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技術 イオン交換装置及び超純水製造装置

出願人 栗田工業株式会社
発明者 古川征弘河上恒雄奥村正剛
出願日 2002年7月19日 (17年11ヶ月経過) 出願番号 2002-211304
公開日 2004年2月19日 (16年4ヶ月経過) 公開番号 2004-050056
状態 特許登録済
技術分野 イオン交換 半透膜を用いた分離 イオン交換による水処理
主要キーワード 円筒状ケース 軸心線方向 高分子系有機物 半導体洗浄用 厚み増加 疎水性有機物 中空糸型膜 イオン交換処理水
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

多孔質イオン交換膜を用いたイオン交換装置であって、イオン交換容量が十分に大きく、充填物溶出等による処理水汚染の問題のないイオン交換装置と、このイオン交換装置を用いた超純水製造装置を提供する。

解決手段

カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜3と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜4とを交互に積層してなる積層体6を容器に収容してなるイオン交換装置。被処理水は積層体を積層方向通水される。積層体には更に通水方向の最上流側又は最下流側に除濁膜5が積層されている。このイオン交換装置を二次純水システムに設置した超純水製造装置。

概要

背景

従来、半導体洗浄用水等として用いられる超純水は、図12に示すような超純水製造装置で、原水工業用水市水井水等)を処理することにより製造される。図12において、除濁装置としては、凝集加圧浮上、重力濾過装置などが用いられ、原水中の懸濁物質コロイド物質の除去を行う。また、この過程では高分子系有機物疎水性有機物などの除去も可能である。なお、凝集処理水を除濁膜で処理した後直接後段逆浸透(RO)膜分離装置へ送給する場合もある。また、原水を直接膜前処理装置で処理した後、紫外線(UV)殺菌装置へ送給する場合もある。

概要

多孔質イオン交換膜を用いたイオン交換装置であって、イオン交換容量が十分に大きく、充填物溶出等による処理水汚染の問題のないイオン交換装置と、このイオン交換装置を用いた超純水製造装置を提供する。カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜3と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜4とを交互に積層してなる積層体6を容器に収容してなるイオン交換装置。被処理水は積層体を積層方向通水される。積層体には更に通水方向の最上流側又は最下流側に除濁膜5が積層されている。このイオン交換装置を二次純水システムに設置した超純水製造装置。 

目的

本発明は上記従来の問題点を解決し、多孔質イオン交換膜を用いたイオン交換装置であって、イオン交換容量が十分に大きく、充填物の溶出等による処理水汚染の問題のないイオン交換装置と、このイオン交換装置を用いた超純水製造装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
5件

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請求項1

カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜とを交互に積層してなる積層体と、該積層体を収容した容器とを備えてなり、被処理水が該積層体を前記積層方向通水されることを特徴とするイオン交換装置

請求項2

請求項1において、該積層体は更に前記通水方向の最上流側又は最下流側に積層された除濁膜を有することを特徴とするイオン交換装置。

請求項3

請求項1又は2において、該積層体におけるカチオン交換膜とアニオン交換膜との合計の積層厚みが2〜5mmであることを特徴とするイオン交換装置。

請求項4

一次純水システムと、イオン交換装置を有する二次純水システムとを備える超純水製造装置において、該イオン交換装置が請求項1ないし3のいずれか1項に記載のイオン交換装置であることを特徴とする超純水製造装置。

請求項5

請求項4において、該二次純水システムは、タンクポンプ熱交換器、及び前記イオン交換装置をこの順に連結して構成されていることを特徴とする超純水製造装置。

技術分野

0001

本発明は、カチオン交換膜アニオン交換膜とを交互に積層した積層体を有するイオン交換装置と、このイオン交換装置を二次純水システムに設けた超純水製造装置に関する。

0002

従来、半導体洗浄用水等として用いられる超純水は、図12に示すような超純水製造装置で、原水工業用水市水井水等)を処理することにより製造される。図12において、除濁装置としては、凝集加圧浮上、重力濾過装置などが用いられ、原水中の懸濁物質コロイド物質の除去を行う。また、この過程では高分子系有機物疎水性有機物などの除去も可能である。なお、凝集処理水を除濁膜で処理した後直接後段逆浸透(RO)膜分離装置へ送給する場合もある。また、原水を直接膜前処理装置で処理した後、紫外線(UV)殺菌装置へ送給する場合もある。

0003

混床式脱塩装置は、アニオン交換樹脂カチオン交換樹脂とを充填したものであり、この混床式脱塩装置の代り電気再生式連続脱塩装置が用いられる場合もある。脱気装置としては、窒素脱気装置、真空脱気装置膜脱気装置などが用いられる。精密濾過MF)膜分離装置、RO膜分離装置、混床式脱塩装置、脱気装置、非再生型混床式イオン交換装置では、原水中のイオン有機成分等の除去を行う。即ち、RO膜分離装置では、塩類を除去すると共に、イオン性非イオン性コロイド性TOCを除去する。脱塩装置、イオン交換装置では、塩類を除去すると共にイオン交換樹脂によって吸着又はイオン交換されるTOC成分の除去を行う。脱気装置では無機炭素(IC)、溶存酸素DO)の除去を行う。

背景技術

0004

UV酸化装置、非再生型混床式イオン交換装置、膜脱気装置及び限外濾過(UF)膜分離装置を備える二次純水システムでは、水の純度をより一層高めて超純水にする。なお、UV酸化装置では、低圧紫外線ランプより出される波長185nmの紫外線によりTOCを有機酸、更にはCO2まで分解する。分解により生成した有機物及びCO2は後段の非再生型混床式イオン交換装置で除去される。UF膜分離装置では微粒子が除去され、非再生型混床式イオン交換装置からの流出粒子も除去される。

0005

上記従来の超純水製造装置では次のような欠点がある。
▲1▼ 非再生型混床式イオン交換装置には、球状のイオン交換樹脂(粒径0.3〜0.8mm程度)が充填されているが、このような非再生型混床式イオン交換装置では、イオン交換樹脂によるイオン交換速度の観点から、通水速度SV=200hr−1程度が限界であり、これよりも速い通水速度では、十分なイオン交換効果を得ることはできない。
▲2▼ ▲1▼のように非再生型混床式イオン交換装置の通水速度が遅く、イオン交換樹脂との接触時間が長いために、イオン交換樹脂からの溶出物アミン類ベンゼンスルホン酸等)による処理水汚染の問題がある。
イオン交換樹脂からアミン等の溶出物が溶出すると、得られる超純水にこれらの溶出物が混入することになる。このような溶出物を含む超純水を半導体洗浄用水として用いた場合には、半導体製品製品不良の原因となる。
▲3▼ UF膜分離装置としては、一般に中空糸膜装填したものが用いられているが、この中空糸型膜分離装置では、中空糸膜の製膜工程、切断工程、中空糸膜を束ねポッティング部をエポキシ樹脂で固定するモジュール化工程といった製造工程数が多く、これらの工程をすべて高清浄雰囲気で実施することは困難である。このため、製造工程において、雰囲気からのゴミの吸着によるCa,Al等の汚染を受け易く、これにより処理水が汚染されるおそれがある。
▲4▼ 中空糸型UF膜分離装置では、モジュール1本当たりの中空糸膜本数は5000本〜数万本と非常に多く、これらの中空糸膜の束を熱融着により固定することはできないため、エポキシ樹脂の注型固定を行っているが、このエポキシ樹脂のポッティング部からの高分子アミンの溶出による処理水汚染の問題もある。

0006

なお、従来、イオン交換樹脂を充填したイオン交換装置の代りに、多孔質(即ち、透水性の)イオン交換膜を用いたイオン交換装置を用いることも考えられている。この膜状のイオン交換体は粒状のイオン交換体であるイオン交換樹脂に比べて、イオン交換反応が格段に速いため、イオン交換膜を用いたイオン交換装置であれば、速い通水速度での処理が可能であり、イオン交換体からの溶出物による処理水汚染を防止することができる。従来の多孔質イオン交換膜を備えたイオン交換装置は、多孔質カチオン交換膜又は多孔質アニオン交換膜のいずれか一方のみを備えたものであり、単独で用いられるか、或いは、多孔質カチオン交換膜を備えたイオン交換装置と多孔質アニオン交換膜を備えたイオン交換装置とがシリーズに連結して用いられている。

0007

しかし、従来の多孔質イオン交換膜を備えたイオン交換装置では、イオン交換容量が低く、早期に破過に到るため実用的ではない。また、このイオン交換装置であっても、従来のイオン交換装置では、一般に中空糸型イオン交換膜が用いられており、この場合には、上記中空糸型UF膜分離装置と同様の問題がある。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は上記従来の問題点を解決し、多孔質イオン交換膜を用いたイオン交換装置であって、イオン交換容量が十分に大きく、充填物の溶出等による処理水汚染の問題のないイオン交換装置と、このイオン交換装置を用いた超純水製造装置を提供することを目的とする。

0009

本発明のイオン交換装置は、カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜とを交互に積層してなる積層体と、該積層体を収容した容器とを備えてなり、被処理水が該積層体を前記積層方向通水されることを特徴とする。

0010

イオン交換膜はイオン交換反応速度が速く、速い通水速度で効率的な処理を行える。しかも、カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜とを交互に積層してなる積層体(以下、この多孔質カチオン交換膜と多孔質アニオン交換膜とを交互に積層してなる積層体を交互積層膜ということがある。)は、イオン交換容量が大きく、長期に亘り安定な処理を行うことができる。即ち、このカチオン交換膜とアニオン交換膜との交互積層膜によると、カチオン交換装置とアニオン交換装置とを交互に何回も繰り返し直列に並べたものと同等の処理効果が得られ、単にカチオン交換装置とアニオン交換装置とを1回のみシリーズに連結した場合に比べ、処理水の純度は著しく高められる。しかも、積層方向に通水してアニオン交換膜及びカチオン交換膜で交互にイオン交換することにより、処理水は常時中性付近に保たれるようになり、これにより、イオンリーク量が減少し、より一層高水質の処理水が得られるという利点もある。

0011

カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜との交互積層膜を有する本発明のイオン交換装置によれば、通水SV2000hr−1以上の通水速度であっても良好なイオン交換処理効果を得ることができ、従来のイオン交換樹脂塔に比べて、イオン交換体と水との接触時間を著しく短縮し、イオン交換体からの溶出物による汚染を防止することができる。また、この積層膜は、熱融着により固定することができるため、従来のポッティング部の樹脂溶出物による処理水汚染の問題もない。

0012

このため、このようなイオン交換装置を超純水製造装置の二次純水システムに用いることにより、極めて高純度の超純水を得ることが可能となる。

0013

この積層膜に更に除濁膜を積層することにより、イオン交換装置に除濁機能をも付与することができる。従って、従来の非再生型混床式イオン交換装置とUF膜分離装置とを一体化した装置として用いることが可能となり、超純水製造装置の二次純水システムの設置スペースを3/4〜1/2程度に小さくすることができる。また、このように非再生型混床式イオン交換装置とUF膜分離装置とが一体化されたことにより、超純水製造装置の定期メンテナンス時の交換作業も、1/2の時間に短縮される。

0014

即ち、従来の二次純水システムでは、図12に示す如く、非再生型混床式イオン交換装置(混床式イオン交換樹脂塔)と共にUF膜分離装置が設けられており、これらを一体化することは困難であるが、本発明のイオン交換装置は膜充填型式の装置であるため、膜分離装置と同様の構成とすることができ、除濁膜と容易に一体化することができる。

0015

しかも、この場合において、従来のポッティング部を有する中空糸型とする必要がなく、アニオン交換膜及びカチオン交換膜と共に熱融着により固定することが可能であるため、ポッティング部の樹脂からの溶出物による汚染の問題も解消される。

0016

本発明のイオン交換装置において、カチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜と、アニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜との交互積層膜は、アニオン交換膜とカチオン交換膜との通水方向合計厚みが2〜5mm程度となるようにアニオン交換膜とカチオン交換膜とが積層されたものであることが好ましく、このような積層膜であれば、通常の非再生型混床式イオン交換装置と同等のイオン交換容量を達成することができ、Na+、K+、Li+等の1価のイオンのイオン交換容量も大きい。

0017

本発明の超純水製造装置は、一次純水システムとイオン交換装置を有する二次純水システムとを備え、二次純水システムのイオン交換装置としてこのような本発明のイオン交換装置を設置したものであり、高純度の超純水を安定かつ効率的に得ることができる。

課題を解決するための手段

0018

この二次純水システムは、タンクポンプ熱交換器、及び本発明のイオン交換装置をこの順に連結して構成されていることが好ましい。

0019

以下に図面を参照して本発明のイオン交換装置及び超純水製造装置の実施の形態を詳細に説明する。

0020

まず、図1〜8を参照して本発明のイオン交換装置の実施の形態を詳細に説明する。

0021

図1は、本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの一例を示す図であって、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は(b)図のC部の拡大図、(d)図は多孔管の斜視図である。図2は本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの他の例を示す平面図、図3は本発明のイオン交換装置の実施の形態を示す断面図、図4はイオン交換エレメントの連結方法を示す斜視図である。図5,7は、本発明のイオン交換装置の別の実施の形態を示す断面図である。図6,8は、本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの他の例を示す図であって、各々、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面斜視図である。

0022

図1に示すイオン交換エレメント1は、多孔管2の外周にカチオン交換機能を有する多孔質カチオン交換膜(以下、単に「カチオン交換膜」と称す。)3とアニオン交換機能を有する多孔質アニオン交換膜(以下、単に「アニオン交換膜」と称す。)4とが交互に積層され、最外層に除濁膜5が装着されたものである。

0023

多孔管2は、図1(d)に示す如く、管状体パイプ)よりなり、管壁のうち、カチオン交換膜3及びアニオン交換膜4が巻き付けられる領域にのみ、管壁を貫通する通水用開孔2Aが多数設けられている。カチオン交換膜3及びアニオン交換膜4は筒状であり、このような多孔管2の外周に交互に装着されている。除濁膜5も筒状であり、カチオン交換膜3及びアニオン交換膜4の交互積層膜の最外層に取り付けられている。これらカチオン交換膜3及びアニオン交換膜4と除濁膜5よりなる積層体6の端面6A及び6Bは、熱融着により封止されている。

0024

カチオン交換膜3及びアニオン交換膜4はいずれも多孔質であり、それぞれ厚み方向に水を通過させる機能を有する。

0025

このイオン交換エレメント1では、多孔管2内に流入した原水が多孔管2の通水孔2Aからカチオン交換膜3及びアニオン交換膜4の交互積層膜と除濁膜5とを通過してイオン交換エレメント1の外周面から流出し、この積層体6を厚さ方向に通過する間に、イオン交換処理及び除濁処理される。或いは、イオン交換エレメント1の外周から除濁膜5と、カチオン交換膜3及びアニオン交換膜4の交互積層膜とを通過して多孔管2の孔2Aから多孔管2内に流入し、多孔管2の端部から取り出され、この積層体6を厚さ方向に通過する間に、イオン交換処理及び除濁処理される。

0026

図1のイオン交換エレメントは、多孔管2の外周に筒状のカチオン交換膜3とアニオン交換膜4とを交互に同軸状に重ねたものであるが、図2に示す如く、1枚のカチオン交換膜3及び1枚のアニオン交換膜4の重ね合わせ体を多孔管2の外周にスパイラル状に巻回しても、カチオン交換膜3及びアニオン交換膜4の交互積層膜を形成することができる。この場合にも、必要に応じて最外層に除濁膜5を装着することにより、図1のイオン交換エレメント1と同様の構成とすることができる。

0027

なお、除濁膜5は積層体6の最内層に設けられていても良いが、膜面積を大きくできる点で、図示の如く、最外層に設けることが好ましい。

0028

このようなイオン交換エレメント1は、例えば図3に示すようなイオン交換装置に用いることができる。

0029

図3のイオン交換装置10は、円筒状のケース11内に、図1に示すイオン交換エレメント1が同軸的に収容されたものである。円筒状ケース11の一端面11Aには原水の流入口12が設けられ、他端面11Bにはイオン交換エレメント1の多孔管2の差込口13が設けられている。イオン交換エレメント1は、多孔管2の下端側をこの差込口13に差し込むようにしてケース11内に配置されている。多孔管2下部の外周面と差込口13の内周面との間にはOリング14が介在され、ケース11内からの水漏れを防いでいる。なお、多孔管2の上端2Bは封止されている。

0030

このイオン交換装置10では、流入口12から流入した原水が、ケース11の内壁とイオン交換エレメント1外周との間からイオン交換エレメント1の積層体6を厚さ方向に通過し、この間に除濁及びイオン交換処理された後、多孔管2の孔2Aを通って多孔管2内に流入し、多孔管2の下端から処理水が取り出される。

0031

なお、図3で示した水の流れとは逆に、原水を多孔管2の下部開口から流入させ、多孔管2の孔2Aから積層体6を通過させてケース11の上部流入口12から処理水を取り出すようにしても良い。但し、強度的には前述の流し方が好ましい。

0032

図3のイオン交換装置10は、これを複数個直列に連結して多段処理を行うようにしても良い。また、ケース11内に複数のイオン交換エレメント1を収容するようにしても良い。この場合、イオン交換エレメント1をケース11内に並列に配置しても良く、また、図4に示す如く、管継手7を用いて、イオン交換エレメント1,1の多孔管2,2同士を連結して配置しても良い。

0033

図1に示すイオン交換エレメント1は、例えば外径約50mm、長さ250mm程度の大きさを有するものであるが、このようなイオン交換エレメント1を、図4に示す如く、管継手7により直列に連結することにより、500〜1000mm程度の連結体として用いることもできる。

0034

図4の例では、管継手7が隣接するイオン交換エレメントの各多孔管2,2を覆う形で連結しているが、管継手7の一端を一方の多孔管2の内部に差し込み、他端を他の多孔管2に差し込んで2つのイオン交換エレメントを連結してもよい。

0035

図5に示すイオン交換装置20は、ケース21内に複数のイオン交換エレメント1を収容したものである。

0036

このイオン交換装置20では、略円筒状のケース21がその円筒の軸心線方向を上下方向として設置されている。ケース21には、最下部原水流入口22が設けられ、最上部に処理水流出口23が設けられている。ケース21内の下部には、イオン交換エレメント1の保持板24が水平に設けられ、この保持板24には、イオン交換エレメント1の多孔管2の下端の差込孔24Aと、原水の通水孔24Bとが設けられている。ケース21内の上部には、封隔板25が水平に設けられており、この封隔板25にはイオン交換エレメント1の多孔管2の上端の差込孔25Aのみが設けられている。

0037

封隔板25と保持板24との間はエレメント収容室26となっている。また、ケース21内の保持板24の下部は原水室27、封隔板25の上部は処理水室28となっている。

0038

この実施の形態では、図1に示したものと同様のイオン交換エレメント1が図4に示す如く管継手7によって複数個(図5では3個)直列に接続されたものが、複数群並列に設置されている。

0039

最下部のイオン交換エレメント1は、多孔管2の下端2Cが封じられており、保持板24の差込孔24AにOリング(図示略)を介して差し込まれている。最上部のイオン交換エレメント1の多孔管2の上端は、封隔板25の差込孔25AにOリング(図示略)を介して差し込まれている。最下部以外の中間及び最上部のイオン交換エレメント1は、図1に示す如く、その多孔管2の両端が開放している。

0040

このイオン交換装置20では、原水流入口22よりケース21内の原水室27に流入した原水は、保持板24の通水孔24Bを通ってエレメント収容室26に流入し、各イオン交換エレメント1の積層体6を流通し、この間に除濁及びイオン交換処理された後多孔管2内に流入し、処理水は処理水室28を経て流出口23から取り出される。

0041

なお、図5では、3個のイオン交換エレメント1を直列に連結しているが2個又は4個以上のイオン交換エレメントを連結しても良い。また、ケース21は、軸心線が横方向又は斜め方向に配されても良い。

0042

また、図5のイオン交換装置20は、図示の水の流れとは逆に、原水を流出口23から導入し、イオン交換エレメント1の多孔管2内から積層体6を通過させて保持板24の通水孔24Bを経て流入口22から処理水を取り出すようにしても良い。

0043

図6に示すイオン交換エレメント30は、平膜状のカチオン交換膜3及びアニオン交換膜4の交互積層膜と除濁膜5とを積層してなる積層体31を多孔板よりなる支持板32,32間に挟み枠状部材33で一体化してなるものである。積層体32の4周側面と枠状部材33の内周面とは水密的接着されており、この部分では通水不可能となっている。

0044

図7は、図6に示すイオン交換エレメント30をケース41に収容したイオン交換装置40を示すものである。

0045

ケース41には原水流入口42と処理水流出口43とが設けられ、イオン交換エレメント30は、ケース41内に、流入口42と流出口43とを隔てるように配置されている。ケース41の内面からは、状にストッパ44が突設され、イオン交換エレメント30は、このストッパ44に係止されている。イオン交換エレメント30とストッパ44との間にはパッキン45が介在され、原水流入口42と処理水流出口43とが短絡するのを防止している。

0046

このイオン交換装置40では、流入口42から流入した原水が、イオン交換エレメント30の支持板32の孔から積層体31を通過し、この間に除濁及びイオン交換処理された後、支持板32を経て、処理水が流出口43より流出する。このイオン交換装置40にあっても、水の流れを、図示とは逆向きにしても良い。

0047

この平膜状のイオン交換エレメントの膜形状には、特に制限はなく、図6に示すような四角形状の他、図8に示すような円形の膜を積層したイオン交換エレメント30Aであっても良い。この図8のイオン交換エレメント30Aは、膜形状が円形である点のみが図6に示すイオン交換エレメント30と異なり、同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。図8のイオン交換エレメント30Aであれば、円筒形のケースを用いて、図7と同様の構成のイオン交換装置を組み立てることができる。

0048

本発明のイオン交換装置において、除濁膜としては、孔径0.05μm以下、例えば0.005〜0.05μmのUF膜又はMF膜等を用いるのが好ましい。

0049

カチオン交換膜及びアニオン交換膜としては、孔径0.4〜10μm、厚み100〜300μm程度の透水性有機高分子膜の全体或いは表層に、強酸性イオン交換基又は強塩基性イオン交換基を付与したものを用いることができる。カチオン交換膜及びアニオン交換膜の膜材質は、ポリエチレンポリプロピレンポリサルホン等のイオン交換基を化学的に付加できるようなものであれば良く、特に制限はない。カチオン交換膜及びアニオン交換膜に導入されたイオン交換基は、モジュール組立前あるいは使用前に、各々H形或いはOH形に変換される。

0050

カチオン交換膜とアニオン交換膜とは、1枚ずつ交互に積層しても良く、複数枚ごとに交互に積層しても良い。また、カチオン交換膜とアニオン交換膜の積層枚数は必ずしも同一である必要はなく、異なる枚数で積層しても良い。

0051

カチオン交換膜とアニオン交換膜との積層枚数は、イオン交換装置の用途、要求される処理能力等に応じて適宜決定されるが、カチオン交換膜とアニオン交換膜との合計の膜厚が2〜5mm程度になるように積層することにより、通常の非再生型混床式イオン交換装置と同等のイオン交換容量を有するものとすることができ好ましい。

0052

本発明のイオン交換装置の積層体は、カチオン交換膜とアニオン交換膜との交互積層膜に対して好ましくは更に除濁膜を積層したものであるが、この除濁膜は、カチオン交換膜とアニオン交換膜との交互積層膜の原水流入側(通水方向の上流側)に積層しても良く、処理水流出側(通水方向の下流側)に積層しても良い。

0053

除濁膜をカチオン交換膜とアニオン交換膜との交互積層膜の下流側に設けると、イオン交換膜から微粒子がごく微量発生した場合であっても、これを除濁膜で除去することができる。イオン交換膜からの微粒子の流出が問題にならない場合には、除濁膜は上流側、下流側のいずれに設けても良い。

0054

このようなカチオン交換膜及びアニオン交換膜の交互積層膜と除濁膜との積層体であれば、SV2000hr−1以上、例えばSV2000〜4000hr−1の速い通水速度での処理が可能である。

0055

次にこのような本発明のイオン交換装置を二次純水システムに設けた本発明の超純水製造装置の実施の形態を図9〜11を参照して詳細に説明する。

0056

図9〜11は本発明の超純水製造装置の実施の形態を示す純水槽以降の系統図である。

0057

本発明の超純水製造装置において、一次純水システムは、好ましくはTOC10ppb程度、抵抗率10〜175MΩ・cmの純水を得ることができるようなものであれば良く、その構成には特に制限はない。例えば、図12に示す従来法の純水槽の上流側の構成を採用することができるが、何ら図12のものに限定されるものではない。

0058

本発明の超純水製造装置の二次純水システムは、このような純水を、好ましくはTOC0.5〜2ppb、DO5〜10ppb、抵抗率17.5MΩ・cm以上、特に18.1MΩ・cm以上の超純水とすることができるようなものであれば良く、本発明のイオン交換装置の他、脱気装置及びUV酸化装置を備えるものなどが挙げられる。即ち、本発明のイオン交換装置のイオン交換エレメントを、前述の如く、カチオン交換膜及びアニオン交換膜の交互積層膜と除濁膜とで構成することにより、このイオン交換装置にイオン交換機能と除濁機能を付与することができ、従って、このイオン交換装置を非再生型混床式イオン交換装置とUF膜分離装置の代替して用い、UF膜分離装置を省略することができる。特に、本発明のイオン交換装置の二次純水システムにおいては、更にUV酸化装置を省略し、これを一次純水システムに設けたものとすることが好ましい。

0059

即ち、従来においては、通常二次純水システムは、図12に示す如く、UV酸化装置、非再生型混床式イオン交換装置及び膜分離装置で構成され、ユースポイントで使用されなかった余剰の超純水は、サブタンク返送される。このため、返送された超純水は、再びUV酸化及びイオン交換処理を受けることになるが、繰り返しのUV照射により、UV照射量が水中のTOCに対して過剰になると、過酸化水素(H2O2)が発生し、発生したH2O2がイオン交換体に接触すると酸素になり、DO増加の原因となる。従って、本発明では、UV酸化装置をサブタンクの上流側に設け、サブタンクに返送された未使用の超純水が過剰にUV照射されることによるDOの増加を防止することが好ましい。

0060

従って、本発明の超純水製造装置の二次純水システムは、温度調整のための熱交換器と、DOを5ppb以下にするための膜脱気装置と本発明のイオン交換装置を設け、必要に応じて更に超低圧RO膜分離装置を組み込んだ構成とすることが好ましい。

0061

図9に示す超純水製造装置は、純水槽からの純水を脱気装置(窒素脱気装置、真空脱気装置、膜脱気装置等)、UV酸化装置、及び非再生型混床式イオン交換装置で処理した後サブタンクに受け、サブタンク内の水をサブポンプにより取り出し、熱交換器、膜脱気装置及び本発明のイオン交換装置で処理し、得られた超純水をユースポイントに送給するものである。ユースポイントで使用されなかった余剰の超純水はサブタンクに戻される。

0062

図10の超純水製造装置は、脱気装置を非再生型混床式イオン交換装置の後段に設けた点が図9に示す超純水製造装置と異なり、その他の二次純水システムの構成は図9に示す装置と同様である。

0063

なお、超純水製造装置において、一次純水のサブタンクへの送給と、純水槽への返送の切り換えは、サブタンクの水位連動させた三方弁開度調整により行われる。この三方弁Vは、図9に示す如く、UV酸化装置の入口に設けても、図10に示す如く、サブタンクの入口に設けても良い。

0064

図11の超純水製造装置は、膜脱気装置をサブタンクの前段に設け、三方弁Vをサブタンクの入口に設けた点が図9に示す超純水製造装置と異なり、その他は同様の構成とされている。この超純水製造装置であれば、膜脱気装置をサブタンクの前段に設けることにより、膜脱気装置からの溶出物による超純水の汚染を防止することができる。即ち、膜脱気装置の脱気膜も、エポキシ樹脂等の封止用樹脂を用いている部分があり、この樹脂からの溶出物による超純水の汚染が懸念される。従って、図11に示す如く、膜脱気装置をサブタンクの前段に設け、サブタンク以降の二次純水システムを熱交換器と本発明のイオン交換装置のみで構成することにより、二次純水システムにおける汚染を防止して高純度の超純水を得ることができる。

0065

【実施例】
以下に比較例及び実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。

0066

比較例1
図12に示す従来の超純水製造装置では、二次純水システムの非再生型混床式イオン交換装置を半年〜1年に1回の頻度交換し、また、UF膜分離装置は3年〜5年に1回の頻度でUF膜を交換していた。そして、ユースポイントにおいては、非再生型混床式イオン交換装置の交換直後に高度LSI製品によっては、非再生型混床式イオン交換装置のイオン交換樹脂からの溶出物(アミン類やPSA)によって1週間から2ヶ月にわたって、酸化膜が数nm〜数十nm厚みが増加したり、酸化膜部分の表面荒れが生じたりして、製品不良が生じていた。

0067

また、UF膜の交換により、UF膜製造時の金属汚染でCaが数百ng/L溶出し、製品の耐圧不良が生じていた。更に、中空糸型MF膜のポッティング部のエポキシ樹脂から高分子アミンの溶出があり、交換後1ヶ月近くも酸化膜の厚み増加や表面荒れが生じ、1〜2ヶ月にわたって、フラッシュメモリーの製品不良が生じていた。なお、このときの高分子アミンはヘキサデカアミンや水溶性アミン類であり、数十ng/L〜数百ng/L存在した。

0068

このようなことから、従来の超純水製造装置では、超純水の保証水質は満足していたが、LSI製品のグレードアップに対応することはできなかった。

0069

実施例1
図12の従来法において、純水槽以降を図11に示す構成とした。

0070

用いたイオン交換装置は、図1に示す如く、多孔管2にカチオン交換膜3とアニオン交換膜4との交互積層膜と除濁膜5とを積層したイオン交換エレメント1を図3に示す如く、ケース11内に収容したものである。このイオン交換装置のイオン交換エレメント1の仕様は次の通りである。

0071

0072

このイオン交換装置に、熱交換器出口水を通水SV2000hr−1で通水して得られた超純水をユースポイントに1〜2m3/hrで送給した。

0073

その結果、フラッシュメモリー製造に際し、自然酸化膜の厚み増加も起こらず、酸化膜の表面荒れもなく、平滑面が得られ、イオン交換装置を設置した1日経過後から製品化が可能であった。

発明を実施するための最良の形態

0074

得られた超純水を分析したところ、Caは0.1ng/L以下、高分子アミンの代表であるヘキサデカアミンは20ng/L以下であり、イオン交換装置の構成部材からの溶出物による汚染が殆どないことが判明した。

発明の効果

0075

以上詳述した通り、本発明のイオン交換装置によれば、通水処理中の溶出物による汚染を防止して高水質のイオン交換処理水を長期に亘り、安定かつ効率的に得ることができる。

図面の簡単な説明

0076

このような本発明のイオン交換装置を二次純水システムに設けた本発明の超純水製造装置によれば、極めて高純度の超純水を効率的に製造することができる。

図1
本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの一例を示す図であって、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は(b)図のC部の拡大図、(d)図は多孔管の斜視図である。
図2
本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの他の例を示す平面図である。
図3
本発明のイオン交換装置の実施の形態を示す断面図である。
図4
図1のイオン交換エレメントの連結方法を示す斜視図である。
図5
本発明のイオン交換装置の別の実施の形態を示す断面図である。
図6
本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの他の例を示す図であって、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面斜視図である。
図7
本発明のイオン交換装置の異なる実施の形態を示す断面図である。
図8
本発明のイオン交換装置に用いられるイオン交換エレメントの他の例を示す図であって、(a)図は斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面斜視図である。
図9
本発明の超純水製造装置の実施の形態を示す純水槽以降の系統図である。
図10
本発明の超純水製造装置の他の実施の形態を示す純水槽以降の系統図である。
図11
本発明の超純水製造装置の別の実施の形態を示す純水槽以降の系統図である。
図12
従来例を示す系統図である。
【符号の説明】
1,30,30A イオン交換エレメント
2 多孔管
3 カチオン交換膜
4 アニオン交換膜
5 除濁膜
6,31 積層体
7 管継手
10,20,40 イオン交換装置
11,21,41 ケース
24 保持板
25 封隔板
26 エレメント収容室
27 原水室
28 処理水室
32 支持板
33 枠状部材
44 ストッパ
45 パッキン

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