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技術 生産管理方法及び生産管理プログラム

出願人 株式会社東芝
発明者 鳥居健太郎成松克己山田尚史
出願日 2002年7月30日 (18年4ヶ月経過) 出願番号 2002-221994
公開日 2004年2月26日 (16年10ヶ月経過) 公開番号 2004-062677
状態 特許登録済
技術分野 総合的工場管理 特定用途計算機
主要キーワード 生産部品 確定量 在庫費用 親製品 CFデータ 上位部門 複数製品 使用スケジュール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年2月26日)のものです。
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図面 (16)

課題

当該製品生産の流れの中の各生産個所余剰生産能力情報を適切に伝播し、製品の実効的な余剰生産能力を算出することにより、利用者生産計画立案支援する生産管理方法及び生産管理プログラムを提供する。

解決手段

製品データ取得部11が親製品生産箇所から製品データ5aを取得し、部品データ取得部18が部品生産箇所から部品データ6aを取得する。実効余剰生産量計算部23は、製品データ保持部12に保持された製品データ、部品データ保持部19に保持された部品データ、製造データ保持部17に保持された製造データから実効余剰生産量を計算する。計算された実効余剰生産量を含む部品データ6bを、部品データ送信部20が部品生産箇所へ送信する。

概要

背景

一般にある生産部門製品生産する場合、下位部門や他社、外注先を含むさまざまな生産個所で生産された部品を用い、当該部門生産部品との組み立て等を行い、製品を生産する。又、当該生産部門の製品が、複数の他生産個所の複数製品の部品となることもある。このように、ある生産部門の製品は、さまざまな生産個所を経て、市場に出回る最終製品に至る。

概要

当該製品の生産の流れの中の各生産個所の余剰生産能力情報を適切に伝播し、製品の実効的な余剰生産能力を算出することにより、利用者生産計画立案支援する生産管理方法及び生産管理プログラムを提供する。製品データ取得部11が親製品生産箇所から製品データ5aを取得し、部品データ取得部18が部品生産箇所から部品データ6aを取得する。実効余剰生産量計算部23は、製品データ保持部12に保持された製品データ、部品データ保持部19に保持された部品データ、製造データ保持部17に保持された製造データから実効余剰生産量を計算する。計算された実効余剰生産量を含む部品データ6bを、部品データ送信部20が部品生産箇所へ送信する。   

目的

本発明は、対象となる部門で多数の部品から多数の製品を生産し、また製品を他部門の部品として販売するといった複雑な生産の流れの中の各生産個所の余剰生産能力情報を適切に伝播し、製品の実効的な余剰生産能力を算出し、利用者の生産計画の立案を支援する生産管理方法及び生産管理プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

部品から製品生産する管理を行う生産管理コンピュータが、前記製品を直接の部品とする親製品を生産する箇所である親製品生産箇所から、実効余剰生産量を含む製品データを取得するステップと、前記部品を生産する部品生産箇所から余剰生産量を含む部品データを取得するステップと、前記実効余剰生産量及び前記余剰生産量により、前記部品から前記製品を生産する生産部門の実効余剰生産量を計算するステップと、前記生産部門の実効余剰生産量を含む部品データを、前記部品生産箇所へ送信するステップとを実行させることを特徴とする生産管理方法

請求項2

前記製品が完成するまでのリードタイムを考慮し、生産期ごとの実効余剰生産量を計算するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の生産管理方法。

請求項3

前記生産期ごとの前記生産部門の実効余剰生産量と前記製品の限界利益の積により、実効余剰生産限界利益を計算するステップを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の生産管理方法。

請求項4

生産計画どおりに生産し、前記製品を各生産期で全て販売し、在庫を持たない場合のキャッシュフローである生産計画キャッシュフローに、前記実効余剰生産限界利益の累積を足すことにより、前記製品の実効余剰生産キャッシュフローを計算するステップを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の生産管理方法。

請求項5

部品から製品を生産する管理を行う生産管理コンピュータに、前記製品を直接の部品とする親製品を生産する箇所である親製品生産箇所から、実効余剰生産量を含む製品データを取得する手順と、前記部品を生産する部品生産箇所から余剰生産量を含む部品データを取得する手順と、前記実効余剰生産量及び前記余剰生産量により、前記部品から前記製品を生産する生産部門の実効余剰生産量を計算する手順と、前記生産部門の実効余剰生産量を含む部品データを、前記部品生産箇所へ送信する手順とを実行させることを特徴とする生産管理プログラム

技術分野

0001

本発明は、製品生産の流れの中での各部門における実効余剰生産量を算出する生産管理方法及び生産管理プログラムに関する。

0002

一般にある生産部門で製品を生産する場合、下位部門や他社、外注先を含むさまざまな生産個所で生産された部品を用い、当該部門の生産部品との組み立て等を行い、製品を生産する。又、当該生産部門の製品が、複数の他生産個所の複数製品の部品となることもある。このように、ある生産部門の製品は、さまざまな生産個所を経て、市場に出回る最終製品に至る。

背景技術

0003

又、ある部門の製品Pに対する余剰生産量を考えると、製品Pに関する部門の余剰生産能力と、製品Pに関する部品の余剰生産量により決定される。

0004

ある部門の製品Pの余剰生産量に対し、製品Pを部品として用いる親製品の余剰生産量が相対的に小さい場合、製品Pを余剰生産量分生産しても、親製品生産個所では全て処理しきれず、在庫が生じてしまう。このように余剰生産量による生産・販売の見込みは、親製品の余剰生産量によって制限を受ける。また親製品もさらにその親製品の余剰生産量の影響を受ける。ある部門の製品が最終製品となるまでに複雑な経路を通る場合、余剰生産量による生産・販売の適切な見積もりは難しかった。

発明が解決しようとする課題

0005

上記の問題を鑑み、本発明は、対象となる部門で多数の部品から多数の製品を生産し、また製品を他部門の部品として販売するといった複雑な生産の流れの中の各生産個所の余剰生産能力情報を適切に伝播し、製品の実効的な余剰生産能力を算出し、利用者生産計画立案支援する生産管理方法及び生産管理プログラムを提供することを目的とする。

0006

上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴は、部品から製品を生産する管理を行う生産管理コンピュータが、(イ)製品を直接の部品とする親製品を生産する箇所である親製品生産箇所から、実効余剰生産量を含む製品データを取得するステップと、(ロ)部品を生産する部品生産箇所から余剰生産量を含む部品データを取得するステップと、(ハ)実効余剰生産量及び余剰生産量により、部品から製品を生産する生産部門の実効余剰生産量を計算するステップと、(ニ)生産部門の実効余剰生産量を含む部品データを、部品生産箇所へ送信するステップとを含む生産管理方法であることを要旨とする。

0007

第1の特徴に係る生産管理方法によると、対象となる部門で多数の部品から多数の製品を生産し、また製品を他部門の部品として販売するといった複雑な生産の流れの中の各生産個所の余剰生産能力情報を適切に伝播し、製品の実効的な余剰生産能力を算出し、利用者の生産計画の立案を支援することができる。

0008

又、第1の特徴に係る生産管理方法は、製品が完成するまでのリードタイムを考慮し、生産期ごとの実効余剰生産量を計算するステップを更に含んでも良い。
この生産管理方法によると、生産期ごとの実効余剰生産量を把握することができる。

0009

又、第1の特徴に係る生産管理方法は、生産期ごとの生産部門の実効余剰生産量と製品の限界利益の積により、実効余剰生産限界利益を計算するステップを更に含んでも良い。この生産管理方法によると、実効余剰生産量を生産した場合の限界利益を求めることができ、生産計画等の立案の指標とすることができる。

0010

又、第1の特徴に係る生産管理方法は、生産計画どおりに生産し、製品を各生産期で全て販売し、在庫を持たない場合のキャッシュフローである生産計画キャッシュフローに、実効余剰生産限界利益の累積を足すことにより、製品の実効余剰生産キャッシュフローを計算するステップを更に含んでも良い。この生産管理方法によると、実効余剰生産量に対する最適な製品の割り当てについての情報を得ることができる。

0011

本発明の第2の特徴は、部品から製品を生産する管理を行う生産管理コンピュータに、(イ)製品を直接の部品とする親製品を生産する箇所である親製品生産箇所から、実効余剰生産量を含む製品データを取得する手順と、(ロ)部品を生産する部品生産箇所から余剰生産量を含む部品データを取得する手順と、(ハ)実効余剰生産量及び余剰生産量により、部品から製品の生産を行う生産部門の実効余剰生産量を計算する手順と、(ニ)生産部門の実効余剰生産量を含む部品データを、部品生産箇所へ送信する手順とを実行させるための生産管理プログラムであることを要旨とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明の第2の特徴に係る生産管理プログラムを読み出すことにより、生産管理システム等に上記の手順を実行させることが可能となる。

0013

次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであることに留意すべきである。

0014

(生産の形態例)
まず、本発明の生産管理方法に係る製品と部品の関係について説明する。以下の説明において、ある生産部門で生産する製品Pについて、製品Pを直接構成する部品を、「製品Pの部品」とし、その部品を生産する生産個所を「製品Pの部品生産個所」とする。同様に製品Pを直接の部品とする製品を、「製品Pの親製品」とし、その親製品を生産する生産個所を「製品Pの親製品生産個所」とする。又、製品Pの親製品や、製品Pの親製品を部品とする更なる親製品を「製品Pの下流製品」とし、その生産個所を「製品Pの下流製品生産個所」とする。又、製品Pの部品や、製品Pの部品を製品とする孫部品を「製品Pの上流製品」とし、その生産個所を「製品Pの上流製品生産個所」とする。

0015

ある生産部門において、当該部門はm種の製品Pi(i=1、2、…、m)を生産するとする。当該部門ではこれらの製品を生産するために、部門外から、n種の部品Xj(j=1、2、…、n)を購入する。各Xjは、当該部門の1個以上の製品Piの部品となる。この関係を図2に示す。図2において、中央の四角は生産個所31を示し(この場合当該部門)、矢印は部品Xjが製品Piの部品となる関係を示す。例えば、部品X1は、製品P1、P2の部品となる。

0016

このような生産が多段つながり図3に示すような製品の流れができる。ここでは、生産箇所Aの製品P1は、生産箇所Dの部品となり、当該部門Aの製品P2及びP3は、生産箇所Eの部品となることを示している。又、生産箇所Aの部品X1及びX2は、生産箇所Bの製品であり、生産箇所Aの部品X3は、生産箇所Cの製品であることを示している。同種の製品であっても、部品として組み込まれる生産個所が異なる場合は、異なる製品とする。

0017

(部門の構成例)
次に、本発明の生産管理方法に係る部門間の関係について説明する。ここで述べる「部門」とは、製品あるいは部品の流れとは無関係に、資金や利益の流れを考慮する際の所属関係にあるものを表す。例えば、本社の下位部門に工場があり、工場の下位部門に製造部があるという関係である。以下の説明において、対象となる部門(以下、「自部門」と呼ぶ。)が直接属する上位部門を「親部門」、自部門に直接属する下位部門を「子部門」とする。各部門には親部門が最大1個有り、子部門は0個以上ある。図4は部門の構成例であり、自部門は、親部門を1個有し、子部門を2個有することを示している。本発明の実施の形態では、親部門と子部門を持ち、又、自部門で製品の製造・販売を行う部門を対象として説明を行う。部門の中には、親部門もしくは子部門を持たない部門や、自部門では製造・販売を行わない部門も有り得るが、本発明はこれらの部門にも適用可能である。

0018

(各データの例)
次に、本発明の生産管理方法で使用する製造データリソース使用量データ、製品データ、部品データ、部門データについて説明する。
製造データは、図5に示すように、自部門の各製品Pi(i=1、2、…)の製造工程についてのデータである。製品Piの製造に必要な工程名、工程間の順序関係使用リソース種別リソース使用数などが記載される。使用リソースX1、X2、X3は、例えば、部品を指し、製品Piの製造に必要なリソース使用数がその部品の個数として示されている。又、使用リソースW1、W2、W3は、例えば、機械を指し、製品Piの製造に必要なリソース使用数がその機械の使用時間として示されている。製造データは図1の製造データ保持部17に保持される。

0019

リソース使用量データは、機械や労働力、部品などの製品の生産に必要な各リソースについて、各生産期の使用状況などを保持する。リソースの使用状況としては図6に示すように、計画量、確定量余剰量などがある。リソース使用量データは、図1のリソース使用量データ保持部14に保持される。

0020

製品データは、図7(a)に示すように、各製品Pi(i=1、2、…)の、生産期ごとのa製品価格やb製造直接費、c限界利益などを含むデータである。又、図7(b)に示すように、各生産期のd販売計画量やe生産計画量、f販売確定量、g在庫量などの生産量・販売量に関するデータも保持する。更に、図7(c)に示すように、生産の流れに沿った、h余剰生産量、i上流連結貢献利益、j実効余剰生産量、k連結貢献利益も保持する。ここで、「上流連結貢献利益」とは、上流製品生産個所から自部門までの各製品1個あたりの貢献利益を指す。
「連結貢献利益」とは、自部門から下流生産箇所までの各製品1個あたりの貢献利益を指す。又、「余剰生産量」とは、自部門及び上流製品生産箇所の機械や部品の余剰量を指す。「実効余剰生産量」とは、余剰生産量の中で、他部門に回すことによって実際に使用することができる量を指す。製品データは、図1の製品データ保持部12に保持される。

0021

部品データは、図8に示すように、各部品の、生産期ごとのa余剰生産量、b上流連結貢献利益、c実効余剰生産量、d連結貢献利益などのデータである。部品データは、図1の部品データ保持部19に保持される。

0022

部門データは、図9に示すように、当該部門全体の、各生産期の費用売り上げ、利益、各種キャッシュフロー等のデータである。部門データは、図1CFデータ保持部28に保持される。費用としては、各生産期の部門の共通固定費や、当該部門全製品や納入部品在庫管理に要する在庫費用、部品等の資源の購入に要する資源確定費がある。共通固定費は、例えば、従業員の各生産期の給料光熱費等更に詳細な項目ごとに保持および計算されてもよい。又売り上げおよび利益は製品ごと、あるいは所属部門ごと等詳細に保持および計算されてもよい。
利益としては限界利益だけでなく、純利益などを保持および計算してもよい。

0023

次に、生産の流れに沿って、製品データと部品データの送受信について、図10を用いて説明する。当該部門をAとし、Aでは部品X1から製品P1を生産する。製品P1の部品生産個所をB、親製品生産個所をDとする。当該部門Aと部品生産個所Bの間では次のようにデータのやり取りがなされる。

0024

当該部門Aからは部品X1について、部品データのc実効余剰生産量とd連結貢献利益を部品生産個所Bに送信し、Bでは、これを製品データ取得部11で取得し、製品データのj実効余剰生産量とk連結貢献利益として保持する。Bは製品データとして、X1のh余剰生産量、i上流連結貢献利益を製品データ送信部13から部門Aに送信し、部門Aでは部品データ取得部18でこれらを取得し、部品データのa余剰生産量とb上流連結貢献利益として保持する。部門Aと親製品生産個所Dの間でも同様のデータのやり取りがなされる。

0025

(生産管理システム構成の一例)
本発明に係る生産管理システムは、図1に示すように、親製品生産箇所から製品データ5aを取得する製品データ取得部11、製品データの保持や編集を行う製品データ保持部12、親製品生産箇所へ製品データ5bを送信する製品データ送信部13、部品生産箇所から部品データ6aを取得する部品データ取得部18、部品データの保持や編集を行う部品データ保持部19、部品生産箇所へ部品データ6bを送信する部品データ送信部20を備える。又、製品データ、製造データ、部品データより、上流連結貢献利益及び連結貢献利益を計算する連結貢献利益計算部22、製品データ5a、製造データ、部品データ6aより、実効余剰生産量を計算する実効余剰生産量計算部23を備える。更に、製品データ5a、部品データ6a、製造データ、製造スケジュール、リソース使用量データを入力として、所望の生産期間の製造スケジュールを作成する生産スケジューラ16を備える。生産スケジューラ16は、キャッシュフローデータを入力とすることもあり得る。

0026

製造データ保持部17は、製造データを保持する。リソース使用量データ保持部14は、リソース使用量データを保持する。製造スケジュール保持部15は、生産スケジューラ16の作成する機械の使用スケジュールや部品の使用スケジュールなど、当該生産部門の製品の製造スケジュールを保持する。生産スケジューラ16によって、製造スケジュールが作成されると、それに伴い、リソース使用量データの計画量等や製品データe生産計画量やg在庫量等も変化する。

0027

更に、本発明に係る生産管理システムは、上位部門の各種キャッシュフロー、利益、販売量などの上位部門CFデータ7aを取得する上位部門CFデータ取得部24、下位部門の各種キャッシュフロー、利益、販売量などの下位部門CFデータ7bを取得する下位部門CFデータ取得部27、製品データやリソース使用量データ、上位部門CFデータ7a、下位部門CFデータ7bから自部門の各種キャッシュフロー、利益、販売量などのデータを計算するCFデータ計算部25、自部門のCFデータを保持するCFデータ保持部28、自部門のCFデータや上位部門あるいは下位部門を含めたCFデータ等を表示するCFデータ表示部30、自部門のCFデータ7cを上位部門へ送信する上位部門CFデータ送信部26、自部門のCFデータ7dを下位部門へ送信する下位部門CFデータ送信部29を備える。

0028

(生産管理方法)
次に、本発明の実施の形態に係る生産管理方法について、図1及び図11を用いて説明する。

0029

(イ)図11のステップS101において、製品データ取得部11が親製品生産箇所から製品データ5aを取得する。この製品データ5aは製品データ保持部12に保持される。又、ステップS102において、部品データ取得部18が部品生産箇所から部品データ6aを取得する。この部品データ6aは部品データ保持部19に保持される。

0030

(ロ)次に、ステップS104において、実効余剰生産量計算部23は、製品データ保持部12に保持された製品データ5a、部品データ保持部19に保持された部品データ6a、製造データ保持部17に保持された製造データから実効余剰生産量を計算する。具体的には、実効余剰生産量は、部品データ6aのa余剰生産量、製造データのリソース使用量、製品データ5aのj実効余剰生産量により計算される。ここで計算された実効余剰生産量は、部品データ5bのc実効余剰生産量として保持され、部品データ保持部19に再び保持される。実効余剰生産量の詳細な計算方法については後述する。又、実効余剰生産量計算部23は、部品データ保持部に保持された部品データ、製造データ保持部17に保持された製造データから余剰生産量を計算する。ここで計算された余剰生産量は、製品データ5aのh余剰生産量として保持され、製品データ保持部12に再び保持される。余剰生産量の詳細な計算方法については後述する。

0031

(ハ)次に、ステップS105において、実効余剰生産量計算部23によって計算されたh余剰生産量を含む製品データ5bを、製品データ送信部13が親製品生産箇所へ送信する。この製品データ5bに基づき、親製品生産箇所では親製品生産箇所での余剰生産量を計算することができる。又、ステップS106において、実効余剰生産量計算部23によって計算されたc実効余剰生産量を含む部品データ6bを、部品データ送信部20が部品生産箇所へ送信する。この部品データ6bに基づき、部品生産箇所では、部品生産箇所での実効余剰生産量を計算することができる。

0032

ここで、図12を用いて、余剰生産量の流れについて、説明する。図12は、各生産箇所A〜Iでの製品の余剰生産量を四角の個数で表している。生産箇所Dの部品生産箇所となる生産箇所G、生産箇所Hの余剰生産量がそれぞれ5個、3個であり、生産箇所Dの部品使用量を考慮に入れ、生産箇所Dでの余剰生産量は3個と計算される。同様に、生産箇所Bの部品生産箇所となる生産箇所D、生産箇所Eの余剰生産量は、それぞれ3個であり、生産箇所Bの部品使用量を考慮に入れ、生産箇所Bでの余剰生産量は3個と計算される。同様に、生産箇所Aの部品生産箇所となる生産箇所B、生産箇所Cの余剰生産量はそれぞれ3個、2個であり、生産箇所Aの部品使用量を考慮に入れ、生産箇所Aでの余剰生産量は2個と計算される。このように余剰生産量は上流側からのデータにより、決定していく。

0033

次に、図13を用いて、実効余剰生産量の流れについて、説明する。図13は、図12と同様に、各生産箇所A〜Iでの製品の余剰生産量を四角の個数で表している。例えば、生産箇所Dでは余剰生産量は3個であるが、下流生産箇所である生産箇所Aの余剰生産量が2個であるので、実際に使用できる余剰生産量は2個となる。このように、実効余剰生産量は、下流側からのデータにより決定していく。ここで、生産箇所Aの余剰生産量が2個であると決定づけた生産箇所Fでの値を、生産の流れにおけるスループット極小値ボトルネック」という。自部門を含む製品下流においてボトルネックが有る場合、部品Xjが余剰生産量分生産されると、自部門もしくはXjの生産個所に、Xjを在庫としてつまなければならず在庫管理費用の増大を招く。しかし、一般に複雑な生産の流れの中で、各生産個所にて適切な生産量を把握することは困難である。

0034

本発明に係る生産管理方法によると、製品下流のボトルネック情報を含む実効余剰生産量が製品下流から製品上流に向けて伝播され、これにより利用者は余剰生産量に対する適切な生産計画を立案することができる。なお自部門の製品の余剰生産量は上記のとおり、自部門の余剰生産能力と、その製品に関する部品の余剰生産量により決定されるので製品上流のボトルネック情報は余剰生産量に含まれ、製品上流から製品下流に伝播されている。

0035

(実効余剰生産量の計算方法)
次に、実効余剰生産量の詳細な計算方法、及び実効余剰生産量を用いた限界利益やキャッシュフローの計算方法について説明する。

0036

(a)部品使用量
まず、実効余剰生産量を計算する際は、各製品に使用される部品の量を把握する必要がある。当該部門の製品をPi(i=1,2,...)とし、当該部門のいずれかの製品の部品をXj(j=1,2,...)とする。各Xjは、それぞれ当該部門の複数製品の部品となり得る。製品ごとにどの部品を使用するかの情報は製造データとして製造データ保持部17に保持されている。

0037

製品Piの単位生産量あたりの、部品Xjの使用量をxijとする。ただしxijはXjの単位生産量に換算した値である。この値は製造データ保持部17に保持されている。xijは生産期ごとに異なる場合も有り得る。

0038

(b)実効余剰生産量
部品Xjの余剰生産量をWXj[n]とし、当該部門で受け入れ可能な部品Xjの余剰生産量である実効余剰生産量WXj−eff[n]は、
【数1】
と算出する。各部品Xjの実効余剰生産量WXj−eff[n]は部品データに記入され、部品データ送信部20各部品生産個所に送信され、通知される。

0039

式(1)が示すとおり、実効余剰生産量は、製品下流から順次決定される。式(1)において自部門の各製品Piの実効余剰生産量WPi−eff[n]は、各Piの親製品生産個所において、Piの実効余剰生産量として同様に算出される値であり、製品データ取得部11取得され、製品データに保持される。製品Piに下流製品が無い場合は、式(1)のPiの実効余剰生産量WPi−eff[n]は、製品Piの余剰生産量WPi[n]に等しい。

0040

この計算方法について、図14を用いて詳細に説明する。部品生産箇所から取得される部品データに含まれる部品Xjのa余剰生産量をWXjとし、親製品生産箇所から取得される製品データに含まれる製品Piのj実効余剰生産量をWPi−eff、製造データに含まれる部品Xjの使用量をxijとし、これらから計算される部品Xjの実効余剰生産量をWXj−effとする。図14では、製品P1の実効余剰生産量WP1−effが2であり、製品P2の実効余剰生産量WP2−effが1であることを示している。又、部品Xjの製品P1に対する使用量x1jが2であり、部品Xjの製品P2に対する使用量x2jが3であることを示している。これらのデータから、部品Xjの実効余剰生産量WXj−effは、2(WP1−eff)×2(x1j)、1(WP2−eff)×3(x2j)を足し合わせた最小値となる。算出された部品Xjの実効余剰生産量WXj−effは、部品データのc実効余剰生産量に格納され、部品生産箇所へ送信される。

0041

次に、式(1)による実効余剰生産量の計算例について、データを参照しながら説明する。当該部門の製品P1は部品X1とX2を部品とし、製品P2は部品X2とX3を部品とする。ここで、P1とP2の製品データから各生産期の実効余剰生産量(図7(c)の製品データ参照)を抜き出したものを図15(a)に例示する。また、X1、X2、X3の部品データから、余剰生産量(図8の部品データ参照)を抜き出したもの図15(b)に例示する。ここで、製品P1、P2における各部品の使用量を1とすると、式(1)より、図15(c)に示すように、各部品の生産期ごとの実効余剰生産量が算出される。これらは図8に示した部品データに保持され、部品データ送信部20から、各部品生産個所に送信される。

0042

(c)生産期ごとの実効余剰生産量
次に、本発明に係る生産管理方法を用いて、生産期ごとの実効余剰生産量を算出する方法について説明する。各部品Xjを第n期に受け入れ、製品Piが完成するまでのスケジュール上のリードタイムをΔij[n]とする。リードタイムを考慮する場合、式(1)は
【数2】
となる。ここでΔij[n]は製造スケジュール保持部15に保持される。Δij[n]が未定の場合は、製造データ保持部17に保持されている標準のリードタイムを用いてもよい。これによると、生産期ごとの実効余剰生産量を把握することができる。

0043

(d)実効余剰生産限界利益
製品Pのある生産期の実効余剰生産量と製品Pの限界利益の積を、その生産期の製品Pの実効余剰生産限界利益とする。この実効余剰生産限界利益により、実効余剰生産量を生産した場合の限界利益を求めることができ、生産計画等の立案の指標とすることができる。

0044

(e)余剰生産キャッシュフロー
本発明に係る生産管理システムは生産スケジューラ16によりスケジューリングされる生産計画に基づき、以下の(イ)〜(ホ)の各種キャッシュフローを算出し、表示することができる。

0045

(イ)Z_CF[n]:第n期の現状キャッシュフロー
生産計画どおりに生産し、現状で販売の確定している製品のみを販売した場合のキャッシュフローである。確定している販売による利益と、計画の立っている生産および在庫のコスト、固定費によるキャッシュフロー時系列である。利用者はこの現状キャッシュフロー時系列を見ることで、現状の生産計画のもとでキャッシュフローは現状キャッシュフロー時系列を下回ることはないと推定することができる。αP[n]を第n期の製品Pの単価、βP[n]を第n期の製品Pの限界利益、γP[n]を第n期の製品Pの在庫費用係数、YP[n]を第n期の製品Pの生産計画量、ZP[n]を第n期の製品Pの確定販売量、IP[n]を第n期の製品Pの在庫量、F[n]を第n期の部門共通固定費とすると、第n期の現状キャッシュフローZ_CF[n]は、以下の式で算出される。

0046

【数3】
(ロ)Y_CF[n]:第n期の生産計画キャッシュフロー
生産計画どおりに生産し、製品を各生産期で全て販売し、在庫を持たない場合のキャッシュフローである。現状の生産計画のもとでの最良の販売シナリオに基づくキャッシュフロー時系列である。利用者はこの生産計画キャッシュフロー時系列を見ることで、現状の生産計画のもとでキャッシュフローは上記現状キャッシュフロー以上、生産計画キャッシュフロー以下になると推定することができる。PP[n]を第n期の製品Pの来期繰越し在庫量、SIP[n]を第n期の製品Pの販売可能在庫量(=IP[n]−PP[n])とすると、第n期の生産計画キャッシュフローY_CF[n]は、以下の式で算出される。

0047

【数4】
(ハ)I_CF[n]:第n期の在庫各時点販売キャッシュフロー
現状で販売の確定している製品に加え、第n期の販売可能在庫量分を販売した場合のキャッシュフローである。生産計画どおりに生産される製品のうち販売の確定している製品以外は、現状では在庫となる予定である。現状の生産計画のもと、販売確定分の製品に加え、第n期までに積みあがる在庫のうち販売可能なものを第n期に販売した場合のキャッシュフロー時系列である。現状キャッシュフロー以上、生産計画キャッシュフロー以下になる。第n期の在庫各時点販売キャッシュフローI_CF[n]は、以下の式で算出される。

0048

【数5】
(ニ)X_CF[n]:第n期の販売計画キャッシュフロー
販売計画どおりに生産し、製品を各生産期ですべて販売し、在庫を持たない場合のキャッシュフローである。生産計画は販売計画に基づいて、生産スケジューラにより作成されるが、その際、工場の生産能力や部品納入量などの制約により、販売計画分全てを生産できるとは限らない。販売計画キャッシュフローは、販売計画分全て生産したと仮定した場合の、最良の販売シナリオに基づくキャッシュフロー時系列であり、生産計画キャッシュフロー以上となる。販売計画キャッシュフローと生産計画キャッシュフローの差が大きい場合、工場の生産能力を大きく上回る販売計画を立てていることになる。利用者は販売計画キャッシュフローと生産計画キャッシュフローを比較することで、販売計画が生産能力に対して適切なものであるかどうかを知ることができる。XP[n]を第n期の製品Pの販売計画量とすると、第n期の販売計画キャッシュフローX_CF[n]は、以下の式で算出される。

0049

【数6】
(ホ)WP_CF[n]:第n期の製品Pの生産能力キャッシュフロー
生産計画キャッシュフローに加え、現状の生産計画のもとでの製品Pの余剰生産量を販売した場合のキャッシュフローである。工場の生産能力から、生産計画分の生産力を引いた残りが余剰生産量である。この余剰生産量を使ってある製品Pを生産し、在庫を持つことなく販売した場合のキャッシュフロー時系列である。余剰生産量を各製品に割当てた場合の生産計画は生産スケジューラ16が立てる。利用者は各製品の生産能力キャッシュフロー時系列を比較することにより、余剰生産量に対する最適な製品の割り当てについての情報を得ることができる。
WP[n]を第n期の製品Pの余剰生産量とすると、第n期の製品Pの生産能力キャッシュフローWP _CF[n]は、以下の式で算出される。

0050

【数7】
ここで、式(7)に示した、第n期の製品Piの生産能力キャッシュフローWPi_CF[n]の計算において、第j期の余剰生産量WPi[j]を、式(8)のとおり第j期の製品Piの実効余剰生産量WPi−eff[j]に置き換えて算出されるキャッシュフロー、つまり生産計画キャッシュフローに実効余剰生産限界利益の累積を足したものを、製品Pの実効余剰生産キャッシュフロー:WPi−eff_CF[n]とする。

0051

【数8】
実効余剰生産キャッシュフローにより、実効余剰生産量に対する最適な製品の割り当てについての情報を得ることができる。

0052

(その他の実施の形態)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。

0053

例えば、本発明の実施の形態に係る生産管理システムは、製品データ保持部12、リソース使用量データ保持部14、製造スケジュール保持部15、製造データ保持部17、部品データ保持部19、CFデータ保持部28を分けて備えると記述したが、これらの保持部の一部あるいは全部を一つの保持部で代用しても構わない。

発明を実施するための最良の形態

0054

このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。

図面の簡単な説明

0055

本発明によれば、対象となる部門で多数の部品から多数の製品を生産し、また製品を他部門の部品として販売するといった複雑な生産の流れの中の各生産個所の余剰生産能力情報を適切に伝播し、製品の実効的な余剰生産能力を算出し、利用者の生産計画の立案を支援する生産管理方法及び生産管理プログラムを提供する。

図1
本発明の実施の形態に係る生産管理システムのブロック図である。
図2
本発明の実施に形態に係る製品と部品の関係を示す図である。
図3
本発明の実施の形態に係る製品の流れを示す図である。
図4
本発明の実施の形態に係る部門構成の一例を示す図である。
図5
本発明の実施の形態に係る製造データの一例を示す図である。
図6
本発明の実施の形態に係るリソース使用量データの一例を示す図である。
図7
本発明の実施の形態に係る製品データの一例を示す図である。
図8
本発明の実施の形態に係る部品データの一例を示す図である。
図9
本発明の実施の形態に係る部門データの一例を示す図である。
図10
本発明の実施の形態に係る製品データと部品データの流れを示す図である。
図11
本発明の実施の形態に係る生産管理方法のフローチャートである。
図12
本発明の実施の形態に係る余剰生産量の流れを示す図である。
図13
本発明の実施の形態に係る実効余剰生産量の流れを示す図である。
図14
本発明の実施の形態に係る実効余剰生産量の計算を示す図である。
図15
本発明の実施の形態に係る実効余剰生産量の計算に用いるデータの一例を示す図である。
【符号の説明】
5a、5b 製品データ
6a、6b 部品データ
7a 上位部門CFデータ
7b 下位部門CFデータ
7c、7d 自部門CFデータ
11 製品データ取得部
12 製品データ保持部
13 製品データ送信部
14 リソース使用量データ保持部
15 製造スケジュール保持部
16 生産スケジューラ
17 製造データ保持部
18 部品データ取得部
19 部品データ保持部
20 部品データ送信部
22 連結貢献利益計算部
23 実効余剰生産量計算部
24 上位部門CFデータ取得部
25 CFデータ計算部
26 上位部門データ送信
27 下位部門データ取得
28 CFデータ保持部
29 下位部門CFデータ送信部
30 CFデータ表示部
31 生産箇所

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