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技術 ローラねじ

出願人 日本精工株式会社
発明者 渡辺靖巳二宮瑞穂
出願日 2002年8月27日 (18年5ヶ月経過) 出願番号 2002-247655
公開日 2004年3月18日 (16年11ヶ月経過) 公開番号 2004-084825
状態 特許登録済
技術分野 伝動装置
主要キーワード 滑り成分 リード角β 溝直角断面 破損形態 理論解析 回転直径 公転成分 すべり量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年3月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

円錐ころ公転方向の滑りを抑制することで長寿命化を図ることができるローラねじを提供する。

解決手段

前記円錐ころのテーパ角度γを、下記の(1)式で与えられる値に設定したことを特徴とする。

数1

ここで、γ:円錐ころのテーパ角度、γ0:円錐ころ中心OBを通過する円錐ころ半径、dm:円錐ころ中心OBを通る円錐ころピッチ円直径のねじ線の回転直径、α:ローラ傾き角、β:ローラねじのリード角である。また、ローラねじのリード角βは、下記の(2)式で与えられる。

数2

ここで、L:ローラねじのリードである。

概要

背景

近年、機械設備の省力化傾向に伴い、従来は油圧装置で駆動されていた射出成形機プレス機などが電動化される傾向にある。上記のような用途で油圧装置に代わるものとして、機械効率の高い転がりねじ装置が利用されてきている。
転がりねじ装置には、転動体剛球を用いたボールねじや、転動体にころを用いたローラねじがある。射出成形機やプレス機には、大きな負荷容量の駆動装置が必要であるが、ボールねじは負荷容量が劣る。これは、油圧装置は負荷を油圧ピストンの面で受けるのに対して、ボールねじは、複数の剛球とナット軌道溝シャフト軌道溝とが点接触によって負荷を受けるという構造の違いによる。

概要

円錐ころ公転方向の滑りを抑制することで長寿命化をることができるローラねじを提供する。前記円錐ころのテーパ角度γを、下記の(1)式で与えられる値に設定したことを特徴とする。ここで、γ:円錐ころのテーパ角度、γ0:円錐ころ中心OBを通過する円錐ころ半径、dm:円錐ころ中心OBを通る円錐ころピッチ円直径のねじ線の回転直径、α:ローラ傾き角、β:ローラねじのリード角である。また、ローラねじのリード角βは、下記の(2)式で与えられる。ここで、L:ローラねじのリードである。    

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、円錐ころの公転方向の滑りを抑制することで長寿命化を図ることができるローラねじを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

外周面螺旋状に延在するシャフト転走面を形成したシャフトと、内周面に前記シャフト転走面に対応する螺旋状に延在したナット転走面を形成したナットと、前記シャフト転走面及び前記ナット転走面で形成した螺旋状の転動路に配列した複数の円錐ころとを備えたローラねじにおいて、前記円錐ころのテーパ角度γを、下記の(1)式で与えられる値に設定したことを特徴とするローラねじ装置。ここで、γ:円錐ころのテーパ角度、γ0:円錐ころ中心OBを通過する円錐ころ半径、dm:円錐ころ中心OBを通る円錐ころピッチ円直径のねじ線の回転直径、α:ローラ傾き角、β:ローラねじのリード角である。また、ローラねじのリード角βは、下記の(2)式で与えられる。ここで、L:ローラねじのリードである。

技術分野

0001

本発明は、射出成形機プレス機などのように高負荷が加わりながら直線運動に変換するローラねじ係り、特に、転動体として用いる円錐ころの形状に関する。

0002

近年、機械設備の省力化傾向に伴い、従来は油圧装置で駆動されていた射出成形機やプレス機などが電動化される傾向にある。上記のような用途で油圧装置に代わるものとして、機械効率の高い転がりねじ装置が利用されてきている。
転がりねじ装置には、転動体に剛球を用いたボールねじや、転動体にころを用いたローラねじがある。射出成形機やプレス機には、大きな負荷容量の駆動装置が必要であるが、ボールねじは負荷容量が劣る。これは、油圧装置は負荷を油圧ピストンの面で受けるのに対して、ボールねじは、複数の剛球とナット軌道溝シャフト軌道溝とが点接触によって負荷を受けるという構造の違いによる。

背景技術

0003

一方、ローラねじは、外周面螺旋状のシャフト転動溝を形成したシャフトと、内周面に前記シャフト転動溝に対応する螺旋状のナット転動溝を形成したナットと、シャフト転動溝及びナット転動溝で形成した螺旋状の転動路に配列した複数のころとを備え、ころが螺旋状の転動路を公転しつつシャフトがナットに対して相対的に回転することで、ナットがシャフトに対して相対的に往復運動する装置であり、ころの周面と、ナット転動溝やシャフト転動溝とが線接触で負荷を受けるので、ボールねじと比較して負荷容量が優れた装置となる。

0004

ところで、ローラねじは、ローラの周面に接触するナット転動溝やシャフト転動溝の転走面の螺旋方向の長さが、ローラの長手方向の位置によって異なる。
このように、転走面の螺旋方向の長さがローラの長手方向の位置によって異なると、ローラとして円錐ころを用いる場合には、通常の円錐ころはテーパ角度最適設計を施していないので、円錐ころの周面と転走面との間に円錐ころの長手方向の位置によって大きさが異なる公転方向の滑りが生じ、その滑りによりスキューが発生して摩擦損失が増大してしまう。したがって、円錐ころを使用した従来のローラねじは、摩擦損失の増大により発熱量が大きくなり、長寿命化の面で問題がある。

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、円錐ころの公転方向の滑りを抑制することで長寿命化を図ることができるローラねじを提供することを目的としている。

0006

したがって、本願発明のローラねじは、外周面に螺旋状に延在するシャフト転走面を形成したシャフトと、内周面に前記シャフト転走面に対応する螺旋状に延在したナット転走面を形成したナットと、前記シャフト転走面及び前記ナット転走面で形成した螺旋状の転動路に配列した複数の円錐ころとを備えたローラねじにおいて、円錐ころのテーパ角度γを、下記の(1)式で与えられる値に設定した。

0007

【数3】

0008

ここで、γ:円錐ころのテーパ角度、γ0:円錐ころ中心OBを通過する円錐ころ半径、dm:円錐ころ中心OBを通る円錐ころピッチ円直径のねじ線の回転直径、α:ローラの傾き角、β:ローラねじのリード角である。また、ローラねじのリード角βは、下記の(2)式で与えられる。

0009

【数4】

課題を解決するための手段

0010

ここで、L:ローラねじのリードである。
なお、前述した円錐ころ中心OBとは、円錐ころの周面の長手方向の中央位置の点に立てた法線が、円錐ころの自転軸に交差する位置である

0011

本発明に係るローラねじの1実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、ローラねじの溝直角断面を示すものであり、本実施形態のローラねじは、外周面に螺旋状のシャフト転動溝を形成したシャフト2と、内周面に前記シャフト転動溝に対応する螺旋状のナット転動溝を形成したナット4と、シャフト転動溝及びナット転動溝で形成した螺旋状の転動路6に配列した複数の円錐ころ8とを備えており、円錐ころ8の周面8aが、前記シャフト転動溝のシャフト転走面2a及び前記ナット転動溝のナット転走面4aに線接触している。

0012

図1の符号Cは、円錐ころ8の自転軸を示しており、この図の符号OBは、円錐ころ8の周面8aの長手方向の中央位置の点Bに立てた法線が自転軸Cに交差する円錐ころの中心を示し(以下、円錐ころ中心OBと称する)。この図の直線Dは、円錐ころピッチ円直径(BCD)のねじ線を示している。
また、図1に示すように、円錐ころ中心OBからシャフト2の軸心Sに下した垂線の足の点を座標原点0とすると、原点Oから円錐ころ中心OBへ向かう方向をy軸とし、シャフト2の軸心S及びy軸に垂直な方向をz軸とする一方、y軸からz軸へ向かう方向にθ座標をとり、BCDのねじ線Dが角度θとともに進む軸心方向をx軸としている。

0013

そして、図2には、0−xyz座標と、この0−xyz座標をz軸からx軸の方向へローラねじのリード角βだけ回転させた0−x’yz’座標を示しており、x’y平面が、円錐ころ中心OBを中心としたローラねじの溝直角断面として図1に示している。なお、図1では、x’,yの代わりにS、Rを用いて、溝直角断面上に限定した0−SR座標を示している。

0014

次に、本実施形態における円錐ころ8の最適なテーパ角度γを設定する手順について、図1及び図2を参照して説明する。
先ず、円錐ころ中心OBから点Bまでの垂線の長さを円錐ころ半径r0とし、円錐ころ中心OBから自転軸C上の任意の点OPまでの距離をbとし、任意の点OPからシャフト転走面2aに下した垂線の足の点をPとし、任意の点OPから点Pまでの距離をrとすると、
円錐ころ8のテーパ角度γは下記の(3)式で表わされる。

0015

【数5】

0016

点Pの座標(S,R)は下記の(4)式、(5)式で示される。

0017

【数6】

0018

ここで、αは、円錐ころ8の傾き角(円錐ころの自転軸Cとシャフトの軸心Sとのなす角)であり、接触角は(α−γ)で表される。
そして、図2の0−xyz座標において、点P(任意の点OPからシャフト転走面2aに下した垂線の足)を通るBCDのねじ線Dの方程式は、角度θをパラメータとして下記の(6)式、(7)式、(8)式で表わされる。

0019

【数7】

0020

ここで、h=L/2π=dmtanβ(L:ローラねじのリード、dm:円錐ころ中心OBを通るBCDのねじ線の回転直径)
図2において、θ=0における円錐ころ8の公転方向はz’軸である。したがって、θ=0において、円錐ころ8に対するシャフト転走面2aの相対移動のうち、z’方向成分が公転成分ということになる。

0021

次に、上記(6)式、(7)式、(8)式を用いて、単位回転角あたりの公転方向の移動量を求める。そのため、(6)式、(7)式、(8)式を、0−x’yz’へ座標変換する。

0022

【数8】

0023

上記(9)式をθで微分し、θ=0及び上記(4)式、(5)式を代入すると、下記(10)式に示す単位回転角あたりの公転方向の移動量Z0’が求められる。

0024

【数9】

0025

距離b(円錐ころ中心OBから自転軸C上の任意の点OPまでの距離)の変化に対して、即ち、円錐ころ8の長手方向の変化に対して、任意の点OPの円錐ころ8の半径rと、単位回転角当りの公転方向の移動量Z0’とが比例して変化すれば、公転方向の滑り成分は理論上存在しないことになり、上記(1)式と上記(10)式に基づいて、下記(11)式、(12)式、(13)式の条件を求めることができる。

0026

【数10】

0027

これにより、円錐ころ8のテーパ角γを、上記(13)式で設定することによって、公転方向の滑り成分が理論上ゼロになる。
したがって、公転方向の滑り成分が抑制された本実施形態のローラねじはスキューが発生しにくくなり、それに伴って摩擦損失も低下して発熱量が小さくなり、シャフト転走面2a及び円錐ころ8の周面8aの摩耗が大幅に低減するので、動力伝達効率が向上するとともに、長寿命化を図ることができる。

0028

なお、上記(13)式で設定した円錐ころ8のテーパ角度γは、円錐ころ8とシャフト2との間の解析結果であるが、円錐ころ8とナット4との間についても同様の解析によって、同一の結果を得る事ができる。

0029

【実施例】
以下に示す仕様のローラねじについて、公転方向すべり率理論解析を行った結果を図3に示す。なお、この図3は、円錐ころ8の周面の長手方向の中央を原点とし、長手方向の長さを横軸とし、距離b(円錐ころ中心OBから自転軸C上の任意の点OPまでの距離)=0での公転方向の転がり量に対する各点での公転方向すべり量の比を縦軸とした図である。

0030

BCDのねじ線の回転直径 dm :83mm
ローラねじのリード L:20mm
円錐ころの傾き角  α:45°
円錐ころ中心OBを通過する円錐ころ半径 r0:8mm
円錐ころのテーパ角度 γ(=7.788°)−10,γ−6,γ−2,γ、γ+2,γ+6,γ+10の7種類。ここで、γ−2,γ、γ+2の3種類のテーパ角度が、上記(13)式で設定した円錐ころ8のテーパ角度の範囲内の値であり、γ−10,γ−6,γ+6,γ+10の4種類(γ=7.788°)のテーパ角度が、上記(13)式で設定した円錐ころ8のテーパ角度の範囲外の値である。

発明を実施するための最良の形態

0031

図3の結果から明らかなように、上記(13)式で設定した円錐ころ8のテーパ角度の範囲内であるγ−2,γ、γ+2の3種類のテーパ角度にすると、ローラねじは理論上すべりを生じない。公転方向のすべり率の変化は、テーパ角度の変化にほぼ比例するが、一般に、回転数増し、すべり量(すべり率×回転数)がある値を超えたところから寿命が急激に低下する。これは繰返し応力回数による破損形態から、すべりによる摩耗、組織変化はくり等の破損形態に移行するために起こる。

図面の簡単な説明

0032

本発明のローラねじによると、円錐ころの周面とシャフト転走面(或いはナット転走面)の公転方向の滑り成分が抑制され、スキューが発生しにくくなるので、摩擦損失が低下して発熱量が小さくなる。したがって、円錐ころの周面とシャフト転走面(或いはナット転走面)の摩耗が大幅に低減するので、動力の伝達効率が向上するとともに、長寿命化を図ることができる。

図1
本発明に係るローラねじの溝直角断面である。
図2
本発明に係るローラねじにおける円錐ころの公転成分を示す座標を示すものである。
図3
公転方向のすべり率の理論値を示すものである。
【符号の説明】
2  シャフト
2a シャフト転走面
4  ナット
4a ナット転走面
6  転動路
8  円錐ころ
8a 円錐ころの周面
C  円錐ころの自転軸
D  円錐ころピッチ円直径(BCD)のねじ線
OB  円錐ころ中心
S   シャフトの軸心
γ  円錐ころのテーパ角度
γ0  円錐ころ中心を通過する円錐ころ半径
dm  円錐ころ中心を通る円錐ころピッチ円直径のねじ線の回転直径
α   ローラの傾き角
β   ローラねじのリード角
L   ローラねじのリード

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