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技術 トンネルの構築工法

出願人 株式会社IHI建材工業
発明者 泉保彦村上淳
出願日 2003年1月23日 (17年5ヶ月経過) 出願番号 2003-015206
公開日 2004年8月12日 (15年10ヶ月経過) 公開番号 2004-225399
状態 未査定
技術分野 立坑・トンネルの掘削技術 トンネルの覆工・支保
主要キーワード 作業エレメント 側面鋼板 中空箱形 略楔形状 次貫入 高張力鋼線 エレメント同士 幅方向端部側
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年8月12日)のものです。
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図面 (7)

課題

手堀式掘削作業における作業性を改善し、作業効率を向上させて、短い工期経済的にトンネル構築するトンネル構築工法を提供する。

解決手段

地盤Gに対し、覆工断面と略直交する方向に、複数の中空箱形エレメントをトンネルの輪郭に沿って配列するように貫入して、ボックス型エレメント連結体を構成するトンネル構築工法において、上床エレメント1Aの前端側に、桁高hを上床エレメントの桁高h1よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッド2を取り付け、エレメントヘッド2で地盤G内を掘進して上床エレメント1Aを順次貫入していくとともに、桁高の差h2によりエレメントヘッド2の後方側に生じる空隙部Cに掘削土砂Mを順次充填していき、エレメント連結体の構成後に、充填された掘削土砂Mを掘削除去するようにした。

概要

背景

鉄道線路道路等の下に立体交差するトンネル構築する工法として、従来からの現場打設コンクリートによる覆工体の構築工法替えて、URT(Under Railway/Road Tunnelling)工法あるいは角形鋼管締め工法と称される工法等が、最近用いられてきている。こうした工法は、中空箱形トンネル覆工用のエレメント地盤に対して順次貫入することにより、複数のエレメントをトンネルの輪郭に沿って地盤内に配列し、各エレメント同士を相互に連結して、略門型ボックス型或いはトンネル型等のエレメント連結体を構成した後に、このエレメント連結体の内側の土砂掘削除去してトンネルを構築する工法である。こうした工法は、地盤を乱すおそれが少ないために上側の鉄道線路や道路等に殆ど悪影響を与えない、また、工程が少ないので工期を短縮することができる、といった利点がある。

概要

手堀式掘削作業における作業性を改善し、作業効率を向上させて、短い工期で経済的にトンネルを構築するトンネル構築工法を提供する。地盤Gに対し、覆工断面と略直交する方向に、複数の中空箱形のエレメントをトンネルの輪郭に沿って配列するように貫入して、ボックス型のエレメント連結体を構成するトンネル構築工法において、上床エレメント1Aの前端側に、桁高hを上床エレメントの桁高h1よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッド2を取り付け、エレメントヘッド2で地盤G内を掘進して上床エレメント1Aを順次貫入していくとともに、桁高の差h2によりエレメントヘッド2の後方側に生じる空隙部Cに掘削土砂Mを順次充填していき、エレメント連結体の構成後に、充填された掘削土砂Mを掘削除去するようにした。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、手堀式掘削作業における作業性を改善し、作業効率を向上させて、短い工期で経済的にトンネルを構築することのできるトンネル構築工法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

トンネル構築すべき地盤に対し、覆工断面と略直交する方向に、複数の中空箱形エレメントを前記トンネルの輪郭に沿って配列するように貫入して、エレメント連結体を構成し、前記エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリート充填打設し、該コンクリートが固化した後に、前記エレメント連結体の内側の土砂掘削除去してトンネルを構築する工法において、前記エレメントの前端側に、桁高を前記エレメントの桁高よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッドを取り付け、該エレメントヘッドで前記地盤内掘進して前記エレメントを順次貫入していくとともに、前記エレメントと前記エレメントヘッドとの桁高の差により前記エレメントヘッドの後方側に生じる空隙部に、掘削した土砂を順次充填していき、前記エレメント連結体の構成後に、該充填された土砂を掘削除去することを特徴とするトンネルの構築工法

請求項2

トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と略直交する方向に、複数の中空箱形のエレメントを前記トンネルの輪郭に沿って配列するように貫入して、エレメント連結体を構成し、前記エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリートを充填打設し、該コンクリートが固化した後に、前記エレメント連結体の内側の土砂を掘削除去してトンネルを構築する工法において、前記エレメントの前端側に、桁高を前記エレメントの桁高よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッドを予め取り付けるとともに、前記エレメントの外部に、前記エレメントの桁高をかさ上げして前記エレメントヘッドの桁高と合わせるためのかさ上げ部材を取り付け、前記エレメントヘッドで前記地盤内を掘進して前記エレメントを順次貫入し、前記エレメント連結体の構成後に、前記かさ上げ部材を前記エレメントから取り外すことを特徴とするトンネルの構築工法。

技術分野

0001

本発明は、鉄道線路道路等の下に立体交差するトンネル構築する工法に関するものである。

0002

鉄道線路や道路等の下に立体交差するトンネルを構築する工法として、従来からの現場打設コンクリートによる覆工体の構築工法替えて、URT(Under Railway/Road Tunnelling)工法あるいは角形鋼管締め工法と称される工法等が、最近用いられてきている。こうした工法は、中空箱形トンネル覆工用のエレメント地盤に対して順次貫入することにより、複数のエレメントをトンネルの輪郭に沿って地盤内に配列し、各エレメント同士を相互に連結して、略門型ボックス型或いはトンネル型等のエレメント連結体を構成した後に、このエレメント連結体の内側の土砂掘削除去してトンネルを構築する工法である。こうした工法は、地盤を乱すおそれが少ないために上側の鉄道線路や道路等に殆ど悪影響を与えない、また、工程が少ないので工期を短縮することができる、といった利点がある。

0003

図6には、鉄道線路Rの下に立体交差するトンネルを、URT工法により構築する場合の概略を示す。この図に示すように、地盤Gに対し、覆工断面と略直交する方向に、長尺状をなす中空箱形の鋼製エレメント貫入され、ボックス型のエレメント連結体100が構成されている。各エレメントは、トンネルの輪郭に沿って配列されており、その部位に応じて、形状や機能等が各々異なった複数種類のものが用いられている。すなわち、上側水平部を形成する上床エレメント101A、下側水平部を形成する下床エレメント101B、これら上下の水平部を左右両側から結ぶ鉛直部を形成する側壁エレメント101C、水平部と鉛直部とのコーナーを形成するコーナーエレメント101D、及び作業を行うための作業エレメント101Eによって、エレメント連結体100が構成されている。

0004

各エレメントの貫入に際しては、断面の形状及び大きさが各エレメントの断面と略同一であって内部に掘削装置を備えたエレメントヘッド(図示省略)を、各エレメントの前端側に取り付けておき、このエレメントを、入側(坑口側)から推進装置(図示省略)によって推進させていく。すなわち、エレメントヘッドで地盤G内を掘進しながら、エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間に位置する土砂を後方側に搬送して排土していき、エレメントを地盤G内に順次貫入していく。新たに貫入されたエレメントは、隣接する既に貫入されたエレメントと、継手部によって連結される。なお、エレメントヘッド及び推進装置は、エレメント貫入後に取り外す。

0005

全エレメントの貫入が終了して、ボックス型のエレメント連結体100が構成されたら、周囲の土圧に抗するように、水平部及び鉛直部にプレストレスを導入する。すなわち、各エレメントの継手部側に複数形成された孔(図示省略)に高張力鋼線Wを順次挿通し、水平部及び鉛直部にわたって予め貫通させておく。こうしておいて、エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリート(図示省略)を充填打設し、コンクリートが固化した後に、高張力鋼線Wを端部側から緊張することで、プレストレスを導入する。この作業は、作業エレメント101E内に作業者が入って行う。

0006

その後、エレメント連結体100の内側の土砂を掘削除去する。こうすることで、プレストレストコンクリート部材とされたエレメント連結体100の内側に、トンネルが構築される。

背景技術

0007

【特許文献1】
特開平6−280497号公報

0008

地盤内へのエレメントの貫入に際しては、上記のように、エレメントヘッド内に掘削装置を設けて機械式掘削を行う場合が多いが、機械式掘削を行い難い場合には、例えば特許文献1に記載されているように、中空とされたエレメントヘッド内に掘削作業者が入って、手堀式掘削を行わなければならない。機械式掘削を行い難い場合とは、例えば、地盤内に大きなが多量に存在することや、等が未除去のまま埋設されていること等が、予め判っている場合である。こうした場合に掘削装置を用いると、先端のカッタービット等が損傷してしまうおそれがある。

0009

ところで、エレメントの桁高、特に上記の上床エレメント101Aや下床エレメント101Bの桁高は、トンネルの構造如何によって、極めて低く抑えなければならないことがある。例えば、鉄道線路R等の下側に掘削可能なスペースを広くとれないにも関わらず、トンネル内の断面積を大きくとる必要がある場合等には、上床エレメント101Aや下床エレメント101Bの桁高は、必要な強度等が確保できる範囲内で最小限に抑制することが要求される。エレメントヘッドの桁高も、通常はエレメントの桁高に合わせなくてはならないので、エレメントの桁高があまりに低いと、掘削作業者は無理な姿勢で掘削を行わうことを余儀なくされ、極めて困難な作業を強いられることとなってしまう。こうしたことから、手堀式掘削作業における作業性の改善及び作業効率の向上が求められていた。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、手堀式掘削作業における作業性を改善し、作業効率を向上させて、短い工期で経済的にトンネルを構築することのできるトンネル構築工法を提供することを目的とする。

0011

請求項1に記載の発明は、トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と略直交する方向に、複数の中空箱形のエレメントを前記トンネルの輪郭に沿って配列するように貫入して、エレメント連結体を構成し、前記エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリートを充填打設し、該コンクリートが固化した後に、前記エレメント連結体の内側の土砂を掘削除去してトンネルを構築する工法において、前記エレメントの前端側に、桁高を前記エレメントの桁高よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッドを取り付け、該エレメントヘッドで前記地盤内を掘進して前記エレメントを順次貫入していくとともに、前記エレメントと前記エレメントヘッドとの桁高の差により前記エレメントヘッドの後方側に生じる空隙部に、掘削した土砂を順次充填していき、前記エレメント連結体の構成後に、該充填された土砂を掘削除去することを特徴とする。

0012

また、請求項2に記載の発明は、トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と略直交する方向に、複数の中空箱形のエレメントを前記トンネルの輪郭に沿って配列するように貫入して、エレメント連結体を構成し、前記エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリートを充填打設し、該コンクリートが固化した後に、前記エレメント連結体の内側の土砂を掘削除去してトンネルを構築する工法において、前記エレメントの前端側に、桁高を前記エレメントの桁高よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッドを予め取り付けるとともに、前記エレメントの外部に、前記エレメントの桁高をかさ上げして前記エレメントヘッドの桁高と合わせるためのかさ上げ部材を取り付け、前記エレメントヘッドで前記地盤内を掘進して前記エレメントを順次貫入し、前記エレメント連結体の構成後に、前記かさ上げ部材を前記エレメントから取り外すことを特徴とする。

課題を解決するための手段

0013

このように、エレメントヘッドの桁高をエレメントの桁高よりも高く設定するようにして、その桁高の差を埋め合わせるようにエレメントをかさ上げするようにしているので、エレメントの桁高が極めて低い場合であっても、エレメントヘッドの内部空間を、掘削作業者が作業し易い、手堀式掘削作業に適した高さに設定することができる。

0014

以下、本発明に係るトンネル構築工法の実施の形態について、図面を用いて説明する。

0015

[第1の実施形態]
先ず、第1の実施形態について、図1を用いて説明する。
このトンネルの構築工法においては、鉄道線路等の下に立体交差するトンネルをURT工法により構築する場合に、手堀式掘削によって各エレメントを地盤内に貫入して、従来例におけると同様のボックス型のエレメント連結体(図示省略)を構成する。

0016

図1に示す上床エレメント(エレメント)1Aは、上記従来例において示した上床エレメント101Aとほぼ同一の構成となっており、ボックス型あるいは略門型をなすエレメント連結体における上側水平部を形成するための、矩形断面の長尺状をなす中空箱形のエレメントである。この上床エレメント1Aは、図1(b)に示すように、各々の厚さが10〜30mm程度の上面鋼板11aと下面鋼板11bと左右側面鋼板11cとを、矩形に組んで一体化したものであり、内部空間S1が形成されている。上面鋼板11aと下面鋼板11bの幅方向端部側、つまり上床エレメント1Aの側部には、継手部12が形成されており、この継手部12によって、隣接する上床エレメント1Aやコーナーエレメント等と連結可能となっている。なお、エレメント1Aの桁高h1は、手堀式掘削作業に適しない高さとされており、例えば600mm以下とされている。

0017

図1(a)に示すように、上床エレメント1Aの前端側には、地盤G内を掘進して上床エレメント1Aを地盤G内に貫入していくための、先端側が略楔形状をなす矩形断面の中空箱形のエレメントヘッド2が取り付けられている。このエレメントヘッド2は、各々の厚さが10〜30mm程度の上面鋼板21aと下面鋼板21bと左右側面鋼板(図示省略)とを矩形に組んで一体化したものであり、内部空間S3が形成されている。

0018

このエレメントヘッド2における、幅方向の長さは、上床エレメント1Aと略同一とされているが、桁高は、上床エレメント1Aの桁高h1よりも高く設定されている。すなわち、内部空間S3内の掘削作業者が座って作業できるような、手堀式掘削作業に適した高さとされており、例えば800〜850mm程度とされている。そして、上面鋼板21aと上面鋼板11aとが高さ方向に同一位置となるようにして、エレメントヘッド2は上床エレメント1Aに取り付けられているので、エレメントヘッド2の下面側は、桁高の差、つまり高さh2(=h−h1)だけ、エレメント1Aの下面の位置から下側に向けて突出している。

0019

上床エレメント1Aの地盤G内への貫入に際しては、掘削作業者は、このエレメントヘッド2の内部空間S3に入り、手堀式作業で地盤Gを掘削する。すなわち、上床エレメント1Aの内部空間S1及び隣接する上床エレメント1A等との継手部空間S2に位置する土砂を掘削する。図1における符号Mは、掘削された後の土砂(掘削土砂)である。このとき、上床エレメント1Aの入側(坑口側)に設けた推進装置(図示省略)によって、エレメントヘッド2及び上床エレメント1Aを、掘削作業者の掘削速度に合わせて順次推進させる。すなわち、掘削作業者はエレメントヘッド2とともに移動しながら地盤Gを徐々に掘削していくので、エレメントヘッド2で地盤G内を順次掘進していくことができる。

0020

掘進に伴い、エレメント1の桁高h1とエレメントヘッド2の桁高hとの差h2(=h−h1)の分だけ、掘進方向に対する後方側下部、つまり上床エレメント1Aの下側には、空隙部Cが生ずる。この空隙部Cをそのままにしておくと、空隙部Cに上床エレメント1が落下してしまうので、上床エレメント1Aを所定位置に配列することができない。そのため、エレメント連結体が構成されるまでの間は、空隙部Cに何らかの充填材を充填し、上床エレメント1Aをかさ上げする必要がある。ここでは、エレメントヘッド2が掘進されたことによる掘削土砂Mの一部を充填材として利用し、空隙部Cに順次充填して上床エレメント1Aをかさ上げする。

0021

掘削作業者は、発生した掘削土砂Mを空隙部Cに順次充填していく。なお、上床エレメント1Aの下面鋼板11bの先端側には、掘削作業者が掘削土砂Mを空隙部Cに容易に充填することができるように、開口部(図示省略)が予め形成されていることが好ましいが、少なくともエレメントヘッド2の後端側であって下面鋼板11bよりも下側が開口しておればよい。一部を空隙部Cに充填した余剰の掘削土砂Mは、残土バケットBを用いて坑口側まで搬送し、上床エレメント1A外へと順次排土していく。

0022

この上床エレメント1Aの他に、上記従来例におけると同様の下床エレメント、側壁エレメント、コーナーエレメント及び作業エレメント(全て図示省略)を順次地盤G内に貫入していき、ボックス型のエレメント連結体を構成する。そして、エレメント連結体の水平部及び鉛直部わたって、PC鋼材等からなる高張力鋼線(図示省略)を予め貫通させておき、各エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリート(図示省略)を充填打設する。そしてコンクリートが固化した後に、高張力鋼線を作業エレメント側から緊張して、エレメント連結体の水平部及び鉛直部にプレストレスを導入する。その後、エレメント連結体の内側の土砂を掘削除去する。このとき、空隙部Mに充填した掘削土砂Mもエレメント連結体の内側に位置しているので、ともに掘削除去する。こうすることで、プレストレストコンクリート部材とされたエレメント連結体の内側に、トンネルが構築される。

0023

本実施形態に係るトンネルの構築工法においては、上床エレメント1Aの前端側に、上床エレメント1Aの桁高h1よりも高い桁高hに設定した中空箱形のエレメントヘッド2を取り付け、エレメントヘッド2で地盤G内を掘進して上床エレメント1Aを順次貫入していくとともに、上床エレメント1Aとエレメントヘッド2との桁高の差h2によりエレメントヘッド2の後方側に生じる空隙部Cに掘削土砂Mを順次充填していき、エレメント連結体の構成後に、充填された掘削土砂Mを掘削除去するようにしている。このように、エレメントヘッド2の桁高hを上床エレメント1Aの桁高h1よりも高く設定するようにして、その桁高の差h2を掘削土砂Mで埋め合わせて上床エレメント1Aをかさ上げするようにしているので、上床エレメント1Aの桁高が極めて低い場合であっても、エレメントヘッド2の内部空間S3内を、掘削作業者が作業し易い、手堀式掘削作業に適した高さに設定することができる。これにより、手堀式掘削作業における作業性を改善し、作業効率を向上させて、短い工期で経済的にトンネルを構築することができる。

0024

[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について、図2及び図3を用いて説明する。
なお、本実施形態においては、上記第1の実施形態と比較して、掘削土砂を空隙部に充填する替わりに、かさ上げ部材を用いる点が異なっており、他の構成要素は同一である。そのため、上記第1の実施形態におけると同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳しい説明は省略することとする。

0025

図2(a)及び(b)に示すように、かさ上げ部材3Aは、H型鋼31a、底鋼板31b、側鋼板31c等により構成されているもので、上床エレメント1Aの下側つまり下面鋼板11bに、ボルト締めあるいは溶接等により取り付けられている。このかさ上げ部材3Aは、幅方向及び長さ方向の長さは、ともに上床エレメント1Aの長さと略同一とされているとともに、高さはh2に設定されている。すなわち、上記第1の実施形態における空隙部Cが生じないようにされている。

0026

上床エレメント1Aの地盤G内への貫入に際しては、掘削作業者が、エレメントヘッド2の内部空間S3に入り、手堀式作業で地盤Gを掘削する。このとき、上床エレメント1Aの坑口側に設けた推進装置(図示省略)によって、一体とされているエレメントヘッド2、上床エレメント1A及びかさ上げ部材3を、掘削作業者の掘削速度に合わせて順次推進させる。なおここでは、掘削土砂Mは不要であるので、ほぼ全ての掘削土砂Mを残土バケットBを用いて坑口側まで搬送し、上床エレメント1A外へと順次排土していく。

0027

ここで、図3に、このかさ上げ部材3Aが取り付けられている上床エレメント1Aを用いて構成した、ボックス型のエレメント連結体Uを示す。この図においては、下床エレメント1Bの上側にも、かさ下げ部材3Bが取り付けられている。下床エレメント1Bは、上床エレメント1Aと略同一の構成とされており、またかさ上げ部材3Bは、かさ上げ部材3Aと上下が逆となっているだけで、構成は略同一とされている。下床エレメント1Bを地盤G内に貫入するに際しては、下床エレメント1Bの下面鋼板(符号省略)とエレメントヘッド2の上面鋼板21bとが高さ方向に同一位置となるようにして、エレメントヘッド2を下床エレメント1Bに取り付けておき、下床エレメント1Bの上面鋼板(符号省略)に、ボルト締めあるいは溶接等により、かさ上げ部材3Bを取り付けておく。すなわち、上床エレメント1A及びかさ上げ部材3Aと、下床エレメント1B及びかさ上げ部材3Bとは、各々上下が逆とされている。

0028

これら上床エレメント1A及び下床エレメント1Bの他に、上記従来例におけると同様の構成である側壁エレメント1C、コーナーエレメント1D及び作業エレメント1Eを順次地盤G内に貫入していき、図4に示すように、エレメント連結体Uを構成する。そして、エレメント連結体Uの水平部及び鉛直部わたって、PC鋼材等からなる高張力鋼線Wを予め貫通させておき、各エレメントの内部及び隣接するエレメントとの継手部空間にコンクリート(図示省略)を充填打設する。そしてコンクリートが固化した後に、高張力鋼線Wを作業エレメント1E側から緊張して、エレメント連結体の水平部及び鉛直部にプレストレスを導入する。その後、エレメント連結体Uの内側の土砂を掘削除去する。

0029

土砂を掘削除去すると、エレメント連結体Uの内側にはかさ上げ部材3A,3Bが露出されるので、各々を上床エレメント1A及び下床エレメント1Bから取り外す。こうすることで、図5に示すように、プレストレストコンクリート部材とされたエレメント連結体Uの内側に、トンネルが構築される。

発明を実施するための最良の形態

0030

本実施形態に係るトンネルの構築工法においては、上床エレメント1A及び下床エレメント1Bの前端側に、桁高をこれらエレメントの桁高h1よりも高く設定した中空箱形のエレメントヘッド2を予め取り付けるとともに、これらエレメントの上側あるいは下側の外部に、桁高をエレメントヘッド2の桁高hと合わせるためのかさ上げ部材3A,3Bを取り付け、エレメントヘッド2で地盤G内を掘進してこれらエレメントを順次貫入し、エレメント連結体Uの構成後に、かさ上げ部材3A,3Bを取り外すようにしている。このため、エレメントの桁高が極めて低い場合であっても、エレメントヘッド2の内部空間S3内を、掘削作業者が作業し易い、手堀式掘削作業に適した高さに設定することができる。また、掘進途中に桁高の差による空隙部が生じないので、掘削作業者の作業負担を著しく低減させることができる。これにより、手堀式掘削作業における作業効率をより一層向上させて、更に短い工期で経済的にトンネルを構築することができる。

図面の簡単な説明

0031

以上説明したように、本発明に係るトンネルの構築工法によれば、上記の如き構成を採用しているので、手堀式掘削作業における作業性を改善し、作業効率を向上させて、短い工期で経済的にトンネルを構築することができる。

図1
本発明の第1の実施形態を示す図であって、(a)は掘進途中のエレメントの側断面図、(b)は(a)を坑口側から見た背面図である。
図2
本発明の第2の実施形態を示す図であって、(a)は掘進途中のエレメントの側断面図、(b)は(a)を坑口側から見た背面図である。
図3
図2に示したエレメントを用いて構成されたエレメント連結体の正面図である。
図4
図3に示したエレメント連結体が地盤内に構成された状態を示す概略斜視図である。
図5
図4に示したエレメント連結体によってトンネルが構築された状態を示す概略斜視図である。
図6
従来のエレメント連結体が地盤内に構成された状態の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1A上床エレメント(エレメント)
1B 下床エレメント(エレメント)
2エレメントヘッド
3A,3Bかさ上げ部材
C 空隙部
G地盤
M 掘削土砂

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