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技術 衛生薄葉紙収納箱

出願人 大王製紙株式会社
発明者 船戸里織
出願日 2002年6月14日 (18年6ヶ月経過) 出願番号 2002-174251
公開日 2004年1月22日 (16年11ヶ月経過) 公開番号 2004-018010
状態 拒絶査定
技術分野 内容物取出用特殊手段をもつ容器・包装体 紙器 剛性または準剛性容器の細部
主要キーワード 起立角度θ 検討手順 傾倒モーメント 蓋部先端 実験水準 破断跡 設定予定 四角筒体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年1月22日)のものです。
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図面 (9)

課題

収納されたキッチンペーパー取り出し性に優れるとともに、また、開けた蓋部が開封後当初から起立状態となるように設定し易く、更には確実に起立状態に設定できる衛生薄葉紙収納箱を提供する。

解決手段

後面パネル5に折れ線aを介して上面パネル3が連設される一方、上面パネルの破断線6に沿って分断された一部が、前記折れ線をヒンジ軸hとして後方倒れ開状態の蓋部4となる衛生薄葉紙収納箱である。前記ヒンジ軸による閉方向への復元モーメントを弱めて開状態の蓋部を起立状態に維持すべく、前記蓋部は、ヒンジ軸近傍を始端Sとしてヒンジ軸を終端Eとする幅方向に括れた括れ部6bを有し、該始端よりも終端における蓋部幅の方が狭幅に設定されている。

概要

背景

従来から、キッチンペーパー等の家庭用衛生薄葉紙収納箱には、図8の側面図に示すような直方体紙箱11が使用されている。そして、その前面パネル9と上面パネル3とに跨る一部が、破断線に沿って分断開封されて、もって当該一部4が、上面パネル3との折れ線kをヒンジ軸hとして開閉可能な蓋部4となるようになっている。開封後は、この蓋部4を適宜開閉して、箱内に折り畳まれて収納された複数枚シート状キッチンペーパーを一枚ずつ取り出して使用する。

概要

収納されたキッチンペーパーの取り出し性に優れるとともに、また、開けた蓋部が開封後当初から起立状態となるように設定し易く、更には確実に起立状態に設定できる衛生薄葉紙収納箱を提供する。後面パネル5に折れ線aを介して上面パネル3が連設される一方、上面パネルの破断線6に沿って分断された一部が、前記折れ線をヒンジ軸hとして後方倒れ開状態の蓋部4となる衛生薄葉紙収納箱である。前記ヒンジ軸による閉方向への復元モーメントを弱めて開状態の蓋部を起立状態に維持すべく、前記蓋部は、ヒンジ軸近傍を始端Sとしてヒンジ軸を終端Eとする幅方向に括れた括れ部6bを有し、該始端よりも終端における蓋部幅の方が狭幅に設定されている。     

目的

本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、収納されたキッチンペーパーの取り出し性に優れるとともに、また、開けた蓋部が開封後当初から起立状態となるように設定し易く、更には確実に起立状態に設定できる衛生薄葉紙収納箱を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

後面パネル折れ線を介して上面パネル連設される一方、上面パネルの破断線に沿って分断された一部が、前記折れ線をヒンジ軸として後方倒れ開状態の蓋部となることを特徴とする衛生薄葉紙収納箱

請求項2

前記ヒンジ軸による閉方向への復元モーメントを弱めて開状態の蓋部を起立状態に維持すべく、前記蓋部は、ヒンジ軸近傍を始端としてヒンジ軸を終端とする幅方向に括れた括れ部を有し、該始端よりも終端における蓋部幅の方が狭幅に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生薄葉紙収納箱。

請求項3

前記蓋部は、前記上面パネルに折れ線を介して連設する前面パネルにまで跨って形成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱。

請求項4

前記上面パネルにおける破断線は、前記蓋部の側縁における前面パネル寄りの部分に凹または凸状の第1係合部を形成するように設定されており、前記蓋部を破断形成後に残存する上面パネルの両側縁部には、前記第1係合部の破断跡部として凸または凹状の第2係合部が対応形成され、該第1係合部と第2係合部とは、前記蓋部の閉止状態において互いに係合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱。

請求項5

前記蓋部の先端には、指掛用凹部を形成するための切取線が設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱。

請求項6

前記衛生薄葉紙収納箱は、坪量が300〜450g/m2の厚紙から形成される一方、ヒンジ軸からの蓋部の重心距離は3〜7cmであり、ヒンジ軸の単位長さに対する蓋部重量は1.0〜1.5g/cmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱。

技術分野

0001

本発明はキッチンペーパー等の衛生薄葉紙収納箱に関する。

背景技術

0002

従来から、キッチンペーパー等の家庭用衛生薄葉紙収納箱には、図8の側面図に示すような直方体紙箱11が使用されている。そして、その前面パネル9と上面パネル3とに跨る一部が、破断線に沿って分断開封されて、もって当該一部4が、上面パネル3との折れ線kをヒンジ軸hとして開閉可能な蓋部4となるようになっている。開封後は、この蓋部4を適宜開閉して、箱内に折り畳まれて収納された複数枚シート状キッチンペーパーを一枚ずつ取り出して使用する。

0003

しかしながら、この収納箱11は、蓋部4のヒンジ軸hを上面パネル3に有するために前記蓋部4が小さくなってしまい、もって、中に収納されたキッチンペーパーを取り出し難いという問題があった。

0004

また、キッチンペーパーは調理中での使用が多いため、片手で取り出せるように、蓋部4を開いた状態に維持できるのが好ましい一方、調理の際に飛散した油や水等からキッチンペーパーを適宜保護すべく、開状態の蓋部4はすぐ閉められるような位置にあるのが好ましい。すなわち、具体的には、開いた蓋部4が起立状態を維持できるのが望ましい。そして、この起立状態は、後方傾倒した蓋部4重心Pに作用する自重Wによるヒンジ軸h周り傾倒モーメントMwと、ヒンジ軸h自体の剛性による前方への復元モーメントMhとがバランスした時に達成される。

0005

しかしながら、特に開封後の当初においては、前記ヒンジ軸h自体の剛性が強いことに加えて、ヒンジ軸hを挟んで形成される、蓋部4とこれを支える上面パネル3との間の夾角αが鋭角になっており、前記傾倒モーメントMwに比べて復元モーメントMhが大きくなり過ぎる。このため、蓋部4をヒンジ軸h中心に後方へ倒して開けても、閉方向に戻されてしまい起立状態を維持させることは困難であり、キッチンペーパーの取り出しの都度、蓋部4を開けなければならず、その使用は甚だ不便であった。

0006

また、キッチンペーパーの製造メーカー側としても、収納箱のモデルチェンジの度に、起立状態を達成可能な蓋部を設計しようとするが、蓋部形状は主に意匠性やキッチンペーパーの取り出し性等から定まってしまうため、蓋部形状の変化を伴う前記蓋部自重Wおよび重心位置Pによる調整は行い難い。一方、ヒンジ軸hの剛性は、紙の坪量により変更可能であるが、この変更に伴い蓋部重量Wも変化してしまうため、その調整も甚だ困難であった。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、収納されたキッチンペーパーの取り出し性に優れるとともに、また、開けた蓋部が開封後当初から起立状態となるように設定し易く、更には確実に起立状態に設定できる衛生薄葉紙収納箱を提供することを目的とする。

0008

かかる目的を達成するために請求項1に示す発明は、衛生薄葉紙収納箱において、後面パネルに折れ線を介して上面パネルが連設される一方、上面パネルの破断線に沿って分断された一部が、前記折れ線をヒンジ軸として後方へ倒れて開状態の蓋部となることを特徴とする。

0009

上記発明によれば、上面パネルと後面パネルとの間の角部としての折れ線をヒンジ軸とすることにより蓋部を大きく形成することができて、当該収納箱内に収納された衛生薄葉紙の取り出しが容易となる。

0010

また、上面パネルと後面パネルとの間の角部としての折れ線をヒンジ軸としているので、蓋部を後方へ倒し易くなる。この理由は、前記蓋部が後方へ倒れた状態において、ヒンジ軸を挟んで形成される、蓋部とこれを支持する後面パネルとの間の夾角が鈍角となっているために、ヒンジ軸から付与される閉方向の付勢力が小さくなるからである。よって、開封後当初から蓋部を起立状態に維持させ易い。

0011

請求項2に示す発明は、請求項1に記載の衛生薄葉紙収納箱において、衛生薄葉紙収納箱において、前記ヒンジ軸による閉方向への復元モーメントを弱めて開状態の蓋部を起立状態に維持すべく、前記蓋部は、ヒンジ軸近傍を始端としてヒンジ軸を終端とする幅方向に括れた括れ部を有し、該始端よりも終端における蓋部幅の方が狭幅に設定されていることを特徴とする。

0012

上記発明によれば、蓋部は、ヒンジ軸近傍を始端としてヒンジ軸を終端とする幅方向に括れた括れ部を有する一方、該始端よりも終端における蓋部幅の方が狭幅に設定されているので、この終端での蓋部幅たるヒンジ軸長さを短くする方向には自由に調整できて、もってヒンジ軸剛性による閉方向への復元モーメントを弱める方向に自在に調整することができる。そして、この調整の際には、ヒンジ軸近傍の括れ部のみが変化するため、蓋部形状はほぼ変化しない。よって、蓋部重量および重心位置に基づく傾倒モーメントはほぼ一定に維持しつつ、ヒンジ軸剛性に基づく復元モーメントだけを独立に変更することができて、もって起立状態に容易に設定することができる。

0013

また、前記括れ部は、前記始端から終端までの所定範囲に亘って形成されているので、この所定範囲の間にて、蓋部幅を連続的かつなだらかに狭くしていくことができる。よって、括れ部における破断線も連続的かつなだらかに設定できて、もって蓋部の分断開封時に破断線を円滑に切断できて開封し易い。

0014

請求項3に示す発明は、請求項1または2のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱において、前記蓋部は、前記上面パネルに折れ線を介して連設する前面パネルにまで跨って形成されていることを特徴とする。

0015

上記発明によれば、前記蓋部は前面パネルに跨って形成されているので、蓋部を開けて形成される取出口を大きくすることができて、箱内に収納された衛生薄葉紙を取り出し易い。

0016

請求項4に示す発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱において、前記上面パネルにおける破断線は、前記蓋部の側縁における前面パネル寄りの部分に凹または凸状の第1係合部を形成するように設定されており、前記蓋部を破断形成後に残存する上面パネルの両側縁部には、前記第1係合部の破断跡部として凸または凹状の第2係合部が対応形成され、該第1係合部と第2係合部とは、前記蓋部の閉止状態において互いに係合することを特徴とする。

0017

上記発明によれば、蓋部に形成された第1係合部と、上面パネルの両側縁部に形成された第2係合部とが蓋部の閉止状態において係合するので、前記ヒンジ軸の折り癖に起因して浮き上がろうとする蓋部をしっかりと閉じることができて、もって箱内の衛生薄葉紙を衛生的に保つことができる。

0018

請求項5に示す発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱において、前記蓋部の先端には、指掛用凹部を形成するための切取線が設定されていることを特徴とする。

0019

上記発明によれば、蓋部を破断形成後は、前記指掛用凹部に指を引っかけることにより、前記蓋部を指一本で開けることが可能となる。

0020

請求項6に示す発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納箱において、前記衛生薄葉紙収納箱は、坪量が300〜450g/m2の厚紙から形成される一方、ヒンジ軸からの蓋部の重心距離は3〜7cmであり、ヒンジ軸の単位長さに対する蓋部重量は1.0〜1.5g/cmであることを特徴とする。

0021

上記発明によれば、一般的な衛生薄葉紙収納箱、つまり300〜450g/m2の坪量の厚紙製でかつヒンジ軸からの蓋部の重心距離が3〜7cmであるような収納箱に関しては、開封後の当初から、開状態の蓋部を確実に起立状態に設定することができる。

課題を解決するための手段

0022

すなわち、蓋部が最も起立角度が小さく起きた状態で起立するケースである、坪量が小さい300g/m2の厚紙からなり、かつ重心距離が小さい3cmというケースにあっても、ヒンジ軸の単位長さに対する蓋部重量の比率を1.0g/cm以上にしているので、開状態の蓋部自重による傾倒モーメントMwをヒンジ軸の剛性による復元モーメントMhに匹敵させる程度に大きくできて、もって蓋部は閉まること無く起立状態にすることができる。一方、蓋部が最も後方へ傾いて寝やすいケースである、坪量が大きい450g/m2の厚紙からなり、かつ重心距離が大きい7cmというケースにあっても、前記比率を1.5g/cm以下にしているので、開状態の前記傾倒モーメントMwが前記復元モーメントMhよりも大きくなりすぎないようにできて、もって蓋部が後方へ大きく倒れてしまうことを防止できる。

0023

以下、本発明に係る実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態としての衛生薄葉紙収納箱の蓋部を開けた状態での斜視図、図2は開封前の衛生薄葉紙収納箱の斜視図、図3は蓋部を開けた状態での衛生薄葉紙収納箱の側面図である。また、図4は前記衛生薄葉紙収納箱用ブランク展開図である。

0024

図1に示す本実施形態に係る収納箱1は、坪量が300〜450g/m2の厚紙(化学パルプ、またははり合わせ板紙からなる紙)からなり、組立後には、幅が250mm、奥行が120mm、そして高さが80mmの直方体形状になるものである。

0025

この箱内には、2枚重ねを一組とする198×229mmの矩形状キッチンペーパーが二つ折りの状態で、高さ方向に例えば75組が重ねられて収納されている。そして、前記収納箱1に設定された後記破断線6に沿って、前面パネル9と上面パネル3とに跨る蓋部4を分断形成して開封し、開封後は、この蓋部4を適宜開閉してキッチンペーパーを一枚ずつ取り出せるようになっている。
尚、上記寸法は代表値であって、適宜変更しても良いのは言うまでもない。

0026

この収納箱1のブランクを図4に示すが、このブランクは、長方形の上面パネル3の長辺の一方に折れ線a,bを介して、後面パネル5および底面パネル7がこの順に連設される一方、前記上面パネル3のもう一方の長辺に折れ線c,dを介して前面パネル9および糊代片11がこの順に連設され、また上面パネル3、後面パネル5、底面パネル7、および前面パネル9の残る両辺のそれぞれに折り込みフラップF3,F5,F7,F9が連設された構成となっている。

0027

尚、前記折れ線a,b,c,dには折れ易くするため、ステンレス刃厚さ1.6mmを押し込み深さ0.3mmで型押しして加工した罫線が引かれている。この罫線は、折れ線に適度な折れ曲がり易さを与えるとともに、150回(シート入り数50〜150組)程度の開閉に対しても安定した折れ曲がりの復元モーメントを与えることができるものである。

0028

このうちの前面パネル9および上面パネル3の両者には、これらに跨る蓋部4を分断形成するための破断線6たるミシン目が、両パネル9,3の幅方向の中央線に関して線対称に設定されている。

0029

この破断線6の外観は、トランプスペードマークの上部を水平に裁断してなる裁頭スペードマーク状を呈しており、そのスペードマーク6の上部側が前面パネル9に位置し、スペードマーク6の下部側が上面パネル3に位置するように描かれている。但し、前記折れ線a上に位置するスペードマーク6の下端縁6aにはミシン目は設定されず、もってこの下端縁6aは、図1に示す開封後においては蓋部4を開閉するためのヒンジ軸hとして機能する。

0030

尚、図1に示すように、この蓋部4の分断形成後にあっても、前面パネル9の下端部9aおよび両側縁部9bと、上面パネル3の両側縁部3bとは収納箱1側に残存するようになっており、もって蓋部4を開けた状態でも収納箱1は、箱内のキッチンペーパーを確実に保持するようになっている。

0031

ここで、図4に示すように前記破断線6たる裁頭スペードマーク6の括れ部6bは、前記ヒンジ軸h近傍を始端Sとしヒンジ軸hを終端Eとするように形成されている。そして、この括れ部6bにおける蓋部幅は、前記始端Sよりも終端Eにおける方が狭幅に設定されている。よって、この終端Eの蓋部幅たるヒンジ軸長さは、短くする方向について何等拘束条件なく自在に設定することができる。

0032

また、この設定の際には、この設定値によってはヒンジ軸h近傍の括れ部6bのみが変化するだけであり、蓋部4の全体形状は概ね変化しない。よって、蓋部重量Wおよび重心位置Pに基づく傾倒モーメントMwはほぼ一定に維持しつつ、ヒンジ軸剛性に基づく復元モーメントMhだけを独立に変更することができる。この結果、ヒンジ軸長さという一つのパラメータに対して一対一対応で、図3に示す開状態の蓋部4の起立角度θを変化させることができて、もって所望の起立角度θを満足する破断線6を簡単に見出すことができる。

0033

例えば、蓋部4の起立角度θを緩やかに、すなわち蓋部4を若干寝かせた状態で起立させたければ、ヒンジ軸長さを短くしてヒンジ軸hの剛性を弱めれば良い一方、逆に起立角度θを急にしたければ、ヒンジ軸長さを長くしてその剛性を強めれば良い。

0034

また、図4に示すように、前記括れ部6bは、前記始端Sから終端Eまでの所定範囲に亘って形成されているので、この所定範囲の間にて、蓋部幅を連続的かつなだらかに狭くしていくことができる。よって、括れ部6bにおける破断線6も連続的かつなだらかに設定できて、もって蓋部の分断開封時に破断線6を円滑に切断できて開封し易い。

0035

同図に示すように前記裁頭スペードマークの破断線6は、前面パネル9との折れ線c近傍においても蓋部幅が括れるように設定されている。そして、図1に示す開封後には、この括れ部は、蓋部4の両側縁に凹状の第1係合部4cを、また上面パネル3の両側縁部3bには、第1係合部4cの破断跡部としての凸状の第2係合部3cを形成するようになっている。この第1および第2係合部4c,3cは、閉じた蓋部4を閉止状態に維持するためのロック機構である。つまり、蓋部4を閉じた際には、凸状第2係合部3cの下方に、蓋部4の凹状第1係合部4cが入り込んで軽く引っかかり、もって蓋部4はしっかりと閉止されるようになっている。

0036

図4に示すように前記裁頭スペードマークの破断線6の裁頭縁6dは、前面パネル9の下端縁9dと平行に、かつ所定間隔をもって描かれている。この載頭縁6dの幅中心には、開閉操作用の指掛用凹部4eを蓋部4先端に形成すべく、載頭縁6dから分岐する半円形状切取線6eがミシン目にて設定されている。

0037

次に、このブランクを収納箱1に組み立てる手順について説明する。
先ず、図4に示す折れ線b,cのところで折ってブランクを平坦三つ折り状態にしつつ、前記糊代片11を底面パネル7に接着する。そして、これを折れ線a,b,c,dにより四角筒状に起こした後、この四角筒体のいずれか一方の開口の折れ込みフラップF3,F5,F7,F9を折り込んで接着し側面開口閉鎖する。次いで、残る他方の開口から、キッチンペーパーの束を充填した後、他方の開口の折れ込みフラップF3,F5,F7,F9を折り込んで接着し側面開口を閉鎖する。そして、図2に示すようなキッチンペーパーを収納した収納箱1ができあがる。

0038

次に、この収納箱1の開封手順について説明する。
この収納箱1を開封するには、図2に示す指掛用凹部の切取線6eに指を押し込んで指掛用凹部4eを開ける一方、その指先で指掛用凹部4eを上方へ引き上げる。すると、前記破断線6に沿って、蓋部先端から折れ線aに至るまでの部分が順次分断して、つまり図1に示すように蓋部4が、前面パネル9および上面パネル3の両側縁部等9a,9b,3bを残しつつ分離して、もって前記折れ線aをヒンジ軸hとして開閉する蓋部4が形成される。

0039

そして、この開封後は前記指掛用凹部4eに指を引っかけることにより、前記蓋部4を指一本で開けることが可能となる。

0040

また、上面パネル3と後面パネル5との間の角部としての折れ線aを蓋部4のヒンジ軸hとして使用しているので、蓋部4を大きく形成することができて、当該収納箱1内に収納された衛生薄葉紙の取り出しが容易となる。

0041

更に、前記折れ線aをヒンジ軸hとしているので、蓋部4を後方へ倒し易くなっている。この理由は、図3に示すような前記蓋部4が後方へ倒れた状態において、ヒンジ軸hを挟んで形成される、蓋部4とこれを支持する後面パネル5との間の夾角αが鈍角となっているために、ヒンジ軸hから付与される閉方向の付勢力が小さくなるからである。よって、開封後当初から蓋部4を起立状態に維持させ易くなっている。また、これに加えて、前述したように、この蓋部4は、予めヒンジ軸長さの設定によってヒンジ軸hの剛性を弱める調整がなされているので、開封後の当初から、図3に示すように、後方へ倒した蓋部4の自重Wによる傾倒モーメントMwとヒンジ軸hの剛性による前方への復元モーメントMhとをバランスさせることができて、もって後方へ倒した蓋部4を起立状態に維持可能となっている。

0042

尚、前記ヒンジ軸hは、図2に示すように収納箱1の角部としても機能しているため、通常このヒンジ軸hには蓋部4を閉じる方向の折り癖がついているが、その場合には、その折り癖分だけ余分にヒンジ軸長さを短くすれば良い。

0043

また、ヒンジ軸長さを短くすれば、ヒンジ軸周りの蓋部4の慣性モーメントもヒンジ軸hの剛性に対して相対的に大きくすることができるので、蓋部4を開ける際に勢いよく動的に蓋部4を後方へ倒した場合にあっても、後方へ倒れた蓋部4は、その大きな慣性モーメントによって前方へと復帰し難く、もって起立状態を安定化することができる。

0044

図5は本発明に係る第2実施形態の衛生薄葉紙収納箱を形成するブランクの展開図である。尚、前記第1実施形態形と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。

0045

前記第1実施形態は、蓋部4を分断形成するための破断線6を裁頭スペードマーク状に形成したところ、本第2実施形態は略八角形状に形成している点で主に相違する。
つまり、図5に示すように、破断線16は、前面パネル9と上面パネル3とに跨って八角形に描かれており、そのうちの一辺16aを、ヒンジ軸hとしての折れ線aに一致させて設定されている。そして、この一辺の両端に連続する両辺16bが、蓋部幅を狭める括れ部16bとなっている。

0046

また、第1実施形態では、蓋部4の第1係合部4cを凹状に形成する一方、上面パネルの両側縁部3bの第2係合部3cを凸状に形成したが、本第2実施形態にあっては、これとは逆に蓋部14の第1係合部14cを凸状にする一方、両側縁部13bの第2係合部13cを凹状にしている。そして、この構成によれば、蓋部14を開けた際の取出口には凸部が無いので、箱内のキッチンペーパーを取り出し易くなる。

0047

ここで、本発明に係る衛生薄葉紙収納箱の蓋部4を、開封後の当初から確実に起立状態にできて、しかも閉め易い位置に起立させることが可能な蓋部4の設定条件について説明する。この設定条件とは、具体的には、ヒンジ軸hの単位長さに対する蓋部重量を1.0〜1.5g/cmの範囲にすることであり、この条件を、本願発明者は以下の検討を通して知得した。

0048

尚、この検討に際して、本発明に係る衛生薄葉紙収納箱、つまり前記折れ線aをヒンジ軸hとして上面パネル3の一部が蓋部4として開閉するタイプの収納箱1に関する設定予定の諸条件を調べた。その結果、使用予定の紙は厚紙が多く、その坪量は通常300〜450g/m2、好ましくは330〜430g/m2の範囲である一方、図3に示すヒンジ軸hからの蓋部4までの重心距離Lは、3〜7cmの範囲であった。また、守秘義務を課しながらこの収納箱1を100名に使用してもらいアンケートした結果、起立状態における蓋部4の起立角度θは、蓋部4の閉止状態を0°とした場合には、そこから120〜160°の範囲にあるのが閉め易いこともわかった。

0049

そこで、前記坪量範囲の厚紙製でかつ前記重心距離範囲の蓋部4を備えた収納箱1に関して、開封後当初から120〜160°の起立角度θにすることが可能な、ヒンジ軸の単位長さに対する蓋部重量の比率(g/cm)を検討した。

0050

先ずその検討手順を説明する。

0051

▲1▼ 図6に示すような後面パネルと蓋部とを模擬した模擬部材21を、長方形の厚紙を罫線にて直角に折り曲げて作成する。尚、この模擬部材21は、後記実験水準に準じて複数種類用意する。また、前記罫線は、通常のステンレス刃厚さ1.6mmを押し込み深さ0.3mmで型押しして加工したものである。罫線の入れ方が強すぎると、紙の繊維がきれてしまい、繰り返し使用した場合ヒンジ軸の剛性が最終の使用まで維持できない。また罫線の入れ方が弱すぎると、罫線で綺麗に折れ曲がることができなくなる。前記罫線は適度な折れ曲がり易さを与えるとともに、150回(シート入り数50〜150組)程度の開閉に対しても安定した折れ曲がりの復元モーメントを与えることができるものである。

0052

▲2▼開封前の状態を摸擬して、後面パネル模擬部25を鉛直に支持し、これにヒンジ軸hを介して連設された蓋部模擬部24を、図中実線で示すように水平にする。

0053

▲3▼そして、この状態の蓋部摸擬部24の起立角度θを0°として、開封作業を想定して、図中の二点鎖線のように蓋部摸擬部24をヒンジ軸h周りに後方へ180°まで倒した後、蓋部を閉じた状態を想定して再度起立角度θを0°にする。

0054

▲4▼次ぎに、開封後の蓋部を開ける操作を想定して、蓋部摸擬部24を後方へ150°まで倒した後、図中の一点鎖線のように、蓋部摸擬部24から手を離して安定したら、その時の起立角度θを記録する。

0055

尚、実験水準は次のように設定した。ヒンジ軸hの剛性に影響を与える坪量に関しては330g/m2および430g/m2の2水準とし、それぞれの坪量の厚紙を用意した。また、ヒンジ軸hからの蓋部模擬部24の重心距離Lについては、3および7cmの2水準とし、前記各厚紙から、前記2水準の模擬部材21を作成した。そして、これら摸擬部材21のそれぞれについて、ヒンジ軸長さに対する蓋部重量Wの比率を0.8〜2.0g/cmまで振って、この比率と起立角度θとの関係を調べた。尚、この比率の変更は、ヒンジ軸hの両端縁切り込みを入れてヒンジ軸hの有効長さを変えることにより行った。

0056

図7は、実験結果たる、ヒンジ軸単位長さに対する蓋部模擬部(以下では蓋部と記す)重量の比率と、起立角度θとの関係を示す図である。尚、図7(a)に330g/m2の結果を、図7(b)に430g/m2の結果をそれぞれ示す。
図7より、全体的な傾向としては、ヒンジ軸単位長さに対する蓋部重量の比率が0.8から2.0へと大きくなるにつれて、起立角度θが大きくなる、つまり蓋部が後方へ倒れて寝てくるのがわかる。これは、前記比率が大きくなるにつれて、蓋部重量Wによる傾倒モーメントMwが、ヒンジ軸の剛性による復元モーメントMhに対して相対的に大きくなるからである。また、重心距離Lが3から7cmに大きくなると、前記傾倒モーメントMwが大きくなるため、蓋部の起立角度θは更に大きくなる、つまり更に後方へ寝るようになっている。更に、図7(a)と図7(b)との対比から、坪量が330g/m2よりも430g/m2の方が起立角度θは大きいことがわかる、つまり蓋部が寝た状態になることがわかる。これは坪量が大きくなることに伴う、ヒンジ軸hたる折れ線の剛性の増加よりも、蓋部重量Wの増加による傾倒モーメントMwの増加の方が大きいためであると考えられる。

0057

これらの図から起立角度θが120〜160°の範囲となる前記比率を読みとると、坪量が330g/m2に関して、重心距離が3〜7cmに亘って常に起立角度θが120〜160°の範囲に入る前記比率は、0.95〜1.63g/cmの範囲である。一方、坪量が430g/m2に関して、重心距離が3〜7cmに亘って常に起立角度θが120〜160°の範囲に入る前記比率は、0.96〜1.55g/cmの範囲である。

0058

よって、坪量が330〜430g/m2かつ重心距離が3〜7cmであるような収納箱については、前記二つの最適比率範囲の交わり範囲である0.96〜1.55g/cmに設定すれば、蓋部の起立角度θを常に120〜160°の範囲に収めることができることが判明した。更に坪量300g/m2及び450g/m2についても同様の実験を行い、ヒンジ軸の単位長さに対する蓋部重量の比率は、1.0〜1.5g/cmと判明した。

0059

そして、上記最適比率の範囲を知っていれば、蓋部の破断線を設定する際には、所望の蓋部重量から必要なヒンジ軸長さを容易に算出することができる。そして、このヒンジ軸長さになるように、前記括れ量を設定すれば、簡単に蓋部の起立角度θを最適値に設定することができる。

0060

以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
本実施形態においては、蓋部4,14の破断線6,16形状として、裁頭スペードマークおよび八角形を例示したが、蓋部幅がヒンジ軸h近傍からヒンジ軸hにかけて括れていればこれに限るものではない。

0061

本実施形態においては、収納される衛生薄葉紙としてキッチンペーパーを例示したが、これに限るものではなく、ティッシュペーパーを収納しても良い。また、キッチンペーパーとして矩形シート、すなわち枚葉物を例示したが、これに限るものではなく、キッチンペーパーをロール状に巻いた巻物を収納しても良い。

発明を実施するための最良の形態

0062

本実施形態においては、収納箱1の素材として厚紙を例示したが、場合によっては段ボールボール紙)であっても良い。更には合成樹脂フィルムラミネートしてなる複合紙を用いることもできる。

図面の簡単な説明

0063

以上説明したように、本発明によれば、収納されたキッチンペーパーの取り出し性に優れるとともに、また、開けた蓋部が開封後当初から起立状態となるように設定し易く、更には確実に起立状態に設定できる衛生薄葉紙収納箱を提供することができる。

図1
本発明に係る第1実施形態の衛生薄葉紙収納箱の斜視図であって、その蓋部を開けた状態を示す。
図2
開封前における第1実施形態の衛生薄葉紙収納箱の斜視図である。
図3
第1実施形態の衛生薄葉紙収納箱の側面図であって、その蓋部を開けた状態を示す。
図4
第1実施形態の衛生薄葉紙収納箱用ブランクの展開図である。
図5
本発明に係る第2実施形態の衛生薄葉紙収納箱用ブランクの展開図である。
図6
後面パネルと蓋部とを模擬した模擬部材を示す側面図である。
図7
ヒンジ軸単位長さに対する蓋部重量の比率と、起立角度θとの関係を示す図であって、図7(a)に坪量が330g/m2の結果を、図7(b)に430g/m2の結果をそれぞれ示す。
図8
従来の衛生薄葉紙収納箱の側面図であって、その蓋部を開けた状態を示す。
【符号の説明】
1 衛生薄葉紙収納箱
3 上面パネル
4 蓋部
5 後面パネル
6 破断線
6b 括れ部
S 始端
E 終端
a〜d 折れ線
h ヒンジ軸

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