図面 (/)

技術 ペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法

出願人 帝人化成株式会社
発明者 丹藤和志田辺誠一竹谷豊
出願日 2002年6月13日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2002-172655
公開日 2004年1月22日 (17年1ヶ月経過) 公開番号 2004-018408
状態 拒絶査定
技術分野 第5-8族元素を含む化合物及びその製造 高分子組成物
主要キーワード 塩化水素捕捉剤 水素結合量 JIS規格 相対面積強度 工程負荷 ペンタエリスリトールジホスファイト化合物 水分気化 電量滴定
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年1月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

工業的に有利な生産性に優れた方法で、高純度ペンタエリスリトールジホスファイト化合物を製造するための原料となる、安定性に優れたペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法を提供する。

解決手段

有機溶媒共存下、三塩化リンペンタエリスリトールからペンタエリスリトールジクロロホスファイトを得るに際して、生成したペンタエリスリトールジクロロホスファイトを、その溶液または懸濁液から単離せず、かつ、不活性気体雰囲気下で、該溶液または懸濁液を40〜120℃に加熱した後、冷却することを特徴とするペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

概要

背景

フェノキシ基リン原子に結合しているペンタエリスリトールジホスファイト化合物は、酸化防止剤、あるいは、UV光安定剤として実用されており、その多岐にわたる製造方法も多数の特許、文献に記載されている。例えば、米国特許5,103,035、特公昭61−165397号が挙げられる。かかる化合物は、副生する塩化水素によって分解されにくい為、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトと対応するフェノールの反応によって容易に製造可能である。

概要

工業的に有利な生産性に優れた方法で、高純度のペンタエリスリトールジホスファイト化合物を製造するための原料となる、安定性に優れたペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法を提供する。有機溶媒共存下、三塩化リンペンタエリスリトールからペンタエリスリトールジクロロホスファイトを得るに際して、生成したペンタエリスリトールジクロロホスファイトを、その溶液または懸濁液から単離せず、かつ、不活性気体雰囲気下で、該溶液または懸濁液を40〜120℃に加熱した後、冷却することを特徴とするペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。 なし

目的

本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、工業的に有利な生産性に優れた方法で、高純度のペンタエリスリトールジホスファイト化合物を製造するための原料となる、安定性に優れたペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

有機溶媒共存下、三塩化リンペンタエリスリトールから下記式(1)で示されるペンタエリスリトールジクロロホスファイトを得るに際して、生成したペンタエリスリトールジクロロホスファイトを、その溶液または懸濁液から単離せず、かつ、不活性気体雰囲気下で、該溶液または懸濁液を40〜120℃に加熱した後、冷却することを特徴とするペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

請求項2

請求項1において、有機溶媒が、炭化水素ハロゲン含有炭化水素及び含酸素炭化水素からなる群より選ばれる1種又は2種以上からなる不活性溶媒であり、かつ有機溶媒中の含水率が1000ppm以下である請求項1記載のペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

請求項3

請求項1において、三塩化リンの純度が98%以上であり、ペンタエリスリトールの純度が98%以上であり、かつペンタエリスリトールの含水率が1000ppm以下である請求項1記載のペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

請求項4

請求項1において、三塩化リンとペンタエリスリトールの反応に際して、反応系内の温度を−10℃〜90℃に保持する請求項1記載のペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

請求項5

請求項1において、三塩化リンとペンタエリスリトールの反応に際して、リン塩素結合と反応しない有機塩基化合物触媒として用い、かつ、該化合物存在割合が三塩化リンに対して0.1モル%〜100モル%である請求項1記載のペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

請求項6

請求項1において、三塩化リンをペンタエリスリトールに対して195モル%〜240モル%用いる請求項1記載のペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、特定の構造を有するペンタエリスリトールジホスファイト化合物原料である、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法に関する。更に詳しくは、難燃剤結晶核剤可塑剤酸化防止剤等の添加剤として使用でき、殊に樹脂用酸化防止剤として優れた効果を有するペンタエリスリトールジホスファイト化合物の主要原料であるペンタエリスリトールジクロロホスファイト製造方法に関する。

0002

フェノキシ基リン原子に結合しているペンタエリスリトールジホスファイト化合物は、酸化防止剤、あるいは、UV光安定剤として実用されており、その多岐にわたる製造方法も多数の特許、文献に記載されている。例えば、米国特許5,103,035、特公昭61−165397号が挙げられる。かかる化合物は、副生する塩化水素によって分解されにくい為、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトと対応するフェノールの反応によって容易に製造可能である。

0003

しかしながら、アルコキシ基がリン原子に結合しているペンタエリスリトールジホスファイト化合物に関しては、酸化防止剤、あるいは、UV光安定剤として有用性が認められているものの、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトと対応するアルコールの反応とで副生する塩化水素のために、生成したペンタエリスリトールジホスファイト化合物が分解し、高収率回収できないという問題があった。塩化水素捕捉剤として塩基化合物を併用することによって、該化合物の回収率は向上するが、原料であるペンタエリスリトールジクロロホスファイトにも相当量の塩化水素が含まれているため、十分な回収率は得られていなかった。

背景技術

0004

そこで、塩化水素の含有量が少ないペンタエリスリトールジクロロホスファイトを製造し、安定に保存する方法が求められている。しかし、リンハロゲン結合を持つ該ホスファイトは、保存性が悪く、保存処理中に変性する事例も多く、保存単離については殆ど知見がないに等しい状況であった。従って、実質的な検討がなされておらず、工業的な見地から種々問題を内在していた。

0005

本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、工業的に有利な生産性に優れた方法で、高純度のペンタエリスリトールジホスファイト化合物を製造するための原料となる、安定性に優れたペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法を提供することにある。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明者は、前記目的を達成すべく誠意検討した結果、ペンタエリスリトールジクロロホスファイト溶液または懸濁液を特定の方法で処理することにより、本来不安定な該ペンタエリスリトールジクロロホスファイト化合物の安定性を向上させることを見出し、さらに好適には高純度の原料を使用することにより、工程負荷を低減させ、かつ、高収率で高純度のペンタエリスリトールジクロロホスファイトが得られることを見出し、本発明に至った。

0007

すなわち、本発明は、有機溶媒共存下、三塩化リンペンタエリスリトールから下記式(1)で示されるペンタエリスリトールジクロロホスファイト(3,9−ジクロロ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン)を得るに際して、生成したペンタエリスリトールジクロロホスファイトを、その溶液または懸濁液から単離せず、かつ、不活性気体雰囲気下で、該溶液または懸濁液を40〜120℃に加熱した後、冷却することを特徴とするペンタエリスリトールジクロロホスファイトの製造方法に関する。

0008

【化2】

0009

三塩化リンとペンタエリスリトールの反応は既に公知であり、例えば、米国特許5,103,035明細書、特公昭61−165397号に述べられている。この反応では、ペンタエリスリトールに対して4倍モル量の塩化水素が発生するため、特に、このペンタエリスリトールジクロロホスファイトを反応中間体として使用するに際しては、過剰の塩化水素を除去することが必要となる。

0010

本発明では、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトを溶液または懸濁液から単離せずに、そのまま次の反応に用いることで、不安定なペンタエリスリトールジクロロホスファイトの分解を抑制することができる。更に、次の反応に移行するに際して、不活性気体雰囲気下で、事前に該溶液または懸濁液を40〜120℃、さらに好ましくは、50〜100℃で加熱処理することで、過剰の塩化水素を除去することができる。

0011

本反応に使用される溶媒として、炭化水素ハロゲン含有炭化水素、含酸素炭化水素から選ばれる1種又は2種以上からなる不活性溶媒を挙げられる。かかる溶媒は、ペンタエリスリトール、三塩化リン及び/又は有機窒素含有塩基化合物と反応しない不活性な溶媒であれば良い。中でも反応の進行を潤滑にし、原料、及び、反応生成物が溶解するものが望ましい。更には本発明で得られたペンタエリスリトールジクロロホスファイトの溶液または懸濁液を原料とする反応においても不活性なものが好ましい。この様なものとしては、ヘキサンヘプタンオクタンデカンドデカンジエチルエーテルジプロピルエーテルジブチルエーテルテトラヒドロフランジオキサン塩化メチレンクロロホルム四塩化炭素酢酸エチルベンゼンクロロベンゼンオルトジクロロベンゼントルエンキシレンエチルベンゼンプロピルベンゼンブチルベンゼン等が挙げられる。好ましくは、ヘキサン、デカン、ドデカン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。更に好ましくは、ヘキサン、ドデカン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンが挙げられる。

0012

これらの溶媒の含水率は1000ppm以下であることが望ましい。この含水率以上では、原料の三塩化リンの加水分解が、特に加熱条件下では促進することが認められるため好ましくない。かかる観点から、反応系の含水率としては、500ppm以下、さらに望ましくは、200ppm以下が好ましい。

0013

本反応に用いられる三塩化リンは、その純度が98%以上であることが望ましい。高純度の三塩化リンは、例えば市販品を不活性気体雰囲気下で蒸留することにより得られる。三塩化リンの純度はガスクロマトグラフィーで定量することができ、またJIS K8404−1887に示される様に、化学反応での定量が可能である。

0014

本反応に用いられるペンタエリスリトールは、その純度が98%以上であり、かつ、含水率が1000ppm以下であることが望ましい。高純度のペンタエリスリトールは、主として市販品を水から再結晶して、高分子量不純物を除去することにより得ることができる。また、低含水率のペンタエリスリトールは、反応に用いる直前加熱乾燥させることにより得ることができる。ペンタエリスリトールの純度はガスクロマトグラフィーで定量可能であり、JIS K1510−1993に示される様に、化学反応での定量化も可能である。ペンタエリスリトールの含水率は、カールフィッシャー法で定量可能であり、前記JIS規格に示されている乾燥減量からも定量が可能である。

0015

本反応におけるペンタエリスリトールに対する三塩化リンのモル比は、195モル%〜240モル%が好ましい。より好ましくは200モル%〜220モル%である。

0016

三塩化リンとペンタエリスリトールとの反応方法として、ペンタエリスリトールの懸濁液に三塩化リンを滴下する、三塩化リンにペンタエリスリトールの懸濁液を滴下する、三塩化リンにペンタエリスリトール粉末を添加する等、種々の方法が適用できる。中でも、ペンタエリスリトールの懸濁液に三塩化リンを滴下することが作業効率の点から好ましい。

0017

本反応では、反応系内の温度を、−10℃〜90℃、より好ましくは、0℃〜80℃になるように保てばよい。

0018

本反応を効率よく進行させるためには、触媒が必要である。かかる触媒として、リン−塩素結合と反応しない有機塩基化合物が好ましく用いられる。本発明に用いられるリン−塩素結合と反応しない有機塩基化合物とは、例えば窒素水素結合及び、または酸素−水素結合を有しない有機塩基化合物である。これらの結合を有しないとは、該化合物中の窒素−水素結合及び酸素−水素結合量が5000ppm以下好ましくは1000ppm以下さらに好ましくは500ppm以下しか含まれていないということである。

0019

リン−塩素結合と反応しない有機塩基化合物としては、脂肪族又は芳香族の、非環状又は環状アミン類、アミド類が挙げられる。これらの化合物の一例としては、トリメチルアミントリエチルアミントリn−プロピルアミン、トリ−イソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミンメチルジエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミントリフェニルアミントリベンジルアミン、トリフェネチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N,N’,N’−テトラエチルメタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、1−メチルピロール、1−エチルピロール、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジンオキサゾールチアゾール、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール、1−メチルピラゾール、1−メチルピペリジン、1−エチルピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジンピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、N,N−ジエチル−4−アミノピリジン、2−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、ピリダジンピリミジンピラジンキノリンイソキノリンキヌクリジンキナゾリン、9−メチルカルバゾールアクリジンフェナントリジンヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジエチルプロパンアミド、N,N−ジメチルベンズアミド、N−メチル−2−ピロリジノンN−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドンなどが挙げられる。

0020

中でもトリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、4−メチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルホルムアミド、4−ビニルピリジンスチレン共重合体が好ましく、特にトリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。

0021

また、上記の化合物がポリマー中化学的に結合された化合物でもよい。例えばポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(2−ビニルピリジン)、4−ビニルピリジンとスチレンの共重合体などが挙げられる。

0022

該有機塩基化合物の存在割合は、三塩化リンに対して0.1モル%〜100モル%である。実用上、この量比は、1〜20モル%が望ましい。

0023

反応系は、常時不活性気体雰囲気下に保つことが必要である。かかる目的のためには、窒素、アルゴンらの不活性気体を反応系内に流せばよい。更には、この一部気体が系外に出ることで、発生するハロゲン化水素を同時に除去できるので、不活性気体を反応系内に滞留させるよりも反応系内を流す方が好ましい。

0024

本発明により得られたペンタエリスリトールジクロロホスファイトの溶液または懸濁液は、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトを単離せず、そのまま溶液または懸濁液として、種々のアルコールと反応させることにより、高収率で高純度のペンタエリスリトールジホスファイト化合物を得ることができる。

0025

【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。これらの実施例は、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものではない。

0026

実施例中の各種特性の測定は以下の方法で行った。
(1)三塩化リンの純度
JIS K8404−1887に準拠し、三塩化リンを加水分解させた後、0.1mol/L硝酸銀水溶液電位差滴定を行い、算出した。
(2)ペンタエリスリトールの純度
JIS K1510−1993に準拠し、ペンタエリスリトール水溶液ベンズアルデヒドメタノール溶液塩酸を加え、生じた沈殿の重量から算出した。
(3)含水率
(A)ペンタエリスリトール
三菱化成工業株式会社製の微量水分測定装置:CA−05型
水分気化装置:VA−05型
を用いて電量滴定試薬の含水率を求めた。
(B)触媒・溶媒
三菱化学株式会社製の電量滴定式水分測定装置:CA−06型
を用いて電量滴定により試薬の含水率を求めた。
(4)生成物選択率
Varian社製300MHNMR測定装置を用い、重クロロホルムを溶媒として室温にて31P NMR測定を行い、スペクトル中の全ピークに対する目的物のピークの相対面積強度比から求めた。

0027

実施例で使用した各原料は以下に示したとおりである。
(1)ペンタエリスリトール
広栄化学工業株式会社のペンタリット−S(純度99.4%)を、予め乾燥させたものを使用した。含水率は38ppmであった。
(2)三塩化リン
シダ化学株式会社から購入した純度99%以上の三塩化リンを、予め窒素気流下で蒸留したものを用いた。
(3)触媒
ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、トリエチルアミンは、和光純薬工業株式会社から購入した特級グレードを用い、特に、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、トリエチルアミンについては、予め含水率を50ppm以下にしたものを用いた。
(4)溶媒
和光純薬工業株式会社から購入した特級グレードを、含水率が50ppm以下になるように乾燥させてから用いた。含水率は以下のとおりであった。

0028

トルエン:3ppm
キシレン:3ppm
クロロベンゼン:5ppm

0029

[実施例1]
撹拌装置還流冷却管滴下漏斗オイルバスを備えた100mL三口フラスコに、ペンタエリスリトール2.75g(20.2mmol)、ピリジン77.7mg(1.0mmol)、トルエン8.0mLを仕込んだ。窒素気流下、室温で滴下漏斗より三塩化リン5.76g(42.0mmol)を約15分かけて滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後60℃に加熱し、更に20分攪拌した後放冷した。発生する塩化水素は、還流冷却管を通して反応系外水酸化ナトリウム水溶液に吸収させた。

0030

生じた白色懸濁液について31P NMRを測定したところ、3,9−ジクロロ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン(以下、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトと呼ぶ)が96.5%の選択率で検出された。

0031

続いて、該懸濁液に、ピリジン3.35g(42.4mmol)を仕込んだ。窒素気流下、5℃で、ベンジルアルコール4.36g(40.3mmol)とトルエン4.0mLの混合液を約30分かけて滴下し、20℃で30分攪拌した。

0032

生じた白色懸濁液について31PNMRを測定したところ、3,9−ビス((フェニルメチルオキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン(以下ペンタエリスリトールジベンジルホスファイトと呼ぶ)が94.3%の選択率で検出された。

0033

[実施例2]
撹拌装置、還流冷却管、滴下漏斗、オイルバスを備えた100mL三口フラスコに、ペンタエリスリトール3.12g(22.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド80.0mg(1.1mmol)、キシレン9.1mLを仕込んだ。窒素気流下、室温で滴下漏斗より三塩化リン6.60g(48.1mmol)を約15分かけて滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後60℃に加熱し、更に20分攪拌した後放冷した。発生する塩化水素は、還流冷却管を通して反応系外の水酸化ナトリウム水溶液に吸収させた。

0034

生じた白色懸濁液について31P NMRを測定したところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが96.1%の選択率で検出された。

0035

続いて、該懸濁液に、トリエチルアミン4.78g(47.2mmol)を仕込んだ。窒素気流下、20℃で、ベンジルアルコール5.00g(46.2mmol)とキシレン4.3mLの混合液を約30分かけて滴下し、20℃で30分攪拌した。

0036

生じた白色懸濁液について31PNMRを測定したところ、ペンタエリスリトールジベンジルホスファイトが93.8%の選択率で検出された。

0037

[実施例3]
撹拌装置、還流冷却管、滴下漏斗、オイルバスを備えた100mL三口フラスコに、ペンタエリスリトール2.72g(20.0mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン132.4mg(1.1mmol)、クロロベンゼン7.9mLを仕込んだ。窒素気流下、室温で滴下漏斗より三塩化リン5.73g(41.7mmol)を約15分かけて滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後60℃に加熱し、更に20分攪拌した後放冷した。発生する塩化水素は、還流冷却管を通して反応系外の水酸化ナトリウム水溶液に吸収させた。

0038

生じた白色懸濁液について31P NMRを測定したところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが94.3%の選択率で検出された。

0039

続いて、該懸濁液に、トリエチルアミン4.23g(41.8mmol)、クロロベンゼン7.9mLを仕込んだ。窒素気流下、20℃で、ベンジルアルコール4.33g(40.0mmol)とクロロベンゼン3.5mLの混合液を約30分かけて滴下し、20℃で30分攪拌した。

0040

生じた白色懸濁液について31PNMRを測定したところ、ペンタエリスリトールジベンジルホスファイトが93.1%の選択率で検出された。

0041

[比較例1]
実施例1において、反応終了後に加熱しないでそのまま放置した。この時、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトは96.6%の選択率で検出されていた。

0042

続いて、実施例1と同様に、該懸濁液に、ピリジン3.36g(42.5mmol)を仕込んだ。窒素気流下、5℃で、ベンジルアルコール4.37g(40.4mmol)とトルエン4.1mLの混合液を約30分かけて滴下し、20℃で30分攪拌した。

0043

生じた白色懸濁液について31PNMRを測定したところ、ペンタエリスリトールジベンジルホスファイトの選択率が80.1%に低下した。

0044

[参考例1]
実施例1において、トルエンの代わりにメタノール(含水率2000ppm)を反応溶媒として用いたところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトは全く得られなかった。

0045

[参考例2]
実施例1において、純度96%のペンタエリスリトール(含水率6000ppm)を2.75g(20.2mmol)、純度96%三塩化リン5.76g(42.0mmol)を用いたところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが80.9%の選択率で検出された。

0046

[参考例3]
実施例1において、三塩化リン滴下時の反応温度を80℃とし、そのまま1時間攪拌したところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが65.3%の選択率で検出された。

0047

[参考例4]
実施例1において、ピリジンの代わりに塩化マグネシウムを触媒として用いたところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが38.7%の選択率で検出された。

0048

[参考例5]
実施例1において、ピリジンを用いなかったところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが20.6%の選択率で検出された。

課題を解決するための手段

0049

[参考例6]
実施例1において、ペンタエリスリトール2.73g(20.0mmol)、三塩化リン4.21g(30.7mmol)、すなわちペンタエリスリトールに対する三塩化リンのモル比を153モル%としたところ、ペンタエリスリトールジクロロホスファイトが26.3%の選択率で検出された。

発明の効果

0050

本発明によれば、難燃剤、結晶核剤、可塑剤、酸化防止剤等の添加剤として使用でき、殊に樹脂用酸化防止剤として優れた効果を有するペンタエリスリトールジホスファイト化合物の主要原料であるペンタエリスリトールジクロロホスファイトを、高収率、高純度で製造でき、かつ、保存安定性に優れるため、その工業的有用性は高い。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 旭化成株式会社の「 セルロース粉末」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】本発明は、セルロースと多糖類からなるセルロース複合体であって、前記セルロース複合体の0.1質量%水分散体を遠心分離処理して得られる沈殿物のX線小角散乱(SAXS)解析によるブラッグス... 詳細

  • 日産化学株式会社の「 硬化膜形成組成物、配向材および位相差材」が 公開されました。( 2021/01/07)

    要旨】【課題】配向材として使用されて、その上に重合性液晶の層が配置されたときに、優れた液晶配向性、光透過性及び溶剤耐性を示す硬化膜を比較的低温及び短時間の条件にて形成する硬化膜形成組成物を提供すること... 詳細

  • 昭和電工株式会社の「 重合体組成物、感光性樹脂組成物及びカラーフィルター」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題・解決手段】特定の構成単位を有し且つ酸価(mgKOH/g)の異なる2種以上の(メタ)アクリル酸系重合体と、溶剤と、反応性希釈剤と、光重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物であって、前記感光性樹脂組成... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ