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技術 有機感光体、有機感光体の製造方法、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 内野哲竹内茂樹
出願日 2003年2月26日 (17年0ヶ月経過) 出願番号 2003-049279
公開日 2004年9月16日 (15年5ヶ月経過) 公開番号 2004-258346
状態 未査定
技術分野 電子写真における感光体
主要キーワード 耐摩耗度 粉体状シリカ fθレンズ 耐析出性 連鎖重合反応 連鎖重合性 表面保護層用塗布液 渦電流方式
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

本発明の目的は、従来の有機感光体が有していた問題点を解決し、膜強度を高くすることによって耐摩耗性を向上させ、且つ画像ボケ等を防止した鮮鋭性が良好な電子写真画像を形成できる有機感光体を提供することにある。

解決手段

導電性支持体上の感光層を有する有機感光体において、該感光層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜を有することを特徴とする有機感光体。

概要

背景

電子写真方式画像形成方法では、ハロゲンランプ光源とするアナログ画像形成とLEDやレーザーを光源とするデジタル方式画像形成に大別される。最近はパソコンプリンターとして、また通常の複写機においても画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジタル方式の潜像形成方式が主流となっている。

概要

本発明の目的は、従来の有機感光体が有していた問題点を解決し、膜強度を高くすることによって耐摩耗性を向上させ、且つ画像ボケ等を防止した鮮鋭性が良好な電子写真画像を形成できる有機感光体を提供することにある。導電性支持体上の感光層を有する有機感光体において、該感光層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜を有することを特徴とする有機感光体。 なし

目的

本発明の目的は、従来の有機感光体が有していた問題点を解決し、膜強度を高くすることによって耐摩耗性を向上させ、かつ耐析出性が良好な有機感光体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
5件

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請求項1

導電性支持体上の感光層を有する有機感光体において、該感光層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜を有することを特徴とする有機感光体。

請求項2

前記重合性基を有するシリカが重合性基を有する加水分解性シラン表面処理されたシリカであることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。

請求項3

前記重合性基を有する加水分解性シランが炭素−炭素2重結合を有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載の有機感光体。

請求項4

前記重合性基を有する電荷輸送性化合物が1個の重合性基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。

請求項5

導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜であることを特徴とする有機感光体。

請求項6

導電性支持体上に感光層を有する有機感光体の製造方法において、重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物を導電性支持体上に塗布して硬化膜を形成する工程を有することを特徴とする有機感光体の製造方法。

請求項7

導電性支持体上の感光層を有し、該感光層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜を有する有機感光体と該有機感光体上を一様に帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該有機感光体上の静電潜像を顕像化する現像手段、該有機感光体上に顕像化されたトナー像転写材上に転写する転写手段、転写後の該有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の該有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ

請求項8

請求項7に記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。

請求項9

請求項8に記載の画像形成装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法

技術分野

0001

本発明は、複写機プリンターの分野において用いられる有機感光体、有機感光体の製造方法、プロセスカートリッジ画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。

0002

電子写真方式の画像形成方法では、ハロゲンランプ光源とするアナログ画像形成とLEDやレーザーを光源とするデジタル方式画像形成に大別される。最近はパソコンのプリンターとして、また通常の複写機においても画像処理の容易さや複合機への展開の容易さからデジタル方式の潜像形成方式が主流となっている。

0003

デジタル方式の画像形成では、コピーのみならず、オリジナル画像を作製する使用法が多くなり、デジタル方式の電子写真画像形成はより高画質が要求される傾向にある。

0004

前記デジタル方式に用いられる電子写真感光体は、有機光導電物質を含有する有機感光体が最も広く用いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料を開発しやすいこと、環境汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いことなどが他の感光体に対して有利な点であるが、機械的強度が弱く、多数枚の複写プリント時に感光体表面の劣化や傷が発生しやすい。

0005

又、有機感光体の層構成としては、電子写真特性帯電能感度等)及び機械的強度を両立した機能分離の層構成、即ち、導電性支持体上に電荷発生層電荷輸送層を積層した層構成が広く採用されている。しかしながら、有機感光体の表面層ポリカーボネート樹脂アクリル樹脂等のバインダー樹脂から形成された樹脂層であり、繰り返し使用時の表面層の耐摩耗性耐傷性が問題となっている。

0006

また、近年の高感度化に対する要求から、電荷輸送物質等の低分子量化合物が比較的大量に表面層に添加される場合が多いが、この場合それら低分子量物質可塑剤的な作用により膜強度が著しく低下するので、繰り返し使用時の表面層の摩耗や傷が一層顕著な問題となっている。

0007

前記のような課題を解決するためのアプローチとして、表面層にフッ素樹脂粉体を含有させた感光体が報告されている(特許文献1)。しかしながらフッ素樹脂粉体では十分な表面強度が得られず、高温高湿条件下で画像ボケが発生し、鮮鋭性が劣化するという問題が十分に解決されていない。
感光体表面の傷に起因したスジ故障は発生し易いという問題があった。

0008

又、他の先行技術としては、電荷輸送層に炭素炭素二重結合を有するモノマーを含有させ、電荷輸送物質の炭素−炭素二重結合を熱あるいは光のエネルギーによって反応させて、電荷輸送層を形成した電子写真感光体が開示されている(特許文献2、3)。

0009

しかしながら、これらの特許に開示された重合性単量体重合性基を有する電荷輸送物質との反応では、重合性単量体の反応速度と重合性基を有する電荷輸送物質の反応速度が大きく異なり、これらの反応により生成した硬化膜は重合性単量体から形成される樹脂成分と重合性基を有する電荷輸送物質成分のミクロ混合状態を達成できず、機械的強度は改善されても、尚電子写真特性(帯電能、感度や残留電位等)が十分に改善されていない。

0010

【特許文献1】
特開昭63−56658号公報

0011

【特許文献2】
特開平5−216249号公報

背景技術

0012

【特許文献3】
特開2000−66424号公報

0013

本発明の目的は、従来の有機感光体が有していた問題点を解決し、膜強度を高くすることによって耐摩耗性を向上させ、かつ耐析出性が良好な有機感光体を提供することにある。

0014

本発明の別の目的は、繰り返し使用時における残留電位の上昇等の感光体特性の変化や劣化が非常に少なく、繰り返し使用時も安定した性能を発揮することができる有機感光体を提供することにある。

0015

本発明の別の目的は、画像ボケを防止し、鮮鋭性が良好な有機感光体を提供することにある。

0016

本発明の更に別の目的は、上記有機感光体を有するプロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置を提供することにある。

発明が解決しようとする課題

0017

本発明の更に別の目的は、上記有機感光体の製造方法を提供することにある。

0018

即ち、本発明の上記目的は、有機感光体の表面層を形成する硬化膜の形成に際し、重合性基を有する電荷輸送性化合物を用いた重合反応系に、重合性基を有するシリカを介在させることにより、重合性基を有する電荷輸送性化合物と重合性基を有するシリカとを反応させることにより、該硬化膜の電子写真特性、及び膜強度が改善されることを見いだし、本発明を完成した。即ち、本発明は、以下の構成を持つことにより達成される。

0019

1.導電性支持体上の感光層を有する有機感光体において、該感光層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜を有することを特徴とする有機感光体。

0020

2.前記重合性基を有するシリカが重合性基を有する加水分解性シラン表面処理されたシリカであることを特徴とする前記1に記載の有機感光体。

0021

3.前記重合性基を有する加水分解性シランが炭素−炭素2重結合を有する化合物であることを特徴とする前記2に記載の有機感光体。

0022

4.前記重合性基を有する電荷輸送性化合物が1個の重合性基を有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。

0023

5.導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、該有機感光体の表面層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜であることを特徴とする有機感光体。

0024

6.導電性支持体上に感光層を有する有機感光体の製造方法において、重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物を導電性支持体上に塗布して硬化膜を形成する工程を有することを特徴とする有機感光体の製造方法。

0025

7.導電性支持体上の感光層を有し、該感光層が重合性基を有する電荷輸送性化合物、重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜を有する有機感光体と該有機感光体上を一様に帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該有機感光体上の静電潜像を顕像化する現像手段、該有機感光体上に顕像化されたトナー像転写材上に転写する転写手段、転写後の該有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の該有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。

0026

8.前記7に記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。

0027

9.前記8に記載の画像形成装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。

0028

以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における重合とは、高分子物生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた重合の前者の重合反応形態を示し、その形態が主にラジカルあるいはイオン等の中間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合そして異性化重合等のことをいう。

0029

本発明の重合性基を有する電荷輸送性化合物とは、電荷輸送性化合物構造中にラジカル重合或いはイオン重合で反応が進行する不飽和重合性基開環重合性基又は異性化重合性基を有する化合物を云う。ここで、電荷輸送性化合物構造とは、不飽和重合性基、開環重合性基そして異性化重合性基を有する化合物の不飽和重合性基、開環重合性基そして異性化重合性基を水素原子置換した構造が電荷輸送能を有する化合物を云う。

0030

具体的に本発明の重合性基を有する電荷輸送性化合物としては、末端に炭素−炭素の重合性二重結合を、重合性基として有する電荷輸送性化合物が挙げられる。該重合性基の数は、同一分子内に1個以上あればよいが、1〜4個が好ましく、1個が最も好ましい。電荷輸送性化合物の重合性基の数が多くなると、硬化膜の樹脂構造中に電荷輸送性化合物構造が自由度が少ない構造で取り込まれ、硬化膜の電荷輸送性が低下し、感度低下や残留電位の上昇を起こしやすい。

0031

以下に、本発明に用いられる重合性基を有する電荷輸送性化合物の具体例を示す。

0032

【化1】

0033

【化2】

0034

【化3】

0035

【化4】

0036

【化5】

0037

【化6】

0038

【化7】

0039

【化8】

0040

【化9】

0041

本発明の重合性基を有するシリカとはシリカ粒子およびそれと化学的に結合している有機化合物とからなり、該有機化合物は、重合性不飽和基又は開環重合性基、下記式(1)で表される基および下記式(2)

0042

【化10】

0043

(式中、Xは−NH−、−O−および−S−から選ばれ、Yは酸素原子およびイオウ原子から選ばれる、但しXが−O−のときYはイオウ原子である)で表される基を有しており、そしてシリカ粒子と有機化合物とはシリルオキシ基を介して結合している反応性シリカ粒子(重合性基を有するシリカ)で提供される。

0044

さらに、本発明によれば、本発明の重合性基を有するシリカは、(a)分子中に加水分解性シリル基、重合性基(重合性不飽和基又は開環重合性基)、上記式(1)で表される基および上記式(2)で表される基を含有する化合物(以下「重合性基を有する加水分解性シラン」という)と(b)粉体状シリカおよびコロイダルシリカから選ばれるシリカ粒子と混合し、加水分解反応させ、重合性不飽和基(又は開環重合性基)を有する加水分解性シランと前基(b)に示すシリカ粒子を化学的に結合させる方法によって製造される。

0045

前記シリカ粒子の平均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上500nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10nm〜200nm、特に好ましくは、15nm〜100nmである。

0046

前記シリカ粒子の数平均一次粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径数平均径として測定される。

0047

本発明方法に用いられる重合性基を有する加水分解性シラン(a)は分子中に加水分解性シリル基、上記式(1)で表される基および(2)で表される基および重合性基(重合性不飽和基又は開環重合性基)を構成成分として少なくともそれぞれ1個含むことを特徴とする。加水分解性シリル基は、加水分解および縮合反応によりシリカ粒子の表面に存在するシラノール基と結合する成分であり、また、重合性基とは、活性ラジカル種により付加重合を経て分子間で化学架橋する成分である。また、上記式(1)で表される基および(2)で表される基は、これら加水分解性シリル基を有する分子片と重合性基を有する分子片とを直接もしくは他の分子片を介して結合する構成単位であると同時に分子間において水素結合による適度の凝集力を発生させ、硬化組織物に優れた力学的強度基材との密着性耐熱性等の性能を発生せしめる役割を果たすと推定される。

0048

上記加水分解性シリル基としては、例えばアルコキシシリル基等のカルボキシレートシリル基アセトキシシリル基等のカルボキシレートシリル基;クロロシリル基等のハロゲン化シリル基;アミノシリル基、オキシムシリル基、ヒドリドキシ基等を挙げることができる。加水分解性シリル基の定義としては、水との反応において酸、塩基もしくはそれ以外の触媒を併用した条件でシラノール基を形成する化合物を含む。これらの中で好ましいのはアルコキシシリル基である。

0049

また、上記式(1)で表される基には、下記式で表される基が包含される。

0050

【化11】

0051

さらに、重合性基としては、例えばアクリロキシ基メタクリロキシ基ビニル基、プロぺニル基ブタジエニル基、スチリル基、ニチニイル基シンナモイル基マレエート基、アクリルアミド基、カプロラクタン基等を例示することができる。これらの中で、アクリロキシ基を好ましいものとして挙げることができる。

0052

前記重合性基を有する加水分解性シランの化合物例を下記に示す。

0053

【化12】

0054

JS−1の合成例
乾燥空気中、メルカプトプロピルトリメトキシシラン221部、ジブチル錫ジラウレート1部からなる溶液に、1,3−ビスイソシアネートメチルシクロヘキサン223部を撹拌しながら50℃で、1時間かけて滴下後、70℃3時間撹拌した。これにペンタエリスリトールトリアクリレート555部を30℃で、1時間かけて滴下後、60℃で、10時間撹拌し、上記JS−1の化合物を得た。

0055

又、別のタイプの重合性基を有する加水分解性シランとしては、特開平9−319130号公報に記されたようなシリルアクリレート化合物が挙げられる。即ち、下記のような重合性基を有する加水分解性シランが挙げられる。

0056

【化13】

0057

本発明の重合性基を有する電荷輸送性化合物及び重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物から形成された硬化膜(乾燥し、固形化した膜のこと:以後、本発明の硬化膜とも云う)は、電荷輸送能を有するので電荷輸送層としても用いることができるが、電荷輸送層とは別の表面保護層として用いることがより好ましい。この場合、表面保護層は電荷輸送能を有するので、感光層の定義の範囲内に含める。

0058

又、本発明の硬化性組成物中には、重合性基を有する電荷輸送性化合物及び重合性基を有するシリカ以外に、重合性単量体を含有させてもよい。該重合性単量体とは、上記不飽和重合、開環重合等で連鎖重合反応が進行する不飽和重合性基、開環重合性基そして異性化重合性基を有する連鎖重合性単量体をいう。

0059

以下に本発明で好ましく用いられる重合性単量体の具体例を一般式も含めて下記に示す。

0060

【化14】

0061

【化15】

0062

【化16】

0063

【化17】

0064

尚、これらの化合物は特開平7−97415号公報等に記載されている。
又、重合性単量体としては、次のような化合物も挙げられる。

0065

ジエチレングリコールジアクリレートトリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートポリエチレングリコールジメタクリレートポリプロピレングリコールジメタクリレートブチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレートトリメチロールプロパントリアクリレートトリメチロールプロパントリメタアクリレートテトラメチロールメタンテトラアクリレート、2,2,5,5−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどのアクリルエステル、あるいは多価カルボン酸アリルエステルとしてジアリルフタレートジアリルイソフタレートジアリルマレート、ジアリルアジペート、ジアリルジグリコラート、ジエチレングリコールビスアリカルボネートトリメリット酸トリアリルエステルなどのビニル基を持つ多官能モノマー、又はビスフェノールAなどの多価フェノール化合物グリシジルアクリレート等が挙げられる。

0066

上記重合性単量体の中でも、重合性基が5以上、好ましくは5〜10の重合性単量体が最も好ましい。

0067

上記重合性単量体が5以上の重合性基を持つことにより、重合性基を有する電荷輸送性化合物との反応性が促進され、本発明の硬化膜に十分な電荷輸送性を付与することができ、良好な感度や帯電特性を本発明の有機感光体に付与することができる。一方、重合性基が10より多いと硬化膜中に残存する重合性基が多く成りやすく、残留電位を増加させやすい。

0068

電荷輸送層或いは表面保護層のいずれの場合も、重合性基を有する電荷輸送性化合物及び重合性基を有するシリカを含有する硬化性組成物を塗布液とし、該塗布液を導電性支持体上に塗布後、反応させるのが好ましいが、前もって、該硬化性組成物中で反応を進行させ、反応が進行した硬化性組成物を塗布液とし、該塗布液を導電性支持体上に塗布乾燥させて硬化膜を形成してもよい。

0069

上記硬化性組成物には、重合性基を有する電荷輸送性化合物及び重合性基を有するシリカ以外に、必要により、重合性単量体、重合開始剤増感剤、バインダー樹脂、酸化防止剤紫外線吸収剤熱重合禁止剤、レべリング剤、フッソ系樹脂粒子等の表面改質粒子及び硬化性組成物中の化合物を溶解、或いは分散できる溶媒が混合される。

0070

これらの溶媒は一般に有機溶媒が用いられるが、必要により、有機溶媒同士の混合溶媒、或いは水と有機溶媒の混合溶媒を用いることも可能である。該有機溶媒としては、メチクロ、エチクロ、クロロホルムモノクロルベンゼンジクロルベンゼンテトラヒドロフランジオキソランジオキサン、ベンゼン、トルエンキシレンメシチレンアルコール類エステル類ヘキサンヘプタンリグロインケロシンテトラリンケトン類エーテル類ジメチルホルムアミドアセトニトリルなどが好ましく使われる。

0071

上記硬化性組成物に混合される重合開始剤としては、前記重合性単量体、重合性基を有する電荷輸送性化合物及び重合性基を有するシリカの重合開始剤としては、ラジカル開始剤が好ましく、例えば以下のような化合物が用いられる。即ち、ADVN(Azobis−(2,4−dimethylvaleronitrile))、AIBN(Azobisisobutyronitrile)、ACPA(Azobis−(4−cyanopentanoic acid))、AMBN(Azobis−(2−methylbutyronitrile))、BPO(Benzoyl peroxide)などが好ましく用いられる。また、放射線重合開始剤の具体例を示すと、1−ヒドロキシシクロキシルフェニルケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンキサントンフルオレノンベンズアルデヒドフルオレンアントラキノンカルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロアセトフェノン、4,4’−ジメトキシアセトフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンミヒラーケトンベンゾインプロピルエーテルベンゾイルエチルエーテルベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントンジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオフェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等が挙げられる。また、市販品としては、Irugacure184,651,500,907,CG11369,CG24−61(以上、チバガイギー(株)製)およびLUCIRINE LS8728(以上、BASF(株)製)、ユベクリルP36(UCB(株)製)およびVICURE55(アクゾ(株)製)等を挙げることができる。

0072

また、本発明においてはこれら放射線重合開始剤とともに増感剤を併用してもよく、この増感剤としては、例えばトリエチルアミンジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミンエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。また、市販品としては、ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB(株)製)等が挙げられる。これら増感剤の添加剤は、前記放射線重合開始剤100質量部に対し、通常1〜500質量部である。

0073

酸化防止剤としては、IRUGANOX1010、1035、1076、1222(以上、チバガイギー(株)製)等、紫外線吸収剤としては、TINUVINNP234、320、326、327、328、213、329(以上、チバガイギー(株)製)、SEESORB102、103、501、202、712(以上、シプロ化成(株)製)等を挙げることができる。

0074

硬化性組成物(塗布液)について説明する。
本発明の重合性基を有するシリカは、(b)シリカ粒子すなわち粉体状シリカあるいはコロイダルシリカに対し、(a)重合性基を有する加水分解性シランがシリルオキシ基を介して化学的に結合して形成される。すなわち、前記重合性基を有する加水分解性シランが有する加水分解性シリル基が加水分解性反応によりシリカ粒子との間にシリルオキシ基を生成し、化学的に結合し、固着する。シリカ粒子中の重合性基を有する加水分解性シランの固着量(シリカ粒子表面に存在する水酸基数ベースにして)は、0.05〜99質量%、好ましくは5〜85質量%である。固着量が0.05質量%未満の場合、硬化性組成物から形成された硬化膜の耐摩耗性が不十分で、耐久性が長い有機感光体が得られない。一方、99質量%を超えた場合、硬化膜中に未反応の重合性基が多数残存する傾向にあり、電子写真特性(感度や帯電性)が劣化しやすい。

0075

本発明においては、本発明の重合性基を有するシリカおよび重合性基を有する電荷輸送性化合物を含有することを特徴とする硬化性組成物が提供される。重合性基を有する電荷輸送性化合物としては、前記した重合性基を有する電荷輸送性化合物を用いることができる。

0076

重合性基を有する電荷輸送性化合物の配合量は、重合性基を有するシリカの固形分100質量部に対し、通常5〜2000質量部、好ましくは10から1000質量部、更に好ましくは20〜100質量部である。5質量部未満では電荷輸送性が不足する傾向があり、一方、2000質量部を越えると、硬化膜の耐摩耗特性が低下したり、塗布性が低下する傾向がある。

0077

又、硬化性組成物中に重合性単量体を加える場合は、重合性単量体の配合量は、重合性基を有するシリカの固形分100質量部に対し、通常5〜2000質量部、好ましくは10から1000質量部、更に好ましくは100〜800質量部である。5質量部未満では硬化膜の耐摩耗度が不足し、電子写真特性(感度や耐電特性)が劣化する傾向があり、一方、2000質量部を越えても電子写真特性が低下する傾向がある。

0078

本発明の硬化性組成物は熱および/または放射線によって硬化される。上記放射線照射により活性ラジカル種を発生させる化合物は、好ましくは紫外線照射により活性ラジカル種を発生させる化合物から選ばれ、硬化性組成物の固形分100質量部に対し0.1〜20質量部配合され、好ましくは1〜5質量部配合される。0.1質量部未満の場合反応速度が遅く、20質量部を超えると経済的でない。

0079

上記硬化性組成物を導電性支持体上に塗布した後には、1秒〜72時間、好ましくは5秒〜24時間、さらに好ましくは5秒〜1時間の範囲内で、0℃〜200℃、好ましくは10℃〜100℃で揮発成分を乾燥させた後、熱又は放射線(両方を併用してもよい)で硬化処理を行うことにより硬化膜を得ることができる。熱による硬化を実施する場合の好ましい乾燥条件は20℃〜150℃であり、10秒〜1時間の範囲内で行われる。放射線を用いて本発明の硬化性組成物を硬化せしめる場合、好ましくは紫外線又は電子線を用いる。このような場合、好ましい紫外線の照射光量は0.01〜10J/cm2であり、より好ましくは0.1〜2J/cm2である。また、好ましい電子線の照射条件は、加圧電圧は10〜300kV、電子密度は0.02〜0.30mA/cm2であり、電子線照射量は1〜10Mradである。

0080

次に、本発明の有機感光体の構成について記載する。
本発明の硬化膜は、有機感光体の表面層を形成する電荷輸送層、或いは表面保護層等に適用することが好ましい。以下、本発明の硬化膜を用いた有機感光体を中心に説明する。

0081

本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能のいずれか一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。

0082

有機感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)等の感光層とその上に必要により、表面保護層を塗設した構成をとるのが好ましい。

0083

導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。

0084

円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。

0085

導電性の材料としてはアルミニウムニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温比抵抗103Ωcm以下が好ましい。

0086

本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸硫酸シュウ酸リン酸硼酸スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。

0087

中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。

0088

本発明においては導電性支持体と前記感光層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材料としては、ポリアミド樹脂塩化ビニル樹脂酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。

0089

又本発明に好ましく用いられる中間層はシランカップリング剤チタンカップリング剤等の有機金属化合物熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は、0.1〜2μmが好ましい。

0090

又、本発明に好ましく用いられる中間層としては疎水化表面処理を行った酸化チタン微粒子(平均粒径が0.01〜1μm)をポリアミド樹脂等のバインダーに分散させた中間層が挙げられる。該中間層の膜厚は、1〜15μmが好ましい。

0091

感光層
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。

0092

以下に、本発明の硬化膜を表面保護層とした機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。

0093

電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。

0094

電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料アゾ顔料ペリレン顔料アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。

0095

電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂シリコーン樹脂シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。

0096

電荷輸送層
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。

0097

電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体ヒドラゾン化合物スチリル化合物ベンジジン化合物ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下である。

0098

CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。

0099

電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂エポキシ樹脂ポリウレタン樹脂フェノール樹脂ポリエステル樹脂アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂とうが挙げられる。又、ポリN−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。特にポリカーボネートが電子写真特性(帯電性、感度等)を良好に保つ上で好ましい。

0100

表面保護層(表面層)
前記した本発明の硬化膜を表面保護層として用いる。即ち、本発明の硬化性蘇生物をそのまま表面保護層用塗布液として用い、該塗布液を塗布、乾燥して重合反応を進行させ、表面保護層を形成してもよいし、又上記塗布液に電荷輸送物質、酸化防止剤、塗布助剤等の添加剤を加えて調製し、表面保護層用塗布液を作製して、塗布乾燥し、重合反応を進行させ、表面保護層を形成してもよい。

0101

中間層、感光層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミンイソプロパノールアミントリエタノールアミントリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトンメチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンシクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレンテトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノールエタノールブタノールイソプロパノール酢酸エチル酢酸ブチルジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。

0102

次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布スプレー塗布円形規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお本発明の樹脂層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。

0103

次に、本発明の画像形成装置について説明する。
図1は本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面図である。

0104

図1に於いて50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層ドラム上に塗布し、その上に本発明の硬化膜を塗設した感光体で、接地されて時計方向駆動回転される。52はスコロトロン帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。

0105

感光体への一様帯電の後、像露光手段としての像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。

0106

ここで反転現像プロセスとは帯電器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法である。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加される現像バイアス電位により現像されない。

0107

その静電潜像は次いで現像手段としての現像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現像剤の搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速及び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜200mg/cm2の範囲である。

0108

現像剤は、例えばフェライトコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂コーティングしたキャリアと、スチレンアクリル系樹脂主材料としてカーボンブラック等の着色剤荷電制御剤低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は搬送量規制部材によって層厚規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。感光体の電位測定電位センサー547を図1のように現像位置上部に設けて行う。

0109

記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写域へと給紙される。

0110

転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写手段:転写器)58が作動し、給紙された記録紙Pにトナーと反対極性の帯電を与えてトナーを転写する。

0111

次いで記録紙Pは分離電極分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後、一次作動中止し、次なるトナー像の形成に備える。図1では転写電極58にコロトロンの転写帯電極を用いている。転写電極の設定条件としては、感光体のプロセススピード周速)等により異なり一概に規定することはできないが、例えば、転写電流としては+100〜+400μA、転写電圧としては+500〜+2000Vを設定値とすることができる。

0112

一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。

0113

尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。

0114

本発明の有機電子写真感光体は電子写真複写機レーザープリンターLEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。

0115

【実施例】
以下実施例をあげて詳細な説明を行うが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、文中の「部」は質量部を表す。

0116

感光体1の作製
下記のようにして感光体1を作製した。

0117

〈中間層〉
ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 10.0部
酸化チタン「SMT500SAS」(テイカ社製) 30.0部
メタノール100.0部
上記の成分を循環式湿式分散機(デイスパーマットSLC12EX;VMAGETZMANN社製)を用いて分散し、中間層塗布液を作製した。該中間層塗布液を直径80mmの円筒形アルミニウム基体上に浸漬塗布して、乾燥膜厚1.5μmの中間層を形成した。

0118

上記を混合しサンドグラインダーにて分散し、電荷発生層塗布液を作製し、前記中間層上に該電荷発生層塗布液を浸漬塗布して、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。

0119

上記成分を混合溶解し電荷輸送層塗布液を作製した。該電荷輸送層塗布液を前記電荷発生層上に円形スライドホッパ型塗布機を用いて塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。

0120

〈表面保護層〉
重合性基を有する加水分解性シラン(JS−1)を10部、コロイダルシリカ(数平均一次粒径35nm)を固形分で30部及びt−ブチルアルコール300部の混合物を加熱して5分還流し、重合性基を有するシリカを含む組成物を作製した。該組成物を冷却後、重合性単量体(M−1)25部、重合開始剤(2,2−ジエトキシアセトフェノン)3部、重合性基を有する電荷輸送性化合物(CTMR−21)を40部加え、この硬化性組成物(塗布液)を電荷輸送層上に塗布し、乾燥後、高圧水銀灯にて80mW/cm2の光強度で30秒間紫外線照射して、膜厚3.0μmの表面保護層を形成し、感光体1を作製した。

0121

感光体2〜7の作製
感光体1の作製において、表面保護層の塗布液(硬化性組成物)組成を表1のように変えた以外は感光体1と同様にして本発明の硬化膜の表面保護層を有する感光体2〜7を作製した。

0122

感光体8の作製
感光体1の作製において、表面保護層を下記のようにして形成した以外は同様にして感光体8を作製した。

0123

〈表面保護層〉
重合性基を有する加水分解性シラン(JS−1)を10部、コロイダルシリカ(数平均一次粒径15nm)を固形分で30部及びt−ブチルアルコール300部の混合物を加熱して5分還流し、重合性基を有するシリカを含む組成物を作製した。該組成物を冷却後、重合開始剤(2,2−ジエトキシアセトフェノン)3部、重合性基を有する電荷輸送性化合物(CTMR−42)を65部加え、この硬化性組成物(塗布液)を電荷輸送層上に塗布し、乾燥後、高圧水銀灯にて80mW/cm2の光強度で30秒間紫外線照射して、膜厚3.0μmの表面保護層を形成し、感光体8を作製した。

0124

感光体9の作製(比較用感光体)
感光体1の作製において、表面保護層の塗布液中から重合性基を有する電荷輸送性化合物(CTMR−21)を除き、重合性単量体をM−1からブチレングリコールジアクリレートに代えた以外は感光体1と同様にして比較用の硬化膜の表面保護層を有する感光体9を作製した。

0125

感光体10の作製(比較用感光体)
感光体1の作製において、表面保護層の塗布液からコロイダルシリカを除いた他は感光体1と同様にして比較用の硬化膜の表面保護層を有する感光体10を作製した。

0126

感光体11の作製(比較用感光体)
感光体1の作製において、表面保護層を設けないで、電荷輸送層の乾燥膜厚を25μmとした以外は、感光体1と同様にして感光体11を作製した。

0127

【表1】

0128

評価
評価機としてコニカ社製デジタル複写機Konica「Sitios7075」(コロナ帯電レーザー露光反転現像静電転写爪分離ブレードクリーニングクリーニング補助ブラシローラー採用プロセスを有し、プリント速度75枚/min)を用い、該複写機に感光体1〜11を搭載し評価した。評価は、画素率が7%の文字画像人物顔写真、ベタ白画像ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像をA4中性紙に複写して行った。複写条件は高温高湿環境(30℃、80%RH)及び低温低湿環境(10℃、20%RH)にて、各10万枚のコピーを行いハーフトーン、ベタ白画像、ベタ黒画像を評価した。但し、コピー開始前に、感光体表面にセッティングパウダーまぶし、感光体とクリーニングブレードをなじませた後コピーを行った。評価項目及び評価基準を下記に示す。

0129

評価項目及び評価基準
画像濃度(マクベス社製RD−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。初期と20万枚コピー後の両方で評価)
◎:初期と20万枚コピー後の両方共1.2以上:良好
○:初期と20万枚コピー後の両方共1.0以上:実用上問題ないレベル
×:初期と20万枚コピー後の少なくとも一方が1.0未満:実用上問題となるレベル
カブリ(ベタ白画像濃度で判定した。初期と20万枚コピー後の両方で評価)マクベス社製「RD−918」を用いて、印字されていないコピー用紙(白紙)の濃度を20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、画像形成がなされた評価用紙の白地部分を同様に20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均濃度から前記白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。

0130

◎:初期と20万枚コピー後の両方共0.005以下(良好)
○:初期と20万枚コピー後の両方共0.01以下(実用上問題ないレベル)
×:初期と20万枚コピー後の少なくとも一方が0.01より高い(明らかに、実用上問題あり)
画像ボケ
0.1mm間隔の線で作製された5cmの幅の格子画像を有するオリジナル画像を用いて高温高湿環境(30℃80%RH)及び低温低湿環境(10℃20%RH)にて画像を形成し、画像を20倍に拡大し、線の鮮鋭性、独立性を観察した。

0131

◎:画像ボケがなく、各線画像がオリジナル画像の±20%の範囲で、再現されている(良好)
○:画像ボケが少なく、各線画像がオリジナル画像の±(21〜40%)の範囲で、再現されている(実用上問題なし)
△:画像ボケが大きく、各線画像がオリジナル画像の±(41〜75%)の範囲で、再現されている(高階調性画質としては不適)
×:画像ボケが著しく、各線画像がオリジナル画像の±76%以上、又は線間隔つぶれている(実用上問題あり)
鮮鋭性
画像の鮮鋭性は、低温低湿(10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)の両環境において画像を出し、文字潰れで評価した。3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。

0132

◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
膜厚減耗量
減耗量は実写評価開始時と20万枚コピー終了時に測定した感光層の平均膜厚の差分を求め、膜厚減耗量とした。

0133

膜厚測定法
感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器渦電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HEMUTFISCHERGMBTE CO社製)を用いて行い、実写試験前後の感光層膜厚の差を膜厚減耗量とする。

0134

その他評価条件
尚、前記Sitios7075を用いたその他の評価条件は下記の条件に設定した。

0135

帯電条件
帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750V
露光条件
露光部電位を−50〜−150Vにする露光量に設定
現像条件
DCバイアス;−550V
現像剤は、フェライトをコアとして絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアとスチレンアクリル系樹脂を主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と低分子量ポリオレフィンを含有する体積平均粒径5μmの着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーを用いた現像剤を使用
転写条件
転写極;コロナ帯電方式
クリーニング条件
クリーニング部に硬度70°、反発弾性65%、厚さ2(mm)、自由長9mmのクリーニングブレードをカウンター方向に線圧18(N/m)となるように重り荷重方式で当接した。

0136

評価結果を表2に示した。

0137

【表2】

課題を解決するための手段

0138

表2から明らかなように、本発明の硬化膜の表面層を有する感光体1〜8は画像濃度、カブリ等の良好な電子写真特性を示し、且つ画像ボケも小さく、良好な鮮鋭性を示し、膜厚減耗量も小さい。特に、感光体1〜6の1個の重合性基を有する電荷輸送性化合物を用いた組み合わせ1〜6は全評価項目において、優れた評価結果を達成している。一方、表面層に重合性基を有する電荷輸送性化合物を含まない感光体9は画像濃度、画像ボケの評価が劣り、その結果鮮鋭性が劣化している。シリカを含有しない感光体10では、膜厚減耗量が増加し、その結果画像濃度が低下し、鮮鋭性が劣化している。表面保護層を有しない感光体11も感光体10と同様の傾向を示している。

図面の簡単な説明

0139

実施例からも明らかなように、本発明の構成を用いることにより、電子写真感光体を用いることにより、電子写真特性、画像ボケ、鮮鋭性が改良され、高画質、高耐久の有機感光体を提供することができる。又、該有機感光体の製造方法、有機感光体を用いた良好な電子写真画像を達成できる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供する事が出来る。

図1
本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面図。
【符号の説明】
50感光体ドラム(又は感光体)
51帯電前露光部
52帯電器
53像露光器
54現像器
541現像スリーブ
543,544現像剤攪拌搬送部材
547電位センサー
57給紙ローラー
58転写電極
59分離電極(分離器)
60定着装置
61排紙ローラー
62クリーニング器
70 プロセスカートリッジ

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