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技術 環境負荷値測定装置、環境負荷値測定方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びプログラム

出願人 富士通株式会社
発明者 胡勝治端谷隆文
出願日 2003年2月14日 (19年0ヶ月経過) 出願番号 2003-036290
公開日 2004年9月2日 (17年5ヶ月経過) 公開番号 2004-246652
状態 拒絶査定
技術分野 特定用途計算機
主要キーワード 水量メータ 使用エネルギ 電気事業連合会 投入エネルギ量 投入資源 資源消費量 投入エネルギ 射出成型装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

製造工程における環境負荷値を従来よりも精度良く算出することができる環境負荷値算出装置環境負荷値算出方法コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びプログラムを提供すること。

解決手段

対象設備11aに供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得するインターフェイス(入力部)8と、取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、対象設備11aで製造された製品15の任意の時刻における環境負荷値を算出するCPU(演算部)4と、を有することを特徴とする環境負荷値算出装置による。

概要

背景

近年、地球環境問題に対する関心が社会的に高まるにつれ、工場生産活動が環境に及ぼす影響を配慮するだけでなく、製品自体についても環境への負荷低減が求められている。この点に鑑み、ライフサイクルアセスメント(LCA)と呼ばれる手法が注目されている。LCAとは、製品が一生を通じて環境に与える負荷分析・評価し、環境負荷の低減に向けての改善活動を行うための手法である。原料採取に始まり、製造、流通、使用、廃棄(又はリサイクル)に至る製品のライフサイクルは、このLCAによって把握・評価されることになる。

概要

製造工程における環境負荷値を従来よりも精度良く算出することができる環境負荷値算出装置環境負荷値算出方法コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びプログラムを提供すること。対象設備11aに供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得するインターフェイス(入力部)8と、取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、対象設備11aで製造された製品15の任意の時刻における環境負荷値を算出するCPU(演算部)4と、を有することを特徴とする環境負荷値算出装置による。

目的

LCAは、製品のライフサイクルの部分的な良し悪しを判断するのではなく、製品生涯での総合的評価を行い、更に大気汚染資源効率、並びに廃棄物量等の負荷を定量的に把握することにより、科学的或いは合理的に改善活動を行う手立てを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得する入力部と、前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出する演算部と、を有することを特徴とする環境負荷値算出装置

請求項2

前記演算部は、前記対象設備における前記製品の前記時刻での製造速度Mを用いて前記環境負荷値AをA=(B/M)C(Bは前記時刻における前記投入資源量又は投入エネルギ量、Cは前記投入資源又は投入エネルギの1単位当たりの環境負荷値)により算出することを特徴とする請求項1に記載の環境負荷値算出装置。

請求項3

対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を入力部を介して逐次取得するステップと、前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を演算部に算出させるステップと、を有することを特徴とする環境負荷値算出方法

請求項4

コンピュータに対し、対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギを逐次取得するステップと、前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するステップと、を実行させるプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

請求項5

コンピュータに対し、対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得するステップと、前記投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するステップと、を実行させることを特徴とするプログラム。

技術分野

0001

本発明は、製造工程における環境負荷値を算出する環境負荷値測定装置、環境負荷値測定方法コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びプログラムに関する。

0002

近年、地球環境問題に対する関心が社会的に高まるにつれ、工場生産活動が環境に及ぼす影響を配慮するだけでなく、製品自体についても環境への負荷低減が求められている。この点に鑑み、ライフサイクルアセスメント(LCA)と呼ばれる手法が注目されている。LCAとは、製品が一生を通じて環境に与える負荷分析・評価し、環境負荷の低減に向けての改善活動を行うための手法である。原料採取に始まり、製造、流通、使用、廃棄(又はリサイクル)に至る製品のライフサイクルは、このLCAによって把握・評価されることになる。

0003

LCAは、製品のライフサイクルの部分的な良し悪しを判断するのではなく、製品生涯での総合的評価を行い、更に大気汚染資源効率、並びに廃棄物量等の負荷を定量的に把握することにより、科学的或いは合理的に改善活動を行う手立てを提供することに特徴がある。

0004

製品のライフサイクルにおいて、製造工程以外の原料採取、流通、使用、廃棄、リサイクル工程での環境負荷は、製品自体の変更が無い限り製品のスペック流通経路、及びリサイクル方法に変更が無いため、製品の初期から終焉まで使用エネルギ等の環境負荷値は大きく変わらないと予想され、また、評価も簡単なため、制度の高い環境負荷値を算出することが可能である。

0005

しかし、製造工程においては、同一製品トータル資源消費量、例えば工場における一日あたりの資源消費量は容易に算出することができるが、製品一個当たりの使用エネルギの算出が煩雑であるため、そのトータルの資源消費量から個々の製造工程での環境負荷値を分離するのは容易ではない。

0006

よって、製造工程における環境負荷値の評価を精度良く行えるLCAを開発する必要があり、例えば、特許文献1においては、ロット毎に投入エネルギを累積し、この累積エネルギをその時間に製造した製品数で割ることにより、製品一個当たりの平均の環境負荷値を評価する方法が提案されている。

0007

また、特許文献2では、製造工程における各ステップの環境負荷を算出し、それによりどのステップの環境負荷が大きいのかを数値で比較する方法が開示される。

背景技術

0008

【特許文献1】
特開平8−235245号公報
【特許文献2】
特開2001−142528号公報

0009

しかしながら、特許文献1の方法は、製品一個あたりの環境負荷値を平均により求めるので、同一ロットにおいて製品速度や投入エネルギが変化した場合、その変化を反映した詳細な履歴が環境負荷値に現れ難い。

0010

また、特許文献2では、その段落番号0038に記載されるように、設備単独の電力消費量の実際の値を求めるのではなく、工場内の各設備の定格電力稼動時間、フルパワー等からその平均値を求めているので、電力の逐次的な変化を反映した環境負荷値を取得し難い。

0011

よって、特許文献1、2に記載の方法では、算出された環境負荷値が現実の製品毎の環境負荷実績から乖離する可能性が高く、それを環境負荷低減のための管理指標として用いることはできず、得られた環境負荷値を設計等の改善に結びつけることができない。

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は係る従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、製造工程における環境負荷値を従来よりも精度良く算出することができる環境負荷値算出装置環境負荷値算出方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、及びプログラムを提供することを目的とする。

0013

本発明の第1の観点によれば、対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得する入力部と、前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出する演算部と、を有する環境負荷値算出装置が提供される。

0014

また、本発明の第2の観点によれば、対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を入力部を介して逐次取得するステップと、前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を演算部に算出させるステップと、を有する環境負荷値算出方法が提供される。

0015

更に、本発明の第3の観点によれば、コンピュータに対し、対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギを逐次取得するステップと、前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するステップと、を実行させるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。

0016

そして、本発明の第4の観点によれば、コンピュータに対し、対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得するステップと、前記投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するステップと、を実行させるプログラムが提供される。

0017

次に、本発明の作用について説明する。

0018

本発明によれば、逐次的に、即ちリアルタイムに取得した投入資源量や投入エネルギ量に基づいて、対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するので、投入資源量や投入エネルギ量の時間的な変化に伴う環境負荷値の変化を従来よりも高精度かつリアルタイムに把握することができ、得られた環境負荷値を環境負荷低減のための管理指標として用いることが可能となる。

0019

また、製品の製造速度Mを用いると、上記の環境負荷値Aは、
A = (B/M) C
(Bは投入資源量又は投入エネルギ量、Cは投入資源又は投入エネルギの1単位当たりの環境負荷値)によって算出される。

0020

このように製造速度Mを利用することで、製造速度Mの時間変化を反映した環境負荷値Aが得られる。

課題を解決するための手段

0021

なお、一つの製品を製造する全ての設備に対して環境負荷値の評価を行うと、対象となる設備が多すぎて効率的な評価をし難いので、設備の全数の99%以下の設備を対象とするのが好ましい。また、対象となる設備が少なすぎると評価が荒くなってしまうので、上記全数の80%以上の設備を対象設備とするのが好ましい。

0022

以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

0023

図1は、本発明の実施の形態に係る環境負荷値算出装置のブロック図である。

0024

この環境負荷値算出装置1は、パーソナルコンピュータ等によって実現することができ、ユーザがデータを入力するためのキーボード3や、入力したデータを表示するディスプレイ2を有する。この環境負荷値算出装置1を動作させるためのプログラム13は、例えばCDROMドライバ5に挿入されたCDROM(記憶媒体)12からハードディスク6に保存され、使用時にはメモリ7に展開される。インターフェイス(入力部)8は、後述の対象設備11aから出力される投入資源量の計測値Da〜Deを装置1に取り込むために設けられる。

0025

これらディスプレイ2、キーボード3、CDROMドライバ5、ハードディスク6、及びメモリ7は、システムバス14を介してCPU(演算部)4によりその動作が管理される。

0026

対象設備11aは、製品15を製造するための装置であって特に限定されるものではないが、例えば樹脂成型品を製造する射出成型装置や、LSI等を製造する半導体製造装置である。なお、対象設備11aは一つに限定されず、同一の製品15を製造するのに使用される別の複数の装置11b、11cも環境負荷値算出装置1の管理対象となり得る。

0027

この対象設備11aは、少なくとも石油、水、都市ガス、及び天然ガスのいずれかの投入資源や電力等の投入エネルギによって稼動し、これらの投入資源と投入エネルギの量をリアルタイムに、すなわち逐次的に計測する電力メータ10a、石油メータ10b、水量メータ10c、都市ガスメータ10d、及び天然ガスメータ10eが取り付けられる。これらのメータのうち、電力メータの単位はkwであり、石油メータ10bと水量メータ10cの単位はリットル、そして都市ガスメータ10dと天然ガスメータ10eの単位はm3である。なお、各メータ10a〜10eとしては、設備に通常設けられるものが使用され、無い場合には市販のメータを取り付ければよい。

0028

各メータ10a〜10eの計測値Da〜Deは、アナログ値及びディジタル値のいずれであってもよく、インターフェイス8において所定の信号に変換される。

0029

この環境負荷値算出装置1が算出する環境負荷値とは、製品15の製造時や、上記の投入資源や投入エネルギ自身を生産する際に排出されるCO2、SOx、NOx等の質量を指す。

0030

次に、環境負荷値算出装置1を使用した環境負荷値算出方法について図2を参照しながら説明する。図2は、その環境負荷値算出方法のフローチャートであって、既述のCDROM12内のプログラム13はこの流れに沿って実行される。

0031

最初のステップS1では、一つの製品15を製造するのに使用される設備11a〜11cのうち、対象となる設備を抽出する。このとき、全ての設備を抽出してもよいが、対象となる設備が余りに多すぎると効率的な評価をし難くなる。そこで、設備11a〜11cの全数(今の場合3)の99%以下の設備を抽出し、それを対象設備とするのが好ましい。また、対象となる設備の設備が少なすぎると評価が荒くなってしまうので、上記の全数の80%以上の設備を対象設備とするのが好ましい。本実施形態では、簡単のため、対象設備11aのみを抽出することにする。

0032

次のステップS2では、ユーザがキーボード3から指示を与えることにより、各メータ10a〜10eから出力される計測値Da〜Deを例えば1分〜10分程度の周期でインターフェイス8を介して装置1にリアルタイムに取り込む。その結果、時刻tとその時刻tにおける計測値Da〜Deとで構成される投入資源・エネルギ量テーブル7aがメモリ7に作成されると共に、横軸が時刻tで縦軸が計測値Da〜Deのグラフがディスプレイ2に表示される。ユーザは、表示されたグラフを監視することによって、計測値Da〜Deをリアルタイムに把握することができる。

0033

次いで、ステップS3に移行し、対象設備11aにおいて製品1個を製造する際の製造速度(個/時間)を製品一つ一つに対してリアルタイムに求める。対象設備11aにそのような製造速度を取得する手段がある場合は、その製造速度のデータDmを対象設備11aからインターフェイス8を介してメモリ7に逐次取り込み、時刻tとその時刻tにおける製造速度Mとで構成される製造速度テーブル7bをメモリ7に作成していく。

0034

なお、製造速度のデータが対象設備11aから得られない場合は、製品の処理開始と処理終了とを指示するために対象設備11aの内部で生成される信号をインターフェイス8を介してCPU4に取り込み、その信号が入力されたタイミングにより製造時間を求め、その逆数を製造時間とすればよい。

0035

また、算出結果にそれほど精度を要しない場合は、製品の一つ一つに対して製造速度を求めるのではなく、ロット等の製造管理単位毎に製造速度を求めても良い。

0036

次のステップS4では、CPU4が投入資源・エネルギ量テーブル7aと製造速度テーブル7bとを参照して、或る時刻tにおいて対象設備11aで生産された製品一個当たりの環境負荷値Aを次式により求める。

0037

環境負荷値A=(Da/M)Eb+(Db/M)Ob+(Dc/M)Wb+(Dd/M)G(c)b+(De/M)C(n)b …(1)
式(1)において、Da〜Db、Mとしては、同一の時刻tにおける値が用いられる。

0038

そして、Eb、Ob、Wb、G(c)b、C(n)bは、各投入エネルギと投入資源の一単位当たりの環境負荷値であって、具体的には次の意味を有する。
・Eb…1kwの電力を生産する際に排出されるCO2の質量(kg−CO2/kw)
・Ob…1リットルの石油を対象設備において消費する際に排出される CO2の質量(kg−CO2/リットル)
・Wb…1リットルの水を生産する際に排出されるCO2の質量(kg−CO2/リットル)
・G(c)b…1m3の都市ガスを対象設備において消費する際に排出される CO2の質量(kg−CO2/m3)
・G(n)b…1m3の天然ガスを対象設備において消費する際に排出される CO2の質量(kg−CO2/m3)
これらの値は公知であり、例えば、電気事業連合会によって報告されている。

0039

そして、式(1)の計算結果は、ディスプレイ2に表示され、ユーザによって評価される。

0040

以上により、本実施形態に係る環境負荷値算出方法のフローが終了する。

0041

この方法によれば、式(1)により、任意の時刻tにおける製品一個当たりの環境負荷値、すなわちCO2の排出量を簡単に計算することができる。

0042

しかも、投入エネルギや投入資源量の計測値Da〜Deを逐次取得しているので、環境負荷値を逐次的に、即ちリアルタイムに算出することが可能となり、投入エネルギや投入資源量の変化に伴う環境負荷値の変化を従来よりも高精度に把握することができる。

0043

更に、式(1)によれば、製品の製造速度Mをも利用して環境負荷値を算出しているので、製造速度Mの時間変化を反映した環境負荷値Aを得ることができる。

0044

上述した投入エネルギ量、投入資源量、及び製造速度は、対象設備11aが稼動している間は常に変動しており、その変化量も大きいため、このようにリアルタイムに得た環境負荷値は、製品毎の環境負荷実績を忠実に反映するものとなり、環境負荷低減のための管理指標として用いることが可能となる。

0045

なお、上記では環境負荷値としてCO2排出量を用いたが、NOxやSOxの排出量を環境負荷値として用いてもよい。

0046

NOxを環境負荷値として用いる場合は、(1)式のEb、Ob、Wb、G(c)b、C(n)bに代えて次の値を採用すればよい。
・En…1kwの電力を生産する際に排出されるNOxの質量(kg−NOx/kw)
・On…1リットルの石油を対象設備において消費する際に排出される NOxの質量(kg−NOx/リットル)
・Wn…1リットルの水を生産する際に排出されるNOxの質量(kg−NOx /リットル)
・G(c)n…1m3の都市ガスを対象設備において消費する際に排出される NOxの質量(kg−NOx/m3)
・G(n)n…1m3の天然ガスを対象設備において消費する際に排出される NOxの質量(kg−NOx/m3)
また、SOxを環境負荷値として用いる場合は、(1)式のEb、Ob、Wb、G(c)b、C(n)bに代えて次の値を採用すればよい。
・Es…1kwの電力を生産する際に排出されるSOxの質量(kg−SOx/kw)
・Os…1リットルの石油を対象設備において消費する際に排出される SOxの質量(kg−NOx/リットル)
・Ws…1リットルの水を生産する際に排出されるSOxの質量(kg−SOx /リットル)
・G(c)s…1m3の都市ガスを対象設備において消費する際に排出される SOxの質量(kg−SOx/m3)
・G(n)s…1m3の天然ガスを対象設備において消費する際に排出される SOxの質量(kg−SOx/m3)

0047

【実施例】
(実施例1)
製品15を製造した場合、下記のようなデータを取得し、製品一個当たりの環境負荷値としてCO2排出量を算出した。なお、投入エネルギは電力のみであり、電力の原単位であるEbを0.37(kg−CO2/kw)とした。この値は、電気事業連合会が報告した2000年度の全国平均値である。また、対象設備として三つの装置11a〜11cを抽出した。これらの装置11a〜11cの稼動を開始してから十分時間が経過した時刻tにおける各装置11a〜11cの電力は次のようになった。

0048

装置11a:10kw
装置11b:5kw
装置11c:15kw
また、装置11a〜11bのいずれにおいても、時刻tにおける製品15の製造速度は10個/時間となった。

0049

これにより、時刻tにおいて製品15を一個製造するのに要した電力Wz1は、
Wz1=(10+5+15)/10=2(kwh)となった。よって、時刻tにおける環境負荷値(CO2排出量)Aは、

となる。このように、環境負荷値を簡単に算出することができた。

0050

(実施例2)
本実施例では、実施例1と同じ対象設備11a〜11cについて、始業直後(一時間後)の時刻tiにおけるデータを取得し、製品15の環境負荷値を以下のように算出した。始業直後では、ウォーミングアップのための電力が装置10a、10cで大きくなり、各装置11a〜11cの電力は次のようになった。

0051

装置11a:20kw
装置11b:5kw
装置11c:23kw
また、装置11a〜11bのいずれにおいても製造速度が若干低くなり、8個/時間となった。

0052

これにより、時刻tiおいて製品15を一個製造するのに要した電力Wz2は、

となった。よって、始業直後の時刻tiにおける環境負荷値(CO2排出量)Aは、

となる。

0053

この値は実施例1の値の3倍であり、始業開始直後においては通常の時間帯よりも環境負荷値が大きく異なることが明らかとなった。このような情報は、資源投入量の平均値を用いる従来例では得ることができないものであり、製造工程にフィードバックすることにより環境負荷低減のための指標として有用に活用され得る。

0054

(比較例)
本比較例では、実施例1、2と同じ対象設備11a〜11cを抽出し、製品15の環境負荷値を算出した。

0055

但し、各対象設備11a〜11cのリアルタイムな電力のデータが無いため、実施例1、2のように環境負荷値をリアルタイムに算出することはできない。代わりに、各装置11a〜11cにおいて一ヶ月(20日間)に消費された電力量の平均値を用いた。その平均値は次のようになった。

0056

装置11a:平均1900kwh
装置11b:平均800kwh
装置11c:平均2900kwh
また、製品15の製造速度についてのデータも無く、代わりに一ヶ月に製造された次の製品製造数を使用した。

0057

製品製造数:1500個
これらのデータにより、製品15を一つ製造するのに要した電力(Wz3)の一ヶ月における平均値は、

となる。これにより、環境負荷値Aは、

となった。

0058

このように、比較例でも環境負荷値Aを求めることは可能であるが、その値は一ヶ月間の平均値であるため、投入資源量や製造速度の時間的な変化が殆ど反映されず、それを製造工程の改善のための情報として採用することはできない。
以下に、本発明の特徴を付記する。

0059

(付記1)対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得する入力部と、
前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出する演算部と、を有することを特徴とする環境負荷値算出装置。

0060

(付記2) 前記演算部は、前記対象設備における前記製品の前記時刻での製造速度Mを用いて前記環境負荷値Aを
A = (B/M) C
(Bは前記時刻における前記投入資源量又は投入エネルギ量、Cは前記投入資源又は投入エネルギの1単位当たりの環境負荷値)により算出することを特徴とする付記1に記載の環境負荷値算出装置。

0061

(付記3) 前記製品を製造する設備の全数の80%以上99%以下の数の設備を前記対象設備とすることを特徴とする付記1又は付記2に記載の環境負荷値算出装置。

0062

(付記4) 前記投入資源は、石油、水、都市ガス、及び天然ガスのいずれかであり、前記投入エネルギは電力であることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載の環境負荷値算出装置。

0063

(付記5) 前記環境負荷値は、CO2排出量、SOx排出量、及びNOx排出量のいずれかであることを特徴とする付記1乃至付記4のいずれかに記載の環境負荷値算出装置。

0064

(付記6) 前記対象設備は、製造工程における設備であることを特徴とする付記1乃至付記5のいずれかに記載の環境負荷値算出装置。

0065

(付記7)対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を入力部を介して逐次取得するステップと、
前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を演算部に算出させるステップと、を有することを特徴とする環境負荷値算出方法。

0066

(付記8) 前記環境負荷値を算出させるステップは、前記対象設備における前記製品の前記時刻での製造速度Mを用いて前記環境負荷値Aを
A = (B/M) C
(Bは前記時刻における前記投入資源量又は投入エネルギ量、Cは前記投入資源又は投入エネルギの1単位当たりの環境負荷値)により算出することを特徴とする付記7に記載の環境負荷値算出方法。

0067

(付記9) 前記製品を製造する設備の全数の80%以上99%以下の数の設備を前記対象設備とすることを特徴とする付記7又は付記8に記載の環境負荷値算出方法。

0068

(付記10) 前記投入資源は、石油、水、都市ガス、及び天然ガスのいずれかであり、前記投入エネルギは電力であることを特徴とする付記7乃至付記9のいずれかに記載の環境負荷値算出方法。

0069

(付記11) 前記環境負荷値は、CO2排出量、SOx排出量、及びNOx排出量のいずれかであることを特徴とする付記7乃至付記10のいずれかに記載の環境負荷値算出方法。

0070

(付記12) 前記対象設備として、製造工程における設備を抽出することを特徴とする付記7乃至付記11のいずれかに記載の環境負荷値算出方法。

0071

(付記13)コンピュータに対し、
対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギを逐次取得するステップと、
前記取得した投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するステップと、を実行させるプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

0072

(付記14)前記環境負荷値を算出するステップは、前記対象設備における前記製品の前記時刻での製造速度Mを用いて前記環境負荷値Aを
A = (B/M) C
(Bは前記時刻での投入資源量又は投入エネルギ量、Cは前記投入資源又は投入エネルギの1単位当たりの環境負荷値)
により算出することを特徴とする付記13に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

発明を実施するための最良の形態

0073

(付記15)コンピュータに対し、
対象設備に供給される投入資源量又は投入エネルギ量を逐次取得するステップと、
前記投入資源量又は投入エネルギ量に基づいて、前記対象設備で製造された製品の任意の時刻における環境負荷値を算出するステップと、を実行させることを特徴とするプログラム。

図面の簡単な説明

0074

以上説明したように、本発明によれば、対象設備で製造された製品の環境負荷値を逐次的に算出するので、製品の製造速度や投入エネルギ量、投入資源量の時間的な変化に伴う環境負荷値の変化を従来よりも高精度かつリアルタイムに把握することができ、得られた環境負荷値を環境負荷低減のための管理指標として用いることが可能となって、ひいては製造工程の改善を精度良く行うことができるようになる。

図1
図1は、本発明の実施の形態に係る環境負荷値算出装置のブロック図である。
図2
図2は、本発明の実施の形態に係る環境負荷値算出方法のフローチャートである。
【符号の説明】
1…環境負荷値算出装置、2…ディスプレイ、3…キーボード、4…CPU(演算部)、5…CDROMドライバ、6…ハードディスク、7…メモリ、7a…投入資源量テーブル、7b…製造速度テーブル、8…インターフェイス(入力部)、10a〜10e…メータ、11a〜11c…対象設備、12…CDROM、13…プログラム、14…システムバス、15…製品。

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  • 株式会社村田製作所の「 ハンガーラック用リーダ装置、ハンガーラック、及び衣料品の商品管理システム」が 公開されました。( 2019/12/05)

    【課題】ハンガーパイプに吊り下げられた複数の衣料品のRFIDタグをより確実に読み取ることができるハンガーパイプ用リーダ装置を提供する。【解決手段】本発明に係るハンガーパイプ用リーダ装置は、複数のハンガ... 詳細

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