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図面 (7)

課題

リソグラフィ工程において、極短紫外光反射型マスクに対して斜め入射する場合であっても、マスクパターン方位によって生じる転写像位置ずれや変形(パターン幅の歪み)等の発生を回避する。

解決手段

マスクパターンのパターン構成要素11a,11bを極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割して、同一方向のパターン構成要素群のみからなる各方向別の反射型マスク12a,12bを用いて被露光体8上へのパターン転写を順次行うとともに、ある反射型マスク12aから他の反射型マスク12bへの切り換えの際に、前記他の反射型マスク12bおよび前記被露光体8を回転させて、前記射影ベクトルに対する角度が前記ある反射型マスク12aの場合の角度と同一となるようにする。

概要

背景

半導体装置を製造するための一工程であるリソグラフィ工程では、形成すべきパターン微細化に伴って露光装置光源波長短波長化が進む傾向にあり、例えばi線(波長=365nm)→KrFエキシマ(波長=248nm)→ArFエキシマ(1波長=93nm)→F2(1波長=53nm)と推移してきている。これは、原理的に解像力を上げるためには、投影光学系の開口数(NA)増大と露光波長の短波長化によって達成されるからである。一般に、露光波長による解像度は、w=K1×(λ/NA)というレイリーの式で表されることが知られている。ここで、wはパターンの解像度、NAは投影光学系の開口数、λは露光光の波長である。また、K1は、使用するレジスト、プロセスから決まる1以下の正の定数である。

概要

リソグラフィ工程において、極短紫外光反射型マスクに対して斜め入射する場合であっても、マスクパターン方位によって生じる転写像位置ずれや変形(パターン幅の歪み)等の発生を回避する。マスクパターンのパターン構成要素11a,11bを極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割して、同一方向のパターン構成要素群のみからなる各方向別の反射型マスク12a,12bを用いて被露光体8上へのパターン転写を順次行うとともに、ある反射型マスク12aから他の反射型マスク12bへの切り換えの際に、前記他の反射型マスク12bおよび前記被露光体8を回転させて、前記射影ベクトルに対する角度が前記ある反射型マスク12aの場合の角度と同一となるようにする。    

目的

本発明は、上述したようなVH線幅差、すなわち射影ベクトルに対するマスクパターンの方位によって生じる影響を、例えばマスクパターンの補正に依るのではなく、原理的に生じないようにすることで、転写像の位置ずれや変形(パターン幅の歪み)等を招くことなく、転写像の解像度のマージン差を改善することのできる露光方法マスク製造方法および半導体装置の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
1件

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請求項1

短紫外光反射型マスクを用いて被露光体上に所望パターン転写するための露光方法であって、前記所望パターンに対応するマスクパターンパターン構成要素を前記極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割して、同一方向のパターン構成要素群のみからなるマスクパターンの反射型マスクを各方向別にそれぞれ用意し、各方向別の反射型マスクのそれぞれについて前記極短紫外光の照射およびその反射による前記被露光体上へのパターン転写を順次行うとともに、ある反射型マスクから他の反射型マスクへの切り換えの際に、前記他の反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度が、前記ある反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度と同一となるように、前記他の反射型マスクおよび前記被露光体を前記射影ベクトルに対して回転させることを特徴とする露光方法。

請求項2

前記各方向別の反射型マスクは、前記射影ベクトルに対して垂直なパターン構成要素のみからなるマスクパターンが形成されたV線対マスクと、前記射影ベクトルに対して水平なパターン構成要素のみからなるマスクパターンが形成されたH線対応マスクとからなることを特徴とする請求項1記載の露光方法。

請求項3

極短紫外光を反射して被露光体上に所望パターンを転写する反射型マスクを作成するためのマスク製造方法であって、前記所望パターンに対応するマスクパターンのパターン構成要素を前記極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割し、同一方向のパターン構成要素群のみからなるマスクパターンの反射型マスクを各方向別にそれぞれ形成して、各方向別の反射型マスクを、当該反射型マスクおよび前記被露光体を前記射影ベクトルに対して回転させて各反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度を常に同一とし得るように、それぞれ構成することを特徴とするマスク製造方法。

請求項4

前記各方向別の反射型マスクは、前記射影ベクトルに対して垂直なパターン構成要素のみからなるマスクパターンが形成されたV線対応マスクと、前記射影ベクトルに対して水平なパターン構成要素のみからなるマスクパターンが形成されたH線対応マスクとからなることを特徴とする請求項3記載のマスク製造方法。

請求項5

極短紫外光の反射型マスクを用いて被露光体上に所望パターンを転写するリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記所望パターンに対応するマスクパターンのパターン構成要素を前記極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割して、同一方向の構成要素群のみからなるマスクパターンの反射型マスクを各方向別にそれぞれ用意し、各方向別の反射型マスクのそれぞれについて前記極短紫外光の照射およびその反射による前記被露光体上へのパターン転写を順次行うとともに、ある反射型マスクから他の反射型マスクへの切り換えの際に、前記他の反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度が、前記ある反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度と同一となるように、前記他の反射型マスクおよび前記被露光体を前記射影ベクトルに対して回転させることを特徴とする半導体装置の製造方法。

請求項6

前記各方向別の反射型マスクは、前記射影ベクトルに対して垂直なパターン構成要素のみからなるマスクパターンが形成されたV線対応マスクと、前記射影ベクトルに対して水平なパターン構成要素のみからなるマスクパターンが形成されたH線対応マスクとからなることを特徴とする請求項5記載の半導体装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、半導体装置回路パターンを形成するためのリソグラフィ工程にて用いられる露光方法、そのリソグラフィ工程にて用いられる露光用マスクについてのマスク製造方法、およびそのリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法に関し、特にいわゆる極短紫外光に対応した反射型マスクを用いた露光方法、そのマスク製造方法および半導体装置の製造方法に関する。

0002

半導体装置を製造するための一工程であるリソグラフィ工程では、形成すべきパターン微細化に伴って露光装置光源波長短波長化が進む傾向にあり、例えばi線(波長=365nm)→KrFエキシマ(波長=248nm)→ArFエキシマ(1波長=93nm)→F2(1波長=53nm)と推移してきている。これは、原理的に解像力を上げるためには、投影光学系の開口数(NA)増大と露光波長の短波長化によって達成されるからである。一般に、露光波長による解像度は、w=K1×(λ/NA)というレイリーの式で表されることが知られている。ここで、wはパターンの解像度、NAは投影光学系の開口数、λは露光光の波長である。また、K1は、使用するレジスト、プロセスから決まる1以下の正の定数である。

0003

ところで、近年では、更なるパターンの微細化に対応すべく、波長が5〜15nmの軟X線領域の光のような、いわゆる極短紫外(EUV;Extreme Ultra Violet)光と呼ばれる露光光を用いることが提案されている。EUV光を用いた場合には、例えばK1=0.8、NA=0.25としたときに、13.5nmのEUV光を露光波長として用いると、上述したレイリーの式から解像度w=43nmが得られ、最小線幅50nmのデザインルールに対応したパターンの加工が可能となる。そのため、EUV露光技術は、次世代の露光技術の有力な候補として挙げられている。

0004

ただし、EUV光については、これを吸収せずに透過させる材料(物質)が存在していないため、一般的なリソグラフィ工程にて広く用いられている光透過型の投影光学系を構成することが不可能である。そのため、EUV光を用いる場合には、反射型の投影光学系(光を反射する反射型マスクおよび反射光学系)を構成する必要がある。

0005

図3は、反射型の投影光学系を構成する露光装置の一例を示す説明図である。図例の露光装置では、EUV光の光源1と、そのEUV光を反射する反射型マスク2および反射光学系(例えば複数の反射ミラー群)3と、反射型マスク2を保持するためのマスクホルダ4および移動可能なレチクルステージ5と、ウエハホルダ6および移動可能なウエハステージ7とを備えており、そのウエハステージ7上にウエハホルダ6を介して被露光体であるウエハ8が保持されるようになっている。EUV光の光源1としては、例えばエキシマレーザ等の高出力レーザ光を不図示のノズルからジェット状に噴出された希ガス等のEUV発生物質集光照射し、その物体プラズマ状態励起して、低ポテンシャル状態遷移する際にEUV光を発生させるレーザプラズマ系が挙げられる。そして、光源1から照射されたEUV光が反射型マスク2および反射光学系3を経ることで、反射型マスク2の反射面上に形成されたパターン(マスクパターン)がウエハ8上に例えばLSIパターン(半導体装置の構成に必要な回路パターン等)として転写されるのである。このとき、反射型マスク2上の照明領域はリング状に形成されるようになっており、反射型マスク2とウエハ8を光学系3に対して相対走査することにより、その反射型マスク2上のパターンをウエハ8上に逐次転写する走査露光方式を採っている。

0006

図4は、このような露光装置にて用いられる反射型マスク2の構成例を示す斜視図である。図例のように、反射型マスク2としては、EUV光を反射するマスクブランクス2aと、その反射面上を所定パターンで覆うように形成されたEUV光を吸収する吸収膜2bとを具備するものが知られている。マスクブランクス2aは、Mo(モリブデン)層とSi(ケイ素)層とが交互に積層された多層膜構造のもので、その積層の繰り返し数が40層であるものが一般的である。このような多層膜構造により、マスクブランクス2aでは、例えば波長13.5nmのEUV光であれば約70%の反射率が得られる。また、マスクブランクス2aの反射面上を吸収膜2bがマスクパターンに対応した形状で覆うことにより、選択的なEUV光の反射が行われることになる。なお、マスクブランクス2a上を吸収膜2bで覆うのは、吸収膜ブランクス多層膜のような反射物質パターンニングすると失敗したときの修復が不可能であるのに対して、吸収膜2bを設けてパターンニングした場合にはやり直しが可能となるのでパターン修復が容易になる、といった背景に基づくものである。

背景技術

0007

このような反射型マスク2を用いる場合には、反射面で反射された光が、その反射面への入射光と相互に干渉することなく、反射光学系3に導かれねばならない。したがって、反射型マスク2への入射光は、必然的に反射面の法線に対して角度θを持った斜め入射となる。このときの入射光の入射角度θは、マスク入射面における照明NA(以下「NAill」という)により決まるが、これは所望の解像度から定まる反射投影光学系ウエハ面NAと投影倍率から特定される。例えば、投影倍率を従前の光露光機を踏襲する形で4倍系仮定すると、所望の解像度から定まるNA=0.2〜0.3のレベルにおいては、反射型マスク2への入射光の入射角度θは4°程度となる。

0008

しかしながら、上述したような斜め入射の場合には、入射光線射影ベクトルに対する反射型マスク2上のマスクパターンの方位によって、ウエハ8上に転写するパターン線幅に差が生じてしまう。

0009

ここで、マスクパターンの方位は、例えばLSIパターンを転写するためのものであれば、主に、EUV光の射影ベクトルの方向に対して平行であるか垂直であるかによって区分することができる。すなわち、LSIパターンを転写するためのマスクパターンは、通常、射影ベクトルの方向と平行な辺を具備するパターン構成要素と、当該射影ベクトルの方向と直交する辺を具備するパターン構成要素とに分割することができる。したがって、本明細書においては、マスクパターンを構成する各パターン構成要素を、以下に述べるように定義するものとする。

0010

図5は、マスクパターンの方位を説明するための概念図である。図例のように、反射型マスク2上に形成されたマスクパターンは、レチクルステージ5の移動(図3参照)を通じて図中Y方向に走査され、これによりウエハ8上に転写される。このときのEUV光の斜め入射の入射角度θ(例えば4°)は、図中X軸回りの角度となる。このことから、マスクパターンの走査方向と平行な方位に延びるパターン構成要素、すなわち射影ベクトルの方向と平行な辺を具備するパターン構成要素については、これを縦(V;vertical)線とする。また、マスクパターンの走査方向と垂直な方位に延びるパターン構成要素、すなわち射影ベクトルの方向と直交する辺を具備するパターン構成要素については、これを横(H;horizontal)線とする。

0011

図6は、EUV光が斜め入射した場合に得られる転写後のパターン線幅のVH差をシミュレーションした結果の一具体例を示す説明図である。一般にパターン線幅のVH差を厳密にシミュレーションする場合には反射型マスク2上の吸収膜2bの厚さ(図4参照)を考慮した三次元的な電磁場シミュレーションが必要となるが、図例では、吸収膜2bの厚さが「0」であると仮定して二次元構造バイナリマスクにEUV光が斜め入射した場合で近似している。そして、図例のシミュレーション結果は、EUV光の露光波長=13.5nm、NA=0.25、σ=0.70、マスク上入射角度=4°(X軸回り)、投影倍率4倍、ウエハ上でのラインアンドスペースパターン幅=50nmといった条件下で、そのラインアンドスペースのV線およびH線毎のウエハ上での転写線幅を計算したものである。このシミュレーション結果によれば、フォーカスレンジ±0.1μmのレンジにおいては、VH線幅差が4nm程度存在することがわかる。また、V線、H線それぞれのフォーカスレンジ内のバラツキが、2倍程度となっていることがわかる。

0012

このように、反射型マスク2にEUV光が斜め入射する場合には、その射影ベクトルに対するマスクパターンの方位によって、ウエハ8上に転写するパターン線幅に差が生じ、結果として転写像の解像度に悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。ただし、従来、VH線幅差を排除するための補正については種々の技術が提案されているが、そのVH線幅差の要因となる露光時のEUV光入射角度に応じた解像度のマージン差については、これを改善するための技術は特に提案されていなかった。また、反射型マスク2上のパターンの繰り返し周期性(ピッチ)、すなわち疎密性によっても転写パターン線幅は変化するが(以下、この特性を「OPE(Optical Proximity Effect)特性」という)、このOPE特性もEUV光の入射角度に応じて変動してしまう。

発明が解決しようとする課題

0013

そこで、本発明は、上述したようなVH線幅差、すなわち射影ベクトルに対するマスクパターンの方位によって生じる影響を、例えばマスクパターンの補正に依るのではなく、原理的に生じないようにすることで、転写像の位置ずれや変形(パターン幅の歪み)等を招くことなく、転写像の解像度のマージン差を改善することのできる露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。

0014

本発明は、上記目的を達成するために案出された露光方法である。すなわち、極短紫外光の反射型マスクを用いて被露光体上に所望パターンを転写するための露光方法であって、前記所望パターンに対応するマスクパターンのパターン構成要素を前記極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割して、同一方向のパターン構成要素群のみからなるマスクパターンの反射型マスクを各方向別にそれぞれ用意し、各方向別の反射型マスクのそれぞれについて前記極短紫外光の照射およびその反射による前記被露光体上へのパターン転写を順次行うとともに、ある反射型マスクから他の反射型マスクへの切り換えの際に、前記他の反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度が、前記ある反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度と同一となるように、前記他の反射型マスクおよび前記被露光体を前記射影ベクトルに対して回転させることを特徴とする。

0015

また、本発明は、上記目的を達成するために案出されたマスク製造方法である。すなわち、極短紫外光を反射して被露光体上に所望パターンを転写する反射型マスクを作成するためのマスク製造方法であって、前記所望パターンに対応するマスクパターンのパターン構成要素を前記極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割し、同一方向のパターン構成要素群のみからなるマスクパターンの反射型マスクを各方向別にそれぞれ形成して、各方向別の反射型マスクを、当該反射型マスクおよび前記被露光体を前記射影ベクトルに対して回転させて各反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度を常に同一とし得るように、それぞれ構成することを特徴とする。

0016

また、本発明は、上記目的を達成するために案出された半導体装置の製造方法である。すなわち、極短紫外光の反射型マスクを用いて被露光体上に所望パターンを転写するリソグラフィ工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記所望パターンに対応するマスクパターンのパターン構成要素を前記極短紫外光の射影ベクトルに対する方向別に分割して、同一方向の構成要素群のみからなるマスクパターンの反射型マスクを各方向別にそれぞれ用意し、各方向別の反射型マスクのそれぞれについて前記極短紫外光の照射およびその反射による前記被露光体上へのパターン転写を順次行うとともに、ある反射型マスクから他の反射型マスクへの切り換えの際に、前記他の反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度が、前記ある反射型マスクのパターン構成要素と前記射影ベクトルとの角度と同一となるように、前記他の反射型マスクおよび前記被露光体を前記射影ベクトルに対して回転させることを特徴とする。

課題を解決するための手段

0017

上記手順の露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法によれば、被露光体上に形成すべき所望パターンに対応するマスクパターンを、例えばV線のパターン構成要素とH線のパターン構成要素といったように各方向別に分割し、それぞれの方向別の反射型マスクを用意する。そして、ある反射型マスクから他の反射型マスクへの切り換えの際には、他の反射型マスクおよび被露光体を射影ベクトルに対して回転させる。これにより、各反射型マスクのパターン構成要素と射影ベクトルとの角度が常に同一となる。したがって、極短紫外光が反射型マスクに対して斜め入射する場合であっても、その射影ベクトルとパターン構成要素との角度に依存して、転写パターンの線幅に差が生じてしまうことがなくなる。

0018

以下、図面に基づき本発明に係る露光方法、マスク製造方法および半導体装置の製造方法について説明する。ただし、ここでは、従来との相違についてのみ説明し、従来と同様の露光装置の構成(図3参照)および反射型マスク自体の構成(図4参照)についてはその説明を省略する。

0019

図1は、本発明に係る露光方法の概要を示す説明図である。ここで説明する露光方法は、半導体装置を製造するための一工程であるリソグラフィ工程において、被露光体であるウエハ上に当該半導体装置を構成するのに必要となるLSIパターンを転写するためのものである。さらに詳しくは、EUV光(例えば、波長=13.5nm)の反射型マスクを用いて、その反射型マスク上に形成されたマスクパターンをウエハ上に転写して、そのウエハ上にLSIパターンを形成するためのものである。

0020

このときのマスクパターンとしては、例えば図1(a)に示すように、斜め入射されるEUV光の射影ベクトルの方向に対して、平行な方位に延びるV線のパターン構成要素11aと、垂直な方位に延びるH線のパターン構成要素11bとからなるものが挙げられる。このようなマスクパターンをウエハ上に転写するのにあたっては、先ず、以下に述べるような手順で、反射型マスクを用意(形成)する。

0021

図2は、本発明に係るマスク製造方法の一手順の流れを示すフローチャートである。図例のように、本実施形態で用いる反射型マスクの形成にあたっては、はじめに、ウエハ上に形成すべきLSIパターンに対応するマスクパターンの入力設計データ(パターン全体のデータ)を取得する(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。入力設計データとしては、例えばCAD(Computer AidedDesign)データが考えられる。そして、その入力設計データを、V線のパターン構成要素11aに対応するV線データと、H線のパターン構成要素11bに対応するH線データとに分割する。

0022

具体的には、先ず、入力設計データについて、X方向のみアンダーサイズオーバーサイズでX方向所望寸法消去し(S102)、X方向のみ図形データを抽出する(S103)。なお、このときの入力設計データ上における座標空間は、露光時における座標空間と一致している。したがって、例えば、X方向に延びる図形データはH線データに相当し、Y方向(露光装置の操作方向)に延びる図形データはV線データに相当する。X方向のみ図形データを抽出した後は、続いて、入力設計データから当該X方向のみ図形データを差し引いて(S104)、残りの図形データを抽出する(S105)。この残りの図形データがY方向に延びる図形データ、すなわちV線データに相当することになる。このように、反射型マスクの形成にあたっては、マスクパターンの入力設計データを、EUV光の射影ベクトルの方向に対する方向別に、V線データとH線データとに分割する。

0023

そして、その分割したV線データおよびH線データを基に、図1(b)に示すように、V線のパターン構成要素11aのみからなるマスクパターンが形成されたV線対応マスク12aと、H線のパターン構成要素11bのみからなるマスクパターンが形成されたH線対応マスク12bとを、それぞれ形成する。このようにして、各方向別の反射型マスク12a,12bをそれぞれ用意するのである。

0024

なお、V線対応マスク12aおよびH線対応マスク12bの形成手法自体については、従来と同様に行えばよいため、ここではその説明を省略する。また、これらのマスクの基となる入力設計データのV線データおよびH線データへの分割についても、必ずしも上述した手順で行う必要はなく、他の公知である画像処理技術を利用しても構わないことは勿論である。

0025

V線対応マスク12aおよびH線対応マスク12bを用意した後は、先ず、そのうちのいずれか一方を用いて、そのマスクパターンをウエハ8上に転写する。すなわち、V線対応マスク12aまたはH線対応マスク12bのいずれか一方に対して、EUV光を照射して、その反射光をウエハ8上に到達させることにより、そのウエハ8上にV線のパターン構成要素11aのみからなるマスクパターンまたはH線のパターン構成要素11bのみからなるマスクパターンのいずれかを形成する。

0026

いずれか一方のパターン像の転写後には、続いて、他方の反射型マスク12a,12bを用いて、そのマスクパターンをウエハ8上に転写する。例えば、既にV線対応マスク12aを用いた露光転写を完了している場合には、続いてH線対応マスク12bを用いた露光転写を行う。ただし、このときに、他方の反射型マスクである、例えばH線対応マスク12bについては、EUV光の射影ベクトルに対する相対位置を略90°回転させる。さらには、図1(c)に示すように、そのマスクパターンが転写されるウエハ8についても、EUV光の射影ベクトルに対する相対位置を略90°回転させる。

0027

これにより、EUV光の照射対象を、他方の反射型マスクである、例えばH線対応マスク12bに切り換えても、そのH線対応マスク12bのパターン構成要素11bとEUV光の射影ベクトルとがなす角度は、先に露光転写を完了しているいずれか一方の反射型マスクである、例えばV線対応マスク12aのパターン構成要素11aとEUV光の射影ベクトルとがなす角度と同一になる。しかも、ウエハ8についても略90°回転させていることから、例えばH線対応マスク12bへの切り換え時にそのH線対応マスク12bを略90°回転させても、ウエハ8上には所望通りのパターン転写像が形成されることになる。

0028

以上のように、本実施形態においては、EUV光の射影ベクトルに対する方向別にマスクパターンを二分割してV線対応マスク12aとH線対応マスク12bとを用意し、各反射型マスク12a,12bを用いたパターンの露光転写を順次行うとともに、その反射型マスク12a,12bを一方から他方へ切り換える際に、当該他方のマスクおよびウエハ8を回転させるといった二回露光を行うようになっている。そのため、EUV光が各反射型マスク12a,12bに対して斜め入射する場合であっても、そのEUV光の射影ベクトルと各反射型マスク12a,12bのパターン構成要素11a,11bがなす角度が常に同一となる。したがって、例えばマスクパターンの補正に依らなくても、射影ベクトルとパターン構成要素11a,11bとの角度に依存する悪影響が原理的に生じないので、転写像の位置ずれや変形(パターン幅の歪み)等の発生を極力回避することができ、結果としてマスクパターンの方位が転写像の解像度に悪影響を及ぼしてしまうのを防ぐことができる。

0029

特に、本実施形態で説明したように、二回露光をV線対応マスク12a→H線対応マスク12bの順で行い、パターン構成要素11a,11bの延びる方向が常にEUV光の射影ベクトルの方向に沿うようにすれば、そのEUV光が斜め入射する場合であっても、ウエハ8上の転写像の解像度を向上させる上で非常に有効なものとなる。

発明を実施するための最良の形態

0030

なお、ウエハ8上にLSIパターンを形成する場合であれば、そのパターンが主にV線およびH線に延びる構成要素からなるため、本実施形態で説明したように、V線対応マスク12aおよびH線対応マスク12bを用意して二回露光を行うことが、解像度や処理効率答の観点からも有効であるが、本発明は必ずしもV線およびH線に対応した二回露光に限定されるものではない。例えば、EUV光の射影ベクトルに対する方向別に反射型マスクを用意して、各方向別についての順次露光と相対位置回転とを行うのであれば、三回以上に分割して露光を行っても構わない。つまり、以上に説明した実施形態は本発明を実現した一例に過ぎず、これに限定されるものでないことはいうまでもない。

図面の簡単な説明

0031

以上に説明したように、本発明のよれば、射影ベクトルに対するマスクパターンの方位によって生じる影響を、例えばマスクパターンの補正に依るのではなく、複数回の分割露光によって原理的に生じないようにすることができる。したがって、極短紫外光が各反射型マスクに対して斜め入射する場合であっても、転写像の位置ずれや変形(パターン幅の歪み)等を招くことなく、転写像の解像度のマージン差を従来よりも改善することができるようになる。

図1
本発明に係る露光方法の概要を示す説明図であり、(a)〜(c)はその一手順を示す図である。
図2
本発明に係るマスク製造方法の一手順の流れを示すフローチャートである。
図3
反射型の投影光学系を構成する露光装置の一例を示す説明図である。
図4
図3の露光装置にて用いられる反射型マスクの構成例を示す斜視図である。
図5
マスクパターンの方位を説明するための概念図である。
図6
極短紫外光が斜め入射した場合に得られる転写後のパターン線幅のVH差をシミュレーションした結果の一具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
8…ウエハ、11a…V線のパターン構成要素、11b…H線のパターン構成要素、12a…V線対応マスク、12b…H線対応マスク

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