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技術 PZT強誘電体薄膜の形成方法、並びにそれにより形成したPZT強誘電体薄膜及びこれを用いた半導体装置

出願人 富士通株式会社
発明者 倉澤正樹丸山研二高井一章中村亘
出願日 2002年8月14日 (17年7ヶ月経過) 出願番号 2002-236327
公開日 2004年3月11日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 2004-079695
状態 未査定
技術分野 絶縁膜の形成 半導体メモリ
主要キーワード 出発原料溶液 化学処理技術 薄膜成膜技術 各原料溶液 ガス混合室 液体マスフロー 原料気化器 高堆積速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

不揮発性記憶装置に有利に使用できる良好に組成制御されたPZT強誘電体薄膜再現性よく形成可能な、MOCVD法によるPZT強誘電体薄膜の形成方法と、それにより得られるPZT強誘電体薄膜及びこれを用いた半導体装置を提供すること。

解決手段

CVD反応室基板を加熱する工程と、PZTを構成する各金属元素を含有している有機金属原料を溶解したそれぞれの溶液気化器へ供給してガス化させる工程と、ガス化された原料ガス、及び酸化ガスを、CVD反応室に送りPZT薄膜を基板上に形成する工程とを含み、有機金属原料として、鉛ビス(ジピバロイルメタナート)(Pb(DPM)2)、ジルコニウムテトラキスジメチルヘプタジオナート)(Zr(DMHD)4)、及びチタンジイソプロポキシジピバロイルメタナート)(Ti(iPrO)2(DPM)2)を用いる。

概要

背景

PZTジルコン酸チタン酸鉛、Pb(Zr,Ti)O3)は、強誘電特性及び電気光学的特性を持ち、ペロブスカイト型結晶構造を有する材料であり、大きな自発分極を有する不揮発性メモリ装置電気光学装置等に用いられる。一般に、そのような装置では、PZTは薄膜の形で用いられる。

概要

不揮発性記憶装置に有利に使用できる良好に組成制御されたPZT強誘電体薄膜再現性よく形成可能な、MOCVD法によるPZT強誘電体薄膜の形成方法と、それにより得られるPZT強誘電体薄膜及びこれを用いた半導体装置を提供すること。CVD反応室基板を加熱する工程と、PZTを構成する各金属元素を含有している有機金属原料を溶解したそれぞれの溶液気化器へ供給してガス化させる工程と、ガス化された原料ガス、及び酸化ガスを、CVD反応室に送りPZT薄膜を基板上に形成する工程とを含み、有機金属原料として、鉛ビス(ジピバロイルメタナート)(Pb(DPM)2)、ジルコニウムテトラキスジメチルヘプタジオナート)(Zr(DMHD)4)、及びチタンジイソプロポキシジピバロイルメタナート)(Ti(iPrO)2(DPM)2)を用いる。   なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

ペロブスカイト型結晶構造を有するPZT強誘電体薄膜MOCVD法を用いて基板上に形成する方法であって、ジルコニウム供給用の有機金属原料としてジルコニウムテトラキスジメチルヘプタジオナート)を用いることを特徴とする、PZT強誘電体薄膜の形成方法

請求項2

ペロブスカイト型結晶構造を有するPZT強誘電体薄膜を基板上にMOCVD法を用いて形成する方法であって、CVD反応室で基板を加熱する工程と、PZTを構成する各金属元素を含有している有機金属原料を溶解したそれぞれの溶液気化器へ供給してガス化させる工程と、ガス化された原料ガス、及び酸化ガスを、CVD反応室に送りPZT薄膜を基板上に形成する工程とを含み、有機金属原料として、鉛ビス(ジピバロイルメタナート)、ジルコニウムテトラキス(ジメチルヘプタジオナート)、及びチタンジイソプロポキシジピバロイルメタナート)を用いることを特徴とするPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項3

前記有機金属原料を溶解する溶媒が、テトラヒドロフランを主成分とする、又は酢酸ブチルを主成分とする溶媒である、請求項2記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項4

前記有機金属原料を溶解した溶液のモル濃度が0.01〜1Mである、請求項2又は3記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項5

前記気化器における前記有機金属原料の気化温度を100〜300℃とする、請求項2から4までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項6

PZT薄膜形成時の前記基板の温度を250〜750℃に維持する、請求項2から5までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項7

PZT薄膜形成時の前記反応室の圧力を0.0133〜13.3kPa(0.1〜100Torr)に維持する、請求項2から6までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項8

前記酸化ガスとして、O2ガス、又はO2とN2Oの混合ガスを用いる、請求項2から7までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。

請求項9

請求項1から8までのいずれか一つに記載の方法により形成したPZT強誘電体薄膜。

請求項10

請求項1から8までのいずれか一つに記載の方法により形成したPZT強誘電体薄膜をキャパシタ誘電体膜として有するキャパシタを含む半導体装置

技術分野

0001

本発明は、主に不揮発性記憶装置として利用されるような半導体装置に用いられるPZT強誘電体薄膜形成方法と、このPZT強誘電体薄膜を含む半導体装置に関する。

0002

PZTジルコン酸チタン酸鉛、Pb(Zr,Ti)O3)は、強誘電特性及び電気光学的特性を持ち、ペロブスカイト型結晶構造を有する材料であり、大きな自発分極を有する不揮発性メモリ装置電気光学装置等に用いられる。一般に、そのような装置では、PZTは薄膜の形で用いられる。

0003

これまで、PZTのような強誘電体薄膜堆積は様々な成膜方法により行われてきた。一般的に、薄膜成膜技術物理蒸着PVD)技術及び化学処理技術に分けられる。PVD技術による強誘電体薄膜の堆積に用いられる方法には、電子ビーム蒸着法スパッタリング法レーザアブレーション法等がある。化学処理技術では化学溶液堆積(CSD)法と化学気相堆積CVD)法がある。

0004

PVD技術では、主に1.33mPa(10−5Torr)以下という低圧力で成膜され、この技術は高純度高清浄度半導体集積回路技術との互換性が利点であるが、低堆積速度、化学量論組成制御の困難性、堆積後の高温度アニールの必要性等の欠点を有する。

0005

SD法は、堆積分子一様性高堆積速度組成再現性、ドーパント導入の容易さ等の利点を持つが、堆積後の熱処理により膜にクラックが発生することや真空槽を用いないため不純物混入すること、また組成を変更するためには出発原料の変更をしなければならないこと等の問題がある。

0006

このような状況下にあって、強誘電体薄膜の堆積技術として現在最も期待されているのが、上記の技術のうちのCVD技術に属する有機金属化学気相堆積(MOCVD)法である。MOCVD法には、優れた膜均一性組成制御性、高膜密度、高堆積速度、優れた段差被覆性等の利点がある。特にMOCVD法により得られる段差被覆性は、他の方法では得られない優れた特性である。更に、MOCVD法によれば,異なる組成の薄膜、例えばPb(ZrxTi1−x)O3のxを異にするものを、各金属成分について同一の原料を用い、各原料の流量を変えることで容易に成膜することができる。

0007

強誘電体薄膜成長に関するMOCVD法の報告としては、液体原料バブリングガスに同伴させキャリアガス反応室におくるバブリング法が多いが、この方法は低成膜速度が問題である。また、PZTを成膜する際に、Pb液体原料としてテトラエチル鉛等の有毒な原料しかなく問題である。毒性のない原料を用いる点から、固体有機原料昇華させ反応室に送る昇華法があるが、膜の組成、膜厚等の再現性に乏しい。

背景技術

0008

最近では、再現性がよく、高成膜速度が得られる液体供給気化法が知られている。この方法は、液体有機原料、あるいは固体有機原料を有機溶媒に溶かした溶液を、原料気化器ガス化し反応室に導入して薄膜を堆積するものである。

0009

液体供給気化法による強誘電体薄膜の成膜に関しては、原料として鉛ビス(ジピバロイルメタナート)(Pb(DPM)2)、ジルコニウムテトラキス(ジピバロイルメタナート)(Zr(DPM)4)、チタンジイソプロポキシジピバロイルメタナート)(Ti(iPrO)2(DPM)2)を用いてPZTを成膜した報告があるが、各原料の分解温度が、それぞれPb(DPM)2が300℃、Zr(DPM)4が370℃、Ti(iPrO)2(DPM)2が270℃と、特にZr(DPM)4の分解温度が高い。このため、原料をガス化する際に、気化温度が低すぎるとZr(DPM)4の十分な蒸気圧が得られず、気化温度を高くするとPb(DPM)2及びTi(iPrO)2(DPM)2が分解し金属が析出するといった問題があり、薄膜の組成制御性、再現性に難点がある。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明は、不揮発性記憶装置に用いることができるような良好に組成制御されたPZT強誘電体薄膜を再現性よく成膜することができるPZT強誘電体薄膜の形成方法を提供しようとするものである。

0011

本発明のPZT強誘電体薄膜の形成方法は、ペロブスカイト型結晶構造を有する強誘電体PZT薄膜有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)を用いて基板上に形成する方法であって、ジルコニウム供給用の有機金属原料としてジルコニウムテトラキス(ジメチルヘプタジオナート)(Zr(DMHD)4)を用いることを特徴とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明のPZT強誘電体薄膜の形成方法はまた、ペロブスカイト型結晶構造を有する強誘電体PZT薄膜を基板上にMOCVD法を用いて堆積する方法であって、CVD反応室で基板を加熱する工程と、PZTを構成する各金属元素を含有している有機金属原料を溶解したそれぞれの溶液を気化器へ供給してガス化させる工程と、ガス化された原料ガス、及び酸化ガスを、CVD反応室に送り、Pb(Zr,Ti)O3薄膜を基板上に形成する工程とを含んでおり、有機金属原料として、鉛ビス(ジピバロイルメタナート)(Pb(DPM)2)、ジルコニウムテトラキス(ジメチルヘプタジオナート)(Zr(DMHD)4)、及びチタン(ジイソプロポキシジピバロイルメタナート)(Ti(iPrO)2(DPM)2)を用いることを特徴とする。

0013

本発明によれば、MOCVD法により、反応室内の基板上にペロブスカイト型構造を有するPb(Zr,Ti)O3、すなわちPZTを、組成を良好に制御して且つ再現性よく堆積することができる。

0014

PZT薄膜用の有機金属原料としては、安全で安定した固体のPb(DPM)2、Zr(DMHD)4、Ti(iPrO)2(DPM)2が用いられ、これらの有機金属原料は、おのおのをTHFなどの溶媒に溶かした溶液として気化器へ供給される。これらの有機金属原料は、商業的に入手可能である。

0015

各原料の分解温度を表1に示す。

0016

【表1】

0017

表1に示すように、Zr原料となるZr(DMHD)4の分解温度は、Zr(DPM)4に比べ50℃低い。Zr出発原料として、本発明におけるZr(DMHD)4でなく、分解温度がより高いZr(DPM)4を用い、Pb及びTi出発原料にPb(DPM)2及びTi(iPrO)2(DPM)2を用いた場合、原料の分解温度には100℃の幅が存在する。それに対し、本発明におけるようにZr出発原料にZr(DMHD)4を用いた場合には、原料の分解温度の幅を50℃とすることができる。

0018

更に、Pb(DPM)2、Zr(DPM)4、Ti(iPrO)2(DPM)2を原料として用い、Pb(Zr0.45Ti0.55)O3の組成の薄膜を580℃で形成する場合に、各原料の等モル濃度(0.3mol/L)のTHF溶液の流量はそれぞれ、例えば0.30ml/min、0.65ml/min、0.1ml/minであるのに対して、Zr原料にZr(DPM)4でなくZr(DMHD)4を用いて、同じ濃度(0.3mol/L)のTHF溶液により同じ組成の薄膜を形成する場合には、Pb(DPM)2、Zr(DMHD)4、Ti(iPrO)2(DPM)2のTHF溶液の流量はそれぞれ、0.33ml/min、0.2ml/min、0.2ml/minであり、ほぼ出発原料流量比に対応する組成比を得ることが可能となる。

0019

各有機金属原料を溶解する溶媒は、先に例示したTHFに限らず、後の薄膜形成工程の支障にならない限りは、例えば酢酸ブチルを始めとする任意の溶媒を使用可能である。また、THFあるいは酢酸ブチル等を主成分とする溶媒の使用も可能である。有機金属原料を溶媒に溶解させる方法も、特に限定されない。各有機金属原料の溶液のモル濃度は、0.01〜1Mが好ましい。

0020

有機金属原料は、溶液の形で一つの気化器へ送って気化させることができる。複数の気化器を使用することも可能である。この場合には、例えば、二つの気化器の一方にPb(DPM)2溶液を供給し、もう一方にZr(DPM)4溶液とTi(iPrO)2(DPM)2溶液を供給することができる。あるいは、各原料溶液ごとに一つの気化器(全部で三つの気化器)を使用してもよい。

0021

気化器における各有機金属原料の気化温度は、100〜300℃とすることができる。100℃未満では、気化器から反応室までの保温対策を厳重にしても、気体の状態を維持したまま有機金属原料を反応室に供給するのが困難であり、300℃を超えると有機金属原料が途中で部分的に分解することがあり、好ましくない。より好ましい気化温度は、180〜260℃である。

0022

キャリヤガスを気化器へ導入し、気化した有機金属原料をキャリヤガスとともに反応器へ供給するようにすることもできる。キャリヤガスとしては、不活性ガス、例えば窒素(N2)、アルゴン(Ar)などが使用可能である。

0023

気化した有機金属原料は、反応室へ送られる。PZT薄膜は、反応室内の、例えばIr/SiO2/Si基板などの適当な基板上に形成することができる。基板は、薄膜形成時高温に保持する必要があり、従って反応室は基板の加熱手段を備えるべきである。例えば、ホットウォール型反応室などの、適当な加熱手段を備えた任意の反応室を利用することができる。

0024

薄膜形成時の基板温度は、一般に250〜750℃に維持される。250℃未満では良好なPZT薄膜を得ることができない。より好ましい基板温度は、450〜650℃である。

0025

また、薄膜形成時の反応室圧力は、一般に0.0133〜13.3kPa(0.1〜100Torr)に維持される。より好ましい反応室圧力は、0.0667〜2.67kPa(0.5〜20Torr)である。

0026

反応室には、酸化物であるPb(Zr,Ti)O3を生成するために必要とされる酸化ガスも供給される。酸化ガスとしては、例えば酸素(O2)、又はO2とN2Oとの混合物を用いることができる。特に好ましい酸化ガスはO2である。酸化ガス流量は、原料有機金属の供給量に応じて決定されるが、一般には100〜5000sccm程度である。

0027

反応室内のO2分圧を制御するための希釈用として、N2、Ar、又はそれらの混合物などの不活性ガスも反応室に供給することができる。PZT薄膜の形成により生じた副生ガス、未反応の原料ガス、溶媒ガスは、余剰の酸化ガス及び希釈ガスとともに、反応室から排気される。

0028

【実施例】
次に、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。

0029

(実施例1)
PZT薄膜形成用有機金属原料のPb(DPM)2、Zr(DMHD)4、Ti(iPrO)2(DPM)2を、テトラヒドロフラン(THF)溶媒に0.3mol/Lの割合でそれぞれ溶かした溶液を出発原料とした。これらの出発原料溶液液体マスフローメータにより流量をコントロールして、260℃に保持した気化器に導入してガス化した。気化器には、キャリアガスとしてN2ガスを300sccmの流量で供給した。ガス化された有機金属原料は、反応室の上に位置するガス混合室でO2ガスと混合し、混合ガスシャワーヘッドを通してCVD反応室に導入した。

0030

PZT薄膜を堆積させる基板には、Ir/SiO2/Si基板を用いた。基板は反応室内のサセプタ上に載せ、基板温度が580℃で均一になるように240秒間加熱した。原料流量比は、Pb/(Zr+Ti)流量比で0.45〜1.67の範囲、Zr/(Zr+Ti)流量比で0.33〜0.82の範囲で制御した。気化した原料は、300sccmのN2キャリアガスと共に反応室上のガス混合室に導入し、同時に2500sccmのO2ガスをガス混合室に導入して原料ガスと混合した。ガス混合室からの混合ガスを、シャワーヘッドを通してCVD反応室に送った。反応室の圧力は、全圧670Paとなるように調整した。

0031

成膜後の薄膜の組成比を原料流量比に対してプロットしたグラフ図1図2に示す。図1は、Pb/(Zr+Ti)原料流量比に対する膜中のPb/(Zr+Ti)組成比を示している。組成比は流量比に対して線形の関係を持っており、組成制御が非常に容易であることが分かる。更に、原料流量比と組成比がほぼ1対1の関係にあり、金属原料が効率良く膜中に取り込まれることが分かる。図2は、Zr/(Zr+Ti)原料流量比に対する膜中のZr/(Zr+Ti)組成比を示している。組成比は流量比に対してやはり線形の関係を持っており、組成制御が非常に容易であることが分かる。図2中に示した従来のZr(DPM)4を用いて成膜した場合に比べて、Zr(DMHD)4を用いた場合にはZr/(Zr+Ti)組成比で約3.5倍の値を示しており、Zr元素の膜中への取込量が従来に比べ非常に高効率であることが分かる。

0032

(実施例2)
この例では、PZT強誘電体薄膜を含む半導体装置とその製造を説明する。
図3に、この例で製造する半導体装置10を示す。この半導体装置10においては、シリコン基板12上にゲート絶縁膜14を介して形成されたゲート電極16と、ゲート電極16の両側でシリコン基板12に形成されたソース拡散層18及びドレイン拡散層20とを有するメモリセルトランジスタが形成されている。シリコン基板上には、更に層間絶縁膜22a、22bが形成されていて、これらの層間絶縁膜には、ソース拡散層18、ドレイン拡散層20にそれぞれ電気的に接続されたプラブ24、26が埋め込まれている。下層の層間絶縁膜22a上にはプラグ24を介してソース拡散層18に電気的に接続されたビット線28が形成されている。また、ビット線28を覆う上層の層間絶縁膜22b上には、プラグ26を介してドレイン拡散層20に電気的に接続されたキャパシタ構造体30が設けられている。

0033

キャパシタ構造体30は、下部電極32、強誘電体薄膜(キャパシタ誘電体膜)34、及び上部電極36の三層構造を有する。プラグ26に接続する下部電極32は、Ir層又はPt層から形成することができ、Pt層を用いる場合には、プラグ26に直接接続するバリアメタル層としてIr膜(図示せず)、その上の密着層として、例えばIrOx膜(図示せず)が形成され、この密着層の上に下部電極としてのPt層が形成されて、三層構造を形成している。図3に示したキャパシタ構造体30では、下部電極32としてIr層を用いている。

0034

次に、この半導体装置の製造方法を説明する。
図4(a)に示すように、まず、シリコン基板12に、例えばシャロートレンチ法により、素子分離膜13を形成する。次いで、素子分離膜13により画定された素子領域上に、通常のMOSトランジスタの形成方法と同様にして、ゲート絶縁膜14を介して形成されたゲート電極16と、ゲート電極16の両側でシリコン基板に形成されたソース拡散層18及びドレイン拡散層20とを有するメモリセルトランジスタを形成する。

0035

続いて、図4(b)に示すように、メモリセルトランジスタが形成されたシリコン基板上に、例えばCVD法によりシリコン酸化膜を堆積し、シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜22aを形成する。この層間絶縁膜22aの表面を、例えばCMP(化学的機械的研磨)法により研磨し、平坦化する。次に、リソグラフィー技術及びエッチング技術により、層間絶縁膜22aにソース拡散層18に達するコンタクトホール23を形成する。

0036

次いで、図5(a)に示すように、例えばスパッタ法によりタングステン(W)膜を堆積した後、層間絶縁膜の表面が露出するまでCMP法により研磨する。こうして、コンタクトホール23内に埋め込まれ、ソース拡散層18に電気的に接続されたプラグ24を形成する。次に、例えばスパッタ法によりW膜を堆積した後、リソグラフィー技術及びエッチング技術によりW膜をパターニングし、Wよりなり、プラグ24を介してソース拡散層18に接続されたビット線28を形成する。

0037

続いて、図5(b)に示したように、ビット線28が形成された層間絶縁膜22a上に、例えばCVD法によりシリコン酸化膜を堆積し、シリコン酸化膜よりなる層間絶縁膜22bを形成する。リソグラフィー技術及びエッチング技術により、層間絶縁膜22b、22aに、ドレイン拡散層20に達するコンタクトホール25を形成する。次いで、例えばスパッタ法によりW膜を堆積した後、層間絶縁膜22bの表面が露出するまでCMP法により研磨する。こうしてコンタクトホール25内に埋め込まれ、ドレイン拡散層20に電気的に接続されたプラブ26(図6(a))を形成する。

0038

次いで、図6(a)に示すように、スパッタ法によりバリアメタルと下部電極となるIr膜31を堆積する。次に、Ir膜31の上に、Pb(DPM)2、Zr(DMHD)4、Ti(iPrO)2(DPM)2有機金属原料を用いたMOCVD法により、PZT膜33を形成する。次に、PZT膜33上に、スパッタ法を用いてPt(あるいはIrもしくはIrOxでもよい)膜35を堆積する。

0039

続いて、リソグラフィー技術とエッチング技術によりパターニングを行い、図6(b)に示すように、バリアメタルを兼ねる下部電極32、PZT強誘電体膜34、上部電極36からなる強誘電体キャパシタ30を形成する。

発明を実施するための最良の形態

0040

本発明は、以上説明したとおりであるが、その特徴を種々の態様ととも付記すれば、次のとおりである。
(付記1)ペロブスカイト型結晶構造を有するPZT強誘電体薄膜を有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)を用いて基板上に形成する方法であって、ジルコニウム供給用の有機金属原料としてジルコニウムテトラキス(ジメチルヘプタジオナート)(Zr(DMHD)4)を用いることを特徴とする、PZT強誘電体薄膜の形成方法。(1)
(付記2)ペロブスカイト型結晶構造を有するPZT強誘電体薄膜を基板上にMOCVD法を用いて形成する方法であって、CVD反応室で基板を加熱する工程と、PZTを構成する各金属元素を含有している有機金属原料を溶解したそれぞれの溶液を気化器へ供給してガス化させる工程と、ガス化された原料ガス、及び酸化ガスを、CVD反応室に送り、PZT薄膜を基板上に形成する工程とを含み、有機金属原料として、鉛ビス(ジピバロイルメタナート)(Pb(DPM)2)、ジルコニウムテトラキス(ジメチルヘプタジオナート)(Zr(DMHD)4)、及びチタン(ジイソプロポキシジピバロイルメタナート)(Ti(iPrO)2(DPM)2)を用いることを特徴とするPZT強誘電体薄膜の形成方法。(2)
(付記3)Pb(DPM)2、Zr(DMHD)4、及びTi(iPrO)2(DPM)2を一つの気化器で気化させる、付記2記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記4)Pb(DPM)2、Zr(DMHD)4、及びTi(iPrO)2(DPM)2を複数の気化器で気化させる、付記2記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記5)前記有機金属原料を溶解する溶媒が、テトラヒドロフラン(THF)を主成分とする、又は酢酸ブチルを主成分とする溶媒である、付記2から4までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。(3)
(付記6)前記有機金属原料を溶解した溶液のモル濃度が0.01〜1Mである、付記2から5までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。(4)
(付記7)前記気化器にキャリアガスを導入する工程を更に含む、付記2から6までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記8)前記気化器における前記有機金属原料の気化温度を100〜300℃とする、付記2から7までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。(5)
(付記9)前記気化器における前記有機金属原料の気化温度を180〜260℃とする、付記2から7までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記10)PZT薄膜形成時の前記基板の温度を250〜750℃に維持する、付記2から9までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。(6)
(付記11)PZT薄膜形成時の前記基板の温度を450〜650℃に維持する、付記2から9までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記12)PZT薄膜形成時の前記反応室の圧力を0.0133〜13.3kPa(0.1〜100Torr)に維持する、付記2から11までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。(7)
(付記13)PZT薄膜形成時の前記反応室の圧力を0.0667〜2.67kPa(0.5〜20Torr)に維持する、付記2から11までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記14)前記酸化ガスとして、O2ガス、又はO2とN2Oの混合ガスを用いる、付記2から13までのいずれか一つに記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。(8)
(付記15)前記酸化ガスの流量を100〜5000sccmに維持する、付記14記載のPZT強誘電体薄膜の形成方法。
(付記16)付記1から15までのいずれか一つに記載の方法により形成したPZT強誘電体薄膜。(9)
(付記17)付記1から15までのいずれか一つに記載の方法により形成したPZT強誘電体薄膜をキャパシタ誘電体膜として有するキャパシタを含む半導体装置。(10)

図面の簡単な説明

0041

本発明によれば、PZTのための有機金属原料を比較的低い温度で気化させることが可能になり、そのため、形成するPZT薄膜の組成制御性、再現性を向上させることが可能になる。それにより、強誘電体薄膜を使用するキャパシタを含み、主に不揮発性記憶装置として利用されるような半導体装置の製造を容易にすることができる。

図1
Pb/(Zr+Ti)原料流量比に対して成膜後の薄膜中のPb/(Zr+Ti)組成比をプロットしたグラフである。
図2
Zr/(Zr+Ti)原料流量比に対して成膜後の薄膜中のZr/(Zr+Ti)組成比をプロットしたグラフである。
図3
実施例2の半導体装置を説明する図である。
図4
実施例2の半導体装置の製造プロセスを示す第一の図である。
図5
実施例2の半導体装置の製造プロセスを示す第二の図である。
図6
実施例2の半導体装置の製造プロセスを示す第三の図である。
【符号の説明】
10…半導体装置
12…シリコン基板
16…ゲート電極
18…ソース拡散層
20…ドレイン拡散層
28…ビット線
30…キャパシタ構造体
32…下部電極
34…強誘電体薄膜
36…上部電極

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