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技術 電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法

出願人 コニカミノルタ株式会社国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 吉田哲也川原雄介村田和広横山浩
出願日 2002年10月9日 (17年8ヶ月経過) 出願番号 2002-296695
公開日 2004年4月30日 (16年2ヶ月経過) 公開番号 2004-134534
状態 特許登録済
技術分野 流動性材料の適用方法、塗布方法 電場又は磁場に対する装置又は部品の遮蔽
主要キーワード 液滴密度 導電性容器 メニスカス領域 常時電圧印加 導電素材 臨界周波数 高印加電圧 超微細径
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年4月30日)のものです。
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課題

廃棄処理が必要なく、簡便に製造でき、また、電磁波シールド性光透過性との両立を図ることのできる電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法を提供する。

解決手段

電磁波遮蔽透明板は、金属超微粒子含有溶液が供給される超微細径ノズル21の先端を透明基板Kに近接して配設するとともに、ノズル21内の溶液任意波形電圧印加して、基板K上に超微細径の溶液の液滴を吐出することによって、基板K上に導電性格子状パターンを形成することで製造される。

概要

背景

近年、携帯電話の普及、オフィスコンピューター化の促進等の情報通信発達に伴い、これらの機器から発生される電磁波も増加し、問題視されるようになってきた。すなわち、電磁波による精密機器の誤作動や人体への障害等が問題となっている。
そのため、各種機器の電子ディスプレイの前面や窓のガラス面等に電磁波遮蔽透明板を装着したり、配置することによって電磁波の遮蔽が図られている。ところで、このような電磁波遮蔽透明板は、電磁波を遮蔽する機能、すなわち電磁波シールド性の他に光透過性を有することが必要とされている。

概要

廃棄処理が必要なく、簡便に製造でき、また、電磁波シールド性と光透過性との両立をることのできる電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法を提供する。電磁波遮蔽透明板は、金属超微粒子含有溶液が供給される超微細径ノズル21の先端を透明基板Kに近接して配設するとともに、ノズル21内の溶液任意波形電圧印加して、基板K上に超微細径の溶液の液滴を吐出することによって、基板K上に導電性格子状パターンを形成することで製造される。    

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電磁波シールド性と光透過性との両立を図ることのできる電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

透明基板上に導電性格子状パターンが形成された電磁波遮蔽透明板であって、前記導電性格子状パターンは、金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液任意波形電圧印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出することによって形成されていることを特徴とする電磁波遮蔽透明板。

請求項2

透明基板上に導電性格子状パターンが形成された電磁波遮蔽透明板であって、前記導電性格子状パターンは、熱又は光硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱もしくは光照射して前記液滴を硬化することによって形成されていることを特徴とする電磁波遮蔽透明板。

請求項3

前記ノズルは、超微細径であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項4

前記ノズルのノズル径が、30μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項5

前記ノズルのノズル径が、20μm未満であることを特徴とする請求項4に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項6

前記ノズルのノズル径が、8μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項7

前記ノズルのノズル径が、4μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項8

前記導電性格子状パターンを構成する線の線幅が、20μm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項9

透明基板上に導電性格子状パターンが形成された電磁波遮蔽透明板であって、前記透明導電性格子状パターンを構成する線の線幅が、20μm以下であることを特徴とする電磁波遮蔽透明板。

請求項10

前記導電性格子状パターンの開口率が、80%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項11

請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板が、ディスプレイパネルの前面に装着されてなるパネルディスプレイ装置

請求項12

請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板が、建築物の窓に設けられてなる電磁波遮蔽窓。

請求項13

請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板が、導電性容器の覗き用窓に設けられてなる電磁波遮蔽容器

請求項14

透明基板上に導電性格子状パターンを形成することによって電磁波遮蔽透明板を製造する電磁波遮蔽透明板の製造方法であって、金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出することにより前記導電性格子状パターンを形成することを特徴とする電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項15

透明基板上に導電性格子状パターンを形成することによって電磁波遮蔽透明板を製造する電磁波遮蔽透明板の製造方法であって、熱又は光硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱もしくは光照射して前記液滴を硬化することにより前記導電性格子状パターンを形成することを特徴とする電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項16

前記ノズルは、超微細径であることを特徴とする請求項14又は15に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項17

前記ノズルのノズル径が30μm以下であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項18

前記ノズルのノズル径が20μm未満であることを特徴とする請求項17に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項19

前記ノズルのノズル径が8μm以下であることを特徴とする請求項18に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項20

前記ノズルのノズル径が4μm以下であることを特徴とする請求項19に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項21

前記導電性格子状パターンを構成する線の線幅が、20μm以下であることを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

請求項22

前記導電性格子状パターンは、熱硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱して前記液滴を硬化することによって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電磁波遮蔽透明板。

請求項23

熱硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱して前記液滴を硬化することにより前記導電性格子状パターンを形成することを特徴とする請求項15に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ディスプレイパネルの前面に配置して使用される電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法に関する。

0002

近年、携帯電話の普及、オフィスコンピューター化の促進等の情報通信発達に伴い、これらの機器から発生される電磁波も増加し、問題視されるようになってきた。すなわち、電磁波による精密機器の誤作動や人体への障害等が問題となっている。
そのため、各種機器の電子ディスプレイの前面や窓のガラス面等に電磁波遮蔽透明板を装着したり、配置することによって電磁波の遮蔽が図られている。ところで、このような電磁波遮蔽透明板は、電磁波を遮蔽する機能、すなわち電磁波シールド性の他に光透過性を有することが必要とされている。

0003

そこで、電磁波シールド性と光透過性とを両立させる方法として、第一に、透明基板に金属又は金属酸化物蒸着して薄膜導電層を形成する方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、この方法では透明性が維持できる程度(100〜2000オングストローム)の導電層膜厚では、導電層抵抗が大きく、電磁波シールド性が不十分なものであった。
第二に、良導電性繊維を透明基板に埋め込んだ電磁波遮蔽透明板も提案されている(特許文献1)。しかしながら、この電磁波遮蔽透明板において、電磁波シールド効果を高めるためには繊維太さを大きくするか、繊維密度を高めることが必要であり、その結果、光透過性が不十分なものとなった。
第三に、透明基板に接着剤を介して銅箔接着し、その銅箔をフォトリソグラフ工程でエッチングして銅箔の格子パターンを形成する電磁波遮蔽透明板が提案されている(特許文献1)。しかしながら、この電磁波遮蔽透明板はその製造に関して問題があった。すなわち、湿式のエッチングにより溶解し除去する銅及び廃棄するフォトレジストが約90%であり、多量の廃棄物を生み出すという問題が生じる。また、プラズマディスプレイや大型陰極線管(CRT)のような画面サイズの大きいディスプレイに適用される前面板を製造するには、画面サイズに応じた大面積の銅箔を格子状にエッチングする必要があり、そのためには大型のフォトリソグラフ工程が必要となることから、簡便に製造できなかった。

背景技術

0004

【特許文献1】
特開2000−223036号公報

0005

かかる問題を解決する方法としては、インクジェット方式によって上記導電性パターンを形成することが考えられる。すなわち、従来のインクジェット方式としては、圧電素子振動によりインク流路を変形させることによりインク液滴吐出させるピエゾ方式、インク流路ないに発熱体を設け、その発熱体を発熱させて気泡を発生させ、気泡によるインク流路内圧力変化に応じてインク液滴を吐出させるサーマル方式、インク流路内のインク帯電させてインクの静電吸引力によりインク液滴を吐出させる静電吸引方式が知られている。
しかしながら、上記したインクジェット記録方式には以下の問題があった。
(1)微小液滴形成の安定性
ノズル径が大きいため、ノズルから吐出される液滴の形状が安定しない。
(2)微小液滴の着弾精度不足
ノズルから吐出した液滴に付与される運動エネルギーは、液滴半径の3乗に比例して小さくなる。このため、微小液滴は空気抵抗に耐えるほどの十分な運動エネルギーを確保できず、空気対流などによる擾乱を受け、正確な着弾が期待出来ない。さらに、液滴が微細になるほど、表面張力の効果が増すために、液滴の蒸気圧が高くなり蒸発量が激しくなる。このため微細液滴は、飛翔中の著しい質量の消失を招き、着弾時に液滴の形態を保つことすら難しいという事情があった。以上のように液滴の微細化と高精度化は、相反する課題であり、両方を同時に実現することは困難であった。
この着弾位置精度の悪さは、印字画質を低下させるのみならず、例えばインクジェット技術により導電性インクを用いて回路配線パターンを描画する際などには特に大きな問題となる。すなわち、位置精度の悪さは所望の太さの配線が描画出来ないばかりか、断線ショートを生ずることさえあり得る。
(3)高印加電圧
従来の静電吸引方式の原理では、メニスカスの中心に電荷を集中させてメニスカスの隆起を発生する。この隆起したテーラーコーン先端部の曲率半径は、電荷の集中量により定まり、集中した電荷量と電界強度による静電力がそのときのメニスカスの表面張力より勝った時に液滴の分離が始まる。
メニスカスの最大電荷量は、インクの物性値メニスカス曲率半径により定まるため、最小の液滴のサイズはインクの物性値(特に表面張力)とメニスカス部に形成される電界強度により定まる。
一般的に、液体の表面張力は純粋な溶媒よりも溶剤を含んだ方が表面張力は低くなる傾向があり、実際のインクにおいても種々の溶剤を含んでいるため、表面張力を高くすることは難しい。このため、インクの表面張力を一定と考え、電界強度を高くすることにより液滴サイズを小さくする方法が採られていた。
従って、従来のインクジェット装置では、両者とも吐出原理として、吐出液滴投影面積よりもはるかに広い面積のメニスカス領域に強い電界強度のフィールドを形成することにより該メニスカスの中心に電荷を集中させ、該集中した電荷と形成している電界強度からなる静電力により吐出を行うため、2000[V]に近い非常に高い電圧印加する必要があり、駆動制御が難しいと共に、インクジェット装置を操作するうえでの安全性の面からも問題があった。
(4)吐出応答性
従来のインクジェット装置では、両者とも吐出原理として、吐出液滴の投影面積よりもはるかに広い面積のメニスカス領域に強い電界強度のフィールドを形成することにより該メニスカスの中心に電荷を集中させ、該集中した電荷と形成している電界強度からなる静電力により吐出を行うため、メニスカス部の中心に電荷が移動するための電荷の移動時間が吐出応答性に影響し、印字速度の向上において問題となっていた。

0006

以上のように、従来の方法によって製造した電磁波遮蔽透明板は、上述したように、その精度の限界により、電磁波シールド性及び光透過性が必ずしも十分であるとは言えず、依然、電磁波シールド性と光透過性との両立が望まれており、また、廃棄処理や製造の簡便化等においても問題視されていた。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電磁波シールド性と光透過性との両立を図ることのできる電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法を提供することを第1の課題としている。
また、廃棄処理が必要なく、簡便に製造可能な電磁波遮蔽透明板、パネルディスプレイ装置、電磁波遮蔽窓、電磁波遮蔽容器、及び、電磁波遮蔽透明板の製造方法を提供することを第2の課題としている。

0008

上記課題を解決するために、請求項1の発明は、透明基板上に導電性格子状パターンが形成された電磁波遮蔽透明板であって、
前記導電性格子状パターンは、金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出することによって形成されていることを特徴とする。

0009

請求項2の発明は、透明基板上に導電性格子状パターンが形成された電磁波遮蔽透明板であって、
前記導電性格子状パターンは、熱又は光硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱もしくは光照射して前記液滴を硬化することによって形成されていることを特徴とする。

0010

請求項14の発明は、透明基板上に導電性格子状パターンを形成することによって電磁波遮蔽透明板を製造する電磁波遮蔽透明板の製造方法であって、
金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出することにより前記導電性格子状パターンを形成することを特徴とする。

0011

請求項15の発明は、透明基板上に導電性格子状パターンを形成することによって電磁波遮蔽透明板を製造する電磁波遮蔽透明板の製造方法であって、
熱又は光硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱もしくは光照射して前記液滴を硬化することにより前記導電性格子状パターンを形成することを特徴とする。

0012

請求項22の発明は、請求項2に記載の電磁波透明板において、
前記導電性格子状パターンは、熱硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱して前記液滴を硬化することによって形成されていることを特徴とする。

0013

請求項23の発明は、請求項15に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
熱硬化型の金属超微粒子含有溶液が供給されるノズルの先端を前記基板に近接して配設するとともに、前記ノズル内の前記溶液に任意波形電圧を印加して、前記基板上に前記溶液の液滴を吐出した後に、前記基板を加熱して前記液滴を硬化することにより前記導電性格子状パターンを形成することを特徴とする。

0014

ここで、光硬化型の溶液に照射する光(すなわち、活性エネルギ線)としては、
例えば、紫外線赤外線可視光線電子線、X線等を挙げることができる。

0015

請求項1、2、14又は15の発明によれば、導電性格子状パターンは、ノズルから、溶液に任意波形電圧を印加することで液滴が吐出されることにより、従来の方法では限界とされていた導電性格子状パターンを構成する線の幅をより一層狭く、かつ、液滴密度の高い格子状パターンの線を形成することが可能となる。したがって、より微細な線幅によって構成された導電性格子状パターンを有する電磁波遮蔽透明板において、電磁波シールド性と光透過性との両立を図ることができる。
また、本発明によれば、従来のようにエッチングによる廃棄処理を行う必要がなく、さらには画面サイズの大きいディスプレイに適用される場合にも、簡便に画面サイズに応じた電磁波遮蔽透明板を製造することができる。

0016

請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記ノズルは、超微細径であることを特徴とする。

0017

請求項16の発明は、請求項14又は15に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
前記ノズルは、超微細径であることを特徴とする。

0018

請求項3又は16の発明によれば、請求項1、2、14または15の発明の作用効果に加えて、本発明のようにノズルを超微細径とすることで、ノズル先端部に電界を集中させて電界強度を高めることができる。このような場合、ノズルの先端部に対向する対向電極がなくとも液滴の吐出を行うことが可能である。例えば、対向電極が存在しない状態で、ノズル先端部に対向させて基板を配置した場合、基板が導体である場合には、基板の受け面を基準としてノズル先端部の面対称となる位置に逆極性鏡像電荷誘導され、基板が絶縁体である場合には、基板の受け面を基準として基板の誘電率により定まる対象位置に逆極性の映像電荷が誘導される。そして、ノズル先端部に誘起される電荷と映像電荷間での静電力により液滴の飛翔が行われる。
但し、本発明においては、対向電極を不要とすることを可能とするが、対向電極を併用しても構わない。対向電極を併用することで、ノズル−対向電極間での電界による静電力を飛翔電極の誘電のために併用することも可能となるし、対向電極を接地すれば、帯電した液滴の電荷を対向電極を介して逃すことができ、電荷の蓄積を低減する効果も得られるので、むしろ併用することが望ましい。

0019

請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記ノズルのノズル径が、30μm以下であることを特徴とする。

0020

請求項5の発明は、請求項4に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記ノズルのノズル径が、20μm未満であることを特徴とする。

0021

請求項6の発明は、請求項5に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記ノズルのノズル径が、8μm以下であることを特徴とする。

0022

請求項7の発明は、請求項6に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記ノズルのノズル径が、4μm以下であることを特徴とする。

0023

請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記導電性格子状パターンを構成する線の線幅が、20μm以下であることを特徴とする。

0024

請求項8の発明によれば、前記線幅が20μm以下であるので、電磁波シールド性と光透過性との両立を図ることができ、しかも、視認性に優れたものとすることができる。

0025

請求項9の発明は、透明基板上に導電性格子状パターンが形成された電磁波遮蔽透明板であって、
前記透明導電性格子状パターンを構成する線の線幅が、20μm以下であることを特徴とする。

0026

請求項21の発明は、請求項14〜20のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
前記導電性格子状パターンを構成する線の線幅が、20μm以下であることを特徴とする。

0027

請求項9又は21の発明によれば、電磁波シールド性と光透過性との両立を図ることができ、しかも視認性に優れたものとすることができる。

0028

請求項10の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板において、
前記導電性格子状パターンの開口率が、80%以上であることを特徴とする。

0029

請求項10の発明によれば、前記開口率が80%以上であるので、光透過性をより一層向上させることが可能となる。

0030

請求項11の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板が、ディスプレイパネルの前面に装着されてなるパネルディスプレイ装置。

0031

請求項11の発明によれば、電磁波シールド性と光透過性に優れたパネルディスプレイ装置を得ることができる。

0032

請求項12の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板が、建築物の窓に設けられてなる電磁波遮蔽窓。

0033

請求項12の発明によれば、電磁波シールド性と光透過性に優れた電磁波遮蔽窓を得ることができる。

0034

請求項13の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板が、導電性容器の覗き用窓に設けられてなる電磁波遮蔽容器。

0035

請求項13の発明によれば、電磁波シールド性と光透過性に優れた電磁波遮蔽容器を得ることができる。

0036

請求項17の発明は、請求項14〜16のいずれか一項に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
前記ノズルのノズル径が30μm以下であることを特徴とする。

0037

請求項18の発明は、請求項17に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
前記ノズルのノズル径が20μm未満であることを特徴とする。

0038

請求項19の発明は、請求項18に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
前記ノズルのノズル径が8μm以下であることを特徴とする。

0039

請求項20の発明は、請求項19に記載の電磁波遮蔽透明板の製造方法において、
前記ノズルのノズル径が4μm以下であることを特徴とする。

課題を解決するための手段

0040

本発明において、ノズル径とは、ノズルの先端部の内部直径をいう。
ノズル径を20μm未満とすることにより、電界強度分布が狭くなる。このことにより、電界を集中させることができる。その結果、形成される液滴を微小で且つ形状の安定化したものとすることができると共に、総印加電圧を低減することができる。また、液滴は、ノズルから吐出された直後、電界と電荷の間に働く静電力により加速されるが、ノズルから離れると電界は急激に低下するので、その後は、空気抵抗により減速する。しかしながら、微小液滴でかつ電界が集中した液滴は、対向電極に近づくにつれ、鏡像力により加速される。この空気抵抗による減速と鏡像力による加速とのバランスをとることにより、微小液滴を安定に飛翔させ、着弾精度を向上させることが可能となる。
また、ノズルの内部直径は、8μm以下であることが好ましい。ノズルの内部直径を8μm以下とすることにより、さらに電界を集中させることが可能となり、さらなる液滴の微小化と、飛翔時に対向電極の距離の変動が電界強度分布に影響することを低減させることができるので、対向電極の位置精度や基材の特性や厚さの液滴形状への影響や着弾精度への影響を低減することができる。
さらに、ノズルの内部直径を4μm以下とすることにより、顕著な電界の集中を図ることができ、最大電界強度を高くすることができ、形状の安定な液滴の超微小化と、液滴の初期吐出速度を大きくすることができる。これにより、飛翔安定性が向上することにより、着弾精度をさらに向上させ、吐出応答性を向上することができる。
また、ノズルの内部直径は0.2μmより大きい方が望ましい。ノズルの内径を0.2μmより大きくすることで、液滴の帯電効率を向上させることができるので、液滴の吐出安定性を向上させることができる。
さらに、上記各請求項の構成において、
(1)ノズルを電気絶縁材で形成し、ノズル内に電極を挿入あるいはメッキ形成ことが好ましい。
(2)上記各請求項の構成又は上記(1)の構成において、ノズルを電気絶縁材で形成し、ノズル内に電極を挿入或いはメッキ形成すると共にノズルの外側に電極を設けることが好ましい。
(1)及び(2)により、上記各請求項による作用効果に加え、吐出力を向上させることができるので、ノズル径をさらに微小化しても、低電圧で液を吐出することができる。
(3)上記各請求項の構成、上記(1)又は(2)の構成において、基材を導電性材料または絶縁性材料により形成することが好ましい。
(4)上記各請求項の構成、上記(1)、(2)又は(3)の構成において、ノズルに印加する電圧Vを
【数1】
で表される流域において駆動することが好ましい。
ただし、γ:液体の表面張力、ε0:真空の誘電率、r:ノズル半径、h:ノズル−基板間距離、k:ノズル形状に依存する比例定数(1.5<k<8.5)とする。
(5)上記各請求項の構成、上記(1)、(2)、(3)又は(4)の構成において、印加する任意波形電圧が1000V以下であることが好ましい。
(6)上記各請求項の構成、上記(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)の構成において、印加する任意波形電圧が500V以下であることが好ましい。
基材を導電性または絶縁性基材ホルダー裁置ことが好ましい。
(7)上記各請求項の構成、上記(1)〜(6)いずれかの構成において、ノズルと基板との距離が500μmできるので好ましい。
(8)上記各請求項の構成、上記(1)〜(7)いずれかの構成において、ノズル内の溶液に圧力を印加するように構成することが好ましい。
(9)上記各請求項の構成、上記(1)〜(8)いずれかの構成において、単一パルスによって吐出する場合、
【数2】
により決まる時定数τ以上のパルス幅Δtを印加する構成としても良い。ただし、ε:流体の誘電率、σ:導電率とする。

0041

以下の実施形態で説明する液体吐出装置のノズル径(ノズル先端部の内部直径)は、30μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20μm未満、さらに好ましくは8μm以下、さらに好ましくは4μm以下とすることが好ましい。また、ノズル径は、0.2μmより大きいことが好ましい。

0042

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、電磁波遮蔽透明板を説明するためのもので、図1(a)は要部側断面図であり、図1(b)は要部上面図である。
図1(a)、(b)に示すように、本発明の電磁波遮蔽透明板201は、透明基板K上に導電性格子状パターン202が形成されてなるもので、この導電性格子状パターン202は後述する画像記録装置101(図2参照)に備えられた液体吐出装置20(図3参照)によって形成される。すなわち、導電性格子状パターン202は、金属超微粒子含有溶液が供給される超微細径のノズル21(図3参照)の先端を前記基板Kに近接して配設するとともに、ノズル21内の溶液に任意波形電圧を印加し、基板K上に超微細径の液滴を吐出した後に、基板Kを加熱もしくは光照射して液滴を硬化することによって形成される。本発明は、この点が特徴部分とされている。
なお、本発明における超微細径のノズルとは、ノズル先端におけるノズルの内部直径が30μm以下であるノズルをいい、好ましくは、20μm未満、さらに8μm以下、さらに4μm以下が好ましい。
このように、本発明は、上記液体吐出装置20によって形成された導電性格子状パターン202が超微細径の液滴からなるので、以下に示すように導電性格子状パターン202を構成する線幅mを従来よりも一層狭く形成することが可能となる。よって、より微細な線幅mによって構成された導電性格子状パターン202を有する電磁波遮蔽透明板201において、電磁波シールド性と光透過性との両立が図れるというものである。しかも、従来のようにエッチングによる廃液処理の必要がなく容易に生産できる。

0043

本発明において、導電性格子状パターンを構成する線の線幅m(図1(b)参照)は、20μm以下であることが好ましい。より好ましくは15μm以下であり、最も好ましくは10μm以下である。
ここで、上記線幅mを20μm以下としたのは、20μmを越えると格子状パターンが目に付き易くなってディスプレイ画面の前面に装着した場合に、画面の視認性が低下する傾向にあるためである。

0044

導電性格子状パターンの開口率は、80%以上100%未満であることが好ましい。より好ましくは85%以上100%未満である。
ここで、上記開口率を80%以上100%未満としたのは、80%未満の場合には、開口率が小さく光透過性が低下するためである。
なお、導電性格子状パターンの開口率とは、基板の有効面積に対する、該有効面積から金属超微粒子で描かれた格子状パターンの面積を引いた面積の比の百分率である。つまり、導電性格子状パターンの開口率とは、下式で求められる値である。
開口率(%)=(d−m)2÷d2×100
(d:格子間隔、m:導電性格子状パターンを構成する線の幅(図1(b)参照))

0045

本発明に係る透明基板を構成する材料としては、例えば、ガラス、合成樹脂等が挙げられる。合成樹脂としては、例えば、具体的には、ポリスチレン樹脂アクリル樹脂ポリメチルメタクリレート樹脂ポリカーボネート樹脂ポリ塩化ビニル樹脂ポリ塩化ビニリデン樹脂ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂ポリアミド樹脂ポリアミドイミド樹脂ポリエーテルイミド樹脂ポリエーテルエーテルケトン樹脂ポリアリレート樹脂ポリアセタール樹脂ポリブチレンテレフタレート樹脂ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂酢酸セルロース樹脂フッ素樹脂ポリスルホン樹脂ポリエーテルスルホン樹脂ポリメチルペンテン樹脂ポリウレタン樹脂フタル酸ジアリル樹脂などの熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも透明性に優れるポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂が好適に用いられる。
特に、透明基板の材料として合成樹脂を用いる場合には、表面硬度を向上させる観点から基板表面にハードコート層を設けるものとしても良い。

0046

さらに、本発明に係る透明基板としては、ガラスやプラスチック基板表面にAgやITO等の透明導電膜を形成した透明導電性基板を用いても良い。
このような透明基板は、一層からなる単板であっても良いし、2以上の同一又は異なる層からなる積層板であっても良い。
また、透明基板の厚さは、特に限定されないが、通常0.05〜20mmの範囲であり、好ましくは、ガラス基板の場合は1〜10mmの範囲であり、合成樹脂基板の場合は0.05〜1mmの範囲である。透明基板の大きさ(面積)は、例えば対象物がディスプレイである場合には、該ディスプレイの画面サイズに応じて適宜に設定すれば良い。
透明基板には、添加剤等が含有されていても良く、例えば電磁波遮蔽透明板がプラズマディスプレイパネルの前面に装着される場合には、該パネルの前面から発生する近赤外線を吸収させるための近赤外線吸収剤を含有させることが多い。透明基板は、ディスプレイの見やすさを向上させるために、染料顔料等の着色剤により着色されていても良い。

0047

本発明に係る金属超微粒子含有溶液とは、金属微粒子を水又は有機溶剤中に分散させた溶液である。
使用可能な金属微粒子としては、例えば、カーボン、銀、銅、アルミニウムニッケル等の金属又は合金粒子が挙げられる。このような金属微粒子の平均粒径は、100nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以下である。平均粒径が100nmを越えると、後述する液体吐出装置のノズルから吐出する際に目詰まりが生じやすく、また、導電性が低下するおそれがあるためである。
通常、金属超微粒子含有溶液中の金属微粒子の含有量は、2〜50重量%が好ましい。
また、有機溶剤としては、例えば、PMMAポリ酢酸ビニルエポキシ樹脂等のバインダ樹脂等が挙げられる。
さらに、金属超微粒子含有溶液は、加熱もしくは光(活性エネルギ線)を照射することによって硬化する溶液であることが好ましい。ここで、照射する活性エネルギ線としては、例えば、紫外線、赤外線、可視光線、電子線、X線等を挙げることができる。
そして、金属超微粒子含有溶液、つまりインクは、トルエンキシレン塩化メチレン、水等の溶媒に適度な濃度に希釈又は分散させた後に、上記液体吐出装置から超微細径の液滴となって吐出され、本発明に係る導電性格子状パターンが形成される。

0048

また、本発明の電磁波遮蔽透明板の用途としては、例えば、ディスプレイパネルの前面に装着してパネルディスプレイ装置としたり、建築物の窓に装着して電磁波遮蔽窓としたり、さらには、導電性容器に設けられた覗き用窓に装着して電磁波遮蔽容器等とすることができる。
パネルディスプレイ装置としては、例えば、プラズマディスプレイパネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル液晶表示装置等が挙げられる。
また、建築物の窓に使用する場合には、例えば、病院研究室等の精密機器設置場所等の窓又は情報漏洩を防止する目的で有効に利用できる。

0049

次に、本発明の電磁波遮蔽透明板を製造する製造方法において、液体吐出装置を備えた画像記録装置の構成及び動作とともに説明する。
[画像記録装置]
(画像記録装置の全体構成)
以下、画像記録装置について図2図4に基づいて説明する。図2は画像記録装置の概略構成図である。
画像記録装置101は、本発明の透明基板(以下、単に基板Kと言う)を支持するための画像記録台102と、この画像記録台102の上方に配置されるとともに帯電可能な金属超微粒子含有溶液(以下、単に溶液と言う)をその先端部から吐出する超微細径のノズル21が画像記録台102に指向された液体吐出装置20と、液体吐出装置20で溶液の液滴が付着した基板Kに光を照射する照射手段(例えば、UVランプ等)105と、画像記録台102の基板Kの搬送方向上流側及び下流側に配置された搬送ローラ103a、103bと、これら各搬送ローラ103a、103bとの間で挟持する圧接ローラ104a、104bとを備えている。
液体吐出装置20は、図示しない駆動装置により、基板Kの搬送方向(図2中左方向)に対して直交する方向に走査自在とされた走査型の液体吐出装置としても良い。この場合、液体吐出装置20に複数のノズル21を配列するようにする。
また、液体吐出装置20は、基板Kの搬送方向に対して直交する方向に多数ノズル21を配列してなるライン型の液体吐出装置としても良い。
さらに、基板Kに付着した液滴を硬化させるための手段として、基板Kに光を照射する照射手段105を設けたが、例えば、基板Kを加熱する加熱手段(例えば、ヒータ等)を基板近傍に設けることによって液滴を硬化させるようにしても良い。

0050

[液体吐出装置]
(液体吐出装置の全体構成)
図3及び図4は、図2に示す画像記録装置101に適用される液体吐出装置20の詳細を示したものであり、図3は後述するノズル21に沿った液体吐出装置20の断面図、図4は溶液の吐出動作と溶液に印加される電圧との関係を示す説明図である。また、図4(A)は吐出を行わない状態であり、図4(B)は吐出状態を示す。
この液体吐出装置20は、帯電可能な溶液の液滴をその先端部から吐出する超微細径のノズル21と、ノズル21の先端部に対向する対向面を有すると共にその対向面で液滴の着弾を受ける基板Kを支持する対向電極23と、ノズル21内の流路22に溶液を供給する溶液供給手段と、ノズル21内の溶液に吐出電圧を印加する吐出電圧印加手段25とを備えている。なお、上記ノズル21と溶液供給手段の一部の構成と吐出電圧印加手段25の一部の構成はノズルプレート26により一体的に形成されている。

0051

(ノズル)
上記ノズル21は、後述するノズルプレート26の上面層26cと共に一体的に形成されており、当該ノズルプレート26の平板面上から垂直に立設されている。さらに、ノズル21にはその先端部からその中心線に沿って貫通するノズル内流路22が形成されている。

0052

ノズル21についてさらに詳説する。ノズル21は、前述の通り、超微細径で形成されている。具体的な各部の寸法の一例を挙げると、ノズル内流路22の内部直径は、1μm、ノズル21の先端部における外部直径は2μm、ノズル21の根元の直径は5μm、ノズル21の高さは100μmに設定されており、その形状は限りなく円錐形に近い円錐台形に形成されている。また、ノズル21はその全体がノズルプレート26の上面層26cと共に絶縁性の樹脂材により形成されている。
なお、ノズルの各寸法は上記一例に限定されるものではない。特にノズル内径については、後述する電界集中の効果により液滴の吐出を可能とする吐出電圧が1000V未満を実現する範囲であって、例えば、ノズル直径70μm以下であり、より望ましくは、直径20μm以下であって、現行のノズル形成技術により溶液を通す貫通穴を形成することが実現可能な範囲である直径をその下限値とする。

0053

(溶液供給手段)
溶液供給手段は、ノズルプレート26の内部であってノズル21の根元となる位置に設けられると共にノズル内流路22に連通する溶液室24と、図示しない外部の溶液タンクから溶液室24に溶液を導く供給路27と、溶液室24への溶液の供給圧力を付与する図示しない供給ポンプとを備えている。
上記供給ポンプは、ノズル21の先端部まで溶液を供給し、当該先端部からこぼれ出さない範囲の供給圧力を維持して溶液の供給を行う(図4(A)参照)。

0054

(吐出電圧印加手段)
吐出電圧印加手段25は、ノズルプレート26の内部であって溶液室24とノズル内流路22との境界位置に設けられた吐出電圧印加用の吐出電極28と、この吐出電極28に常時,直流バイアス電圧を印加するバイアス電源30と、吐出電極28にバイアス電圧に重畳して吐出に要する電位とするパルス電圧を印加する吐出電圧電源29と、を備えている。

0055

上記吐出電極28は、溶液室24内部において溶液に直接接触し、溶液を帯電させると共に吐出電圧を印加する。
バイアス電源30によるバイアス電圧は、溶液の吐出が行われない範囲で常時電圧印加を行うことにより、吐出時に印加すべき電圧の幅を予め低減し、これによる吐出時の反応性の向上を図っている。

0056

吐出電圧電源29は、溶液の吐出を行う際にのみパルス電圧をバイアス電圧に重畳させて印加する。このときの重畳電圧Vは次式((15)の右半分)の条件を満たすようにパルス電圧の値が設定されている。
【数3】
但し、γ:溶液の表面張力、ε0:真空の誘電率、r:ノズル半径、k:ノズル形状に依存する比例定数(1.5<k<8.5)とする。
一例を挙げると、バイアス電圧はDC300Vで印加され、パルス電圧は100Vで印加される。従って、吐出の際の重畳電圧は400Vとなる。

0057

液体吐出ヘッド
液体吐出ヘッド26は、図3において最も下層に位置するベース層26aと、その上に位置する溶液の供給路を形成する流路層26bと、この流路層26bのさらに上に形成される上面層であるノズルプレート26cとを備え、流路層26bと上面層26cとの間には前述した吐出電極28が介挿されている。
上記ベース層26aは、シリコン基板或いは絶縁性の高い樹脂又はセラミックにより形成され、その上に溶解可能な樹脂層を形成すると共に供給路27及び溶液室24のパターンに従う部分のみを残して除去し、除去された部分に絶縁樹脂層を形成する。この絶縁樹脂層が流路層26bとなる。そして、この絶縁樹脂層の上面に導電素材(例えばNiP)のメッキにより吐出電極28を形成し、さらにその上から絶縁性のレジスト樹脂層を形成する。このレジスト樹脂層が上面層26cとなるので、この樹脂層はノズル21の高さを考慮した厚みで形成される。そして、この絶縁性のレジスト樹脂層を電子ビーム法やフェムト秒レーザにより露光し、ノズル形状を形成する。ノズル内流路22もレーザ加工により形成される。そして、供給路27及び溶液室24のパターンに従う溶解可能な樹脂層を除去し、これら供給路27及び溶液室24が開通して液体吐出ヘッドが完成する。

0058

(対向電極)
対向電極23は、ノズル21に垂直な対向面を備えており、かかる対向面に沿うように基板Kの支持を行う。ノズル21の先端部から対向電極23の対向面までの距離は、一例としては100μmに設定される。
また、この対向電極23は接地されているため、常時,接地電位を維持している。従って、パルス電圧の印加時にはノズル21の先端部と対向面との間に生じる電界による静電力により吐出された液滴を対向電極23側に誘導する。
なお、液体吐出装置20は、ノズル21の超微細化による当該ノズル21の先端部での電界集中により電界強度を高めることで液滴の吐出を行うことから、対向電極23による誘導がなくとも液滴の吐出を行うことは可能ではあるが、ノズル21と対向電極23との間での静電力による誘導が行われた方が望ましい。また、帯電した液滴の電荷を対向電極23の接地により逃がすことも可能である。

0059

(画像記録装置による画像記録動作
次に、図2により画像記録装置101の動作説明を行う。
まず、搬送ローラ103aを回転駆動させることにより、基板Kを搬送ローラ103aと圧接ローラ104aとにより挟持しながら画像記録台102に搬送する。
そして、この基板Kに対して、走査型の液体吐出装置20にあっては、液体吐出装置20を基板Kの搬送方向に走査させながら基板Kに対して液体を吐出させるか、あるいはライン型の液体吐出装置20にあっては、基板Kに対してライン状に液体を吐出させることにより、基板Kに液体の微小液滴を付着させる。次いで、光照射手段105によって基板Kに光を照射することにより、微小液滴を硬化させて、基板Kに所望の画像を記録する。画像記録後の基板Kは、搬送ローラ103bと圧接ローラ104bとにより挟持されて画像記録台102から取り除かれる。

0060

(液体吐出装置による微小液滴の吐出動作)
次に、図3及び図4により画像記録装置101における液体吐出装置20の動作説明を行う。
溶液供給手段の供給ポンプによりノズル内流路22には溶液が供給された状態にあり、かかる状態でバイアス電源30により吐出電極28を介してバイアス電圧が溶液に印加されている。かかる状態で、溶液は帯電すると共に、ノズル21の先端部において溶液による凹状に窪んだメニスカスが形成される(図4(A))。
そして、吐出電圧電源29によりパルス電圧が印加されると、ノズル21の先端部では集中された電界の電界強度による静電力により溶液がノズル21の先端側に誘導され、外部に突出した凸状メニスカスが形成されると共に、かかる凸状メニスカスの頂点により電界が集中し、ついには溶液の表面張力に抗して微小液滴が対向電極側に吐出される(図4(B))。

0061

上記液体吐出装置20は、従来にない微小径のノズル21により液滴の吐出を行うので、ノズル内流路22内で帯電した状態の溶液により電界が集中され、電界強度が高められる。このため、従来のように電界の集中化が行われない構造のノズル(例えば内径100μm)では吐出に要する電圧が高くなり過ぎて事実上吐出不可能とされていたが、微細径のノズルにより溶液を吐出させるので、従来よりも低電圧で溶液の吐出を行うことを可能としている。
そして、微細径であるがために、ノズルコンダクタンスの低さによりその単位時間あたりの吐出流量を低減する制御を容易に行うことができると共に、パルス幅を狭めることなく十分に小さな液滴径(上記各条件によれば0.8μm)による溶液の吐出を実現している。
さらに、吐出される液滴は帯電されているので、微小の液滴であっても蒸気圧が低減され、蒸発を抑制することから液滴の質量の損失を低減し、飛翔の安定化を図り、液滴の着弾精度の低下を防止する。

0062

なお、ノズル21にエレクトロウェッティング効果を得るために、ノズル21の外周に電極を設けるか、また或いは、ノズル内流路22の内面に電極を設け、その上から絶縁膜被覆しても良い。そして、この電極に電圧を印加することで、吐出電極28により電圧が印加されている溶液に対して、エレクトロウェッティング効果によりノズル内流路22の内面のぬれ性を高めることができ、ノズル内流路22への溶液の供給を円滑に行うことができ、良好に吐出を行うと共に、吐出の応答性の向上を図ることが可能となる。

0063

また、吐出電圧印加手段25ではバイアス電圧を常時印加すると共にパルス電圧をトリガーとして液滴の吐出を行っているが、吐出に要する振幅で常時交流又は連続する矩形波を印加すると共にその周波数高低切り替えることで吐出を行う構成としても良い。液滴の吐出を行うためには溶液の帯電が必須であり、溶液の帯電する速度を上回る周波数で吐出電圧を印加していても吐出が行われず、溶液の帯電が十分に図れる周波数に替えると吐出が行われる。従って、吐出を行わないときには吐出可能な周波数より大きな周波数で吐出電圧を印加し、吐出を行う場合にのみ吐出可能な周波数帯域まで周波数を低減させる制御を行うことで、溶液の吐出を制御することが可能となる。かかる場合、溶液に印加される電位自体に変化はないので、より時間応答性を向上させると共に、これにより液滴の着弾精度を向上させることが可能となる。

0064

【実施例】
以下、上述の実施形態に係る電磁波遮蔽透明板の実施例について説明する。
1.導電性格子状パターンの形成
[実施例1]
Cu含有率20重量%のCu超微粒子含有溶液(Cuの平均粒径40nm、保護コロイド樹脂5重量%含有のイソプロピルアルコール分散体)をプロピレングリコールモノメチルアセテート固形分濃度が15重量%となるように溶解し、透明ガラス基板(厚さ1.1mm、200mm×200mm)上に、図1に示すような画像記録装置101の液体吐出装置20(ノズル径3μm)により描画し、150℃で15分間乾燥させた。
次に、200℃で30分間焼き付けを行って導電性格子状パターンを形成した。このとき得られた導電性格子状パターンの線幅は8μm、格子間隔は100μmであった。
[実施例2]
実施例1と同様の方法(ただし、ノズル径を6μmに変更)により、導電性格子状パターンを形成した。このとき得られた導電性格子状パターンの線幅は18μm、格子間隔は100μmであった。
[比較例]
透明アクリル板(厚さ3mm、200mm×200mm、住友化学工業株式会社製「スミペックス000」)上に、銅箔積層PETフィルム(200mm×200mm、厚さ50μmのPETフィルム上に厚さ18μmの銅箔が接着剤により積層一体化されたもの)を、PET面をアクリル板側にして接着剤を介して積層一体化した。次いで、銅箔上にレジストを塗布し、所定のメッシュパターンマスクを介して露光した後、不要部分のレジストを除去した。更に、エッチング処理を行い、不要部分の銅箔を除去した後、残った銅箔パターン上のレジストを剥離し、導電性格子状パターンを形成した。このとき得られた銅箔による格子状パターンの線幅は30μm、格子間隔は100μmであった。

0065

2.電磁波遮蔽透明板の評価
上記作製した本発明の実施例1、2、比較例における電磁波遮蔽透明板に対して、光透過性及び電磁波シールド性の評価を行い、結果を表1に示した。
《光透過性》
導電性格子状パターンが存在しない透明基板の光透過性に対する、実施例1、2、比較例の電磁波遮蔽透明板の光透過性を百分率表示した。
《電磁波シールド性》
アドバンテスト法(周波数500MHz)による電磁波シールド性効果を測定した。

0066

【表1】
表1の結果より、上記液体吐出装置によって形成された導電性格子状パターン(実施例1及び実施例2)は、パターンを構成する線幅を20μm以下とすることができた。一方、従来のようにフォトリソグラフ工程により形成された導電性格子状パターン(比較例)は線幅が30μmと広い。
このように、線幅が20μm以下である実施例1及び実施例2は、線幅が30μmである比較例に比して光透過性が著しく良好となることが認められた。
また、電磁波シールド性においては、線幅の広い比較例の方が優れているが、実施例1及び実施例2は、比較例にほぼ近い値を示しており著しい低下が見られない。
したがって、液体吐出装置により導電性格子状パターンを形成することによって、線幅を20μm以下とすることが可能となり、これにより電磁波シールド性の著しい低下を起こさず、光透過性に優れ、電磁波シールド性と光透過性の両立を図れることが確認された。

0067

(印加電圧低下および微少液滴量の安定吐出実現の方策
本発明では、静電吸引型インクジェット方式において果たすノズルの役割再考察し、
【数4】
即ち、
【数5】
或いは
【数6】
という従来吐出不可能として試みられていなかった領域において、マクスウェル力などを利用することで、微細液滴を形成することができる。
このような駆動電圧低下および微少量吐出実現の方策のための吐出条件等を近似的に表す式を導出したので以下に述べる。
以下の説明は、上記各本発明の実施形態で説明した液体吐出装置に適用可能である。
いま、半径rのノズルに導電性溶液注入し、基材としての無限平板導体からhの高さに垂直に位置させたと仮定する。この様子を図5に示す。このとき、ノズル先端部に誘起される電荷は、ノズル先端の半球部に集中すると仮定し、以下の式で近似的に表される。
【数7】
ここで、Q:ノズル先端部に誘起される電荷、ε0:真空の誘電率、ε:基板の誘電率、h:ノズル−基板間距離、r:ノズル内径の半径、V:ノズルに印加する電圧である。α:ノズル形状などに依存する比例定数で、1〜1.5程度の値を取り、特にr<<hのときほぼ1程度となる。

0068

また、基材としての基板が導体基板の場合、基板内対称位置に反対の符号を持つ鏡像電荷Q’が誘導されると考えられる。基板が絶縁体の場合は、誘電率によって定まる対称位置に同様に反対符号の映像電荷Q’が誘導される。
ところで、ノズル先端部に於ける電界強度Eloc.は、先端部の曲率半径をRと仮定すると、
【数8】
で与えられる。ここでk:比例定数で、ノズル形状などにより異なるが、1.5〜8.5程度の値をとり、多くの場合5程度と考えられる。(P. J. Birdseye and D.A. Smith, Surface Science, 23 (1970) 198−210)。
今簡単のため、r=Rとする。これは、ノズル先端部に表面張力で導電性溶液がノズル径rと同じ半径を持つ半球形状に盛り上がっている状態に相当する。
ノズル先端の液体に働く圧力のバランスを考える。まず、静電的な圧力は、ノズル先端部の液面積をSとすると、
【数9】
(4)、(5)、(6)式よりα=1とおいて、
【数10】
と表される。

0069

一方、ノズル先端部に於ける液体の表面張力をPsとすると、
【数11】
ここで、γ:表面張力、である。
静電的な力により流体の吐出が起こる条件は、静電的な力が表面張力を上回る条件なので、
【数12】
となる。十分に小さいノズル径rをもちいることで、静電的な圧力が、表面張力を上回らせる事が可能である。
この関係式より、Vとrの関係を求めると、
【数13】
が吐出の最低電圧を与える。すなわち、式(7)および式(14)より、
【数14】
が、本発明の動作電圧となる。

0070

ある半径rのノズルに対し、吐出限界電圧Vcの依存性を前述した図8に示す。この図より、微細ノズルによる電界の集中効果を考慮すると、吐出開始電圧は、ノズル径の減少に伴い低下する事が明らかになった。つまり、ノズル径が20μm未満であることにより、電界を集中させることができ、微細液滴を安定に吐出でき、かつ吐出開始電圧を低減できる。図8より、ノズル径が8μm以下であることにより、さらに電界を集中させることができ、微細液滴をさらに安定に吐出でき、かつさらに吐出開始電圧を低減できることがわかる。また、さらにノズル径は4μm以下であることが好ましい。
従来の電界に対する考え方、すなわちノズルに印加する電圧と対向電極間の距離によって定義される電界のみを考慮した場合では、微小ノズルになるに従い、吐出に必要な電圧は増加する。一方、局所電界強度に注目すれば、微細ノズル化により吐出電圧の低下が可能となる。

0071

静電吸引による吐出は、ノズル端部における流体の帯電が基本である。帯電の速度は誘電緩和によって決まる時定数程度と考えられる。
【数15】
ここで、ε:流体の比誘電率、σ:流体の導電率である。流体の比誘電率を10、導電率を10−6 S/m を仮定すると、τ=1.854×10−5secとなる。あるいは、臨界周波数をfcとすると、
【数16】
となる。このfcよりも早い周波数の電界の変化に対しては、応答できず吐出は不可能になると考えられる。上記の例について見積もると、周波数としては10 kHz程度となる。このとき、ノズル半径2μm、電圧500V弱の場合、Gは10−13m3/sと見積もることができるが、上記の例の液体の場合、10kHzの吐出が可能なので、1周期での最小吐出量は10fl(フェムトリットル、1fl:10−15 l)程度を達成できる。

0072

なお、各上記本実施の形態においては、図5に示したようにノズル先端部に於ける電界の集中効果と、対向基板に誘起される鏡像力の作用を特徴とする。このため、先行技術のように基板または基板支持体を導電性にしたり、これら基板または基板支持体に電圧を印加する必要はない。すなわち、基板として絶縁性のガラス基板、ポリイミドなどのプラスチック基板、セラミックス基板半導体基板などを用いることが可能である。
また、上記各実施形態において電極への印加電圧はプラスマイナスのどちらでも良い。
さらに、ノズルと基材との距離は、500μm以下に保つことにより、溶液の吐出を容易にすることができる。また、図示しないが、ノズル位置検出によるフィードバック制御を行い、ノズルを基材に対し一定に保つようにする。
また、基材を、導電性または絶縁性の基材ホルダーに裁置して保持するようにしても良い。

0073

図6は、本発明の他の基本例の一例としての液体吐出装置の側面断面図を示したものである。ノズル1の側面部には電極15が設けられており、ノズル内溶液3との間に制御された電圧が引加される。この電極15の目的は、Electrowetting 効果を制御するための電極である。十分な電場がノズルを構成する絶縁体にかかる場合この電極がなくともElectrowetting効果は起こると期待される。しかし、本基本例では、より積極的にこの電極を用いて制御することで、吐出制御の役割も果たすようにしたものである。ノズル1を絶縁体で構成し、その厚さが1μm、ノズル内径が2μm、印加電圧が300Vの場合、約30気圧のElectrowetting効果になる。この圧力は、吐出のためには、不十分であるが溶液のノズル先端部への供給の点からは意味があり、この制御電極により吐出の制御が可能と考えられる。

0074

前述した図8は、本発明における吐出開始電圧のノズル径依存性を示したものである。液体吐出装置として、図2図4に示すものを用いた。微細ノズルになるに従い吐出開始電圧が低下し、従来より低電圧で吐出可能なことが明らかになった。

0075

上記各実施形態において、溶液吐出の条件は、ノズル基板間距離(L)、印加電圧の振幅(V)、印加電圧振動数(f)のそれぞれの関数になり、それぞれにある一定の条件を満たすことが吐出条件として必要になる。逆にどれか一つの条件を満たさない場合他のパラメーターを変更する必要がある。

発明を実施するための最良の形態

0076

この様子を図7を用いて説明する。
まず吐出のためには、それ以上の電界でないと吐出しないというある一定の臨界電界Ecが存在する。この臨界電界は、ノズル径、溶液の表面張力、粘性などによって変わってくる値で、Ec以下での吐出は困難である。臨界電界Ec以上すなわち吐出可能電界強度において、ノズル基板間距離(L)と印加電圧の振幅(V)の間には、おおむね比例の関係が生じ、ノズル間距離を縮めた場合、臨界印加電圧Vを小さくする事が出来る。
逆に、ノズル基板間距離Lを極端に離し、印加電圧Vを大きくした場合、仮に同じ電界強度を保ったとしても、コロナ放電による作用などによって、流体液滴破裂すなわちバーストが生じてしまう。そのため良好な吐出特性を得るためには、ノズル基板間距離は100μm程度以下に抑えることが吐出特性並びに、着弾精度の両面から望ましい。

図面の簡単な説明

0077

本発明によれば、導電性格子状パターンは、従来にない超微細径のノズルから、金属超微粒子含有溶液に任意波形電圧を印加することで、超微細径の液滴が吐出される。このように液滴の微小化を図ることにより、従来の方法では限界とされていた導電性格子状パターンを構成する線の幅をより一層狭く、かつ、液滴密度の高い格子状パターンの線を形成することが可能となる。したがって、電磁波シールド性と光透過性との両立を図ることができる。
また、従来のようにエッチングによる廃棄処理を行う必要がなく、さらには画面サイズの大きいディスプレイに適用される場合にも、簡便に画面サイズに応じた電磁波遮蔽透明板を製造することができる。

図1
電磁波遮蔽透明板を示す図であって、図1(a)は側断面図、図1(b)は上面図である。
図2
画像記録装置の概略構成図である。
図3
ノズルに沿った液体吐出装置の断面図である。
図4
溶液の吐出動作と溶液に印加される電圧との関係を示す説明図であって、図4(a)は吐出を行わない状態であり、図4(b)は吐出状態を示す。
図5
本発明の実施の形態として、ノズルの電界強度の計算を説明するために示したものである。
図6
本発明の一例としての液体吐出機構の側面断面図を示したものである。
図7
本発明の実施の形態の液体吐出装置における距離−電圧の関係による吐出条件を説明した図である。
図8
本発明の実施の形態における印字ドット径のノズル径依存性を示したものである。
【符号の説明】
21 ノズル
201 電磁波遮蔽透明板
202 導電性格子状パターン
K 透明基板

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