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技術 圧力検出器の取付け構造

出願人 大見忠弘株式会社フジキン東京エレクトロン株式会社
発明者 大見忠弘廣瀬隆出田英二池田信一土肥亮介西野功二吉川和博加賀爪哲廣瀬潤深澤和夫小泉浩長岡秀樹
出願日 2003年9月22日 (16年7ヶ月経過) 出願番号 2003-330204
公開日 2004年2月12日 (16年2ヶ月経過) 公開番号 2004-045424
状態 拒絶査定
技術分野 流体圧力測定
主要キーワード 圧力伝達用 アース極 貫挿孔 センサーベース 強腐食 本体部外 間隔長 酸化クロム皮膜
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図面 (14)

課題

 ダイヤフラム型圧力検出器管路へ組み込みした際に、応力によってダイヤフラムが歪み、出力特性温度特性が変動するのを防止する。

解決手段

 ダイヤフラムを備えたダイヤフラムベースと、前記ダイヤフラムの変位により作動するセンサー素子を内蔵したセンサーベースとを組み合せ固着して成る圧力検出器を、配管路機械装置取付けした取付具本体の挿着孔内へガスケットを介設して挿着し、上方より挿着孔内へ挿入した押え部材により圧力検出器を気密状押圧固定するようにした圧力検出器の取付け構造に於いて、前記ダイヤフラムベースの本体部上面に押え部材を、また、ダイヤフラムベースの本体部下面にガスケットを夫々接当させると共に、前記本体部上面の押え部材との接当部の内側位置に浅溝を、前記本体部下面のガスケットとの接当部の内側位置に浅溝を夫々リング状に形成し、押え部材による押圧により生じた歪を両浅溝により吸収する。

概要

背景

 管路内の流体圧の検出には従前からセンサーチップ感圧素子)やストレンゲージを利用したダイヤフラム型圧力検出器が広く利用されている。
 図9及び図10はダイヤフラム型圧力検出器の構造の一例を示すものであり、本件出願人が特開平10−82707号(特許文献1)及び特開平11−211593号(特許文献2)として公開しているものである。即ち、図9及び図10に於いて、1はセンサーベース、2はセンサーチップ(感圧素子)、3はダイヤフラム、4はダイヤフラムベース、5は圧力伝達用媒体シリコンオイル)、6は封止用ボール、7はリードピン、8は溶接部、10は流体圧であり、流体圧10がダイヤフラム3及び圧力伝達用媒体5を介してセンサーチップ2へ加わると、センサーチップ2を形成する半導体圧力トランスジューサから圧力に比例した電圧信号が、リードピン7を通して外部へ出力される。

 図11及び図12は、前記図9及び図10に示したダイヤフラム型圧力検出器の管路等への取付け構造の一例を示すものであり、また、図13は図12のA部の拡大断面図である。
 図11乃至図13に於いて、11は取付具本体、12・13は押え部材、14はベアリング、15・16は固定具、17はメタルガスケットであり、押え部材12・13に加えた押圧力により、メタルガスケット17を介してダイヤフラムベース4と取付具本体11との間の気密性が保持されている。

 前記図9及び図10に示した構造のダイヤフラム型圧力検出器は、管路等へ取付けした状態に於ける所謂デッドスペースを極めて小さくすることができ、ガス置換性を高める上で好都合なだけでなく、ダイヤフラム3の接ガス面に所望の不働態膜を比較的容易に、しかもの無い均一な厚みに形成することができ、優れた実用的効用を奏するものである。
 しかし、当該ダイヤフラム型圧力検出器にも解決すべき問題が多く残されており、その中でも最も大きな問題は、管路等へ取付けした場合におけるダイヤフラム3の応力歪等に起因する測定値の変動の点である。

 即ち、圧力の検出感度を高めるため、ダイヤフラム3の厚みは0.05〜0.06mm程度の極薄選定されている。その結果、図11に示すような形態でもって、ダイヤフラムベース4の本体部下面4fへガスケット17の接当面を当てた場合には、固定ボルト15による締込み時にダイヤフラム3に生じる応力歪み不可避となり、これによってシリコンオイル5を介してセンサー素子2にかかる応力が大きく変化することになる。
 例えば、ダイヤフラム3の厚さ‥0.05〜0.06mm、内径約‥10mmφ、検出圧力‥数Torr〜7kgf/cm2 absの圧力検出器を用いた試験によれば、ダイヤフラム3に加わる圧力PがPS =7kgf/cm2 abs程度の高圧力の場合には、圧力検出器を圧力検出器取付具本体11へ組み付けたときでも、圧力検出器がフリーな状態下にある場合に比較して出力VS (mv)及び温度特性STC(%FS/℃)に大きな差異は見られない。

 しかし、ダイヤフラム3に加わる圧力Pが低圧、例えば圧力P0 =0kgf/cm2 absのときには、圧力検出器の組み付けにより出力V0 に5.2mv(組み付け前の出力16.66mv、組み付け後の出力21.86mv)以上の大きな変動が表れると共に、温度特性ZTC(%FS/℃)の値も0.162〜0.719のように大きく変動する。即ち、出力の点からは測定値のバラツキが大き過ぎるうえ、温度特性の点でも補償可能な範囲外の大きな変動となり、圧力検出器としての実用化に問題がある。

 これに対して、ダイヤフラムベース4の外周縁部の形態を図10の如き形態とし、図13に示すように、ダイヤフラムベース4の本体部外周面4dとメタルガスケット17の内周面17dとを非接触の状態として締付け固定した場合には、圧力P0 =0kgf/cm2 absに於ける組み付け前・後の出力変動量△V0 を±約3.5mv以下に引下げることができる。同様に、温度特性ZTC(%FS/℃)の方も0.052〜0.259の範囲内の値となり、現実の管路等へ当該圧力検出器を組み付けても、所定の校正操作により十分実用化に対応することができる。

 尚、図12及び図13の圧力検出器の取付け構造に於いて、組み付け前後の出力変動量△V0 が小さくなるのは、ダイヤフラムベース4に設けた鍔部4aの下面4cと、ダイヤフラムベース4の厚肉(約2mm)の本体部4bの外周面4dとの間にガスケット17が配設されており、且つガスケット17の内周面17dと本体部4bの外周面4dとは非接触の状態となっているため、センサー押え部材13によって下方向の押圧力がセンサーベース1及びダイヤフラムベース4を介してガスケット17にかかっても、ガスケット17の上・下方向の反力は全てダイヤフラムベース4の鍔部4aによって受け止められ、ダイヤフラムベース4の本体部4bに一体的に形成したダイヤフラム3には、締め込み時歪み応力が殆どかからないからである。

 しかし、前記圧力検出器の組み付け前後の出力変動量△V0 や温度特性ZTC(%FS/℃)等は小さいほど好都合であり、前記図13の如き構造の組み付けに於いても、未だ出力変動量△V0 が大き過ぎると云う難点がある。
特開平10−82707号公報
特開平11−211593号公報

概要

 ダイヤフラム型圧力検出器を管路へ組み込みした際に、応力によってダイヤフラムが歪み、出力特性や温度特性が変動するのを防止する。 ダイヤフラムを備えたダイヤフラムベースと、前記ダイヤフラムの変位により作動するセンサー素子を内蔵したセンサーベースとを組み合せ固着して成る圧力検出器を、配管路機械装置に取付けした取付具本体の挿着孔内へガスケットを介設して挿着し、上方より挿着孔内へ挿入した押え部材により圧力検出器を気密状押圧固定するようにした圧力検出器の取付け構造に於いて、前記ダイヤフラムベースの本体部上面に押え部材を、また、ダイヤフラムベースの本体部下面にガスケットを夫々接当させると共に、前記本体部上面の押え部材との接当部の内側位置に浅溝を、前記本体部下面のガスケットとの接当部の内側位置に浅溝を夫々リング状に形成し、押え部材による押圧により生じた歪を両浅溝により吸収する。   

目的

 本発明は、前記特開平10−82707号や特開平11−211593号に開示した図9〜図13に示す如き構成のダイヤフラム型圧力検出器を、実際に配管路等へ適用した場合に於ける上述の如き問題、即ち圧力検出器を圧力検出器取付具本体へ組み込みした場合に生ずるダイヤフラムの応力歪みのバラツキにより、出力や温度特性に大きな変動が生じて圧力測定器測定精度が低下すると云う問題を解決せんとするものであり、圧力検出器取付具本体への圧力検出器の取付け構造に改良を加えることにより、取付具本体へ圧力検出器を固定した場合に於いても、出力や温度特性がフリーの状態下に於ける出力や温度特性と殆んど差異を生せず、しかも流体通路のデッドスペースの増加を招くことなしに圧力検出器を配管路等へ適用できるようにすることを、発明の主たる目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

 ダイヤフラムを備えたダイヤフラムベースと、前記ダイヤフラムベースの変位により作動するセンサー素子を内蔵したセンサーベースとを組み合せ固着して成る圧力検出器を、配管路機械装置取付けした取付具本体の挿着孔内へガスケットを介設して挿着し、上方より挿着孔内へ挿入した押え部材により圧力検出器を気密状押圧固定するようにした圧力検出器の取付け構造に於いて、前記ダイヤフラムベース(4)のダイヤフラム側とは反対側である本体部上面(4e)に押え部材(12)を、また、ダイヤフラムベース(4)のダイヤフラム側である本体部下面(4f)にガスケット(17)を夫々接当させると共に、前記本体部上面(4e)の押え部材(12)との接当部の内側位置にリング状に浅溝(18a)を、また、前記本体部下面(4f)のガスケット(17)との接当部の内側位置にリング状に浅溝(18b)を夫々上下方向に対向させて形成し、更に、前記両浅溝(18a)、(18b)の溝の深さ寸法を同等にすると共に両浅溝(18a)、(18b)の溝の深さ寸法の合計をダイヤフラムベース(4)の厚み寸法の1/4〜2/3とし、押え部材(12)による押圧により生じた歪を両浅溝(18a)、(18b)により吸収する構成としたことを特徴とする圧力検出器の取付け構造。

技術分野

0001

 本発明は、主としてセンサーチップ感圧素子)を利用した圧力検出器取付け構造の改良に関するものであり、半導体製造設備に於ける強腐食ガスの供給系等で主に使用されるものである。

背景技術

0002

 管路内の流体圧の検出には従前からセンサーチップ(感圧素子)やストレンゲージを利用したダイヤフラム型の圧力検出器が広く利用されている。
 図9及び図10ダイヤフラム型圧力検出器の構造の一例を示すものであり、本件出願人が特開平10−82707号(特許文献1)及び特開平11−211593号(特許文献2)として公開しているものである。即ち、図9及び図10に於いて、1はセンサーベース、2はセンサーチップ(感圧素子)、3はダイヤフラム、4はダイヤフラムベース、5は圧力伝達用媒体シリコンオイル)、6は封止用ボール、7はリードピン、8は溶接部、10は流体圧であり、流体圧10がダイヤフラム3及び圧力伝達用媒体5を介してセンサーチップ2へ加わると、センサーチップ2を形成する半導体圧力トランスジューサから圧力に比例した電圧信号が、リードピン7を通して外部へ出力される。

0003

 図11及び図12は、前記図9及び図10に示したダイヤフラム型圧力検出器の管路等への取付け構造の一例を示すものであり、また、図13図12のA部の拡大断面図である。
 図11乃至図13に於いて、11は取付具本体、12・13は押え部材、14はベアリング、15・16は固定具、17はメタルガスケットであり、押え部材12・13に加えた押圧力により、メタルガスケット17を介してダイヤフラムベース4と取付具本体11との間の気密性が保持されている。

0004

 前記図9及び図10に示した構造のダイヤフラム型圧力検出器は、管路等へ取付けした状態に於ける所謂デッドスペースを極めて小さくすることができ、ガスの置換性を高める上で好都合なだけでなく、ダイヤフラム3の接ガス面に所望の不働態膜を比較的容易に、しかもの無い均一な厚みに形成することができ、優れた実用的効用を奏するものである。
 しかし、当該ダイヤフラム型圧力検出器にも解決すべき問題が多く残されており、その中でも最も大きな問題は、管路等へ取付けした場合におけるダイヤフラム3の応力歪等に起因する測定値の変動の点である。

0005

 即ち、圧力の検出感度を高めるため、ダイヤフラム3の厚みは0.05〜0.06mm程度の極薄選定されている。その結果、図11に示すような形態でもって、ダイヤフラムベース4の本体部下面4fへガスケット17の接当面を当てた場合には、固定ボルト15による締込み時にダイヤフラム3に生じる応力歪み不可避となり、これによってシリコンオイル5を介してセンサー素子2にかかる応力が大きく変化することになる。
 例えば、ダイヤフラム3の厚さ‥0.05〜0.06mm、内径約‥10mmφ、検出圧力‥数Torr〜7kgf/cm2 absの圧力検出器を用いた試験によれば、ダイヤフラム3に加わる圧力PがPS =7kgf/cm2 abs程度の高圧力の場合には、圧力検出器を圧力検出器取付具本体11へ組み付けたときでも、圧力検出器がフリーな状態下にある場合に比較して出力VS (mv)及び温度特性STC(%FS/℃)に大きな差異は見られない。

0006

 しかし、ダイヤフラム3に加わる圧力Pが低圧、例えば圧力P0 =0kgf/cm2 absのときには、圧力検出器の組み付けにより出力V0 に5.2mv(組み付け前の出力16.66mv、組み付け後の出力21.86mv)以上の大きな変動が表れると共に、温度特性ZTC(%FS/℃)の値も0.162〜0.719のように大きく変動する。即ち、出力の点からは測定値のバラツキが大き過ぎるうえ、温度特性の点でも補償可能な範囲外の大きな変動となり、圧力検出器としての実用化に問題がある。

0007

 これに対して、ダイヤフラムベース4の外周縁部の形態を図10の如き形態とし、図13に示すように、ダイヤフラムベース4の本体部外周面4dとメタルガスケット17の内周面17dとを非接触の状態として締付け固定した場合には、圧力P0 =0kgf/cm2 absに於ける組み付け前・後の出力変動量△V0 を±約3.5mv以下に引下げることができる。同様に、温度特性ZTC(%FS/℃)の方も0.052〜0.259の範囲内の値となり、現実の管路等へ当該圧力検出器を組み付けても、所定の校正操作により十分実用化に対応することができる。

0008

 尚、図12及び図13の圧力検出器の取付け構造に於いて、組み付け前後の出力変動量△V0 が小さくなるのは、ダイヤフラムベース4に設けた鍔部4aの下面4cと、ダイヤフラムベース4の厚肉(約2mm)の本体部4bの外周面4dとの間にガスケット17が配設されており、且つガスケット17の内周面17dと本体部4bの外周面4dとは非接触の状態となっているため、センサー押え部材13によって下方向の押圧力がセンサーベース1及びダイヤフラムベース4を介してガスケット17にかかっても、ガスケット17の上・下方向の反力は全てダイヤフラムベース4の鍔部4aによって受け止められ、ダイヤフラムベース4の本体部4bに一体的に形成したダイヤフラム3には、締め込み時歪み応力が殆どかからないからである。

0009

 しかし、前記圧力検出器の組み付け前後の出力変動量△V0 や温度特性ZTC(%FS/℃)等は小さいほど好都合であり、前記図13の如き構造の組み付けに於いても、未だ出力変動量△V0 が大き過ぎると云う難点がある。
特開平10−82707号公報
特開平11−211593号公報

発明が解決しようとする課題

0010

 本発明は、前記特開平10−82707号や特開平11−211593号に開示した図9図13に示す如き構成のダイヤフラム型圧力検出器を、実際に配管路等へ適用した場合に於ける上述の如き問題、即ち圧力検出器を圧力検出器取付具本体へ組み込みした場合に生ずるダイヤフラムの応力歪みのバラツキにより、出力や温度特性に大きな変動が生じて圧力測定器測定精度が低下すると云う問題を解決せんとするものであり、圧力検出器取付具本体への圧力検出器の取付け構造に改良を加えることにより、取付具本体へ圧力検出器を固定した場合に於いても、出力や温度特性がフリーの状態下に於ける出力や温度特性と殆んど差異を生せず、しかも流体通路のデッドスペースの増加を招くことなしに圧力検出器を配管路等へ適用できるようにすることを、発明の主たる目的とするものである。

課題を解決するための手段

0011

 請求項1の発明は、ダイヤフラムを備えたダイヤフラムベースと、前記ダイヤフラムベースの変位により作動するセンサー素子を内蔵したセンサーベースとを組み合せ固着して成る圧力検出器を、配管路や機械装置に取付けした取付具本体の挿着孔内へガスケットを介設して挿着し、上方より挿着孔内へ挿入した押え部材により圧力検出器を気密状押圧固定するようにした圧力検出器の取付け構造に於いて、前記ダイヤフラムベース4のダイヤフラム側とは反対側である本体部上面4eに押え部材12を、また、ダイヤフラムベース4のダイヤフラム側である本体部下面4fにガスケット17を夫々接当させると共に、前記本体部上面4eの押え部材12との接当部の内側位置にリング状に浅溝18aを、また、前記本体部下面4fのガスケット17との接当部の内側位置にリング状に浅溝18bを夫々上下方向に対向させて形成し、更に、前記両浅溝18a、18bの溝の深さ寸法を同等にすると共に両浅溝18a、18bの溝の深さ寸法の合計をダイヤフラムベース4の厚み寸法の1/4〜2/3とし、押え部材12による押圧により生じた歪を両浅溝18a、18bにより吸収する構成としたことを、発明の基本構成とするものである。

発明の効果

0012

 請求項1の発明に於いては、ダイヤフラム4の本体部上面及び下面の内側部分に浅溝18a・18bを対向状に形成し、押え部材12による圧力検出器の締付け固定時に発生する歪力を前記浅溝18a・18bにより吸収する構成としているため、ダイヤフラム3に生ずる応力歪が一層低減されることになり、締付け固定の前・後に於ける測定値の変動量が大幅に減少する。

発明を実施するための最良の形態

0013

 以下、図面に基づいて本発明の各実施形態を説明する。
 図1は本発明の第1実施形態に係る圧力検出器の断面概要図であり、図2は第1実施形態に係る圧力検出器の取付構造を示す部分拡大断面図である。
 尚、以下の説明に於いて、前記図9乃至図13に於いて使用した部材と同じ部材には、これと同一の参照番号を使用するものとする。

0014

 図1乃至図2に於いて、1はセンサーベース、2はセンサーチップ、3はダイヤフラム、4はダイヤフラムベース、5は圧力伝達用媒体、7はリードピン、8は溶接部、10は取付具本体、12は押え部材、14はベアリング、15は固定具、17はメタルガスケットである。
 前記センサーベース1はステンレス鋼から厚円盤状に形成されており、下面中央にはチップ収納部1cが形成されており、更にオイル注入孔1d及びリードピン貫挿孔(図示省略)が形成されている。
 また、前記センサーチップ(感圧素子)には、公知の拡散形半導体圧力トランスジューサが使用されている。即ち、センサーチップ2は圧力を受けると変形をするダイヤフラム構造を有しており、これにICと同じ製法で4本の抵抗体が形成されていて、ブリッジ状に接続された4本の抵抗抵抗値加圧によって変化することにより、圧力に比例した電圧信号がブリッジ出力端に出力される。

0015

 前記ダイヤフラム3はダイヤフラムベース4と一体的に形成されており、ステンレス鋼を用いて厚さ約50μm、内径約10mmφに形成されている。当該ダイヤフラム3の厚さは検出器の検出圧力範囲に応じて適宜に変るものであり、数torrから7kgf/cm2 の絶対圧力値の測定を目的とする本実施形態の圧力検出器では、φ=10mmのダイヤフラム3の厚さを50μm程度とするのが望ましい。
 尚、ダイヤフラム3をダイヤフラムベース4と別に形成し、両者を溶接により一体化することも可能である。
 また、当該ダイヤフラム3の接ガス面には、公知の方法により所謂不働態膜の形成処理が施されており、接ガス面の外表層部には厚さ約200Åの略100%酸化クロムから成る不働態膜又は厚さ約1000〜3000Åの弗化不働態膜若しくは厚さ約200Åの主としてアルミニウム酸化物クロム酸化物混合酸化不働態膜が形成されている。

0016

 前記圧力伝達用媒体であるシリコンオイル5はダイヤフラム3に加わった圧力10をセンサーチップ2へ伝達する。尚、ここでは温度膨張係数圧縮係数が小さく且つ化学的にも安定したシリコンオイルが使用されている。
 前記封止用ボール6は、オイル注入孔1d内のシリコンオイル5を密封するためのものであり、ここでは軸受鋼ボール6が使用されている。
 上記ダイヤフラム型圧力検出器の構成そのものは公知であるため、ここではその詳細な説明は省略する。

0017

 本発明で使用するダイヤフラム型圧に於いては、図1に示すように、ダイヤフラムベース4の本体部4bの上面4eと下面4fとに所謂歪み逃し用の浅溝18a、18bがリング状に形成されている。
 即ち、当該浅溝18a、18bは、押え部材12及びメタルガスケット17の接当部分よりも内側位置に夫々リング状に形成されている。また、両浅溝18a,18bの断面形状はV字形逆V形)又はU字形(逆U字形)に、またその深さは、ダイヤフラムベース4の厚みが1.5〜2.5mmの場合、約0.3〜0.5mmに選定されている。

0018

 尚、両浅溝18a,18bの深さ寸法は、図1及び図2に示すようにほぼ同じ深さ寸法で上下方向に対向状に形成されているが、両浅溝18a,18bは必ずしも同じ深さ寸法である必要は無い。同様に、両浅溝18a,18bは必ずしも一直線上に形成されている必要はなく、両者の形成位置が図1及び図2の位置より左右方向へ相互に若干ずれていても良いことは勿論である。
 また、ダイヤフラムベース4の厚み寸法が1.5mmのとき、溝の深さ寸法を0.3mmとすると、溝の深さ寸法の合計がダイヤフラムベース4の厚さ寸法に占める割合は0.3×2/1.5=2/5となり、溝の深さ寸法が0.5mmであれば0.5×2/1.5=2/3となる。
 同様にダイヤフラムベース4の厚み寸法が2.5mmのときには、上記各値は0.3×
2/2.5≒1/4及び0.5×2/2.5=2/5となる。
 即ち、溝の深さ寸法の合計が、ダイヤフラムベース4の厚さ寸法の約1/4〜2/3を占める深さ寸法であれば、後述するようにダイヤフラムにかかる応力は十分に吸収され、しかもダイヤフラムベース4は、必要な機械的強度を保持できることになる。

0019

 図2に於いて、固定具15が締め込まれると、押え部材12及びメタルガスケット17を介してダイヤフラムベース4の本体部4bの外側部分に上・下方向の圧縮力(上・下方向の反力)が掛かる。万一、固定具15の締め込み時に、このダイヤフラムベース4の本体部4bにかかる上・下方向の圧縮力が原因となって、ダイヤフラム3に歪力(例えば、上・下方向の圧縮力の分力が生じて、これがダイヤフラム3に掛ったような場合)が加わる場合でも、前記ダイヤフラムベース4の本体部上面4e及び本体部下面4fに対向状に設けた浅溝18a、18bによりこの部分Pの肉厚が薄くなっているため、歪力による変位は前記薄肉部Pの近傍に於いて吸収される。これにより、歪力が直接にダイヤフラム3へ伝達されなくなり、結果としてダイヤフラム3に歪みが生ずるのが防止されることになる。

0020

 図3及び図4は、本発明に関連する発明の実施形態に係る圧力検出器の断面概要図及びその取付構造を示す部分拡大断面図である。
 当該実施形態に於いては、センサーベース1とダイヤフラムベース4の上方部に夫々鍔部1aと鍔部4aとが形成されており、両鍔部1a、4aを対向せしめた状態でその外周部が溶接8されている。
 又、前記ダイヤフラムベース4は、リング状の本体部4bと鍔部4aとから形成されており、鍔部4aの下面4cが、第4図に示すようにガスケット17の上部接当面17aと当接するシール面になっている。従って、鍔部4aの下面4cは高精度な平滑面に仕上げられている。

0021

 更に、本実施形態に於いては、ダイヤフラムベース4の直径が13mmφ、ダイヤフラム受圧面の直径11mmφ、ダイヤフラム3の厚さ0.06mm、不働態膜が厚さ約200Åの酸化クロム皮膜全厚さ4mm、リードピン7本(内1本はアース極)に夫々選定されており、入力回路(図示省略)へはDC1.5mAが印加され、センサー素子(センサーチップ)に加わる圧力が変化することにより、センサーチップより形成した4ケの抵抗値が変わり、出力端子間の出力電圧Vが変化する。

0022

 本実施形態で用いる圧力検出器に於いては、図3に示すようにセンサーベース1の鍔部上面1bの内側寄り位置と、ダイヤフラムベース4の鍔部下面4cの内側寄り位置に夫々浅溝18c、18dが形成されており、前者の浅溝18cの断面形状は皿形に、また後者の浅溝18dは逆U字形(又は逆V字形)に形成されている。

0023

 この実施形態に於いては、図4に示すように、ステンレス製の取付具本体11の挿着孔11a内へメタルガスケット17及び圧力検出器を挿入し、固定具16により押え部材13を介してセンサーベース1の鍔部上面1bを押圧することにより、メタルガスケット17を介して圧力検出器が気密状に取り付けされる。

0024

 取付具本体11の上部中央には円筒形の検出器挿着孔11aが形成されており、また、この挿着孔11aの底部は第1段部19と第2段部20の2段に亘って縮径されており、第1段部19の周壁面19aが押え部材13のガイド面となっている。また、第2段部20の周壁面20aは、ガスケット17の外周面17cに、水平面19bはガスケット17の下部接当面17bに夫々接しており、周壁面20aと水平面20bによりガスケット17の嵌合部が形成されている。
 尚、第2段部20の水平面20bの内側部分はテーパー部21に形成されており、また挿入孔11aの底面の中央には、流体通路22が穿設されている。

0025

 前記ガスケット17はリング状を呈しており、そのシート部の断面形状は矩形四隅部を面取りした横長の四角形に形成されている。
 当該ガスケット17の内周面17dは前記ダイヤフラムベース4の本体部4bの外周面4dと非接触の状態となっている。また、ガスケット17の上部接当面17aはダイヤフラムベース4の鍔部4aの下面4cへ接当している。更に、ガスケット17の外周面17cは第2段部20の周壁面20aへ接触した状態となっている。即ち、ダイヤフラムベース4の鍔部下面4cと第2段部20の周壁面20aと水平面20bとでガスケット17の嵌合部が形成されており、検出器挿着孔11aの第2段部20の周壁面20aと鍔部本体部の外周面4dとの間隔長さは、ガスケット17の横幅長さとほぼ同じか、又は僅かに大きな長さに設定されている。

0026

 尚、図4に於いては、ガスケット17は外径14.7mmφ、内径13.0mm、シート部の横幅1.5mm、シート部の厚さ(高さ)0.9mm、シート部の接当面17a・17bの横幅0.8mmに夫々形成されており、またガスケット17の材質としてはSUS316L−P(wメルト)が使用されている。

0027

 前記浅溝18c・18dの作用は図2に示した第1実施例の場合と同様であり、押え部材13を介して加えられた上・下方向の圧縮力(反力)によって生ずる歪力を両浅溝18c・18d及び両者の間の薄肉部Pで吸収することにより、ダイヤフラム3へ直接に歪力が加わるのが防止される。

0028

 図5及び図6は、本発明に関連する発明の他の実施形態に係る圧力検出器の断面概要図及び取付構造を示す部分拡大断面図である。
 当該実施形態に於いては、ダイヤフラム3とダイヤフラムベース4とが別個に形成されており、溶接部23を設けることにより両者が一体化されている。
 また、当該実施形態に於いては、ダイヤフラムベース4の下面側にシール面4gが、ダイヤフラム3より下方位置まで突出せしめた状態(即ち、ダイヤフラムベース4の本体部下面4fより下方へ突出せしめた状態)で形成されており、この突出せしめたシール面4gより上方のダイヤフラム取付ベルとほぼ水平な高さ位置に、断面U字形(又はV字形)の浅溝18g・18hが対向状に形成されている。
 更に、センサーベース1の鍔部上面1bの内側寄り及びダイヤフラムベース4の本体部下面4fの中間位置には夫々断面U字形(又はV字形)の浅溝18e・18fが形成されている。

0029

 当該実施形態に於いては、前記浅溝18e・18fによっても、押え部材13を介してダイヤフラムベース4にかかる上・下方向の押圧力によって生ずる歪力が吸収され、固定具16の締め込み時にダイヤフラム3に直接かかる歪力の影響がより少なくなる。

0030

 図7及び図8は、本発明に関連する発明の更に他の実施形態に係る圧力検出器の断面概要図と要部を示す部分拡大断面図である。
 当該実施形態に係る圧力検出器の構造並びにその取付構造は、前記図5及び図6に示した実施形態の場合と基本的に同一であるが、円盤状のセンサーベース1の鍔部1aの外周部分24及びダイヤフラムベース4の外周部分25(図7及び図8点線の外側部分)が、硬化処理を施した高硬度な部分に形成されている。

0031

 センサーベース1及びダイヤフラムベース4の外側部分を高硬度の材質とすることにより、押え部材13による締め込み時に上・下方向に加わる圧縮力によって生ずる半径方向の歪力そのものがより小さくなると共に、浅溝18e〜18fによって歪力が吸収されるため、ダイヤフラム3の歪みそのものが一層抑制されることになる。
 尚、硬化部分24・25を形成した構成は、前記図3及び図4に示した圧力検出器にも適用できることは勿論である。

0032

 前記図3及び図4の実施形態に係る圧力検出器及びその取付構造を用いた試験によれば、圧力P0 =0kgf/cm2 ・absに於ける組み付け前後の出力変動量△V0 が約±1.0mv以下となり、従前の場合よりも約60〜70%程度出力変動量△V0 を減少させることができる。
 同様に、図5及び図6の実施形態の場合には、前記出力変動量△V0 が約±1.0mv以下に減少させることができる。
 また、図7及び図8の実施形態の場合には、上記第3実施形態の場合よりもより一層出力変動量△V0 を減少させ得ることが判明している。

図面の簡単な説明

0033

本発明の第1実施形態に係る圧力検出器の断面概要図である。
第1実施形態に係る圧力検出器の取付構造を示す部分拡大断面図である。
本発明に関連する発明の実施形態に係る圧力検出器の断面概要図である。
図3の実施形態に係る圧力検出器の取付構造を示す部分拡大断面図である。
本発明に関連する発明の他の実施形態に係る圧力検出器の断面概要図である。
図5の実施形態に係る圧力検出器の取付構造を示す部分拡大断面図である。
本発明に関連する発明の更に他の実施形態に係る圧力検出器の断面概要図である。
図7の実施形態に係る圧力検出器の取付構造を示す部分拡大断面図である。
従前の圧力検出器の構造の一例を示す縦断面図である。
従前の圧力検出器の構造の他の例を示す縦断面図である。
従前の図9に係る圧力検出器の取付け構造を示す縦断面図である。
従前の図10に係る圧力検出器の取付け構造を示す縦断面図である。
図12のA部の拡大断面図である。

符号の説明

0034

 1はセンサーベース、1aは鍔部、1bは鍔部上面、1cはチップ収納部、1dはオイル注入孔、2はセンサーチップ、3はダイヤフラム、4はダイヤフラムベース、4aは鍔部、4bは本体部、4cは鍔部下面、4dは本体部外周面、4eは本体部上面、4fは本体部下面、4gはシール面、5は圧力伝達用媒体、6は封止用ボール、7はリードピン、8は溶接部、10は流体圧、11は取付具本体、11aは挿着孔、12・13は押え部材、14はベアリング、15は固定具、17はメタルガスケット、17aは上部接当面、17bは下部接当面、17cはガスケット外周面、17dはガスケット内周面、18a・18bは浅溝、18c・18dは浅溝、18e・18fは浅溝、18g・18hは浅溝、19は第1段部、20は第2段部、21はテーパー部、22は流体通路、23は溶接部、24は硬化部分(センサーベース)、25は硬化部分(ダイヤフラムベース)。

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