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技術 生分解性樹脂及び生分解性樹脂水系分散体

出願人 ミヨシ油脂株式会社
発明者 新関恒一奥谷正宏神尾克久
出願日 2003年2月17日 (19年0ヶ月経過) 出願番号 2003-037981
公開日 2004年9月2日 (17年5ヶ月経過) 公開番号 2004-244570
状態 拒絶査定
技術分野 高分子組成物 ポリエステル、ポリカーボネート 生分解性ポリマー
主要キーワード 合成樹脂皮膜 密閉槽内 無機系鉱物 グラフト試薬 ポリエチレンテレフタレートサクシネート ポリアルコキシド 合成樹脂液 加水分解抑制効果
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重要な関連分野

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課題

繊維製品紙製品等への塗工用等として利用することで、繊維製品や紙製品の生分解性を低下させることなく繊維製品や紙製品の耐水性耐油性気密性、光沢、熱接着性等の物性を向上できる生分解性樹脂水系分散体であって、保存中等に生分解性樹脂加水分解されにくく経時安定性に優れた生分解性樹脂及び生分解性樹脂の水系分散体を提供する。

解決手段

本発明の生分解性樹脂は、分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂中のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止されていることを特徴とする。また本発明の生分解性樹脂の水系分散体は、分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止された樹脂水系溶媒に分散していることを特徴とする。

概要

背景

布製品紙製品等の植物性繊維原料とした製品は、微生物等によって分解され易く、埋没による廃棄処分が容易であるが、植物性繊維等の天然素材耐水性耐溶剤性気密性、強度等の物性が充分でない場合が多い。このため、天然素材に各種の合成樹脂液等を塗布したり、噴霧したり、含浸させる等によって、天然素材に合成樹脂皮膜を形成した複合素材とすることにより、これらの問題の改善を図ってきた。

概要

繊維製品や紙製品等への塗工用等として利用することで、繊維製品や紙製品の生分解性を低下させることなく繊維製品や紙製品の耐水性、耐油性、気密性、光沢、熱接着性等の物性を向上できる生分解性樹脂水系分散体であって、保存中等に生分解性樹脂加水分解されにくく経時安定性に優れた生分解性樹脂及び生分解性樹脂の水系分散体を提供する。本発明の生分解性樹脂は、分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂中のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止されていることを特徴とする。また本発明の生分解性樹脂の水系分散体は、分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止された樹脂水系溶媒に分散していることを特徴とする。 なし。

目的

本発明は上記の点に鑑みなされたもので、加水分解を防止して経時安定性に優れ、且つ造膜後の皮膜樹脂物性に優れた生分解性樹脂水系分散体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂中のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止されていることを特徴とする生分解性樹脂。

請求項2

分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止された樹脂水系溶媒に分散していることを特徴とする生分解性樹脂の水系分散体

技術分野

0001

本発明は生分解性樹脂並びに生分解性樹脂水系分散体に関する。

0002

布製品紙製品等の植物性繊維原料とした製品は、微生物等によって分解され易く、埋没による廃棄処分が容易であるが、植物性繊維等の天然素材耐水性耐溶剤性気密性、強度等の物性が充分でない場合が多い。このため、天然素材に各種の合成樹脂液等を塗布したり、噴霧したり、含浸させる等によって、天然素材に合成樹脂皮膜を形成した複合素材とすることにより、これらの問題の改善を図ってきた。

0003

しかしながら、従来より植物性繊維等の天然素材と複合化するために用いられていた合成樹脂は、微生物等による分解が極めて遅いため、埋没による廃棄処分が困難であり、また燃焼カロリーが高いため焼却処分した場合、焼却炉を傷める等の問題があり、更に一部の合成樹脂は焼却時に有害ガスを発生して環境汚染を生じる虞れがあった。従って、このような合成樹脂と天然素材とを複合化した素材も当然、合成樹脂の有する上記問題を生じる虞れがあり、このため近年は、従来の合成樹脂にかわる生分解性樹脂の応用開発が進められている。

0004

例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3には、パルプ、繊維等と生分解性樹脂からなる生分解性複合材料が提案されている。またポリヒドロキシ酪酸ポリヒドロキシ吉草酸共重合体水系分散体コーティングした生分解性複合材料(特許文献4)や、ポリ乳酸及び/又は他のヒドロキシカルボン酸との共重合物粒子及び充填剤を、水溶性高分子を用いて水分散させてなる水系塗料組成物(特許文献5)も提案されている。

背景技術

0005

【特許文献1】
特開平4−334448号公報
【特許文献2】
特開平5−311600号公報
【特許文献3】
特開平8−244836号公報
【特許文献4】
特開平2−222421号公報
【特許文献5】
特開平9−78494号公報

0006

しかしながら、特許文献1〜3に記載されている生分解性複合材料を得るには生分解性樹脂の有機溶媒溶液を用いる必要があり、しかも使用できる有機溶媒は、塩素系溶媒芳香族系溶媒に限定されるため、安全面、環境面で好ましいものではなかった。また分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂は加水分解性が高く、特にポリ乳酸系生分解性樹脂ガラス転移温度以上の温度では急速に加水分解することが知られている。このため特許文献4、5に記載されているようなエステル結合を含む生分解性樹脂の水系分散体は、樹脂を水に分散させる際の熱によって加水分解したり、水系分散体とした後も経時安定性が悪く、生分解性樹脂が徐々に加水分解されてしまう等の問題があった。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は上記の点に鑑みなされたもので、加水分解を防止して経時安定性に優れ、且つ造膜後の皮膜樹脂物性に優れた生分解性樹脂水系分散体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

即ち本発明は、(1)分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止されていることを特徴とする生分解性樹脂、(2)分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止された樹脂が水系溶媒に分散していることを特徴とする生分解性樹脂の水系分散体、を要旨とする。

0009

本発明において、分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂としては、脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂脂肪族芳香族ポリエステル系生分解性樹脂、アセチルセルロース系生分解性樹脂、化学変性澱粉系生分解性樹脂、ポリエステルポリカーボネート系生分解性樹脂等が用いられ、これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。

0010

脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂としては、例えばポリ乳酸、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリブチレンサクシネートポリエチレンサクシネートポリブチレンアジペート等の二塩基酸ポリエステルポリカプロラクトンカプロラクトンと他のヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレートと他のヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ酪酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いることができる。

0011

脂肪族芳香族ポリエステル系生分解性樹脂としては、例えばコハク酸アジピン酸セバシン酸などの脂肪族二塩基酸及びテレフタル酸等の芳香族二塩基酸エチレングリコールブチレングリコール等の脂肪族グリコールとの縮重合体が挙げられ、この中でもポリエチレンテレフタレートサクシネートが特に好ましい。

0012

またアセチルセルロース系生分解性樹脂としては、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロースアセチルプロピオニルセルロース等が挙げられるが、光沢、透明性、引っ張り強さ、硬度等の物理的特性生分解性が良好である点でアセチルセルロースが特に好ましい。

0013

化学変性澱粉系生分解性樹脂としては、例えば高置換度エステル化澱粉エステル化ビニルエステルグラフト重合澱粉、エステル化ポリエステルグラフト重合澱粉等の澱粉エステルエーテル化ビニルエステルグラフト重合澱粉、エーテル化ポリエステルグラフト重合澱粉等の澱粉エーテル、ポリエステルグラフト重合澱粉等が挙げられるが、これらの中でもエステル化ビニルエステルグラフト澱粉、エステル化ポリエステルグラフト重合澱粉が好ましい。これらエステル化ビニルエステルグラフト澱粉、エステル化ポリエステルグラフト重合澱粉に用いられるエステル化試薬としては、アシル基炭素数2〜18のビニルエステル、又は酸無水物酸塩化物が好ましく、グラフト試薬としては、アシル基の炭素数2〜18のビニルエステル、環員数2〜12のラクトンが好ましい。これら化学変性澱粉系生分解性樹脂は2種以上を併用することができる。

0014

ポリエステルポリカーボネート系生分解性樹脂としては1,3‐ブタンジオール等のグリコールと、コハク酸等の二塩基酸と、トリメチレンカーボネートテトラメチレンカーボネート等の炭酸エステルとの共重合体や、環状のエチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、2,2−ジメチルトリメチレンカーボネートとε−カプロラクトン、ピバロラクトンとの開環共重合体等が挙げられる。ポリエステルポリカーボネート系生分解性樹脂は、2種以上を併用することができる。

0015

本発明において上記生分解性樹脂は同一種類の生分解性樹脂から選択した1種又は2種以上を用いるのみならず、異なる種類の生分解性樹脂から選択した2種以上の樹脂を適宜混合して用いることもできる。

0016

本発明において上記生分解性樹脂のなかでも、樹脂の耐熱性、耐水性、耐溶剤性、光沢等の点でポリ乳酸樹脂及び/又は乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体が好ましい。乳酸と共重合する他のヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシレリン酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−エチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチルバレリン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルバレリン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルバレリン酸、2−ヒドロキシ−2−ブチルバレリン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−ブチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−ペンチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−ブチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルオクタン酸3−ヒドロキシプロピオン酸、4−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシバレリン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、7−ヒドロキシヘプタン酸等が挙げられる。上記乳酸及びヒドロキシカルボン酸は、D体、L体、D/L体などの形をとる場合があるが、本発明においてその形態に何ら制限は無い。

0017

本発明の生分解性樹脂は、上記分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂のカルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止された構造を有する。カルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物によって封止された構造の生分解性樹脂は、樹脂重合時の適宜の工程でオキサゾリン化合物を添加する方法、上記分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂にオキサゾリン化合物を添加して溶融混練する方法等により得ることができる。分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂に対するオキサゾリン化合物の割合は、0.1〜30重量%であることが好ましい。0.1重量%未満では加水分解抑制効果や樹脂物性の改善効果を十分に得られない虞れがあり、30重量%を超えると樹脂の皮膜形成性が低下すると共に膜成形後の皮膜が脆くなり耐水性が低下する等の虞れがある。

0018

上記オキサゾリン化合物としては、1個以上のオキサゾリン基を有するオキサゾリン誘導体を指し、1分子中に2個以上のオキサゾリン基を有する化合物であっても、1分子中に1個以上のオキサゾリン基を有するモノマー由来繰り返し単位を有する共重合体であってもよい。例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、4,4,6−トリメチル−2−ビニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−アクリロイルオキシメチル−2,4−ジメチル−2−オキサゾリン、4−メタクリロイル−オキシメチル−2,4−ジメチル−2−オキサゾリン、4−メタクリロイル−オキシメチル−2−フェニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−(4−ビニルフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン、4−エチル−4−ヒドロキシメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−エチル−4−カルボエトキシメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、ビニルオキサゾリン類をモノマー由来とした共重合体、ビニルオキサゾリン類とスチレンメタクリル酸メチルアクリロニトリル等の共重合可能な任意のモノマーとの共重合体等が挙げられる。特に2−オキサゾリン誘導体が反応性に富み工業的にも実用化されており好適である。本発明に用いられるオキサゾリン誘導体としては市販品である日本触媒化学工業株式会社製のエポクロスK−1000、K−1020E、K−1030E、K−2000、K−2020E、K−2030E、WS−500、WS−700、RPS−1005等が好ましい。

0019

本発明の生分解性樹脂の水系分散体は、カルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物で封止された上記生分解性樹脂を、水系媒体に分散させることにより得ることができる。また、カルボキシル基末端がオキサゾリン化合物で封止されていない生分解性樹脂を、オキサゾリン化合物の存在下で水系媒体に分散させることにより、カルボキシル基末端の少なくとも一部がオキサゾリン化合物で封止された生分解性樹脂の水系分散体を得ることもできる。分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂に対するオキサゾリン化合物の割合は、0.1〜30重量%であることが好ましい。0.1重量%未満では加水分解抑制効果を十分に得られない虞れがあり、30重量%を超えると生分解性樹脂の水系分散体の製造が困難になる、あるいは水系分散体が経時でゲル化する等の虞れがあり、さらに造膜後の皮膜が脆くなり耐水性が低下する等の虞れがある。

0020

生分解性樹脂を水系媒体に分散させるには、例えば攪拌装置を有する密閉槽内に、生分解性樹脂と分散剤水溶液を同時に仕込み加熱攪拌しながら加圧して生分解性樹脂を分散させる加圧分散法、常圧または加圧下に保持されている熱分散剤水溶液中に生分解性樹脂を添加攪拌して分散させる直接分散法、生分解性樹脂の有機溶媒溶液を分散剤水溶液中に添加攪拌して分散させた後、有機溶媒を留去する方法、生分解性樹脂を加熱溶融させ、これに分散剤水溶液を添加攪拌して生分解性樹脂を水に分散させる転相法、押出し成型機中で加熱された樹脂中に分散剤水溶液を圧入して分散体を得る押出し分散法等を採用することができる。これら以外の方法でも、生分解性樹脂の水系分散体を得ることができる方法であれば適宜採用することができるが、生分解性樹脂の幅広い種類に適応が可能な点で、上記した生分解性樹脂の有機溶媒溶液を分散剤水溶液中に添加攪拌して分散させた後、有機溶媒を留去する方法が好ましい。また水系分散体を調製するに際し、必要により高圧ホモゲナイザー等の分散装置を併用しても良い。

0021

生分解性樹脂を水系媒体に分散させる際に用いる分散剤としては、アニオン性界面活性剤カチオン性界面活性剤非イオン性界面活性剤高分子界面活性剤ポリビニルアルコール等の水溶性高分子を用いることができるが、高分子界面活性剤である(メタアクリルアミドと(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやその中和物等のモノマー、或いはこれらモノマーの4級塩の少なくとも一種とを主成分とする平均分子量30万以上のカチオン性高分子化合物、または(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸やその中和物とを主成分とする平均分子量30万以上のアニオン性高分子化合物の何れかを用いると分散体の粒子径が十分に小さくなり好ましく、上記平均分子量30万以上のカチオン性高分子や平均分子量30万以上のアニオン系高分子化合物と、鹸化度70〜90%、平均分子量5〜30万のポリビニルアルコールとを混合して用いると、分散体の経時分散安定性が更に向上し好ましい。

0022

本発明において生分解性樹脂の水系分散体中には、必要に応じて可塑剤を添加することができ、これらは予め生分解性樹脂中に添加されていても良い。可塑剤としては、クエン酸トリエチルクエン酸トリブチルアセチルクエン酸トリエチルアセチルクエン酸トリブチル等のクエン酸誘導体ジエチレングリコールジアセテートトリエチレングリコールジアセテートトリエチレングリコールジプロピオネート等のエーテルエステル誘導体グリセリントリアセテート、グリセリントリプロピオネート、グリセリントリブチレート等のグリセリン誘導体エチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルブチルグリコレートブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸誘導体、アジピン酸と1,4−ブタンジオールとの縮合体等のアジピン酸誘導体、セバシン酸と1,4−ブタンジオールとの縮合体等のセバシン酸誘導体、コハク酸と1,4−ブタンジオールとの縮合体等のコハク酸誘導体、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン等のポリヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。これらのうちアジピン酸誘導体、フタル酸誘導体を用いたものが、造膜性向上効果が高い点で特に好ましい。可塑剤の使用量は生分解性樹脂100重量部あたり5から40重量部が好ましい。5重量部未満となると可塑化効果が発揮できなくなる虞れがあり、40重量部を超えると可塑剤のブリードアウトが発生する虞れがある。

0023

本発明において生分解性樹脂水系分散体には、必要に応じて上記成分以外に更に、増粘剤表面平滑剤離型剤撥水剤疎水性向上剤)、防錆剤流動性調製剤等を含有せしめることができ、これらは、予め生分解性樹脂中に添加されていても良い。増粘剤としては、ポリエチレングリコール等のポリアルコキシド系高分子メチルセルロースカルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒドロキシエチルメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体カチオン化澱粉エーテル化澱粉等の澱粉誘導体アラビアガムグアーガムキサンタンガム等の植物ガムカゼインキトサンキチン等の動物性高分子等が挙げられる。一方、表面平滑性離型性撥水性等を改善するために、天然ワックス合成ワックス等のワックス類を含有させることができる。天然ワックスとしては、キャンデリラワックスカルナバワックスライスワックス木ろうホホバ固体ろう等の植物系天然ワックスみつろうラノリン鯨ろう等の動物系天然ワックス、モンタンワックスオゾケライトセレシン等の鉱物系天然ワックス、パラフィンワックスマイクロクリスタリンワックスペトロラタムワックス等の石油系天然ワックス等が挙げられる。また合成ワックスとしては、フィッシャートロプシュワックスポリエチレンワックス等の合成炭化水素類、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス硬化ひまし油硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸ステアリン酸アミド無水フタル酸イミド等が挙げられる。

0024

上記可塑剤、界面活性剤、増粘剤、表面平滑剤、離型剤、撥水剤(疎水性向上剤)、防錆剤、流動性調製剤等の成分を配合する場合、これらの成分は生分解性樹脂を分散させる前に予め水に添加しておいても、生分解性樹脂と一緒に水に添加しても、更には生分解性樹脂を水に分散させた後に添加しても良く、生分解性樹脂中に予め添加されていても良い。

0025

本発明の生分解性樹脂の水系分散体は、紙、パルプ、動植物繊維の不織布、織布、編布皮革製品等の動植物素材からなる製品に複合化することで、これらの製品の撥水・撥油性、耐水性、気密性、表面光沢等を向上させることができる。複合化方法としては、本発明の水系分散体を、動植物素材からなるシート状物板状物、不織布、織布、編布、成形品等の製品の表面に塗布したり噴霧したり、これらの製品に含浸させた後、加熱ロールプレス金型等によって加熱、加圧処理する方法等が挙げられる。また、これらの製品の製造原料として用いる動植物素材の粉末粒状体スラリーペースト等に添加して複合化したり、他の天然素材、例えば粘土、砂等の無機系鉱物質等の粉末、粒状体相互を結合するためのバインダーとして用いて粉末、粒状体等と複合化しても良い。例えば、シート基材が紙の場合、生分解性樹脂水系分散体をパルプスラリー中に添加して抄紙することにより、パルプと生分解性樹脂とを複合化させることができる。

0026

本発明の生分解性樹脂の水系分散体を、動植物素材からなる製品の耐水性、耐溶剤性等を高めるために用いる場合、離型性・疎水性向上剤として天然ワックス及び/又は合成ワックスを含有していることが好ましい。天然ワックス及び/又は合成ワックスを含有する場合、製品の撥水・撥油性、耐水性、耐油性、気密性等のより向上を図ることができるとともに、加工時の熱処理工程における加熱ロール、プレス、金型等からの離型性が向上するため好ましい。

0027

本発明の生分解性樹脂の水系分散体によって、紙、不織布、織布、編布、合成樹脂のシートフィルム等のシート基を処理するには、シート基材を水系分散体中に浸漬してシート基材に含浸させたり、水系分散体をシート基材に塗布したり、噴霧する等の方法が挙げられる。またシート基材の製造工程において、シート基材製造原料中に添加することにより、シート基材と複合化することもできる。例えば、シート基材が紙の場合、生分解性樹脂水系分散体をパルプスラリー中に添加して抄紙する等の方法が挙げられる。

0028

【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。

0029

実施例1
オキサゾリン化合物としてエポクロスRPS−1005(株式会社日本触媒製:スチレン・2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体:オキサゾリン当量3300g/eq.)を、オキザゾリン純分が0.5重量%となるように溶融混練したポリ乳酸樹脂(残存ラクチド量300ppm)40重量部、ポリビニルアルコール(鹸化度:81.0%、平均分子量22万) 0.6重量部、アクリルアミド/メタクリル酸重量比で83:17)共重合体(平均分子量2000万)0.4重量部、脱イオン水40重量部、酢酸エチル60重量部をホモミキサーを装着したオートクレーブ中に仕込み、100℃に加熱して10,000r.p.m.で3分間撹拌した後、40℃まで急冷した。その後、減圧下に酢酸エチルを除去して生分解性樹脂水系分散体を得た。得られた生分解性樹脂の水系分散体を25℃で保持した場合、40℃で保持した場合の酸価の変化を、水系分散体製造直後、1週間後、1ヶ月後、6ヶ月後について測定した結果を表1に示す。尚、生分解性樹脂が加水分解すると、分解生成物により酸価が高くなるため、酸価の上昇が少ないものほど加水分解の割合が少ないことを示す。

0030

【表1】

0031

実施例2
オキサゾリン化合物としてエポクロスWS−700(株式会社日本触媒製:水溶性ポリマー:オキサゾリン当量220g/eq.)を、樹脂重量固形分)に対するオキサゾリン純分が0.5重量%となるように添加した脱イオン水にポリ乳酸樹脂(残存ラクチド量300ppm)を実施例1と同様にして分散した。得られた水系分散体を25℃で保持した場合と、40℃で保持した場合の酸価の変化を実施例1と同様に測定した。結果を表1にあわせて示す。

0032

実施例3
実施例2と同様のオキサゾリン化合物を、オキサゾリン純分としての割合が樹脂(固形分)重量の1.0重量%となるように添加した他は、実施例2と同様にして生分解性樹脂の水系分散体を調整した。得られた水系分散体を25℃で保持した場合と、40℃で保持した場合の酸価の変化を実施例1と同様に測定した。結果を表1にあわせて示す。

0033

実施例4
実施例1と同様の樹脂を用いた他は、実施例2と同様にして生分解性樹脂の水系分散体を得た(オキサゾリン化合物のオキサゾリン純分としての総添加量は樹脂重量(固形分)の1.0重量%)。得られた水系分散体を25℃で保持した場合と、40℃で保持した場合の酸価の変化を実施例1と同様に測定した。結果を表1にあわせて示す。

0034

比較例1
市販品のポリ乳酸樹脂(残存ラクチド量300ppm)を使用した他は、実施例1と同様にして水系分散体を得た。得られた水系分散体を25℃で保持した場合と、40℃で保持した場合の酸価の変化を実施例1と同様に測定した。結果を表1にあわせて示す。

0035

実施例5
実施例1で得た生分解性樹脂水系分散体を、坪量50g/m2の再生紙に20g/m2塗布し、150℃で1分間熱プレスした後、抄紙方向の湿潤紙強度を測定した。次いで、この再生紙を40℃の蒸留水中に浸漬し、浸漬1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後の湿潤紙強度を測定した。表2に結果を示す。尚、湿潤紙強度の測定は、JIS P8113に準拠して行った。

0036

比較例2
比較例1と同様にして調製した水系分散体を、実施例8と同様にして塗布した再生紙の湿潤紙強度を同様にして測定した。結果を表2にあわせて示す。

発明を実施するための最良の形態

0037

【表2】

発明の効果

0038

以上説明したように本発明の生分解性樹脂はオキサゾリン化合物により、分子構造中にエステル結合を含む生分解性樹脂中のカルボキシル末端の少なくとも一部が封止されているため、水系媒体に分散させる際に加水分解されにくい。本発明の生分解性樹脂の水系分散体は、オキサゾリン化合物により、生分解性樹脂中のカルボキシル末端の少なくとも一部が封止された生分解性樹脂が水系媒体に分散されていることにより、保存中に生分解性樹脂の加水分解が起こりにくく、生分解性樹脂水系分散体の経時安定性に優れる等の効果を奏する。

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