図面 (/)

技術 金属−セラミック高温超伝導体合成物及びセラミック高温超伝導体合成物の金属への接合プロセス

出願人 ネクサン
発明者 ヴァルターヘリベルトイスフォルトディルク
出願日 2003年10月6日 (15年9ヶ月経過) 出願番号 2003-347425
公開日 2004年6月3日 (15年1ヶ月経過) 公開番号 2004-158440
状態 拒絶査定
技術分野 セラミックスの接合 重金属無機化合物(I) 超電導導体及びその製造方法
主要キーワード 一枚構造 低温冷却媒体 金属サポート 金属コンポーネント 亀裂面 技術的適用 ベアリングシステム 温度ステップ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年6月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

より改良された冷却によって冷却時にダメージを受けることなく、超電導体となるのに必要な低温に冷却可能な機械的に安定した金属−セラミック高温超電導体合成物を提供する。

解決手段

セラミック高温超電導体を金属サポート接合させる方法であって、セラミック高温超電導体は、熱伝導性接着材を用いて金属サポートに接合され、熱伝導性接着材がセラミック高温超電導体に設けられた少なくても1つの貫通穴充填され、熱伝導性接着材が金属サポートとセラミック高温超電導体の接合部へも充填され、更に、貫通穴に充填された熱伝導性接着材と、接合部へ充填された熱伝導性接着材が互いに接触することを特徴とする接着方法である。

概要

背景

一般的に言って、超伝導体セラミックから作られる。セラミック高温超伝導体は、セラミック材料が超伝導体となるための臨界温度よりも低くなるように冷やさなければならない。この場合、ほとんどの超伝導体セラミック材料にとって、この臨界温度は非常に低い温度である。

超伝導体を冷やす方法としては、液化窒素(LN2)、液化ヘリウムLHe)、又は、液化水素(LH2)のような低温冷却媒体に、この超伝導体を直接接触させることが広く知られている。
その他の冷却方法としては、超伝導体を冷却器に接続する方法がある。この場合、超伝導体から熱を取り去るために、超伝導体を高熱伝導体に接触させなければならない。
通常、高熱伝導体は金属で作られ、超伝導体がその上に載せられるような板状やパイプ状の形状をしており、冷却器に接続されている。また、高熱伝導体の材料としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼等が適している。

セラミック超伝導体と例えば金属板との間で良好な熱伝達を確実に行うために、セラミック超伝導体は、金属板の表面に密着させる必要がある。一般的に、超伝導体と金属板間で良好な熱伝達が得られるように両者を密着させるためには、熱伝導性ペースト熱伝導性粘着剤のような接着剤を用いたり、インジウムビスマス−インジウムアロイシルバーアロイ、又は、融点が700℃を下回るその他あらゆる半田材料を用いた半田付けによって、この金属板をセラミック超伝導体に密着させなければならない。以上のようにして、金属−セラミック高温超伝導体合成物が形成される。

概要

より改良された冷却によって冷却時にダメージを受けることなく、超電導体となるのに必要な低温に冷却可能な機械的に安定した金属−セラミック高温超電導体合成物を提供する。 セラミック高温超電導体を金属サポート接合させる方法であって、セラミック高温超電導体は、熱伝導性接着材を用いて金属サポートに接合され、熱伝導性接着材がセラミック高温超電導体に設けられた少なくても1つの貫通穴充填され、熱伝導性接着材が金属サポートとセラミック高温超電導体の接合部へも充填され、更に、貫通穴に充填された熱伝導性接着材と、接合部へ充填された熱伝導性接着材が互いに接触することを特徴とする接着方法である。

目的

ここで、液体窒素によるような低温において、セラミック超伝導体に損傷を与える2つの問題がある。
ひとつは、冷却時に、銅の板の面と直角に芯出しされたab面内のセラミック超伝導体と金属板の間の接触部において、両者の熱膨張率の差によるせん断応力が発生することである。更に、YBCO超伝導体においては、77Kの冷却温度において、c軸方向で約20Kの温度勾配が発生する。
どちらにおいても、破壊や、亀裂の生成、ab面の方向における超伝導体の分離を、結果として引き起こす。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

熱伝導性接着剤を用いて金属サポート接合されたセラミック高温超伝導体を備え、前記セラミック高温超伝導体には、前記金属サポートと前記セラミック高温超伝導体の間の接合部にある前記熱伝導性接着剤とつながるように、少なくとも1つの貫通穴が備えられ、更に、前記熱伝導性接着剤が前記貫通穴に充填され、前記接合部に充填された前記熱伝導性接着剤と、前記貫通穴に充填された前記熱伝導性接着材が、互いに接触していることを特徴とする金属−セラミック高温超伝導体合成物

請求項2

前記貫通穴は、前記金属サポートに向かって直径が減少する円錐形状を有することを特徴とする請求項1に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項3

前記セラミック高温超伝導体と前記金属サポートの間の接合が、半田付け又は接着システムからなるグループから選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項4

前記セラミック高温超伝導体が、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、又は、Ybから選択される希土類金属REを含むREBa2Cu3Oタイプのセラミック高温超伝導体であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項5

前記セラミック高温超伝導体と前記金属サポートの間の接合が半田付けであり、前記金属サポート及び/又は前記貫通穴の内壁面に隣接した前記セラミック高温超伝導体の底面において、少なくとも一部が金属化していることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項6

前記セラミック高温超伝導体が、底面における銀層の焼部、及び/又は、前記貫通穴の内表面における銀層の焼部を有するREBa2Cu3Oタイプからなることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項7

前記セラミック高温超伝導体に面する前記金属サポートの表面に、少なくとも1つの穴が設けられたことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項8

前記金属サポートの表面に設けられ、貫通穴へ突き出ている少なくとも1つのピンが備えられたことを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物。

請求項9

セラミック高温超伝導体を金属サポートに接合させる方法であって、前記セラミック高温超伝導体は、熱伝導性接着剤を用いて前記金属サポートに接合され、前記熱伝導性接着剤がセラミック高温超伝導体に設けられた少なくとも1つの貫通穴に充填され、前記熱伝導性接着剤が前記金属サポートと前記セラミック高温超伝導体の接合部へも充填され、更に、前記貫通穴に充填された前記熱伝導性接着剤と、前記接合部へ充填された前記熱伝導性接着剤が互いに接触することを特徴とする接着方法

請求項10

少なくとも1つの前記貫通穴は、前記金属サポートに向かって直径が減少する円錐形状を有することを特徴とする請求項9に記載の接着方法。

請求項11

前記セラミック高温超伝導体と前記金属サポートの接合が、半田付によって行われることを特徴とする請求項9又は10に記載の接着方法。

請求項12

前記セラミック高温超伝導体と前記金属サポートの接合が、接着システムによって行われることを特徴とする請求項9又は10に記載の接着方法。

請求項13

前記セラミック高温超伝導体の底面、及び/又は、少なくとも1つの前記貫通穴の内表面において、金属を表面に供給することによって、少なくとも一部が金属化していることを特徴とする請求項9又は10に記載の接着方法。

請求項14

金属化させる表面に金属を供給して、該表面に熱処理を施すことによって、金属層に焼部を形成することによって、金属化が行われることを特徴とする請求項13に記載の接着方法。

請求項15

前記セラミック高温超伝導体が、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、又は、Ybから選択された希土類金属REを含むREBa2Cu3Oタイプのセラミック高温超伝導体であることを特徴とする請求項9から13の何れか1項に記載の接着方法。

請求項16

請求項1から8の何れか1項に記載の金属−セラミック高温超伝導体合成物を、フライホイール電気モータ、及び、軸受けハウジングに用いる方法。

技術分野

0001

本発明は、金属−セラミック高温超伝導体、及び、セラミック材料から作られた高温超伝導体を金属に接合するプロセスに関する。

背景技術

0002

一般的に言って、超伝導体セラミックから作られる。セラミック高温超伝導体は、セラミック材料が超伝導体となるための臨界温度よりも低くなるように冷やさなければならない。この場合、ほとんどの超伝導体セラミック材料にとって、この臨界温度は非常に低い温度である。

0003

超伝導体を冷やす方法としては、液化窒素(LN2)、液化ヘリウムLHe)、又は、液化水素(LH2)のような低温冷却媒体に、この超伝導体を直接接触させることが広く知られている。
その他の冷却方法としては、超伝導体を冷却器に接続する方法がある。この場合、超伝導体から熱を取り去るために、超伝導体を高熱伝導体に接触させなければならない。
通常、高熱伝導体は金属で作られ、超伝導体がその上に載せられるような板状やパイプ状の形状をしており、冷却器に接続されている。また、高熱伝導体の材料としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼等が適している。

0004

セラミック超伝導体と例えば金属板との間で良好な熱伝達を確実に行うために、セラミック超伝導体は、金属板の表面に密着させる必要がある。一般的に、超伝導体と金属板間で良好な熱伝達が得られるように両者を密着させるためには、熱伝導性ペースト熱伝導性粘着剤のような接着剤を用いたり、インジウムビスマス−インジウムアロイシルバーアロイ、又は、融点が700℃を下回るその他あらゆる半田材料を用いた半田付けによって、この金属板をセラミック超伝導体に密着させなければならない。以上のようにして、金属−セラミック高温超伝導体合成物が形成される。

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、超伝導体が形成されるセラミック材料と、熱伝導体が形成される金属との間では、熱膨張率が大きく異なるので、超伝導体の表面にせん断応力が発生し、その結果、接触面を損傷させ、更に、超伝導体本体を損傷させることもある。

0006

更なる問題としては、高温超伝導体用セラミックにおいては、セラミック本体内熱膨張は、超伝導体用セラミックの結晶性質により著しい異方性を有することも挙げられる。

0007

例えば、YBCOタイプのよく知られたセラミック超伝導材料においては、図1における結晶方向abにおける熱膨張は、結晶方向c方向よりも10倍大きい。特に、超伝導体YBCO用セラミックにおいては、銅は著しく熱膨張率が高いので、銅のような材料と比べると、熱膨張率の高いab方向についても、熱膨張率の差は依然として非常に大きい。

0008

0009

セラミックYBCO超伝導体において、例えば、銅の板に接合された場合、ab方向の面における破壊が、160Kから180Kの間の温度で観察された。超伝導体YBCO用セラミックにおいて、ab方向の面が亀裂面となる。

0010

ここで、液体窒素によるような低温において、セラミック超伝導体に損傷を与える2つの問題がある。
ひとつは、冷却時に、銅の板の面と直角に芯出しされたab面内のセラミック超伝導体と金属板の間の接触部において、両者の熱膨張率の差によるせん断応力が発生することである。更に、YBCO超伝導体においては、77Kの冷却温度において、c軸方向で約20Kの温度勾配が発生する。
どちらにおいても、破壊や、亀裂の生成、ab面の方向における超伝導体の分離を、結果として引き起こす。

0011

更に、結晶の性質による超伝導体の異方性によって、超伝導体の冷却は、均一にならない。このように均一に冷却されないことは、セラミック超伝導体の表面を所望の低温にするために、より冷却能力の大きい冷却器を必要とする。
このことは、特に、YBCOのような著しい異方性を有する超伝導体材料において問題となる。

0012

これらの問題を解決するため、超伝導体の側面、つまり、c軸方向よりも良好な熱伝導性を有するab面において、熱伝導のために必要な密着を実現するために、超伝導体を金属容器に設置することが提案されている。
しかし、この解決方法は特定の場合の適用に限られ、全ての場合には適用できない。

0013

従って、本発明の目的は、より改良された冷却によって冷却時にダメージを受けることなく、超伝導体となるのに必要な低温に冷却可能な機械的に安定した金属−セラミック高温超伝導体合成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

上記の目的を達成するため、本発明の1つの実施態様は、熱伝導性接着剤を用いて金属サポートへ接合されたセラミック高温超伝導体を備え、前記セラミック高温超伝導体では、前記金属サポートと前記セラミック高温超伝導体の間の接続部分にある接着剤とつながるように、少なくとも1つの貫通穴が備えられ、更に、前記接着剤が前記貫通穴に充填され、前記接続部分に充填された前記熱伝導性接着剤と、前記貫通穴に充填された前記熱伝導性接着材が互いに接触していることを特徴とする金属−セラミック高温超伝導体合成物である。

0015

本発明の他の実施形態としては、セラミック高温超伝導体を金属サポートに接合させる方法であって、前記セラミック高温超伝導体は、熱伝導性接着剤を用いて前記金属サポートに接合され、前記熱伝導性接着剤がセラミック高温超伝導体に設けられた少なくとも1つの貫通穴に充填され、前記熱伝導性接着剤が前記金属サポートと前記セラミック高温超伝導体の接合部へも充填され、更に、前記貫通穴に充填された前記熱伝導性接着剤と、前記接合部へ充填された前記熱伝導性接着剤が互いに接触することを特徴とする接着方法である。

発明を実施するための最良の形態

0016

本発明によれば、熱伝導性接着剤としては、セラミック高温超伝導体を金属サポートに接合させて、熱を冷却器へ持ち去るために典型的に用いられるあらゆる接着剤を用いることができる。
上述した適切な例としては、熱伝導性ペースト、熱伝導性接着剤(adhesives)、又は、Bi/ln、銀アロイ、融点が700℃を下回るその他の半田材が含まれた熱伝導性半田等が挙げられる。更に半田材として適した例としては、3元素又は4元素合成物や上記で引用したコンポーネントのアロイだけでなく、SnPb、SnZn、InZn、InAg、BiSn、AuSn、SnCd、SnAg、InSn、SnSb、SnCuのような2元素合成物が挙げられる。

0017

もし、熱伝導性接着剤が使われた場合には、必要に応じて、適切な添加物を加えることによって、接着剤の熱膨張率を、適用する金属サポートの熱膨張率に適合させることができる。
適切な添加物の例としては、アルミ化物や、二酸化珪素や、その他この目的に適した材料が挙げられる。

0018

セラミック高温超伝導体において、追加する接着剤を受け入れるための、少なくとも1つの貫通穴を備えることは、本発明の主要な特徴である。
この貫通穴の数や大きさは、セラミック高温超伝導体自体の大きさに応じて定められることは明らかである。可能なセラミック高温超伝導体の大きさとしては、数mmから100mm以上までの範囲が考えられる。セラミック高温超伝導体の各々の大きさに従って、貫通穴は、穴径が1mm以下から10mm以上のものまで考えられる。

0019

貫通穴の穴径は、特に限定されるものではないが、少なくとも、十分な量の接着剤が、確実に貫通穴に注入されるような大きさを要する。もし、貫通穴の穴径が小さすぎると、表面張力によって十分な量の接着剤を注入することができない。

0020

接着剤を、セラミック高温超伝導体と金属サポートの接続部だけでなく、セラミック高温超伝導体に備えられた少なくとも1つの貫通穴に注入して、この接続部の接着剤と貫通穴の接着剤とがお互いに接触することによって、セラミック高温超伝導体と金属サポートの間に、柔軟性のある接合を得ることができる。

0021

この柔軟性のある接合によって、超伝導体と金属サポートの熱膨張率の違いから生じる冷却による両者の長さの差を、補償することができる。一方、これまで知られた合成物では、接着剤は、超伝導体と金属サポートの接続部にのみに適用されたので、結合は固定的であり十分な補償をすることはできなかった。

0022

更に、接着剤の熱膨張率は、少なくとも1つの貫通穴に接着剤が満たされたセラミック高温超伝導体の熱膨張率よりも大きいので、機械的引張力が貫通穴に沿って生じる。もし、亀裂に対する面を貫通穴と垂直に取るように選ぶことによって、引張力がかかっても、亀裂を避けることができる。少なくとも1つの貫通穴に満たされた接着剤の熱膨張率が高く、更に、接着剤が金属サポートの表面に接触するので、引張方向におけるセラミック高温超伝導体の機械的な強度を得ることができる。

0023

貫通穴に満たされた接着剤はセラミック高温超伝導体に密着しているので、貫通穴の接着剤によって、熱をセラミック高温超伝導体の全体に均一に逃がすことができる。従って、本発明においては、冷却時に、不都合な温度勾配がセラミック高温超伝導体内に生じることを、防ぐことができる。

0024

本発明において、用語“超伝導体”と用語“セラミック高温超伝導体”とは、各々、超伝導材、又は、熱処理のようなセラミック超伝導体の分野では一般的に知られた適切な処理によって超伝導化した超伝導材用の先行物質によって作られた成形品を意味する。

0025

主に本発明では、超伝導体とこの超伝導体が接合される材料の熱膨張率の差から生じる、上述の問題と同一又は近似した問題に関するあらゆるタイプの超伝導体又は超伝導体適用品に適用可能である。
特に、本発明はセラミック超伝導体をあらゆる金属体に接合する場合に用いることができる。

0026

セラミック超伝導体の適切な材料としては、例えば、酸化硫化セレン化テルライド化、窒化、ボロンカーバイド、酸化カーボネイトタイプのセラミック超伝導体が含まれる。また、酸化タイプのセラミック超伝導体が好まれて使われ、例えば、希土類(REBCO)、ビスマス類(BSCCO)、タリウム類(TBCCO)、又は、水銀類が該当する。REとして適切な要素は、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybからなるグループから選ぶことができる。

0027

特に、本発明が適用可能なセラミック超伝導体の好ましい例としては、一般的にYBCO123だけでなく、BSCCO2212、2223と称するセラミック超伝導体材料が挙げられる。更に、超伝導体材料は、その全て又は一部において、金属コンポーネント代替物、及び/又は、適切なコンポーネントの添加物、及び/又は、生じる超伝導体の特性を調整するためのコンポーネントからできている。
そのような代替物、及び/又は、添加物は、当業者によってよく知られたものである。

0028

上述の形態、及び、その他の形態について、本発明の好ましい形態として、YBCO123超伝導体材料を例にとって、図面を参照しながら更に詳細に説明する。

0029

YBCO超伝導体(Y1Ba2Cu3O7)は93Kの臨界温度を有する。この超伝導体は、一般に良く知られたTSMG法(Top Seeding Melt Growth)で製造される。
一般に、TSMG法においては、Y123の科学量論的合成物を含むパウダが、適切な添加物と共に混合される。例えば、適切な最初の混合としては、Y123+25mol%のY2O3+1wt%のCeO2が挙げられる。

0030

この最初のパウダは、例えばプレスによって、板状、円筒状等の所望の形に成形される。この所望の形にプレス成形した後、焼結される。この焼結過程において、プレス成形された物体密度は、著しく高められる。
しかしながら、この焼結過程から得られたY123の合成物自体は、超伝導化はしていない。最終的な超伝導体の超伝導特性を得るために肝要な結晶の成長を起こさせるためには、織目構造化テクスチュア)を行う必要がある。

0031

一般的に、結晶の成長は、焼結体を一部溶融させ、適切な冷却工程で、この一部溶融された部分を冷却させる熱処理を行う必要がある。
燒結された物体の上部において、好ましい方向に結晶を生成させて成長させるTSMG法において、R希土類のR1Ba2Cu3の単一結晶が、種材料として生成される。この種には、ペロブスカイトでできたY123最終超伝導体の結晶格子に一致する結晶格子を有し、Y123の融点である1000℃よりも高い融点を有する。
例えば、好ましいY123の種の材料としては、1060℃の融点を有するSm1Ba2Cu3O7が挙げられる。

0032

上部にこの種を有する燒結体が、結晶体の一部は溶融するが、種の材料は固体を保って溶融はしていない状態の温度まで過熱される。燒結体のYBCO材料の融点では固体を保っている結晶構造のSmBCOの種によって、この種の結晶構造の情報が、燒結体の一部溶融した部分に伝達される。適切な冷却工程によって、所望の結晶格子の成長が、この種から進行する。
このようにして得られた織目構造体を所望の超伝導体に変換するために、良く知られた方法で、酸素含有量を調整する必要がある。

0033

板状のY123超伝導体の概要図を図1に示す。
図1において、1は、結晶a、b軸2に平行な亀裂面を有する織目構造のYBCO超伝導体を示している。

0034

上述のTSMG法によって、エッジ長さ約60mmのシングルドメイン一枚構造のY123超伝導体を得ることができる。このような超伝導体は、例えば、電磁ベアリングシステムの構造に用いることができる。

0035

図2には、本発明の金属−セラミック高温超伝導合成物の実施形態の概要を示す。セラミック超伝導体1は、接着剤6を用いて板形状の金属サポート4に接合される。
本発明は、セラミック超伝導体をあらゆるタイプの金属サポートに接合する場合に適用可能である。サポートが作られている金属は、鉄グループ(鉄、コバルト、及び、ニッケル)、又は、その他あらゆる非鉄グループの金属が該当する。特に好ましいものは、銅、アルミニウム、ニッケル、及び、ステンレス鋼である。

0036

更に、このサポートの形状も、特に限定されるものではない。このサポートは、板状、筒状、チューブ状等の形状を取ることができる。
特に、上述の半田を用いた半田付けによって、超伝導体1をサポート4に接合するのが好ましい。特に、インジウム半田インジウム含有半田を用いるのが好ましい。

0037

超伝導体1と金属サポート4の間に密接な接合を確保するために、図2に示されるように、接着剤6は、セラミック超伝導体1と金属サポート4の間の全接触面をカバーする中間層を形成するのが好ましい。

0038

しかしながら、もし適切であれば、本発明の目的に適合する限り、接着剤6が接合面の一部だけをカバーすることも可能である。この場合、この接合面の接着材6と貫通穴5の中に充填された接着剤が、互いに接触するように注意をする必要がある。

0039

超伝導体には、貫通穴5が設けられており、ここでは4つの穴が示されている。貫通穴5は、サポート4、及び、Y123超伝導体のab面2に関して、垂直に並べられている。この貫通穴5は、超伝導体1とサポート4の間の接合部において、接着剤6と接している。
貫通穴5は、サポート4に対して、傾いた方向に設置することも可能である。

0040

更に、図2に示されるように、貫通穴5は、サポートに向かって直径が減少する円錐形をしている。しかしながら、円錐形状が好ましいが、貫通穴を真っストレートな形状にすることも可能である。円錐形状の場合には、接着剤と貫通穴の内面の間で、強い結合を得ることができる。

0041

次に、更なる接着剤が貫通穴に充填される。ただし、貫通穴を接着剤で完全に満たす必要はない。しかしながら、貫通穴5に沿った方向における十分に高い引張力を確実に発生させるためには、完全に、又は、ほぼ完全に接着剤で満たす方が好ましい。

0042

例えば、Y123超伝導体において、ab面の損傷を防ぐために、貫通穴5の中の接着剤によって作られた引張力が、図2に示されるように、c軸と平行な方向に働く。
十分に高い引張力を発生させるために、接着剤が、超伝導体材料よりも高い熱伝導率を示すことが好ましい。

0043

冷却において、高い熱膨張率によって、接着剤は、超伝導体の材料に比べて、大きな収縮を得ることができる。接着剤の収縮により生じる引張力は、好ましくは円錐形状をした貫通穴の内壁に直接かかり、そして、結果として、冷却プロセスにおける全ての温度サイクルにおいて、接着剤とセラミック高温超電導体材料との間に、強い接触を得ることができる。

0044

図3は、図2に示される2つの貫通穴5の軸線に沿った断面図であり、貫通穴5に充填された接着剤6と、セラミック超伝導体1とサポート4との間の接合部をカバーする接着剤6によって形作られる連続的な接合を示している。
図3の右側に記載されたサポート4へ向けられた矢印によって、貫通穴5に充填された接着剤による引張力の方向が示されている。

0045

上述のように、超伝導体の材料の面方向における超伝導体の損傷を避けるため、接着剤は、面に垂直な方向、例えば、Y123の場合ではc軸の方向、に十分に大きな引張力を確実に発生させるために、超伝導体の熱伝導率よりも十分に高い熱伝導率を有する接着剤を用いる必要がある。例えば、半田付けによるY123超伝導体は、特にこの点において適している。

0046

ドリル穴明け等の適した方法によって、超伝導体1には、少なくとも1つの貫通穴5が設けられる。
この貫通穴5は、プレス加工を行い、焼結を行い、この焼結体を織目構造化にした後に、超伝導体1に設けられる。貫通穴5は、織目構造化をする前に、設けられるのが好ましい。この場合、結晶は、この貫通穴5の周りに成長する。

0047

もし、好ましい実施形態として、半田付が適用される場合には、サポートに隣接した超伝導体の面、つまり、超伝導体がサポート、及び/又は、貫通穴5の内壁面に接合される面は、完全に、又は、少なくとも一部が金属化して、薄い金属層を形成する。
この金属層は、電解コーティングによって形成できるし、又は、例えば銀層を燃やすような、金属層を燃やすことによっても形成できる。このような金属層を燃やして超伝導体を形成するための材料や技術は、一般に知られている。例えば、スプレー法や、浸浴法や、ブラッシング法によって、所定の表面に金属層を形成することができる。

0048

サポート及び/又は貫通穴5の内壁面に接合される超伝導体の表面を、少なくとも一部分、望ましくは完全に金属化にすることによって、大きな温度ステップが生じた場合には、低温における、特に冷却時における接合の機械的安定性を更に増すことができる。

0049

更なる本発明の実施形態においては、穴部や空洞が、超伝導体1に面した金属サポート2の表面に設けられている。最終合成物においては、これらの追加された穴にも接着剤が充填されており、結果として、熱の放散を助けるだけでなく、合成物の安定性が増進される。

0050

金属サポートの位置や、これらの追加された穴の数、サイズ、形状は、特別に制限されるものではなく、要求事項に応じて定めることができる。この追加された穴は、サポートメンバ上のあらゆる位置に設けることができる。特に、貫通穴5の反対側に設けられるのが好ましい。また、穴は止まり穴が好ましい。
この穴は、円錐状が好ましく、特に、穴の底に向かって直径が増加するものが好ましい。つまり、この円錐状の穴の形状は、貫通穴の好ましい円錐状形状の別の形態である。

0051

本発明のその他の実施形態によれば、セラミック超伝導体1の貫通穴5に突き出るピンが、金属サポートの表面に設けられている。ピンは、金属やその他の材料等の良好な熱伝導率を有する材料でできていることが望ましい。例えば、ピンは、金属サポートと同じ材料から作ることも考えられる。

0052

このようなピンを適用すれば、熱の放散だけでなく合成物の安定性も改善されている。ピンの数は、要求に応じて選択できる。例えば、ピンを貫通穴ごとに設けることもできるし、ピンの数を貫通穴5の数よりも少なくすることもできる。
ピンの直径は、貫通穴の直径よりも小さくして、ピンが挿入された状態において、貫通穴の内表面と半田によって十分な接着部が確保できる大きさのピンとの間で、ギャップが残るようにする必要がある。

0053

更に、ピンと、セラミック超伝導体の表面と反対側の金属サポート2の表面に追加して設けられた穴とを組み合わせることが可能である。
上述のように、追加された穴及び/又はピンによって、熱の放散性は改善される。良好な熱の放散性は、特に、本発明が優利に用いることができる、フライホイールや、電動モータや、軸受ハウジングに適用する場合に、特に要求される。
(実施例)

0054

科学量論的Y123パウダは、25モル%のY2O3と、1重量%のCeO2とが混合されている。このパウダは、プレスされて板状に成形されて焼結される。
得られた焼結体に、円錐形の貫通穴がドリルで設けられ、この貫通穴は、板の上表面側の直径が、底面側に直径よりも若干大きくなっている。

0055

Sm1Ba2Cu3O7の種材料が、焼結体の上表面に設置され、Y123(例えば100℃)の融点よりも高いが、種材料の融点(例えば1060℃)よりも低い温度まで焼結体を加熱することによって、焼結耐を一部溶融して、織目構造化を行うことができる。また、冷却時には、この穴の周りに結晶が生成される。
最終的な超伝導体は、機械加工によって、所望の技術的適用条件に応じて寸法を調整される。更に、超伝導体の底表面は、サポートに容易に接合するように研磨される。
超伝導体の底表面には、金属層の焼部を生成するために、銀が備えられる。

0056

このようにして形成された物体は、850℃で熱処理されて、形成された物体の底面に備えられた金属が焼かれて、形成物の中に入って、金属層中の焼部を形成する。
引き続いて、温度が480℃まで下げられて、120時間の間に480℃で保たれて、超伝導体の相が、酸素の吸収によって調整され、正方晶から斜方晶に変換される。つまり、超伝導体ではない正方晶の相から、超伝導体である斜方晶に変換されることとなる。

0057

上述の熱処理において、銀層の表面に形成された酸化層は、適切な接合特性を確保するために、クエン酸のような弱い酸によって除去される。
結果として得られた超伝導体は、半田付けの前にクリーニングされた金属サポートの表面に、インジウムの半田材を用いて半田付けされる。
超伝導体の貫通穴には、超伝導体の底表面と金属サポートの表面の接合面が密接するまで、インジウム半田材が完全に充填される。
結果として得られた金属−セラミック超伝導体合生物は、損傷することなく、臨界温度より低い温度へ冷却される。温度勾配は生じない。

0058

上述したプロセスで得られた金属−セラミック高温超伝導合成物の写真が、図4に示される。この実施形態では、YBCO123超伝導体1が、銅サポート4の上に載せられ、Biln6を用いて互いに半田付けされている。更に、超伝導体の表面上には、種結晶3が、まだ認識可能である。

0059

銅サポート4には、2つの穴7が接合手段として設けられている。
この合成物の寸法は下記のようになる;
−超伝導体本体1 幅37mm、長さ37mm、高さ12mm
−サポート4 幅40mm、長さ100mm、高さ10mm。

図面の簡単な説明

0060

本発明に適した超伝導体の実施例である。
本発明に係る金属セラミック高温超電導体合成物の概要図である。
図2に示された本発明に係る合成物における断面図である。
本発明に係る金属−セラミック高温超伝導体合成物の1つの実施形態の写真である。

符号の説明

0061

1超伝導体
2 亀裂平面ab
3 種
4金属サポート
5貫通穴
6接着剤
7 穴

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 京セラ株式会社の「 セラミック接合体」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題・解決手段】本開示のセラミック接合体は、セラミックスからなる第1基体と、セラミックスからなる第2基体と、前記第1基体および前記第2基体の間に位置する接合層と、を備える。また、前記接合層は、アルミ... 詳細

  • 株式会社東芝の「 接合体、回路基板、および半導体装置」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題・解決手段】接合体は、セラミックス部材と、接合層を介してセラミックス部材と接合された銅部材と、を具備する。接合層のナノインデンテーション硬さHITは、1.0GPa以上2.5GPa以下である。... 詳細

  • 日本アエロジル株式会社の「 二酸化チタン凝集粉末及びその製造方法」が 公開されました。( 2019/05/23)

    【課題】本発明は、外部から応力が付加された場合に、二酸化チタン粉末の粒子径が微細化されつつも極端な微細化が防止されることで優れた分散性を有し、また、適度なBET比表面積を有する二酸化チタン凝集粉末及び... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ