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技術 側鎖に(フェニルメチル)オキシ構造を有するユニットを含む新規なポリヒドロキシアルカノエート及びその製造方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 見目敬古崎眞也本間務矢野哲哉
出願日 2003年10月16日 (17年4ヶ月経過) 出願番号 2003-356749
公開日 2004年6月10日 (16年8ヶ月経過) 公開番号 2004-162045
状態 特許登録済
技術分野 微生物による化合物の製造 高分子組成物 ポリエステル、ポリカーボネート 生分解性ポリマー
主要キーワード 目的ユニット 沈殿固化 くい環 シクロヘキシル構造 軟質部材 ヒドロキシアルケン ホモジナイザー法 アルカン酸ユニット
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図面 (2)

課題

活性基を有するPHA微生物による生産性が高く、活性基を有する側鎖のユニット比を制御でき、さらにポリマーとしての応用が制限されないように物性を任意に制御し得るようなPHA及びその製造方法を提供する。

解決手段

下記化学式(1)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチルオキシアルカン酸ユニットを含むPHA及びその製造方法。

化1

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)

概要

背景

これまで、多くの微生物が、ポリ3−ヒドロキシ酪酸PHB)あるいはその他のポリヒドロキシアルカノエートPHA)を生産し、その菌体内蓄積することが報告されている。これらポリヒドロキシアルカノエートなどの微生物が産生するポリマーは、従来のプラスチックと同様に、溶融加工等により各種製品の生産に利用することができる。さらに、微生物が産生するポリマー、例えば、ポリヒドロキシアルカノエートなどは、生分解性を有しており、自然界の微生物により完全分解されるという利点を有している。従って、例えば、微生物が産生するポリヒドロキシアルカノエートは、廃棄した際、従来の多くの合成高分子化合物のように自然環境にそのまま残留し、汚染を引き起こす要因となることがない。また、微生物が産生するポリヒドロキシアルカノエートは、一般に生体適合性にも優れており、医療用軟質部材等としての応用も期待されている。

この微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートは、その生産に用いる微生物の種類、ならびに、培地組成培養条件等により、様々な組成や構造のものとなり得ることも知られている。これまで、主にポリヒドロキシアルカノエートの物性の改良という観点から、微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートの組成や構造の制御を試みる研究がなされてきた。

微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートの組成や構造の制御を目的とする研究の一つとして、近年、ユニット中に芳香環を有するポリヒドロキシアルカノエートを微生物に生産させる研究が盛んになされている。

(a)フェニル基もしくはその部分置換体を含むもの
・5−フェニル吉草酸基質として、シュードモナスレオボランス(Pseudomonasoleovorans)が3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸をユニットとして含むポリヒドロキシアルカノエートを生産することが報告されている(Makromol.Chem.,191号、1990年、p.1957−1965(非特許文献1)、Macromolecules,24号、1991年、p.5256−5260(非特許文献2))
・5−(p−トリル)吉草酸を基質として、シュードモナスオレオボランスが3−ヒドロキシ−5−(p−トリル)吉草酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを生産することが報告されている(Macromolecules,29号、1996年、p.1762−1766(非特許文献3))。
・5−(2,4−ジニトロフェニル)吉草酸を基質として、シュードモナスオレオボランスが3−ヒドロキシ−5−(2,4−ジニトロフェニル)吉草酸ユニット及び3−ヒドロキシ−5−(p−ニトロフェニル)吉草酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを生産することが報告されている(Macromolecules,32号、1999年、p.2889−2895(非特許文献4))。

(b)フェノキシ基もしくはその部分置換体を含むもの
・11−フェノキシウンデカン酸を基質として、シュードモナスオレオボランスが3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉草酸ユニットと3−ヒドロキシ−9−フェノキシノナン酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体を生産することが報告されている(Macromol.Chem.Phys.,195号、1994年、p.1665−1672(非特許文献5))。

3−ヒドロキシ−5−(モノフルオロフェノキシ)ペンタノエート(3H5(MFP)P)ユニット、あるいは3−ヒドロキシ−5−(ジフルオロフェノキシ)ペンタノエート(3H5(DFP)P)ユニットからなる単独重合体;少なくとも、3H5(MFP)Pユニットあるいは3H5(DFP)Pユニットを含有する共重合体;これらのポリマーの産生能を有するシュードモナス・プチダシュードモナス属を用いた、前記のポリマーの製造法に関する発明が開示されている。加えて、その発明の効果として、置換基を有する長鎖脂肪酸を資化して、側鎖末端に、1から2個のフッ素原子置換したフェノキシ基をもつポリマーを合成することができ、また、かかるポリマーは、融点が高い上、良い加工性を保持しつつ、加えて、立体規則性撥水性を与えることができる点を記載している。(特許第2989175号公報(特許文献1))。

このユニット中の芳香環上にフッ素置換を有するフッ素置換PHA以外に、ユニット中の芳香環上にシアノ基ニトロ基が置換したポリヒドロキシアルカノエートの研究もなされている。

シュードモナスオレオボランスATCC29347株及びシュードモナスプチダ(Pseudomonasputida)KT2442株を用いて、オクタン酸と6−(p−シアノフェノキシヘキサン酸あるいは6−(p−ニトロフェノキシ)ヘキサン酸を基質として、3−ヒドロキシ−6−(p−シアノフェノキシ)ヘキサン酸あるいは3−ヒドロキシ−6−(p−ニトロフェノキシ)ヘキサン酸をモノマーユニットとして含むポリヒドロキシアルカノエートの生産が報告されている(Can.J.Microbiol.,41号、1995年、p.32−43(非特許文献6)、PolymerInternational,39号、1996年、p.205−213(非特許文献7))。

これら環上に置換基を持つ芳香環を有するユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートは、ガラス転移温度が高く、加工性も良いという、芳香環に由来するポリマー性状を維持しつつ、芳香環上に存在している置換基に由来する新たな機能も付与された、多機能のポリヒドロキシアルカノエートとなる。

また、その一方で、ユニット中にブロモ基を有するポリヒドロキシアルカノエートを基に、生産ポリマーに対して、前記ブロモ基を利用する化学変換により任意の官能基ポリマー側鎖に導入し、多機能のポリヒドロキシアルカノエートを得ることを目的とした研究も盛んに行われている。

シュードモナスオレオボランスを用いて、側鎖にブロモ基を有するポリヒドロキシアルカノエートを生産し、アセチル化マルトースチオール化物を側鎖に修飾し、その溶解性親水性の異なるポリヒドロキシアルカノエートを合成したことが報告されている(Macromol.RapidCommun.,20号、1999年、p.91−94(非特許文献8))。

シュードモナス・オレオボランス(Pseudomonasoleovolans)を用いて側鎖にビニル基を有するポリエステルを生産し、ポリエステル分子内のビニル基を酸化することにより、エポキシ基を側鎖に有するポリエステルを生産したことが報告されている(Polymer,41号,2000年、p.1703−1709(非特許文献9))。

シュードモナス・オレオボランス(Pseudomonasoleovolans)を用いて側鎖にビニル基を有するポリエステルを生産し、ビニル基をエポキシ化することにより、エポキシ基を側鎖に有するポリエステルを生産したことが報告されている(Macromolecules,31号,1998年、p.1480−1486(非特許文献10))。

ポリエステル側鎖のビニル基を利用し、ポリエステル分子内の架橋反応を行い、ポリエステルの物性を改良したことが報告されている(Polymer,35号,1994年、p.2090−2097(非特許文献11))。

ユニット中に活性基を有するPHAの物性を変化させ、ポリマーとして実際に利用していくために、活性基を有するユニット以外のユニットを含むPHA共重合体を微生物合成することが検討されており、シュードモナスオレオボランス(Pseudomonasoleovorans)を用いて、11−ブロモウンデカン酸、8−ブロモオクタン酸、6−ブロモヘキサン酸といったω−ブロモアルカン酸とn−ノナン酸共存下で3−ヒドロキシ−ω−ブロモアルカン酸ユニット直鎖アルカン酸ユニットを含むPHA共重合体を生産した例が報告されている(Macromolecules,25号、1992年、p.1852−1857(非特許文献12))。

このように、ユニット中にブロモ基やビニル基のような反応性が高い活性基を有するPHAでは、様々な官能基の導入や、化学的変換を施すことが可能であり、また、ポリマーの架橋点ともなり得るため、活性基を有するPHAは、PHAの多機能化を図る上で非常に有効な方法であると言える。
特許第2989175号公報
Makromol.Chem.,191号、1990年、p.1957−1965
Macromolecules,24号、1991年、p.5256−5260
Macromolecules,29号、1996年、p.1762−1766
Macromolecules,32号、1999年、p.2889−2895
Macromol.Chem.Phys.,195号、1994年、p.1665−1672
Can.J.Microbiol.,41号、1995年、p.32−43
PolymerInternational,39号、1996年、p.205−213
Macromol.RapidCommun.,20号、1999年、p.91−94
Polymer,41号,2000年、p.1703−1709
Macromolecules,31号,1998年、p.1480−1486
Polymer,35号,1994年、p.2090−2097
Macromolecules,25号、1992年、p.1852−1857

概要

活性基を有するPHAの微生物による生産性が高く、活性基を有する側鎖のユニット比を制御でき、さらにポリマーとしての応用が制限されないように物性を任意に制御し得るようなPHA及びその製造方法を提供する。下記化学式(1)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチルオキシアルカン酸ユニットを含むPHA及びその製造方法。 (xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)なし

目的

微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートの組成や構造の制御を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

化学式(1)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチルオキシアルカン酸ユニットを含むことを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート。(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)

請求項2

前記化学式(1)に示すユニット以外に、化学式(2)及び(3)に示すユニットの少なくとも一つを含む、請求項1記載のポリヒドロキシアルカノエート。(y及びzは化学式(1)で示すユニットと独立して化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る。)

請求項3

前記化学式(1)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットが、化学式(6):に示す3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸ユニット、及び化学式(7):に示す3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニット、のうちのいずれか一つ以上である、請求項1又は2に記載のポリヒドロキシアルカノエート。

請求項4

前記化学式(1):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットと、化学式(4):(mは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;Rはフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)で示すユニット、もしくは化学式(5):(式中、R1はシクロヘキシル基への置換基を示し、R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、kは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットとを少なくとも分子中に同時に含む、請求項1乃至3のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエート。

請求項5

前記化学式(4)におけるR、即ちフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基が、化学式(8):(式中、R2は芳香環への置換基を示し、R2はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CH=CH2基、COOR3(R3:H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R2は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(9):(式中、R4は芳香環への置換基を示し、R4はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、SCH3基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R4は、異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(10):(式中、R5は芳香環への置換基を示し、R5はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R5は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(11):(式中、R6は芳香環への置換基を示し、R6はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR7、SO2R8(R7:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R8:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R6は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(12):(式中、R9は芳香環への置換基を示し、R9はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR10、SO2R11(R10:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R11:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R9は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(13):で示される残基、化学式(14):で示される残基、化学式(15):で示される残基、化学式(16):(式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR13、SO2R14(R13:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R14:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R12は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、及び化学式(17):(式中、R15は芳香環への置換基を示し、R15はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR16、SO2R17(R16:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R17:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R15は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群からなる群より選択される1つ以上の残基であることを特徴とする請求項4記載のポリヒドロキシアルカノエート。

請求項6

数平均分子量が1000から1000000の範囲である請求項1乃至5のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエート。

請求項7

化学式(19):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を含む条件下で、前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を原料として、化学式(1):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産する能力を有する微生物により生合成せしめることを特徴とする、前記化学式(1):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項8

前記化学式(1)で示されるユニットに加えて、下記化学式(2)及び(3)に示されるユニットの少なくとも一つを含む、請求項7記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。(y及びzは化学式(1)で示すユニットと独立して化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る。)

請求項9

前記化学式(19)に示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸が、化学式(23):に示す4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸、及び化学式(24):に示す5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のうちのいずれか1つ以上である請求項7又は8に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項10

前記化学式(19):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸と、化学式(20):(qは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;R16はフェニル構造、或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)で示す化合物、もしくは化学式(21):(式中、R17はシクロヘキシル基への置換基を示し、R17はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、また、rは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示すω−シクロヘキシルアルカン酸とを含む条件下で、前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸、及び前記化学式(20)で示す化合物もしくは前記化学式(21)で示すω−シクロヘキシルアルカン酸を原料として、前記化学式(1):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットと、化学式(22):(mは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;R18はフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)で示すユニットもしくは化学式(5):(式中、R1はシクロヘキシル基への置換基を示し、R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、また、kは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットとを少なくとも分子中に同時に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産する能力を有する微生物により生合成せしめることを特徴とする、前記化学式(1):(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットと、前記化学式(22):(mは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;R18はフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)で示すユニットもしくは前記化学式(5):(式中、R1はシクロヘキシル基への置換基を示し、R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、また、kは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットとを少なくとも分子中に同時に含む、請求項7乃至9のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項11

前記化学式(20)におけるR16及び前記化学式(22)におけるR18、即ちフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基が、化学式(25):(式中、R19は芳香環への置換基を示し、R19はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CH=CH2基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R19は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(9):(式中、R4は芳香環への置換基を示し、R4はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、SCH3基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R4は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(10):(式中、R5は芳香環への置換基を示し、R5はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R5は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(11):(式中、R6は芳香環への置換基を示し、R6はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR7、SO2R8(R7:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R8:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R6は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(12):(式中、R9は芳香環への置換基を示し、R9はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR10、SO2R11(R10:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R11:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R9は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、化学式(13):で示される残基、化学式(14):で示される残基、化学式(15):で示される残基、化学式(16):(式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR13、SO2R14(R13:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R14:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R12は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群、及び化学式(17):(式中、R15は芳香環への置換基を示し、R15はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR16、SO2R17(R16:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R17:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R15は、ユニット毎に異なっていてもよい。)で示される残基群からなる群より選択される1つ以上の残基であることを特徴とする請求項10記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項12

前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を含む培地中で前記微生物を培養することを特徴とする、請求項7乃至11のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項13

前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸と、前記化学式(20)で示す化合物もしくは前記化学式(21)で示すω−シクロヘキシルアルカン酸とを含む培地中で前記微生物を培養することを特徴とする、請求項10又は11に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項14

前記微生物の培養が、前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸に加えて、ペプチド類酵母エキス有機酸及びその塩、アミノ酸及びその塩、糖類、並びに、炭素数4から12の直鎖アルカン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種類を含む培地中で、前記微生物を培養することを特徴とする請求項12または13に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項15

前記微生物の培養において、培地中に含有されるペプチド類がポリペプトンであり、また、培地中に含有される有機酸或いはその塩が、ピルビン酸オキサロ酢酸クエン酸イソクエン酸ケトグルタル酸コハク酸フマル酸リンゴ酸乳酸、及びこれらの塩からなる群より選択される1つ以上の化合物であり、また、培地中に含有されるアミノ酸或いはその塩が、グルタミン酸アシパラギン酸、及びこれらの塩からなる群より選択される1つ以上の化合物であり、また、培地中に含有される糖類が、グリセロアルデヒドエリトロースアラビノースキシロースグルコースガラクトースマンノースフルクトースグリセロールエリトリトールキシリトールグルコン酸グルクロン酸ガラクツロン酸マルトーススクロース、及びラクトースからなる群より選択される1つ以上の化合物であることを特徴とする請求項14に記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項16

前記微生物の培養が、二段階以上の培養工程を含むことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項17

前記二段階以上の培養工程を含む微生物の培養が、フェド・バッチ培養であることを特徴とする請求項16記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項18

前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を含む培地中で前記微生物を培養し、前記微生物が産生した前記化学式(1)で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを少なくとも含むポリヒドロキシアルカノエートを微生物細胞から回収する工程を有することを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項19

前記微生物として、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物を用いることを特徴とする請求項7乃至18のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

請求項20

前記微生物として、シュードモナス・チコリアイYN2株(PseudomonascichoriiYN2;FERMBP−7375)、シュードモナス・チコリアイH45株(PseudomonascichoriiH45;FERMBP−7374)、及びシュードモナス・ジェッセニイP161株(PseudomonasjesseniiP161;FERMBP−7376)のいずれか1つ以上の株を用いることを特徴とする請求項19記載のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。

発明の属する技術分野

0001

本発明は、新規ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートと、微生物を利用するその製造方法に関する。

背景技術

0002

これまで、多くの微生物が、ポリ3−ヒドロキシ酪酸PHB)あるいはその他のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を生産し、その菌体内蓄積することが報告されている。これらポリヒドロキシアルカノエートなどの微生物が産生するポリマーは、従来のプラスチックと同様に、溶融加工等により各種製品の生産に利用することができる。さらに、微生物が産生するポリマー、例えば、ポリヒドロキシアルカノエートなどは、生分解性を有しており、自然界の微生物により完全分解されるという利点を有している。従って、例えば、微生物が産生するポリヒドロキシアルカノエートは、廃棄した際、従来の多くの合成高分子化合物のように自然環境にそのまま残留し、汚染を引き起こす要因となることがない。また、微生物が産生するポリヒドロキシアルカノエートは、一般に生体適合性にも優れており、医療用軟質部材等としての応用も期待されている。

0003

この微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートは、その生産に用いる微生物の種類、ならびに、培地組成培養条件等により、様々な組成や構造のものとなり得ることも知られている。これまで、主にポリヒドロキシアルカノエートの物性の改良という観点から、微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートの組成や構造の制御を試みる研究がなされてきた。

0004

微生物産生ポリヒドロキシアルカノエートの組成や構造の制御を目的とする研究の一つとして、近年、ユニット中に芳香環を有するポリヒドロキシアルカノエートを微生物に生産させる研究が盛んになされている。

0005

(a)フェニル基もしくはその部分置換体を含むもの
・5−フェニル吉草酸基質として、シュードモナスレオボランス(Pseudomonasoleovorans)が3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸をユニットとして含むポリヒドロキシアルカノエートを生産することが報告されている(Makromol.Chem.,191号、1990年、p.1957−1965(非特許文献1)、Macromolecules,24号、1991年、p.5256−5260(非特許文献2))
・5−(p−トリル)吉草酸を基質として、シュードモナスオレオボランスが3−ヒドロキシ−5−(p−トリル)吉草酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを生産することが報告されている(Macromolecules,29号、1996年、p.1762−1766(非特許文献3))。
・5−(2,4−ジニトロフェニル)吉草酸を基質として、シュードモナスオレオボランスが3−ヒドロキシ−5−(2,4−ジニトロフェニル)吉草酸ユニット及び3−ヒドロキシ−5−(p−ニトロフェニル)吉草酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを生産することが報告されている(Macromolecules,32号、1999年、p.2889−2895(非特許文献4))。

0006

(b)フェノキシ基もしくはその部分置換体を含むもの
・11−フェノキシウンデカン酸を基質として、シュードモナスオレオボランスが3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉草酸ユニットと3−ヒドロキシ−9−フェノキシノナン酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体を生産することが報告されている(Macromol.Chem.Phys.,195号、1994年、p.1665−1672(非特許文献5))。

0007

3−ヒドロキシ−5−(モノフルオロフェノキシ)ペンタノエート(3H5(MFP)P)ユニット、あるいは3−ヒドロキシ−5−(ジフルオロフェノキシ)ペンタノエート(3H5(DFP)P)ユニットからなる単独重合体;少なくとも、3H5(MFP)Pユニットあるいは3H5(DFP)Pユニットを含有する共重合体;これらのポリマーの産生能を有するシュードモナス・プチダシュードモナス属を用いた、前記のポリマーの製造法に関する発明が開示されている。加えて、その発明の効果として、置換基を有する長鎖脂肪酸を資化して、側鎖末端に、1から2個のフッ素原子置換したフェノキシ基をもつポリマーを合成することができ、また、かかるポリマーは、融点が高い上、良い加工性を保持しつつ、加えて、立体規則性撥水性を与えることができる点を記載している。(特許第2989175号公報(特許文献1))。

0008

このユニット中の芳香環上にフッ素置換を有するフッ素置換PHA以外に、ユニット中の芳香環上にシアノ基ニトロ基が置換したポリヒドロキシアルカノエートの研究もなされている。

0009

シュードモナスオレオボランスATCC29347株及びシュードモナスプチダ(Pseudomonasputida)KT2442株を用いて、オクタン酸と6−(p−シアノフェノキシヘキサン酸あるいは6−(p−ニトロフェノキシ)ヘキサン酸を基質として、3−ヒドロキシ−6−(p−シアノフェノキシ)ヘキサン酸あるいは3−ヒドロキシ−6−(p−ニトロフェノキシ)ヘキサン酸をモノマーユニットとして含むポリヒドロキシアルカノエートの生産が報告されている(Can.J.Microbiol.,41号、1995年、p.32−43(非特許文献6)、PolymerInternational,39号、1996年、p.205−213(非特許文献7))。

0010

これら環上に置換基を持つ芳香環を有するユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートは、ガラス転移温度が高く、加工性も良いという、芳香環に由来するポリマー性状を維持しつつ、芳香環上に存在している置換基に由来する新たな機能も付与された、多機能のポリヒドロキシアルカノエートとなる。

0011

また、その一方で、ユニット中にブロモ基を有するポリヒドロキシアルカノエートを基に、生産ポリマーに対して、前記ブロモ基を利用する化学変換により任意の官能基ポリマー側鎖に導入し、多機能のポリヒドロキシアルカノエートを得ることを目的とした研究も盛んに行われている。

0012

シュードモナスオレオボランスを用いて、側鎖にブロモ基を有するポリヒドロキシアルカノエートを生産し、アセチル化マルトースチオール化物を側鎖に修飾し、その溶解性親水性の異なるポリヒドロキシアルカノエートを合成したことが報告されている(Macromol.RapidCommun.,20号、1999年、p.91−94(非特許文献8))。

0013

シュードモナス・オレオボランス(Pseudomonasoleovolans)を用いて側鎖にビニル基を有するポリエステルを生産し、ポリエステル分子内のビニル基を酸化することにより、エポキシ基を側鎖に有するポリエステルを生産したことが報告されている(Polymer,41号,2000年、p.1703−1709(非特許文献9))。

0014

シュードモナス・オレオボランス(Pseudomonasoleovolans)を用いて側鎖にビニル基を有するポリエステルを生産し、ビニル基をエポキシ化することにより、エポキシ基を側鎖に有するポリエステルを生産したことが報告されている(Macromolecules,31号,1998年、p.1480−1486(非特許文献10))。

0015

ポリエステル側鎖のビニル基を利用し、ポリエステル分子内の架橋反応を行い、ポリエステルの物性を改良したことが報告されている(Polymer,35号,1994年、p.2090−2097(非特許文献11))。

0016

ユニット中に活性基を有するPHAの物性を変化させ、ポリマーとして実際に利用していくために、活性基を有するユニット以外のユニットを含むPHA共重合体を微生物合成することが検討されており、シュードモナスオレオボランス(Pseudomonasoleovorans)を用いて、11−ブロモウンデカン酸、8−ブロモオクタン酸、6−ブロモヘキサン酸といったω−ブロモアルカン酸とn−ノナン酸共存下で3−ヒドロキシ−ω−ブロモアルカン酸ユニット直鎖アルカン酸ユニットを含むPHA共重合体を生産した例が報告されている(Macromolecules,25号、1992年、p.1852−1857(非特許文献12))。

0017

このように、ユニット中にブロモ基やビニル基のような反応性が高い活性基を有するPHAでは、様々な官能基の導入や、化学的変換を施すことが可能であり、また、ポリマーの架橋点ともなり得るため、活性基を有するPHAは、PHAの多機能化を図る上で非常に有効な方法であると言える。
特許第2989175号公報
Makromol.Chem.,191号、1990年、p.1957−1965
Macromolecules,24号、1991年、p.5256−5260
Macromolecules,29号、1996年、p.1762−1766
Macromolecules,32号、1999年、p.2889−2895
Macromol.Chem.Phys.,195号、1994年、p.1665−1672
Can.J.Microbiol.,41号、1995年、p.32−43
PolymerInternational,39号、1996年、p.205−213
Macromol.RapidCommun.,20号、1999年、p.91−94
Polymer,41号,2000年、p.1703−1709
Macromolecules,31号,1998年、p.1480−1486
Polymer,35号,1994年、p.2090−2097
Macromolecules,25号、1992年、p.1852−1857

発明が解決しようとする課題

0018

しかしながら、ブロモ基を活性基とするPHAを微生物合成する場合は、得られるPHAの生産性が低く、PHA共重合体を微生物合成した場合は、ブロモ基のユニット比を高くすることや、ユニット比を制御することが困難であった。

0019

また、ビニル基を活性基とするPHAの場合も、アルキル鎖の先端にビニル基がある場合には、ガラス転移温度や融点が低く、ポリマーの加工上及び使用上好ましい物性とは言えなかった。

0020

以上の点から、活性基を有するPHAの微生物による生産性が高く、活性基を有する側鎖のユニット比を制御でき、さらにポリマーとしての応用が制限されないように物性を任意に制御し得るようなPHA及びその製造方法が求められていた。

課題を解決するための手段

0021

本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究の結果、反応性の高い(フェニルメチルオキシ構造を活性基として有するユニットを含むPHAを微生物合成する方法を見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、化学式(1):

0022

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートである。

0023

また本発明は、化学式(19):

0024

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を含む条件下で、
前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を原料として、
化学式(1):

0025

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを生産する能力を有する微生物により生合成せしめることを特徴とする、
前記化学式(1):

0026

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。

発明の効果

0027

本発明により、新規ポリヒドロキシアルカノエート共重合体である、側鎖に[(フェニルメチル)オキシ]構造を有するユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート及び、側鎖に[(フェニルメチル)オキシ]構造を有するユニットと、側鎖にフェニル構造チエニル構造、シクロヘキシル構造のいずれかを有する残基を含むユニットとを分子中に同時に含むポリヒドロキシアルカノエートが提供された。

0028

また、PHAの生産性が高く、[(フェニルメチル)オキシ]構造を有する側鎖のユニット比を制御でき、さらに生産されるPHAの物性を制御し得るPHAの製造方法が提供された。

発明を実施するための最良の形態

0029

本発明のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)は、化学式(1)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを含むことを特徴とするポリヒドロキシアルカノエートである。

0030

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
また、前記化学式(1)に示すユニット以外に、化学式(2)及び(3)に示すユニットの少なくとも一つを含むポリヒドロキシアルカノエートである。

0031

(y及びzは化学式(1)で示すユニットと独立して化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る。)
さらに、前記化学式(1)に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットが、
化学式(6):

0032

に示す3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸ユニット、及び
化学式(7):

0033

に示す3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニット、
のうちのいずれか一つ以上であるポリヒドロキシアルカノエートである。

0034

特に、前記化学式(1):

0035

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
に示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットと、
化学式(4):

0036

(mは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;Rはフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)
で示すユニット、
もしくは
化学式(5):

0037

(式中、R1はシクロヘキシル基への置換基を示し、R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、kは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットと
を少なくとも分子中に同時に含むポリヒドロキシアルカノエートである。

0038

また、前記化学式(4)におけるR、即ちフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基が、
化学式(8):

0039

(式中、R2は芳香環への置換基を示し、R2はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CH=CH2基、COOR3(R3:H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R2は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群
化学式(9):

0040

(式中、R4は芳香環への置換基を示し、R4はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、SCH3基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R4は、異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(10):

0041

(式中、R5は芳香環への置換基を示し、R5はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R5は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(11):

0042

(式中、R6は芳香環への置換基を示し、R6はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR7、SO2R8(R7:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R8:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R6は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(12):

0043

(式中、R9は芳香環への置換基を示し、R9はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR10、SO2R11(R10:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R11:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R9は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(13):

0044

で示される残基、
化学式(14):

0045

で示される残基、
化学式(15):

0046

で示される残基、
化学式(16):

0047

(式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR13、SO2R14(R13:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R14:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R12は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、及び
化学式(17):

0048

(式中、R15は芳香環への置換基を示し、R15はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR16、SO2R17(R16:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R17:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R15は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群
からなる群より選択される1つ以上の残基であるポリヒドロキシアルカノエートである。

0049

特に、数平均分子量が1000から1000000の範囲であるポリヒドロキシアルカノエートである。

0050

本発明のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法は、
化学式(19):

0051

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を含む条件下で、
前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を原料として、
化学式(1):

0052

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産する能力を有する微生物により生合成せしめることを特徴とする、
前記化学式(1):

0053

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。

0054

また、前記化学式(1)で示されるユニットに加えて、下記化学式(2)及び(3)に示されるユニットの少なくとも一つを含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。

0055

(y及びzは化学式(1)で示すユニットと独立して化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る。)
さらに、前記化学式(19)に示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸が、
化学式(23):

0056

に示す4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸、及び
化学式(24):

0057

に示す5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸
のうちのいずれか1つ以上であるポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。

0058

特に、前記化学式(19):

0059

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸と、
化学式(20):

0060

(qは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;R16はフェニル構造、或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)
で示す化合物
もしくは
化学式(21):

0061

(式中、R17はシクロヘキシル基への置換基を示し、R17はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、また、rは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示すω−シクロヘキシルアルカン酸と
を含む条件下で、
前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸、及び前記化学式(20)で示す化合物もしくは前記化学式(21)で示すω−シクロヘキシルアルカン酸を原料として、
前記化学式(1):

0062

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットと、
化学式(22):

0063

(mは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;R18はフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)
で示すユニット
もしくは
化学式(5):

0064

(式中、R1はシクロヘキシル基への置換基を示し、R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、また、kは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットと
を少なくとも分子中に同時に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産する能力を有する微生物により生合成せしめることを特徴とする、
前記化学式(1):

0065

(xは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットと、
前記化学式(22):

0066

(mは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る;R18はフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基を含んでいる)
で示すユニット
もしくは
前記化学式(5):

0067

(式中、R1はシクロヘキシル基への置換基を示し、R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、また、kは化学式中に示した範囲内で任意の一つ以上の整数値をとり得る)
に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットと
を少なくとも分子中に同時に含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。

0068

また、前記化学式(20)におけるR16及び前記化学式(22)におけるR18、即ちフェニル構造或いはチエニル構造のいずれかの構造を有する残基が、
化学式(25):

0069

(式中、R19は芳香環への置換基を示し、R19はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CH=CH2基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R19は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(9):

0070

(式中、R4は芳香環への置換基を示し、R4はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、SCH3基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R4は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(10):

0071

(式中、R5は芳香環への置換基を示し、R5はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、CH3基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基またはC3F7基であり、複数のユニットが存在する場合、R5は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(11):

0072

(式中、R6は芳香環への置換基を示し、R6はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR7、SO2R8(R7:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R8:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R6は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(12):

0073

(式中、R9は芳香環への置換基を示し、R9はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR10、SO2R11(R10:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R11:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R9は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、
化学式(13):

0074

で示される残基、
化学式(14):

0075

で示される残基、
化学式(15):

0076

で示される残基、
化学式(16):

0077

(式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR13、SO2R14(R13:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R14:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R12は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群、及び
化学式(17):

0078

(式中、R15は芳香環への置換基を示し、R15はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2基、COOR16、SO2R17(R16:H、Na、K、CH3、C2H5のいずれかを表し、R17:OH、ONa、OK、ハロゲン原子、OCH3、OC2H5のいずれかを表す)、CH3基、C2H5基、C3H7基、(CH3)2−CH基または(CH3)3−C基であり、複数のユニットが存在する場合、R15は、ユニット毎に異なっていてもよい。)
で示される残基群
からなる群より選択される1つ以上の残基であるポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。

0079

なお、前述した化学式の有するx、y、z、m、q、r、k、R及びR1〜19は、これらをそれぞれ含むモノマーユニット又はモノマーの2種以上が用いられている場合に、各モノマーユニット又はモノマーごとに独立して上記の意味を表す。

0080

本発明のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法は、前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸に加えて、ペプチド類酵母エキス有機酸及びその塩、アミノ酸及びその塩、糖類、並びに、炭素数4から12の直鎖アルカン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種類を含む培地中で、前記微生物を培養することを特徴とするポリヒドロキシアルカノエートの製造方法とすることができる。さらに、前記微生物の培養において、培地中に含有されるペプチド類がポリペプトンであり、また、培地中に含有される有機酸或いはその塩が、ピルビン酸オキサロ酢酸クエン酸イソクエン酸ケトグルタル酸コハク酸フマル酸リンゴ酸乳酸、及びこれらの塩からなる群より選択される1つ以上の化合物であり、また、培地中に含有されるアミノ酸或いはその塩が、グルタミン酸アシパラギン酸、及びこれらの塩からなる群より選択される1つ以上の化合物であり、また、培地中に含有される糖類が、グリセロアルデヒドエリトロースアラビノースキシロースグルコースガラクトースマンノースフルクトースグリセロールエリトリトールキシリトールグルコン酸グルクロン酸ガラクツロン酸、マルトース、スクロース、及びラクトースからなる群より選択される1つ以上の化合物とすることができる。

0081

本発明のポリヒドロキシアルカノエートの製造方法における微生物の培養条件の詳細は、以下のとおりである。

0082

リン酸緩衝液及びアンモニウム塩或いは硝酸塩を基本とした無機塩培地に、以下に示すように種々の必要基質及び栄養素を加える。

0083

目的とする前記化学式(1)で示す3−ヒドロキシ−ω−(フェニルメチル)アルカン酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを生産するための基質として、前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸を含むことが好ましく、より好ましくは、培地あたり0.01%から1%(w/v)、更に好ましくは0.02%から0.2%の割合で含有していることが望ましい。

0084

また、3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットに加えて、前記化学式(22)に示すユニットもしくは前記化学式(5)に示す3−ヒドロキシ−ω−シクロヘキシルアルカン酸ユニットとを少なくとも分子中に同時に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産するためには、基質として前記化学式(19)で示すω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸、及び前記化学式(20)で示す化合物もしくは前記化学式(21)で示すω−シクロヘキシルアルカン酸を含むことが好ましく、より好ましくは、培地あたりそれぞれ0.01%から1%(w/v)、更に好ましくは0.02%から0.2%の割合で含有していることが望ましい。

0085

微生物増殖のための炭素源及び窒素源、ポリヒドロキシアルカノエート生産のためのエネルギー供給源として加える上記の共存基質濃度は、通常培地あたり0.1%から5%(w/v)、更に好ましくは0.2%から2%の割合で含有していることが望ましい。

0086

本発明で用いる培地としては、リン酸塩及びアンモニウム塩或いは硝酸塩等の窒素源を含む無機塩培地ならいかなる培地でも良いが、窒素源の濃度を調節することでPHAの生産性を向上せしめることが可能である。

0087

培養温度としては菌株が良好に増殖可能な温度であれば良く、15℃から37℃、更に好ましくは20℃から30℃程度が適当である。

0088

培養方法としては、微生物が増殖し、PHAを生産する方法であればいかなるものでも良く、液体培養固体培養等を問わない。また、通常のバッチ培養などの一段階培養の他に、一段階培養によって得られた菌体を一度回収し、それを新たに別の培地に添加し、再び培養を行うような二段階培養を用いることができる。また、この二段階培養をより簡便に行うため、菌体を回収せずに培養液にそのまま新たな培地を添加するフェド・バッチ培養を用いることも可能である。さらに連続培養を用いることもできる。

0089

培養形態としても、フラスコ等の培養容器振盪する方法、ファーメンターによる方法等、いかなるものを用いても良い。

0090

微生物にPHAを生産・蓄積せしめる方法としては、上に示した方法の他に、一旦十分に増殖させて後に、塩化アンモニウムのような窒素源を制限した培地へ菌体を移し、目的ユニットの基質となる化合物を加えた状態で更に培養すると生産性が向上する場合がある。

0091

更に、上記のような条件下で微生物を培養し、微生物が産生した前記化学式(1)で示す3−ヒドロキシ−ω−[(フェニルメチル)オキシ]アルカン酸ユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを微生物細胞から回収する工程を有することができる。

0092

微生物細胞から目的のPHAを回収する方法としては、通常行なわれている方法を適用することができる。例えば、クロロホルムジクロロメタン酢酸エチルアセトンなどの有機溶媒による抽出が最も簡便ではあるが、それ以外にジオキサンテトラヒドロフランアセトニトリルが用いられる場合もある。また、有機溶媒が使用しにくい環境中においては、SDS等の界面活性剤による処理、リゾチーム等の酵素による処理、次亜塩素酸塩アンモニアEDTA等の薬剤による処理、或いは超音波破砕法、ホモジナイザー法、圧力破砕法、ビーズ衝撃法、摩砕法、擂潰法、凍結融解法のいずれかの方法を用いて微生物細胞を物理的に破砕することによって、PHA以外の菌体成分を除去して、PHAを回収する方法を用いることもできる。

0093

本発明の製造方法で用いる微生物としては、前記条件を満たす能力を有する微生物であれば如何なる微生物でも良いが、その中でも特にシュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物が望ましく、更に詳しくはシュードモナスチコリアイ(Pseudomonascichorii)、シュードモナスプチダ(Pseudomonasputida)、シュードモナスフルオレセンス(Pseudomonasfluorecense)、シュードモナスオレオボランス(Pseudomonasoleovorans)、シュードモナスアルギノーサ(Pseudomonasaeruginosa)、シュードモナススツッツェリ(Pseudomonasstutzeri)、シュードモナスジェッセニイ(Pseudomonasjessenii)等が望ましい。更に詳しくは、シュードモナスチコリアイYN2株(PseudomonascichoriiYN2;FERMBP−7375)、シュードモナスチコリアイH45株(PseudomonascichoriiH45、FERMBP−7374)、シュードモナスジェッセニイP161株(PseudomonasjesseniiP161、FERMBP−7376)が挙げられる。これら3種の微生物は独立行政法人産業技術総合研究所(旧通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託されており、特開2002−80571号公報に記載されている微生物である。

0094

なお、本発明の微生物の培養、本発明の微生物によるPHAの生産と菌体への蓄積、並びに、本発明における菌体からのPHAの回収は、上記の方法に限定されるものではない。

0095

本発明の一方法に用いた無機塩培地(M9培地)の組成を以下に示す。

0096

〔M9培地〕
Na2HPO4:6.3g/L
KH2PO4:3.0g/L
NH4Cl:1.0g/L
NaCl:0.5g/L、pH=7.0
更に、良好な増殖及びPHAの生産のためには、上記の無機塩培地に以下に示す微量成分溶液を0.3%(v/v)程度添加する必要がある。

0097

〔微量成分溶液〕
ニトリロ三酢酸:1.5;MgSO4:3.0;MnSO4:0.5;NaCl:1.0;FeSO4:0.1;CaCl2:0.1;CoCl2:0.1;ZnSO4:0.1;CuSO4:0.1;AlK(SO4)2:0.1;H3BO3:0.1Na2MoO4:0.1;NiCl2:0.1(単位:g/L)

0098

実施例中の「%」は「%(w/v)」を示す。

0099

[実施例1]
D−グルコース0.5%、ポリペプトン0.1%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、D−グルコース0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%を含むM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0100

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液孔径0.45μmのメンブランフィルター濾過した後、ロータリーエバポレーター濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを33mg得た。

0101

得られたPHAは、以下の条件でNMR分析を行った。
測定機器
FT−NMR:BrukerDPX400
共鳴周波数:1H=400MH
<測定機器>
測定核種:1H
使用溶媒:CDCl3
測定温度:室温
1H−NMRスペクトルチャート図1に、その同定結果を表1にそれぞれ示す。

0102

表1に示す通り、当該PHAは、以下の化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸をモノマーユニットとして含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを94.9mol%含むことがわかった。

0103

また、得られたPHAの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、カラム;東ソーTSK−GELSuperHM−H、溶媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した結果、Mn=123000、Mw=293000であった。

0104

[実施例2]
D−グルコース0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、D−グルコース0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%を含む、窒素源(NH4Cl)を含まないM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0105

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを30mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸をモノマーユニットとして含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを92.6mol%含むことがわかった。

0106

[実施例3]
D−グルコース0.5%、ポリペプトン0.1%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・H45株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、D−グルコース0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%を含むM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0107

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを31mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを91.6mol%含むことがわかった。

0108

[実施例4]
D−グルコース0.5%、ポリペプトン0.1%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、D−グルコース0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%を含むM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0109

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを29mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを90.8mol%含むことがわかった。

0110

[実施例5]
D−グルコース0.5%、ポリペプトン0.1%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、D−グルコース5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸1%を含む水溶液20mLを添加して更に30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0111

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを25mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを79.7mol%含むことがわかった。

0112

[実施例6]
ポリペプトン0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、ピルビン酸0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%を含む、窒素源(NH4Cl)を含まないM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0113

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを24mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを77.8mol%含むことがわかった。

0114

[実施例7]
ポリペプトン0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0115

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを20mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを74.2mol%含むことがわかった。

0116

[実施例8]
酵母エキス0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・H45株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0117

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを16mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを75.9mol%含むことがわかった。

0118

[実施例9]
グルコース0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0119

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを17mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを81.5mol%含むことがわかった。

0120

[実施例10]
ピルビン酸0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0121

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを10mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを88.5mol%含むことがわかった。

0122

[実施例11]
グルタミン酸ナトリウム0.5%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・H45株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0123

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを12mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを86.3mol%含むことがわかった。

0124

[実施例12]
ノナン酸0.1%、5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0125

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを9mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、化学式(26)で表される3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを含み、且つそれ以外のモノマーユニットが3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含む、PHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸のモノマーユニットを24.5mol%含むことがわかった。

0126

[実施例13]
D−グルコース0.5%、ポリペプトン0.1%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、D−グルコース0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%を含むM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0127

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを30mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを92.4mol%含むことがわかった。

0128

また、得られたPHAの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、カラム;東ソーTSK−GELSuperHM−H、溶媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した結果、Mn=138000、Mw=294000であった。

0129

[実施例14]
D−グルコース0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、D−グルコース0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%を含む、窒素源(NH4Cl)を含まないM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0130

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを26mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸をモノマーユニットとして含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを90.5mol%含むことがわかった。

0131

[実施例15]
D−グルコース0.5%、ポリペプトン0.1%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、D−グルコース5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸1%を含む水溶液20mLを添加して更に30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0132

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを20mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを76.8mol%含むことがわかった。

0133

[実施例16]
ポリペプトン0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、ピルビン酸0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%を含む、窒素源(NH4Cl)を含まないM9培地200mLに再懸濁して、更に、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0134

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを19mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを73.2mol%含むことがわかった。

0135

[実施例17]
ポリペプトン0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0136

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを15mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを76.7mol%含むことがわかった。

0137

[実施例18]
酵母エキス0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・H45株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0138

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを14mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを75.5mol%含むことがわかった。

0139

[実施例19]
グルコース0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0140

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを11mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを85.9mol%含むことがわかった。

0141

[実施例20]
ピルビン酸0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0142

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを8mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを90.4mol%含むことがわかった。

0143

[実施例21]
グルタミン酸ナトリウム0.5%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・チコリアイ・H45株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0144

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを10mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つ3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを84.3mol%含むことがわかった。

0145

[実施例22]
ノナン酸0.1%、4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸0.1%とを含むM9培地200mLに、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。

0146

この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを7mg得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果、得られたPHAは、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを含み、且つそれ以外のモノマーユニットが3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸をモノマーユニットとして含むPHAであることが確認された。また、得られたPHAは、1H−NMRスペクトル積分比より、3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸のモノマーユニットを21.9mol%含むことがわかった。

0147

[実施例23]
0.5%のグルコース、6mMの5−フェノキシ吉草酸、及び3mMの5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸を前記M9培地100mlに溶解し、200ml容振とうフラスコに入れてオートクレーブにより滅菌した後、室温まで冷却した。調製した培地中に、予め0.5%のポリペプトンを含むM9培地で30℃、8時間振とう培養したシュードモナス・チコリアイYN2株の培養液を2ml加え、30℃、48時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収し、その菌体を再び上記と同じ培地100mlに懸濁し、200ml容振とうフラスコで30℃、42時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収し、メタノール洗浄した後乾燥した。乾燥菌体量後、クロロホルムを加え、35℃で72時間攪拌することによりポリマーを抽出した。ポリマーが抽出されたクロロホルムをろ過し、エバポレーターにより濃縮した後、冷メタノールで沈殿固化した部分を集め、減圧乾燥して、目的とするポリマーを得た。実施例1と同様の条件でNMR分析を行った結果を図2に示す。得られたPHAは、以下の化学式(27)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=63:37:0)であることが確認された。また、13C−NMR(<測定機器>FT−NMR:BrukerDPX400、共鳴周波数:13C=100MHz、測定核種:13C、使用溶媒:CDCl3、測定温度:室温)により測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0148

ポリマーの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した(東ソーHLC−8220GPC、カラム:東ソーTSK−GELSuperHM−H、溶媒:クロロホルム、ポリスチレン換算)。

0149

また、得られたポリマーの重量(PDW)は0.17g/l、得られたポリマーの数平均分子量は93,000であった。

0150

[実施例24]
0.5%のグルコース、0.1%のポリペプトン、6mMの5−フェノキシ吉草酸、及び3mMの5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸を前記M9培地100mlに溶解し、200ml容振とうフラスコに入れてオートクレーブにより滅菌した後、室温まで冷却した。調製した培地中に、予め0.5%のポリペプトンを含むM9培地で30℃、8時間振とう培養したシュードモナス・チコリアイYN2株の培養液を2ml加え、30℃、42時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収し、メタノールで洗浄した後乾燥した。乾燥菌体を秤量後、クロロホルムを加え、35℃で72時間攪拌することによりポリマーを抽出した。ポリマーが抽出されたクロロホルムをろ過し、エバポレーターにより濃縮した後、冷メタノールで沈殿固化した部分を集め、減圧乾燥して、目的とするポリマーを得た。

0151

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(27)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=38:33:29)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0152

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0153

得られたポリマーの重量(PDW)は0.06g/l、得られたポリマーの数平均分子量は94,000であった。

0154

[実施例25]
実施例24で用いたYN2株をシュードモナスチコリアイH45株に、実施例24で用いたグルコース及びポリペプトンを0.5%の酵母エキスに変更した以外は実施例24と同様の方法で、目的とするポリマーを得た。

0155

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(27)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=42:33:25)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0156

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0157

得られたポリマーの重量(PDW)は0.05g/l、得られたポリマーの数平均分子量は91,000であった。

0158

[実施例26]
実施例24で用いたYN2株をシュードモナスチコリアイH45株に、実施例24で用いたグルコース及びポリペプトンを0.5%のピルビン酸ナトリウムに変更した以外は実施例24と同様の方法で、目的とするポリマーを得た。

0159

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(27)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=58:24:18)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0160

ポリマーの分子量は、実施例1と同様にGPCにより測定した。

0161

得られたポリマーの重量(PDW)は0.03g/l、得られたポリマーの数平均分子量は102,000であった。

0162

[実施例27]
実施例24で用いたYN2株をシュードモナスジェッセニイP161株に、グルコース及びポリペプトンを0.5%グルタミン酸ナトリウムに変更した以外は実施例24と同様の方法で、目的とするポリマーを得た。

0163

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(27)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=40:35:25)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0164

ポリマーの分子量は、実施例1と同様にGPCにより測定した。

0165

得られたポリマーの重量(PDW)は0.08g/l、得られたポリマーの数平均分子量は89,000であった。

0166

[実施例28]
実施例24で用いたYN2株をシュードモナスジェッセニイP161株に、グルコース及びポリペプトンを0.1%のノナン酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で、目的とするポリマーを得た。

0167

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(27)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他=40:35:25)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0168

ポリマーの分子量は、実施例1と同様にGPCにより測定した。

0169

得られたポリマーの重量(PDW)は0.04g/l、得られたポリマーの数平均分子量は98,000であった。

0170

[実施例29]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を4−フェノキシ酪酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0171

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(28)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=21:43:36)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0172

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。
得られたポリマーの重量(PDW)は0.02g/l、得られたポリマーの数平均分子量は92,000であった。

0173

[実施例30]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−フェニル吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。
得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(29)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=56:25:19)であることが確認された。

0174

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0175

得られたポリマーの重量(PDW)は0.13g/l、得られたポリマーの数平均分子量は98,000であった。

0176

[実施例31]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−(4−ビニルフェニル)吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0177

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(30)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=42:34:24)であることが確認された。

0178

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0179

得られたポリマーの重量(PDW)は0.03g/l、得られたポリマーの数平均分子量は87,000であった。

0180

[実施例32]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−ベンゾイル吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0181

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(31)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=48:27:25)であることが確認された。

0182

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0183

得られたポリマーの重量(PDW)は0.02g/l、得られたポリマーの数平均分子量は160,000であった。

0184

[実施例33]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−(フェニルスルファニル)吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0185

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(32)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=56:22:22)であることが確認された。

0186

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0187

得られたポリマーの重量(PDW)は0.11g/l、得られたポリマーの数平均分子量は89,000であった。

0188

[実施例34]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−[(フェニルメチル)スルファニル]吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0189

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(33)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=46:31:24)であることが確認された。

0190

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0191

得られたポリマーの重量(PDW)は0.04g/l、得られたポリマーの数平均分子量は84,000であった。

0192

[実施例35]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−(2−チエニル)吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0193

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(34)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=51:26:23)であることが確認された。

0194

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0195

得られたポリマーの重量(PDW)は0.09g/l、得られたポリマーの数平均分子量は86,000であった。

0196

[実施例36]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−(2−チエニルスルファニル)吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0197

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(35)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=49:40:11)であることが確認された。

0198

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0199

得られたポリマーの重量(PDW)は0.10g/l、得られたポリマーの数平均分子量は81,000であった。

0200

[実施例37]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−(2−チエニルカルボニル)吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0201

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(36)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=41:40:19)であることが確認された。

0202

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0203

得られたポリマーの重量(PDW)は0.02g/l、得られたポリマーの数平均分子量は89,000であった。

0204

[実施例38]
実施例24で用いた5−フェノキシ吉草酸を5−シクロヘキシル吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0205

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(37)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=46:28:26)であることが確認された。

0206

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0207

得られたポリマーの重量(PDW)は0.08g/l、得られたポリマーの数平均分子量は92,000であった。

0208

[実施例39]
実施例24で用いた5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸を4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0209

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(38)にA及びBで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=49:24:27)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Bのユニット即ち3−ヒドロキシ−4−[(フェニルメチル)オキシ]酪酸ユニットが含まれていることが確認された。

0210

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0211

得られたポリマーの重量(PDW)は0.02g/l、得られたポリマーの数平均分子量は91,000であった。

0212

[実施例40]
実施例24で用いた6mMの5−フェノキシ吉草酸を3mMの5−フェノキシ吉草酸と3mMの5−シクロヘキシル吉草酸に変更した以外は実施例24と同様の方法で目的とするポリマーを得た。

0213

得られたポリマーの構造決定を、実施例1と同様に1H−NMRによって行ったところ、以下の化学式(39)にA〜Cで示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート共重合体(A:B:C:その他(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸などの炭素数4から12までの飽和、不飽和脂肪酸である3−ヒドロキシアルカン酸または3−ヒドロキシアルケン酸ユニット)=31:28:21:20)であることが確認された。また、実施例23と同様に13C−NMR測定を行ったところ、Cのユニット即ち3−ヒドロキシ−5−[(フェニルメチル)オキシ]吉草酸ユニットが含まれていることが確認された。

0214

ポリマーの分子量は実施例1と同様にGPCにより測定した。

0215

得られたポリマーの重量(PDW)は0.09g/l、得られたポリマーの数平均分子量は93,000であった。

図面の簡単な説明

0216

実施例1におけるポリヒドロキシアルカノエートの1H−NMRスペクトルチャートを示す。
実施例23で取得されたポリエステルの1H−NMRスペクトルチャートを示す。

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