図面 (/)

技術 γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムおよびγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置

出願人 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 横川忠晴原田広史小泉裕小林敏治大沢真人
出願日 2002年10月30日 (14年8ヶ月経過) 出願番号 2002-316891
公開日 2004年5月27日 (13年1ヶ月経過) 公開番号 2004-149859
状態 拒絶査定
技術分野 非鉄合金の製造
主要キーワード 電子論 使用応力 応力側 溶化温度 合金添加元素 プリントアウト出力 添加合金 耐クリープ特性

この技術の活用可能性のある市場・分野

関連する未来課題
重要な関連分野

この技術に関連する成長市場

関連メディア astavision

  • 生体情報デバイス・バイオセンサ

    「音楽を学習した人工知能は、人間を感動させることができるか?」をテーマに、クラブイベント「2045」…

  • CCS(CO2の分離・回収、地下・海底貯留)

    CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素回収・貯蔵技…

  • 太陽光発電・太陽電池・人工光合成

    2015年4月30日、米国の電気自動車ベンチャーTesla Motors社や宇宙開発ベンチャーSpa…

図面 (7)

後で読みたい技術情報を見つけたら、ブックマークしておきましょう!

ページの右上にあるブックマークボタンからこのページをブックマークできます。
あなたがブックマークした技術情報は、いつでもマイページのリストから閲覧することが出来ます。

以下の情報は公開日時点(2004年5月27日)のものです。

課題

白金族元素添加したγ’析出強化型Ni基超合金の合金特性解析合金組成探索を簡便かつ容易に効率よく行うことのできる、新しいγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計支援プログラムおよび設計支援装置を提供する。

解決手段

γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援するために、コンピュータを、Ni基超合金の合金組成、使用温度および使用応力を入力する入力手段(1)、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段(2)、記憶手段(2)から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段(3)、記憶手段(2)から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段(4)、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段(5)、として機能させる。

この項目の情報は公開日時点(2004年5月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

背景

図面をまとめてご覧になりたい場合はPDFをダウンロードしてください。

従来より、γ’析出強化型Ni基超合金は、高温強度に優れた耐熱合金としてジェットエンジン発電用ガスタービンなどの熱機関高温部材に広く用いられている。特に動翼材については高温高圧下で使用される部材として必要不可欠なものとなっており、この合金高温特性が熱機関の出力熱効率に大きく影響する要因となっている。また最近では、地球温暖化防止、CO2削減という観点から、特に発電用ガスタービンシステムの超高効率化が望まれており、より高性能な合金の開発が期待されている。

概要

白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の合金特性解析や合金組成探索を簡便かつ容易に効率よく行うことのできる、新しいγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計支援プログラムおよび設計支援装置を提供する。γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援するために、コンピュータを、Ni基超合金の合金組成、使用温度および使用応力を入力する入力手段(1)、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段(2)、記憶手段(2)から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段(3)、記憶手段(2)から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段(4)、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段(5)、として機能させる。

目的

そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑み、上記従来技術では行えなかった白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の使用温度における組織因子計算と使用応力下での耐クリープ特性などの合金特性の解析、また、要求性能を満たす新規な白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の合金組成の探査を、簡便かつ容易に効率よく行うことのできる、新しいγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムおよびγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置を提供することを課題としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

ページトップへ

請求項

以下の情報は公開日時点(2004年5月27日)のものです。

請求項1

γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援するために、コンピュータを、Ni基超合金の合金組成、使用温度および使用応力入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式記憶しておく記憶手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、として機能させることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラム。

請求項2

γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援する装置であって、Ni基超合金の合金組成、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、を備えることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項3

記憶手段に記憶した構成元素が、Ni、Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、Pd、Ptであることを特徴とする請求項1記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項2記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項4

記憶手段に記憶した組織因子計算式が、少なくとも使用温度におけるγ相とγ’相の平衡計算式を含むものであることを特徴とする請求項1記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項2記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項5

γ相とγ’相の平衡計算式が、使用温度におけるγ’面の式および分配比の式からなるものであることを特徴とする請求項4記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項4記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項6

記憶手段に記憶した合金特性計算式が、合金組成、組織因子、使用温度および使用応力との関数として表されたものであることを特徴とする請求項1記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項2記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項7

コンピュータを、構成元素に関してγ’相の組成と分配比の反復収束計算およびγ’相量の反復計算を連動させて、使用温度におけるγ相およびγ’相の組成とγ’相の量比を算出するγ’相算出手段、としてさらに機能させることを特徴とする請求項1記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラム。

請求項8

構成元素に関してγ’相の組成と分配比の反復収束計算およびγ’相量の反復計算を連動させて、使用温度におけるγ相およびγ’相の組成とγ’相の量比を算出するγ’相算出手段、をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項9

γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援するために、コンピュータを、Ni基超合金の1個以上の要求性能、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、要求性能を満足する合金組成を算出する合金組成算出手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、として機能させることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラム。

請求項10

γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援する装置であって、Ni基超合金の1個以上の要求性能、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、要求性能を満足する合金組成を算出する合金組成算出手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、を備えることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項11

記憶手段に記憶した構成元素が、Ni、Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、Pd、Ptであることを特徴とする請求項9記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項10記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項12

記憶手段に記憶した組織因子計算式が、少なくとも使用温度におけるγ相とγ’相の平衡計算式を含むものであることを特徴とする請求項9記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項10記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項13

γ相とγ’相の平衡計算式が、使用温度におけるγ’面の式および分配比の式からなるものであることを特徴とする請求項12記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項12記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

請求項14

要求性能が、合金特性および組織因子のいずれか一方または両方から選ばれる1個以上のものであることを特徴とする請求項9記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは請求項10記載のγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置。

詳細

以下の情報は 公開日時点 (2004年5月27日)のものです。

技術分野

0001

この出願の発明は、γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムおよびγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の合金特性解析や合金組成探索に有用な、新しいγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計支援プログラムおよび設計支援装置に関するものである。

0002

従来より、γ’析出強化型Ni基超合金は、高温強度に優れた耐熱合金としてジェットエンジン、発電用ガスタービンなどの熱機関の高温部材に広く用いられている。特に動翼材については高温、高圧下で使用される部材として必要不可欠なものとなっており、この合金の高温特性が熱機関の出力や熱効率に大きく影響する要因となっている。また最近では、地球温暖化防止、CO2削減という観点から、特に発電用ガスタービンシステムの超高効率化が望まれており、より高性能な合金の開発が期待されている。

0003

γ’析出強化型Ni基超合金はNi、Al、Co、Cr、Mo、W、Ti、Ta、Hf、Reなど10種類以上の構成元素からなっている。さらに最新組織定性の向上とそれによる高温長時間側でのクリープ強度にすぐれた第4世代合金では、ルテニウム(Ru)やイリジウム(Ir)などの白金族元素まで添加されるに至っている。新しい優れた性能を持つ合金を開発するためには、これらの構成元素を組み合わせ組成違う合金を設計・製造し、性能を検証しなければならず、多大な労力と費用が必要である。このため、使用温度応力下における合金構成相量比や組成を簡便かつ効率的に最適化することが望まれているが、現在、γ’析出強化型Ni基超合金開発に適用できる技術は、PHACOMP(非特許文献1参照)、DV−Xαクラスター法(非特許文献2参照)、γ’析出強化型Ni基超合金設計支援装置(特許文献1参照)のみである。

0004

しかしながら、PHACOMPは電子論を応用した有害相の判定技術であり、新合金開発のための方策は見いだされていない。

0005

DV−Xαクラスター法によるものは合金元素エネルギーレベル共有結合度をパラメータとして、新合金の組成を求める方法であるが、構成相の格子定数ミスフィットなどの合金性能に直接関係する組織因子を考慮しておらず、また、白金族元素には対応していない。

0006

γ’析出強化型Ni基超合金設計支援装置は合金組成を入力し、構成相であるγ’相の組成と分配比収束計算およびγ’相量の収束計算を連動させ、γ相およびγ’相の組成とγ’相量、格子定数ミスフィットという組織因子を計算し、さらに組織因子と合金組成から機械的性能を計算するという優れた合金設計支援装置であるが、組織因子計算が900℃に固定されており、また白金族元素添加に対応していない。


背景技術

0007

【非特許文献1】
Chester T. Sims, et al., ”Superalloys II”, John Wiley & Sons, Inc., 1987, pp.230−233
【非特許文献2】
小和田 善之、”DV−Xαホームページ”、[online]、平成14年10月10日更新、DV−Xα研究協会、[平成14年10月28日検索]、インターネット<URL : http://www.sci.hyogo−u.ac.jp/ykowada/>
【特許文献1】
特開平3−191032号公報


発明が解決しようとする課題

0008

そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑み、上記従来技術では行えなかった白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の使用温度における組織因子計算と使用応力下での耐クリープ特性などの合金特性の解析、また、要求性能を満たす新規な白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の合金組成の探査を、簡便かつ容易に効率よく行うことのできる、新しいγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムおよびγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置を提供することを課題としている。

0009

この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援するために、コンピュータを、Ni基超合金の合金組成、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、として機能させることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラム、ならびに第2には、γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援する装置であって、Ni基超合金の合金組成、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、を備えることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置を提供する。

0010

第3には、前記記憶手段に記憶した構成元素が、Ni、Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、Pd、Ptであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第4には、前記記憶手段に記憶した組織因子計算式が、少なくとも使用温度におけるγ相とγ’相の平衡計算式を含むものであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第5には、前記γ相とγ’相の平衡計算式が、使用温度におけるγ’面の式および分配比の式からなるものであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第6には、前記記憶手段に記憶した合金特性計算式が、合金組成、組織因子、使用温度および使用応力との関数として表されたものであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第7には、前記コンピュータを、構成元素に関してγ’相の組成と分配比の反復収束計算およびγ’相量の反復計算を連動させて、使用温度におけるγ相およびγ’相の組成とγ’相の量比を算出するγ’相算出手段としてさらに機能させることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラム、ならびに第8には、前記構成元素に関してγ’相の組成と分配比の反復収束計算およびγ’相量の反復計算を連動させて、使用温度におけるγ相およびγ’相の組成とγ’相の量比を算出するγ’相算出手段をさらに備えることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置を提供する。

0011

またこの出願の発明は、第9には、γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援するために、コンピュータを、Ni基超合金の1個以上の要求性能、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、要求性能を満足する合金組成を算出する合金組成算出手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、として機能させることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラム、ならびに第10には、γ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金の設計を支援する装置であって、Ni基超合金の1個以上の要求性能、使用温度および使用応力を入力する入力手段、予めNi基超合金の構成元素、組織因子計算式および合金特性計算式を記憶しておく記憶手段、要求性能を満足する合金組成を算出する合金組成算出手段、記憶手段から読み出した組織因子計算式を用いて合金組成から組織因子を算出する組織因子算出手段、記憶手段から読み出した合金特性計算式を用いて合金組成、組織因子、使用温度および使用応力から合金特性を算出する合金特性算出手段、および組織因子および合金特性を合金組成とともに出力する出力手段、を備えることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援装置をも提供する。

0012

第11には、前記記憶手段に記憶した構成元素が、Ni、Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、Pd、Ptであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第12には、前記記憶手段に記憶した組織因子計算式が、少なくとも使用温度におけるγ相とγ’相の平衡計算式を含むものであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第13には、前記γ相とγ’相の平衡計算式が、使用温度におけるγ’面の式および分配比の式からなるものであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置、第14には、前記要求性能が、合金特性および組織因子のいずれか一方または両方から選ばれる1個以上のものであることを特徴とするγ’析出強化型白金族元素添加Ni基超合金設計支援プログラムまたは設計支援装置を提供する。

0013

上記のとおりの特徴を有するこの出願の発明によれば、コンピュータを用いて、合金組成、使用温度、使用応力を入力すると、予め記憶してある組織因子計算式によって格子定数、格子定数ミスフィットおよび合金元素の固溶指数という組織因子を自動的に算出することができる。このときの組織因子計算式としては、たとえば収束計算を行う使用温度におけるγ相とγ’相の平衡計算式、より具体的には使用温度におけるγ’面の式および分配比の式からなるγ相とγ’相の平衡計算式を考慮できる。

0014

また、入力した合金組成、使用温度、使用応力および算出した組織因子から合金特性計算式を用いて、クリープ破断寿命などの合金特性をも自動的に算出することができる。このときの合金特性計算式としては、合金組成、組織因子、使用温度および使用応力との関数として表されたものを考慮できる。

0015

そしてこれら算出した組織因子および合金特性は入力した合金組成とともに画面表示等出力されるので、合金設計において参照できるようになる。

0016

また、予め記憶したNi基超合金のNi、Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、Pd、Pt等の各構成元素に関して、γ’相の組成と分配比の反復収束計算およびγ’相量の反復計算を連動させて、入力した使用温度におけるγ相およびγ’相それぞれの組成と量比を自動算出し表示することも可能である。

0017

一方で、1個以上の要求性能、より具体的には合金特性および組織因子のいずれか一方または両方から選ばれる1種以上の要求性能を入力すると、要求性能を満足する合金組成を自動算出することもできる。より具体的には、γ’相の組成と相量を自動的に変化させ、その各々についてγ相の組成を順次計算し、次いでこれらの組成を足し合わせて、合金組成を自動的に算出する。

0018

そして、算出した合金組成に基づいて上記組織因子計算式により組織因子を自動算出し、また算出した合金組成および組織因子ならびに入力した使用温度および使用応力に基づいて上記合金特性計算式により合金組成を自動算出し、それら組織因子、合金特性および合金組成のリストを画面表示等出力できるようになる。


課題を解決するための手段

0019

これにより、従来技術では行えなかった白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の使用温度における組織因子計算と使用応力下での耐クリープ特性などの合金特性の解析、ならびに、要求性能を満たす新規な白金族元素を添加したγ’析出強化型Ni基超合金の合金組成の探査を、簡便かつ容易に効率よく行うことができるのである。

0020

図1図4は、各々、上記のとおりの特徴を有するこの出願の発明の一実施形態を説明するための機能ブロック図およびフローチャートである。以下、本実施形態における合金特性解析および合金組成探査について説明する。

0021

なお、図1および図2では、入力した合金組成、使用温度、使用応力から合金の組織因子および合金特性を算出し出力する解析系(1)と、入力した要求性能を満たす合金組成を探査し出力する探査系(2)とからなる2系統構成の実施形態を示しており、本実施形態によれば、使用目的に応じて、解析系(1)または探査系(2)のいずれかを選択し(ステップS1)、所望演算結果を引き出すことが可能である。もちろん2系統構成であるからといって図示したように入力手段(11)(21)、記憶手段(21)(22)、出力手段(16)(26)をそれぞれ二つずつ設ける必要がないことは言うまでもない。

0022

<合金特性の解析>
本実施形態において、Ni基超合金の構成元素がNi、Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、PdおよびPtである合金組成、使用温度および使用応力を入力すると(図1−入力手段(11)、図2図3−ステップS2)、入力した使用温度におけるγ相およびγ’相のそれぞれの組成と量比が平衡計算式に基づいて算出される(図1組成因子算出手段(13)・γ’相算出手段(15)、図2−ステップS3、図3図4−ステップS3a〜S3p)。この平衡計算式には、γ相とγ’相が平衡して存在する相の組成の計算式、すなわちγ’面の式と合金元素の分配比の式(Co、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、PdおよびPtなどの構成元素それぞれのγ相中の濃度とγ’相中の濃度との比で示される)を用いている。これらのγ’面の式と分配比の式は、それぞれ既存のNi基超合金を重回帰分析した分析データに基づいて作成されている。

0023

γ’面の式は、たとえば▲1▼式に示すようなγ’相中の構成元素濃度と温度の関数として表される。
γ相中のAl濃度=f{γ’相中のCo、Cr、Mo、W、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、PdおよびPt濃度(at%)、温度}・・・▲1▼
また、分配比の式も、たとえば▲2▼式に示すようなγ’相中の構成元素濃度と温度の関数として表される。
元素の分配比=g{γ’相中のCo、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、PdおよびPt濃度(at%)、温度}・・・▲2▼
ただし、iはCo、Cr、Mo、W、Al、Ti、Nb、Ta、Hf、Re、Ir、Ru、Rh、PdおよびPtを示す。

0024

これら▲1▼、▲2▼式を代表とするγ’面の式と分配比の式を用いて、図3および図4に示す計算フローに基づく反復収束計算を行う。本実施形態においては、反復収束計算の安定性確保と分析データが豊富という理由から、まず、基準として900℃(もちろんこの温度は一例である)におけるγ相およびγ’相の組成と量比を計算する(ステップS3a〜S3h)。より具体的には本計算では、合金組成、使用温度および使用応力の入力値(ステップS2)、ならびに合金元素の分配比などの組織因子計算の初期値(ステップS3a)およびγ’相量比の初期値(ステップS3b)を用いて、入力合金組成と計算合金組成とが一致(ステップS3e)するまでγ’相の組成および量比(ステップS3c)ならびに分配比の計算(ステップS3d)をγ’量比および分配比を微小変化(ステップS3f)させながら繰り返し(第1の反復収束計算)、一致後に基準温度900度でのγ’面の方程式計算を行い(ステップS3g)、さらに計算結果がγ’面上に乗る(ステップS3h)まで上記各処理(ステップS3c〜S3g)を繰り返す。

0025

次いで、入力した使用温度と基準温度900℃との差から生じるγ’面および分配比の変化分を計算し(ステップS3i)、さらに入力使用温度におけるγ相およびγ’相の組成と量比を計算する(ステップS3j〜S3o)。より具体的には本計算では、上記第1の反復収束計算と同様な第2の反復集束計算を使用温度について行う。

0026

そして、γ’面の方程式計算(ステップS3n)の結果がγ’面上にある場合に(ステップS3o)、使用温度におけるγ相およびγ’相の組成と量比が算出されたことになる(ステップS3p)。

0027

図3および図4に示したように、基準温度900℃におけるγ’相量と分配比を計算するループである第1の反復収束計算(ステップS3c〜S3h)と使用温度におけるγ’相量と分配比を計算する別のループである第2の反復収束計算(ステップS3j〜S3o)を設けることで、収束計算解の発散を抑え、安定した、精度の高い解析結果が得られる。

0028

なお、入力した合金組成から有害相が生成する場合やγ’相が析出しない場合などには、その旨が表示されるようになっている。この場合、合金組成、使用温度および使用応力を入力し直し、再度、γ相およびγ’相のそれぞれの組成と量比を計算することができる。

0029

以上のようにγ相およびγ’相のそれぞれの組成と量比を計算した後は、下記表1に例示した他の組織因子と合金特性の予測計算を行う(図1−組成因子算出手段(13)・合金特性算出手段(14)・γ’相算出手段(15)、図2図4−ステップS4)。組織因子の計算式および合金の合金特性計算式は予め記録されている(図1−記憶手段(12))。

0030

【表1】

0031

この出願の発明においては、合金特性計算式を既存のNi基超合金のデータを重回帰分析し、合金組成と組織因子、合金組成と使用温度、合金組成と使用応力、合金組成と組織因子と使用温度、合金組成と組織因子と使用応力、合金組成と使用温度と使用応力、合金組成と組織因子と使用温度と使用応力の関数としていることをひとつの特徴としている。これによって、上記表1に例示した種々の合金特性を算出し、入力した合金組成および算出した組織因子とともに表示することを可能ならしめている。

0032

<合金組成の探査>
続いて、所望の特性を有する新合金の組成を探査する場合には、まず、探査系を選択し(図1−探査系(2)、図2−ステップS1)、使用温度、使用応力および要求性能を入力する(図1−入力手段(21)、図2−ステップS7)。要求性能としては上記表1に例示した合金特性から任意のものを1種以上選択することができる。また、必要に応じて、組織因子を1つ以上選択し、要求性能として付加することもできる。

0033

要求特性を入力すると、合金組成が自動的に微少に変化し、前述した解析系(1)と同様にして、その組成に対するγ’相と平衡するγ相の組成を計算し(図1−合金組成算出手段(23)、図2−ステップS8・S9)、使用温度、使用応力における組織因子と合金特性の計算が行われる(図1−組織因子算出手段(24)・合金特性算出手段(25)、図2−ステップS10)。ついで、それらの値と入力した要求性能を対照し、要求性能を満たす場合には、必要に応じて順位付けを行い(準位付け手段(図示なし))、算出した合金組成、組織因子および合金特性を記憶するとともに(算出結果記憶手段(図示なし))、それらのリストを出力する(図1−出力手段(26)、図2−ステップS12)。

0034

一方、要求性能を満足しない場合には、再び、合金組成を変化させ(図1−合金組成算出手段(23)、図2−ステップS11)、γ’相の組成、量比の計算を繰り返す(図1−合金組成算出手段(23)・組織因子算出手段(24)・合金特性算出手段(25)、図2−ステップS8〜S10)。また、要求性能を満足する合金が存在しない場合には、その旨が表示される(図1−出力手段(26))。以上の過程もすべて自動的に行われる。

0035

【実施例】
<解析実施例>
TMS−138合金の組成を入力し、900℃−392MPaおよび1100℃−137MPaにおける平衡状態および合金特性を計算した。図5はその結果を表示したプリントアウト出力の一例を示したものである。図中の略記号の意味は下記表2に示したとおりである。

0036

【表2】

0037

図5のプリントアウト出力に表示されたγ相およびγ’相の組成などの組織因子および合金特性の予測値はTMS−138合金の実測値と十分一致していた。その計算時間は約1秒程度であり、高速で、しかも精度の高い合金特性の解析が行えることが確認できた。

0038

<探査実施例>
要求特性として、クリープ破断寿命(試験条件1100℃、137MPa)を500時間以上、γ’相固溶化温度幅を40℃以上とした他、格子定数ミスフィット、固溶指数などに一定の制限を与え、かつ、TMS−138合金の組成範囲付近を探査した。その結果、Ruを2.0wt%から2.5wt%に増加した場合、他の合金添加元素をRu量増加分だけ減らしても、TMS−138合金と同等以上の合金特性を持つTMS−157合金が得られることが分かった。

0039

実際にこの合金を溶解して作製した単結晶試験片の合金特性を測定し、設計値と比較した。図6はその結果を示したものである。図6から明らかなように、TMS−138およびTMS−157合金の設計値(=計算値)は高温・低応力側および中低温・高応力側ともに実測値と十分に一致していることが分かる。


発明を実施するための最良の形態

0040

もちろん、この出願の発明は以上の実施形態および実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能である。


図面の簡単な説明

0041

以上詳しく説明した通り、この出願の発明により、白金族元素添加合金を含めたγ’析出強化型Ni基超合金の任意の合金組成、温度、応力に対する特性を予測することが可能となる。また、所望の特性を満たす新規な白金族元素添加合金を含めたγ’析出強化型Ni基超合金を効率よく探査することができる。これにより白金族元素添加合金を含めたNi基超合金の解析と探査が、簡便かつ容易になり、合金開発の効率が著しく向上する。

図1
この出願の発明の一実施形態を説明するための機能ブロック図である。
図2
この出願の発明の一実施形態を説明するためのフローチャートである。
図3
γ相およびγ’相の組成、量比、組織因子および合金特性についてのより具体的な計算フローチャートである。
図4
図3に続く計算フローチャートである。
図5
この出願の発明の一実施例としての解析例の結果を例示した図である。
図6
この出願の発明の別の一実施例としての探査例の結果を例示した図である。
【符号の説明】
1 解析系
11入力手段
12記憶手段
13組成因子算出手段
14 合金特性算出手段
15 γ’相算出手段
16出力手段
2 探査系
21 入力手段
22 記憶手段
23 合金組成算出手段
24 組成因子算出手段
25 合金特性算出手段
26 出力手段


ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する未来の課題

ページトップへ

おすすめの成長市場

関連メディア astavision

  • ロコモーティブ症候群・関節疾患

    加齢や過負荷のほか、スポーツ損傷や肥満によっても引き起こされる変形性関節症(OA:osteoarth…

  • CCS(CO2の分離・回収、地下・海底貯留)

    CCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素回収・貯蔵技…

  • 3Dプリンター医学応用

    3Dプリンタ、正しくは、積層造形(AM:Additive Manufacturing)技術は、今や家…

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

( 分野番号表示ON )※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

新着 最近公開された関連が強い技術

この技術と関連性が強い技術

この技術と関連性が強い人物

この技術と関連する未来の課題

関連性が強い未来の課題一覧

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ