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技術 賦活培養を行わずに、宿主細胞に高効率でポリヌクレオチドを導入する方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 河田悦和矢野伸一小嶋洋之
出願日 2002年11月21日 (18年0ヶ月経過) 出願番号 2002-337532
公開日 2004年6月17日 (16年5ヶ月経過) 公開番号 2004-166619
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 微生物、その培養処理
主要キーワード 年度版 度パルス ボルテージ 混合直後 ラッセル ラン藻類 培地容量 ダブリ
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課題

短時間で実験を行うことができる、しかも高い効率の遺伝子導入方法を提供すること。

解決手段

宿主細胞ポリヌクレオチドを導入する方法であって、エレクトロポレーションリポフェクション等の方法により宿主細胞にポリヌクレオチドを導入した後、賦活培地での賦活培養を行わずに選択培地での培養を行うことを特徴とする、簡便且つ高い効率が得られる方法。

概要

背景

宿主細胞ポリヌクレオチドを導入し、遺伝子やタンパク質発現させることは、遺伝子の機能解析のためには必須となる技術である。そのため、種々の宿主細胞にポリヌクレオチドを導入することにより、遺伝子やタンパク質を発現させることを目的として、様々な技術や試薬の改良が試みられている。

概要

短時間で実験を行うことができる、しかも高い効率の遺伝子導入方法を提供すること。宿主細胞にポリヌクレオチドを導入する方法であって、エレクトロポレーションリポフェクション等の方法により宿主細胞にポリヌクレオチドを導入した後、賦活培地での賦活培養を行わずに選択培地での培養を行うことを特徴とする、簡便且つ高い効率が得られる方法。 なし

目的

本発明の主な目的は、短時間で、効率の高い遺伝子導入方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

宿主細胞ポリヌクレオチドを導入する方法であって、(I)宿主細胞にポリヌクレオチドを導入する工程、(II)賦活培地で懸濁する工程、(III)選択培地における培養を行う工程を、この順序で連続して行うことを特徴とする方法。

請求項2

上記(I)の工程をエレクトロポレーション法により行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

上記(I)の工程をリポフェクション法により行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項4

導入されるポリヌクレオチドが、アンピシリン及び/又はクロラムフェニコールに対する耐性遺伝子を含む請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、宿主細胞ポリヌクレオチドを導入する簡便な方法に関する。

0002

宿主細胞にポリヌクレオチドを導入し、遺伝子やタンパク質発現させることは、遺伝子の機能解析のためには必須となる技術である。そのため、種々の宿主細胞にポリヌクレオチドを導入することにより、遺伝子やタンパク質を発現させることを目的として、様々な技術や試薬の改良が試みられている。

0003

例えば、宿主細胞へポリヌクレオチドを導入する方法としては、主として物理法と化学法とが知られており、化学法が先に発見され普及した。

0004

化学法は、例えば、大腸菌の場合には、塩化カルシウム溶液などで細胞を処理し、上でポリヌクレオチドと共存させた後、42℃で短時間温め、再度氷上で2分程度冷却した後に、賦活培地にて1時間程度37℃にて培養し、選択培地植菌するものである。

0005

物理法は、エレクトロポレーション法パーティクルガン法等を含み、例えば、エレクトロポレーション法の場合、大腸菌では対数増殖期の細胞を純水などの塩をほとんど含まない溶液にて洗浄し、氷上にてポリヌクレオチドと共存させた後、短い時間高電圧をかけることで細胞に一時的に小孔を生じさせポリヌクレオチドを導入し、賦活培地にて1時間程度37℃にて培養し、選択培地に植菌するものである。

0006

また真核細胞、特に培養細胞の場合には、化学法として上記の方法のほかにリポフェクション法が知られている。リポフェクション法は、主に正に荷電しているリポソームカチオンリポソーム)とポリヌクレオチドとの複合体を形成させ、該カチオンリポソームを負に荷電している細胞表面に吸着させ、細胞膜と融合させることによって、細胞内にポリヌクレオチドを導入させる方法である(非特許文献1,2参照)。最近、本出願人は、このリポフェクション法が原核細胞にも適用可能であることを見出した(未公開特許出願1参照)。

0007

しかしながら、上記のエレクトロポレーション法又はリポフェクション法において、細胞にヌクレオチドを導入した後、約1時間程度賦活培地で培養し、遺伝子導入操作による細胞のダメージ回復し、導入した薬剤耐性遺伝子の発現を待ってから選択培地で再び培養するのが常識である(例えば、非特許文献1、2等参照)。

0008

また、以下に示すように、市販されている遺伝子導入を行うためのキット説明書マニュアル又はプロトコール)等にも、遺伝子を導入した細胞を賦活培地で培養した後に、選択培地で培養するように記載されている。

0009

例えば、宝酒造株式会社の「E.coli Electro−Cells DH5α、JM109、HB101マニュアル(非特許文献3)」には、「(4)パルスをかけた後、直ちに融解氷冷しておいた1mlのSOC培地を加える。(5)37℃で1時間振盪する(160〜225rpm)。」と記載されている。

0010

STRATAGENE社の「Epicurian Coli(登録商標)Competent Cells Electroporation−Competent Cellsマニュアル(非特許文献4)には、「6. Pulse the sampleonce, then quickely remove the cuvette. Immediately add 960μl of 37℃−sterile SOC medium to resuspend the cells. 7. Transfer the cell suspension to a sterile 15−ml Falcon 2059 polypropylene tube. Incubate the sample at 37℃ for 1 hour while shaking at 225−250rpm.(6.サンプルに一度パルスをかけ、キュベットを取り去る。すぐに37℃の無菌のSOC培地を960μl添加し、再び懸濁する。 7.細胞懸濁液を無菌の15mlファルコン2059ポリプロピレンチューブに移す。サンプルを225〜250rpmで振盪しながら37℃で1時間培養する。)」と記載されている。

0011

ニッポンジーン社の「Competent E.coli(E.P.)使用法(非特許文献5)」には、「エレクトロポーレション後、Hi−Competence Broth 1mlを加え、1.5mlマイクロチューブに移す。37℃にて1時間放置。選択培地に塗布。」と記載されている。

0012

エピセンターテクノロジー社の「TransforMax(登録商標)EC100 Electrocompetent E.coliエレクトロポーレーションプロトコール(非特許文献6)」には、「4.エレクトロポーレーターのメーカー推奨セッティングでエレクトロポーレートします。 5.すぐに室温のSOC培地950μlを加えます。キュベットの中で細胞懸濁液をピペットで混合します。6.細胞懸濁液を滅菌した培養チューブに移します。ゆっくり振盪(225rpm)しながら37℃、1時間インキュベートします。 7.細胞を1:10希釈、1:100希釈し、適当な抗生物質入りプレートにそれぞれの希釈液を100μlプレーティングします。プレートを37℃overnightインキュベートします。」と記載されています。

0013

従って、宿主細胞に遺伝子の導入を行った後に賦活培養を行わないと、その細胞に負担がかかり、遺伝子導入効率が悪くなるなどの悪影響が出るものと考えられている。

0014

【非特許文献1】
サムルック・ジェイ(Sambrook, J. )及びディー.ダブリュー.ラッセル(D.W. Russell)著,「分子クローニング(Molecular Cloning):実験マニュアル(A Laboratory Manual)」,(米国),第3版,コールドスプリングハーバーラボラトリープレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press),2001年

0015

【非特許文献2】
イリアム・ジェイ・ダウアー(William J. Dower),ジェフ・エフミラー(Jeff F. Miller)及びチャールズ・ダブリュー・ラグドール(Charles W. Ragsdale)著:「ハイ・エフィシェンシー・トランスフォーメーションオブ・イー.コリバイ・ハイ・ボルテージエレクトロポレーション(Highefficency transformation of E.coli by high voltage electroporation)」,「ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic AcidsResearch)」,1988年,Vol16,No.13,p.6127−6145

0016

【非特許文献3】
「E.coli Electro−Cells DH5α、JM109、HB101マニュアル」,宝酒造株式会社,2002年度版

0017

【非特許文献4】
「Epicurian Coli(登録商標)Competent Cells Electroporation−Competent Cellsマニュアル」,STRATAGENE社

0018

【非特許文献5】
「Competent E.coli(E.P.)マニュアル」,ニッポンジーン社,2002年度版

0019

【非特許文献6】
「TransforMax(登録商標)EC100 Electrocompetent Cellsマニュアル」,エピセンターテクノロジー社,2002年度版

背景技術

0020

【未公開特許出願1】
特願2002−132197

発明が解決しようとする課題

0021

本発明の主な目的は、短時間で、効率の高い遺伝子導入方法を提供することにある。

0022

本発明者は、上記の如き従来技術の問題点を解決するために、鋭意研究を重ねてきた。その結果、宿主細胞にポリヌクレオチドを導入する際に、エレクトロポーレーション法又はリポフェクション法を行った後、賦活培地で懸濁を行い、選択培地に植菌して培養を行っても、従来の方法通りに賦活培養を行った場合と変わらないか、又はそれを上回る遺伝子導入効率が得られることを見出した。

0023

即ち、本発明は、以下のポリヌクレオチドを導入する方法に関する。

0024

1.宿主細胞にポリヌクレオチドを導入する方法であって、(I)宿主細胞にポリヌクレオチドを導入する工程、(II)賦活培地で懸濁する工程、(III)選択培地における培養を行う工程を、この順序で連続して行うことを特徴とする方法。

0025

2.上記(I)の工程をエレクトロポレーション法により行うことを特徴とする、上記項1に記載の方法。

0026

3.上記(I)の工程をリポフェクション法により行うことを特徴とする、上記項1に記載の方法。

課題を解決するための手段

0027

4.導入されるポリヌクレオチドが、アンピシリン及び/又はクロラムフェニコールに対する耐性遺伝子を含む上記項1に記載の方法。

0028

本発明の遺伝子導入方法において、遺伝子を導入され得る宿主細胞としては、細菌類ラン藻類菌類酵母植物細胞動物細胞など種々の細胞が挙げられる。本発明においては、大腸菌等の原核生物が好ましい。使用できる大腸菌の種類は限定されず、例えば、通常遺伝子組換えに使用されているDH5α、DH10B、BL21(DE3)等のK12株由来のものが例示できる。

0029

本明細書において、ポリヌクレオチドとは各種DNAを含み、例えば、自己増殖するプラスミドPCR断片等も含むものとする。ポリヌクレオチドの種類、調製法等は特に限定されず、実験の目的等に応じて適宜選択することができる。

0030

また、通常、ポリヌクレオチドを導入する際には、選択培地での培養によりポリヌクレオチドが導入されたかどうかを確認するために、薬剤耐性遺伝子を導入するのが好ましい。本発明において細胞に組み込む薬剤耐性遺伝子としては、アンピシリン及び/又はクロラムフェニコールを含む薬剤に対する耐性遺伝子が特に好ましい。

0031

本発明においては種々の遺伝子導入法が使用できるが、その中でも特にリポフェクション法及びエレクトロポレーション法が好ましい。

0032

リポフェクション法に用いるトランスフェクション試薬としては、一般に動物の培養細胞に使用されるトランスフェクション試薬を用いることができ、脂質を主成分とするトランスフェクション試薬を用いることが好ましく、カチオンリポソームを主成分とするものが特に好ましい。

0033

好ましいトランスフェクション試薬としては、例えば、DOAP(N−[1−(2,3−dioleoyloxy)propyl]−N,N,N−trimethylammonium methyl sulfate)、DOSFER(1,3−Di−Oleoxyloxy−2−(6−Carboxy−spermyl)−propylamid)、Transome(登録商標)、FuGENE(登録商標)6等を例示することができる。

0034

ポリヌクレオチドを細胞に導入する際には、例えば、室温でポリヌクレオチドとトランスフェクション試薬とをあらかじめ混合し、複合体を形成させることが好ましい。ポリヌクレオチドとトランスフェクション試薬とを混ぜ合わせる割合は、ポリヌクレオチドの種類、用いるトランスフェクション試薬の種類等に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリヌクレオチド1μgあたり脂質成分として1〜1000μg程度が例示できる。

0035

また、ポリヌクレオチドとトランスフェクション試薬とを混ぜる方法は、ポリヌクレオチドとトランスフェクション試薬とが複合体を形成する限り限定されないが、例えば、マイクロチューブのようなケースにカチオンリポソームを含む溶液を予め入れておき、必要量のポリヌクレオチドを含む溶液を添加し、必要に応じて軽く混和し、約1分以上、好ましくは10〜15分間程度、例えば室温で静置すればよい。また、その逆でも良い。

0036

上記のようにして得られた複合体を、細胞と接触させてポリヌクレオチドを原核細胞に導入する。複合体と細胞とを接触させる方法としては通常の方法が使用でき、適宜選択することができる。例えば、氷上で大腸菌に複合体を添加してもよいし、単に大腸菌の存在する培地中に例えば37℃の温度下で複合体を添加してもよい。

0037

エレクトロポレーション法としては、公知の方法が使用でき、実験条件などは適宜選択することができる。

0038

上記のようにして、例えば、リポフェクション法、エレクトロポレーション法のような公知の方法で、ポリヌクレオチドが導入された細胞が得られる。

0039

本発明においては、得られた(ポリヌクレオチドが導入された)細胞を、賦活培地で懸濁することが特に好ましい。この懸濁に使用できる培地としてはSOC培地のような賦活培地、LB培地のような通常の最近を培養するための培地が挙げられる。

0040

懸濁する時間は短時間でよい。例えば、細胞にポリヌクレオチドを導入してから2分程度以内、好ましくは1分程度以内、更に好ましくは30秒程度以内に選択培地での培養を始めることができるぐらいが好ましい。

0041

好ましい実施態様の1つとしては、ポリヌクレオチドを導入した細胞を、賦活培地で数回、好ましくは2,3回ピペッティングを行った直後に選択培地での培養を始めるのが好ましい。選択培地での培養により、ポリヌクレオチドが細胞に導入されたかどうかを確認することができる。

0042

驚くべきことに、通常では遺伝子導入効率が激減するものと考えられている賦活培養を行わない本発明の方法を用いることによって、従来の方法と全く遺伝子導入効率が変わらないか、又はそれを上回る効率を得ることができるのである。しかも、賦活培養という長時間を要する工程を省くことができるので、忙しい研究者にとっては非常に優れた方法であるといえる。

0043

【実施例】
以下に、実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明瞭にする。

0044

実施例1:エレクトロポレーション法(大腸菌DH5α市販セルSOC混合直後60分後比較)
10pg/μlの自律増殖するプラスミドpUC19(アンピシリン耐性)、pHSG397(クロラムフェニコール耐性)を準備し、大腸菌DH5αエレクトロコンピテントセル(TAKARA、50μl)にそれぞれ1μl加え、氷上でミックスした後、BIORAD社のGENE PULSERII(100Ω, 50μF, 2.5kV, 0.2cmキュベット)にてエレクトロポレーションを行った。

0045

終了後、直ちに37℃のSOC培地を加え、2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐにその一部を抗生物質を含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。また、コントロールとして、37℃で60分間SOC培地でインキュベートした後に、抗生物質を含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートしたものを使用した。

0046

SOC培地でピペッティングを行った直後にプレートに塗布したものは、pUC19 DNAの場合1μgあたり1.3×109株、SOC培地で60分間インキュベートした後にプレートに塗布したものは1.0×109株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られた。

0047

また、pHSG397 DNAの場合は、SOC培地でピペッティングを行った直後にプレートに塗布したものは1μgあたり8.8×108株、60分間 SOC培地で培養を行った後にプレートに塗布したものは1.0×109株のクロラムフェニコール耐性の形質転換株が得られた。

0048

これらの結果から、アンピシリン耐性株においては、従来の方法で得られる効率よりも高い効率が得られるがわかった。また、クロラムフェニコール耐性株においては、従来の方法とほとんど変わらない効率が得られることがわかった。

0049

実施例2:エレクトロポレーション法(大腸菌DH5α市販セルSOC混合直後60分後比較)
10pg/μlの自律増殖するプラスミドpUC19(アンピシリン耐性)、pBR328(アンピシリン、クロラムフェニコール及びテトラサイクリンに耐性)、pHSG397(クロラムフェニコール耐性)、pHSG298(カナマイシン耐性)を準備し、大腸菌DH5αエレクトロコンピテントセル(TAKARA、50μl)に、それぞれ1μl加え、氷上でミックスした後、BIORAD社のGENE PULSERII(100Ω, 50μF, 2.5kV, 0.2cmキュベット)にてエレクトロポレーションを行った。

0050

終了後、直ちに37℃のSOC培地で2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐにその一部を抗生物質(「表1の耐性を示す薬剤名」として記載されたもの)を含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。

0051

コントロールとしては、エレクトロポレーションを行い、SOC培地で37℃でそれぞれ30分間、60分間インキュベートした後に選択培地での培養を行ったものを使用した。

0052

結果を表1に示す。「ピペッティング」、「30分培養」及び「60分培養」の欄の数値は全て、遺伝子1μgあたりの形質転換株の数を示している。

0053

【表1】

0054

表1の結果から、アンピシリン耐性遺伝子(pUC19及びpBR328の両者とも)に関しては、ピペッティングを行った直後に選択培地で培養したもの(ピペッティング)の方が、賦活培地で培養した(30分培養、60分培養)ものよりも遺伝子導入効率が高かった。

0055

また、クロラムフェニコール耐性遺伝子(pHSG397)に関しては、ピペッティングを行った直後に選択培地で培養したものは、賦活培地での培養を行ったもの(30分培養、60分培養)とほとんど差がなかった。

0056

即ち、作用メカニズム制菌的な抗生物質(アンピシリン等)耐性の遺伝子を導入したものは、エレクトロポレーションした後、賦活培地でピペッティングを行った直後に選択培地のプレートに塗布しても問題なく、一方、殺菌的な抗生物質(カナマイシン等)耐性の遺伝子を導入したものは、エレクトロポレーションした後に賦活培地でピペッティングを行った直後に選択培地に塗布すると、殺菌されコロニーが生じないと考えられる。

0057

実施例3:エレクトロポレーション法(大腸菌DH10B自作セルSOC混合直後60分後比較)
大腸菌DH10BセルをLB培地にて37℃で一晩培養した後、SB培地に植菌した。OD600=0.6まで培養し、遠心分離器にて集菌後ミリQ水にて数回洗浄し、SB培地容量の1/100容量の10%グリセロール溶液にて懸濁し、50μlずつ分注することにより、エレクトロポーレーション用のコンピテント細胞を自作した。

0058

10pg/μlの自律増殖するプラスミドpUC19(アンピシリン耐性)、pHSG397(クロラムフェニコール耐性)を準備し、先の大腸菌DH10Bエレクトロコンピテントセルにそれぞれ1μl加え、氷上でミックスした後、BIORAD社のGENE PULSERII(100Ω, 50μF, 2.5kV, 0.2cmキュベット)にてエレクトロポレーションを行った。

0059

終了後、直ちに37℃のSOC培地を加えて2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐに一部を抗生物質を含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。また、コントロールとして、SOC培地で37℃で60分間インキュベートした後に抗生物質を含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートしたものを使用した。

0060

pUC19 DNAの場合、SOC培地でピペッティングした直後にプレートに塗布したものでは1μgあたり8.0×108株、SOC培地で60分間培養した後にプレートに塗布したものでは6.8×108株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られ、pHSG397 DNAの場合では、SOC培地でピペッティングした直後にプレートに塗布したものでは1μgあたり5.5×108株、SOC培地で60分間培養した後にプレートに塗布したものでは60分後で6.0×108株のクロラムフェニコール耐性の形質転換株が得られた。

0061

これらの結果から、アンピシリン耐性株においては、従来の方法で得られる効率よりも高い効率が得られるがわかった。また、クロラムフェニコール耐性株においては、従来の方法とほとんど変わらない効率が得られることがわかった。

0062

実施例4:リポフェクション法(大腸菌DH5α定常期セルDOTAPSOC混合直後、60分後比較)
10ng/μlの自律増殖するプラスミドpUC19を準備し、2本のマイクロチューブに5μlずつ分注した。一方には、トランスフェクション試薬DOTAP Liposomal Transfection Reagent(Roche社、モノチオニックタイプ、N−[1−(2,3−dioleoyloxy) propyl]−N,N,N−trimethylammonium methyl sulfate)3.0μl、他方にはミリQ水3.0μlを加え、室温にて混合し5分放置し、ポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体を得た。

0063

大腸菌DH5αを一晩LB培地にて培養したもの(OD600=3.0)を集菌し、1/50量のSOC培地にて懸濁した。ここにポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体(又はポリヌクレオチドのみ)を加え、直ちに37℃のSOC培地を加えて2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐに一部をアンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。また、コントロールとしてSOC培地で60分間培養した後にプレートに塗布したものを用いた。

0064

トランスフェクション試薬を混ぜた場合、SOC培地でピペッティングした直後にプレートに塗布したものでは、pUC19 DNA 1μgあたり3.7×102株、SOC培地で60分間培養した後にプレートに塗布したものでは、pUC19 DNA 1μgあたり2.5×102株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られた。なお、トランスフェクション試薬を含まないものでは、形質転換株は全く検出されなかった。

0065

この結果から、トランスフェクション法においても、アンピシリン耐性遺伝子は、従来の方法で得られる効率よりも高い効率が得られることがわかった。

0066

実施例5:リポフェクション法(大腸菌DH5α対数増殖期セルDOTAPSOC混合直後、60分後比較)
10ng/μlの自律増殖するプラスミドpUC19を準備し、2本のマイクロチューブに5μlずつ分注した。一方には、トランスフェクション試薬DOTAP Liposomal Transfection Reagent(Roche社、モノカチオニックタイプ、N−[1−(2,3−dioleoyloxy) propyl]−N,N,N−trimethylammonium methyl sulfate)3.0μl、他方にはミリQ水3.0μlを加え、室温にて混合し5分放置して、ポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体を得た。

0067

大腸菌DH5αを一晩LB培地にて培養したものをSOC培地に植菌し、OD600=0.6まで培養した後、集菌し、1/50量のSOC培地にて懸濁した。ここにポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体(又はポリヌクレオチドのみ)を加え、直ちに37℃のSOC培地を加えて2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐにその一部をアンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。また、コントロールとして、SOC培地で60分間インキュベートした後にプレートに塗布したものを使用した。

0068

トランスフェクション試薬を混ぜた場合、ピペッティングした直後にプレートに塗布したものでは、pUC19 DNA 1μgあたり3.0×102株、SOC培地で60分間インキュベートした後プレートに塗布したものでは、2.8×102株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られた。なお、トランスフェクション試薬を含まない方では全く形質転換株は検出されなかった。

0069

この結果から、トランスフェクション法においても、アンピシリン耐性遺伝子においては、従来の方法で得られる効率よりも高い効率が得られるがわかった。

0070

実施例5:リポフェクション法(大腸菌DH5α対数増殖期セルDOSFERSOC混合直後、60分後比較)
10ng/μlの自律増殖するプラスミドpUC19を準備し、2本のマイクロチューブに5μlずつ分注した。一方には、トランスフェクション試薬DOSFER Liposomal Transfection Reagent(Roche社、ダイカチオニックタイプ、1,3−Di−Oleoxyloxy−2−(6−Carboxy−spermyl)−propylamid)3.0μl、他方にはミリQ水3.0μlを加え、室温にて混合し5分放置し、ポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体を得た。

0071

大腸菌DH5αを一晩LB培地にて培養したものからSOC培地に植菌し、OD600=0.6まで培養した後、集菌し、1/50量のSOC培地にて懸濁した。ここにポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体(もしくはポリヌクレオチド)を加え、37℃のSOC培地を加えて2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐに一部をアンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。またコントロールとして、SOC培地で60分間インキュベートした後にアンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートしたものを使用した。

0072

トランスフェクション試薬を混ぜた場合、ピペッティングした直後にプレートに塗布したものでは、pUC19 DNA 1μgあたり3.0×102株、SOC培地で60分間インキュベートした後にプレートに塗布したものは2.8×102株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られた。なお、トランスフェクション試薬を含まない方では全く形質転換株は検出されなかった。

0073

この結果から、トランスフェクション法においても、アンピシリン耐性株においては、従来の方法で得られる効率よりも高い効率が得られるがわかった。

0074

実施例7:リポフェクション法(大腸菌DH10B対数増殖期セルDOTAPSOC混合直後、60分後比較)
10ng/μlの自律増殖するプラスミドpUC19を準備し、2本のマイクロチューブに5μlずつ分注した。一方には、トランスフェクション試薬DOTAP Liposomal Transfection Reagent(Roche社、モノカチオニックタイプ、N−[1−(2,3−dioleoyloxy) propyl]−N,N,N−trimethylammonium methyl sulfate)3.0μl、他方にはミリQ水3.0μlを加え、室温にて混合し5分放置して、ポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体を得た。

0075

大腸菌DH10Bを一晩LB培地にて培養したものをSOC培地に植菌し、OD600=0.6まで培養した後、集菌し、1/50量のSOC培地にて懸濁した。ここにポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体(又はポリヌクレオチドのみ)を加え、37℃のSOC培地を加えて2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐにその一部をアンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。また、コントロールとして、SOC培地で37℃で60分間インキュベートした後に、アンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートしたものを使用した。

0076

トランスフェクション試薬を混ぜた場合、ピペッティングの直後にプレートに塗布したものでは、pUC19 DNA 1μgあたり3.0×102株、SOC培地で60分間培養した後にプレートに塗布したものでは、2.8×102株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られた。なお、トランスフェクション試薬を含まない方では全く形質転換株は検出されなかった。

0077

この結果から、トランスフェクション法においても、アンピシリン耐性遺伝子においては、従来の方法で得られる効率よりも高い効率が得られるがわかった。

0078

実施例7:(リポフェクション法 DH5α市販セルDOTAPSOC混合直後、60分後比較)
10ng/μlの自律増殖するプラスミドpUC19を準備し、2本のマイクロチューブに2μlずつ分注した。一方には、トランスフェクション試薬DOTAP Liposomal Transfection Reagent(Roche社、モノカチオニックタイプ、N−[1−(2,3−dioleoyloxy) propyl]−N,N,N−trimethylammonium methyl sulfate)1.0μl、他方にはミリQ水3.0μlを加え、室温にて混合し5分放置して、ポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体を得た。

0079

大腸菌DH5αエレクトロコンピテントセル(TAKARA、50μl)にポリヌクレオチド及びトランスフェクション試薬の複合体(又はポリヌクレオチドのみ)を加え、5分氷上にてインキュベートした後、37℃のSOC培地を加えて2,3回軽くピペッティングを行った後、すぐにアンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートした。またコントロールとして、SOC培地で37℃で60分間インキュベートしたものを、アンピシリンを含むLB培地プレートに塗布し、37℃で一晩インキュベートしたものを使用した。

0080

トランスフェクション試薬を混ぜた場合、ピペッティングの直後にプレートに塗布したものではpUC19 DNA 1μgあたり1.9×104株、SOC培地で60分間培養した後プレートに塗布したものでは2.0×104株のアンピシリン耐性の形質転換株が得られたが、トランスフェクション試薬を含まない方では全く形質転換株は検出されなかった。

発明を実施するための最良の形態

0081

この結果から、トランスフェクション法においても、アンピシリン耐性株においては、従来の方法で得られる効率と同程度の効率が得られるがわかった。

発明の効果

0082

本発明のポリヌクレオチドを細胞に導入した後、賦活培養を行わない方法によれば、細胞にポリヌクレオチドを導入した後、直ちに選択培地で培養することにより、短時間に実験を行うことができ、しかも十分に高い遺伝子導入効率を得ることができる。

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