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技術 DSLモデム装置及びDSL通信における通信制御方法

出願人 パナソニックシステムネットワークス株式会社
発明者 冨田桂一野間伸彦
出願日 2002年5月31日 (18年6ヶ月経過) 出願番号 2002-160494
公開日 2004年1月8日 (16年11ヶ月経過) 公開番号 2004-007267
状態 未査定
技術分野 交流方式デジタル伝送 時分割方式以外の多重化通信方式 有線伝送方式及び無線の等化,エコーの低減
主要キーワード イニシャライズシーケンス データ通信開始後 信号出力値 目標基準 積分フィルタ 目標レンジ 固定ビット数 並べかえ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

マルチキャリア方式データ通信において演算量を増大させること無く全てのキャリアに対してAGC、FEQをかけて安定した通信を実現すること。

解決手段

送信データがマルチキャリア方式で変調されているアナログ信号レシーバ17で受信し、受信アナログ信号ゲインをゲイン制御部101で制御する。ゲイン制御部101を通過した受信アナログ信号をAD変換器102aでサンプリングし、FFT部27でサンプリングデータをシンボル単位フーリエ変換してキャリア単位復調する。マルチキャリア方式でのデータ通信開始後相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値分析して前記ゲイン制御部101に対するゲイン制御の指示を決定する。

概要

背景

従来のアナログモデムを用いたデータ通信装置は、電話回線を介してデータ通信を行っており、この電話回線を介して通信することにより、受信装置側で受信する信号出力値ゲイン量)が減衰する。この減衰により、データ受信を確実に行うことができなくなるのを防止するため、自動利得制御(AGC)を実行してゲイン量を補正している。また、信号の伝送路状況によってはシンボル位相がずれるので、受信シンボル位相ずれを補正するFEQ制御を実行している。

概要

マルチキャリア方式のデータ通信において演算量を増大させること無く全てのキャリアに対してAGC、FEQをかけて安定した通信を実現すること。送信データがマルチキャリア方式で変調されているアナログ信号レシーバ17で受信し、受信アナログ信号ゲインをゲイン制御部101で制御する。ゲイン制御部101を通過した受信アナログ信号をAD変換器102aでサンプリングし、FFT部27でサンプリングデータをシンボル単位フーリエ変換してキャリア単位復調する。マルチキャリア方式でのデータ通信開始後相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値分析して前記ゲイン制御部101に対するゲイン制御の指示を決定する。   

目的

本発明は以上のような実情に鑑みてなされたもので、マルチキャリア方式のデータ通信において演算量を増大させること無く全てのキャリアに対してAGC、FEQをかけて安定した通信を実現することができるDSLモデム装置及びDSL通信における通信制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

送信データマルチキャリア方式変調されているアナログ信号を受信する受信手段と、受信アナログ信号ゲインを制御するゲイン制御手段と、前記ゲイン制御手段を通過した受信アナログ信号をサンプリングするAD変換手段と、サンプリングデータをシンボル単位フーリエ変換してキャリア単位復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリア各信号値分析して前記ゲイン制御手段に対するゲイン制御の指示を決定する制御手段と、を具備するDSLモデム装置

請求項2

送信データがマルチキャリア方式で変調されているアナログ信号を受信する受信手段と、受信アナログ信号のゲインを制御するゲイン制御手段と、前記ゲイン制御手段を通過した受信アナログ信号をサンプリングするAD変換手段と、サンプリングデータをシンボル単位でフーリエ変換してキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点目標点へ移動するようにゲイン及び位相補正するFEQ手段と、を具備するDSLモデム装置。

請求項3

回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定する制御手段と、を具備するDSLモデム装置。

請求項4

回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するFEQ手段と、を具備するDSLモデム装置。

請求項5

前記シンクシンボル検出手段は、データ通信開始から受信シンボル数をカウントし、シンクシンボルの送信周期に相当するカウント数になるとリセットされるカウンタを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のDSLモデム装置。

請求項6

前記シンクシンボルは、各キャリアに2ビット固定ビット数割り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のDSLモデム装置。

請求項7

前記シンクシンボルは、各キャリア毎にビットデータを位相変調する際の位相が固定であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のDSLモデム装置。

請求項8

回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信される既知シンボルを前記復調データから検出する特定シンボル検出手段と、前記検出既知シンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定する制御手段と、を具備し、前記既知シンボルは、各キャリアに2ビットの固定ビット数が割り付けられていることを特徴とするDSLモデム装置。

請求項9

回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信される既知シンボルを前記復調データから検出する既知シンボル検出手段と、前記検出既知シンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するFEQ手段と、を具備し、前記既知シンボルは、各キャリアに2ビットの固定ビット数が割り付けられていることを特徴とするDSLモデム装置。

請求項10

回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調し、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定することを特徴とするDSL通信における通信制御方法

請求項11

回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調し、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正することを特徴とするDSL通信における通信制御方法。

技術分野

0001

本発明は、マルチキャリア方式データ通信を実行するDSLモデム装置及びDSL通信における通信制御方法に関する。

背景技術

0002

従来のアナログモデムを用いたデータ通信装置は、電話回線を介してデータ通信を行っており、この電話回線を介して通信することにより、受信装置側で受信する信号出力値ゲイン量)が減衰する。この減衰により、データ受信を確実に行うことができなくなるのを防止するため、自動利得制御(AGC)を実行してゲイン量を補正している。また、信号の伝送路状況によってはシンボル位相がずれるので、受信シンボル位相ずれを補正するFEQ制御を実行している。

0003

しかしながら、ITU−Tにより定められたADSL規格(G.lite、G.dmt等)では同時に複数のキャリアを使用するマルチキャリア方式が採用されているので、SHOWTIME(ショータイム)と呼ばれるデータ通信期間に、前述のアナログモデムと同様の方法でAGCやFEQを行うと膨大な演算が必要となることから現在のDSPの能力では困難であった。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は以上のような実情に鑑みてなされたもので、マルチキャリア方式のデータ通信において演算量を増大させること無く全てのキャリアに対してAGC、FEQをかけて安定した通信を実現することができるDSLモデム装置及びDSL通信における通信制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、マルチキャリア方式のDSL通信においてデータ通信開始後周期的に送信されるシンクシンボル又は同等の特性を有する既知シンボルを用いてAGC又はFEQ又はその双方を実行するものである。

0006

本発明の第1の態様は、送信データがマルチキャリア方式で変調されているアナログ信号を受信する受信手段と、受信アナログ信号ゲインを制御するゲイン制御手段と、前記ゲイン制御手段を通過した受信アナログ信号をサンプリングするAD変換手段と、サンプリングデータをシンボル単位フーリエ変換してキャリア単位復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値分析して前記ゲイン制御手段に対するゲイン制御の指示を決定する制御手段と、を具備するDSLモデム装置である。

0007

このように構成された本発明によれば、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析して前記ゲイン制御手段に対するゲイン制御の指示を決定するので、AGCに必要な演算は少ないビット数割り付けられるシンクシンボルが対象となりAGCに必要な演算量を削減できる。シンクシンボルは現在は2ビットに決められているが、その後に規格の変更があった場合であっても演算能力との関係で許容可能なビット数まで対応可能である。

0008

本発明の第2の態様は、送信データがマルチキャリア方式で変調されているアナログ信号を受信する受信手段と、受信アナログ信号のゲインを制御するゲイン制御手段と、前記ゲイン制御手段を通過した受信アナログ信号をサンプリングするAD変換手段と、サンプリングデータをシンボル単位でフーリエ変換してキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するFEQ手段と、を具備するDSLモデム装置である。

0009

このように構成された本発明によれば、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するので、FEQ処理に必要な演算は少ないビット数が割り付けられるシンクシンボルが対象となりFEQ処理に必要な演算量を削減できる。

0010

本発明の第3の態様は、回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定する制御手段と、を具備するDSLモデム装置である。

0011

このように構成された本発明によれば、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出して、シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定するので、AGCに要する演算量を削減できる。

0012

本発明の第4の態様は、回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出するシンクシンボル検出手段と、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するFEQ手段と、を具備するDSLモデム装置である。

0013

このように構成された本発明によれば、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出して、シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するので、FEQ処理に要する演算量を削減できる。

0014

本発明の第5の態様は、第1−4のいずれかの態様のDSLモデム装置において、前記シンクシンボル検出手段は、データ通信開始から受信シンボル数をカウントし、シンクシンボルの送信周期に相当するカウント数になるとリセットされるカウンタを有するものとした。

0015

これにより、シンクシンボルがデータ通信開始後から周期的に送信されると言った特性を利用してシンクシンボルを正確に検出することができる。

0016

本発明の第6の態様は、第1−5のいずれかの態様のDSLモデム装置において、前記シンクシンボルは、各キャリアに2ビットの固定ビット数が割り付けられているものとする。

0017

これにより、現在のADSL規格では、シンクシンボルは各キャリアに2ビットが割り付けられているので、このシンクシンボルを使用することにより演算量を削減できる。

0018

本発明の第7の態様は、第1−6のいずれかの態様のDSLモデム装置において、前記シンクシンボルは、各キャリア毎にビットデータを位相変調する際の位相が固定であるものとする。

0019

これにより、現在のADSL規格では、シンクシンボルは各キャリア毎にビットデータを位相変調する際の位相が固定であるので、このシンクシンボルを使用することにより演算量を削減できる。

0020

本発明の第8の態様は、回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信される既知シンボルを前記復調データから検出する特定シンボル検出手段と、前記検出既知シンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定する制御手段と、を具備し、前記既知シンボルは、各キャリアに2ビットの固定ビット数が割り付けられていることを特徴とするDSLモデム装置である。

0021

このように構成された本発明によれば、シンクシンボルの代わりに同様の特性を有する既知シンボルを使用するので、シンクシンボルを用いる場合と同様に演算量の削減を期待できる。

0022

本発明の第9の態様は、回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調する復調手段と、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信される既知シンボルを前記復調データから検出する既知シンボル検出手段と、前記検出既知シンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正するFEQ手段と、を具備し、前記既知シンボルは、各キャリアに2ビットの固定ビット数が割り付けられていることを特徴とするDSLモデム装置である。

0023

このように構成された本発明によれば、シンクシンボルの代わりに同様の特性を有する既知シンボルを使用するので、シンクシンボルを用いる場合と同様に演算量の削減を期待できる。

0024

本発明の第10の態様は、回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調し、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアの各信号値を分析してゲイン制御の指示を決定することを特徴とするDSL通信における通信制御方法である。

0025

本発明の第11の態様は、回線から取り込まれた受信データをキャリア単位に復調し、マルチキャリア方式でのデータ通信開始後に相手局から送信されるシンクシンボルを前記復調データから検出し、前記検出シンクシンボルを構成する複数キャリアについてキャリア単位で受信点が目標点へ移動するようにゲイン及び位相を補正することを特徴とするDSL通信における通信制御方法である。

0026

以下、本発明のDSLモデム装置及び通信制御方法を適用した一実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。

0027

図1は、本発明が適用されるATU−R側の通信システム概略構成を示す図である。同図に示す通信システムは、公衆回線網又はこれと同等の回線網(以下、回線という)がスプリッタ1を介してADSL通信装置2に接続され、さらにADSL通信装置2に通信端末3が接続されている。なお、通信端末3と電話機4とを1回線で利用する場合にはスプリッタ1が必要となるが、電話機4を使用しない形態であればスプリッタ1は必要ない。また、通信端末3がADSL通信装置2を内蔵するように構成することも可能である。本発明はATU−R側だけでなく、ATU−C側にも同様に適用することができる。

0028

ADSL通信装置2は、G.hsにしたがったハンドシェイク手順及びG.lite又はG.dmtにしたがったイニシャライズシーケンス並びにSHOWTIMEと呼ばれるデータ通信を実行するトランシーバ11と、このトランシーバ11を含む全体の動作を制御するホスト12とを備えている。トランシーバ11の回線側端部はAFE13のDA変換部に対してアナログフィルタ14を介してドライバ15が接続され、ドライバ15で増幅されたアナログ信号がハイブリッド16を介して回線へ送出されるように構成されている。また、回線から到来したアナログ信号はハイブリッド16を介してレシーバ17で受信されアナログフィルタ18を介してAFE13のAD変換部に入力されるように構成されている。AFE13は、AD変換部から出力されるサンプリングデータをトランシーバ11へ出力する。

0029

図2はトランシーバ11の機能ブロック図である。プロセッサ20は、データ通信(SHOWTIME)が開始される前段で、ハンドシェイク手順、イニシャライズ手順を実行する機能を備える部分である。さらに、プロセッサ20は、データ通信(SHOWTIME)において後述するAGCを実行する。

0030

トランシーバ11の送信処理側は、エラーチェックのための冗長ビットを付加するリードソロモン符号化部21、リードソロモン復号時のバーストエラーに対する訂正を可能とするためのデータの並べ替えを行うインターリーブ部22、トレリス符号化によるデータの畳み込みを行うトレリス符号化部23、各キャリアに対するビット数の割付けを行うトーンオーダリング部24、送信データをコンステレーション座標(位相)に変換するコンステレーション符号化部25、コンステレーション符号化されたデータを逆高速フーリエ変換(以下、IFFTという)するIFFT部26から構成されている。

0031

トランシーバ11の受信処理側は、受信信号のサンプリングデータを高速フーリエ変換(以下、FFTという)するFFT部27、FFT出力信号コンステレーションデータからデータを復号し、かつコンステレーション座標上での位相を補正するコンステレーション復号化/FEQ部28、送信側でトーンオーダリングされた各キャリアに割り付けられているデータを元に戻すトーンデオーダリング部29、受信データをビタビ復号するビタビ復号化部30、送信側で並べかえられたデータを元に戻すデインターリーブ部31、送信側で付加された冗長ビットを削除するリードソロモン復号化部32から構成されている。特に、コンステレーション復号化/FEQ部28は、後述するようにデータ通信を開始してからシンクシンボルを使用したFEQ処理を実行する。トランシーバ11は、ホストインターフェース(I/F)34を介してホスト12と接続される。

0032

図3はプロセッサ20の一機能であるAGCに係わるブロックの構成及びAFE13の構成を示す図である。AFE13は、回線から受信した受信アナログ信号又は回線へ出力する送信アナログ信号のゲイン制御を行うゲイン制御部101と、受信アナログ信号をサンプリングクロックに同期してサンプリングするAD変換器102aと、デジタルの送信アナログ信号をアナログ信号に変換するDA変換器102bとを有している。AGC制御部203は、FFT出力を格納するバッファ106、バッファ106に格納されたFFT出力から最大値検索する最大値検索部107及び最大値検索部107が検索した最大値に所定の積分演算を施す積分フィルタ108と、積分フィルタ108出力からゲイン制御部101におけるゲイン制御も指示を決定するゲイン制御指示部109とを備える。

0033

図4は、積分フィルタ108の構成を示すブロック図である。積分フィルタ108は、最大値検索部107が検索した最大値を示すキャリアのエネルギー量を乗算器301で0.1倍した値Aを加算器302に出力する。一方、積分フィルタ108は、内部レジスタ303に格納されている値Bに乗算器304で0.9倍した値B’を加算器302に出力する。さらに積分フィルタ108は、加算器302で乗算器301から入力された値Aと乗算器304から入力された値B’とを加算した値Bを内部レジスタ303に出力する。この値Bは、内部レジスタ303に格納される。

0034

これにより、最大値検索部107が検索した最大値を示すキャリアのエネルギー量に所定の積分演算を施すことにより、その後に検索された最大値を示すキャリアのエネルギー量が急激に低下した場合であっても、その低下したエネルギー量によって値Bが大きく変動するのを防止している。

0035

次に以上のように構成された本実施の形態の動作について、図5フロー図を参照して説明する。ここでは、ATU−Rの動作について説明するが、ATU−Cにおいても同様に適用することができる。

0036

テップS1において、イニシャライズシーケンスを実行する。図6図7はイニシャライズシーケンスで使用される信号及びタイミングを示す図である。左側がいわゆるセンターとなるATU−Cで、右側がいわゆるリモートとなるATU−Rである。

0037

ATU−Cは、シーケンスにしたがってC−SEGUE1、C−SEGUE2、C−SEGUE−RAと、SEGUE信号を3回送信し、それぞれのSEGUE信号送信後にC−RATES、C−MSG等の情報を送信している。そして、イニシャライズシーケンスの最後にC−SEGUE3を送信した後、データ通信であるSHOWTIMEに移行している。

0038

ATU−Rは、シーケンスにしたがってR−SEGUE1、R−SEGUE2、R−SEGUE−RA、R−SEGUE4と、SEGUE信号を4回送信し、それぞれのSEGUE信号送信後にR−RATES、R−MSG等の情報を送信している。但し、R−SEGUE1は除く。そして、イニシャライズシーケンスの最後にR−SEGUE5を送信した後、データ通信であるSHOWTIMEに移行している。

0039

SHOWTIMEに移行すると、C−SEGUE3の10シンボルを受信した後、SHOWTIMEに入ってから受信したシンボル数をカウンタがカウントを開始する(ステップS2)。SHOWTIMEにおいては、周期的にシンクシンボル(Sync Symbol)と呼ばれるフェーズが発生する。なお、リモート側では、C−SEGUE5を受信した後、シンボル数をカウントするカウンタが起動し、カウントを開始する。

0040

ここで、シンクシンボルを用いてAGC、FEQ処理することで演算量を削減できる理由を説明する。シンクシンボルはイニシャライズ中に通信されるREVERB信号と同じ単純な信号でる。REVERB信号は周波数的にはランダムであるが各キャリアは決まったアイパターンを持つ。これと同様にシンクシンボルは、複数本のキャリアで送信され、しかも各キャリアには必ず2ビットのデータを載せて送ることと決められている。よって、シンクシンボルは、図10(a)に示すように互いに90度位相のずれた4点のいずれかの送信点に変調して送られる。さらに、シンクシンボルは、キャリア毎に4点の基準点(送信点)のうち、どの基準点を使って変調するかまで予め決められている。

0041

受信信号に対してAGCをかける場合、受信シンボルが目標の基準点に近づくように振幅方向の補正を行うが、基準点が4点であれば演算負荷許容できる範囲の抑えられる。しかも、キャリア毎に目標の基準点が既知であるので、演算量はさらに軽減されるものとなる。図10(b)に示すように、シンボルの受信点が本来の基準点ではない基準点に近いところで受信されたとしても、目標の基準点が既知であるので誤ることなく目標の基準点に近づくようにAGCをかけることが可能になる。

0042

ところが、通常のデータは、伝送効率を改善するために各キャリアにできるだけ大きなビット数を割り当てて送信する。したがって、4ビット、5ビットとシンボルのビット数が大きくなると、16点、32点といった具合にAGCにおいてターゲットとなる基準点の数が増大するため演算負荷が許容範囲を超える事態となる。

0043

また受信シンボルにFEQ処理をかける場合、図11に示すように白丸で示す受信シンボルが、黒丸で示す基準点へ移動するようにゲインと位相を補正する。この場合も上記同様に、シンクシンボルであれば基準点は4点であり、しかもキャリア毎に目標基準点が既知であるので、少ない演算量で処理することができる。

0044

SHOWTIMEでのシンクシンボルの周期をNシンボルとすると、Nシンボル毎にシンクシンボルを用いてAGC、FEQ処理を実行すれば、少ない演算量でSHOWTIME期間中にAGC、FEQ処理を実現できることになる。そこで、シンボルを受信するたびに、受信シンボル数=Nになったか否か判断する(ステップS3)。受信シンボル数=Nになるまでは、受信シンボルをデータ処理して受信シンボルカウンタをカウントアップさせる(ステップS4、S5)。シンボル受信が発生するたびに上記処理を繰り返し、ステップS3の処理により、受信シンボル数=Nと判断されたら、今回受信されたシンボルはシンクシンボルであるので当該シンクシンボルを用いてAGC及びFEQ処理を実行する(ステップS6,S7)。

0045

ステップS6において、シンクシンボルを用いてAGCを実行する。図3に示すように、シンクシンボルの変調信号はAFE13のAD変換器102aでサンプリングされ、所定数のサンプリングデータに変換された後、FFT部27で高速フーリエ変換される。すなわち、シンクシンボルを高速フーリエ変換することにより、全てのキャリアの信号値が各キャリアに関するコンステレーションの形(複素平面座標系における座標値としての意味)で得られる。したがって、1シンボルについて個々のキャリアの信号値(エネルギー量)が、キャリア毎にR−I(Real−Imaginary)平面上の1座標点として表わされ、個々のキャリアに対応する(R,I)座標がバッファ106に格納される。

0046

バッファ106に1シンボル分のサンプリングデータに対応する(R,I)座標情報が格納されると、最大値検索部107は、その(R,I)座標情報に基づいてシンクシンボルを構成する複数のキャリアの各エネルギー量のうち、最大値を示すキャリアのエネルギー量を検索する。R−I平面上に表わされた各サンプリングデータの(R,I)座標に対する原点からの距離は、各キャリアのエネルギー量に相当する。したがって、最大値検索部107は、各サンプリングデータの(R,I)座標から原点までの距離を比較することで最大値を示すキャリアのエネルギー量を検索する。

0047

積分フィルタ108は、最大値検索部107が検索した最大値を示すキャリアのエネルギー量に所定の積分演算を施す。ゲイン制御指示部109は、積分演算して取得した値Bを目標レンジとを比較し、値Bが目標レンジの上限値よりも大きい場合には、ゲイン制御部101に対して受信アナログ信号のエネルギー量をダウンさせるゲイン制御指示を行う。例えば、以後入力される入力信号の全てのキャリアのエネルギー量を一律に1db下げる。逆に、値Bが目標レンジの下限値よりも小さい場合には、ゲイン制御部101に対して受信アナログ信号のエネルギー量をアップさせるゲイン制御を行う。以後入力される入力信号の全てのキャリアのエネルギー量を一律に1db上げる。また、値Bが目標レンジのレンジ内に有るときはゲイン制御指示を行わない。

0048

このようなゲイン制御を行うことにより、回線状況等の要因による信号劣化に応じたゲインコントロールをしつつ、いずれかのキャリアにおいてオーバーフローしてしまうような事態を確実に回避することができるので、マルチキャリアを用いる通信においても、オーバーフローしないようにゲインコントロールを適切に行うことができる。

0049

例えば、図8に示すように入力信号の振幅がAD変換器102aのダイナミックレンジを越えるような場合には、ゲイン制御部101が入力信号の振幅を絞ることにより、全体的に入力信号の全幅がAD変換器102aのダイナミックレンジに収まるように調節される。図9ゲイン調整後のREVERB信号の周波数特性を示している。

0050

ステップS7において、シンクシンボルを用いてFEQ処理を実行する。コンステレーション復号化/FEQ部28がFEQ処理を実行する。コンステレーション復号化/FEQ部28は、受信シンボルのコンステレーションから、受信点を基準点へ移動するためゲイン及び位相を補正する。このとき、図10に示すように、シンクシンボルは2ビットのアイパターンであるので、受信点が4つの基準点のいずれのものであるのかを決める演算が、基準点が例えば32点も有る場合に比べて大幅に削減できる。

0051

このように、2ビットのアイパターンであるシンクシンボルを用いてFEQ処理を実行するので、演算量が少なくSHOWTIME中であってもFEQが可能になる。

0052

以上のようにしてシンクシンボルを用いてAGC、FEQ処理を実行した後、カウンタをリセットして(ステップS8)、ステップS2へ移行する。

発明を実施するための最良の形態

0053

以上の説明ではADSL規格であるG.lite、G.dmtを例に説明したがこの方式に限定されるものではなく、マルチキャリア方式を採用していてデータ通信期間に周期的又は既知タイミングでシンクシンボルに相当する信号が送信される通信方式であれば、本発明を適用できる。シンクシンボルに相当する信号とは、受信側で検出可能で、マルチキャリア方式で変調されていて、割り付けビット数が少ない(DSPが1シンボル期間中に対応可能な演算量の意味)の条件を満足することを意味する。

図面の簡単な説明

0054

以上詳記したように本発明によれば、マルチキャリア方式のデータ通信において演算量を増大させること無く全てのキャリアに対してAGC、FEQをかけて安定した通信を実現することができるDSLモデム装置及びDSL通信における通信制御方法を提供できる。

図1
本発明の一実施の形態に係る通信システムの構成図
図2
図1に示すトランシーバの機能ブロック図
図3
図2に示すAFE及びAGC制御部の機能ブロック図
図4
図3に示す積分フィルタの構成図
図5
上記一実施の形態に係る通信システムにおけるAGC,FEQに関するフロー図
図6
イニシャライズシーケンスの前半部のタイミング図
図7
イニシャライズシーケンスの後半部のタイミング図
図8
AGCの前後の信号状態を示す図
図9
REVERB信号の周波数特性を示す図
図10
(a)2ビットのアイパターンを示す図(b)受信点と基準点との関係を示す図
図11
FEQの補正の様子を示す図
【符号の説明】
1 スプリッタ
2 ADSL通信装置
3 通信端末
4 電話機
11 トランシーバ
12 ホスト
13 AFE
14、18 アナログフィルタ
15 ドライバ
16 ハイブリッド
17 レシーバ
20 プロセッサ
21 リードソロモン符号化部
22 インターリーブ部
23 トレリス符号化部
24 トーンオーダリング部
25 コンステレーション符号化部
26 IFFT部
27 FFT部
28 コンステレーション復号化/FEQ部
29 トーンデオーダリング部
30 ビタビ復号化部
31 デインターリーブ部
32 リードソロモン復号化部

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