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化1
概要
背景
概要
本発明は、式(I)(式中、R1は水素もしくはハロゲン原子、S(O)Z-(C1〜C4)アルキル、S(O)Z-(C1〜C4)R3、-SO2-NH-(C1〜C4)アルキル、-NHCO(C1〜C4)アルキル、CO(C1〜C4)アルキルもしくはNHSO2(C1〜C4)アルキル基を表わし;mおよびnは独立して0、1または2を表わし;Aは式(a)または(b)の基(式中、XはNまたはCHである))の化合物、およびそれらの塩または溶媒和物に関する。本発明は本発明の化合物の製造法、中間生成物およびそれらを含む医薬にも関する。
目的
効果
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請求項1
式(I):
請求項
ID=000004HE=042 WI=106 LX=0525 LY=0555[式中、R1は水素もしくはハロゲン原子または-S(O)Z-(C1〜C4)アルキル、-S(O)Z-(C1〜C4)R3、-SO2-NH-(C1〜C4)アルキル、-NHCO(C1〜C4)アルキル、-CO(C1〜C4)アルキルもしくは-NHSO2-(C1〜C4)アルキル基を表わし;mおよびnは、独立して0、1または2を表わし;Aは式(a)または(b):
請求項
ID=000005HE=042 WI=106 LX=0525 LY=1575[式中、XはNまたはCHであり;R2は-SO2-R3、-CO-R3または-CO-(C1〜C4)アルキル基を表わし;R3は(C1〜C4)アルキルもしくは(C1〜C4)アルコキシ基、1もしくは2個のハロゲン原子またはヘテロ環により任意に置換されていてもよいフェニル基を表し;R4は水素もしくはハロゲン原子または(C1〜C6)アルキル、(C1〜C4)アルコキシ、-COOH、-COO(C1〜C4)アルキル、-CN、-CONR5R6、-NO2、-NHSO2(C1〜C4)アルキルもしくは-SO2NR5R6基を表わし;zは1または2であり;R5およびR6は、独立して水素原子または(C1〜C4)アルキル、フェニルもしくはフェニル(C1〜C4)アルキル基を表わす]の基を表わす]の化合物、およびその塩または溶媒和物。
請求項2
Aが基(a)であり、XがNであり、NHR2基がピリジンの5位にある請求項1に記載の化合物。
請求項3
nおよびmが0である請求項1に記載の化合物。
請求項4
請求項5
Aが基(b)であり、R4基がベンゼンの4位にある請求項1に記載の化合物。
請求項6
Aが基(b)であり、R4基が-COOH、-COO(C1〜C4)アルキル、-CN、-NO2、-CONR2R3、-NHSO2-(C1〜C4)アルキルおよび-SO2NR5R6から選択される請求項1に記載の化合物。
請求項7
式(II):
請求項
ID=000006HE=042 WI=084 LX=0635 LY=1575[式中、R1は請求項1で定義したとおりであり、P'は保護基であり、Lは式(c)または(d):
請求項
ID=000007HE=034 WI=094 LX=0585 LY=2340[ここで、Gpは脱離基である]の基である]の化合物を、式(III):
請求項
ID=000008HE=034 WI=094 LX=0585 LY=0555[式中、nおよびmは請求項1で定義したとおりである]のアミンと反応させ、基P'を脱離して得られる式(I)の化合物を任意にその塩の一つに変換することを特徴とする、式(I)の化合物の製造方法。
請求項8
請求項9
請求項10
式(III')
請求項
ID=000009HE=034 WI=105 LX=0530 LY=1745[式中、n、m、XおよびR2は請求項1で定義したとおりである]の化合物、およびその塩または溶媒和物。
請求項11
式(III''):
請求項
ID=000010HE=034 WI=107 LX=0520 LY=2425[式中、P°はt-ブトキシカルボニル基であり;nおよびmは0、1または2であり;R°4は-COOH、-COO(C1〜C4)アルキル、-CONR°5R°6および-NHSO2(C1〜C4)アルキルから選択される基であり;R°5およびR°6は、独立して水素原子または(C1〜C4)アルキル基を表わす]の化合物、およびその塩または溶媒和物。
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0001
本発明は、新規なフェノキシプロパノールアミン類、それらを含む医薬組成物、それらの製造方法およびこの方法における中間体に関する。
0002
ベルギー特許第902897号は、アミン上に(4-ピペリジニン-1-イル)-置換基を有するアリールオキシプロパノールアミン類を開示しており、これらの化合物はベータ-1-阻害およびアルファ-阻害活性を有している。
0003
J. Org. Chem.、1988、63、889-894は、アミン上に(4-ピペリジン-1-イル)-置換基を有する他のアリールオキシプロパノールアミン類を記載している。
0004
今回、アミン上に(4-ピペリジン-1-イル)-置換基を有する、新規なフェノキシプロパノールアミン類がベータ-3-アドレナリン作動性レセプターに対してアゴニスト活性を有することを見出した。
0005
ベータ-3-アドレナリン作動性レセプターは、このレセプターに対してアゴニストである化合物の合成をめざした多くの研究の主題となってきた。これらの化合物は、例えば、Weyer, CらによるDiabetes Metab., 1999, 25(1), 11-21に記載されているように、ヒトにおいて顕著な肥満抑制および抗糖尿病効果を及ぼす。
0006
かくして、本発明は、一つの見地によれば、式(I):
[式中、R1は水素もしくはハロゲン原子または-S(O)z-(C1〜C4)アルキル、-S(O)Z-(C1〜C4)R3、-SO2-NH-(C1〜C4)アルキル、-NHCO(C1〜C4)アルキル、-CO(C1〜C4)アルキルもしくは-NHSO2-(C1〜C4)アルキル基を表わし;
mおよびnは、独立して0、1または2を表わし;
Aは式(a)または(b):
[式中、XはNまたはCHであり;
R2は-SO2-R3、-CO-R3または-CO-(C1〜C4)アルキル基を表わし;
R3は(C1〜C4)アルキルもしくは(C1〜C4)アルコキシ基、1もしくは2個のハロゲン原子またはヘテロ環により任意に置換されていてもよいフェニル基を表し;
R4は水素もしくはハロゲン原子または(C1〜C6)アルキル、(C1〜C4)アルコキシ、-COOH、-COO(C1〜C4)アルキル、-CN、-CONR5R6、-NO2
、-NHSO2(C1〜C4)アルキルもしくは-SO2NR5R6基を表わし;
zは1または2であり;
R5およびR6は、独立して水素原子または(C1〜C4)アルキル、フェニルもしくはフェニル(C1〜C4)アルキル基を表わす]の基を表わす]
のフェノキシプロパノールアミン類、およびその塩または溶媒和物に関する。
0009
本発明による式(I)の化合物の塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、二水素リン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩などのような、医薬的に許容される無機または有機酸の付加塩、およびピクリン酸塩、シュウ酸塩のような式(I)の化合物の好適な分離または結晶化を可能にする付加塩、あるいは光学活性な酸、例えばカンファースルホン酸およびマンデル酸または置換マンデル酸の付加塩のいずれをも含む。
0013
他のさらに好ましい化合物は、nおよびmが0であるものである。
0014
本発明の好ましい化合物は、Aが基(a)であり、XがNであり、NHR2基がピリジンの5位にある式(I)の化合物を含む。
0015
本発明の他の好ましい化合物は、Aが基(b)であり、R4がベンゼンの4位にある式(I)の化合物を含む。
0016
他の好ましい化合物は、Aが基(b)であり、R4が-COOH、-COO(C1〜C4)アルキル、-CN、-NO2、-CONR2R3、-NHSO2-(C1〜C4)アルキルおよび-SO2NR5R6から選択されるものである。
0017
式(I)の化合物は式(II):
[式中、R1は上記で定義したとおりであり、
P'は保護基であり、
Lは式(c)または(d):
[ここで、Gpはトシレート、メシレートまたはハロゲン原子のような脱離基である]の基である]
の化合物を、式(III):
[式中、nおよびmは上記で定義したとおりである]
のアミンで処理し、基P'を通常の方法に従って切断し、このようにして得られる式(I)の化合物を任意にその塩の一つに変換することにより製造することができる。
0018
より具体的には、式(II)および(III)の化合物の反応は、低級アルコール、例えばメタノール、エタノールおよびイソプロパノール;ジメチルスルホキサイド;鎖状または環状エーテル;またはジメチルホルムアミドもしくはジメチルアセトミドのようなアミドのような有機溶媒中で、反応物の少なくとも等モル量、任意にわずかに過剰なアミンを用いて行なわれる。
0020
保護基P'としては、例えばメトキシエトキシメチル(MEM)、ベンジル、ベンゾイル、または例えばt-ブチルジメチルシリルエーテル(TBDMS)のようなシリルエーテルのような、ヒドロキシ基のための通常の保護基が用いられる。
0021
これらの保護基の切断は、選択した保護基により、また存在する他の基の反応性により、標準の方法に従って行なわれる。例えば、ベンジル基の場合には好適な溶媒中、Pd/Cのような触媒の存在下に水素添加により;MEMまたはTBDMSの場合には、トリフルオロ酢酸のような酸を用いることもでき;ベンゾイルの場合には、塩基性媒体中でアルカノールとのエステル交換により行なうことができる。
0022
式(II)のエポキサイドは、文献に公知であるか、あるいは文献に記載の方法と類似の方法により製造され得る。式(II)のエポキサイドのあるものは、例えば、国際特許公開WO96/04233号および米国特許第4396629号に開示されている。
0023
式(III)のアミンのあるものは新規化合物であり、本発明のもう一つの観点を構成する。
0024
かくして、もう一つの観点によれば、本発明は式(III'):
[式中、n、m、XおよびR2は上記で定義したとおりである]
のアミン類、およびその塩または溶媒和物に関する。
0025
これらのアミン類は、式(IV):
[式中、P''はt-ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルのような保護基である]
の化合物を、ラジカルCl-R2(ここで、R2は上記で定義したとおりであり、Halはハロゲン原子である)と、例えばピリジン、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキサイドのような好適な溶媒中で反応させ、水素添加により、または酢酸エチルもしくはエタノール中で塩酸のような酸性媒体中での処理によりP''基を除去することにより製造される。
0026
式(IV)の出発アミンは、有機溶媒中、塩基の存在下に、式(V):
[ここで、Halはハロゲン原子を表わし、R2およびmは上記で定義したとおりである]
の適当なピリジンを、次の式(VI):
[ここで、nは上記で定義したとおりであり、P''は保護基を表わす]
のピペリジンと反応させることにより製造され得る。
0029
上記の縮合反応は、数時間、通常2〜12時間で完了する。
0030
反応温度は、室温から選択した溶媒の沸点の間である。
0031
保護基P''としては、例えば式(IV)の物質のために示した保護基が用いられる。
0032
これら保護基の切断は、選択された保護基、記載されている標準の方法に従って行なわれ; t-ブトキシカルボニルの場合には、切断は通常、例えば酸加水分解により行なわれる。
0033
本発明の一部を構成する他の新規な中間体は、式(III'')
[式中、P°はt-ブトキシカルボニル基であり;
nおよびmは0、1または2であり;
R°4は-COOH、-COO(C1〜C4)アルキル、-CONR°5R°6および-NHSO2(C1〜C4)アルキルから選択される基であり;
R°5およびR°6は、独立して水素原子または(C1〜C4)アルキル基を表わす]のアミン類、およびそれらの塩または溶媒和物である。
0034
特に好ましい式(III'')の化合物は、nが0であり、mが0または1であり、R°4が-COO(C1〜C4)アルキルである化合物である。
0035
式(III'')の化合物は、上記の化合物(IV)と同様にして製造され得る。
0036
式(I)の化合物は、ベータ-3レセプターに対して非常に強い親和性を示した。
0037
本発明の化合物の活性を、ベータ-3作動活性に関して、ヨーロッパ特許B-436435号およびT. Crociら、Br. J. Pharmacol., 1997, 122, 139頁に記載された方法に従って、ヒト結腸に対するイン・ビトロ試験を用いて実証した。
0039
式(I)の化合物の驚くべき特性は、ベータ-3作用を有する医薬としてのそれらの用途を心に描くことを可能にする。
0040
その上、式(I)の化合物はさほど毒性ではなく;特にそれらの急性毒性は、見出した用途であるベータ-3レセプターに対して親和性を有する化合物が適用される疾病の治療用医薬としてのそれらの使用と両立し得る。それゆえ、式(I)の化合物およびそれらの医薬的に許容される塩は、例えば、過敏性腸症候群(IBD)のような消化管の疾病の治療において、腸の運動調節剤として、または脂肪分解剤、肥満抑制剤、抗糖尿病薬、向精神薬、抗緑内障薬、瘢痕化促進剤、抗うつ剤または子宮収縮抑制剤としての適応がある。
0041
上記の医薬製造用の上記式(I)の化合物の使用、およびそれらの医薬的に許容される塩ならびに溶媒和物の使用は、本発明の次なる観点を構成する。
0043
上記の式(I)の化合物ならびにそれらの医薬的に許容される塩および溶媒和物は、治療されるべき哺乳動物の体重kg当たり0.01〜20mgの一日投与量で、好ましくは0.1〜10mg/kgの一日投与量で用いられる。ヒトにおいて、投与量は好ましくは治療されるべき対象者の年齢、治療のタイプ、予防または治療、および症状の深刻さによって、一日当たり0.5mg〜1500mg、とりわけ2.5mg〜500mgで変動し得る。一般に、式(I)の化合物は、活性成分0.1〜500mg、好ましくは0.5〜100mgの単位投与量として、1日に1〜5回投与される。
0045
このように、もう一つの観点によれば、本発明は上記の式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される塩および溶媒和物の一つを活性成分として含む医薬組成物に関する。
0046
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所、経皮または直腸内投与用の本発明の医薬組成物において、上記の式(I)の活性成分ならびにそれらの医薬的に許容される塩および溶媒和物は、通常の賦形薬との混合物として、単位投与形態で動物およびヒトに対して、上記の症状の治療のために投与され得る。適当な単位投与形態は、経口的に服用される錠剤、ゼラチンカプセル、散剤、顆粒および溶液または懸濁液のような経口形態、舌下およびバッカル投与形態、皮下、筋肉内または静脈内投与形態、局所投与形態および直腸内投与形態を含む。
0047
固体成分が錠剤の形態に調製されるとき、主な活性成分はゼラチン、澱粉、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、タルク、アラビアゴム等のような賦形薬と混合される。錠剤は蔗糖または適当な材料で被覆されるか、あるいは、持続もしくは遅延活性を有するように、また所定量の活性成分を連続的に放出するように、処理され得る。
0048
ゼラチンカプセル剤の形態の製剤は、活性成分を希釈剤と混合し、得られる混合物をソフトまたはハードゼラチンカプセルに充填することにより得られる。
0049
シロップ剤またはエリキシル剤の形態にある製剤は、甘味料、好ましくはカロリーフリーの甘味料、防腐剤としてのメチルパラベンおよびプロピルパラベン、ならびに適当な着色剤および調味料と共に、活性成分を含むことができる。
0057
式(I)の化合物はベータ-3-アドレナリン作動性レセプターに結合する。それゆえ、これらの化合物は、標準的なバインディングアッセイにおいて用いられる。このアッセイでは、このレセプターが特に豊富な器官組織が用いられ、この特異的なレセプターのバインディングサイトに対するテスト化合物の親和性を評価するために、該化合物により置換される化合物(I)の量が測定される。
0058
本発明のもう一つの特別な主題は、生化学的なアッセイで用いられる試薬であり、この試薬は適当に標識化された式(I)の合物を少なくとも一つ含む。
0059
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものである。
製造例1
4-(t-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン
0060
4-アミノ-1-ベンジルピペリジン25 g (0.13 mol)、トリエチルアミン36.2 ml (0.26 mol)およびジ-t-ブチルジカーボネート31.2 g (0.143 mol)をジメチルホルムアミド200 ml中、室温で2時間混合する。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、水洗し、このようにして得た生成物をイソプロピルエーテル200 mlから結晶化する。1-ベンジル-4-(t-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン33 gを得、エタノール200 mlおよびテトラヒドロフラン100 mlの混液中で、10% Pd/C 3 gの存在下に水素添加する。触媒をろ別した後、標題の化合物を単離する。
M.p. 157-160℃。
製造例2
4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-(4-エトキシカルボニルフェニルメチル)ピペリジン
0061
製造例1で得られた生成物2.01 g (0.010 mol)および4-クロロメチル-エトキシカルボニルベンゼン2 g (0.010 mol)の混合物を、ジメチルホルムアミド40 ml中、撹拌下に50℃で6時間加熱する。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルでの抽出し、水洗する。生成物をろ取して乾燥する。このようにして得た粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:1混液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。標題の化合物を得る。
M.p. 74-76℃。
製造例3
4-アミノ-1-(4-エトキシカルボニルフェニルメチル)ピペリジン
0062
製造例2で得た生成物を、酢酸エチル15 mlおよび酢酸エチル中の塩酸溶液(約3N) 15 mlからなる溶液中で、5時間加熱還流する。冷却後、ろ過し、アセトンで洗浄し、生成物を減圧下に乾燥する。エタノール溶液から結晶化して、標題の物質を塩酸塩二水和物の形態で得る。
M.p. 290-293℃。
製造例4
4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン
0063
製造例1の生成物21.6 g (0.10 mol)を、ジメチルホルムアミド200 ml中、(4エトキシカルボニル-1-フルオロ)ベンゼン9.06 g (0.01 mol)およびK2CO3 14.9 gと共に、80℃で55時間加熱する。K2CO3をろ別し、溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、溶媒を蒸発させる。粗反応生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチル = 8:2混液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。標題の物質を得、酢酸エチルから結晶化する。
M.p. 138-140℃。
製造例5
4-アミノ-1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン・塩酸塩
0064
製造例4の生成物7.94 g (0.023 mol)を酢酸エチル60 mlに溶解し、酢酸エチル中の3N塩酸溶液80 mlを加える。混合物を5時間加熱還流し、溶媒を蒸発させ、アセトンを加えてろ過する。標題の物質を得、エタノールから結晶化する。
M.p. 240-242℃ (塩酸塩)
製造例6
4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-(4-メトキシカルボニルフェニル)ピペリジンPd(OAc)2 3 mg (0.01 mmol)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP) 10 mg (0.015 mmol)、4-ブロモ-1-メトキシカルボニルベンゼン215 mg (1.2 mmol)および製造例1の生成物240 mg (1.2 mmol)を、Cs2CO3 456 mgの無水トルエン(2 ml)懸濁液に加える。混合物を110℃で加熱し、2日後に、ジオキサン2 ml、Pd(OAc)2 3 mgおよびBINAP 10 mgを加える。混合物を110℃でさらに2日加熱した後、反応を停止する。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン混液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。
M.p. 162-165℃
製造例7
4-(フェニルメトキシ)-3-(N-t-ブトキシカルボニル-N-メタンスルホニルアミノ)-1-(2,3-エポキシプロポキシ)ベンゼンおよびその(2S)異性体
0065
国際特許公開WO96/04233号(製造例96)に開示された方法に従って標題の物質を得た。
製造例8
4-ベンジルオキシ-3-メチルスルフィニル-1-[(2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
0066
米国特許第4396629号に開示された方法に従って標題の物質を得た。
製造例9
4-ベンジルオキシ-1-[(2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
0067
国際特許公開WO96/04233号(製造例7)に開示された方法に従って標題の物質を得た。
製造例10
4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-(4-ヒドロキシカルボニルフェニル)ピペリジン
0068
製造例4の生成物2.19 g (0.0063 mol)を、エタノール30 mlおよびTHF 30 mlに溶解し、そこへ水20 mlおよび1N NaOH溶液12.6 ml (0.0126 mol)を加える。混合物を室温で24時間、次いで40℃で8時間撹拌する。酢酸をpH 5に達するまで加え、溶媒を減圧下に蒸発させる。残渣を水中に採取し、固体をろ取し、エタノール200 mlから再結晶する。標題の物質を白色固体の形態で得る。
M.p. >300℃。
製造例11
4-アミノ-1-[4-(N-n-ブチルアミノカルボニル)フェニル]ピペリジン・塩酸塩水和物
11a. 4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-[4-(N-n-ブチルアミノカルボニル)フェニル]ピペリジン
0069
製造例10の生成物2.5 g (0.0078 mol)を塩化メチレン80 mlに溶解し、そこへBOP3.45 g (0.0078 mol)、n-ブチルアミン8 ml (0.0078 mol)およびトリエチルアミン1.7 ml (0.012 mol)を加える。混合物を40℃で8時間撹拌し、溶媒を減圧下に蒸発させ、残渣を酢酸エチル中に採取して、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で洗浄する。生成した固体をろ取し、イソプロパノールから結晶化する。標題の化合物を白色固体の形態で得る。
M.p. 208-210℃。
11b. 4-アミノ-1-[4-(N-n-ブチルアミノカルボニル)フェニル]ピペリジン・塩酸塩水和物
0070
製造例4の生成物の代わりに前段階の生成物を用いて、製造例5に記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. 231-235℃ (塩酸塩水和物)
製造例12
4-アミノ-1-[4-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル]ピペリジン・二塩酸塩
12a. 4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-[4-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル]ピペリジン
0071
n-ブチルアミンの代わりにジエチルアミンを用いて、製造例11aに記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. 113-115℃。
12b. 4-アミノ-1-[4-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル]ピペリジン・二塩酸塩
0072
製造例11aの生成物の代わりに前段階の生成物を用いて、製造例11bに記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. 232-234℃ (二塩酸塩)。
製造例13
4-ベンジルオキシ-3-(N-t-ブトキシカルボニル-N-(ブタンスルホニル)アミノ)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
13a. 4-ベンジルオキシ-3-(ブタンスルホニルアミノ)ベンゼンアセテート
0073
3-アミノ-4-ベンジルオキシベンゼンアセテート5.0 g (0.00194 mol)を塩化メチレン15 ml中、窒素雰囲気下に混合し、そこへトリエチルアミン3.3 ml (0.0236 mol)および1-ブタンスルホニルクロライド3.3 ml (0.0245 mol)を加える。混合物を室温で一夜、その後30℃で4時間撹拌する。水洗し、二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。シクロヘキサン/酢酸エチル= 9:1混液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行なう。標題の化合物を得る。
M.p. 104-106℃。
13b. 4-ベンジルオキシ-3-(N-t-ブトキシカルボニル-N-(ブタンスルホニル)アミノ)ベンゼンアセテート
0074
前段階の生成物3.4 g (0.009 mol)を塩化メチレン70 ml中で混合し、そこへジ-t-ブチルジカーボネート2.4 g (0.0108 mol)および4-ジメチルアミノピリジン0.22 g (0.0018 mol)を加える。混合物を室温で3時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、残渣をシクロヘキサン/酢酸エチル= 8:2混液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。標題の化合物を得る。
M.p. 74-76℃。
13c. 4-ベンジルオキシ-3-(N-t-ブトキシカルボニル-N-(ブタンスルホニル)アミノ)フェノール
0075
前段階の生成物4 g (0.0083 mol)をメタノール80 ml中で混合し、そこへ1N NaOH 9.9 g (0.0099 mol)を加える。混合物を室温で30分間撹拌し、クエン酸をpH 6に達するまで加えて、溶媒を蒸発させる。残渣を酢酸エチル中に採取し、水洗し、二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。標題の化合物を得る。
M.p. 131-133℃。
13d. 4-ベンジルオキシ-3-(N-t-ブトキシカルボニル-N-(ブタンスルホニル)アミノ)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]-ベンゼン
0076
前段階の生成物3.0 g (0.0062 mol)をアセトン60 ml中で混合し、そこへ粉砕した炭酸カリウム2.8 gおよび(2S)-(+)-グリシジルノシレート2.0 g (0.0077 mol)を加える。混合物を20時間加熱還流した後、ろ過し、溶媒を蒸発させ、残渣をシクロヘキサン/酢酸エチル= 75/25混液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。標題の化合物を得る。
M.p. 87-89℃。
[α]D = +4.9℃ (c、1%メタノール溶液)
製造例14
4-ベンジルカルボニルオキシ-3-(N-t-ブトキシカルボニル-N-プロパンスルホニルアミノ)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
0077
1ブタンスルホニルクロライドの代わりに1-プロパンスルホニルクロライドを用いて、製造例13に記載のように操作して標題の化合物を得る。
[α]D = +4.5℃ (c、1%エタノール溶液)
製造例15
4-ベンジルオキシ-3-(N-メチルアミノスルホニル)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン]
15a. 2,5-ジヒドロキシ-N-メチルベンゼンスルホンアミド
0078
J. Am. Chem. Soc.、1951、73、2558-2565に記載の方法に従って得た4-アセチルオキシ-2-(クロロスルホニル)フェニルアセテート2.27 g (7.75 mmol)を、テトラヒドロフラン8 mlおよびメチルアミン(77.5 mmol)のメタノール溶液8 ml中、室温で2時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣を酸性の水10 ml中に採取する。酢酸エチルで抽出して二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。ヘキサン/酢酸エチル = 1/2混液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。標題の化合物を得る。
15b. 2-ヒドロキシ-5-[[t-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ]-N-メチルベンゼンスルホンアミド
0079
t-ブチルジメチルシリルクロライド(TBDMSCl) 1.07 g (7.10 mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(DBU) 1.76 ml を混合し、この混合物を、塩化メチレン20 mlおよびテトラヒドロフラン5 ml中の前段階の生成物1.4 g (6.9 mmol)の溶液に加える。混合物を室温で2時間撹拌する。水および5% H3PO4溶液で洗浄した後、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下に蒸発させる。標題の化合物を得る。
15c. 4-[[t-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ]-2-(N-メチルアミノスルホニル)フェニルベンゾエート
0080
前段階の生成物1.8 g (5.67 mmol)を窒素雰囲気下に塩化メチレン10 ml中で撹拌し、そこへピリジン1.8 mlおよびベンゾイルクロライド1.3 mlを0℃で加える。混合物を室温で3時間撹拌し、次いでそこへ炭酸水素ナトリウム溶液を加える。酢酸エチルで抽出し、二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。残渣をヘキサン/酢酸エチル = 2/1混液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。標題の化合物を得る。
15d. 4-ヒドロキシ-2-(N-メチルアミノスルホニル)フェニルベンゾエート
0081
前段階の生成物1.7 g (4.03 mmol)を窒素雰囲気下に95%エタノール中の1%塩酸溶液80 ml中で混合する。混合物を室温で3時間撹拌する。水100 mlをそこへ加え、酢酸エチルで抽出して二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。標題の化合物を得る。
M.p. 168-170℃。
15e. 4-ベンジルオキシ-3-(N-メチルアミノスルホニル)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
0082
工程13cの生成物の代わりに前段階の生成物を用いて、製造例13dに記載のように操作して、標題の化合物を得る。
[α]D = +19.9° (c = 1%クロロホルム中)
製造例16
4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-(4-シアノフェニル)ピペリジン
0083
4-ブロモ-1-メトキシカルボニルベンゼンの代わりに4-ブロモシアノベンゼンを用いて、製造例6に記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. 188-189℃。
製造例17
4-アミノ-1-(4-シアノフェニル)ピペリジン
0084
製造例4の生成物の代わりに製造例16の生成物を用いて、製造例5に記載のように操作を実行する。塩基をアンモニアで遊離させ、酢酸エチルで抽出して、標題の化合物を得る。
M.p. 78-80℃。
製造例18
4-t-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン
0085
製造例1の4-(t-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジンの代わりに、4-(t-ブトキシカルボニルアミノメチル)ピペリジン(国際特許公開WO99/65895号に開示)を用い、製造例4に記載のように操作して、標題の化合物を得る。
製造例19
4-アミノメチル-1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン・塩酸塩
0086
製造例4の生成物の代わりに製造例18の生成物を用い、製造例5に記載のように操作して、標題の化合物を得る。
製造例20
4-ベンジルオキシ-3-(N-ベンジルオキシカルボニル-N-メタンスルホニルアミノ)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
20a. 4-ベンジルオキシ-3-(N-ベンジルオキシカルボニル-N-メタンスルホニルアミノ)ベンゼンアセテート
0087
塩化メチレン20 ml、95%ベンジルクロロホルメート0.50 ml (0.0033 mol)、ジメチルアミノピリジン0.006 gおよびトリエチルアミン0.46 ml (0.0033 mol)中の4-ベンジルオキシ-3-(メタンスルホニルアミノ)ベンゼンアセテート(国際特許公開WO96/04233号) 1 g (0.003 mol)を、50℃で10時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣を塩化メチレン中に採取し、水で洗浄して二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。標題の化合物を得る。
M.p. 140-142℃。
20b. 4-ベンジルオキシ-3-(N-ベンジルオキシカルボニル-n-メタンスルホニルアミノ)フェノール
0088
製造例13bの生成物の代わりに前段階の生成物を用い、製造例13cに記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. 138-140℃。
20c. 4-ベンジルオキシ-3-(N-ベンジルオキシカルボニル-N-メタンスルホニルアミノ)-1-[((2S)-2,3-エポキシプロポキシ)]ベンゼン
0089
工程13cの生成物の代わりに前段階の生成物を用い、製造例13dに記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. 78-80℃; [α]D = +4.4° (c = 0.5%メタノール中)。
製造例21
4-アミノ-1-(4-t-ブトキシカルボニルフェニル)ピペリジン
0090
4-(2,5-ジメチルピロール-1-イル)ピペリジン1.5 g (7.5 mmol)、ジメチルホルムアミド60 ml、4フルオロ安息香酸のt-ブチルエステル1.6 g (7.5 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン2.6 mlを窒素下に混合する。混合物を撹拌下に90℃で6時間加熱し、その後室温で15時間撹拌する。炭酸カリウム1.04 g (7.5 mmol)をそこへ加え、混合物を90℃で5日間加熱する。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、水洗する。二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下に蒸発させる。ヘキサン/酢酸エチル = 3/1混液で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。4-(2,5-ジメチルピロール-1-イル)-1-(t-ブトキシカルボニルフェニル)ピペリジンを単離する。NH2OH・HCl 250 mgおよびエタノール0.7 mlを窒素下に混合して30分間撹拌する。そこへ1/1 エタノール/水の溶液(0.3 ml)中のKOH 67 mg (1.2 mmol)およびエタノール(0.5 ml)中の上記中間生成物300 mg (0.084 mmol)を加える。この混合物を80℃で12時間加熱する。酢酸エチルで抽出し、pH 9に達するまでKOHを水相に加えて、酢酸エチルで抽出する。二相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、溶媒を減圧下に蒸発させる。標題の化合物を得る。
M.p. 89-91℃。
製造例22
4-t-ブトキシカルボニルアミノ-1-(4-アミノカルボニルフェニル)ピペリジン
0091
4-エトキシカルボニル-1-フルオロベンゼンの代わりに4-フルオロベンズアミドを用い、製造例4に記載のように操作して、標題の化合物を得る。
M.p. >270℃。
製造例23
4-アミノ-1-(4-アミノカルボニルフェニル)ピペリジン・塩酸塩
0092
製造例4の生成物の代わりに製造例22の生成物を用い、製造例5に記載のように操作して、標題の化合物を得る。
実施例1
3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニルメチル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-(4-ヒドロキシフェノキシ)-2-プロパノール
1a. 3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニルメチル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-(4-メトキシエトキシメトキシフェノキシ)-2-プロパノール
0093
4-(メトキシエトキシメトキシ)-1-(2,3-エポキシプロポキシ)ベンゼン0.86 g (0.0033 mol)および製造例3で得た遊離塩基の形態の生成物をエタノール40 ml中、17時間加熱還流する。溶媒を減圧下に蒸発させ、生成物を乾燥する。粗反応生成物をメタノールで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。生成物をイソプロピルエーテルから結晶化する。
M.p. 73-75℃。
1b. 3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニルメチル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-(4-ヒドロキシフェノキシ)-2-プロパノールジオキサレート
0094
前段階で得られた生成物0.7 g (0.0014 mol)および塩化メチレン40 ml中のCF3
COOH 1.1 ml (0.014 mol)からなる混合物を、40℃で8時間加熱する。溶媒を蒸発させてアンモニアを加える。酢酸エチルで抽出し、抽出物を乾燥し、溶媒を蒸発させる。粗反応生成物を塩化メチレン/メタノール= 9:1で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。標題の化合物を塩基の形態で得る。アセトン中、シュウ酸を用いてそのジオキサレートを得る。
M.p. 180-184℃ (ジオキサレート)。
実施例2
3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-(4-ヒドロキシフェノキシ)-2-プロパノール
2a. 3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジニルアミノ]-1-(4-ベンジルオキシフェノキシ)-2-プロパノール
0095
製造例9の生成物1.03 g (0.004 mol)および製造例5の塩基の形態の生成物1 g (0.004 mol)を、エタノール50 ml中で20時間加熱還流する。溶媒を蒸発させ、粗反応生成物をCH2Cl2/メタノール= 9:1混液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。標題の物質を得る。
M.p. 112-114℃。
2b. 3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニルメチル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-(4-ヒドロキシフェノキシ)-2-プロパノール
0096
前段階の生成物1.15 g (0.0023 mol)を、エタノール20 mlおよびTHF 20 ml中、10%パラジウム炭素0.1 gの存在下に、大気圧下、40℃で8時間水素添加する。水素150 mlが吸収される。
0097
混合物をろ過し、溶媒を蒸発させる。残渣を酢酸エチルから結晶化する。標題の物質を得る。
M.p. 158-161℃。
実施例3
3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-[(4-ヒドロキシ)-3-(メタンスルホニルアミノ)フェノキシ]-2-プロパノールおよびその(2S)異性体
3a. 3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-[(4-ベンジルオキシ)-3-(メタンスルホニルアミノ)フェノキシ]-2-プロパノール
0098
製造例5の塩基の形態の生成物1 g (0.004 mol)を、製造例7の生成物1.35 g (0.003 mol)およびCH3CN 50 ml中の過塩素酸リチウム0.2 gと混合する。混合物を室温で24時間撹拌下に放置し、次いで40℃で8時間加熱する。
0099
溶媒を蒸発させ、このようにして得られた生成物を40℃で塩酸の酢酸エチル溶液で8時間処理する。溶媒を蒸発させ、残渣をNaHCO3溶液で処理し、酢酸エチルで抽出する。溶媒を再び蒸発させ、粗反応生成物をCH2Cl2/メタノール= 9:1混液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。標題の物質を得る。
M.p. 130-132℃。
3b. 3-[1-(4-エトキシカルボニルフェニル)ピペリジン-4-イルアミノ]-1-[(4-ヒドロキシ)-3-(メタンスルホニルアミノ)フェノキシ]-2-プロパノール
0100
前段階の生成物0.8 g (0.0013 mol)を、エタノール15 mlおよびTHF 15 ml中、パラジウム炭素(10%) 0.1 gの存在下に、水素添加に付す。大気圧下に、40℃で8時間反応させた後、混合物をろ過し、溶媒を蒸発させる。粗反応生成物をCH2Cl
2/メタノール= 9:1混液で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。標題の物質を得、イソプロパノールから結晶化する。
M.p. 140-143℃。
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