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技術 データ処理装置及び方法

出願人 ソニーヨーロッパリミテッド
発明者 タプソンダニエルワレンペリージェイソンチャールズ
出願日 2003年6月30日 (17年6ヶ月経過) 出願番号 2003-187177
公開日 2004年9月9日 (16年3ヶ月経過) 公開番号 2004-254275
状態 特許登録済
技術分野 画像処理 記録のためのテレビジョン信号処理 テレビジョン方式 FAX原画の編集
主要キーワード 報道関係者 マスプロ 結合プロセッサ ビジュアルマ スクリーナ 空間的基準 格納器 相関プロセッサ
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図面 (12)

課題

ウォータマークエンコーダとして動作するデータ処理装置を含む、マテリアルにウォータマークを付して配布するシステムを提供する。

解決手段

マテリアルアイテム低品質バージョンも生成し、この低品質バージョンから、元のマテリアルアイテムのウォータマークが付された表現を生成する。低品質バージョンは、元のマテリアルアイテムのコピーから帯域幅縮小されたバージョンを減算することによって生成される。これにより、低品質バージョンをマス的に配布でき、且つ、元のマテリアルアイテムの表現は、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンがなくては生成できないようにすることができる。帯域幅が縮小されたバージョンにウォータマークを付すことにより、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンの1つを低品質バージョンに結合することによって生成されるマテリアルアイテムの表現を固有識別することができる。

概要

背景

これに対応して、本発明は、マテリアルアイテムに埋め込まれた1つ以上のコードワードを検出するデータ処理装置及びデータ処理方法に関する。

概要

ウォータマークエンコーダとして動作するデータ処理装置を含む、マテリアルにウォータマークを付して配布するシステムを提供する。マテリアルアイテムの低品質バージョンも生成し、この低品質バージョンから、元のマテリアルアイテムのウォータマークが付された表現を生成する。低品質バージョンは、元のマテリアルアイテムのコピーから帯域幅縮小されたバージョンを減算することによって生成される。これにより、低品質バージョンをマス的に配布でき、且つ、元のマテリアルアイテムの表現は、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンがなくては生成できないようにすることができる。帯域幅が縮小されたバージョンにウォータマークを付すことにより、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンの1つを低品質バージョンに結合することによって生成されるマテリアルアイテムの表現を固有識別することができる。

目的

同時に係属中の英国特許出願第0129865.2号、第0129841.3号、第0129840.5号、第0129907.5号、第0129836.3号明細書には、米国特許第5,664,018号明細書に開示されているような、ランダム分布された係数を有するコードワードを利用して、実際のウォータマークキング方式を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

所定のコードワードの組から選択されたコードワードを含む、元のマテリアルアイテム帯域幅縮小されたバージョンを生成し、及びマテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するデータ処理装置であって、該低品質バージョンから元のマテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョンを生成でき、該低品質バージョンは、上記元のマテリアルアイテムのコピーから上記帯域幅が縮小されたバージョンを減算することによって生成されるデータ処理装置。

請求項2

時間領域又は周波数領域において、上記元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを生成する第1の帯域幅プロセッサと、上記元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンに上記コードワードを付加することにより、該元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンを生成する符号化プロセッサと、上記元のマテリアルアイテムから上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを減算することにより、該元のマテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するマテリアル適応化プロセッサとを備える請求項1記載のデータ処理装置。

請求項3

上記第1の帯域幅プロセッサによって実行された帯域幅の縮小に応じて、元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンをアップコンバートする第2の適応化プロセッサを備え、上記帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンの帯域幅は、元のマテリアルアイテムの帯域幅に対応し、上記マテリアル適応化プロセッサは、上記元のマテリアルアイテムから上記帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンを減算することを特徴とする請求項2記載のデータ処理装置。

請求項4

上記帯域幅が縮小され、マテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョンと、上記低品質バージョンとを個別に格納するデータ格納手段を備える請求項2又は3記載のデータ処理装置。

請求項5

上記帯域幅が縮小され、ウォータマークが付され、暗号化された複数のバージョンが上記マテリアルアイテムの低品質バージョンとともに記録媒体に格納されることを特徴とする請求項4記載のデータ処理装置。

請求項6

上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンと、上記低品質バージョンとは、個別の記録媒体に格納されることを特徴とする請求項3乃至5いずれか1項記載のデータ処理装置。

請求項7

上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンと、上記低品質バージョンとを個別に通信するデータ通信装置を備える請求項1乃至6いずれか1項記載のデータ処理装置。

請求項8

上記マテリアルアイテムの低品質バージョンは、データ通信ネットワークを介して配信され、上記帯域幅が縮小されたバージョンは、データキャリアを介して配布されることを特徴とする請求項7記載のデータ処理装置。

請求項9

上記マテリアルアイテムの低品質バージョンは、データキャリアを介して配布され、上記帯域幅が縮小されたバージョンは、データ通信ネットワークを介して配信されることを特徴とする請求項7記載のデータ処理装置。

請求項10

上記符号化プロセッサは、上記コードワード係数を付加すべきマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンのサンプルに対して、該コードワード係数を適応化し、該帯域幅が縮小されたバージョンに関するコードワード係数の適応化は、上記マテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョンにおいてコードワードが検出される可能性を低めることを特徴とする請求項2乃至7いずれか1項記載のデータ処理装置。

請求項11

上記帯域幅プロセッサは、上記マテリアルアイテムの時間領域における帯域幅が縮小されたバージョンを生成する時間的サブサンプラを備えることを特徴とする請求項2乃至10いずれか1項記載のデータ処理装置。

請求項12

上記時間的サブサンプラは、低域通過フィルタと、該低域通過フィルタによってフィルタリングされたマテリアルアイテムのサンプルを選択するサンプル選択器とを備えることを特徴とする請求項8記載のデータ処理装置。

請求項13

上記帯域幅プロセッサは、上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを生成する空間的サブサンプラを備えることを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載のデータ処理装置。

請求項14

上記空間的サブサンプラは、低域通過フィルタと、該低域通過フィルタによるフィルタリングの後に、空間的基準に基づいて、所定のサンプルを選択するサンプル選択器とを備えることを特徴とする請求項13記載のデータ処理装置。

請求項15

上記サンプル選択器は、上記マテリアルアイテムのウェーブレット変換データを生成し、上記空間的基準に基づく該ウェーブレット変換データの複数のサブバンドの1つを選択し、上記低域通過フィルタによってフィルタリングされたマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを生成するウェーブレット変換プロセッサを備えることを特徴とする請求項14記載のデータ処理装置。

請求項16

上記符号化プロセッサは、疑似乱数発生器を用いてコードワードを生成するコードワード生成器を備え、該疑似乱数発生器は、該コードワードに固有に関連付けられたシード値によって初期化され、上記コードワード係数は、該疑似乱数発生器によって生成された数値から形成されることを特徴とする請求項2乃至15いずれか1項記載のデータ処理装置。

請求項17

上記符号化プロセッサは、上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを離散コサイン変換領域に変換して、複数の離散コサイン変換係数として表現する離散コサイン変換プロセッサを備え、上記コードワード係数を対応する離散コサイン変換係数に加算することにより、上記コードワードをマテリアルアイテムに結合し、該符号化プロセッサは、更に、該符号化プロセッサによってコードワードが加えられた、帯域幅が縮小され、離散コサイン変換されたバージョンに対して逆離散コサイン変換を行うことにより、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンを生成する逆離散コサイン変換プロセッサを備えることを特徴とする請求項16記載のデータ処理装置。

請求項18

所定のコードワードの組から選択されたコードワードによってウォータマークが付されたマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンと、元のマテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョンを生成することができるマテリアルアイテムの低品質バージョンとから元のマテリアルアイテムの表現を再生する再生装置であって、上記マテリアルアイテムの低品質バージョンと、上記元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンとを受け取る受取手段と、上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンと上記低品質バージョンとを結合して、元のマテリアルアイテムの表現を再生する結合手段とを備える再生装置。

請求項19

請求項18記載の再生装置を備えるシネマプロジェクタであって、上記マテリアルは、オーディオ信号及び画像信号の少なくとも一方であり、当該シネマプロジェクタは、上記再生装置によって再生された元のマテリアルアイテムの表現を映写する映写プロセッサを備えるシネマプロジェクタ。

請求項20

請求項18記載の再生装置を備え、インターネットを介してダウンロードされるマテリアルアイテムを提供するウェブサーバであって、上記再生装置は、上記マテリアルアイテムがダウンロードされる前に、上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンと、低品質バージョンとを結合するウェブサーバ。

請求項21

請求項1乃至17いずれか1項記載のデータ処理装置を備えるウェブサーバであって、上記マテリアルアイテムから、上記帯域幅が縮小されたバージョンを減算することによって、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成し、インターネット、イントラネットエクストラネット、又はプライベートIPネットワークを介して該低品質バージョンへのアクセスを提供し、上記マテリアルアイテムの低品質バージョンと、上記帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンとを結合して、マテリアルアイテムのバージョンを特定するコードワードにより上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンにウォータマークを付すウェブサーバ。

請求項22

請求項18記載の再生装置を備える表示装置であって、上記マテリアルは、オーディオ信号及び画像信号の少なくとも一方であり、当該表示装置は、上記再生装置によって再生された元のマテリアルアイテムの表現を表示する表示装置。

請求項23

請求項1乃至17いずれか1項記載のデータ処理装置を備え、上記元のマテリアルアイテムからマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを減算することによって、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成する配信システムであって、上記低品質バージョンへのアクセスを提供し、ユーザの要求に応じて、各ユーザに配信されるマテリアルアイテムのバージョンを特定するコードワードによってウォータマークが付されたマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを配信する配信システム。

請求項24

元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンの複数の各サンプルに、対応する複数のコードワード係数を付加することによって作成されていると想定される、マテリアルアイテムのウォータマークが付された検査するべきバージョン内に、コードワードの組のうち、1つ以上のコードワードが存在しているか否かを判定するデータ検出装置であって、上記コードワードが付されている可能性があるマテリアルの帯域幅の一部を分離する帯域幅の縮小を行うことにより、元のマテリアルアイテムのコピーの帯域幅が縮小されたバージョンと、検査するべきマテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンとを生成し、又は上記元のマテリアルアイテムと上記検査するべきマテリアルアイテムとの差分の帯域幅が縮小されたバージョンを作成する帯域幅プロセッサと、上記帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたマテリアルアイテムのサンプルと、対応するマテリアルアイテムのコピーのサンプルとを比較することによって、再生コードワードを生成する再生プロセッサと、上記コードワードの所定の組内の各コードワードについて、上記再生コードワードと生成されたコードワードとを相関させることにより、相関値を生成する相関プロセッサと、所定の閾値を超えるコードワードの相関値に基づいて、1つ以上のコードワードを検出する検出プロセッサとを備えるデータ検出装置。

請求項25

記相関プロセッサは、上記コードワードに固有に関連付けられたシード値に基づいて、疑似乱数を発生し、該疑似乱数から上記再生コードワード係数を生成するコードワード生成器を備えることを特徴とする請求項24記載のデータ検出装置。

請求項26

上記シード値は、ウォータマークが付されたマテリアルアイテムのサンプルから生成されることを特徴とする請求項25記載のデータ検出装置。

請求項27

上記コードワードは、離散コサイン変換領域において、上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンに導入され、上記検査するべきマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンと、上記元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンとを離散コサイン変換領域に変換する離散コサイン変換プロセッサを備え、上記再生プロセッサは、上記マテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョンの離散コサイン変換係数から、上記元のマテリアルアイテムの対応する離散コサイン変換係数を減算することにより、上記再生コードワードを生成することを特徴とする請求項24乃至26いずれか1項記載のデータ検出装置。

請求項28

マテリアルアイテムの受信者を特定する受信者特定システムにおいて、請求項1乃至17いずれか1項記載のデータ処理装置と、請求項18記載の再生装置と、マテリアル内にコードワードが存在するか否かを検出することにより、所定の誤検出確率で受信者を特定する請求項24乃至27いずれか1項記載のデータ検出装置とを備える受信者特定システム。

請求項29

元のマテリアルアイテムを処理する処理方法において、所定のコードワードの組から選択されたコードワードによって、ウォータマークが付されたマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを生成するステップと、ウォータマークが付された元のマテリアルアイテムの表現を生成することができる、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するステップとを有する処理方法。

請求項30

上記元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを生成するステップは、時間領域又は空間領域の少なくとも一方において帯域幅が縮小されたバージョンを生成するステップを有し、上記元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンにコードワードを結合するステップを有し、上記元のマテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するステップは、該元のマテリアルアイテムから上記マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを減算するステップを有することを特徴とする請求項29記載の処理方法。

請求項31

元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンの複数の各サンプルに、対応する複数のコードワード係数を付加することによって作成されていると想定される、マテリアルアイテムのウォータマークが付された検査するべきバージョン内に、コードワードの組のうち、1つ以上のコードワードが存在しているか否かを判定する検出方法において、上記コードワードが付されている可能性があるマテリアルの帯域幅の一部を分離する帯域幅の縮小を行うことにより、元のマテリアルアイテムのコピーの帯域幅が縮小されたバージョンと、検査するべきマテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンとを生成し、又は元のマテリアルアイテムと検査するべきマテリアルアイテムとの差分の帯域幅が縮小されたバージョンを生成するステップと、上記帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたマテリアルアイテムのサンプルと、対応するマテリアルアイテムのコピーのサンプルとを比較することによって、再生コードワードを生成するステップと、上記コードワードの所定の組内の各コードワードについて、上記再生コードワードと上記生成されたコードワードとを相関させることにより、相関値を生成するステップと、所定の閾値を超えるコードワードの相関値に基づいて1つ以上のコードワードを検出するステップとを有する検出方法。

請求項32

請求項1乃至17いずれか1項記載のデータ処理装置によって生成された、コードワードが埋め込まれたマテリアルアイテムの低品質バージョン又は帯域幅が縮小されたバージョンを表すデータ信号

請求項33

請求項32記載のデータ信号が記録されたデータキャリア。

請求項34

データプロセッサにロードされて、該データプロセッサを請求項1乃至17いずれか1項記載のデータ処理装置又は請求項24乃至27いずれか1項記載のデータ検出装置として動作させるコンピュータにより実行可能な命令を提供するコンピュータプログラム

請求項35

データプロセッサにロードされて、該データプロセッサに請求項29乃至31いずれか1項記載の方法を実行させるコンピュータにより実行可能な命令を提供するコンピュータプログラム。

請求項36

請求項34又は35記載のコンピュータプログラムを表す情報信号が記録されているコンピュータにより読取可能な媒体を備えるコンピュータプログラム製品

請求項37

請求項1乃至17いずれか1項記載のデータ処理装置によって生成されたマテリアルアイテムの低品質バージョン及び帯域幅が縮小され、ウォータマークが付された複数のバージョンが暗号化して記録されたデータキャリア。

請求項38

添付の図面を参照してここに説明するデータ処理装置又はデータ検出装置。

請求項39

添付の図面を参照してここに説明する、検査するべきマテリアルアイテム内に所定のコードワードの組のうちの少なくとも1つのコードワードが存在するか否かを判定する方法又はマテリアルアイテムを処理する方法。

技術分野

0001

本発明は、コードワード(code words)によってマークされたマテリアルアイテムバージョンを生成するデータ処理装置及びデータ処理方法に関する。幾つかの用途においては、コードワードは、マテリアルアイテムを識別するために使用される。

0002

これに対応して、本発明は、マテリアルアイテムに埋め込まれた1つ以上のコードワードを検出するデータ処理装置及びデータ処理方法に関する。

0003

マテリアルを識別するために、マテリアルに情報を埋め込む処理は、ウォータマーキング処理と呼ばれる。ウォータマーキング処理により、マテリアルの特定のバージョンの受信者を特定することができる。ここで、マテリアルの配信者意向そぐわない形でマテリアルがコピー又は使用された場合、配信者は、識別コードワードからマテリアルのバージョンを特定し、適切な対策を講ずることができる。

0004

この明細書においては、マテリアルの供給者所有者作成者又は配信者の意向にそぐわない形でコピー又は使用されたマテリアルアイテムを、便宜的にマテリアルのオフェンディングアイテム(offending item)又はオフェンディングマテリアル(offending material)と呼ぶ。マテリアルは、ビデオマテリアルオーディオマテリアル、オーディオ/ビデオマテリアル、ソフトウェアプログラムデジタル文書及びいかなる種類の情報を含むマテリアル(information bearing material)のいずれであってもよい。

背景技術

0005

全てのウォータマーク仕組みにおいて、同じマテリアルのコピーを受け取ったユーザがウォータマークコードワードマスクし、又はウォータマークコードワードを改竄することが困難となるようにする必要がある。したがって、ウォータマークの仕組みは、コルージョンアタックの対象となったウォータマークが付されているマテリアルアイテムを高い確率で特定できるものである必要がある。この特定は、オフェンディングマテリアルから再生されたコードワードを識別することにより実現される。一方、コードワードが存在するのにコードワードが存在しないと判定してしまう確率(見逃し確率:false negative probability)は、低くなくてはならない。更に、実際にはコルージョンアタックに加担していないユーザを誤って不正行為を行ったユーザであると判定してしまう確率(誤検出確率:false positive probability)は、可能な限り低くしなくてはならない。

0006

米国特許第5664018号は、マテリアルの複数のコピーに、所定数係数を有するコードワードから作成されたデジタルウォータマークを付すウォータマーキング処理を開示している。ウォータマークが付されるマテリアルアイテムは、例えば画像である。ここで開示されているウォータマークの埋込みを行う装置は、画像を離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:以下、DCTという。)領域に変換する。デジタルウォータマークは、正規分布を有し、ランダム分布した係数の組から構成されている。DCT領域において、各コードワード係数が、それぞれDCT係数の対応した1つに付加される。これに関連する文献である1998年7月27日、MITから発行された、ジェイ・キリアン(J.Kilian)、エフティーレイトン(F.T.Leighton)著、「コルージョンアタックに対するデジタルウォータマークの保護(Resistance of Digital Watermarks to Collusion Attacks)」には、アタックを防ぐためのこのウォータマーキング処理の詳細な数学的解析が開示されている。同時に係属中の英国特許出願第0129865.2号、第0129841.3号、第0129840.5号、第0129907.5号、第0129836.3号明細書には、米国特許第5,664,018号明細書に開示されているような、ランダムに分布された係数を有するコードワードを利用して、実際のウォータマークキング方式を提供するための符号化及び復号装置並びに符号化及び復号方法が開示されている。
考案の開示】

0007

本発明は、所定のコードワードの組から選択されたコードワードを含む、元のマテリアルアイテムの帯域幅縮小されたバージョンを生成するデータ処理装置を提供する。データ処理装置は、マテリアルアイテムの低品質バージョンも生成する。この低品質バージョンから、元のマテリアルアイテムのウォータマークが付された表現を生成することができる。低品質バージョンは、元のマテリアルアイテムのコピーから帯域幅が縮小されたバージョンを減算することによって生成される。

0008

本発明の具体例として、本発明により、配布のためのマテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するデータ処理装置を提供することができる。低品質バージョンは、元のマテリアルアイテムのコピーから帯域幅が縮小されたバージョンを減算することによって生成される。更に、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンの各コピーに対して、所定のコードワードの組のうちの1つが導入され、これにより帯域幅が縮小され、ウォータマークが付された複数のバージョンが生成される。したがって、元のマテリアルアイテムの表現を生成するためには、受信者は、マテリアルアイテムの低品質バージョンに、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンを結合する必要がある。

0009

本発明の具体例では、マテリアルアイテムの配布及びウォータマークの付与に関する利点を有する。通常、マテリアルアイテムの低品質バージョンは、マテリアルアイテムの主要な部分を表している。マテリアルアイテムは、比較的広い通信帯域幅及び/又はこれに対応して大きな記録容量を必要とする。したがって、低品質バージョンは、この広い帯域幅又は大きな記録容量の要求の大部分に応えるものである。

0010

低品質バージョンを生成する1つの利点は、受信者が、低品質バージョンをサンプルとして、そのマテリアルアイテムを評価できる点にある。例えば、映像マテリアルの場合、受信者は、マテリアルを見ることができる。ここで、元のマテリアルアイテムの忠実な表現を再生するためには、低品質バージョンに帯域幅が縮小されたバージョンを組み合わせる必要がある。ウォータマークコードワードは、この帯域幅が縮小されたバージョンに導入されているため、生成された元のマテリアルアイテム表現は、固有に識別することができる。

0011

比較的帯域幅が広いバージョンと、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンとを生成することにより、低品質バージョンを従来の手法によって大量生産できるという利点がある。また、低品質バージョンは、従来の媒体を用いて配布することもできる。一方、コードワードの組から選択されたウォータマークコードワードを元のマテリアルの各コピーに埋め込むとしたら、各コピーを個別に識別できるようにするためには、大量生産を行うことが困難である。低品質バージョンの大量再生(mass reproduction)は、例えば、ウェブサーバから低品質バージョンをマルチキャストし、又は例えばコンパクトディスクデジタルバータイルディスクビデオテープ等から低品質バージョンを再生することにより実現できる。

0012

ウォータマークコードワードは、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンに導入されるため、マテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョンを作成するために必要な時間は、元のマテリアルアイテムにコードワードを導入する場合に比べて、実質的に短縮される。このような時間の短縮は、例えば大量に配布される映像、デジタルバーサタイルディスク、映画等のマテリアルアイテムに対して、比較的多数のバージョンを作成する必要がある場合に、特に重要である。更に、幾つかの適用例においては、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンは、例えば金銭又は金銭に相当する対価交換などの契約が交わされた場合にのみ提供される。

0013

元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを生成する手法としては、様々な手法が知られている。多くの場合、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するためには、帯域幅が縮小されたバージョンがアップコンバートされ、元のマテリアルアイテムのコピーから減算される。そこで、幾つかの具体例においては、データ処理装置は、第1の帯域幅プロセッサによって実行された帯域幅の縮小に応じて、元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンをアップコンバートする第2の適応化プロセッサを備える。これにより、帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンの帯域幅は、元のマテリアルアイテムの帯域幅に対応する。マテリアル適応化プロセッサは、元のマテリアルアイテムから帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンを減算する。他の具体例においては、帯域幅プロセッサは、ウェーブレット変換プロセッサを備える。ウェーブレット変換プロセッサは、マテリアルアイテムのウェーブレット変換データを生成する。帯域幅が縮小されたバージョンは、ウェーブレットサブバンドの1つを選択することによって生成され、低品質バージョンは、残りのサブバンドから生成される。

0014

上述の説明から明らかなように、本発明は、一側面として、元のマテリアルアイテムの表現を再生する再生装置を提供する。元のマテリアルアイテムの表現は、所定のコードワードの組から選択されたコードワードによってウォータマークが付された、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンと、マテリアルアイテムの低品質バージョンとから再生される。この再生装置は、マテリアルアイテムの低品質バージョンと、元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンとを受け取る受取手段と、結合手段とを備える。結合手段は、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンと低品質バージョンとを結合して、元のマテリアルアイテムの表現を再生する。

0015

また、上述の説明から明らかなように、本発明は、例えばシネマプロジェクタ、ウェブサーバ、又はビデオ再生システム等の再生装置を提供する。再生装置は、マテリアルアイテムの低品質バージョンと、帯域幅が縮小されたバージョンとを組み合わせることにより、元のマテリアルアイテムの表現を生成するよう構成されている。上述のように、帯域幅が縮小されたバージョンには、コードワードによってウォータマークが付されているため、再生されたマテリアルアイテムの表現は、再生されたバージョンのコピーを検査してコードワードを検出することによって固有に識別できる。

課題を解決するための手段

0016

本発明の更なる側面として、本発明は、検査するべきバージョン内に、コードワードの組のうち、1つ以上のコードワードが存在しているか否かを判定するデータ検出装置を提供する。データ検出装置は、元のマテリアルアイテムのコピーの帯域幅が縮小されたバージョンを生成する帯域幅プロセッサを備える。帯域幅の縮小は、少なくとも時間的又は空間的に実行される。帯域幅プロセッサは、更に、検査するべきマテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンを生成し、この帯域幅の縮小は、元のマテリアルアイテムの帯域幅の縮小に対応して行われる。データ検出装置は、相関プロセッサと、検出プロセッサとを備える。コードワードの所定の組内の各コードワードについて、再生コードワードと生成されたコードワードとを相関させることにより、相関値を生成する。検出プロセッサは、所定の閾値を超えるコードワードの相関値に基づいて1つ以上のコードワードを検出する。

0017

本発明の更なる側面及び特徴は、添付の請求の範囲において定義されている。

0018

ウォータマークキング方式の概観
以下、本発明の実施の形態を例示的にビデオ画像の保護に関連させて説明する。ビデオ画像を配信すべきユーザの数によりコピーの数が決定する。各コピーには、これらのユーザのうちの1人に割り当てられたコピーを識別するための識別コードワード(identification code word)が付加される。ビデオ画像を配信すべきユーザの数によりコピーの数が決定する。各コピーには、これらのユーザのうちの1人に割り当てられたコピーを識別するための識別コードワード(identification code word)が付加される。

0019

ビデオ画像は、デジタルコードワードを埋め込むことにより保護されるマテリアルの一具体例である。コードワードを埋め込むことにより保護されるマテリアルは、ビデオ画像の他に、ソフトウェアプログラム、デジタル文書、音楽オーディオ信号、オーディオ/ビジュアルマリアルマルチメディアコンテンツ、及び他のいかなる種類の情報を含むマテリアルであってもよい。

0020

図1は、オリジナル画像のコピーに識別コードワードを導入する符号化画像処理装置(encoding image processing apparatus)の具体的な構成を示すブロック図である。オリジナル画像Iは、ソースから供給され、フレームメモリ1に保存される。このオリジナル画像は、ウォータマークが付された複数のコピーとして複写される(reproduce)ものであり、各コピーには、固有の識別コードワードが付される。オリジナル画像は、DCTプロセッサ2に供給され、DCTプロセッサ2は、オリジナル画像を8×8の画素ブロックに分割し、8×8の各画素ブロックDCT処理を施す。これにより、DCTプロセッサ2は、DCT変換画像Vを生成する。

0021

以下の説明において、「サンプル」という用語は、画像(又は、実際には他の種類のマテリアルであってもよい。)を構成する離散サンプルを指すものとする。サンプルは、画素からも複写することができる画像の輝度サンプルであってもよい。したがって、サンプルという用語と画素という用語は、状況によっては交換可能である場合もある。

0022

DCT画像Vは、符号化プロセッサ(以下、エンコーダともいう。)4に供給される。符号化プロセッサ4には、識別コードワード生成器8から識別コードワードも供給されている。

0023

識別コードワード生成器8には、複数のシード値(seed)が供給される。各シード値は、それぞれ対応する識別コードワードの1つを生成するために使用される。生成された各識別コードワードは、オリジナル画像のコピーに埋め込まれ、これによりウォータマークが付された画像が生成される。識別コードワード生成器8は、疑似乱数発生器を備える。疑似乱数発生器は、特定の識別コードワードを形成するためのコードワード係数を生成する。好ましい具体例においては、コードワード係数は、正規分布に基づいて生成される。なお、これに代えて、コードワード係数は、疑似乱数発生器を初期化するために用いるシード値に基づいて、予め定めてもよい。したがって、各識別コードワードには、対応するシード値が存在し、各シード値は、メモリ12に記憶されている。すなわち、識別コードワードXiを生成するために、シード値seediをメモリ12から読み出し、このシード値seediを用いて、識別コードワード生成器8内の疑似乱数発生器を初期化する。

0024

以下の説明では、オリジナル画像のDCTバージョンをVと表す。ここで、
V={vi}={v1,v2,v3,v4,・・・,vN}
であり、viは、画像のDCT係数である。他の具体例においては、viは、画像のサンプル値であり、空間領域における画像のサンプル値又は他の領域における画像のサンプル値を表すものであってもよい。

0025

各識別コードワードXiは、以下のように、n個のコードワード係数から構成されている。

0026

Xi={xij}={xi1,xi2,xi3,xi4,・・・,xin}
コードワード係数の数nは、オリジナル画像Iのサンプル数に対応する。なお、係数の数は異なるものであってもよく、この数は、特定のアプリケーションに応じて決定してもよい。

0027

そして、i番目の識別コードワードXiを構成するコードワード係数のベクトルは、チャンネル14を介してエンコーダ4に供給される。エンコーダ4は、DCT画像Vに識別コードワードXiを付加することにより、ウォータマークが付された画像Wiを生成する。実際には、以下の式に示すように、画像の各係数に各コードワード係数を加えることにより、ウォータマークが付された画像Wiが生成される。

0028

Wi=V+Xi
Wi=v1+xi1,v2+xi2,v3+xi3,v4+xi4,・・・,vn+xin
図1に示すように、ウォータマークが付された画像Wiは、エンコーダ4により生成された画像を逆DCT変換する逆DCTプロセッサ18によって、逆DCT変換された後、この画像処理装置から出力される。

0029

したがって、図1に示すように、エンコーダ4からは、ウォータマークが付された画像の組が出力される。データワードを最大20ビットとすると、一千万個の識別コードワードの1つを選択することができ、オリジナル画像に対して、一千万個のウォータマークが付されたバージョンWiを生成することができる。

0030

図1に示すように、ウォータマークエンコーダ120は、DCTプロセッサ2、エンコーダ4及び逆DCTプロセッサ18から構成されている。更に、ウォータマークエンコーダ120は、後述する、図5に示すデータ処理装置101の一部を構成する。更に、メモリ(以下、データ格納器ともいう。)12及びコードワード生成器8は、図5にも示されるウォータマーク生成器116を構成している。

0031

この識別コードワードにより、オリジナル画像Iのウォータマークが付されたコピーWiを個別に識別することができるが、他の具体例においては、上述の20ビットにより、画像内でデータを送ることができる。したがって、以下に説明するように、識別コードワードを選択するために使用される20ビットは、DCT画像V内でデータを送るための20ビットのペイロードを提供する。

0032

図1に示す、ウォータマークが付された画像を生成する符号化画像処理装置は、本発明が適用される様々な異なるシナリオにおいて、様々な製品に組み込まれる。これらについては、本発明の具体例として示される配信システム(distribution system)に関連して、後に説明する。なお、図1では、概略的に、符号化画像処理装置によって生成されるウォータマークが付された画像の配信先は、雲形の枠で表現された配信19で示されている。例えば映像、映画、又はこれらの他の比較的広い帯域幅を必要とするマテリアルの配信の詳細については、後に説明する。以下では、まず、識別コードワードの検出について説明する。

0033

検出プロセッサ
図2は、ウォータマークが付されたオフェンディング画像(offending marked image)内に埋め込まれている1つ以上の識別コードワードを検出する検出画像処理装置(detecting image processing apparatus)の具体的な構成を示すブロック図である。包括的にいえば、図2に示す検出画像処理装置は、画像のオフェンディング、すなわちコピー内に存在する1つ以上の識別コードワードを識別する機能を有している。

0034

ウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンW’は、データソースから供給され、フレームメモリ20に保存される。この検出画像処理装置における検出処理は、画像のオリジナルバージョンを必要とするために、フレームメモリ24に、画像のオリジナルバージョンが保存されている。ウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンW’及び画像のオリジナルバージョンは、それぞれ個別の接続チャンネル26、28を介して、登録プロセッサ(registration processor)30に供給される。

0035

上述のように、画像のオフェンディングバージョンW’は、ウォータマークが付された画像Wiの一部を撮影又は複写することにより生成された可能性がある。そこで、識別コードワードの検出率を高めるために、登録プロセッサ30は、それぞれフレームメモリ20、24に保存されているオフェンディング画像と画像のオリジナルバージョンとを実質的に揃える(align)。この目的は、オリジナル画像のサンプルIと、ウォータマークが付され、コードワード係数が付加されている対応する画像Wiのサンプルとの対応関係を調べることである。

0036

この登録処理図3を用いて説明する。図3は、オリジナル画像Iとウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンW’とを比較して示している。図3に示すように、ウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンW’は、オリジナル画像に対してオフセットを有しており、このオフセットは、ウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンが生成されたカメラの相対的な視野に起因する可能性がある。

0037

コードワード係数の表現を再生するために、ウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンW’からオリジナル画像の正しいサンプルを減算する必要がある。この処理のために、2つの画像が揃えられる。図3に示すように、登録された画像W”は、オリジナル画像には存在しない部分を含む周辺領域(peripheral area)PAを有している。

0038

他の具体例では、例えばインターネットからオフェンディングバージョンがダウンロードされた場合等、オフェンディング画像W’と既にオリジナル画像のバージョンIとの対応関係が明らかであることがあり、このような場合、登録プロセッサ30を使用する必要はない。そこで、この検出画像処理装置は、ウォータマークが付された画像を再生プロセッサ40に直接供給するための代替的なチャンネル32を備えている。

0039

登録された画像W”は、再生プロセッサ40に供給される。再生プロセッサ40には、第2のチャンネル44を介して、オリジナル画像Iのコピーも供給される。登録された画像W”及びオリジナル画像Iは、DCTプロセッサ46によって、DCT領域に変換される。次に、以下の式に示すように、オリジナル画像のDCT領域のサンプルVからウォータマークが付された画像のDCT領域のサンプルV’を減算することにより、推定コードワードX’が算出される。

0040

したがって、再生プロセッサ40は、接続チャンネル50を介して、識別すべきコードワードの係数の推定値を出力する。再生されたコードワードX’は、相関器52の第1の入力端子に供給される。相関器52の第2の入力端子には、コードワード生成器54によって生成されたコードワードXiが供給されている。コードワード生成器54は、上述の識別コードワード生成器8と同様に、メモリ58から読み出したコードワードを固有に識別する所定のシード値を用いて全ての可能なコードワードの組を生成する。

0041

相関器52は、n個の類似値sim(i)を生成する。一具体例においては、類似値sim(i)は、以下の式に基づく相関を求めることにより算出される。

0042

【数式1】

0043

n個の類似値sim(i)のそれぞれは、検出器60に供給される。そして、検出器60は、n個の可能なコードワードのそれぞれに対する類似値sim(i)を分析する。相関器52によって生成される類似値sim(i)の具体例と、可能な各コードワードの閾値THとの関係を図4に示す。図4に示すように、2つのコードワード2001、12345が閾値THを超えている。このため、検出器60は、コードワード2001及びコードワード12345に対応するウォータマークが付された画像のバージョンからオフェンディング画像が作成されたと判定する。したがって、この具体例においては、一千万である母集団の大きさにより決定される誤検出確率(false positive probability)と、ウォータマーク強度(watermarking strength)とに基づいて、誤検出確率を十分低くできる閾値THの高さを設定することができる。図4に示す具体例では、相関器52によって生成された類似値sim(i)が閾値THを超えている場合、この誤検出確率をもって、このウォータマークが付された画像の受信者が不正行為を行い、ウォータマークが付された画像のオフェンディングバージョンWiの作成に関与したと判断される。

0044

配信システム
以下、ウォータマークエンコーダを構成する図5に示すデータ処理装置101を参照して、マテリアルアイテムにウォータマークを付して配信するシステムについて説明する。図5に示すウォータマークエンコーダは、図6に示すデータ検出プロセッサと組み合わされて、マテリアルの所有者の権利を保護するために用いることができるマテリアル配信及びウォータマーク保護システムを構成する。以下、ウォータマークエンコーダについて説明する。

0045

図5に示すように、マテリアルソース100からのオリジナルのマテリアルアイテムは、帯域幅プロセッサ102に供給される。帯域幅プロセッサ102は、デジタル形式で、マテリアルアイテムの帯域幅を狭くしたバージョンを生成する。マテリアルアイテムは、デジタル形式であるため、オリジナルのマテリアルアイテムの帯域幅を狭くしたバージョンは、時間的又は空間的にマテリアルをサブサンプリングすることにより、若しくは時間的及び空間的にマテリアルをサブサンプリングすることにより生成される。この具体例においては、帯域幅プロセッサ102は、空間的サブサンプラ104と、時間的サブサンプラ106とを備え、これにより空間的及び時間的な帯域幅の縮小を行う。他の具体例においては、帯域幅の縮小は、空間的にのみ又は時間的にのみ行ってもよい。

0046

周知のように、データ信号の帯域幅を狭くする手法としては様々な手法がある。ここでは、空間的サブサンプラ104及び時間的サブサンプラ106の構成を例示的に図7及び図8に示す。

0047

図7に示すように、空間的サブサンプラ104は、ウェーブレット変換器204と、ウェーブレット選択器206とを備える。空間的サブサンプリングは、ウェーブレット変換を用いて実現される。この目的で、ウェーブレット変換器204は、マテリアルの二次元ウェーブレット変換データ(second order wavelet transform)を生成する。ウェーブレット選択器206は、周波数が最も低いウェーブレットサブバンドを選択し、他のサブバンド内のウェーブレット係数を0に設定する。この処理は、図7において、ウェーブレット変換器204によって形成された、ビデオフレームのウェーブレット変換データ210と、ウェーブレット選択器206によって処理された後に形成されたウェーブレット変換フレーム212とによって表されている。二次元ウェーブレット変換画像において、最も周波数が低いウェーブレットサブバンドを選択することにより、1/8にダウンサンプリングされた(down−sampled by a factor of eight)、ビデオフレームの空間的サブサンプリングバージョンが生成される。

0048

一方、図8に示す時間的サブサンプラ106は、時間的にサブサンプルされたマテリアルのエイリアシングを除去するフィルタとして機能する低域通過フィルタ220を備える。したがって、低域通過フィルタ220の通過帯域は、マテリアルに対するサブサンプリングのレートに応じて設定される。この具体例においては、時間的サブサンプリングのレートは4である。この低域通過フィルタ220の後段に設けられているフレーム選択器222は、4個おきにマテリアルのフレームを選択し、他のフレームを廃棄して、時間的にサブサンプリングされたマテリアルを生成する。

0049

図5に示すように、帯域幅プロセッサ102の出力信号108は、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンを表しており、登録プロセッサ110に供給される。登録プロセッサ110は、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンのサンプルに導入すべきウォータマークコードワードの係数を、この帯域幅が縮小されたバージョンのサンプルに関連付ける。これに対応して、ウォータマークプロセッサ114は、接続チャンネル112を介して、帯域幅が縮小されたバージョンのサンプルにアクセスすることができる。

0050

ウォータマークプロセッサ114は、ウォータマーク生成器116から、複数の可能なウォータマークコードワードのうちの1つを受け取る。上述のように、ウォータマークコードワードは、コードワードに固有に関連付けられたシードによって初期化される疑似乱数発生器によって発生される。

0051

マテリアルアイテムにおいて、ウォータマークコードワードが知覚されてしまう可能性を低減するために、ウォータマークコードワードは、コードワード係数を埋め込むマテリアルアイテムの感度(sensitivity)に応じて適応化される。この目的で、ウォータマークプロセッサ114によってコードワード係数を付加すべきサンプルが、登録プロセッサ110から接続チャンネル112を介して、ウォータマークプロセッサ114に供給される。所定の見逃し確率及び誤検出確率を維持しながら、係数が埋め込まれるマテリアルの感度に応じてコードワード係数を適応化する技術については、英国特許出願番号第0129865.2号明細書に開示されている。

0052

コードワード係数を適応化した後、コードワードは、結合プロセッサ120によって、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンに結合される。結合プロセッサ120には、接続チャンネル122を介して、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンが供給されるとともに、ウォータマークプロセッサ114から接続チャンネル124を介して、コードワードが供給される。結合プロセッサ120の出力信号126は、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンを表し、これはデータ格納器128に格納される。

0053

マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンは、接続チャンネル122から、第2の帯域幅プロセッサ123を介して、減算プロセッサ130の第1の入力端子にも供給される。第2の帯域幅プロセッサ123は、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンの帯域幅を、元のマテリアルアイテムの帯域幅に対応する帯域幅にアップコンバートするように構成されている。このアップコンバートは、第1の帯域幅プロセッサ102において実行された帯域幅の縮小に対応する手法で実行される。帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンのアップコンバートは、マテリアルアイテムの品質を損ねた(impaired)バージョン(以下、低品質バージョンという。)を形成するために実行される。低品質バージョンは、オリジナルマテリアルアイテムのコピーから、帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンを減算することにより生成される。

0054

減算プロセッサ130の第2の入力端子には、マテリアルソース100から元のマテリアルアイテムのコピーが供給される。オリジナルマテリアルアイテムのコピーから、帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンを減算することにより、マテリアルアイテムの低品質バージョンが生成される。マテリアルアイテムの低品質バージョンは、データ格納器134に格納される。

0055

上述のように、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョン及び低品質バージョンは、複数の様々な手法で生成することができる。すなわち、変形例においては、オリジナルマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンと、低品質バージョンは、ウェーブレット変換を用いて生成してもよい。この場合、オリジナルマテリアルアイテムをウェーブレット変換領域に変換する。次に、周波数が最も低いサブバンドを選択し、帯域幅が縮小されたバージョンを生成する。実際には、サブバンドの1つを選択することにより、空間的に帯域幅が縮小されたバージョンが形成される。帯域幅が縮小されたバージョンは、空間的及び時間的な帯域幅の縮小により生成され、空間的な帯域幅の縮小は、ウェーブレットサブバンドの選択に対応する。時間的な帯域幅の縮小は、一次元ウェーブレット変換を行い、一次元ウェーブレット変換の低い方から2つのサブバンドを選択することにより行うことができる。帯域幅が縮小されたバージョンを生成するためにサブバンドを選択した後に元のマテリアルアイテムに残っているデータは、マテリアルアイテムの低品質バージョンである。

0056

上述のように、本発明の具体例により、比較的帯域幅が広いマテリアルアイテムから、マテリアルアイテムの低い周波数帯域の成分を減算することによって低品質マテリアルアイテムのバージョンを生成できる。例えば、マテリアルが映像、映画、マルチメディアコンテンツ等の場合、マテリアルを配信するために、通信設備又は記録設備は、比較的広い帯域幅に対応する必要がある。大規模配信用途(mass distribution applications)では、通常、マテリアルを多数の受信者に配信する必要がある。ここで、N人の受信者にマテリアルを配信する場合、各受信者をそれぞれ固有に識別するためには、それぞれ異なるコードワードが付されたN個のバージョンのマテリアルアイテムを生成する必要がある。したがって、マテリアルアイテムを配信するために必要となる帯域幅又は記録容量は、マテリアルアイテムが要求する帯域幅及び記録容量のN倍となる。ここで、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成することにより、必要となる帯域幅及び記録容量をオリジナルマテリアルアイテムに必要な帯域幅及び記録容量と等しくすることができる。これは、低品質マテリアルアイテムをマスプロクション設備(mass production facility)、すなわち、例えばウェブサーバ又は電気通信システム(telecommunications system)によってマルチキャスト又はブロードキャストすることができるためである。この場合、各ユーザに対して個別にウォータマークを付す必要があるデータは、比較的帯域幅が狭いバージョンのみである。これにより、実質的に帯域幅を節約できる。更に、ウォータマークコードワードは、マテリアルの帯域幅が縮小されたバージョンのみに付すので、マテリアルアイテムにウォータマークを付すための処理時間が短縮される。更に、元のマテリアルアイテムをコピーし、各コピーに個別にウォータマークを付したとすれば、ウォータマークが付されたコピーを受信者にマルチキャスト又はブロードキャストすることはできない。

0057

映画配給元にとっては、映画のサンプルのコピーを管理(control)することは特に重要であり、このサンプルのコピーは、映画を宣伝し、例えば報道関係者及び映画評論家興味喚起するために、映画の放映前に配布される。このような映画のサンプルは、「スクリーナ(screener)」とも呼ばれ、例えばビデオテープ等に記録される。ここで、このスクリーナは、映画の海賊版コピーが作成されるソースともなり得ることが知られている。ここで、例えばこのスクリーナが記録されたテープ等の媒体を保護するために本発明を適用した特定の具体例について説明する。この用途では、低品質マテリアルアイテムをスクリーナ用のテープに記録する。配布すべき映画の低品質バージョンをスクリーナ用のテープに記録することにより、スクリーナ用のテープを大量生産することができる。ここで、スクリーナ用のテープからスクリーナを再生するためには、映画の低い帯域成分を再び導入する(re−introduced)必要がある。低い帯域成分は、再生されたときに、映画のバージョンを固有に識別するウォータマークコードワードを含んでいるため、いかなる海賊版についても、そのソースを特定することができる。映画の低い帯域成分は、スクリーナ用のテープに記録されているスクリーナをレビューすることを望む者に対し、特定の条件が満足された場合に、提供(release)される。これらの条件は、個人に対して、身分証明(proof of identification)を提出させる等の要求を含む。これにより、海賊版コピーにおける対応するコードワードを検出することにより、海賊版コピーを作成するために使用された元のスクリーナを受け取った個人を特定することができる。

0058

再生装置
上述の説明から明らかなように、低品質アイテム及びマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを配布する手法としては、様々な手法がある。これらは、異なる記録媒体にそれぞれ個別に記録して配布してもよく、同じ記録媒体に記録して配布してもよい。例えば、コンパクトディスク(以下、CDという。)又はデジタルバーサタイルディスク(以下、DVDという。)に低品質マテリアルアイテムを記録し、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを暗号化して、同じCD又はDVDに記録してもよい。異なるユーザ用に、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付された複数のバージョンを暗号化し、記録してもよい。復号は、各ユーザ毎に個別に提供された復号キーを用いて、個別に実行してもよい。これは、本発明に基づく帯域幅の節約の他の具体例でもある。すなわち、元のマテリアルアイテムのウォータマークが付されたコピーを各受信者に配布したとすると、各受信者に1つの低品質バージョンと、帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンとを配布する場合に比べて、要求される記録容量又は帯域幅が実質的に増加するためである。

0059

また、インターネット、イントラネットエクストラネット又はプライベートIPネットワーク等のデータ通信ネットワーク、若しくはテレビジョンネットワーク等の放送システムを介して、低品質バージョン及び帯域幅が縮小されたバージョンを個別に配信してもよい。放送システムは、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョン及び低品質バージョンについて、プッシュ型であってもプル型であってもよい。この場合、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョン又は低品質バージョンは、時間又は周波数によって分離された個別のチャンネルを介して通信してもよい。

0060

本発明に基づく再生装置の具体例を図9に示す。図9に示す具体例においては、低品質マテリアルアイテムは、例えばインターネットを介して電気通信受信機(telecommunications receiver:以下、単に受信機ともいう。)300にダウンロードされ、保存される。マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンは、インターネットを介して受信機300にダウンロードしてもよく、又は、図9に示すように、第2の低帯域受信機(second lower bandwidth receiver:以下、単に受信機ともいう。)302を設けてもよい。第2の低帯域受信機302は、例えば、CD又はDVDプレイヤであってもよく、この場合、帯域幅が縮小されたバージョンは、CD又はDVDに記録して配布される。図9に示すように、受信機300、302は、再生部308において、チャンネル304、306を介して受け取った低品質バージョン及び帯域幅が縮小されたバージョンを再生するように構成されている。再生部308は、時間調整(temporal alignment)プロセッサ310と、帯域幅プロセッサ311と、結合器312とを備える。帯域幅プロセッサ311は、接続チャンネル306を介して供給された帯域幅が縮小されたバージョンを、この帯域幅が縮小されたバージョンの帯域幅の縮小時の処理に応じて、時間的及び空間的にアップコンバートし、低品質バージョンと結合できるようにする。時間調整プロセッサ310は、それぞれのサンプルが元のマテリアルアイテムのサンプルに対応するように、低品質マテリアルアイテム及びマテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンの再生及び登録を可能な限り同期させる。結合器312は、帯域幅が縮小され、アップコンバートされたバージョンのサンプルを低品質バージョンに加え、元のマテリアルアイテムを表すサンプルを生成する。元のマテリアルアイテムを表す再生されたデータは、チャンネル314を介して、出力機器316に供給される。出力機器316は、元のマテリアルアイテムのデータを再生する。

0061

再生装置の具体例を図10に示す。図10は、映画の映像を映写するように構成されているデジタルシネマプロジェクタの構成を示している。映画を表すデータは、図5に示すウォータマークエンコーダによって処理されており、すなわち、映像の低い帯域成分が取り除かれた、低品質バージョンを表している。低い帯域成分は、映画の帯域幅が縮小されたバージョンに対応し、このバージョンも、上述の通り、ウォータマークエンコーダによって生成される。シネマプロジェクタは、大容量データ格納器300’と、小容量データ格納器302’とを備える。図9に示す再生装置の概略的な構成に対応して、大容量データ格納器300’は、低品質映画データを受け取って記録し、一方、小容量データ格納器302’は、映画の帯域幅が縮小されたバージョンを格納する。再生部308’には、映画の低品質バージョンと、映画の帯域幅が縮小されたバージョンとが供給され、これらは結合されて、映画を表すデータが生成され、デジタルプロジェクタ316’に供給される。デジタルプロジェクタ316’は、出力機器を構成し、再生された映画をスクリーンSに映写する。

0062

変形例を図11に示す。図11に示す具体例では、例えば映像プログラムである低品質マテリアルが、ウェブサーバ300”からワールドワイドウェブWWWを介して、再生部308”にダウンロードされる。映像の帯域幅が縮小され、ウォータマークコードワードが付されたバージョンが、データ格納器302”から接続チャンネル306”を介して、供給される。データ格納器302”は、データ媒体(data carrier)からデータを読み出すことができるデータ読出装置であってもよい。データ媒体は、例えばディスケット又はスマートカードであってもよい。これに代えて、データ格納器302”は、半導体メモリ又はハードディスクであってもよい。

0063

他の変形例においては、映像の帯域幅が縮小されたバージョンは、チャンネル306”’、ワールドワイドウェブWWW、チャンネル314”を介して供給される。上述の具体例と同様、再生部308”は、低品質映像と、映像の帯域幅が縮小されたバージョンとを結合し、元の映像を表すデータを生成し、このデータに基づく映像がディスプレイモニタ316”に表示される。

0064

データ検出プロセッサ
上述のように、マテリアルアイテムのウォータマークが付されたバージョン内に存在するコードワードは、所定の見逃し確率及び誤検出確率で検出される。これに対応して、図2に示すデータ検出プロセッサは、検査するべき(suspect)マテリアルアイテム内にコードワードが存在するか否かを検出する。ここで、コードワードは、帯域幅が縮小されたバージョンを介して、マテリアルアイテム内に埋め込まれているため、図2に示すデータ検出プロセッサは、図6に示すように、適応化する必要がある。

0065

図6に示す具体例では、検査するべきマテリアルアイテムは、データ格納器400から、空間的帯域幅プロセッサ(spatial bandwidth processor)404に供給される。更に、空間的帯域幅プロセッサ404には、第2のデータ格納器402から、元のソースマテリアルのコピーも供給される。空間的帯域幅プロセッサ404は、第1の空間的サブサンプラ406と、第2の空間的サブサンプラ408とを備える。第1及び第2の空間的サブサンプラ406、408は、図5に示すウォータマークエンコーダの帯域幅プロセッサ102内の空間的サブサンプラ104によって実行されるサブサンプリングに対応するレートで空間的サブサンプリングを実行するように構成されている。この具体例では、サブサンプリングレートは、1/8である。空間的サブサンプラ406、408は、上述した図7に示すような構成を有していてもよい。なお、検査するべきマテリアルのバージョンと、元のマテリアルのバージョンの両方に対して、同じ空間的サブサンプラを用いることができることは言うまでもない。

0066

検査するべきマテリアルアイテム及び元のマテリアルアイテムの空間的にサブサンプリングされたバージョンは、接続チャンネル412、414を介して、時間的登録プロセッサ(temporal registration processor)410に供給される。時間的登録プロセッサ410は、検査するべきマテリアルアイテムと、元のマテリアルアイテムとを時間的に揃え、元のマテリアルアイテムのサンプルと、検査するべきマテリアルアイテムの対応するサンプルとを同期させる。時間的に揃えられた検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムは、時間的帯域幅プロセッサ416に供給される。時間的帯域幅プロセッサ416は、第1の時間的サブサンプラ418と、第2の時間的サブサンプラ420とを備え、第1の時間的サブサンプラ418と、第2の時間的サブサンプラ420には、時間的に揃えられた検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムとがそれぞれ供給される。第1の時間的サブサンプラ418と、第2の時間的サブサンプラ420は、図5に示すデータ処理装置101の時間的サブサンプラ106によって実行された時間的サブサンプリングに対応する時間的サブサンプリングを検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムに対して実行する。検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムの時間的及び空間的にサブサンプリングされたバージョンは、空間的登録プロセッサ422に供給される。空間的登録プロセッサ422は、検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムのサンプルを空間的に揃えるように構成されている。

0067

空間的帯域幅プロセッサ404及び時間的帯域幅プロセッサ416は、検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムのコピーの帯域幅が縮小されたバージョンを生成する。時間的登録プロセッサ410及び空間的登録プロセッサ422は、基本的に、検査するべきマテリアルアイテムと元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンのサンプルを関連付けるように構成されている。そして、減算プロセッサ424には、検査するべきマテリアルアイテムと、コードワード係数が付加されている可能性がある元のマテリアルアイテムのサンプルとが供給される。この減算プロセッサ424における減算により、再生コードワードを表すサンプルX’のベクトルが算出される。再生コードワードX’は、相関器52’に供給され、相関器52’は、検出器60’と協働して、再生コードワードがコードワードのセットのうちの1つに対応するか否かを判定する。この処理については、図2に示すデータ検出プロセッサに関連して上述した通りであるので、詳細な説明は省略する。この検出されたコードワードに基づいて、オフェンディングマテリアルアイテムの受信者を固有に識別することができる。

0068

上述の説明から明らかなように、マテリアルアイテムの低品質バージョン及び帯域幅が縮小されたバージョンは、それぞれ互いに独立して生成してもよい。ここで、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを形成する帯域幅の一部は、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するために元のマテリアルアイテムから減算された帯域幅と同じにすることができる。したがって、独立したデータ処理装置を用いて、帯域幅が縮小され、コードワードが付加されたバージョンを生成するために用いられたマテリアルアイテムから、低品質マテリアルアイテムを生成することもできる。したがって、本発明の一側面として、本発明は、所定のコードワードの組から選択されたコードワードによって、元のマテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、マークされたバージョンを生成するデータ処理装置を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0069

これに対応して、本発明の更なる側面として、本発明は、マテリアルアイテムの低品質バージョンを生成するデータ処理装置を提供でき、このマテリアルアイテムの低品質バージョンから元のマテリアルアイテムのウォータマークが付加されたバージョンを生成できる。元のマテリアルアイテムのコピーからマテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンを減算することにより、低品質バージョンを生成できる。なお、低品質マテリアルアイテムを生成するデータ処理装置は、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小され、ウォータマークが付されたバージョンを生成するデータ処理装置とは、異なる権限の元に設置することができる。

0070

本発明の更なる様々な側面及び特徴は、添付の請求の範囲において定義されている。この請求の範囲から逸脱することなく、上述した実施の形態を様々に変更することができる。

図面の簡単な説明

0071

図1
ウォータマークエンコーダとして動作するデータ処理装置の構成を示すブロック図である。
図2
データ検出装置の構成を示すブロック図である。
図3
FIG.3Aは、元の画像を示し、FIG.3Bは、ウォータマークが付された画像を示し、FIG.3Cは、登録された後のウォータマークが付された画像を示す図である。
図4
N個のコードワードのそれぞれに関する相関結果の例を示すグラフ図である。
図5
本発明に基づくウォータマークエンコーダとして動作するデータ処理装置の構成を示すブロック図である。
図6
ウォータマークが付されたマテリアルアイテム内のウォータマークコードワードを検出するデータ検出装置の構成を示すブロック図である。
図7
図5に示すデータ処理装置の一部を構成する空間的サブサンプラの構成を示すブロック図である。
図8
図5に示すデータ処理装置の一部を構成する時間的サブサンプラの構成を示すブロック図である。
図9
ウォータマークエンコーダによって生成された、マテリアルアイテムの低品質バージョンと、マテリアルアイテムの帯域幅が縮小されたバージョンとを結合して、マテリアルアイテムの表現を再生する再生装置の構成を示すブロック図である。
図10
デジタルシネマプロジェクタの構成を示す図である。
図11
インターネットを利用した、マテリアルアイテムの配信を説明する図である。

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