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技術 往復動式電動工具

出願人 株式会社マキタ
発明者 平林伸治小林憲司
出願日 2002年7月12日 (18年7ヶ月経過) 出願番号 2002-204279
公開日 2004年2月12日 (17年0ヶ月経過) 公開番号 2004-042211
状態 特許登録済
技術分野 鋸引き 防振装置 木材用鋸
主要キーワード 動作成分 スライダ先端 制振対策 スライダブロック 公転動作 ジグソー 曲線軌道 傾斜角φ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年2月12日)のものです。
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図面 (6)

課題

往復動式電動工具において工具往復駆動する際の振動につき、当該往復動式電動工具に作用する回転モーメントをも考慮しつつ一層低減するのに有用な技術を提供する。

解決手段

モータと、往復動して被加工材に所定の加工作業を行う工具と、工具を駆動するべく往復動作するスライダ107と、モータの回転出力をスライダ107の往復動作に変換する運動変換部121とを有する往復動式電動工具101であって、上記運動変換部121は、スライダ107の往復動作に対向して逆位相で往復動するカウンタウェイト139を有するとともに、カウンタウェイト139は、スライダ107の往復動作の方向と交差する方向に往復動することを特徴とする。

概要

背景

往復動式電動工具の一例として、特開2001−9632号にレシプロソーの構成が開示されている。この先行技術に係るレシプロソーは、先端に工具取付けられたスライダモータ回転動作を介して往復動作させるための運動変換機構を有するとともに、当該運動変換機構にカウンタウェイトを設定する構成が開示されている。このカウンタウェイトは、スライダの往復動作に伴って当該スライダの往復動作の方向とは逆向きに、すなわちスライダの往復動位相に対し180度位相シフトした状態で往復動するよう構成され、これによってスライダが往復動する際の振動を極力減殺電動工具の振動の抑制を図っている。

概要

往復動式電動工具において工具を往復駆動する際の振動につき、当該往復動式電動工具に作用する回転モーメントをも考慮しつつ一層低減するのに有用な技術を提供する。モータと、往復動して被加工材に所定の加工作業を行う工具と、工具を駆動するべく往復動作するスライダ107と、モータの回転出力をスライダ107の往復動作に変換する運動変換部121とを有する往復動式電動工具101であって、上記運動変換部121は、スライダ107の往復動作に対向して逆位相で往復動するカウンタウェイト139を有するとともに、カウンタウェイト139は、スライダ107の往復動作の方向と交差する方向に往復動することを特徴とする。    

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、往復動式電動工具において工具を往復駆動する際の振動につき、当該往復動式電動工具に作用する回転モーメントをも考慮しつつ一層低減するのに有用な技術を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

モータと、往復動して被加工材に所定の加工作業を行う工具と、前記工具を駆動するべく往復動作するスライダと、前記モータの回転出力を前記スライダの往復動作に変換する運動変換部とを有する往復動式電動工具であって、前記運動変換部は、前記スライダの往復動作に対向して逆位相で往復動するカウンタウェイトを有するとともに、当該カウンタウェイトは、前記スライダの往復動作の方向と交差する方向に往復動することを特徴とする往復動式電動工具。

請求項2

請求項1に記載の往復動式電動工具であって、前記カウンタウェイトは、前記スライダの往復動作の方向に対し所定の傾斜角をなす方向に直線状に往復動するよう構成されていることを特徴とする往復動式電動工具。

請求項3

請求項2に記載の往復動式電動工具であって、前記カウンタウェイトは、当該往復動式電動工具の重心に近接するように移動する際に、当該カウンタウェイトによる前記重心回り回転モーメントを確保するべく前記スライダの軸線に近接するように構成されていることを特徴とする往復動式電動工具。

技術分野

0001

本発明は、レシプロソー等の往復動式電動工具において工具を駆動する際の制振技術に関する。

0002

往復動式電動工具の一例として、特開2001−9632号にレシプロソーの構成が開示されている。この先行技術に係るレシプロソーは、先端に工具が取付けられたスライダモータ回転動作を介して往復動作させるための運動変換機構を有するとともに、当該運動変換機構にカウンタウェイトを設定する構成が開示されている。このカウンタウェイトは、スライダの往復動作に伴って当該スライダの往復動作の方向とは逆向きに、すなわちスライダの往復動位相に対し180度位相シフトした状態で往復動するよう構成され、これによってスライダが往復動する際の振動を極力減殺電動工具の振動の抑制を図っている。

背景技術

0003

かかるカウンタウェイトはスライダの往復動作と逆位相で往復動するので、スライダの長軸方向については、スライダとカウンタウェイトとの間で慣性力主体とする相互の運動量の減殺が行え、合理的な制振が可能である。一方、互いに逆方向に往復動作するスライダとカウンタウェイトとを同軸上に配置することが困難なため、レシプロソーの重心からスライダまでの距離と、当該重心からカウンタウェイトまでの距離が相違することに起因して、レシプロソーの重心回り無用回転モーメントが生じ得るので、かかる回転モーメントに対する制振対策を講じる要請がある。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、往復動式電動工具において工具を往復駆動する際の振動につき、当該往復動式電動工具に作用する回転モーメントをも考慮しつつ一層低減するのに有用な技術を提供することを目的とする。

0005

上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。請求項1に記載の発明によれば、モータと、往復動して被加工材に所定の加工作業を行う工具と、当該工具を駆動するべく往復動作するスライダと、モータの回転出力をスライダの往復動作に変換する運動変換部とを有する往復動式電動工具が構成される。本発明における「往復動式電動工具」としては、木工、金工、石工等といった各種被加工材の加工作業に用いられる電動工具が包含され、さらにレシプロソー、ジグソー等の各種工具が広く包含されるものとする。「運動変換部」は、モータの回転出力を適宜スライダの往復動作に切り替えることが可能な一般的運動変換機構を広く包含する。

0006

本発明における運動変換部は、スライダが往復動するのに対向して往復動するカウンタウェイトを有する。カウンタウェイトは「バランサ」とも称呼される。カウンタウェイトがスライダの往復動に「対向して逆位相で往復動」とは、スライダの往復動作の位相とカウンタウェイトの往復動作の位相とが概ね180度ずれることで相互に正対する関係をいうものとする。本発明では、カウンタウェイトは、スライダの往復動作方向と交差する方向へ往復動するように構成され、これによってスライダが往復動作することで生じる回転モーメントと、カウンタウェイトが往復動作することで生じる回転モーメントとの均衡を図っている。

0007

「スライダの往復動作方向と交差する方向」「交差」の態様としては、スライダとカウンタウェイトの各往復動作方向の交差角が常に一定となる態様、すなわち両者が所定の交差角を形成しつつ直線的に往復動する形態や、両者の交差角が変化する態様、すなわち両者が相対的に曲線状に往復動する形態を広く包含する。

0008

本発明によれば、スライダとカウンタウェイトが相互に対向して逆位相で往復動作する場合に、スライダの長軸方向における運動量の均衡のみならず、往復動式電動工具の重心回りに作用する回転モーメントに関しても両者の均衡を図ることが可能になり、制振効果に優れた往復動式電動工具が提供されることとなった。

0009

(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明では、上記往復動式電動工具におけるカウンタウェイトが、スライダの往復動作の方向に対して所定の傾斜角をなす方向に、直線状に往復動するよう構成されている。カウンタウェイトが、スライダの往復動作の方向と所定の傾斜角をなす方向に交差しつつ直線状に往復動するので、スペース効率に優れた空間設計が行い易くなる。

課題を解決するための手段

0010

(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明では、上記請求項2に記載の往復動式電動工具におけるカウンタウェイトにつき、往復動式電動工具の重心に近接するように移動する際に、当該カウンタウェイトによる前記重心回りの回転モーメントを増大するべくスライダの軸線に近接するように構成する。カウンタウェイトにつき、往復動式電動工具の重心に近接するにつれてスライダの軸線に近接させることで、往復動式電動工具の重心とカウンタウェイトの重心とを結ぶ線に対して直交する方向へのカウンタウェイトの分力が大きくなるように構成し、往復動式電動工具の重心回りのカウンタウェイトの回転モーメントが大きくなるよう設定することが可能となるので、当該カウンタウェイトと対向して往復動するスライダの回転モーメントをより効果的に減殺することが可能となる。

0011

以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の実施の形態では、図1に示すように往復動式電動工具の一例としてレシプロソー101を用いて説明する。図1に示すように、本実施の形態に係るレシプロソー101は、概括的に見て本体部103、本体部103に着脱自在に装着されるバッテリ105、本体部103から突出するスライダ107先端のチャック109に取付けられて被加工材(便宜上特に図示しない)を切断作業するブレード111を主体として構成されている。ブレード111は本発明における「工具」に対応する。本体部103はモータハウジング103a、ギアハウジング103b、ハンドグリップ103cとが一体として構成されている。

0012

本体部103を構成するモータハウジング103a内にはモータ113が配設されており、作業者トリガスイッチ115を投入操作することで当該モータ113が駆動され、これによってブレード111がスライダ107およびチャック109とともに図中左右方向に往復動し、被加工材を切断可能に構成される。

0013

本実施の形態に係るレシプロソー101の主要部の正面断面構成が図2に示される。なお図2では便宜上ハンドグリップ103c内の構造、ブレード111およびモータ113の図示を省略している。図2に示すように先端にチャック109が設けられたスライダ107は、軸受107aによって長軸方向(図中左右方向)に往復動可能に支持されるとともに、本体部103のうちのギアハウジング103b内に設けられた運動変換機構121を介してモータ出力軸117と接続されている。運動変換機構121は、モータ出力軸117の回転運動をスライダ107の長軸方向(図2中左右方向)への往復直線運動に変換する機構であり、ベベルギア123、偏心ピン129、クランク131、ガイドピン133、カウンタウェイト139とを主体として構成される。

0014

ベベルギア123は、ベアリング127によって軸支されるとともに図中上下方向に延在する回転軸125の上端側に、当該回転軸125と一体に回転可能に取付けられている。ベベルギア123にはモータ回転軸117が噛み合い係合する。偏心ピン129は、その一端側がベベルギア123の回転中心から所定距離シフトした位置において当該ベベルギア123に螺着される。また他端側には当該偏心ピン129の大径頭部およびワッシャが設定されており、クランク131は偏心ピン129の大径頭部およびワッシャと、ベベルギア123との間に挟み込まれて偏心ピン129と一体化される。従ってベベルギア123が回転軸125回りに自転した場合には、クランク131は、ベベルギア123の回転に伴って回転軸125回りに公転動作する偏心ピン129とともに一体状に公転する。この結果、クランク131の先端部に取付けられたガイドピン133は、図2に示すように回転軸125の左上に位置する状態と、図5に示すように回転軸125の右上に位置する状態との間で動作可能とされる。

0015

上記ガイドピン133は、クランク131の一端側に圧入により固定状に取付けられている。一方、ガイドピン133の図中上端側は、スライダ107に形成されたスライダブロック137に対しベアリング135を介して嵌装される。すなわちガイドピン133は、当該ガイドピン133の軸方向およびスライダ107の長軸方向について変位規制されつつ相対的に回転可能に取付けられている。

0016

クランク131にはカウンタウェイト139が遊嵌状に取付けられる。カウンタウェイト139は、モータ出力軸117を介してベベルギア123が回転軸125回りに回転駆動された場合に、回転軸125を中心として偏心ピン129とともに公転するクランク131により、スライダ107の長軸方向(図中左右方向)に往復動可能に構成されている。なおカウンタウェイト139には、図4に示すように長孔状の係合孔139aが形成されており、回転軸125回りのクランク131の公転運動のうち、スライダ107の長軸と水平面内で交差する方向の動作成分については当該長孔状の係合孔139aに逃がされ、クランク131の長軸方向への動作成分のみがカウンタウェイト139に伝達される構成とされている。すなわちカウンタウェイト139はスライダ107の長軸方向への往復動のみが許容される構成とされている。

0017

図2に示されるように、カウンタウェイト139は、係合孔139aを介して、スライダ107の長軸に対し所定の傾斜角Cをなすようにクランク131に傾斜状に取付けられている。カウンタウェイト139の両側端部は、本体部103に設けられた保持プレート141の溝部143に摺動可能に係合する。溝部143は、スライダ107の長軸方向に対してカウンタウェイト139と同等の傾斜角Cをなすよう構成される。これによりカウンタウェイト139の往復動は保持プレート141の溝部143によってしっかりと保持されながら案内される。なおカウンタウェイト139は、レシプロソー101の重心G(図2参照)に向かうにつれてスライダ107に近接するように、換言すれば重心Gから離間するにつれて、スライダ107から離間しつつ重心G回りの周回線に近接するように傾斜配置されている。

0018

図3および図4に示すように、カウンタウェイト139のクランク131への係合孔139aは、図2に示すスライダ107の長軸と水平面内で交差する方向(図4では上下方向)に長孔となるよう形成されるとともに、さらに鉛直方向に対し微小角度だけ傾斜して形成されている(図3においては水平方向から見て「90度+φ」で示される)。そして当該係合孔139aに図2に示すクランク131を遊嵌状に挿通することにより、カウンタウェイト139がスライダ107の長軸方向に対し傾斜角Cをもって取付けられる。当該傾斜角Cは、上記係合孔139aの傾斜角φ合致する。

0019

本実施の形態に係るレシプロソー101は上記のように構成される。次に当該レシプロソー101の作用および使用方法について説明する。図1に示すレシプロソー101のハンドグリップ103cに設けられたトリガスイッチ115を作業者が投入すると、バッテリ105からの駆動電流によりモータ113が通電駆動される。これにより図2に示すモータ出力軸117が回転駆動される。モータ出力軸117の回転により、当該モータ出力軸117に噛み合い係合したベベルギア123が回転軸125回りに水平面内にて回転駆動される。ベベルギア123の回転により回転軸125からオフセットして配置された偏心ピン129は回転軸125回りに公転する。この結果、クランク131は、当該偏心ピン129とともに回転軸125回りに水平面内を公転する。

0020

クランク131の公転により、当該クランク131の一端側に取付られたガイドピン133が、自転しつつ回転軸125回りにクランク131と一体状に公転する。ガイドピン133はベアリング135によってスライダブロック137に遊嵌されており、ガイドピン133の公転を介してスライダ107は長軸方向(図2中左右方向)に直線状に往復動することとなる。なおガイドピン133の自転動作はベアリング135に受承されてスライダ107側には伝達されない。これによりスライダ107の先端に配置されたチャック109に取付けられたブレード111(図1参照)が往復動して被加工材を切断作業する。

0021

本実施の形態では、スライダ107が往復動する一方において、カウンタウェイト139が当該スライダ107の往復動作と逆位相で往復動するように構成されている。その動作構成について説明する。上記のように、クランク131に対しては、係合孔139aを介してカウンタウェイト139が遊嵌されるとともに、当該係合孔139aはクランク131の公転運動のうち、水平面内にてスライダ107と交差する方向への動作を逃がす構成とされており、クランク131が回転軸125回りに公転することによりカウンタウェイト139はスライダ107の長軸方向と傾斜角Cを形成しつつ直線状に往復動する。このときスライドガイド143がカウンタウェイト139を確実に保持しつつ傾斜状の往復動をガイドする。

0022

図2に示すスライダ107は、図5に示すように本体部103に最も近接した位置まで後退可能に構成される。すなわちベベルギア123が回転し、クランク131およびガイドピン133が回転軸125回りに公転することにより、スライダ107は、図2に示すように本体部103から最も離間して突出した位置と、図5に示すように本体部103に最も近接した位置との間で往復動する。このときカウンタウェイト139はスライダ107の往復動と逆位相となるように往復動するよう構成されている。すなわちスライダ107が図2に示すように最も突出した位置に達する際には、カウンタウェイト139は最も奥側(図中右側)に後退し、スライダ107が図5に示すように最も後退した位置に達する際には、カウンタウェイト139は最も先端側(図中左側)に突出するように構成される。換言すれば、スライダ107の往復動の位相とカウンタウェイト139の往復動の位相とは180度シフトするように構成される。これにより、スライダ107の運動量ないし運動エネルギーが、当該スライダ107と対向して逆方向に往復動するカウンタウェイト139の運動量ないし運動エネルギーと適宜減殺され、レシプロソー101駆動の際の振動の発生を極力抑制することが可能となる。

0023

さらに本実施の形態では、カウンタウェイト139は、スライダ107と傾斜角Cを形成しつつ往復動するよう構成される。カウンタウェイト139は、レシプロソー101の重心Gから離間するように移動する際に、すなわち図2に示す最奥側の位置から図5に示す先端側へ最も突出した位置へと移動さる際に、スライダ107の長軸から離間するように傾斜して往復動させる。これによりカウンタウェイト139につき、レシプロソー101の重心Gから離間するにつれてスライダ107の軸線から離間させることで、換言すればレシプロソー101の重心Gに近接するにつれてスライダ107の軸線に近接するように構成することで、レシプロソー101の重心Gとカウンタウェイト139の重心G1とを結ぶ線に対して直交する方向へのカウンタウェイト139の分力が大きくなるように構成し、レシプロソー101の重心G回りのカウンタウェイト139の回転モーメントが大きくなるようにすることが可能となるので、スライダ107による重心G回りの回転モーメントを一層効果的に減殺し、重心G回りのスライダ107の回転モーメントに起因するレシプロソー101の振動を合理的に抑制することができる。

0024

なお、従来のようにカウンタウェイト139をスライダ107に対し傾斜させない場合、および本実施の形態のように傾斜させた場合それぞれにつき、当該カウンタウェイト139の回転モーメントの変動は下記のように規定され得る。
(カウンタウェイト139を傾斜させない場合)
カウンタウェイト139を傾斜させずにスライダ107と平行に往復動させた場合に、カウンタウェイト139の移動動作によって生じる慣性力をF、レシプロソー101の重心Gとカウンタウェイト139の重心G1とを結ぶ線の長さをR,および当該G−G1線に対し、慣性力Fの作用する方向(すなわちカウンタウェイト139の移動方向)のなす狭角側の角度をAとする。この場合レシプロソー101の重心G回りのカウンタウェイト139の回転モーメントは、R×FsinAで規定される。

0025

(カウンタウェイト139を傾斜させた場合)
カウンタウェイト139をスライダ107の長軸に対し傾斜角Cだけ傾斜させた本実施の形態の場合、G−G1線に対し、慣性力Fの作用する方向がなす角度が(A+C)に増大することとなる。従って本実施の形態では、レシプロソー101の重心G回りのカウンタウェイト139の回転モーメントは、R×Fsin(A+C)で規定されることとなる。上記のように本実施の形態では、カウンタウェイト139がレシプロソー101の重心Gに近接するにつれてスライダの軸線に近接するよう構成しているため、AおよびA+Cはいずれも90度以下の角度に設定され、sinA<sin(A+C)の関係が維持されるので、カウンタウェイト139を傾斜させた場合の当該カウンタウェイト139の回転モーメントを、傾斜させなかった場合に比べて大きく設定し、スライダ107の回転モーメントを効果的に減殺することができる。

0026

なおカウンタウェイト139を傾斜させることにより、当該カウンタウェイト139の水平方向の分力は傾斜角Cの余弦分だけ減少することになるが、当該傾斜角Cは比較的小さな値であるため減少量微小であること、および上記回転モーメントに関する制振が実現されるため、水平方向におけるスライダ107の運動量との減殺分が多少減じられたとしても、レシプロソー全体における制振性能が向上されることとなるため、本実施の形態に係るレシプロソー101は実用上の振動抑制に関して所定の効果を奏することとなる。

0027

上記趣旨より下記の態様が可能である。
「請求項4に記載の往復動式電動工具であって、
前記カウンタウェイトにつき、当該往復動式電動工具の重心回りの慣性力の分力を増大させるべく、当該往復動式電動工具の重心と前記カウンタウェイトの重心とを結ぶ線に対して、前記カウンタウェイトの移動方向がなす角度が90度以内となる範囲で、前記カウンタウェイトの往復動作方向と前記スライダの往復動作方向の交差角が設定されていることを特徴とする往復動式電動工具。」

0028

このように構成することで、往復動式電動工具の重心回りのカウンタウェイトの回転モーメントを確実に増大して、スライダの往復動作に起因して生じる回転モーメントを効果的に減殺することが可能となる。

0029

本実施の形態によれば、スライダ107の往復動に対しカウンタウェイト139を対向状に逆位相で往復動作させる構成において、スライダ107の長軸方向における運動量の均衡のみならず、レシプロソー101の重心G回りに作用する回転モーメントに関しても両者の均衡を図ることが可能になり、レシプロソー駆動時の制振効果を向上することが可能となった。

0030

なお本実施の形態では、カウンタウェイト139は、スライダ107の長軸方向と交差する方向に直線状に往復動するよう構成したが、これを曲線状に往復動する構成に代替してもよい。例えばカウンタウェイト139を往復動させる際の曲線軌道の中心をレシプロソー101の重心Gと合致させ、あるいは概ね重心Gの近傍に設定することで、カウンタウェイト139の重心回りの回転モーメントが定常状態に近づくように設定することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0031

また本実施の形態では、往復動式電動工具の一例としてレシプロソー101を用いて説明したが、工具が往復動して被加工材を加工作業する形態、例えばジグソー等にも広く適用が可能である。

図面の簡単な説明

0032

本発明によれば、往復動式電動工具において工具を往復駆動する際の振動につき、当該往復動式電動工具に作用する回転モーメントをも考慮しつつ一層低減するのに有用な技術が提供されることとなった。

図1
本実施の形態に係るレシプロソーの全体構成を示す。
図2
本実施の形態に係るレシプロソーの主要部を示す部分的断面図である。
図3
本実施の形態で用いられているカウンタウェイトの正面断面を示す。
図4
本実施の形態で用いられているカウンタウェイトの平面図である。
図5
図2に示す状態からスライダ111がスライダ先端側方向に移動した状態を示す。
【符号の説明】
101 レシプロソー
103 本体部
105 バッテリ
107 スライダ
109 チャック
111 ブレード(工具)
113 モータ
115 トリガスイッチ
117 モータ出力軸
121 運動変換機構
123 ベベルギア
125 回転軸
127 ベアリング
129 偏心ピン
131 クランク
133 ガイドピン
135 ベアリング
137 スライダブロック
139 カウンタウェイト
141 保持プレート
143 スライドガイド

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