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技術 スライドドア用給電装置

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 角田充規青木透椿章関野司
出願日 2002年9月11日 (18年3ヶ月経過) 出願番号 2002-265115
公開日 2004年4月2日 (16年8ヶ月経過) 公開番号 2004-098915
状態 特許登録済
技術分野 車両用電気・流体回路 車両のドア 屋内配線の据付 相対的移動部分間の電線ケ-ブル配列
主要キーワード 断面鉤状 断面湾曲状 吸収空間 主体部分 横長スリット 屈曲規制 軽量材 係合枠
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

車種スライドドア常時給電を行うべく配置したハーネス弛み吸収用プロテクタ低コスト化等を図る。

解決手段

ワイヤハーネス湾曲状に収容するプロテクタ2とワイヤハーネスを付勢する弾性部材13とを備えるスライドドア用給電装置1で、弾性部材13を収容する共通機能部5,7とそれ以外の専用機能部6,8とにプロテクタ2を分割した。弾性部材13の先端側の撓み軌跡を共通機能部5,7の内側に位置させた。共通機能部5,7は略環状ハーネス屈曲規制壁12を備える。専用機能部6,8はハーネス導出用の長形の開口27と断面湾曲状ハーネスガイド部23とを備える。専用機能部6,8を高剛性の形状又は材質で形成した。プロテクタ2を係止可能なベース3とカバー4とで構成した。共通機能部5,7と専用機能部6,8を固定手段で着脱可能に固定した。

概要

背景

図6〜図7は、本出願人が先に提案した自動車スライドドア用給電装置を示すものである(特許文献1参照)。

概要

車種スライドドア常時給電を行うべく配置したハーネス弛み吸収用プロテクタ低コスト化等をる。ワイヤハーネス湾曲状に収容するプロテクタ2とワイヤハーネスを付勢する弾性部材13とを備えるスライドドア用給電装置1で、弾性部材13を収容する共通機能部5,7とそれ以外の専用機能部6,8とにプロテクタ2を分割した。弾性部材13の先端側の撓み軌跡を共通機能部5,7の内側に位置させた。共通機能部5,7は略環状ハーネス屈曲規制壁12を備える。専用機能部6,8はハーネス導出用の長形の開口27と断面湾曲状ハーネスガイド部23とを備える。専用機能部6,8を高剛性の形状又は材質で形成した。プロテクタ2を係止可能なベース3とカバー4とで構成した。共通機能部5,7と専用機能部6,8を固定手段で着脱可能に固定した。   

目的

本発明は、上記した点に鑑み、他種のスライドドアへの流用性を高めて設計工数部品コストを低減させることができ、しかも構造の肥大化を防止してスライドドアへの装着性を向上させることができるスライドドア用給電装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

ワイヤハーネス湾曲状に収容するプロテクタと、プロテクタ内で該ワイヤハーネスを弛み反対方向に付勢する弾性部材とを備えるスライドドア用給電装置において、前記弾性部材を収容する共通機能部とそれ以外の専用機能部とに前記プロテクタを分割したことを特徴とするスライドドア用給電装置。

請求項2

前記弾性部材の先端側の撓み軌跡が前記共通機能部の内側に位置することを特徴とする請求項1記載のスライドドア用給電装置。

請求項3

前記共通機能部が弾性部材固定部に隣接して略環状ハーネス屈曲規制壁を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のスライドドア用給電装置。

請求項4

前記専用機能部が、前記プロテクタの全長に渡って形成されたハーネス導出用の長形の開口と、該開口に沿う断面湾曲状ハーネスガイド部とを備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置。

請求項5

前記専用機能部が高剛性の形状又は材質で形成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置。

請求項6

前記プロテクタが、係止可能なベースカバーとで構成され、該ベースとカバーとが前記共通機能部と前記専用機能部とをそれぞれ有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置。

請求項7

前記共通機能部と前記専用機能部とが固定手段で着脱可能に固定されたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置。

請求項8

前記カバーの共通機能部と専用機能部とが爪部と差込部との係合で固定され、前記ベースの共通機能部と専用機能部とが薄肉突板部同士の噛み合いで固定されたことを特徴とする請求項7記載のスライドドア用給電装置。

技術分野

0001

本発明は、自動車スライドドア常時給電を行うべくスライドドア開閉時のワイヤハーネスの弛みを吸収させるプロテクタ等を備えたスライドドア用給電装置に関するものである。

0002

図6図7は、本出願人が先に提案した自動車のスライドドア用給電装置を示すものである(特許文献1参照)。

0003

このスライドドア用給電装置51は、ワイヤハーネス52を湾曲した状態に収容する合成樹脂製のプロテクタ53と、プロテクタ53内に設けられ、ワイヤハーネス52を上向き(弛み反対方向)に付勢する金属製の板ばね弾性部材)56とを備えるものである。

0004

プロテクタ53はベース54とカバー55とで構成されている。ベース54とカバー55は係止突起係合枠片といった係止手段(図示せず)で係止され、ベース54が自動車のスライドドア57の金属製のドアパネル58にボルト59や係止クリップ等で固定される。ドアパネル58には合成樹脂製のドアトリム(図示せず)が被着され、プロテクタ53はドアパネル58とドアトリムとの間に位置する。

0005

ベース54とカバー55は垂直な基板60,61と、基板60,61の周囲(上側と前後)に形成された周壁62,63とを備え、ベース54とカバー55の組付状態で両周壁62,63が上下に重なり、両基板60,61の間にハーネス移動(屈曲)用の空間が構成され、プロテクタ53の前端にハーネス導出用の狭い開口64が構成され、プロテクタ53の下端にハーネス導出用の横長スリット状の開口65が構成される。板ばね56の基部はベース54に固定され、板ばね56の先端(自由端)側はワイヤハーネス52を支持している。ベース54にワイヤハーネス52の屈曲径を規定するための略環状屈曲規制壁(図示せず)を設けることもある。

0006

ワイヤハーネス52の一方は前端側の開口64寄りテープ巻き等で固定されつつ開口64から導出されてスライドドア側補機やワイヤハーネス(図示せず)にコネクタ66で接続され、ワイヤハーネス52の他方は下端側の開口65から導出されて渡り部(空間)67を経て車両ボディ68側に配索され、ステップ69の近傍のハーネス固定部70で固定されて、車両ボディ側のワイヤハーネス(図示せず)にコネクタ接続される。

0007

図6のスライドドア57の全閉状態で、ワイヤハーネス52は後方に引っ張られつつ板ばね56で上向きに付勢されて大きな半径で湾曲する。全閉状態からスライドドア57を後方にスライドさせて図7の如く半開全開に近い)にした位置で、ワイヤハーネス52は小さな半径で湾曲しつつ大きく垂れ下がろうとするが、板ばね56が上向きに付勢して垂れ下がりを防止する。スライドドア57を全開から全閉にする際にも上記同様の作用でワイヤハーネス52の垂れ下がりが防止される。これにより、スライドドア57と車両ボディ68との間へのワイヤハーネス52の挟み込みが防止される。スライドドア57の開閉に伴ってワイヤハーネス52は前後に揺動する。なお、図7でカバー55は図示を省略している。

背景技術

0008

【特許文献1】
特開2001−35485公報(第9−11頁、図8−図13)

0009

しかしながら、上記従来のスライドドア用給電装置51にあっては、スライドドア57の種類ごとにスライドドア57の内部スペースやスライド量を考慮して給電装置51を一品一様に専用部品として設計しているために、他車のスライドドアへの流用が極めて困難で、多くの設計工数部品コストがかかるという問題があった。また、プロテクタ53内においてワイヤハーネス52の収容や板ばね56による余長(弛み)吸収やワイヤハーネス52の摺動や屈曲制限といった種々の機能を持たせているために、構造が大型化しやすく、その場合にスライドドア内の他の部品等に干渉して組付が困難になったり、それを防ぐべく設計に多くの工数を要するといった問題があった。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、上記した点に鑑み、他種のスライドドアへの流用性を高めて設計工数や部品コストを低減させることができ、しかも構造の肥大化を防止してスライドドアへの装着性を向上させることができるスライドドア用給電装置を提供することを目的とする。

0011

上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスライドドア用給電装置は、ワイヤハーネスを湾曲状に収容するプロテクタと、プロテクタ内で該ワイヤハーネスを弛み反対方向に付勢する弾性部材とを備えるスライドドア用給電装置において、前記弾性部材を収容する共通機能部とそれ以外の専用機能部とに前記プロテクタを分割したことを特徴とする。
上記構成により、車種(スライドドアの種類)ごとに共通機能部を共用することで、少なくとも弾性部材を固定する部分(固定機能)や弾性部材を撓ませる空間(ハーネス余長吸収機能)が共用化され、部品点数が削減される。また、車種(スライドドアの種類)ごとに専用機能部を別々に使用することで、ワイヤハーネスの余長(弛み長さ)の相違に対応して車種ごとに余長部をプロテクタ内に確実に収容(余長を確実に吸収)させることができる。また、共通機能部の大きさは一定で、専用機能部のみの大きさを車種ごとの余長に応じて変更すればよいから、共通機能部をコンパクトに形成することができ、プロテクタ全体の小型化が可能となる。

0012

請求項2に係るスライドドア用給電装置は、請求項1記載のスライドドア用給電装置において、前記弾性部材の先端側の撓み軌跡が前記共通機能部の内側に位置することを特徴とする。
上記構成により、共通機能部の搬送時や共通機能部に専用機能部を合体させる際に弾性部材の先端が外部に露出することがなく、弾性部材が干渉等から安全に保護される。また、スライドドアの開閉時にワイヤハーネスが伸縮して弾性部材が撓んだ際に、弾性部材の先端が共通機能部と専用機能部との接合(合体)部分に接する(引っ掛かる)ことがなく、弾性部材のスムーズな撓み動作が可能となる。

0013

請求項3に係るスライドドア用給電装置は、請求項1又は2記載のスライドドア用給電装置において、前記共通機能部が弾性部材固定部に隣接して略環状のハーネス屈曲規制壁を備えることを特徴とする。
例えばスライドドアを強い力で全開にしてワイヤハーネスが小径に屈曲した際に、ワイヤハーネスがハーネス屈曲規制壁に接してそれ以上の縮径(屈曲)が阻止され、ワイヤハーネスへの強い曲げストレスが防止される。このようなハーネス屈曲規制壁を共通機能部に設けることで、車種ごとにハーネス屈曲規制機能が共用化され、部品点数及び設計工数の削減とハーネス屈曲規制壁の一定化によるプロテクタのコンパクト化が可能となる。

0014

請求項4に係るスライドドア用給電装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置において、前記専用機能部が、前記プロテクタの全長に渡って形成されたハーネス導出用の長形の開口と、該開口に沿う断面湾曲状ハーネスガイド部とを備えることを特徴とする。
上記構成により、スライドドアの開閉に伴ってワイヤハーネスが開口から導出されつつハーネスガイド部に沿ってスライドドア開閉方向に揺動する。ハーネスガイド部が専用機能部に形成されているから、ワイヤハーネスの揺動が引っ掛かりなくスムーズに行われる。専用機能部と共通機能部との継ぎ目(接合部)がある場合はワイヤハーネスが継ぎ目に引っ掛かってスムーズに揺動しにくくなる。

0015

請求項5に係るスライドドア用給電装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置において、前記専用機能部が高剛性の形状又は材質で形成されたことを特徴とする。
上記構成により、ハーネス余長吸収空間を有する専用機能部が剛性アップされることで、ワイヤハーネスを湾曲状に収容して余長を吸収する際に、ワイヤハーネスに押圧されて専用機能部にかかる力が確実に受け止められて、専用機能部の変形等が防止される。また、長形の開口に沿ってワイヤハーネスが揺動しつつ断面湾曲状のハーネスガイド部に摺接する際に、専用機能部に外向きの押圧力が作用するが、この力が確実に受け止められて専用機能部の変形等が防止される。

0016

請求項6に係るスライドドア用給電装置は、請求項1〜5の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置において、前記プロテクタが、係止可能なベースとカバーとで構成され、該ベースとカバーとが前記共通機能部と前記専用機能部とをそれぞれ有することを特徴とする。
上記構成により、プロテクタがベースの共通機能部と専用機能部、カバーの共通機能部と専用機能部というように四部品構成となり、ベースの共通機能部と専用機能部同士、カバーの共通機能部と専用機能部同士をそれぞれ接合させておき、ベース内にワイヤハーネスを収容した後、カバーを被せてプロテクタを構成させることができる。四部品構成により、ワイヤハーネスの組付性や弾性部材の組付性が向上する。

0017

請求項7に係るスライドドア用給電装置は、請求項1〜6の何れか1項に記載のスライドドア用給電装置において、前記共通機能部と前記専用機能部とが固定手段で着脱可能に固定されたことを特徴とする。
上記構成により、共通機能部と専用機能部とを容易に固定及び固定解除でき、組付性及びメンテナンス性が高まる。

課題を解決するための手段

0018

請求項8に係るスライドドア用給電装置は、請求項7記載のスライドドア用給電装置において、前記カバーの共通機能部と専用機能部とが爪部と差込部との係合で固定され、前記ベースの共通機能部と専用機能部とが薄肉突板部同士の噛み合いで固定されたことを特徴とする。
上記構成により、爪部を差込部に挿入することでカバーの共通機能部と専用機能部とが少なくとも板厚方向に不動に固定され、突板部同士を板厚方向に接合し(噛み合わせ)、ベースとカバーとを係止させることで、各共通機能部と各専用機能部とがガタ付きなくしっかりと固定される。ベースはスライドドアのドアパネルに接するが、薄肉の突板部同士をベースの板厚の範囲内で接合させることで、出っ張りがなくなり、ドアパネルに密着してしっかりと固定される。

0019

以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1図3は、本発明に係るスライドドア用給電装置の一実施形態の概要を示すものである。

0020

図1の如くスライドドア用給電装置1は、合成樹脂製のベース3とカバー4とで成るプロテクタ2がそれぞれ共通機能部5,7と専用機能部6,8とに分割されたことを特徴とする。プロテクタ2の略前半に共通機能部5,7が位置し、プロテクタ2の略後半に専用機能部6,8が位置している。共通機能部5,7は車種(スライドドアの種類)ごとに共通で使用され、専用機能部6,8は車種別に専用で使用される。

0021

ベース3の共通機能部5は垂直な基板9と基板9の周囲の前下がりの周壁10とを有し、基板9に板ばね固定部(弾性部材固定部)11と略環状のハーネス屈曲規制壁12とが設けられ、板ばね固定部11に金属製の板ばね(弾性部材)13の基部が固定されている。

0022

板ばね固定部11は、一例として基板9と一体に形成された突出壁(符号11で代用)に板ばね挿入用スリット14と、スリット14を覆う金属製又は合成樹脂製の固定板(図示せず)とを設けて成るものである。板ばね13に形成された切欠部(図示せず)に固定板が係合し、固定板が小ねじ又は溶着等の固定手段(図示せず)で突出壁(11)に固定され、それによって板ばね13の基部が長手方向不動に固定される。

0023

板ばね13の先端部には合成樹脂製のハーネス支持用のキャップ15が設けられている。キャップ15はワイヤハーネス(図示せず)を安定に支持するための凹溝と、板ばね13に挿入されるスリット部(図示せず)と、スリット部内で板ばね15の例えば孔部(図示せず)に係合する係止突起(図示せず)とを有している。

0024

板ばね固定部11の内側に隣接して略環状のハーネス屈曲規制壁12が基板9と一体に樹脂成形されている。ハーネス屈曲規制壁12の不要な(ワイヤハーネスに接しない)下端側の部分は切欠されて無駄が省かれている。屈曲規制壁12によってワイヤハーネスの屈曲最小径が規制され、ワイヤハーネスの過大な屈曲(曲げストレス)が阻止される。

0025

板ばね13の上面に沿ってワイヤハーネス(図示せず)が湾曲状に配索される。ワイヤハーネスは周壁10側の固定部(図示せず)にテープ巻きやバンド止め等の手段で固定される。ワイヤハーネスが引っ張られることで板ばね13が板厚方向に撓む。この際、板ばね13の先端すなわちハーネス支持キャップ15の先端は図2鎖線Bの如く共通機能部5の内側で円弧状の軌跡を描き、共通機能部5の外側に突出(露出)しないことが好ましく、これにより共通機能部5の搬送途中等で板ばね13が外部と干渉することなく安全に保護される。板ばね13は周壁10と屈曲規制壁12との間の空間内を上下に湾曲状に撓む。

0026

車種に応じてスライドドアのスライド量が異なり、ワイヤハーネスの余長(弛み量)も異なるため、板ばね13は長さ違いのものに変更される場合もあり得る。ワイヤハーネスの余長の長いものには二枚の板ばねを重ね合わせて用いることも可能である(これについては別件で提案する)。

0027

上記の如くベース3の共通機能部5に板ばね13の固定機能と板ばね撓ませ機能とワイヤハーネスの固定機能とワイヤハーネスの屈曲規制機能とを持たせている。

0028

図2の如くベース3の共通機能部5にベース3の専用機能部6が合体し、後述の固定手段で固定される。図1の如くベース3の専用機能部6は、共通機能部5の基板9に同一平面で続く垂直な基板16と、共通機能部5の周壁10に同一面で続く後下がりの傾斜状の周壁17とを備えている。

0029

基板16の前部側には直角に交わる端面18,19が形成され、下側の水平な端面19は細幅突出板部20の上端を構成している。突出板部20は基板主体部(符号16で代用)と同一平面で前向きに突出形成され、基板16の一部を成す。この直交する端面18,19に前記共通機能部5の後端と下端とが接合される。例えば突出板部20の前端側において周壁10の下端側にハーネス導出用の開口(スライドドア側にワイヤハーネスを導出させる口部)21が構成される。周壁10の一部を切欠してハーネス導出用の口部21を形成してもよい。

0030

ベース3の専用機能部6は車種(スライドドアの種類)ごとにワイヤハーネスの余長に応じて弛み部を完全に収容できる容積(大きさ)・形状に形成される。スライドドアのスライド量が小さく、ワイヤハーネスの余長が短い場合は、専用機能部6は前後に短く、及び/又は上下に短く(高さが低く)形成され、ワイヤハーネスの余長が長い場合は、専用機能部6は前後に長く、及び/又は上下に短く形成される。

0031

図1において、ベース3の共通機能部5と専用機能部6とに対応(対向)して、カバー4の共通機能部7と専用機能部8とが形成されている。ベース3の専用機能部6よりもカバー4の専用機能部8の方が少し上下方向に短く形成され、カバー4の専用機能部8の基板22の下端側の部分は外向きに湾曲形成され、ワイヤハーネスを車両ボディ側に向けて湾曲状に滑らかに屈曲させるハーネスガイド部(ハーネスガイド壁)23として作用する。

0032

カバー4の共通機能部7はベース3の共通機能部5とほぼ同じ大きさに形成されている。カバー4の共通機能部7と専用機能部8とは基板22,24と周壁25,26とを有し、各基板22,24及び各周壁25,26は段差なく同一面に接合して後述の固定部で固定される。

0033

カバー4の共通機能部7の基板22に前記ハーネス屈曲規制壁12に重なる略環状の補強壁ないし屈曲規制壁(図示せず)を設けたり、補強壁に沿う開口(図示せず)を設けることも可能である。また、ベース3側の周壁10と共に周壁25の前端側にハーネス導出用の口部21を設けることも可能である。

0034

カバー4の共通機能部7は専用機能部8に合体固定され、カバー4はベース3に組付係止される。カバー4の基板22,24とベース3の基板9,16との間にワイヤハーネス移動(摺動)用の空間が形成され、プロテクタ2の下端側にハーネス導出用の横長スリット状の開口27が形成される。開口27からワイヤハーネスが車両ボディ側に配索される。

0035

図3は、ベース3及びカバー4の各共通機能部5,7と各専用機能部6,8との固定手段の一形態(図2のA−A相当断面図)を示すものである。

0036

カバー4の共通機能部7の基板22の接合端部側の外側面に縦断面鉤状の差込部28が突設され、カバー4の専用機能部8の基板24の接合端部に段差状に突板部29と爪部30とが突設され、爪部30が差込部28の内側に挿入されて、差込部28と基板端部22aとで挟まれるように保持される。これにより、カバー4の共通機能部7と専用機能部8とが板厚方向(内向き及び外向き)に不動に固定される。

0037

それと同時に、ベース3の共通機能部5の基板9の接合端部の外面側に基板9の半分の肉厚の薄肉の突板部31が延長形成され、ベース3の専用機能部6の基板16の接合端部の内面側に同様の薄肉の突板部32が延長形成され、両突板部31,32が相互に噛み合って(板厚方向に接合して)、共通機能部5の内向きの移動と専用機能部6の外向きの移動とがそれぞれ阻止される。

0038

カバー4の共通機能部7とベース3の共通機能部5とは例えば係止突起と係合枠部といった係止手段(図示せず)で相互に係止され、カバー4の専用機能部8とベース3の専用機能部6とは同様の係止手段で相互に係止されるから、上記固定手段28,30,31,32によって各共通機能部5,7と各専用機能部6,8とは板厚方向に不動に固定される。

0039

カバー4の外側に差込部28や爪部30を突出させたのは、カバー4とスライドドアのドアトリムとの間にある程度の空間があって差込部28や爪部30がドアトリムに干渉しないからであり、ベース3の固定部(突板部)31,32を基板9,16の板厚の範囲で形成して接合部を平坦にしたのは、固定部31,32とドアパネルとの干渉を避けるためである。これらの制限がなければ、ベース3に差込部28や爪部30を突設し、カバー4に薄肉の突板部31,32を延長形成してもよい。固定部の構造は本形態に限らず、種々の形態を適宜設定可能である。

0040

図4は、ベース3とカバー4の各専用機能部6,8の剛性を高めるべく、例えば基板24に矩形状の凹部33と凸部34を互い違いに形成した実施形態を示すものである。ベース3とカバー4の各専用機能部6,8はスライドドアの開閉に伴うワイヤハーネスの移動(伸縮及び揺動)、特にスライドドアの全閉時及び全閉時近くにおけるワイヤハーネスの引張等によって大きな力を受ける。また、スライドドアの開閉に伴ってワイヤハーネスがハーネスガイド部23(図1)に沿って前後に揺動する際に、ハーネスガイド部23に外向きの大きな力が作用する。

0041

これらの力によって専用機能部6,8が変形等しないように、上記凹凸33,34を設けたり、専用機能部6,8を合成樹脂材ではなく金属材で形成したりすることが可能である。特にカバー4側の専用機能部8の剛性を増すことがこれらに対して有効である。

0042

凹凸33,34は基板24の板厚の範囲ないしそれに近い範囲で浅く形成することが省スペース化の点で好ましい。勿論、共通機能部5,7にも凹凸33,34を設けることは可能である。凹凸33,34に代えてリブ格子状に形成することも可能である。専用機能部6,8を金属材で形成する場合はアルミ等の軽量材を用いることが好ましい。金属材に補強用の凹凸33,34を形成してもよい。専用機能部6,8と共通機能部5,7とを分割したことで、専用機能部6,8のみの剛性を容易に高めることができる。

0043

図5はスライドドア用給電装置のプロテクタの詳細な構造例を示すものである。上記給電装置1と同様の作用部分(構造はやや異なる)には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。

0044

図5のスライドドア用給電装置のプロテクタ2において、符号7はカバーの共通機能部、8はカバーの専用機能部、5はベースの共通機能部、6はベースの専用機能部をそれぞれ示す。

0045

ベース3はカバー4よりも下方にやや長く延長され、カバー4の下端部は横長スリット状のハーネス導出用の開口27に沿う断面湾曲状のハーネスガイド部23となっている。カバー4の専用機能部8は略三角形状主体部分(符号24で代用)と、下端側の前方に延長された部分42とで構成され、ハーネスガイド部23は主体部分24から延長部42に連続して形成されている。

0046

また、共通機能部5,7の周壁25の前下がりの傾斜部にはハーネス導出用の開口21とベース側のハーネス固定部43とが設けられている。下側の開口27からワイヤハーネスが車両ボディ側に配索され、前側の開口21からワイヤハーネスがスライドドア側に配索される。ハーネス固定部43にはテープ巻き等でワイヤハーネスが固定される。

0047

ベース3の共通機能部5には略環状のハーネス屈曲規制壁12が設けられ、屈曲規制壁12の内側でカバー4の共通機能部7に開口44が設けられ、屈曲規制壁12の前側に隣接してベース3の共通機能部5に板ばね固定部11が設けられ、板ばね固定部11の垂直なスリット14内に板ばね(図示せず)の基部が挿着される。ベース5の基板9やカバー4の延長部42には固定用ボルト挿通用)の孔部45が設けられている。ベース3の共通機能部5や専用機能部6の各周壁の傾斜部側にはブラケット46が突設されている。プロテクタ2はブラケット46や孔部45でスライドドアのドアパネルに固定される。

0048

カバー4の共通機能部7は後端部と下端部とで専用機能部8に嵌合している。すなわち、共通機能部7の基板22の後端部と下端部の各表面に袋状の複数(本形態で各一対)の差込部28が突設され、専用機能部8の直交する前向き及び上向きの各端部に段差状に突板部29が延長形成され、突板部29の先端(前端及び上端)に複数(各一対)の爪部30が同一平面に突設され、各爪部30が各差込部28に挿入され、且つ共通機能部7の後端部と下端部が専用機能部8の各突板部29の内側に進入することで、カバー4の共通機能部7が専用機能部8に縦横及び板厚方向(三次元方向)の位置ずれやガタ付きなくしっかりと固定されている。

0049

各爪部30の突出方向は縦横の90゜方向であり、二次元方向の各爪部30を同時に且つ簡単に各差込部28に挿入させるべく、後端側の差込部28は後端と上端が開放され、下端側の差込部28は下端と後端が開放されて、それぞれ開口28aとなっている。また、ベース3及びカバー4の共通機能部5,7の上端(頂部)47は平坦に形成されている。それにより、カバー4の共通機能部7を前方から後方にスライドさせてワンタッチで専用機能部8に嵌合させることができる。

0050

ベース3の共通機能部5と専用機能部6とは前後に分割可能であり、共通機能部5の後端の薄肉の突板部31と専用機能部6の前端の薄肉の突板部32とが基板9,16の板厚の範囲で交互に噛み合って固定されている。

0051

ベース3とカバー4の共通機能部5,7同士や専用機能部6,8同士は周壁10,17,25,26に設けた係止突起や係合枠部といった係止手段(図示せず)で係止可能である。また、専用機能部6,8の基板16,24(特にカバー4のハーネスガイド部23を含む部分)には図4のような剛性形状を採用可能であり、専用機能部6,8又は8のみを金属材で形成して剛性を高めることも可能である。

発明を実施するための最良の形態

0052

また、図5の構成とは逆に、カバー4の専用機能部8に突板部29や爪部30を設け、カバー4の共通機能部7に差込部28を設けることも可能である。また、樹脂成形が可能であれば、ワイヤハーネスや板ばね13の装着性は落ちるものの、プロテクタ2をベース3とカバー4に分離せず、表裏の共通機能部5,7や専用機能部6,8を一体に形成することも可能である。

0053

以上の如く、請求項1記載の発明によれば、車種(スライドドアの種類)ごとに共通機能部を共用することで、部品点数が削減され、部品コストの低減や設計工数の削減が可能となる。また、専用機能部のみの大きさを車種ごとのハーネス余長に応じて変更すればよいから、共通機能部をコンパクトに形成でき、プロテクタ全体の小型化が可能となり、これにより、車載性(スライドドアへの組付性)が向上する。

0054

請求項2記載の発明によれば、組付時等に共通機能部内で弾性部材が干渉等から安全に保護されると共に、スライドドアの開閉時に弾性部材が共通機能部と専用機能部との接合部分に引っ掛かることなくスムーズに撓んで、余長吸収が確実に行われる。

0055

請求項3記載の発明によれば、ハーネス屈曲規制壁を共通機能部に設けることで、車種ごとにハーネス屈曲規制機能が共用化され、部品点数及び設計工数の削減とハーネス屈曲規制壁の形状の一定化によるプロテクタのコンパクト化が可能となる。

0056

請求項4記載の発明によれば、ハーネスガイド部が専用機能部に形成されているから、スライドドアの開閉に伴うワイヤハーネスの揺動が引っ掛かりなくスムーズに行われる。

0057

請求項5記載の発明によれば、ハーネス余長吸収空間や断面湾曲状のハーネスガイド部を有する専用機能部が剛性アップされることで、ワイヤハーネスの押圧力等に対する専用機能部の変形等が阻止され、ワイヤハーネスの余長吸収が確実に行われ、スライドドアへの給電信頼性が向上する。

発明の効果

0058

請求項6記載の発明によれば、プロテクタがベースの共通機能部と専用機能部、カバーの共通機能部と専用機能部という四部品構成となり、プロテクタへのワイヤハーネスの組付性や弾性部材の組付性が向上する。

図面の簡単な説明

0059

請求項7記載の発明によれば、共通機能部と専用機能部とを容易に固定及び固定解除でき、組付性及びメンテナンス性が高まる。
請求項8記載の発明によれば、ワンタッチで簡単にプロテクタを組み立てて且つしっかりと固定することができる。

図1
本発明に係るスライドドア用給電装置の一実施形態の概要を示す分解斜視図である。
図2
同じくベース側の共通機能部と専用機能部の組立状態を示す正面図である。
図3
同じくベース側とカバー側の各機能部の固定構造を示す図2のA−A相当断面図である。
図4
専用機能部の剛性構造の一形態を示す斜視図である。
図5
スライドドア用給電装置のプロテクタの詳細構造例を示す正面図である。
図6
従来のスライドドア用給電装置を示す分解斜視図である。
図7
同じくスライドドア用給電装置のドア開け時の作用を示す斜視図である。
【符号の説明】
1     スライドドア用給電装置
2     プロテクタ
3     ベース
4     カバー
5,7   共通機能部
6,8   専用機能部
11    弾性部材固定部
12    ハーネス屈曲規制壁
13    板ばね(弾性部材)
23    ハーネスガイド部
27    長形の開口
28    差込部(固定手段)
30    爪部(固定手段)
31,32 薄肉の突板部(固定手段)
33,34 凹凸(高剛性形状)

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