整することもできる。該金属原子とリン原子を含む化合物の生成量の調整は、例えば、用いる金属酸化物の表面積を一定にすることにより可能になると考えられる。

0044

即ち、平均粒径の異なる金属酸化物を用いて他の基板に多孔質層を形成させる場合、金属原子とリン原子を含む化合物の生成量を一定にするには、以下の方法により金属酸化物の表面積を一定にする。
例えば、粒子A:平均粒子半径r1 、密度d1 、質量W1
粒子B:平均粒子半径r2 、密度d2 、質量W2
のとき、粒子Aの表面積S1 は、3W1 /(r1 ×d1 )、粒子Bの表面積S2 は、3W2 /(r2 ×d2 )であるから、これらの表面積S1 およびS2 を一定とすると、粒子Bの使用量W2 は、下記式で求められる。
W2 =[(r2 ×d2 )/(r1 ×d1 )]×W1

0045

本発明の多孔質層を形成するために用いられる塗布液に含有されるリン酸系化合物としては、特に限定されず、例えば、ホスフィン酸亜リン酸、二亜リン酸、次リン酸、リン酸(オルトリン酸等)、二リン酸三リン酸メタリン酸ペルオキソリン酸、縮合リン酸等のオキソ酸、これらの酸の水素原子の1〜3個をナトリウムカリウム塩等の金属原子で置換した塩等が好適に挙げられる。
これらの中でも、リン酸(オルトリン酸等)、これらの酸の水素原子の1〜3個をナトリウム、カリウム塩等の金属原子で置換した塩等をより好適に挙げられる。

0046

これらの酸濃度等は特に限定されず、一般的なもの(例えば、市販されているもの)を用いることができる。
塗布液における該リン酸系化合物の含有量としては、特に限定されないが、0.05〜12質量%であるのが好ましく、0.1〜10質量%であるのがより好ましく、0.3〜8質量%であるのがさらに好ましい。
リン酸系化合物の含有量が上記範囲内であれば、多孔質層の皮膜強度も強く、また空隙率も高い。

0047

上記金属酸化物とリン酸系化合物の好ましい組み合わせは、例えば、SiO2 、MgO、ZrO2 、TiO2 等の金属酸化物、SiO2 /Al2 O3 、MgO/Al2 O3 等の混合酸化物、および2SiO2 ・3Al2 O3 (ムライト)等の複合酸化物の場合、リン酸、リン酸二水素ナトリウム(NaH2 PO4 )等である。

0048

上記塗布液には、金属酸化物を均一に分散させるための分散剤、金属酸化物と金属原子とリン原子を含む化合物との反応を促進する反応促進剤等を含有させるのが好ましい。
分散剤としては、特に限定されないが、一般的に金属酸化物等の分散剤として知られている、クエン酸ヘキサメタリン酸ソーダ等が使用できる。塗布液中の含有量は特に限定されないが、0.1〜1質量%、好ましくは0.2〜0.8質量%、さらに好ましくは0.2〜0.5質量%の範囲である。

0049

反応促進剤としては、特に限定されないが、例えば、用いる金属酸化物によって、以下の反応促進剤を用いるのが好ましい。また、該促進剤の含有量(使用量)も、特に限定されず、所望する多孔質層の膜厚、空隙率等により適宜変更できる。後述する含有量であると、より低温で金属原子とリン原子を含む化合物を生成させられ、基板にアルミニウム板を用いる場合でもアルミニウム板の軟化を抑制でき、優れた特性を持つ平版印刷版を得ることができる。
金属酸化物としてSiO2 を用いる場合にはフッ化ナトリウムが好ましく、その含有量は、SiO2 に対して1〜5質量%であるのが好ましい。
金属酸化物としてMgOを用いる場合にはリン酸ジルコニウムが好ましく、その含有量は、MgOに対して3〜30質量%であるのが好ましい。
金属酸化物としてZrO 2を用いる場合にはリン酸アルミニウムが好ましく、その含有
量は、ZrO 2に対して3〜30質量%であるのが好ましい。
金属酸化物として、SiO2 /Al2 O3 、MgO/Al2 O3 等の混合酸化物および2SiO2 ・3Al2 O3 (ムライト)等の複合酸化物のアルミナを含有する酸化物またはTiO2 を用いる場合には塩化アルミニウムが好ましく、その含有量は、Al2 O3 またはTiO2 に対して5〜100質量%であるのが好ましく、10〜80質量%であるのがより好ましい。

0050

該塗布液の溶剤は、水であるのが好ましい。

0051

上記塗布液は、上記した粒子状の金属酸化物、リン酸系化合物、必要により分散剤、反応促進剤等を水に分散または溶解させて調製する。
好ましくは、分散剤を含む水溶液に、粒子状の金属酸化物を投入して分散させ、均一に分散した後に該水溶液にリン系化合物および必要により反応促進剤を投入して撹拌して調製する。

0052

このようにして調製した塗布液を、後述する基板に、塗布して塗布工程が完了する。
塗布方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布スプレー塗布カーテン塗布ディップ塗布エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。

0053

次に、該基板に塗布された塗布液を、180〜500℃で加熱乾燥する乾燥工程を行う。
乾燥方法は、特に限定されず、一般的に用いられる方法を選択できる。また乾燥温度は、180〜500℃であるのが好ましい。基板にアルミニウム板を用いる場合には、該乾燥温度は、180〜220℃であるのが好ましい。この温度範囲であれば、アルミニウム板の軟化を抑制でき、優れた特性を持つ平版印刷版を得ることができる。また、基板にアルミニウム板以外の金属板を用いる場合には、該金属板の軟化という問題がないため、乾燥温度は特に限定されず、180〜500℃であるのが好ましい。例えば、ステンレス鋼板等の鉄系基板の場合には、200〜400℃であるのがより好ましい。
上記乾燥工程を行うことにより、上記粒子状金属酸化物の表面をリン酸系化合物と反応させることができ、該粒子状の金属酸化物をその径を大きく減じさせることなく残存させることができる。
乾燥時間は、塗布液の水を除去できる程度であれば、特に限定されないが、一般的には、10〜300秒であるのが好ましく、30〜180秒であるのがより好ましい。

0054

上記工程を行うことにより、本発明の多孔質層を基板上に形成させることができるが、上記工程の他に他の工程を行ってもよい。

0055

上記したように本発明の多孔質層は、粒子状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を基板に塗布し、該塗布液を乾燥して形成できるため、製造工程が簡易であり、コストの削減ができる。

0056

<封孔層>
上記本発明の多孔質層は、空隙率が高く、その表面に多数の細孔を有している。したがって、基板に設けた該多孔質層上に直接、画像記録層を設けて平版印刷版原版とすると、該多孔質層の細孔に画像記録層成分である染料が入り込んで現像後も残ってしまう残色現象や、同じく画像記録層成分であるバインダーが現像後も残ってしまう残膜現象の原因となってしまう場合がある。
そこで、画像記録層を設ける前に、該高空隙の多孔質層の細孔を封じる封孔処理を行うのが好ましい。封孔処理としては、封孔層(本発明において、「親水性層」ともいう。)
を設ける処理であるのが好ましい。
つまり、本発明の平版印刷版用支持体として、上記本発明の多孔質層の上に、封孔層を設けてなる平版印刷版用支持体であるのが好ましい。

0057

該封孔層としては、特に限定されないが、ケイ酸塩化合物および親水性樹脂を含有する封孔層が好ましい。
この封孔層は、高空隙の多孔質層上に親水性組成物からなる親水性被膜を形成することで作成できる。封孔層の膜厚は、所望の親水性や強度等の特性により適宜決定できるが、一般的には0.01〜0.5μmの範囲にあるのが好ましく、0.05〜0.3μmの範囲にあるのがさらに好ましい。膜厚が上記範囲内において必要な親水性が得られると共に、印刷等の際の少しの湾曲で、親水性皮膜剥離したり、割れ心配もない。
本発明の多孔質層と封孔層とを有する平版印刷版用支持体において、該多孔質層の膜厚が0.5〜20μmであり、該封孔層の膜厚が0.01〜0.5μmであるのがより好ましい。これらの膜厚の好ましい範囲は、上記したとおりである。

0058

該封孔層の膜厚の測定は、該封孔層を設けた平版印刷版用支持体該を折り曲げて作成した破断面を、超高分解能走査型電子顕微鏡(S−900、日立製作所社製)によって、観察することにより測定できる。なお、観察倍率は、膜厚等により適宜調整して行う。具体的には、倍率100〜10000倍であるのが好ましい。

0059

また、例えば、封孔層中にシラスバルーン等の比較的大径の中空粒子を用いた場合には、膜厚と共にさらなる性能の向上も可能であり、また、上記比較的大径の粉体と、小径粉体粒子とを混合して用いることで、断熱性、親水性、さらには、強度を合わせ持った皮膜の形成が可能で、感熱性の画像記録層を設ける平版印刷版原版用の平版印刷版用支持体として特に好ましい態様となる。

0060

封孔層の最適な被覆量は、上記多孔質層の膜厚、画像記録層中に含まれる光熱変換剤の量や分布、画像記録層の厚み、使用する露光装置レーザ走査速度レーザ出力露光ビーム形状等によって異なるが、0.01〜0.5μmの範囲で、最適被覆量を実験的に決めることが可能である。封孔層の被膜量や、上記多孔質層が均一に封孔されているかどうかは、高倍率の電子顕微鏡により観察することができる。
上記封孔層に好ましく使用されるケイ酸塩化合物としては、ケイ酸ナトリウムケイ酸カリウムリチウムシリケート等のケイ酸アルカリ水ガラスが挙げられる。ケイ酸塩化合物の含有量は、共に使用される親水性樹脂の種類にもよるが、一般的には、封孔層を構成する全固形分中、SiO2 として30〜45質量%、Na2 Oとして30〜45質量%の範囲であるのが好ましい。

0061

上記ケイ酸塩化合物、中でも好ましく用いられる水ガラス等は特に親水性が高いので、親水化剤としての機能を有するが、水ガラスだけでは、乾燥過程で、脱水収縮を起こし微細ひび割れが発生する上、皮膜が不均一になってしまう等の懸念があり、皮膜形成性に劣るため、単独で使用すると耐刷性が悪化する場合がある。本発明では、親水性樹脂を併用しているため、乾燥過程における水ガラスと親水性樹脂の硬化挙動が異なるため、相補的作用によって、ひび割れのない均一な皮膜が形成可能となる。
また、ケイ酸塩化合物には、添加剤として、キャスやPC−500等の商品名で知られる(いずれも、日産化学工業(株)製)ケイ酸アルカリ用硬化剤等を適量加えてもよい。

0062

本発明の平版印刷版用支持体の封孔層において、好ましく使用される親水性樹脂には、特に制限はなく、親水性に優れた公知の合成樹脂、例えば、ポリアクリル酸ポリビニルアルコールポリビニルホスホン酸等、さらには、アルカリ可溶性樹脂として知られるノボラック樹脂フェノールアルデヒド樹脂m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p
クレゾールホルムアルデヒド樹脂等の各種親水性樹脂化合物等が挙げられる。なお、ケイ酸塩化合物として水ガラスを用いる場合には、酸性の親水性樹脂化合物は、水ガラスが一般にアルカリ性ゾル状で存在するため、両者を混合するとゲル化して、通常の塗布法によっては均一な被膜形成が困難となるので、好ましくなく、この場合には、中性かアルカリ性の水溶媒に可溶な親水性樹脂を用いることが製造適性の観点から好ましい。
ただし、水ガラスと酸性の親水性樹脂とを混合して得られたゲル状物を、乳鉢高速剪断型ミキサー等を用いて、1μm以下程度に粉砕して微細ゲルとし、これを十分に水洗して、アルカリ性水溶媒もしくは、水ガラスに再度分散させて用いることも可能であり、このように使用した場合には、所定の親水性と皮膜特性が得られるため必ずしも中性、アルカリ性の親水性樹脂に限定されるものではない。

0063

親水性樹脂の含有量は、所望の親水性や膜強度等の特性、共に使用されるケイ酸塩化合物の種類や量にもよるが、一般的には、封孔層を構成する全固形分中、4〜40質量%の範囲であるのが好ましい。
水ガラスを用いずに親水性樹脂を単独で使用すると、親水性が不十分のため、耐汚れ性、インキ払い性能が悪化する場合がある。
封孔層中におけるケイ酸塩化合物〔SiO2 +Na2 O(質量%)〕と親水性樹脂〔質量%〕の含有比率〔(SiO2 +Na2 O)(質量%)/親水性樹脂(質量%)〕は10〜99の範囲であるのが好ましく、ケイ酸塩化合物の比率が増えすぎると膜性が低下し、被膜に微細なひび割れが生じたり、耐汚れ性や耐刷性が低下する傾向があり、反対に親水性樹脂の比率が増えすぎると親水性が低下し、非画像部に汚れが発生しやすくなる傾向がある。

0064

封孔層を構成する親水性組成物には、ハンドリング性や皮膜特性を向上させる目的で、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤界面活性剤、溶剤等の添加剤を併用することができる。特に、親水性樹脂として汎用のポリビニルアルコール(PVA)等を用いる場合には、その耐水性を向上する目的で、エテストロンBN−69(第一工業製薬(株)製)等の熱反応型架橋剤を適量添加することが好ましい。
上記多孔質層上に封孔層を形成する方法としては、上記成分や所望により併用される添加剤を配合してなる親水性組成物を、スプレー法、バー塗布法等によって上記多孔質層上に塗布して液膜を形成し、100〜180℃の熱風によって乾燥させ、固化させる方法を挙げることができる。

0065

このようにして形成される封孔層の空隙率は、特に限定されない。好ましくは、本発明の多孔質層と封孔層とを有する平版印刷版用支持体において、該多孔質層の空隙率が20%以上であり、該封孔層の空隙率が該多孔質層の空隙率以下である。封孔層の空隙率を多孔質層のそれ以下にすると、該多孔質層の表面にある多数の細孔を効果的に封孔でき、該細孔に画像記録層が入り込むことにより生じる残色現象や残膜現象を抑えることができる。該多孔質層の空隙率の好ましい範囲は、上記したとおりである。

0066

該封孔層の空隙率の測定は、該封孔層を設けた平版印刷版用支持体該を折り曲げて作成した破断面を、超高分解能走査型電子顕微鏡(S−900、日立製作所社製)によって観察して撮影する。得られた画像データ(写真)の3cm×3cmの範囲において、空隙部分の面積割合を測定する。この作業を5〜10箇所で行い、これらの算術平均を空隙率とする。
なお、観察倍率は、観測する封孔層の膜厚等により適宜調整して行う。

0067

上記多孔質層上に、上記封孔層を形成させることで本発明の平版印刷版用支持体として、より好ましいものが得られる。該支持体は、陽極酸化皮膜を設けなくとも、上記多孔質層の特性、好ましくは上記多孔質層と封孔層の特性により、優れた表面親水性と断熱性と
発現し、さらに皮膜特性が良好で画像記録層や基材との密着性に優れている。このため、該支持体を用いて平版印刷版を作製すると、露光により発生した熱が効率よく画像形成に使用され感度に優れ、表面親水性に優れた非画像部は撥インク性に優れて汚れの発生もなく、耐刷性と耐キズ性にも優れる。

0068

上記本発明の平版印刷版用支持体の好ましい態様としては、前記多孔質層の膜厚が0.5〜20μmであり、前記封孔層の膜厚が0.01〜0.5μmであり、かつ支持体の表面粗さRaが0.3〜2.0μmの範囲にあることである。以下に、表面粗さRaについて詳細に説明する。

0069

表面粗さRaは、平版印刷版用支持体の表面の大きなうねりを含む凹凸形状を表す指標である。表面粗さRaを上記範囲にすると、平版印刷版用支持体上に設けられた多孔質層が有する高い断熱性、優れた耐キズ性、耐刷性および耐汚れ性を損なわず、さらに耐刷性およびシャイニー性をより高い水準に改善できる。

0070

このように耐刷性およびシャイニー性を改善できる理由は、明らかではないが、以下の理由が考えられる。
表面粗さRaを大きくすると、表面が粗くなり平版印刷版の非画像部の保水性が大きくなるため光が正反射しにくく、その結果、印刷時に平版印刷版の非画像部の表面に湿し水が供給されても版面が光りにくくなり、供給されている湿し水の量を目視で確認してその量を調節すること(検版性)が容易になってシャイニー性に優れる。
また、表面粗さRaを大きくすると、支持体(封孔層)上に設けられる画像記録層と密着する表面積が増大して、密着力を強固なものとできるため、耐刷性をより高い水準に改善できる。
一方、該多孔質層の表面粗さを上記範囲に限定しても、多孔質層中の空隙は維持され、多孔質層の膜厚が厚く、多孔質層が硬いため、該多孔質層が本来有する特性である高い断熱性、優れた耐キズ性、耐刷性および耐汚れ性を損なうことはない。

0071

本発明においては、耐刷性とシャイニー性をより高い水準で満足させられ、かつ、該多孔質層の特性を損なわず、平版印刷版用支持体上に設けられる感熱層の局所的な厚みのムラを抑制できる点で、上記表面粗さRaは、0.3〜2.0μmである。

0072

本発明の平版印刷版用支持体において、表面の平均粗さRaの測定方法は、以下の通りである。
触針式粗さ計(例えば、sufcom575、東京精密社製)で2次元粗さ測定を行い、ISO4287に規定されている平均粗さRaを5回測定し、その平均値を平均粗さとする。
2次元粗さ測定の条件を以下に示す。
測定条件
カットオフ値0.8mm、傾斜補正FLAT−ML、測定長3mm、縦倍率10000倍、走査速度0.3mm/sec、触針先端径2μm

0073

本発明によれば、上記多孔質層および封孔層を有する支持体上に、感熱型の画像記録層を設けることで、平版印刷版原版を得ることができる。この構成によれば、露光による光エネルギー、例えば、書込みに使用されるレーザ光が効率よく画像形成に必要な熱エネルギーとして利用される、高感度高解像度の画像形成が可能で、印刷適性に優れる平版印刷版原版を得ることができる。

0074

[中間層]
本発明の別の実施態様として、平版印刷版用支持体は、基板上、好ましくはアルミニウ
ム表面を有する基板上に、アルミナ粒子、高空隙粒子、燐酸、及びアルミニウム化合物を主成分として含有する塗布液を塗布することにより高空隙で硬質のセラミック層(以下、高空隙硬質セラミック層または中間層ともいう)を形成したものである。このような形態により、より一層の高感度が得られ、汚れにくさ、耐刷性及び耐傷性に優れ、製造コスト上も有利な平版印刷版用支持体を提供することができる。
この高空隙硬質セラミック中間層の形成は、例えば、下記A液とB液を混合し、塗布乾燥(120〜180℃)させることによってなされる。その際の反応メカニズムを以下に示す。

0075

A液:アルミナ粉+高空隙粒子+ 85質量%リン酸+クエン酸
B液:AlCl3(反応促進剤)

0076

0077

上記式中、(2)、(3)式は塩化アルミニウムの反応促進効果を示し、(1)、(3)式の右辺が皮膜の組成成分である。本発明においては、中間層皮膜中にさらに高空隙粒子が含有される。

0078

この中間層となり得るの高空隙硬質セラミック層の形成については、FRANCIS L F(Univ.Minnesota,MN)著、 AD RepRP AD−A−322561,1997 p10に詳細に記載されている。よって、本発明の中間層を形成するためには、上記文献を適宜参照すればよい。

0079

本発明の平版印刷版用支持体の中間層を形成するために用いられるアルミナ粒子としては、特に限定されないが、平均粒径が0.05〜5μmのものが好ましく、より好ましくは0.08〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.5μmである。

0080

支持体上に設けられる層との密着性が不足する場合等には、表面粗さを上げる為に、異なる平均粒子のものを2種以上含有させても良い。その場合、第1のアルミナ粒子の平均粒径は、0.05〜5μmのものが好ましく、より好ましくは0.08〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.5μmである。第2のアルミナ粒子の平均粒径は、第1のアルミナ粒子の平均粒径の2〜50倍が好ましく、より好ましくは3〜20倍、さらに好ましくは4〜10倍である。第2の粒子を混合することで、表面粗さを望みの荒さにすることが可能になる。

0081

好適なアルミナ粒子の具体例として、AKPシリーズ、AKP−Gシリーズ、HITシリーズ、AMシリーズ(住友化学工業(株)製)、ナノテック超微粒子(シーアイ化成(株))等各種アルミナ微粒子の市販品が挙げられる。

0082

該中間層を形成するために用いられる塗布液のアルミナ粒子の含有量としては、所望とする中間層の空隙率、厚さによって適宜調整されるものであるが、塗布液中35〜55質
量%が好ましく、より好ましくは40〜50質量%である。

0083

該中間層を形成するために用いられる塗布液のリン酸の含有量としては、特に限定されないが、塗布液中0.05〜12質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.3〜8質量%である。

0084

本発明に用いられる高空隙粒子の好適なものとして、中空粒子を挙げることができる。本発明の中間層の独立した気孔を保持させる特徴的構成要素である中空粒子としては以下のものが使用できるが、勿論これらに限るものではない。

0085

無機質の中空粒子としては、シラスバルーンと呼ばれるシリカ系無機微粒子が挙げられる。シラスバルーは、九州工業試験所で開発されたもので、シラスなどのガラス質火山砕屑物焼成発泡させたもので主成分はアルミノケイ酸塩ガラスからなり、数十μmの中空粒子が得られているが、さらに袖山らの研究により平均粒径が10μm以下の中空粒子も製造可能となっている。このような粒子はセメント軽量骨材塗料フィラー、軽量耐火建材として用いられており、シラクスウ、三機化工建機、昭和鉱業、清新産業などから市販されている。

0086

本発明に用いる中空粒子としては、上記シリカ系に限らず酸化チタン系の中空粒子も挙げられる。また、特開平10−236818号公報に記載されているケイ素化合物及びアルミニウム化合物溶液を急速混合し副生成した塩を除去後水熱合成して得られる1−10nmの非常に微細な中空粒子、特開平7−328421号公報で報告されている0.05−0.1μm程度の酸化亜鉛中空状粒子も好適なものとして挙げられる。

0087

有機質の中空粒子としては、材料技術、11巻、(No.3)22〜30(1993)に記載の中空粒子が挙げられる。本発明においてはその製法を限定するものではないが、有機質の中空粒子の一般的な製法としてエマルジョン重合乳化重合ガス発泡タイプの懸濁重合などが知られており、大日本インキ化学工業(株)、三井化学(株)、日本ゼオン(株)、JSR(株)などより製品を入手することができる。塗工紙用有機顔料、樹脂の軽量化剤白濁化剤などの用途で用いられているものである。

0088

本発明に用いられる高空隙粒子として、上記中空粒子の他に、多孔質粒子や異方性粒子も好適である。ここで、多孔質粒子とは、粒子の内部に微細な細孔を有する粒子であって、一般には、同程度の粒子径を有する多孔質でない通常の粒子に比べ、気体吸着法での比表面積が大きい事が特徴である。多孔質粒子の比表面積としては50m2/g〜200m2/g程度であるものが多い。また、異方性粒子とは、針状、羽毛状平板状など粒子の外形多点近似しても球状にはならない粒子で、等方的ではないものを示す。

0089

本発明の中間層を形成するために用いられるアルミニウム化合物としては、ハロゲン化アルミニウムが挙げられる。中でも塩化アルミニウムが好ましい。
このアルミニウム化合物は、反応促進剤として機能する。反応促進剤として塩化アルミニウムを用いる際、その中間層を形成するために用いられる塗布液中での含有量としては、特に限定されないが、アルミナに対する質量比率が、AlCl3:Al2O3=0.01:1〜0.3:1のものが好ましく、より好ましくはAlCl3:Al2O3=0.01:1〜0.2:1、さらに好ましくはAlCl3:Al2O3=0.01:1〜0.1:1である。

0090

また、該中間層を形成するために用いられる塗布液に、アルミナを水中で均一に分散させるための各種分散剤を含有することが望ましい。分散剤としては特に限定されないが、一般的にアルミナの分散剤として知られている、クエン酸、ヘキサメタリン酸ソーダ等が
使用できる。塗布液中の含有量は特に限定されないが、0.1質量%〜1質量%、望ましくは0.2質量%〜0.8質量%、さらに望ましくは0.2質量%〜0.5質量%の範囲である。

0091

本発明の上記中間層の平均厚みは、1〜50μmが好ましく、より好ましくは3〜40μm、さらに好ましくは5〜30μmである。この範囲内で、良好な断熱性及び強度が得られ、感熱性平版印刷版とした場合に十分な感度が得られる。 該中間層の空隙率は、5〜70%が好ましく、より好ましくは10〜60%、さらに好ましくは15〜50%である。この範囲内で、良好な断熱性及び強度が得られ、感熱性平版印刷版とした場合に十分な感度が得られる。

0092

上記の空隙率は、中間層皮膜重量W(g/m2)と皮膜厚みd(μm)から下記式によって算出される値である。
空隙率V(%)={1−(W/d/3.89)}×100

0093

ここで、中間層皮膜重量W(g/m2)は、メイソン法(JIS H8680−1993皮膜重量法)に従って測定された値である。また、皮膜厚みd(μm)としては、中間層を有するアルミニウム板片を樹脂に包埋後、切断し、その断面を最終的に0.1μmのアルミナでバフ研磨して仕上げた面をSEMにて観察し測定する方法を用い、無作為に選んだ20カ所の観察結果を平均した値を採用した。

0094

[親水性層]
上記の高空隙硬質セラミック中間層は、高空隙であるため、その表面に多数の細孔を有している。本発明の支持体を平版印刷版材に適用するために、該高空隙硬質セラミック中間層上に、直接、感熱層を設けると、該細孔に感熱層成分である染料が入り込んで現像後も残ってしまう残色減少や、同じく感熱層成分であるバインダーが現像後も残ってしまう残膜減少の原因となってしまう。 そこで、感熱層を設ける前に、該高空隙硬質セラミック中間層を封孔処理する必要がある。該封孔処理には、封孔用親水性層(以下、単に、親水性層ともいう)を設けることが好ましい。

0095

封孔用親水性層としては、特に限定されないが、ケイ酸塩化合物及び親水性樹脂を含有する親水性層が好ましい。
この親水性層は、前記高空隙硬質セラミック中間層上に親水性組成物からなる親水性被膜を形成することで作成できる。親水性層の厚みは、所望の親水性や強度などの特性により適宜決定できるが、一般的には0.2μm〜50μmの範囲にあることが好ましく、1μm〜8μmの範囲がさらに好ましい。膜厚が上記範囲内において必要な親水性が得られると共に、印刷等の際の少しの湾曲で親水性被膜が剥離したり、割れる心配もない。

0096

また、例えば、親水性層中にシラスバルーン等の比較的大径の中空粒子を用いた場合には、厚みと共にさらなる性能の向上も可能であり、また、前記比較的大径の粉体と、小径の粉体粒子とを混合して用いることで、断熱性、親水性、さらには、強度を合わせ持った被膜が可能で、感熱層を有する平版印刷版用支持体として特に望ましい態様となる。

0097

本発明の親水性層に好ましく使用されるケイ酸塩化合物としては、ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム、リチウムシリケート等のケイ酸アルカリ系水ガラスが好適である。ケイ酸塩化合物の含有量は、共に使用される親水性樹脂の種類にもよるが、一般的には、親水性層を構成する全固形分中、SiO2として30〜45質量%、Na2Oとして30〜45質量%の範囲であることが好ましい。

0098

ケイ酸塩化合物、中でも好ましく用いられる水ガラスなどは特に親水性が高いので、親
水化剤としての機能を有するが、水ガラスだけでは、乾燥過程で、脱水収縮を起こし、微細なひび割れが発生する上、皮膜が不均一になってしまう等の懸念があり、皮膜形成性に劣るため、単独で使用すると耐刷性能が悪化する。本発明では、親水性樹脂を併用しているため、乾燥過程における水ガラスと親水性樹脂の硬化挙動が異なる為、相補的作用によって、ひび割れの無い均一な皮膜が形成可能となる。
また、ケイ酸塩化合物には、添加剤として、キャスやPC−500等の商品名で知られる(いずれも、日産化学工業(株)製)ケイ酸アルカリ用硬化剤などを適量加えても良い。

0099

本発明の支持体の親水性層において、好ましく使用される親水性樹脂には、特に制限はなく、親水性に優れた公知の合成樹脂、例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルホスホン酸などの各種親水性樹脂などが挙げられる。
なお、ケイ酸塩化合物として水ガラスを用いる場合には、酸性の親水性樹脂化合物は、水ガラスが一般にアルカリ性のゾル状で存在するため、両者を混合するとゲル化して、通常の塗布法によっては均一な被膜形成が困難となるので、好ましくなく、この場合には、中性かアルカリ性の水溶媒に可溶な親水性樹脂を用いることが製造適性の観点から好ましい。
但し、水ガラスと酸性の親水性樹脂とを混合して得られたゲル状物を、乳鉢や高速剪断型ミキサーなどを用いて、1μm以下程度に粉砕して微細ゲルとし、これを十分に水洗して、アルカリ性水溶媒もしくは、水ガラスに再度分散させて用いることも可能であり、このように使用した場合には、所定の親水性と皮膜特性が得られるため必ずしも中性、アルカリ性の親水性樹脂に限定されるものではない。

0100

親水性樹脂の含有量は、所望の親水性や膜強度などの特性、共に使用されるケイ酸塩化合物の種類や量にもよるが、一般的には、親水性層を構成する全固形分中、4〜40質量%の範囲であることが好ましい。
水ガラスを用いずに親水性樹脂を単独で使用すると、親水性が不十分の為、汚れ、インキ払い性能が悪化する。
親水性層中におけるケイ酸塩化合物〔SiO2+Na2O(質量%)〕と親水性樹脂〔質量%〕の含有比率〔(SiO2+Na2O)(質量%)/親水性樹脂(質量%)〕は1〜9の範囲であることが好ましい。上記範囲内において、好ましい汚れ性や耐刷性が得られる。

0101

本発明に係る親水性層中には、前記の成分に加えて、さらに、無機成分を主成分とする粉体(以下、適宜、無機微粒子と称する)を混合することにより、親水性層の硬度の向上、断熱性の向上、白色度光沢度等の光学特性の改善、表面積が増えることによる基板や感熱層との密着力向上効果が得られる。さらに、無機微粒子固有の特性が反映されることにより、露光に用いられる赤外線の反射、吸収効果の向上や、触媒作用等の様々な機能性を付加することもが可能となる。
本発明において、好ましく使用される無機微粒子としては、親水性層への分散性向上の観点から、親水性の無機成分を主成分とした無機微粒子を用いるか、無機微粒子表面に親水性の表面修飾処理を施したものを用いることが望ましい。

0102

使用し得る無機成分としては、例えば、金属としては、Al、Fe、Pt、Pd、Au合金等の親水性を有する金属材料が挙げられ、石炭木炭ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンドライクコーティング)、グラファイトグラッシーカーボン等の炭素類、酸化物、チッ化物ケイ化物炭化物なども好ましく挙げられる。
酸化物、チッ化物、ケイ化物、炭化物の具体例を以下に挙げる。酸化物としては、酸化アルミニウム酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム酸化ハフニウム酸化バナジウム酸化ニオブ酸化タンタル酸化モリブデン酸化タングステン酸化クロム
酸化ゲルマニウム酸化ガリウム酸化錫酸化インジウム、などがあげられる。また、チッ化物としては、チッ化アルミニウム、チッ化ケイ素、チッ化チタン、チッ化ジルコニウム、チッ化ハフニウム、チッ化バナジウム、チッ化ニオブ、チッ化タンタル、チッ化モリブデン、チッ化タングステン、チッ化クロム、チッ化ケイ素、チッ化ホウ素などがあげられる。また、ケイ化物としては、ケイ化チタン、ケイ化ジルコニウム、ケイ化ハフニウム、ケイ化バナジウム、ケイ化ニオブ、ケイ化タンタル、ケイ化モリブデンケイ化タングステン、ケイ化クロムなどがあげられる。ホウ化物としては、ホウ化チタンホウ化ジルコニウムホウ化ハフニウムホウ化バナジウム、ホウ化ニオブ、ホウ化タンタル、ホウ化モリブデン、ホウ化タングステン、ホウ化クロムなどがあげられる。炭化物としては、炭化アルミニウム炭化ケイ素炭化チタン炭化ジルコニウム炭化ハフニウム炭化バナジウム炭化ニオブ炭化タンタル炭化モリブデン炭化ングステン炭化クロムなどがあげられる。

0103

これらのなかでも、金属では、アルミニウム、チタン等が、酸化物では、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化ケイ素等が好ましく、これらのいずれかの成分を主成分とする微粒子が好ましい。これらの無機成分は単体のみではなく、混合物として用いることもできる。

0104

無機微粒子の形状としては、球形、円柱形フレーク状粉体、中空粒子、多孔質粒子、不定形微粒子のいずれでもよいが、親水性、感度向上効果などの観点から、フレーク状粉体、中空粒子、多孔質粒子が最も好適である。
微粒子の大きさは、親水性層の所望される特性にもよるが、一般的には直径0.01〜10μm程度が好ましい。

0105

無機微粒子の含有量は、配合する目的により適宜選択されるが、一般的には4〜40質量%程度が好ましい。
これらの無機微粒子は単独のみならず、複数種類混合して使用することもできる。複数の異なる種類の無機成分からなる粉体を混合して使用してもよく、また、先に述べたように大きさ(粒径)の異なる複数の無機微粒子を組合せて用いることもできる。
無機微粒子を配合する場合には、親水性層を構成する成分のうち、無機微粒子の配合量と同量の親水性樹脂の配合量を減らして配合することが好ましい。無機微粒子を含む親水性層の好ましい配合比は、1<〔(SiO2+Na2O)(質量%)/(親水性樹脂+無機微粒子)(質量%)〕<9の範囲である。

0106

親水性層を構成する親水性組成物には、ハンドリング性や被膜特性を向上させる目的で、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤、界面活性剤、溶剤などの添加剤を併用することができる。特に、親水性樹脂として汎用のポリビニルアルコール(PVA)などを用いる場合には、その耐水性を向上する目的で、エテストロンBN−69(第一工業製薬(株)製)等の熱反応型架橋剤を適量添加することが望ましい。
前記中間層上に親水性層を形成する方法としては、前記成分や所望により併用される添加剤を配合してなる親水性組成物を、スプレー法、バー塗布法などによって前記中間層上に塗布して液膜を形成し、100℃〜180℃の熱風によって乾燥させ、固化させる方法をとればよい。

0107

前記中間層上に、上記親水性層を形成することで本発明の平版印刷版用支持体として、より好ましいものが得られる。この支持体は、陽極酸化皮膜を設けなくとも、前記中間層と親水性層の特性により、優れた表面親水性と断熱性とを発現し、さらに皮膜特性が良好で感熱層や基材との密着性に優れている。
このため、この支持体を用いて作製した感熱性平版印刷版は、赤外線レーザ露光により発生した熱が効率よく画像形成に使用されるため高感度であり、表面親水性に優れた非画
像部は撥インク性に優れているため良好な汚れにくさを有し、優れた密着性によって良好な耐刷性を有する。
また、この平版印刷版用支持体は、陽極酸化皮膜を設けなくともよいため、製造コストの点でも有利である。

0108

<基板>
本発明の平版印刷版用支持体に用いられる基板としては、特に限定されず、例えば、純アルミニウム板、アルミニウムを主成分として微量の異元素を含む合金板、アルミニウム以外の金属元素を主成分とする各種金属板、これらの合金板または金属板を被覆したもの、アルミニウム等の金属がラミネートまたは蒸着されたプラスチックフィルム等が挙げられる。
アルミニウムを主成分として微量の異元素を含む合金板としては、後述するアルミニウム合金板が好ましく挙げられ、アルミニウム以外の金属元素を主成分とする各種金属板としては、可撓性を有し高強度で安価であるステンレス鋼板、ニッケル板銅板マグネシウム合金板等が好ましく挙げられる。
合金板または金属板を被覆したものとしては、上記合金板および各種金属板を金属原子または金属酸化物等をスパッタリング、ラミネート等の方法により薄層にして被覆したものが好ましく挙げられる。より好ましくは、該金属原子または金属酸化物が、上記多孔質層の形成に用いられる金属酸化物またはその金属原子と同種のものである。

0109

これらの中でも、本発明に用いる基板として、加熱による軟化の問題がない上記各種金属板を、上記多孔質層の形成に用いられる金属酸化物またはその金属原子と同種の金属原子または金属酸化物をスパッタリング、ラミネート等の方法により薄層にして被覆したものが好ましく、また、防錆性に優れ、リサイクル性が高く、比重が小さいく取扱性に優れ、安価なアルミニウム板も好ましい。

0110

上記各種金属板を被覆した基板は、上記したステンレス鋼板、ニッケル板等を、通常行われる条件で、スパッタリング処理して被覆すればよく、また、ラミネート処理等して被覆すればよい。
該被覆の膜厚は、特に制限されないが、一般的には、約10nm以上であればよい。好ましくは10〜100nmであり、より好ましくは25〜50nmである。一般的に、被覆の膜厚が薄いと該各種金属板を十分に被覆できず本発明の多孔質層との密着性に劣る場合があり、一方、膜厚が厚いと高価になる。したがって、本発明においては、これらの観点から、適宜膜厚を選択する。
本発明に用いる各種金属板、これらを被覆した基板等は、市販品を用いてもよい。

0111

本発明の平版印刷版用支持体に用いられる基板としては、アルミニウム表面を有する基板が好ましい。このような基板としては、アルミニウム基板やアルミニウムをラミネートした紙や樹脂、アルミニウムを被覆した基板等が挙げられる。
その中でも、防錆性に優れ、リサイクル性が高く、比重が軽いので取扱性に優れ、安価なアルミニウムが好適である。

0112

次に、本発明に用いる基板として好ましいアルミニウム板について説明する。
本発明に用いられるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、例えば、アルミニウムハンドブック第4版(1990年、軽金属協会発行)に記載されている従来公知の素材、例えば、JIS A1050、JIS A1100、JIS A1070、Mnを含むJIS A3004、国際登録合金3103A等のAl−Mn系アルミニウム板を適宜利用することができる。また、引張強度を増す目的で、これらのアルミニウム合金に0.1質量%以上のマグネシウムを添加したAl−Mg系合金、Al−Mn−Mg系合金(JIS A3005)を用いることもできる。更に、ZrやSiを含むAl−Z
系合金やAl−Si系合金を用いることもできる。更に、Al−Mg−Si系合金を用いることもできる。

0113

JIS1050材に関しては、本願出願人によって提案された技術が、特開昭59−153861号、特開昭61−51395号、特開昭62−146694号、特開昭60−215725号、特開昭60−215726号、特開昭60−215727号、特開昭60−216728号、特開昭61−272367号、特開昭58−11759号、特開昭58−42493号、特開昭58−221254号、特開昭62−148295号、特開平4−254545号、特開平4−165041号、特公平3−68939号、特開平3−234594号、特公平1−47545号および特開昭62−140894号の各公報に記載されている。また、特公平1−35910号公報、特公昭55−28874号公報等に記載された技術も知られている。

0114

JIS1070材に関しては、本願出願人によって提案された技術が、特開平7−81264号、特開平7−305133号、特開平8−49034号、特開平8−73974号、特開平8−108659号および特開平8−92679号の各公報に記載されている。

0115

Al−Mg系合金に関しては、本願出願人によって提案された技術が、特公昭62−5080号、特公昭63−60823号、特公平3−61753号、特開昭60−203496号、特開昭60−203497号、特公平3−11635号、特開昭61−274993号、特開昭62−23794号、特開昭63−47347号、特開昭63−47348号、特開昭63−47349号、特開昭64−1293号、特開昭63−135294号、特開昭63−87288号、特公平4−73392号、特公平7−100844号、特開昭62−149856号、特公平4−73394号、特開昭62−181191号、特公平5−76530号、特開昭63−30294号および特公平6−37116号の各公報に記載されている。また、特開平2−215599号公報、特開昭61−201747号公報等にも記載されている。

0116

Al−Mn系合金に関しては、本願出願人によって提案された技術が、特開昭60−230951号、特開平1−306288号および特開平2−293189号の各公報に記載されている。また、特公昭54−42284号、特公平4−19290号、特公平4−19291号、特公平4−19292号、特開昭61−35995号、特開昭64−51992号、特開平4−226394号の各公報、米国特許第5,009,722号明細書、同第5,028,276号明細書等にも記載されている。

0117

Al−Mn−Mg系合金に関しては、本願出願人によって提案された技術が、特開昭62−86143号公報および特開平3−222796号公報に記載されている。また、特公昭63−60824号、特開昭60−63346号、特開昭60−63347号、特開平1−293350号の各公報、欧州特許第223,737号、米国特許第4,818,300号、英国特許第1,222,777号の各明細書等にも記載されている。

0118

Al−Zr系合金に関しては、本願出願人によって提案された技術が、特公昭63−15978号公報および特開昭61−51395号公報に記載されている。また、特開昭63−143234号、特開昭63−143235号の各公報等にも記載されている。

0119

Al−Mg−Si系合金に関しては、英国特許第1,421,710号明細書等に記載されている。

0120

アルミニウム合金を板材とするには、例えば、下記の方法を採用することができる。ま
ず、所定の合金成分含有量に調整したアルミニウム合金溶湯に、常法に従い、清浄化処理を行い、鋳造する。清浄化処理には、溶湯中水素等の不要ガスを除去するために、フラックス処理アルゴンガス塩素ガス等を用いる脱ガス処理セラミックチューブフィルタセラミックフォームフィルタ等のいわゆるリジッドメディアフィルタや、アルミナフレークアルミナボール等をろ材とするフィルタや、グラスクロスフィルタ等を用いるフィルタリング処理、あるいは、脱ガス処理とフィルタリング処理を組み合わせた処理が行われる。

0121

これらの清浄化処理は、溶湯中の非金属介在物、酸化物等の異物による欠陥や、溶湯溶け込んだガスによる欠陥を防ぐために実施されることが好ましい。溶湯のフィルタリングに関しては、特開平6−57432号、特開平3−162530号、特開平5−140659号、特開平4−231425号、特開平4−276031号、特開平5−311261号、特開平6−136466号の各公報等に記載されている。また、溶湯の脱ガスに関しては、特開平5−51659号公報、実開平5−49148号公報等に記載されている。本願出願人も、特開平7−40017号公報において、溶湯の脱ガスに関する技術を提案している。

0122

ついで、上述したように清浄化処理を施された溶湯を用いて鋳造を行う。鋳造方法に関しては、DC鋳造法に代表される固体鋳型を用いる方法と、連続鋳造法に代表される駆動鋳型を用いる方法がある。
DC鋳造においては、冷却速度が0.5〜30℃/秒の範囲で凝固する。1℃未満であると粗大な金属間化合物が多数形成されることがある。DC鋳造を行った場合、板厚300〜800mmの鋳塊を製造することができる。その鋳塊を、常法に従い、必要に応じて面削を行い、通常、表層の1〜30mm、好ましくは1〜10mmを切削する。その前後において、必要に応じて、均熱化処理を行う。均熱化処理を行う場合、金属間化合物が粗大化しないように、450〜620℃で1〜48時間の熱処理を行う。熱処理が1時間より短い場合には、均熱化処理の効果が不十分となることがある。

0123

その後、熱間圧延冷間圧延を行ってアルミニウム板の圧延板とする。熱間圧延の開始温度は350〜500℃が適当である。熱間圧延の前もしくは後、またはその途中において、中間焼鈍処理を行ってもよい。中間焼鈍処理の条件は、バッチ式焼鈍炉を用いて280〜600℃で2〜20時間、好ましくは350〜500℃で2〜10時間加熱するか、連続焼鈍炉を用いて400〜600℃で6分以下、好ましくは450〜550℃で2分以下加熱するかである。連続焼鈍炉を用いて10〜200℃/秒の昇温速度で加熱して、結晶組織を細かくすることもできる。

0124

以上の工程によって、所定の厚さ、例えば、0.1〜0.6mmに仕上げられたアルミニウム板は、更にローラレベラテンションレベラ等の矯正装置によって平面性を改善してもよい。平面性の改善は、アルミニウム板をシート状にカットした後に行ってもよいが、生産性を向上させるためには、連続したコイルの状態で行うことが好ましい。また、所定の板幅に加工するため、スリッタラインを通してもよい。また、アルミニウム板同士の摩擦による傷の発生を防止するために、アルミニウム板の表面に薄い油膜を設けてもよい。油膜には、必要に応じて、揮発性のものや、不揮発性のものが適宜用いられる。

0125

一方、連続鋳造法としては、双ロール法ハンター法)、3C法に代表される冷却ロールを用いる方法、双ベルト法(ハズレー法)、アルイスキャスターII型に代表される冷却ベルト冷却ブロックを用いる方法が、工業的に行われている。連続鋳造法を用いる場合には、冷却速度が100〜1000℃/秒の範囲で凝固する。連続鋳造法は、一般的には、DC鋳造法に比べて冷却速度が速いため、アルミマトリックスに対する合金成分固溶度を高くすることができるという特徴を有する。連続鋳造法に関しては、本願出願人に
よって提案された技術が、特開平3−79798号、特開平5−201166号、特開平5−156414号、特開平6−262203号、特開平6−122949号、特開平6−210406号、特開平6−26308号の各公報等に記載されている。

0126

連続鋳造を行った場合において、例えば、ハンター法等の冷却ロールを用いる方法を用いると、板厚1〜10mmの鋳造板を直接、連続鋳造することができ、熱間圧延の工程を省略することができるというメリットが得られる。また、ハズレー法等の冷却ベルトを用いる方法を用いると、板厚10〜50mmの鋳造板を鋳造することができ、一般的に、鋳造直後熱間圧延ロールを配置し連続的に圧延することで、板厚1〜10mmの連続鋳造圧延板が得られる。

0127

これらの連続鋳造圧延板は、DC鋳造について説明したのと同様に、冷間圧延、中間焼鈍、平面性の改善、スリット等の工程を経て、所定の厚さ、例えば、0.1〜0.6mmの板厚に仕上げられる。連続鋳造法を用いた場合の中間焼鈍条件および冷間圧延条件については、本願出願人によって提案された技術が、特開平6−220593号、特開平6−210308号、特開平7−54111号、特開平8−92709号の各公報等に記載されている。

0128

このようにして製造されるアルミニウム板には、以下に述べる種々の特性が望まれる。
アルミニウム板の強度は、平版印刷版用支持体として必要なの強さを得るため、0.2%耐力が140MPa以上であるのが好ましい。また、バーニング処理を行った場合にもある程度の腰の強さを得るためには、270℃で3〜10分間加熱処理した後の0.2%耐力が80MPa以上であるのが好ましく、100MPa以上であるのがより好ましい。特に、アルミニウム板に腰の強さを求める場合は、MgやMnを添加したアルミニウム材料を採用することができるが、腰を強くすると印刷機の版胴へのフィットしやすさが劣ってくるため、用途に応じて、材質および微量成分の添加量が適宜選択される。これらに関して、本願出願人によって提案された技術が、特開平7−126820号公報、特開昭62−140894号公報等に記載されている。

0129

アルミニウム板の結晶組織は、化学的粗面化処理電気化学的粗面化処理を行った場合、アルミニウム板の表面の結晶組織が面質不良の発生の原因となることがあるので、表面においてあまり粗大でないことが好ましい。アルミニウム板の表面の結晶組織は、幅が200μm以下であるのが好ましく、100μm以下であるのがより好ましく、50μm以下であるのが更に好ましく、また、結晶組織の長さが5000μm以下であるのが好ましく、1000μm以下であるのがより好ましく、500μm以下であるのが更に好ましい。これらに関して、本願出願人によって提案された技術が、特開平6−218495号、特開平7−39906号、特開平7−124609号の各公報等に記載されている。

0130

アルミニウム板の合金成分分布は、化学的粗面化処理や電気化学的粗面化処理を行った場合、アルミニウム板の表面の合金成分の不均一な分布に起因して面質不良が発生することがあるので、表面においてあまり不均一でないことが好ましい。これらに関して、本願出願人によって提案された技術が、特開平6−48058号、特開平5−301478号、特開平7−132689号の各公報等に記載されている。

0131

アルミニウム板の金属間化合物は、その金属間化合物のサイズや密度が、化学的粗面化処理や電気化学的粗面化処理に影響を与える場合がある。これらに関して、本願出願人によって提案された技術が、特開平7−138687号、特開平4−254545号の各公報等に記載されている。

0132

本発明においては、上記に示されるようなアルミニウム板をその最終圧延工程において
、積層圧延、転写等により凹凸を付けて用いることもできる。

0133

本発明に用いられるアルミニウム板は、連続した帯状シート材または板材である。即ち、アルミニウムウェブであってもよく、製品として出荷される平版印刷版原版に対応する大きさ等に裁断された枚葉状シートであってもよい。
アルミニウム板の表面のキズは平版印刷版用支持体に加工した場合に欠陥となる可能性があるため、平版印刷版用支持体とする表面処理工程の前の段階でのキズの発生は可能な限り抑制する必要がある。そのためには安定した形態で運搬時に傷付きにくい荷姿であることが好ましい。
アルミニウムウェブの場合、アルミニウムの荷姿としては、例えば、鉄製パレットハードボードフェルトとを敷き、製品両端に段ボールドーナツ板を当て、ポリチュ−ブで全体を包みコイル内径部に木製ドーナツを挿入し、コイル外周部にフェルトを当て、帯鉄で絞め、その外周部に表示を行う。また、包装材としては、ポリエチレンフィルム緩衝材としては、ニードルフェルト、ハードボードを用いることができる。この他にもいろいろな形態があるが、安定して、キズも付かず運送等が可能であればこの方法に限るものではない。

0134

本発明に用いる基板の板厚は、特に限定されないが、約0.1〜0.6mmであるのが好ましく、0.15〜0.4mmであるのがより好ましく、0.2〜0.3mmであるのがさらに好ましい。

0135

<表面処理>
本発明においては多孔質層を設けることにより、平版印刷版としたときの耐汚れ性および耐刷性を両立でき、印刷性能に優れる平版印刷版が得られるが、必要により、平版印刷版の製造に一般的に行われる基板の表面処理(例えば、各種粗面化処理、陽極酸化処理等)を行うこともできる。

0136

本発明の平版印刷版用支持体は、表面処理を施さなくても、塗布液の塗布、乾燥という簡易な工程で作製でき、感度、耐汚れ性および耐刷性に優れるため、粗面化処理を施されてなる従来の平版印刷版用支持体に対して、製造コストの大幅な削減ができる。
また、本発明の平版印刷版用支持体は、該陽極酸化皮膜を形成させないため、該膜形成に必要な電解処理(多大な電気量)を必要とせず、コスト低減が可能となる。

0137

<平版印刷版用支持体の製造方法>
本発明の平版印刷版用支持体の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下の製造方法により製造することができる。
即ち、(I)上記基板を粗面化処理し、該粗面化処理された基板上に金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、さらに、該多孔質層上に封孔層を設ける方法、
(II)上記基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、該多孔質層を機械的粗面化処理し、さらに、該粗面化処理された多孔質層上に封孔層を設ける方法、および、
(III)上記基板上に、平均粒径の異なる2種以上の金属酸化物の粒子がリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、該多孔質層上に封孔層を設ける方法である。
以下、上記製造方法(I)〜(III)について説明する。

0138

<粗面化処理>
上記(I)の方法では、まず、上記基板を粗面化処理する。
該粗面化処理は、特に限定されず、平版印刷版用支持体の製造に一般的に行われる各種
粗面化処理を含んでいてもよい。例えば、上記粗面化処理を施す前に基板に陽極酸化処理を施してもよい。
本発明においては、表面粗さRaを上記範囲に容易に調整できる点で、粗面化処理は、機械的粗面化処理または直流電解粗面化処理であるのが好ましく、表面粗さRaの調整がより容易で作業が簡単でかつ低コストである点で、機械的粗面化処理であるのがより好ましい。
なお、これらの粗面化処理の他に、他の粗面化処理を行ってもよい。

0139

<機械的粗面化処理>
機械的粗面化処理は、一般に、電気化学的粗面化処理と比較してより安価に、上記表面粗さRaが上記範囲の表面(平均波長が数μmを超える表面形状)を形成することができるため、粗面化処理の手段として有効である。
機械的粗面化処理方法としては、例えば、基板表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤で基板表面を砂目立てするボールグレイン法、特開平6−135175号公報および特公昭50−40047号公報に記載されているナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法を用いることができる。
また、凹凸面を基板に圧接する転写方法を用いることもできる。即ち、特開昭55−74898号、特開昭60−36195号、特開昭60−203496号および特開平号公報7−205565号の各公報に記載されている方法のほか、転写を数回行うことを特徴とする特開平6−55871号公報、表面が弾性であることを特徴とした特開平6−24168号公報に記載されている方法も適用可能である。上記凹凸面(転写砂目)を形成させる方法としては、例えば、特開平7−205565号、特開平6−183168号、特開平6−55871号、特開平6−24168号、特開平6−171261号、特開平6−171236号および特開昭60−203496号の各公報に記載れている方法が挙げられる。

0140

また、放電加工ショットブラスト、レーザ、プラズマエッチング等を用いて、微細な凹凸を食刻した転写ロールを用いて繰り返し転写を行う方法や、微細粒子を塗布した凹凸のある面を、基板に接面させ、その上より複数回繰り返し圧力を加え、基板に微細粒子の平均直径に相当する凹凸パターンを複数回繰り返し転写させる方法を用いることもできる。転写ロールへ微細な凹凸を付与する方法としては、特開平3−8635号、特開平3−66404号、特開昭63−65017号の各公報等に記載されている公知の方法を用いることができる。また、ロール表面ダイスバイト、レーザ等を使って2方向から微細な溝を切り、表面に角形の凹凸をつけてもよい。このロール表面には、公知のエッチング処理等を行って、形成させた角形の凹凸が丸みを帯びるような処理を行ってもよい。
また、表面の硬度を上げるために、焼き入れハードクロムメッキ等を行ってもよい。
そのほかにも、機械的粗面化処理としては、特開昭61−162351号公報、特開昭63−104889号公報等に記載されている方法を用いることもできる。
また、ホーニング法のように、研磨剤を含有するスラリー状水溶液高圧ジェットで吹き付ける方法を用いることもできる。
本発明においては、生産性等を考慮して上述したそれぞれの方法を併用することもできる。

0141

機械的粗面化処理は、上記した中でも、ブラシグレイン法または転写方法であるのがより好ましく、特に、後述するブラシグレイン法であるのが好ましい。
上記転写方法の中でも、特開平7−205565号公報に記載の方法であるのがより好ましい。ここで、特開平7−205565号公報に記載の転写方法は、具体的には、アルミニウム基板の表面に、転写ローラを用いて独立した凹部の面積比率が5〜70%となるように転写を行った後、化学的エッチングによる後処理を施して前記凹部の面積比率を75%以上に高める方法である。なお、本発明においては、化学的エッチングによる後処理
は、行っても行わなくてもよい。

0142

上記転写方法に用いる転写ローラ表面に上記凹凸面(転写砂目)を形成させる方法としては、上記した中でも、特開平6−171261号公報に記載に記載れているレーザによって粗面化する方法が、形成される凹凸面の凹み部分の深さや径、配置等が均一に制御された転写ロールを得ることができるため好ましい。
上記転写方法に用いる転写ロールとしては、金属製に限らず、樹脂製等であってもよく、腐食防止剤離型剤として一般的なシリコーン樹脂等でコーティングされた転写ロールであってもよい。

0143

以下、機械的粗面化処理として好適に用いられるブラシグレイン法について説明する。
本発明の平版印刷版用支持体の製造方法(I)においては、機械的粗面化処理は、回転ブラシと研磨剤を含有するスラリーとを用いて施される。
ブラシグレイン法は、円柱状の胴の表面に、ナイロン商標名)、プロピレン塩化ビニル樹脂等の合成樹脂からなる合成樹脂毛等のブラシ毛を多数植設したローラ状ブラシを用い、回転するローラ状ブラシ(以下「回転ブラシ」ともいう。)に研磨剤を含有するスラリーを噴きかけながら、上記基板の表面の一方または両方を擦ることにより行う。

0144

本発明に用いられる回転ブラシは、特に制限されないが、適度な毛腰の強さであるブラシを用いるのが好ましい。

0145

回転ブラシの種類としては、例えば、束植ブラシおよびチャンネルブラシが挙げられる。
本発明に用いられる研磨剤の材質は、特に限定されず、公知の物を用いることができる。例えば、パミストン、ケイ砂、水酸化アルミニウム、アルミナ粉、炭化ケイ素、窒化ケイ素火山灰カーボランダム金剛砂等の研磨剤;これらの混合物を用いることができる。中でも、パミストン、ケイ砂、アルミナ粉が好ましい。
研磨剤の粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、板状、不定形状、幾何学的立体の角を丸くした形状が挙げられる。

0146

研磨剤は、例えば、水中に懸濁させて、スラリーとして用いる。スラリーには、研磨剤のほかに、増粘剤、分散剤(例えば、界面活性剤)、防腐剤等を含有させることができる。スラリーの比重は0.5〜2であるのが好ましい。

0147

機械的粗面化処理に適した装置としては、例えば、特公昭50−40047号公報に記載された装置を挙げることができる。
図1は、ブラシグレイニングの工程の概念を示す側面図である。図1に示されるように、基板1を挟んで回転ブラシ2および4と、それぞれ二本の支持ローラ5、6および7、8とが配置される。二本の支持ローラ5、6および7、8は、互いの外面の最短距離が回転ブラシ2および4の外径よりそれぞれ小さくなるように配置される。基板1は、回転ブラシ2および4により加圧され、二本の支持ローラ5、6および7、8の間に押し入れられるような状態で一定速度で搬送され、かつ、研磨スラリー液3が基板1上に供給されて回転ブラシ2および4の回転により表面を研磨される。

0148

製造方法(I)に好適に用いられる直流電解粗面化処理は、大電気量の直流を用いて電気化学的粗面化処理する方法であり、これにより、大きく深い凹凸を形成させることができ表面粗さRaを上記範囲に容易に調整できる。
ここで、該直流電解粗面化処理において、基板のアノード反応にあずかる電気量の総和が、50〜1500C/dm2 であるのが好ましく、100〜600C/dm2 であるのがより好ましい。この際の電流密度は20〜200A/dm2 であるのが好ましい。処理
時間は、上記電気量等の条件に従い適宜選択される。
なお、該直流電解粗面化処理に用いられる電解液電解槽等は、特に限定されず、通常の直流を用いた電気化学的粗面化処理に用いられるものを選択できる。

0149

なお、該ブラシグレイン法により機械的粗面化処理された基板表面または直流電解粗面化処理された基板表面をアルカリエッチング処理して、生成した凹凸のエッジ部分を溶解させ、急峻な凹凸を滑らかなうねりを持つ表面に変えるのが好ましい。
また、アルカリエッチング処理を行った後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いデスマット処理)を行うのも好ましい。
さらに、上記粗面化処理後に、陽極酸化処理を施してもよい。

0150

上記機械的粗面化処理および直流電解粗面化処理により、上記範囲の表面粗さRaを持つ平版印刷版用支持体を得ることができる。
ここで、粗面化処理されたアルミニウム基板の表面に多孔質層を設けて平版印刷版用支持体とすると、該平版印刷版用支持体の表面粗さRaは小さくなる傾向にある。したがって、上記粗面化処理されたアルミニウム基板の表面粗さをやや大きめにするのが好ましく、具体的には、該表面粗さを0.5〜5μmにするのが好ましく、0.8〜3μmにするのがより好ましく、1〜2μmにするのが特に好ましい。該粗面化処理されたアルミニウム基板の表面粗さを上記範囲に調整すると、多孔質層を設けて平版印刷版用支持体としたときの表面粗さRaを本発明の範囲、0.3〜2μmに調整できる。

0151

次に、このようにして粗面化処理された基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる前記多孔質層を設ける。多孔質層に関しては前述したとおりである。

0152

<封孔層の形成>
さらに、上記のようにして形成された該多孔質層上に封孔層を設けて本発明の平版印刷版用支持体を得る。
上記多孔質層上に封孔層を形成する方法としては、上記した封孔層の形成成分や所望により併用される添加剤を配合してなる親水性組成物を、スプレー法、バー塗布法等によって上記多孔質層上に塗布して液膜を形成し、100〜180℃の熱風によって乾燥させ、固化させる方法を挙げることができる。

0153

即ち、製造方法(I)は、具体的には、上記基板を、機械的粗面化処理または直流電解粗面化処理し、
粒状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を、該粗面化処理された基板に塗布し、該基板に塗布された塗布液を180〜500℃で加熱乾燥して多孔質層を設け、さらに、該多孔質層上に封孔層を設けることにより本発明の平版印刷版用支持体を得る平版印刷版用支持体の製造方法である。
該製造方法(I)は、以上の方法により、上記範囲の表面粗さRaをその表面に持つ平版印刷版用支持体を得ることができる。

0154

上記(II)の方法は、上記基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、該多孔質層を機械的粗面化処理し、さらに、該粗面化処理された多孔質層上に封孔層を設ける方法である。
該方法では、まず、上記製造方法(I)で説明した方法と同様にして、基板上に、金属酸化物の粒子が金属原子とリン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設ける。

0155

次に、該製造方法(II)では、設けられた多孔質層を機械的粗面化処理する。
このとき、上記多孔質層の塗布液を塗布した後乾燥して形成される多孔質層は、その皮膜強度が強いため機械的粗面化処理しにくく、その条件を強くすると、該皮膜にひび割れが生じたり破断する場合がある。そのため、上記多孔質層を設ける際に、上記塗布液の乾燥工程を中断して行うのが好ましい。
つまり、該多孔質層が完全に固化する前に機械的粗面化処理を施すと、ひび割れの発生や破断等を防ぐことができ、効率的に再現性よく該多孔質層の粗面化処理ができて好ましい。

0156

ここで、上記「該多孔質層が完全に固化する前」とは、該多孔質層の乾燥工程において、その表面が固化する程度であればよく、その程度は特に限定されない。例えば、該多孔質層の塗布液表面は乾燥されているが内部は乾燥されていない状態であり、機械的粗面化処理として転写方法を行う場合には、転写ロールによる圧接で該多孔質層に押し型が転写されるが、該転写ロールに該多孔質層の塗布液が付着しない程度である。
この程度に多孔質層の表面が固化した状態であれば、該多孔質層の皮膜強度は強いので、機械的粗面化処理を十分施すことができる。
このときの表面が固化する乾燥条件等は、該多孔質層に含有される金属酸化物の種類、多孔質層の膜厚、塗布量、乾燥温度等により、一概には決定できないが、通常、該多孔質層を完全に固化(乾燥)させる乾燥時間の約15〜70%の時間で実験的に決められる。具体的には、例えば、多孔質層の膜厚が5.5μmの場合、概ね30〜90秒程度であり、(放冷後)該多孔質層を指で触っても剥がれない程度であればよい。より詳しくは、例えば、Al2 O3 からなる多孔質層の膜厚が5.5μmの場合、30秒程度で上記機械的粗面化処理を行うことができる。

0157

本製造方法(II)で行われる機械的粗面化処理は、上記製造方法(I)で説明した機械的粗面化処理と基本的に同様であり、上記した中でも、上記のブラシグレイン法または特開平7−205565号公報に記載の転写方法であるのが特に好ましい。
上記転写方法においては、多孔質層の表面が乾燥した状態で該多孔質層を転写ロールと接触させてロールパターンを転写する場合に用いる転写ロールは、金属製に限らず、樹脂製等であってもよく、腐食防止剤、離型剤として一般的なシリコーン樹脂等でコーティングされた転写ロールであってもよい。

0158

上記機械的粗面化処理により、上記範囲の表面粗さRaを持つ平版印刷版用支持体を得ることができる。
ここで、平版印刷版用支持体の表面粗さRaは、該多孔質層に薄く設けられた封孔層にほとんど影響されないため、上記機械的粗面化処理により得られる多孔質層の表面粗さは、上記平版印刷版用支持体の表面粗さRaと同じ値に設定すればよい。

0159

次に、該製造方法(II)では、機械的粗面化処理された多孔質層の上に、封孔層を上記製造方法(I)で説明した方法と同様にして設ける。

0160

即ち、製造方法(II)は、具体的には、上記基板上に、粒状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を基板に塗布し、該基板に塗布された塗布液を180〜500℃で加熱乾燥して多孔質層を設け、該多孔質層を機械的粗面化処理し、さらに、該粗面化処理された多孔質層上に封孔層を設けることにより本発明の平版印刷版用支持体を得る平版印刷版用支持体の製造方法である。
ここで、上記加熱乾燥は、上記塗布液の表面を乾燥(固化)させるのが好ましい。
該製造方法(II)は、以上の方法により、上記範囲の表面粗さRaをその表面に持つ平版印刷版用支持体を得ることができる。

0161

上記(III)の方法は、基板上に、平均粒径の異なる2種以上の金属酸化物の粒子が
リン原子を含む化合物によって結着してなる多孔質層を設け、該多孔質層上に封孔層を設ける方法である。

0162

該製造方法(III)では、多孔質層の塗布液に含有させる金属酸化物の粒子として、平均粒径の異なる2種以上の金属酸化物の粒子を用いる。
このように金属酸化物の粒子として平均粒径の異なる2種以上を用いると、形成される多孔質層の表面粗さRaを平易に調整することができ、さらに、粗面化処理等を行わなくてもよく製造コストも削減できるため、好ましい。

0163

平均粒径の異なる2種以上の金属酸化物は、平均粒径が異なるものであれば、特に限定されず、同種の金属酸化物であってもよく、異種の金属酸化物であってもよい。
2種以上の平均粒径は、多孔質層の表面粗さRaを上記範囲内に調整できるものであれば、特に限定されない。これらの粒子の使用比率存在比率)等にもより、一概には決定できないが、例えば、第1の金属酸化物の粒子の平均粒径は、0.01〜5μmであるのが好ましく、0.03〜3μmであるのがより好ましく、0.1〜1.5μmであるのがさらに好ましい。第2の金属酸化物の粒子の平均粒径は、第1の金属酸化物の粒子の平均粒径の2〜50倍が好ましく、3〜20倍が好ましく、4〜10倍であるのがさらに好ましい。

0164

上記金属酸化物の粒子として、具体的には、AKPシリーズ、AKP−Gシリーズ、HITシリーズ、AMシリーズ(住友化学工業(株)製)、ナノテックシリーズ(一般呼称:超微粒子、シーアイ化成(株))等各種アルミナ微粒子の市販品が利用可能である。

0165

より具体的には、以下のものが挙げられる。
上記第1の金属酸化物の粒子としては、SiO2 (トワナライトFTB、平均粒径12μm、豊和直(株)製)、ケイ砂SP−80、平均粒径5.5μm、三栄シリカ(株)製)、MgO(宇部マテリアルズ2000A、平均粒径0.2μm、宇部興産(株)製)、ZrO2 (ナノテックシリーズ(一般呼称:超微粒子)ZrO2 、平均粒径0.03μm、シーアイ化成(株)製、TiO2 (ルチル、TI−0057、平均粒径1〜2μm、添川理化学(株)製試薬)、SiO2 /Al2 O3 (ナノテック シリーズ(一般呼称:超微粒子)SiO2 /Al2 O3 、平均粒径0.03μm、シーアイ化成(株)製)、MgO/Al2 O3 (ナノテック シリーズ(一般呼称:超微粒子)MgO/Al2 O3 、平均粒径0.05μm、シーアイ化成(株)製)、2SiO2 ・3Al2 O3 (混合酸化物ムライト(粉末)、平均粒径0.8μm、共立マテリアル(株)製)等が挙げられる。これらの粒子は、所望により粉砕等により粒径を調整して用いる。

0166

上記第2の金属酸化物の粒子としては、SiO2 (SI−0010、平均粒径10μm、添川理化学(株)製試薬)、MgO(MG−0076、平均粒径2mm、添川理化学(株)製試薬)、ZrO2 (ZR−0049、平均粒径8μm、添川理化学(株)製試薬)、2SiO2 ・3Al2 O3 (AL−0111、平均粒径5mm、添川理化学(株)製試薬)等が挙げられる。
また、上記した他にも、一般的に市販されているものであれば、特に制限なく使用することができる。
これらの粒子は、所望により粉砕等により平均粒径を調整して用いる。

0167

上記粉砕方法は、平均粒径を調整できるものであれば、特に限定されないが、例えば、HD A−5ポットミル(YTZ−0.2、ニッカトー(株)製)等のミルを用いて、100rpm程度の回転数で粉砕時間を1〜100時間に変更して平均粒径を調整する方法を挙げることができる。

0168

製造方法(III)は、上記平均粒径の異なる2種以上の金属酸化物の粒子を用いる点以外は、上記製造方法(I)の多孔質層の形成方法と基本的に同様である。

0169

次に、該製造方法(III)では、該多孔質層の上に、封孔層を上記製造方法(I)で説明した方法と同様にして設ける。

0170

即ち、製造方法(III)は、具体的には、上記基板上に、平均粒径の異なる2種以上の粒状の金属酸化物およびリン酸系化合物を含有する塗布液を基板に塗布し、該基板に塗布された塗布液を180〜500℃で加熱乾燥して多孔質層を設け、該多孔質層上に封孔層を設けることにより本発明の平版印刷版用支持体を得る平版印刷版用支持体の製造方法である。
該製造方法(III)は、以上の方法により、上記範囲の表面粗さRaをその表面に持つ平版印刷版用支持体を得ることができる。

0171

このようにして得られる表面粗さRaが上記範囲にある本発明の平版印刷版用支持体は、感度に優れ、耐刷性、耐汚れ性およびシャイニーのいずれにも優れる。

0172

上記本発明の平版印刷版用支持体上に、感熱型の画像記録層を設けることで、平版印刷版原版を得ることができる。この構成によれば、露光による光エネルギー、例えば、書込みに使用されるレーザ光が効率よく画像形成に必要な熱エネルギーとして利用される、高感度、高解像度の画像形成が可能で、印刷適性に優れる平版印刷版原版を得ることができる。

0173

[平版印刷版原版]
上記した本発明の平版印刷版用支持体には、以下に例示する感光層、感熱層等の画像記録層を設けて本発明の平版印刷版原版とすることができる。
<画像記録層>
本発明に用いられる画像記録層には、感光性組成物が用いられる。
本発明に好適に用いられる感光性組成物としては、例えば、アルカリ可溶性高分子化合物光熱変換物質とを含有するサーマルポジ型感光性組成物(以下、この組成物およびこれを用いた画像記録層について、「サーマルポジタイプ」という。)、硬化性化合物と光熱変換物質とを含有するサーマルネガ型感光性組成物(以下、同様に「サーマルネガタイプ」という。)、特別な現像工程を必要としない感光性組成物(以下、同様に「無処理タイプ」という。)が挙げられる。以下、これらの好適な感光性組成物について説明する。

0174

〔サーマルポジタイプ〕
<感光層>
サーマルポジタイプの感光性組成物は、水不溶性かつアルカリ可溶性高分子化合物(本発明において、「アルカリ可溶性高分子化合物」という。)と光熱変換物質とを含有する。サーマルポジタイプの画像記録層においては、光熱変換物質が赤外線レーザ等の光のエネルギーを熱に変換し、その熱がアルカリ可溶性高分子化合物のアルカリ溶解性を低下させている相互作用を効率よく解除する。

0175

アルカリ可溶性高分子化合物としては、例えば、分子中に酸性基を含有する樹脂およびその2種以上の混合物が挙げられる。特に、フェノール性ヒドロキシ基スルホンアミド基(−SO2 NH−R(式中、Rは炭化水素基を表す。))、活性イミノ基(−SO2 NHCOR、−SO2 NHSO2 R、−CONHSO2 R(各式中、Rは上記と同様の意味である。))等の酸性基を有する樹脂がアルカリ現像液に対する溶解性の点で好ましい。
とりわけ、赤外線レーザ等の光による露光での画像形成性に優れる点で、フェノール性ヒドロキシ基を有する樹脂が好ましく、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、m
クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−、p−およびm−/p−混合のいずれでもよい)混合−ホルムアルデヒド樹脂(フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド共縮合樹脂)等のノボラック樹脂が好適に挙げられる。
更に、特開2001−305722号公報(特に[0023]〜[0042])に記載されている高分子化合物、特開2001−215693号公報に記載されている一般式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物、特開2002−311570号公報(特に[0107])に記載されている高分子化合物も好適に挙げられる。

0176

光熱変換物質としては、記録感度の点で、波長700〜1200nmの赤外域光吸収域がある顔料または染料が好適に挙げられる。染料としては、例えば、アゾ染料金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料アントラキノン染料フタロシアニン染料カルボニウム染料キノンイミン染料、メチン染料シアニン染料スクワリリウム色素ピリリウム塩、金属チオレート錯体(例えば、ニッケルチオレート錯体)が挙げられる。中でも、シアニン染料が好ましく、とりわけ特開2001−305722号公報に記載されている一般式(I)で表されるシアニン染料が好ましい。

0177

サーマルポジタイプの感光性組成物中には、溶解阻止剤を含有させることができる。溶解阻止剤としては、例えば、特開2001−305722号公報の[0053]〜[0055]に記載されているような溶解阻止剤が好適に挙げられる。
また、サーマルポジタイプの感光性組成物中には、添加剤として、感度調節剤、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼出し剤、画像着色剤としての染料等の化合物、塗布性および処理安定性を向上させるための界面活性剤を含有させるのが好ましい。これらについては、特開2001−305722号公報の[0056]〜[0060]に記載されているような化合物が好ましい。
特開2001−305722号公報に詳細に記載されている感光性組成物が好ましく用いられる。

0178

また、サーマルポジタイプの画像記録層は、単層に限らず、2層構造であってもよい。
2層構造の画像記録層(重層系の画像記録層)としては、支持体に近い側に耐刷性および耐溶剤性に優れる下層(以下「A層」という。)を設け、その上にポジ画像形成性に優れる層(以下「B層」という。)を設けたタイプが好適に挙げられる。このタイプは感度が高く、広い現像ラチチュードを実現することができる。B層は、一般に、光熱変換物質を含有する。光熱変換物質としては、上述した染料が好適に挙げられる。
A層に用いられる樹脂としては、スルホンアミド基、活性イミノ基、フェノール性ヒドロキシ基等を有するモノマーを共重合成分として有するポリマーが耐刷性および耐溶剤性に優れている点で好適に挙げられる。B層に用いられる樹脂としては、フェノール性ヒドロキシ基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が好適に挙げられる。
A層およびB層に用いられる組成物には、上記樹脂のほかに、必要に応じて、種々の添加剤を含有させることができる。具体的には、特開2002−323769号公報の[0062]〜[0085]に記載されているような種々の添加剤が好適に用いられる。また、上述した特開2001−305722号公報の[0053]〜[0060]に記載されている添加剤も好適に用いられる。
A層およびB層を構成する各成分およびその含有量については、特開平11−218914号公報に記載されているようにするのが好ましい。

0179

<中間層>
サーマルポジタイプの画像記録層と支持体との間には、中間層を設けるのが好ましい。中間層に含有される成分としては、特開2001−305722号公報の[0068]に記載されている種々の有機化合物が好適に挙げられる。

0180

<その他>
サーマルポジタイプの画像記録層の製造方法および製版方法については、特開2001−305722号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。

0181

〔サーマルネガタイプ〕
サーマルネガタイプの感光性組成物は、硬化性化合物と光熱変換物質とを含有する。サーマルネガタイプの画像記録層は、赤外線レーザ等の光で照射された部分が硬化して画像部を形成するネガ型の感光層である。
重合層
サーマルネガタイプの画像記録層の一つとして、重合型の画像記録層(重合層)が好適に挙げられる。重合層は、光熱変換物質と、ラジカル発生剤と、硬化性化合物であるラジカル重合性化合物と、バインダーポリマーとを含有する。重合層においては、光熱変換物質が吸収した赤外線を熱に変換し、この熱によりラジカル発生剤が分解してラジカルが発生し、発生したラジカルによりラジカル重合性化合物が連鎖的に重合し、硬化する。

0182

光熱変換物質としては、例えば、上述したサーマルポジタイプに用いられる光熱変換物質が挙げられる。特に好ましいシアニン色素の具体例としては、特開2001−133969号公報の[0017]〜[0019]に記載されているものが挙げられる。
ラジカル発生剤としては、オニウム塩が好適に挙げられる。特に、特開2001−133969号公報の[0030]〜[0033]に記載されているオニウム塩が好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物が挙げられる。
バインダーポリマーとしては、線状有機ポリマーが好適に挙げられる。水または弱アルカリ水に対して可溶性または膨潤性である線状有機ポリマーが好適に挙げられる。中でも、アリル基アクリロイル基等の不飽和基またはベンジル基と、カルボキシ基とを側鎖に有する(メタアクリル樹脂が、膜強度、感度および現像性バランスに優れている点で好適である。
ラジカル重合性化合物およびバインダーポリマーについては、特開2001−133969号公報の[0036]〜[0060]に詳細に記載されているものを用いることができる。

0183

サーマルネガタイプの感光性組成物中には、特開2001−133969号公報の[0061]〜[0068]に記載されている添加剤(例えば、塗布性を向上させるための界面活性剤)を含有させるのが好ましい。

0184

重合層の製造方法および製版方法については、特開2001−133969号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。

0185

<酸架橋層
また、サーマルネガタイプの画像記録層の一つとして、酸架橋型の画像記録層(酸架橋層)も好適に挙げられる。酸架橋層は、光熱変換物質と、熱酸発生剤と、硬化性化合物である酸により架橋する化合物(架橋剤)と、酸の存在下で架橋剤と反応しうるアルカリ可溶性高分子化合物とを含有する。酸架橋層においては、光熱変換物質が吸収した赤外線を熱に変換し、この熱により熱酸発生剤が分解して酸が発生し、発生した酸により架橋剤とアルカリ可溶性高分子化合物とが反応し、硬化する。

0186

光熱変換物質としては、重合層に用いられるのと同様のものが挙げられる。
熱酸発生剤としては、例えば、光重合光開始剤色素類の光変色剤マイクロレジスト等に使用されている酸発生剤等の熱分解化合物が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された芳香族化合物;N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基またはN−アシルオキシメチル基を有する化合物;エポキシ化合物が挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、例えば、ノボラック樹脂、側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーが挙げられる。

0187

〔無処理タイプ〕
無処理タイプの感光性組成物には、熱可塑性微粒子ポリマー型、マイクロカプセル型スルホン酸生ポリマー含有型等が挙げられる。これらはいずれも光熱変換物質を含有する感熱型である。光熱変換物質は、上述したサーマルポジタイプに用いられるのと同様の染料が好ましい。

0188

熱可塑性微粒子ポリマー型の感光性組成物は、疎水性かつ熱溶融性微粒子ポリマー親水性高分子マトリックス中に分散されたものである。熱可塑性微粒子ポリマー型の画像記録層においては、露光により発生する熱により疎水性の微粒子ポリマーが溶融し、互いに融着して疎水性領域、即ち、画像部を形成する。
微粒子ポリマーとしては、微粒子同士が熱により溶融合体するものが好ましく、表面が親水性で、湿し水等の親水性成分に分散しうるものがより好ましい。具体的には、Reseach Disclosure No.33303(1992年1月)、特開平9−123387号、同9−131850号、同9−171249号および同9−171250号の各公報、欧州特許出願公開第931,647号明細書等に記載されている熱可塑性微粒子ポリマーが好適に挙げられる。中でも、ポリスチレンおよびポリメタクリル酸メチルが好ましい。親水性表面を有する微粒子ポリマーとしては、例えば、ポリマー自体が親水性であるもの;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の親水性化合物を微粒子ポリマー表面に吸着させて表面を親水性化したものが挙げられる。
微粒子ポリマーは、反応性官能基を有するのが好ましい。

0189

マイクロカプセル型の感光性組成物としては、特開2000−118160号公報に記載されているもの、特開2001−277740号公報に記載されているような熱反応性官能基を有する化合物を内包するマイクロカプセル型が好適に挙げられる。

0190

スルホン酸発生ポリマー含有型の感光性組成物に用いられるスルホン酸発生ポリマーとしては、例えば、特開平10−282672号公報に記載されているスルホン酸エステル基ジスルホン基またはsec−もしくはtert−スルホンアミド基を側鎖に有するポリマーが挙げられる。

0191

無処理タイプの感光性組成物に、親水性樹脂を含有させることにより、機上現像性が良好となるばかりか、感光層自体の皮膜強度も向上する。親水性樹脂としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシエチル基ヒドロキシプロピル基アミノ基、アミノエチル基アミノプロピル基カルボキシメチル基等の親水基を有するもの、親水性のゾルゲル変換結着樹脂が好ましい。

0192

無処理タイプの画像記録層は、特別な現像工程を必要とせず、印刷機上で現像することができる。無処理タイプの画像記録層の製造方法および製版印刷方法については、特開2002−178655号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。

0193

オーバーコート層
本発明の平版印刷版原版においては、親油性物質による画像記録層表面の汚染防止のため、上記画像記録層上に、水溶性のオーバーコート層を設けることができる。本発明に使用される水溶性オーバーコート層は印刷時容易に除去できるものが好ましく、水溶性の有
機高分子化合物から選ばれた樹脂を含有する。
水溶性の有機高分子化合物としては、塗布乾燥によってできた被膜がフィルム形成能を有するもので、具体的には、例えば、ポリ酢酸ビニル(ただし、加水分解率65%以上のもの)、ポリアクリル酸およびそのアルカリ金属塩あるいはアミン塩、ポリアクリル酸共重合体およびそのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリメタクリル酸およびそのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリメタクリル酸共重合体およびそのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリアクリルアミドおよびその共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレートポリビニルピロリドンおよびその共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体およびそのアルカリ金属塩あるいはアミン塩、アラビアガム繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルローズカルボキシエチルセルローズ、メチルセルローズ等)およびその変性体、ホワイトデキストリンプルラン酵素分解エーテル化デキストリン等を挙げることができる。また、目的に応じて、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもできる。

0194

また、オーバーコート層には、上記した光熱変換剤のうち水溶性のものを添加してもよい。さらに、オーバーコート層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の場合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルポリオキシエチレンドデシルエーテル等の非イオン系界面活性剤を添加することができる。
オーバーコート層の乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2 であるのが好ましい。この範囲内で、機上現像性を損なわず、指紋付着汚れ等の親油性物質による画像記録層表面の良好な汚染防止ができる。

0195

バックコート
このようにして、本発明の平版印刷版用支持体上に各種の画像記録層を設けて得られる本発明の平版印刷版原版の裏面には、必要に応じて、重ねた場合における画像記録層の傷付きを防止するために、有機高分子化合物からなる被覆層を設けることができる。

0196

<平版印刷版原版の製造方法>
画像記録層等の各層は、通常、上記各成分を溶媒に溶かして得られる塗布液を、平版印刷版用支持体上に塗布することにより製造することができる。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライドシクロヘキサノンメチルエチルケトンメタノールエタノールプロパノールエチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテートジメトキシエタン乳酸メチル乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドテトラメチルウレア、N−メチルピロリドンジメチルスルホキシドスルホランγ−ブチロラクトントルエン、水等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの溶剤は単独でまたは混合して使用される。
溶媒中の上記成分(全固形分)の濃度は、1〜50質量%であるのが好ましい。

0197

塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。

0198

[製版方法(平版印刷版の製造方法)]
本発明の平版印刷版用支持体を用いた平版印刷版原版は、画像記録層に応じた種々の処理方法により、平版印刷版とされる。
像露光に用いられる活性光線光源としては、例えば、水銀灯メタルハライドランプ
キセノンランプケミカルランプが挙げられる。レーザビームとしては、例えば、ヘリウムネオンレーザHe−Neレーザ)、アルゴンレーザクリプトンレーザ、ヘリウム−カドミウムレーザ、KrFエキシマーレーザ半導体レーザYAGレーザ、YAG−SHGレーザが挙げられる。

0199

上記露光の後、画像記録層がサーマルポジタイプまたはサーマルネガタイプである場合は、露光した後、現像液を用いて現像して平版印刷版を得るのが好ましい。
現像液は、アルカリ現像液であるのが好ましく、有機溶剤を実質的に含有しないアルカリ性の水溶液であるのがより好ましい。
また、アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有せずかつ糖類を含有する現像液(アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有しない現像液)も好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有しない現像液を用いて現像する方法としては、特開平11−109637号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
また、アルカリ金属ケイ酸塩を含有する現像液を用いることもできる。

0200

実質的にアルカリ金属ケイ酸塩を含有しない現像液を用いて現像する平版印刷版原版の処理方法を用いると、アルカリ金属ケイ酸塩を含有する現像液を用いて現像する場合における問題、即ち、SiO2 に起因する固形物析出しやすいこと、現像液の廃液を処理する際の中和処理においてSiO2 に起因するゲルが生成すること等の問題の発生を防止することができる。

0201

本発明の平版印刷版原版は、皮膜強度が強く耐キズ性と断熱性に優れる本発明の多孔質層を設けた平版印刷版用支持体上に、上記画像記録層を設けてなる平版印刷版原版であるため、感度に優れ、また、平版印刷版としたときの優れた耐汚れ性および耐刷性を有する。さらに、本発明の平版印刷版用支持体、平版印刷版原版および平版印刷版は、製造コストを削減できる。

0202

以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。

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