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技術 測距装置及びこれを備えたカメラ

出願人 フジノン株式会社
発明者 吉田秀夫
出願日 2002年7月5日 (18年5ヶ月経過) 出願番号 2002-197523
公開日 2004年2月5日 (16年10ヶ月経過) 公開番号 2004-038014
状態 特許登録済
技術分野 焦点調節 自動焦点調節 自動焦点調節
主要キーワード 最遠距離 中央エリア センサ番号 減算補正 右エリア 日付ボタン 左エリア センサ像
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

良好なピントが得ることが可能な測距装置を提供することを目的とする。

解決手段

本発明の測距装置は、複数の測距値のうち最も至近距離に対応する最至近測距値を検出するとともに、最至近測距値との差が所定のしきい値よりも小さい測距値を選択する測距値選択手段と、選択した測距値と最至近測距値との差の平均値である第一補正値を算出する第一演算手段と、選択した測距値のうち最も遠距離に対応する最遠測距値を検出し、最遠測距値と最至近測距値との差の1/2である第二補正値を算出する第二演算手段と、第一補正値と第二補正値のうち小さい方を採用補正値として、採用補正値により最至近測距値を補正してオートフォーカスデータを算出する第三演算手段と、を備えている。

概要

背景

複数の測距値を得ることができ、得た複数の測距値に基づいてオートフォーカスデータを決定する測距装置(例えばパッシブAF方式の測距装置など)において、複数得られた各測距値のうち最も至近距離のデータをそのままオートフォーカスデータとして採用したり、各測距値の平均値をオートフォーカスデータとしたりするのが一般的である。たとえば特開平5−188276号公報に開示のカメラの測距装置では、所定のしきい値と比較した最至近距離の大小によって最至近距離のデータを採用するか各測距値の平均値を採用するかを切替えている。

概要

良好なピントが得ることが可能な測距装置を提供することを目的とする。本発明の測距装置は、複数の測距値のうち最も至近距離に対応する最至近測距値を検出するとともに、最至近測距値との差が所定のしきい値よりも小さい測距値を選択する測距値選択手段と、選択した測距値と最至近測距値との差の平均値である第一補正値を算出する第一演算手段と、選択した測距値のうち最も遠距離に対応する最遠測距値を検出し、最遠測距値と最至近測距値との差の1/2である第二補正値を算出する第二演算手段と、第一補正値と第二補正値のうち小さい方を採用補正値として、採用補正値により最至近測距値を補正してオートフォーカスデータを算出する第三演算手段と、を備えている。 

目的

本発明は上記課題を解決し、複数の測距データに基づいて良好なピントが得られるようにオートフォーカスデータを算出することが可能な測距装置及びこれを備えたカメラを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

複数の測距領域を有し、該複数の測距領域で取得した複数の測距値に基づいてオートフォーカスデータを算出する測距装置であって、前記複数の測距値のうち最も至近距離に対応する最至近測距値を検出するとともに、該最至近測距値との差が所定のしきい値よりも小さい測距値を選択する測距値選択手段と、選択した前記測距値と前記最至近測距値との差の平均値である第一補正値を算出する第一演算手段と、選択した前記測距値のうち最も遠距離に対応する最遠測距値を検出し、前記最遠測距値と前記最至近測距値との差の1/2である第二補正値を算出する第二演算手段と、前記第一補正値よりも前記第二補正値が大きい場合は該第一補正値を採用補正値とし、前記第一補正値よりも前記第二補正値が小さい場合は該第二補正値を採用補正値として、該採用補正値により前記最至近測距値を補正して前記オートフォーカスデータを算出する第三演算手段と、を備えた測距装置。

請求項2

前記所定のしきい値は可変であることを特徴とする請求項1に記載の測距装置。

請求項3

請求項2に記載の測距装置を備えたカメラであって、前記所定のしきい値を、錯乱円に基づいて変更することを特徴とするカメラ。

技術分野

0001

本発明は測距装置及びこれを備えたカメラに関する。

背景技術

0002

複数の測距値を得ることができ、得た複数の測距値に基づいてオートフォーカスデータを決定する測距装置(例えばパッシブAF方式の測距装置など)において、複数得られた各測距値のうち最も至近距離のデータをそのままオートフォーカスデータとして採用したり、各測距値の平均値をオートフォーカスデータとしたりするのが一般的である。たとえば特開平5−188276号公報に開示のカメラの測距装置では、所定のしきい値と比較した最至近距離の大小によって最至近距離のデータを採用するか各測距値の平均値を採用するかを切替えている。

0003

しかしながら、上記測距装置によれば、所定のしきい値距離と最至近距離の遠近により最至近と平均値との採用判断を行っているため、図11のように例えば遠距離側の測距値210f(背景等)が多く含まれ、至近距離の測距値210n(人物等)が所定しきい値距離よりも遠い場合は平均距離210A(人物等よりも遠距離側)を採用してしまい、真の距離(人物等)とのずれが大きくなってしまう等の問題があった。また、図12のように近距離で人物の顔のアップ撮影する場合等は焦点が至近距離であるの位置220gに合ってしまい、鼻220nには焦点が合うが220fはボケるという状態になる等、人物の顔のアップや、近距離で位置にバラツキのある花等がうまく撮影できるようにオートフォーカスデータを算出することができなかった。

発明が解決しようとする課題

0004

そこで、本発明は上記課題を解決し、複数の測距データに基づいて良好なピントが得られるようにオートフォーカスデータを算出することが可能な測距装置及びこれを備えたカメラを提供することを目的とする。

0005

上記課題を解決するため、本発明の測距装置は、複数の測距領域を有し、複数の測距領域で取得した複数の測距値に基づいてオートフォーカスデータを算出する測距装置であって、複数の測距値のうち最も至近距離に対応する最至近測距値を検出するとともに、最至近測距値との差が所定のしきい値よりも小さい測距値を選択する測距値選択手段と、選択した測距値と最至近測距値との差の平均値である第一補正値を算出する第一演算手段と、選択した測距値のうち最も遠距離に対応する最遠測距値を検出し、最遠測距値と最至近測距値との差の1/2である第二補正値を算出する第二演算手段と、第一補正値よりも第二補正値が大きい場合は第一補正値を採用補正値とし、第一補正値よりも第二補正値が小さい場合は第二補正値を採用補正値として、採用補正値により最至近測距値を補正してオートフォーカスデータを算出する第三演算手段と、を備えている。

0006

本発明の測距装置によれば、単に最至近測距値を採用したり、単に測距値の平均値を採用したり、また最至近距離の結果により最至近測距値と測距値の平均値とを切替えたりすることなく、以下のように処理を行うこととなる。すなわち、最至近距離から所定範囲遠側の測距値を選択し、最至近距離からの差が所定範囲内の複数の測距結果の変位が(1)最至近側に偏っているか、(2)最至近距離から所定範囲差のある側に偏っているか、に基づいて(1)選択された測距値の差の平均値、あるいは(2)選択された測距値中の最遠測距値と最至近測距値との差の1/2、を採用補正値とし、最至近測距値を採用補正値により遠側に補正してオートフォーカスデータを算出する。従って、オートフォーカスデータが最至近測距値を基本として過剰に補正されたり、補正する必要がある場合に最至近距離に設定されてしまったりすることがなく、適切にオートフォーカスデータを算出することが出来る。

0007

なお、上記所定範囲は、測距値(距離の逆数1/Lとほぼ等価)で表すと最至近距離の結果に関わらずほぼ同値であるが、距離値(単位はm)で表せば、最至近距離が近いほど所定範囲の距離値は小さくなり最至近距離が遠いほど所定範囲の距離値は大きくなるという様に最至近距離の結果によって異なることとなる。
測距値は距離の逆数とほぼ比例関係となっているためである。

0008

また、本発明の測距装置では、所定のしきい値は可変であることを特徴とする。

0009

また、本発明のカメラは、上記した測距装置を備えたカメラであって、所定のしきい値を、錯乱円に基づいて変更することを特徴とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明のカメラによれば、錯乱円に基づくしきい値よりも至近距離側の測距値のみをオートフォーカスデータの算出に用いることとなるため、オートフォーカスデータが最至近距離から錯乱円の許容範囲に比較して過剰に補正されることがなく、適切にオートフォーカスデータを定めることが出来る。よって、最至近距離から最遠距離までを常に錯乱円の許容範囲内に含むようなピントの設定が可能となり、最至近距離から最遠距離まで良好なピントが得られる。

0011

以下添付図面に従って、本発明に係る測距装置を例えばカメラに適用した場合の好ましい実施の形態について詳説する。

0012

図1は、本発明が適用されたカメラの正面斜視図である。同図に示すようにカメラ1には、被写体像銀塩フイルム結像する撮影レンズを備えたズームレンズ鏡胴13と、ストロボ光発光されるストロボ発光窓16と、撮影者が被写体を確認するファインダ窓18と、被写体距離を測定するパッシブタイプのAFセンサが内蔵されているAF窓22と、被写体の明るさを測定する測光センサが内蔵されている測光窓25と、撮影者がシャッタレリーズを指示する際に操作するシャッタタン34等が設けられている。

0013

図2は、カメラ1の背面斜視図である。同図に示すようにカメラ1には、設定されている撮影モード等や日付情報等を表示するLCD表示パネル38と、ストロボ発光モードを設定するフラッシュボタン42と、セルフタイマーのモードを設定するセルフタイマーボタン44と、フォーカスのモードを設定するフォーカスボタン46と、日付や時刻を設定する日付ボタン48と、撮影画角ワイド方向又はテレ方向に指示するズームボタン50とが設けられている。

0014

図3は、パッシブ方式によるAFセンサ74の構成を示した図である。同図に示すようにAFセンサ74には、例えば白と黒の2つの色から構成されている被写体90の像を左右の各センサの受光面に結像するレンズ92と、受光面に結像した像を光電変換して輝度信号として出力する右側のR(右)センサ94及び左側のL(左)センサ96と、CPU60と間で各種データの送受信を行うとともにRセンサ94及びLセンサ96の制御とデータ処理を行う処理回路99とが設けられている。尚、Rセンサ94、Lセンサ96、及び、処理回路99は、例えば、同一基板上に実装される。

0015

Rセンサ94及びLセンサ96は例えばCMOSラインセンサであり、直線上に配列された複数のセル受光素子)から構成される。尚、Rセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセルには図中左側から順にセンサ番号1、2、3…233、234が付されるものとする。ただし、Rセンサ94及びLセンサ96の左右両側の5つずつのセルは、ダミーのセルとして実際には使用されていないため、有効なセンサ領域は、センサ番号6から229までとなっている。これらのRセンサ94及びLセンサ96の各セルからは受光した光量に応じた輝度信号がセンサ番号と関連付けて処理回路99に順次出力される。

0016

そして、CPU60ではRセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセンサ像の間で相関値演算を行い、相関が最も高くなるときのセンサ像のズレ量を求め、被写体90までの距離を算出する(三角測量の原理)。

0017

定量的には、被写体距離は、Rセンサ94とLセンサ96との間隔及び各センサからレンズ92までの距離、Rセンサ94及びLセンサ96の各セルのピッチ(例えば12μm)等を考慮して、センサ像のズレ量から算出することができる。センサ像のズレ量は、Rセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセンサ像の間で相関値演算を行うことにより求めることができる。

0018

ここで、図4に示すようにRセンサ94及びLセンサ96のセンサ領域は、それぞれ5分割したエリア単位で相関値演算等の処理が行われ、各エリア毎に被写体距離が算出されるようになっている。これらの分割されたエリアを以下分割エリアというものとすると、分割エリアは、同図に示すように「右エリア」、「右中エリア」、「中央エリア」、「左中エリア」、「左エリア」から構成される。
また、各分割エリアは、隣接する分割エリアと一部領域(セル)を共有している。相関値演算等の際には、Rセンサ94とLセンサ96の対応する各分割エリア間(同一名の分割エリア間)でそれぞれ個別に相関値演算が行われることになる。尚、本実施の形態では分割エリアはセンサ領域を5分割したものであるが5分割以外の分割数であってもよい。

0019

距エリアは、Rセンサ94とLセンサ96のそれぞれのセンサ領域のうち測距に使用する領域であり、「右エリア」、「右中エリア」、「中央エリア」、「左中エリア」、「左エリア」の5つの分割エリアで構成される領域が測距に使用される。よって、AF測距処理中にエラーが発生しない限り、上記それぞれのエリアから5つの測距値(被写体距離)が算出される。測距値が算出されると、CPU60は以下のような処理をして測距値を基にしてオートフォーカスデータを算出する。

0020

以下、図5及び図6を参照して、測距値が算出された後に、CPU60が測距値を基にしてオートフォーカスデータを算出する処理について説明する。図5は上記処理の手順を示すフロー図である。図6は5つの測距値の位置関係を表した模式図であり、図6において上にある測距値ほどカメラから遠い距離に対応する測距値(数値の小さい測距値)であり、下にある測距値ほどカメラから近い距離に対応する測距値(数値の大きい測距値)を表している。なお、測距値は対応する距離が近い(対象物がカメラから近い状態)ほど大きく、遠い(対象物がカメラから遠い状態)ほど小さい数値となっている。以下、測距値の大小を言う場合はこの例に従うものとする。また、図6の例では測距値10a、10b、10c、10d、10eの順に測距値が大きい(対応する距離が近い)ものとして説明する。

0021

まず、5つ得られた測距値10a、10b、10c、10d、10eのうち最も至近距離に対応する(最も大きい)測距値である最至近測距値を検出する(S10)。この例では測距値10aが最至近測距値10aとして検出されることとなる。

0022

次に、最至近測距値10a以外の測距値についてそれぞれ最至近測距値10aとの差12b、12c、12d、12eを算出する。そして、それらの差が所定のしきい値12fよりも小さい測距値を選択し、それ以外の測距値は以下の処理には用いないこととする(S12)。ここでしきい値12fは諸条件によって切替可能となっており、フィルム感度、撮影レンズのFナンバ及び焦点距離等によって決定される錯乱円に基づいて変更することが可能である。本実施形態では例えば、しきい値12fは最至近測距値に対応する距離に焦点を合わせたとした場合の錯乱円δがδ=0.09mmとなる位置に設定してある。この例では測距値10b、10c、10dが選択され、測距値10eは以降の処理には用いないこととなる。ここで、最至近測距値10aとの差が所定のしきい値12fよりも小さい測距値が存在しない場合にはオートフォーカスデータ=最至近距離値10aとしてオートフォーカスデータ算出処理を終了する(S13)。

0023

次に、選択した測距値10b、10c、10dと最至近測距値10aとの差12b、12c、12dを取り、それらの平均値である第一補正値12hを算出する。すなわちこの例の場合は12h=(12b+12c+12d)/3で計算される(S14)。

0024

次に、S12で選択された、最至近測距値10aとの差が所定のしきい値12fよりも小さい測距値10b、10c、10dのうち、最も遠距離に対応する(最も小さい)測距値である最遠測距値10dを検出し、最遠測距値10dと最至近測距値10aとの差12dの1/2である第二補正値12jを算出する(S16)。

0025

次に、第一補正値12hと第二補正値12jを比較し、より小さい方を採用補正値(図示しない)として採用する(S18、S20、S22)。なお、両者の値が同一である場合にはいずれの値を採用することとしてもよい。さらに、最至近測距値10aから採用補正値(正の値)を減算補正することによりオートフォーカスデータとして算出する(S24)。

0026

ここでさらに、算出した結果のオートフォーカスデータが所定の値よりも小さくなってしまった場合にはオートフォーカスデータは該所定の値とし、採用補正値の算出結果が所定の値を超えてしまった場合は採用補正値を該所定の値とすることによって異常なオートフォーカスデータが算出されることを防止してもよい。

0027

オートフォーカスデータが算出されれば、CPU60は温度等の要因を考慮しながらオートフォーカスデータを基に対象物との距離を求め、モータ駆動によりズームレンズ鏡胴13を求めた距離に対応する位置へ動かしてフォーカス位置を変更する。

0028

以下、上記測距装置の作用を具体的な写真撮影を行う場合の例を参照ながら説明する。まず、第一の例は背景が多く、背景と主被写体とがあまり離れていない場合の例である(図7参照)。主被写体である人物cが最至近距離であり、背景はすべてしきい値距離の範囲内に入っている。ここでa、b、c、d、eそれぞれの点の測距値を100a=4、100b=6、100c=40、100d=6、100e=6とし、しきい値距離の測距値102fを102f=51とすると、最至近距離の測距値は100cであるので、残りの測距値と100cとの差はそれぞれ、
102a=100c−100a=36
102b=100c−100b=34
102d=100c−100d=34
102e=100c−100e=34
となる。これらの平均値102hを計算すると、
102h=(102a+102b+102c+102e)/4=34.5である。
一方、最遠距離の測距値は100aであるので最至近距離との差の1/2である102jを計算すると、
102j=102a/2=18となる。
よって、102h>102jとなるため補正値として102j=18が採用され、最終的な測距値は100c−102j=40−18=22となり、かかるオートフォーカスデータが設定されることにより背景と人物の中間の位置にピントが合うこととなる。従って、背景等の影響で測距値が過剰に補正されることを防ぎ、人物と背景の双方で良好なピントが得られる。

0029

第二の例は最至近距離に近い範囲に多数の測距値が存在する場合の例である(図8参照)。近距離人物の顔を撮影する場合などがこれにあたる。この場合鼻cが最至近距離であり、耳a、b、頬d、耳eもすべてしきい値距離の範囲内に入っている。ここでa、b、c、d、eそれぞれの点の測距値を110a=500、110b=536、110c=540、110d=536、110e=520とし、しきい値距離の測距値112fを112f=51とすると、最至近距離の測距値は110cであるので、残りの測距値と110cとの差はそれぞれ、
112a=110c−110a=40
112b=110c−110b=4
112d=110c−110d=4
112e=110c−110e=20
となる。これらの平均値112hを計算すると、
112h=(112a+112b+112c+112e)/4=17である。
一方、最遠距離の測距値は110aであるので最至近距離との差の1/2である112jを計算すると、
112j=112a/2=20となる。
よって、112h<112jとなるため補正値として112h=17が採用され、最終的な測距値は110c−112h=540−17=523となり、かかるオートフォーカスデータが設定されることにより補正する必要がある場合に最至近距離に設定されてしまうことがなく、近距離での人物の顔等で良好なピントが得られることとなる。

0030

この例をさらに図9(a)、(b)を用いて説明する。図9(a)、(b)は人物の顔2を近距離からカメラ1で撮影する場合の模式図であり、人物の顔2とカメラ1を上から見た図である。従来のカメラの場合を図9(a)、本実施形態のカメラの場合を図9(b)に表す。近距離で人物の顔を撮影した場合、従来のカメラの場合は最至測距値に対応する人物の鼻2aの位置にピントが合ってしまう(δ=0.00mm)。すなわち、鼻にはピントが合うが顔の後部である人物の耳2cの位置での錯乱円δはδ=0.12mmと大きくなってしまうため人物の耳2cはピントがぼけてしまう。しかし、本実施形態のカメラでは上述のとおり第一補正値または第二補正値によって最至近測距値を補正するため、人物の頬2bの位置にピントが合う(δ=0.00mm)こととなる。このとき鼻の位置はδ=0.03mm、耳の位置はδ=0.09mmとなり、双方とも錯乱円が比較的小さくなるため、鼻から耳までの広い範囲で良好ピントが得られることとなる。

0031

次に、第三の例は背景が主被写体と離れている場合の例である(図10参照)。主被写体である人物cが最至近距離であり、背景はすべてしきい値距離の範囲から外れている。ここでa、b、c、d、eそれぞれの点の測距値を120a=5、120b=5、120c=80、120d=5、120e=5とし、しきい値距離の測距値122fを122f=51とすると、最至近距離の測距値は120cであるので、残りの測距値と120cとの差はそれぞれ、
122a=120c−120a=75
122b=120c−120b=75
122d=120c−120d=75
122e=120c−120e=75
となり、背景はすべてしきい値距離の範囲から外れてしまうためこれらの値は採用されず、結局最至近距離の測距値120cがそのまま最終的な測距値として算出されることとなる。かかるオートフォーカスデータが設定されることにより最至近距離値が選択され、過剰に補正されることなく人物にピントが合うこととなる。

0032

以上詳述したように、上記測距装置によれば、単に最至近測距値を採用したり、単に測距値の平均値を採用したり、また最至近距離の結果により最至近測距値と測距値の平均値とを切替えたりすることなく、以下のように処理を行うこととなる。すなわち、最至近距離から所定範囲遠側の測距値を選択し、最至近距離からの差が所定範囲内の複数の測距結果の変位が(1)最至近側に偏っているか、(2)最至近距離から所定範囲差のある側に偏っているか、に基づいて(1)選択された測距値の差の平均値、あるいは(2)選択された測距値中の最遠測距値と最至近測距値との差の1/2、を採用補正値とし、最至近測距値を採用補正値により遠側に補正してオートフォーカスデータを算出する。従って、オートフォーカスデータが最至近測距値を基本として過剰に補正されたり、補正する必要がある場合に最至近距離に設定されてしまったりすることがなく、適切にオートフォーカスデータを算出することが出来る。

0033

また、上記測距装置を用いたカメラによれば、所定のしきい値よりも至近距離側の測距値のみをオートフォーカスデータの算出に用い、所定以上に外れているイレギュラーな測距値は捨てることとなるため、オートフォーカスデータが最至近距離から過剰に補正されることがなく、適切にオートフォーカスデータを定めることが出来る。上記所定値を諸条件によって切替えることにより、被写体範囲の最至近距離から最遠距離までを常に適切な範囲内に含むようなピントの設定が可能となる。

0034

さらに、上記測距装置を用いたカメラによれば、しきい値を錯乱円に基づいて定めることとしているので、錯乱円がしきい値よりも良好な測距値のみをオートフォーカスデータ算出に用いることとなる、したがって、オートフォーカスデータが最大に補正されたとしても、すべての測距値は錯乱円の許容範囲内から外れることがなくなる。よって、最至近測距値から最遠測距値のすべての測距値に対応する距離について良好なピントが得られることとなる。

0035

なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記した実施形態では、センサデータ所要の処理を施してオートフォーカスデータを生成する場合、そのオートフォーカスデータの生成はCPU60において行うようにしたが、必ずしもCPU60において行う必要はなく、AFセンサ74においてセンサデータに所要の処理を施してオートフォーカスデータを生成し、CPU60にその生成したオートフォーカスデータを与えるようにしてもよい。

発明を実施するための最良の形態

0036

また、上記した実施形態では本発明をパッシブAF方式のカメラに適用しているが、複数の測距値に基づいてオートフォーカスデータを算出するものであれば、アクティブAF方式、TTLハイブリッドAF、コントラストAFのカメラに適用することもできる。また、銀塩カメラ電子スチルカメラビデオカメラ等に適用することも可能である。

図面の簡単な説明

0037

本発明によれば、複数の測距データに基づいて良好なピントが得られるようにオートフォーカスデータを算出することが可能な測距装置を提供することが可能となる。

図1
本発明が適用されたカメラの正面斜視図である。
図2
本発明が適用されたカメラの背面斜視図である。
図3
パッシブ方式によるAFセンサの構成を示した図である。
図4
Rセンサ及びLセンサのセンサ領域における分割エリアを示した図である。
図5
オートフォーカスデータを算出する処理のフロー図である。
図6
得られた測距値の位置関係を表す模式図である。
図7
得られた測距値の位置関係を表す模式図である。
図8
得られた測距値の位置関係を表す模式図である。
図9
(a)は人物の顔2を近距離から従来のカメラで撮影する場合の模式図である
。(b)は人物の顔2を近距離からカメラ1で撮影する場合の模式図である。
図10
得られた測距値の位置関係を表す模式図である。
図11
従来技術の測距値の位置関係を表す模式図である。
図12
従来技術の測距値の位置関係を表す模式図である。
【符号の説明】
1…カメラ、2…人物の顔、2a…人物の鼻、2b…人物の頬、2c…人物の耳、10a…最至近測距値、10d…最遠測距値、12h…第一補正値、12j…第二補正値、16…ストロボ発光窓、18…ファインダ窓、22…窓、25…測光窓、34…シャッタボタン、38…表示パネル、42…フラッシュボタン、44…セルフタイマーボタン、46…フォーカスボタン、48…日付ボタン、50…ズームボタン、74…センサ、90…被写体、92…レンズ、94R…センサ、96L…センサ、99…処理回路。

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