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技術 高結晶性複酸化物粉末の製造方法

出願人 昭栄化学工業株式会社
発明者 秋本裕二中村正美永島和郎
出願日 2002年8月7日 (15年4ヶ月経過) 出願番号 2002-230595
公開日 2004年3月4日 (13年9ヶ月経過) 公開番号 2004-067462
状態 特許登録済
技術分野 鉄化合物(I) 酸素;オゾン;酸化物一般 重金属無機化合物(I) アルカリ土類,Al,希土類金属化合物 発光性組成物
主要キーワード 蛍光体微粉末 全金属イオン濃度 機能性金属 均一沈殿 エジェクタ型 ベンチュリ型 被覆複合粒子 水素含有ガス雰囲気

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課題

不純物混入がなく、高分散粒度の揃った高結晶性複酸化物粉末低コストかつ簡単な設備製造する方法を提供する。

解決手段

複酸化物を構成する2種以上の金属元素および/または半金属元素を個々の粒子中に一定の組成比で含む原料粉末を、キャリヤガスと共にノズルを通して反応容器中に噴出させ、該原料粉末を10g/l以下の濃度気相中に分散させた状態で、その分解温度もしくは反応温度より高く、かつ生成する複酸化物の融点をTm℃としたとき(Tm/2)℃以上の温度加熱することにより複酸化物粉末を生成させることを特徴とする、高結晶性複酸化物粉末の製造方法

背景

機能性材料として用いられる複酸化物粉末は、その機能を十分に発揮させるため、高純度であること、組成的に均一で結晶性の高いものであることが望まれる。特にCRT、VFD、PDP、FEDなどの表示素子に用いられる蛍光体組成物、即ち蛍光体ペースト蛍光体インク等に使用される複酸化物粉末は、薄膜化、充填性向上のため、平均粒径が0.1〜10μm程度の微細な粉末であること、粒子形状および粒径が揃っており、凝集のない単分散粒子であることなどが望まれている。また発光強度蛍光特性向上のためには、不純物が少ないこと、粒子の表面及び内部に欠陥格子歪がなく、組成的に均質で特に微量賦活元素が均一に分布しており、望ましくは単一結晶相からなる高結晶性のものであることが要求されている。

概要

不純物の混入がなく、高分散粒度の揃った高結晶性複酸化物粉末低コストかつ簡単な設備製造する方法を提供する。複酸化物を構成する2種以上の金属元素および/または半金属元素を個々の粒子中に一定の組成比で含む原料粉末を、キャリヤガスと共にノズルを通して反応容器中に噴出させ、該原料粉末を10g/l以下の濃度気相中に分散させた状態で、その分解温度もしくは反応温度より高く、かつ生成する複酸化物の融点をTm℃としたとき(Tm/2)℃以上の温度加熱することにより複酸化物粉末を生成させることを特徴とする、高結晶性複酸化物粉末の製造方法。   なし

目的

本発明の目的は、不純物の混入がなく、高分散で、粒度の揃った高結晶性複酸化物粉末を、低コストかつ簡単な製造設備で製造することであり、特に組成的な均一性と高結晶性が強く要求される蛍光体などの機能性金属複酸化物粉末、機能性セラミックス粉末等を製造するのに適した製造方法を提供することである。更に他の目的は、厚膜ペースト、特に蛍光体部品を製造するための蛍光体ペーストに適した形状、粒度を有し、粒度の揃った高純度、高分散、高結晶性の複酸化物粉末を得ることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

複酸化物を構成する2種以上の金属元素および/または半金属元素を個々の粒子中に一定の組成比で含む原料粉末を、キャリヤガスと共にノズルを通して反応容器中に噴出させ、該原料粉末を10g/l以下の濃度気相中に分散させた状態で、その分解温度もしくは反応温度より高く、かつ生成する複酸化物の融点をTm℃としたとき(Tm/2)℃以上の温度加熱することにより複酸化物粉末を生成させることを特徴とする、高結晶性複酸化物粉末製造方法

請求項2

原料粉末を反応容器中に噴出させる際の条件が、キャリヤガスの単位時間あたりの流量をV(l/min)、ノズルの開口部の断面積をS(cm2)としたとき、V/S>600であることを特徴とする、請求項1に記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項3

原料粉末を、ノズルを通して反応容器中に噴出させる前に、分散機を用いてキャリヤガス中に混合、分散させることを特徴とする、請求項1または2に記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項4

原料粉末が、予め粒度調整されたものである、請求項1ないし3のいずれかに記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項5

原料粉末を構成する個々の粒子が、金属半金属およびこれらの化合物からなる群より選択された2種以上を含む混合物または複合物、もしくは2種以上の金属元素および/または半金属元素を含む単一の化合物からなるものである、請求項1ないし4のいずれかに記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項6

複酸化物を構成する2種以上の金属元素および/または半金属元素を個々の粒子中に一定の組成比で含む原料粉末を製造する工程、該原料粉末を捕集する工程、捕集された該原料粉末を分散機を用いてキャリヤガスに分散させる工程、該原料粉末を分散させたキャリヤガスをノズルを通して反応容器中に噴出させる工程、該原料粉末を反応容器中で10g/l以下の濃度で気相中に分散させた状態で、その分解温度もしくは反応温度より高く、かつ生成する複酸化物の融点をTm℃としたとき(Tm/2)℃以上の温度で加熱することにより複酸化物粉末を生成させる工程とからなる、高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項7

原料粉末を分散させたキャリヤガスを反応容器中に噴出させる際の条件が、キャリヤガスの単位時間あたりの流量をV(l/min)、ノズルの開口部の断面積をS(cm2)としたとき、V/S>600であることを特徴とする、請求項6に記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項8

原料粉末をキャリヤガスに分散させる前もしくは分散させた後に、粉砕機により粒度調整を行うことを特徴とする、請求項6または7に記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項9

原料粉末を構成する個々の粒子が、金属、半金属およびこれらの化合物からなる群より選択された2種以上を含む混合物または複合物、もしくは2種以上の金属元素および/または半金属元素を含む単一の化合物からなるものである、請求項6ないし8のいずれかに記載の高結晶性複酸化物粉末の製造方法。

請求項10

請求項1ないし9のいずれかに記載の方法で製造された高結晶性複酸化物粉末。

請求項11

請求項1ないし9のいずれかに記載の方法で製造された高結晶性複酸化物蛍光体粉末

請求項12

請求項11に記載の高結晶性複酸化物蛍光体粉末とビヒクルとを含む蛍光体組成物

技術分野

0001

本発明は、2種以上の金属元素および/または半金属元素を含む高結晶性複酸化物粉末製造方法に関するものである。特に蛍光体材料誘電体材料磁性体材料導体材料半導体材料超伝導体材料圧電体材料磁気記録材料二次電池用正極材料電磁波吸収材料触媒材料等のエレクトロニクス機能性材料や、その他様々な分野で使用される工業材料として有用な、高純度でかつ粒度の揃った、高分散性、高結晶性複酸化物粉末の製造方法に関する。

0002

機能性材料として用いられる複酸化物粉末は、その機能を十分に発揮させるため、高純度であること、組成的に均一で結晶性の高いものであることが望まれる。特にCRT、VFD、PDP、FEDなどの表示素子に用いられる蛍光体組成物、即ち蛍光体ペースト蛍光体インク等に使用される複酸化物粉末は、薄膜化、充填性向上のため、平均粒径が0.1〜10μm程度の微細な粉末であること、粒子形状および粒径が揃っており、凝集のない単分散粒子であることなどが望まれている。また発光強度蛍光特性向上のためには、不純物が少ないこと、粒子の表面及び内部に欠陥格子歪がなく、組成的に均質で特に微量賦活元素が均一に分布しており、望ましくは単一結晶相からなる高結晶性のものであることが要求されている。

0003

従来、複酸化物粉末を製造するには、一般に固相反応法が用いられている。これは原料粉末混合したものを坩堝などの焼成容器入れ高温長時間加熱することにより固相反応を起こさせ、それをボールミルなどで粉砕処理するものである。しかし、この方法で製造された複酸化物粉末は、粒子形状が不規則粒度分布の大きい凝集体であり、また坩堝からの不純物混入が多い。また組成的な均質性を高めるためには、高温で長時間の処理を必要とするので効率が悪い。更に粉砕処理中に受けた物理的な衝撃および化学的な反応により粒子表面が変質し、このため粉末表面及び内部に欠陥が多く発生し、結晶性の低下や、複酸化物が本来有する物理的特性の低下を招くことがあった。

0004

表面変質がなく、結晶性の高い複酸化物粉末を得る方法としては、ゾルゲル法水熱法共沈法などが知られている。しかし、いずれも凝集のない、分散性の高い微粉末とすることが難しい。
噴霧熱分解法は、金属化合物を水または有機溶媒溶解、または分散させた混合溶液噴霧して微細な液滴にし、その液滴を金属酸化物析出させることが可能な条件下で加熱して金属酸化物粉末生成させる方法である。この方法では、凝集のない、微細な単分散粒子が得られ、また原料溶液なので、各金属成分任意比率で均一に混合することができ、かつ不純物の混入も少ないため、複酸化物粉末の製造方法として適していると考えられる。例えば特開2001−152146号公報等には、この方法で発光特性の優れた蛍光体微粉末を製造することが記載されている。

背景技術

0005

しかし噴霧熱分解法は、原料の金属化合物を液滴とするのに、溶媒として水や、アルコールアセトンエーテル等の有機溶媒を大量に使用するため、溶媒を蒸発させるのに多大なエネルギーを要し、熱分解時のエネルギーロスが大きくなってコストが高くなる。更に、溶媒の分解により、熱分解時の雰囲気制御が難しい。また、反応容器内において液滴の合一分裂が起こることにより、生成する粉末の粒度分布が大きくなることがある。このため、噴霧速度キャリヤガス中での液滴濃度、反応容器中での滞留時間等、反応条件の設定が難しく、生産性も悪い。更にこの方法では、出発原料が溶液化または懸濁液化できるものに限られるため、原料組成範囲、濃度に制限があり、製造できる複酸化物粉末の種類が限定される。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、不純物の混入がなく、高分散で、粒度の揃った高結晶性複酸化物粉末を、低コストかつ簡単な製造設備で製造することであり、特に組成的な均一性と高結晶性が強く要求される蛍光体などの機能性金属複酸化物粉末、機能性セラミックス粉末等を製造するのに適した製造方法を提供することである。更に他の目的は、厚膜ペースト、特に蛍光体部品を製造するための蛍光体ペーストに適した形状、粒度を有し、粒度の揃った高純度、高分散、高結晶性の複酸化物粉末を得ることにある。

0007

即ち本発明は、
1.複酸化物を構成する2種以上の金属元素および/または半金属元素を個々の粒子中に一定の組成比で含む原料粉末を、キャリヤガスと共にノズルを通して反応容器中に噴出させ、該原料粉末を10g/l以下の濃度で気相中に分散させた状態で、その分解温度もしくは反応温度より高く、かつ生成する複酸化物の融点をTm℃としたとき(Tm/2)℃以上の温度で加熱することにより複酸化物粉末を生成させることを特徴とする、高結晶性複酸化物粉末の製造方法を要旨とするものである。

0008

また、
2.前記1項に記載の製造方法において、原料粉末を反応容器中に噴出させる際の条件が、キャリヤガスの単位時間あたりの流量をV(l/min)、ノズルの開口部の断面積をS(cm2)としたとき、V/S>600であることを特徴とする高結晶性複酸化物粉末の製造方法を要旨とするものである。

0009

また、
3.前記1または2項に記載の製造方法において、原料粉末を、ノズルを通して反応容器中に噴出させる前に、分散機を用いてキャリヤガス中に混合、分散させることを特徴とする高結晶性複酸化物粉末の製造方法を要旨とするものである。
また、
4.前記1ないし3項のいずれかに記載の製造方法において、原料粉末が、予め粒度調整されたものである、高結晶性複酸化物粉末の製造方法を要旨とするものである。

0010

また、
5.前記1ないし4項のいずれかに記載の製造方法において、原料粉末を構成する個々の粒子が、金属半金属およびこれらの化合物からなる群より選択された2種以上を含む混合物または複合物、もしくは2種以上の金属元素および/または半金属元素を含む単一の化合物からなるものである高結晶性複酸化物粉末の製造方法を要旨とするものである。

課題を解決するための手段

0011

更に、
6.前記1ないし5項のいずれかに記載の製造方法において、複酸化物を構成する2種以上の金属元素および/または半金属元素を個々の粒子中に一定の組成比で含む原料粉末を調製し、得られた原料粉末を一旦捕集し、捕集された該原料粉末をキャリヤガスと共にノズルを通して反応容器内に噴出させる前に予め分散機を用いてキャリヤガスに分散させることを特徴とする高結晶性複酸化物粉末の製造方法を要旨とするものである。

0012

本発明で製造される複酸化物粉末は、金属元素および半金属元素から選ばれる2種以上の元素(以下「金属元素」という)と、酸素から構成されるものであり、特に限定されるものではない。例を挙げると、SrAl2O4:Eu、(Sr,Ca)B4O7:Eu、Y2SiO5:Ce、BaMgAl10O17:Eu、BaAl12O19:Mn、Y3Al5O12:Ce、Y3Al5O12:Tb、Zn2SiO4:Mn、InBO3:Tb、Y2O3:Eu、InBO3:Eu、YVO4:Eu、Mg2SiO4 :Mn、Zn3(PO4)2:Mn、(Y,Gd)BO3:Eu、(Y,Gd)BO3: Tb、SrTiO3:Eu、ZnO‐LiGaO2等の蛍光体材料、BaTiO3、SrTiO3、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、PZTPLZT等の誘電体材料や圧電体材料、フェライト等の磁性体材料、Pb2Ru2O6、ITO等の導電体材料、YBa2Cu3Oy等の超伝導体材料、LiMn2O4、Li3V2(PO4)3、Li3Fe2(PO4)3、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LaCoO3、LaMnO3等の二次電池正極材料、La1−XSrX+YCrO3等の固体電解質型燃料電池電極材料、BaTi4O9、Nb6O17、CuAlO2等の光触媒材料光機能性材料などがある。

0013

本発明において、複酸化物の構成成分となる金属元素は、例えばアルカリ金属アルカリ土類金属、Al、Ga、In、Sn、Tl、Pb等の典型金属元素、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Ag、Au、白金族金属等の遷移金属元素、La、Y、Gd、Eu、Tb、Sm、Pr、Ce、Yb等のランタン希土類金属元素、P、Si、B、Ge、Sb、Bi等の半金属元素等、特に制限はない。

0014

原料粉末として、その個々の粒子の中に、複数の金属元素が一定の組成比で含まれるような粉末を準備する。このような粉末としては、例えば複塩粉末、複核錯体粉末、複合アルコキシド粉末等の2以上の金属元素を含む単一化合物の粉末や、合金粉末ガラス粉末などがある。また、金属または金属化合物を予め複合化させた複合粒子または被覆複合粒子からなる粉末を用いてもよい。金属化合物としては酸化物水酸化物硝酸塩硫酸塩、炭酸塩オキシ硝酸塩、オキシ硫酸塩ハロゲン化物アンモニウム錯体アルミン酸塩カルボン酸塩樹脂酸塩スルホン酸塩アセチルアセトナートアルコキシドアミド化合物イミド化合物尿素化合物等の無機または有機化合物を、適宜選択して使用する。金属元素が硼素珪素リン等の半金属の場合は、硼酸リン酸珪酸硼酸塩リン酸塩珪酸塩なども使用される。複合化の方法としては、例えば次のような方法がある。

0015

▲1▼予め原料となる金属または金属化合物を混合し、組成的に均一になるまで熱処理した後粉砕する固相反応法。
▲2▼複数の金属のアルコキシドを反応させて共縮合させ、これを加水分解し、更に所望により熱処理して複酸化物前駆体とするアルコキシド法
▲3▼複数の金属化合物を含む溶液に各種の沈殿剤添加し、各成分が均一に混合した沈殿を得る共沈法。例えば金属の硝酸塩溶液に炭酸塩やシュウ酸塩を添加して反応させ、得られた沈殿を濾過乾燥して、炭酸塩やシュウ酸塩の複合体を得るか、またはこれを仮焼して酸化物複合体とする。
▲4▼複数の金属化合物を含む溶液に尿素を添加し、加熱して反応させ、水酸化物、炭酸塩等の均一な沈殿を得る、尿素均一沈殿法。更に得られた沈殿を仮焼して酸化物複合体としてもよい。
▲5▼複数の金属化合物と、クエン酸等のオキシカルボン酸と、エチレングリコール等のポリオールとを混合した水溶液を加熱して反応させ、均質な金属錯体複合重合体を形成する錯体重合法
▲6▼複数の金属化合物を均一に含む溶液または懸濁液を、噴霧乾燥するか、または噴霧熱分解することによって、1粒子中に複数の金属元素を一定の比で含む複合粉末を得る噴霧熱分解法。

0016

特にアルコキシド法により得られた複酸化物前駆体粉末、共沈法や尿素均一沈殿法等の沈殿法により得られた複酸化物前駆体粉末、錯体重合法により得られた金属錯体の複合重合体粉末、噴霧熱分解法により得られた複合粉末などを原料粉末として用いると、組成的に極めて均質な高結晶性複酸化物粉末が容易に製造できるので好ましい。これらの方法で調製された原料粉末は、一旦捕集された後、キャリヤガスと混合される。

0017

キャリヤガスとしては、通常、空気、酸素、水蒸気などの酸化性ガスや、窒素アルゴンなどの不活性ガス、これらの混合ガスなどが使用される。加熱処理時の雰囲気還元性雰囲気とする必要がある場合、水素一酸化炭素メタンアンモニアガスなどの還元性ガスや、加熱時に分解して還元性雰囲気を作り出すようなアルコール類カルボン酸類などの有機化合物を混合してもよい。また、熱分解時に一酸化炭素やメタン等を生成して還元性雰囲気を作り出すことのできる金属化合物を原料として用いれば、外部から反応系に還元性ガスを供給することなく、還元性雰囲気とすることも可能である。

0018

特に、賦活剤イオンの価数を厳密に制御する必要のある蛍光体の場合や、コントロールされた量の酸素欠損が必要な複酸化物などを製造する場合、従来の水溶液を用いた噴霧熱分解法では、水の分解により炉の内部の雰囲気が酸化性雰囲気傾くため、還元性ガスを導入したとしても雰囲気制御が難しい。例えば、2価のEuイオンや3価のCeイオン等を賦活剤とするSrAl2O4:Eu2+、BaMgAl10O17:Eu2+、Y2SiO5:Ce3+などの蛍光体の場合、相当に強い還元性雰囲気が必要になるため、噴霧熱分解法では製造が困難である。このため、従来は生成した粉末を更に水素含有ガス雰囲気で熱処理するなど、工程が煩雑になっていた。しかし、本発明では水等の溶媒を使用しないため、容易に強還元性雰囲気を作ることができる。本法はこのように複酸化物の酸化の程度を厳密にコントロールしたい場合に、特に適している。

0019

本発明においては、固体の原料粉末を、キャリヤガスと共にノズルを通して反応容器中に噴出させ、気相中に原料粉末粒子を高度に分散させた状態で加熱処理することが重要である。即ち反応容器内では、原料粉末を、原料粒子及び生成粒子が互いに衝突を起こさないよう、低い濃度に分散させた状態で加熱処理を行なう必要がある。このため気相中での濃度は、10g/l以下でなくてはならない。これより濃度が高いと、粉末同士の衝突、焼結が生じ、粒度の揃った複酸化物粉末は得られない。分散濃度は10g/l以下であれば特に制限はなく、用いる分散装置加熱装置に応じて適宜決定する。しかしあまり低濃度になると生産効率が悪くなるので、好ましくは0.01g/l以上とする。

0020

個々の原料粉末粒子をより確実に分散した状態で反応容器中に供給するためには、原料粉末を、ノズルを通して反応容器中に噴出させる前に、分散機を用いてキャリヤガス中に混合、分散させることが望ましい。分散機としては、エジェクタ型ベンチュリ型オリフィス型等、公知の気流式分散機や公知の気流式粉砕機が使用される。

0021

また、キャリヤガスの単位時間あたりの流量をV(l/min)、ノズルの開口部の断面積をS(cm2)としたとき、V/S>600となるような条件で、原料粉末を高速で反応容器中に噴出させると、反応容器内での急激な気体膨張により、再凝集することなく、気相中に良好に分散させることができる。なおノズルには特に制限はなく、断面が円形多角形またはスリット状のもの、先端が絞られているもの、途中まで絞られており開口部で広がっているものなど、いかなる形状のものを使用してもよい。

0022

本方法では、気相中に高度に分散させた状態で加熱するため、原料粉末1粒子あたり1粒子の複酸化物粉末が生成すると考えられる。このため生成する複酸化物粉末の粒度は、原料粉末の種類によってその比率は異なってくるが、原料粉末の粒度にほぼ比例する。従って均一な粒径の複酸化物粉末を得るためには、原料粉末の粒度の揃ったものを用いる。原料粉末の粒度分布が広い場合は、粉砕機分級機で粉砕、解砕又は分級を行なうことにより、予め粒度調整をしておくことが望ましい。粉砕機としては、気流式粉砕機、湿式粉砕機乾式粉砕機等いずれを用いてもよい。また、粒度の調整は、原料粉末をキャリヤガスに分散させる前に行ってもよいが、気流式粉砕機等を用いることにより、キャリヤガスに分散させた後に、あるいは分散と同時に行うこともできる。

0023

低濃度の分散状態を保ったまま加熱処理を行なうためには、例えば外側から加熱された管状の反応容器を用い、一方の開口部から原料粉末をノズルを通してキャリヤガスとともに一定の流速で噴出させて反応容器内を通過させ、加熱処理されて生成した複酸化物粉末を他方の開口部から回収する。反応容器内での粉末とキャリヤガスの混合物の通過時間は、粉末が所定の温度に十分に加熱されるように、用いる装置に応じて設定されるが、通常は0.3〜30秒程度である。加熱は電気炉ガス炉等により反応容器の外側から行なうほか、燃焼ガスを反応容器に供給しその燃焼炎を用いてもよい。

0024

加熱は、原料粉末の分解温度もしくは反応温度より高い温度で、かつ複酸化物の融点をTm℃としたとき(Tm/2)℃以上で行うことが必要である。加熱温度が(Tm/2)℃より低いと目的とする粉末が得られない。より結晶性の高い粉末を得るためには、目的とする複酸化物の焼結開始温度以上の温度で加熱することが望ましい。本発明では、原料粉末を気相中に低濃度で、かつノズルからの高速気流によって高度に分散させた状態で加熱するので、高温でも、融着、焼結により粒子同士が凝集することなく分散状態を保つことができ、熱分解と同時に1粒子内で固相反応が起こると推定される。限られた領域内での固相反応であるため、短時間で結晶成長が促進され、高結晶性で内部欠陥が少なく、しかも凝集のない一次粒子からなる高分散性の複酸化物粉末が得られると考えられる。また個々の原料粉末粒子中に複酸化物を構成する金属元素を一定の組成比で含んでいるため、極めて均質な組成を有するものである。

0025

最適な加熱温度は、複酸化物粉末の組成や用途、要求される結晶性の程度、球形度耐熱性等の要求特性によって異なるので、目的により適宜決定する。例えば酸化物蛍光体では1200〜1800℃程度、耐熱性の低い電池用酸化物電極材料では900℃以下とするのが望ましい。また一般に粒子形状の揃った高結晶性または単結晶の複酸化物微粉末を得るためには、熱分解を目的とする複酸化物の融点近傍またはそれ以上の温度で行うことが望ましい。例えばフェライトの高結晶性球状粉末を得るためには、少なくとも1200℃で熱分解することが必要である。なお、熱分解の際、あるいは熱分解後に該原料粉末が窒化物炭化物等を生成する場合には、これらが分解する条件で加熱を行なう必要がある。

0026

所望により、得られた複酸化物微粉末に更にアニール処理を施してもよい。例えば蛍光体の場合、この熱処理は400℃〜1800℃で行われる。この熱処理により、結晶性が向上するとともに賦活剤の価数が制御されると考えられ、発光強度の向上、残光時間や発光色調のコントロールが可能になる。本発明で得られた粉末は粒子の結晶性が高く、組成の均質性が保たれているため、高温でアニール処理を行っても、焼結による粒子の凝集が起こりにくい。
本発明の方法では、任意の平均粒径を有し、しかも粒度分布の狭い高結晶性複酸化物粉末を製造することが可能であるため、特に、蛍光体ペースト、蛍光体インク等の蛍光体組成物に用いられる蛍光体粉末の製造にも適している。蛍光体組成物を製造するためには、本発明の方法で製造された高結晶性複酸化物蛍光体粉末を、常法に従って樹脂溶剤等からなるビヒクル中に均一に混合分散させる。ガラス粒子等の無機結合剤顔料、その他の添加剤含有させてもよい。

0027

【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(Y2O3:Eu3+蛍光体)
実施例1
硝酸イットリウム六水和物に対して硝酸ユウロピウム六水和物が4mol%となるようにそれぞれ量し、純水に溶解して全金属イオン濃度が約0.1mol/lの水溶液を作製した。この溶液に、常温炭酸アンモニウム水溶液を添加し、イットリウムとユウロピウムを共沈させた。生じた沈殿を濾別して捕集し、100℃で乾燥した後、気流式粉砕機によって粉砕して、平均粒径約2μmの、粒度の揃った均質な組成の炭酸塩複合体粉末を得た。

0028

得られた粉末を、キャリヤガスとして流量200 l/minの空気を随伴させ、5kg/hrの供給速度で、開口部の断面積0.13cm2のノズルを通して、電気炉で1550℃に加熱された反応管中に噴出させ、この分散濃度を保ったままで反応管を通過させて、加熱を行った。反応管内における気相中の原料粉末分散濃度は0.4g/lであり、またV/S=1500である。生成した白色の粉末をバグフィルターで捕集した。

0029

得られた粉末をX線回折計分析したところ、(Y0.96Eu0.4)2O3で表わされる単一の結晶相からなっており、極めて良好な結晶性を有する複酸化物粉末であった。また走査型電子顕微鏡(SEM)で観察を行ったところ、凝集のない球状に近い形状の粒子からなる、平均粒径1μm、最大粒径3μmの粒度分布の狭い粉末であった。更に波長147nmの紫外線照射下での波長612nmの発光スペクトル測定したところ、発光強度は、従来の固相反応法で得られた平均粒径2μmの粉末の発光強度の150%であった。
実施例2
実施例1と同様にして調製した平均粒径約2μmの炭酸塩複合体粉末を、エジェクタ型分散機を用いて空気キャリヤと混合した。得られた固−気混合物を、流量200 l/minで、開口部の断面積0.13cm2のノズルを通して、電気炉で1550℃に加熱された反応管中に噴出させ、反応管を通過させて加熱を行った。粉末の供給速度、反応管内における気相中の原料粉末分散濃度、V/Sは実施例1と同様、それぞれ5kg/hr、0.4g/l、1500である。

0030

得られた粉末は、X線回折により極めて高い結晶性を有する(Y0.96Eu0.4)2O3粉末であることが確認された。SEM観察の結果、凝集のない球状粒子からなっており、平均粒径0.8μm、最大粒径2μmと、分散機を使用しない実施例1に比べて粒度が小さく、粒度分布の狭いものであった。波長147nmの紫外線照射下での波長612nmの発光強度は、実施例1と同程度であった。
実施例3、4
電気炉の温度をそれぞれ1450℃、1650℃とする以外は実施例1と同様にして、複酸化物粉末を製造した。得られた粉末の特性を表1に示す。

0031

なお、表中の発光強度は、波長147nmの紫外線照射下での波長612nmの発光の強度であって、従来の固相反応法で得られた平均粒径3μmの(Y0.96Eu0.4)2O3粉末の発光強度を100としたときの相対強度である。また結晶性は、実施例1の粉末のX線回折強度を100としたときの相対強度で示した。
実施例5
原料粉末の供給速度を1.25kg/hrとする以外は実施例1と同様にした。気相中の原料粉末分散濃度は0.1g/lである。得られた粉末の特性を表1に示す。
実施例6
原料粉末の供給速度を62.5kg/hrとする以外は実施例1と同様にした。気相中の原料粉末分散濃度は5.0g/lである。得られた粉末の特性を表1に示す。
実施例7
ノズルの開口部の断面積を0.03cm2とする以外は実施例1と同様にして、複酸化物粉末を製造した。得られた粉末の特性を表1に示す。
実施例8
ノズルの開口部の断面積を0.28cm2とする以外は実施例1と同様にして、複酸化物粉末を製造した。得られた粉末の特性を表1に示す。
実施例9
ノズルの開口部の断面積を0.50cm2とする以外は実施例1と同様にして、複酸化物粉末を製造した。得られた粉末の結晶性、発光特性は良好であったが、SEMで観察したところ、巨大不定形粒子が少量であるが確認された。
実施例10
硝酸イットリウム六水和物に対して硝酸ユウロピウム六水和物が4mol%となるようにそれぞれ秤量し、純水に溶解して全金属イオン濃度約0.1mol/lの水溶液を作製した。この溶液を超音波噴霧器で微細な液滴とし、キャリヤガスとして空気を用いて700℃で噴霧熱分解を行い、バグフィルターで捕集して、平均粒径約2μmのY2O3‐EuO複合粉末を得た。このY2O3‐EuO複合粉末を気流式粉砕機によって粉砕し平均粒径約0.5μmとした後、オリフィス型分散機を用いて空気キャリヤと混合した。得られた固−気混合物を、実施例2と同様に流量200 l/minで、開口部の断面積0.13cm2のノズルを通して、電気炉で1550℃に加熱された反応管中に噴出させ、反応管を通過させて加熱を行った。粉末の供給速度、反応管内における気相中の原料粉末分散濃度、V/Sは、それぞれ5kg/hr、0.4g/l、1500である。

0032

得られた粉末は、極めて高い結晶性を有する(Y0.96Eu0.4)2O3の球状粉末であった。粉末特性を表1に示す。
比較例1
原料粉末の供給速度を150kg/hrとする以外は実施例1と同様にした。反応管内での気相中の粉末濃度は12.0g/lであった。得られた粉末をSEMで観察したところ、複数の粒子が融着して巨大な不定形粒子となっており、粒度分布の広いものであった。粉末の特性を表1に示す。
比較例2
電気炉の温度を1100℃とする以外は実施例1と同様にした。この加熱温度は、(Y0.96Eu0.4)2O3の融点(およそ2300℃)の1/2より低い温度である。得られた粉末は矩形、柱状で、結晶性の低いものであリ、発光強度も低かった。粉末特性を表1に示す。

0033

【表1】

0034

(BaMgAl10O17:Eu2+蛍光体)
実施例11
硝酸バリウム、硝酸ユウロピウム六水和物、硝酸マグネシウム六水和物硝酸アルミニウム水和物を、モル比でBa:Eu:Mg:Al=0.9:0.1:1:10になるように秤量して純水に溶解した後、全金属イオンモル数の1.5倍のモル数のクエン酸を加えて溶解し、更にクエン酸と等モルのエチレングリコールを加えた溶液を、撹拌しながら150℃で加熱してゲル状の重合体を得た。この重合体を400℃で加熱・脱脂し、更に気流式粉砕機で粉砕して平均粒径約2μmの粒度の揃った原料粉末を得た。

0035

この原料粉末を、キャリヤガスとして流量200 l/minの1%水素含有窒素ガスを随伴させ、開口部の断面積0.13cm2のノズルを通して5kg/hrの供給速度で、電気炉で1600℃に加熱された反応管中に噴出させ、この分散濃度を保ったままで反応管を通過させ、加熱した。反応管内における気相中の原料粉末分散濃度は0.4g/lであり、またV/S=1500である。生成した粉末はバグフィルターで捕集した。
得られた粉末をX線回折計で分析したところ、Ba0.9Eu0.1MgAl10O17の回折線のみが確認された。SEMによる観察では、平均粒径1μm程度、最大粒径4μm程度の粒度の揃った板状粒子であった。波長147nmの紫外線照射下での波長450nmの発光スペクトルを測定したところ、発光強度は、従来の固相反応法で得られた平均粒径4μmの粉末の発光強度と同等であった。

0036

(BaFe12O19フェライト)
実施例12
硝酸バリウムおよび硝酸鉄九水和物をモル比で1:12になるように秤量し、純水に溶解して全金属イオン濃度が約0.2mol/lの溶液を調製した。この溶液を80℃に加熱し、撹拌しながら2mol/lの濃度の尿素を加えて、尿素の加水分解反応による均一沈殿反応を開始した。溶液のpHが8になった時点冷却して反応を終了させた。生成した沈殿を濾別し、100℃で乾燥後、600℃で仮焼した。次いで気流式粉砕機で粉砕して、平均粒径約2μmの、粒度の揃った原料粉末を得た。
この原料粉末を、キャリヤガスとして流量200 l/minの空気を随伴させ、開口部の断面積0.13cm2のノズルを通して5kg/hrの供給速度で、電気炉で1300℃に加熱された反応管中に噴出させ、この分散濃度を保ったままで反応管を通過させ、加熱した。反応管内における気相中の原料粉末分散濃度は0.4g/lであり、またV/S=1500である。生成した粉末はバグフィルターで捕集した。得られた粉末は、平均粒径1μm程度、最大粒径3μm程度の粒度分布の狭い板状粒子であることがSEMで確認された。X線回折計による分析ではBaFe12O19の鋭い回折線のみが確認された。

発明を実施するための最良の形態

0037

(BaTiO3誘電体
実施例13
等モルの塩化バリウム水和物と塩化チタンを純水に溶解し、全金属イオン濃度が0.1mol/lの溶液を調製した。この溶液を0.5mol/lのシュウ酸水溶液滴下して、シュウ酸チタニルバリウムの沈殿を生成させた。沈殿を濾別、水洗し、500℃で仮焼した後、0.3mmのジルコニアボールを使用してビーズミル湿式粉砕し、乾燥して原料粉末を得た。この原料粉末を、流量200l/minの空気を使用して気流式粉砕機で解砕、分散させ、そのまま、開口部の断面積0.13cm2のノズルを通して5kg/hrの供給速度で、電気炉で1100℃に加熱された反応管中に噴出させた。反応管内における気相中の原料粉末分散濃度は0.4g/l、またV/S=1500である。この分散濃度を保ったままで反応管を通過させて加熱を行い、生成した粉末をバグフィルターで捕集した。得られた粉末は、平均粒径0.2μm、最大粒径0.4μmの凝集のない粒子であることがSEMで確認された。X線回折計での分析では、正方晶BaTiO3の鋭い回折線のみが確認された。

0038

本発明によれば、組成的に均質であり、かつ高結晶性で、粒子形状の揃った、凝集のない一次粒子からなる、高分散性の複酸化物粉末が容易に得られる。また純度に影響を及ぼす添加剤や溶媒を使用しないので、不純物の少ない高純度な粉末が得られる。更に、粉砕処理を必要としないので、粉末表面及び内部に欠陥や歪が少ない。

0039

更に本方法では、原料粉末の粒度および分散条件をコントロールすることにより、0.1μm以下のものから20μm程度までの、任意の平均粒径を有する、粒径の揃った複酸化物粉末を得ることができる。従って粉砕工程や分級工程の必要がなく、特に厚膜ペースト材料として有用な、粒度分布の狭い微粉末を製造するのに適している。

0040

また、原料を溶液、懸濁液状としないため、通常の噴霧熱分解法と比べて溶媒の蒸発によるエネルギーロスが少なく、ローコストで容易に製造できる。しかも液滴の合一の問題がなく、比較的高濃度で気相中に分散させることができるため、効率が高い。また、原料を溶液化または懸濁液化する必要がないため、出発原料の選択範囲が広く、従って多種類の複酸化物粉末の製造が可能である。

0041

更に本法は、溶媒からの酸化性ガスの発生がないので、低酸素分圧下で合成する必要のある複酸化物粉末にも適している。しかも、原料化合物の選択により分解時に系内を還元雰囲気にすることができるため、還元性ガスを外部から供給する必要なく、酸化を抑えることができるので、反応条件の設定が簡単である。
特に、本法で製造された複酸化物蛍光体は、不純物が少なく、組成的に均質で、特に微量の賦活剤イオンが均一に分散しており、表面及び内部に欠陥や格子歪がない高結晶性粉末であり、発光強度等の蛍光体特性が極めて優れている。しかも粒子形状および粒径の揃った、微細な単分散粒子であるため、分散性の優れた蛍光体ペーストが製造でき、これを塗布したときの粉末充填率が高く、薄膜化が可能である。

発明の効果

0042

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