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図面 (16)

課題・解決手段

本発明は、in vivoでトレフォイルペプチド送達する微生物、好ましくは菌株、好ましくは非病原性菌株、好ましくは非侵襲性菌株、好ましくは食品用菌株、好ましくはグラム陽性菌株に関する。前記トレフォイルペプチドは、TFF1であることが好ましい。本発明は、さらに、このような菌株を投与することを含む、トレフォイルペプチドを消化管に送達する方法に関する。本発明は、トレフォイルペプチド送達細菌を含む医用組成物ならびに、上記形質転換菌株の投与を含む、急性胃腸炎症性疾患を治療する方法、特にヒトにおけるクローン病の急性再発および潰瘍性大腸炎を含むがその限りではない急性大腸炎を治療するため、ならびに他の動物種における類似した性質胃腸障害を治療するための方法にも関する。

概要

背景

概要

本発明は、in vivoでトレフォイルペプチド送達する微生物、好ましくは菌株、好ましくは非病原性菌株、好ましくは非侵襲性菌株、好ましくは食品用菌株、好ましくはグラム陽性菌株に関する。前記トレフォイルペプチドは、TFF1であることが好ましい。本発明は、さらに、このような菌株を投与することを含む、トレフォイルペプチドを消化管に送達する方法に関する。本発明は、トレフォイルペプチド送達細菌を含む医用組成物ならびに、上記形質転換菌株の投与を含む、急性胃腸炎症性疾患を治療する方法、特にヒトにおけるクローン病の急性再発および潰瘍性大腸炎を含むがその限りではない急性大腸炎を治療するため、ならびに他の動物種における類似した性質胃腸障害を治療するための方法にも関する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

請求項2

前記微生物が、菌株である、請求項1に記載の微生物。

請求項3

前記微生物が、食品用菌株であり、好ましくはグラム陽性菌株である、請求項2に記載の微生物。

請求項4

前記菌株が、乳酸球菌種(Lactococcus species)かまたは乳酸桿菌種(Lactobacillus species)である、請求項3に記載の微生物。

請求項5

前記菌株が、ラクトコッカスラクティス(Lactococcus lactis)である、請求項4に記載の微生物。

請求項6

前記トレフォイルペプチドが、TFF1である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の微生物。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物を含む、医薬組成物

請求項8

請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の投与を含む、トレフォイルペプチドを消化管に送達する方法。

請求項9

トレフォイルペプチドを消化管に送達するための薬剤を製造するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の使用。

請求項10

請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の投与を含む、および/または腸の疾患および/または障害処置方法

請求項11

請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の投与を含む、胃および/または腸の疾患および/または障害に起因する病変の処置方法。

請求項12

胃および/または腸の疾患および/または障害を処置するための医薬を調製するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の使用。

請求項13

急性大腸炎クローン病の急性再発および潰瘍性大腸炎を含む急性消化管疾患を処置するための医薬を調製するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の使用。

請求項14

クローン病(enteritis regionalis)および潰瘍性大腸炎(colitis ulcerosa)を含む、慢性および自然に再発する消化管の疾患を処置するための医薬を調製するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の使用。

請求項15

胃および/または腸の疾患および障害に起因する病変の形成を阻害するための医薬を調製するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物の使用。

請求項16

適当なプロモーターおよび適当な分泌シグナル配列の制御下にあるトレフォイルペプチドコード配列担持する組換えベクターを用いる微生物の形質転換を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物を作製する方法。

請求項17

適当なプロモーター配列および適当な分泌シグナル配列の制御下にあるトレフォイルペプチドコード配列を含む組換えベクター。

請求項18

列番号1、2、または3のいずれかによって表されるヌクレオチド配列を有する、請求項17に記載の組換えベクター。

0001

本発明は、in vivoタンパク質送達ステムの分野に関する。さらに詳細には、本発明は、微生物、好ましくは菌株、好ましくは非病原性菌株、好ましくは非侵襲性菌株、好ましくは食品用菌株による、in vivoでのトレフォイルペプチド分泌、上記システムを使用してトレフォイルペプチドを送達する方法、および消化管炎症性障害治療するための上記トレフォイルペプチド発現システムの使用に関する。

0002

Lactococcus lactisは、腸内で生存することができる非病原性グラム陽性乳酸菌である(Klijn et al.,1995)。L.lactisがこれらの環境の全てで代謝的にも活性であるかどうかは確かではない。

0003

Wells et al.(1993b)およびRobinson et al.(1997)により、ワクチン投与を考慮したLactococcus lactisによる破傷風毒素フラグメントCの発現が記載されている。さらに、インターロイキン−2またはインターロイキン−6のいずれかを、破傷風毒素フラグメントC(TTFC)と共に発現するように工作されたL.lactis細菌調製物マウス鼻腔内投与したとき、TTFCのみを発現する菌株を同様に投与した後より10倍を超える抗TTFCが産生されることが証明された(国際特許出願第WO97/14806号)。以上の結果から、同時発現抗原に対する免疫応答を増強するための、サイトカイン分泌性非侵襲性実験細菌ワクチンベクターの使用が実現した。また、異種タンパク質フラグメントを細胞壁内に接着し、このような方法で、異種タンパク質フラグメントをL.lactis表面に表示し、より増強されたワクチン投与特性につながると考えられるアプローチが記載されている(WO9709437号、Steidler,Remaut,Wells)。

0004

トレフォイルペプチドは、上皮粘液細胞により分泌され、酸性環境で安定である。これらのペプチドは、粘膜の保護(上皮上のゲル形成)に寄与し、皮移動の刺激により損傷した粘膜の修復関与すると考えられる(Playford et al.,1996)。トレフォイルペプチドの産生は、胃潰瘍および大腸炎等の、損傷が起きた部位で局所的に増加する(Wright et al,1990)。Babyatskyら(1996)は、組換えトレフォイルペプチドを投与することにより、これらの場所の損傷が減少することを示した。粘膜の保護に重要な大抵の他のタンパク質(たとえば、上皮成長因子)と反対に、ほとんどの研究で、トレフォイルペプチドは、増殖をほとんどまたは全く引き起こさなかった(Playford et al,1996)。このトレフォイルペプチドファミリーメンバー3種がヒトで同定されており、当初、pS2(乳癌エストロゲン誘導可能遺伝子、0.Lefebvre,1993)、SP(鎮痙性ペプチド)およびITF(腸トレフォイル因子)と呼ばれた。現在の命名法では、pS2はTFF1、SPはTFF2、ITFはTFF3と改名されている(たとえば、Wong et al,1999参照)。本テキストを通して、この新しい呼称を使用する。

0005

ヒト、マウスおよびラットの場合、TFF1およびTFF2は主として胃内でみられ、TFF3は主として十二指腸および結腸でみられる。Wong ら(1999)は、トレフォイルペプチドに関する最近の概要を示している。この文献の内容を、参照により本開示に援用する。

0006

TFF1は、細胞表面受容体を介して作用すると考えられる(Tan et al,1997)。

0007

WO 97/38712およびWO 92/14837には、口、食道大腸および小腸を含む消化管の障害および損傷を治療するため、ならびに消化管外にある組織の保護および治療のためのトレフォイルタンパク質またはトレフォイルペプチドの使用が記載されている。これらのタンパク質は、これらの部位の病変の治療または病変形成の抑制のいずれにも使用することができる。これらの病変は、癌を治療するための放射線療法または化学療法、消化管を損傷するアルコールを含む他の薬物、放射線または苛性物質への不慮の曝露、感染、化学物質、細菌または不明な原因による、非潰瘍性消化不良胃炎消化性潰瘍十二指腸潰瘍胃癌、MALTリンパ腫、Menetier症候群胃食道逆流疾患クローン病潰瘍性大腸炎および急性大腸炎を含むがその限りではない消化障害に起因する可能性がある。
トレフォイルペプチドは、急性大腸炎の治療に特に有用である。

0008

ITFは、EGF(上皮成長因子)と併用して、消化管潰瘍の治療にも使用される。in vitroおよびin vivoの実験で、EGFとITFとを併用した治療によって、EGFの増殖作用は増強せずに、EGFの創傷治癒活性が著明に上昇することが証明された(Chinery and Playford,1995)。

0009

炎症性腸疾患は、ある範囲の胃腸炎症のグループ名である。このグループに属するものは、腸炎、大腸炎、それぞれ、十二指腸または結腸の粘膜の炎症である。クローン病(Crohn′s disease,enteritis regionalis)および潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis,colitis ulcerosa)は密接に関連した、慢性および自然に再発する消化管の疾患である。疾患は、免疫学的仲介され、また環境的原因および遺伝的原因を有する。Sartor(1995)は、炎症性腸疾患の異なる様相について記述している。クローン病は、たとえば、Herfath and Sartor (1994)、Cominelliら(1994)、およびMaclDermott(1989)により、詳細にわたって研究されている。

0010

本発明の目的は、胃腸障害を治療するために、トレフォイルペプチドを送達する方法を提供することである。

0011

本発明の別の目的は、胃腸障害を治療するための医用組成物を提供することである。

0012

さらに詳細には、本発明は、in vivoでトレフォイルペプチドを送達する微生物に関する。好ましくは、上記微生物は菌株であり、好ましくは非病原性菌株であり、好ましくは非侵襲性菌株であり、好ましくは食品用菌株であり、さらに好ましくは、グラム陽性菌株であり、最も好ましくは乳酸醗酵性菌株であり、好ましくはin vivoでトレフォイルペプチドを発現する乳酸球菌種または乳酸桿菌種である。従って、本発明は、
を含むリストから選択された乳酸球菌種または乳酸桿菌種または亜種のいずれにも応用できる。

0013

Lactococcus lactisが1つの異種抗原を送達する能力、またはin vitroおよびin vivoでIL−2およびIL−6等の分子を産生する能力から、Lactococcus lactisが、in vivoで他のタイプのペプチドまたはポリペプチドを送達するのに適した媒体であることは明らかではなかった。さらに、上記菌株により発現される上記トレフォイルペプチドが、消化管の炎症性疾患、たとえば、炎症性腸疾患または急性大腸炎に有益な作用を与えるかどうかは不明である。

0014

従って、菌株が、消化管内に存在するとき、in vivoでトレフォイルペプチドを発現して、急性大腸炎の状態で治癒効果を発揮できることを本明細書の実施例のセクションで明らかにできることは驚きである。例として、コード領域マウスTFF1を含むPCRフラグメントをクローニングした。プロモーターおよびusp45 Lactococcus lactis分泌シグナル配列の調節下にあるこれらのPCRクローンを含む組換えベクター構築した。マウスTFF1トレフォイルペプチドを発現する形質転換Lactococcus lactis菌株を構築した。さらに、これらの細菌により産生された組換えmTFF1は、意外なことに、炎症を起こした結腸の遠位部分に対して治癒効果を発揮することが、in vivoマウスモデル系で証明された。

0015

好ましい実施形態によれば、本発明は、特に、in vivoでトレフォイルペプチドを送達する菌株に関する。

0016

別の好ましい実施形態によれば、本発明は、in vivoでTFF1を送達する細菌に関する。

0017

本発明が、トレフォイルペプチドの一部または変異形にも関することを理解すべきである。上記一部は、当業者に周知の方法によって生成することができる、生物学的に活性な部分を指す。これらの部分は、一般的に少なくとも10個連続したアミノ酸、一般的に少なくとも20個連続したアミノ酸、さらに一般的には少なくとも30個連続したアミノ酸、通常は少なくとも40個連続したアミノ酸、好ましくは少なくとも50個連続したアミノ酸を含む。上記変異形は、上述のトレフォイルペプチドと同じ生物学的活性を有する変異形を指す。

0018

上述の本発明による菌株は、予想される障害の治療に有益なさらなる組換えタンパク質も発現する可能性があることも明白になるであろう。

0019

さらに別の実施形態によれば、本発明は、上述のトレフォイルペプチドを発現する微生物を含む医用組成物に関する。

0020

好ましくは、本発明による医用組成物は、粘膜表面に使用するのに適することが好都合である。

0021

本発明による、本発明に従って使用するための、医用組成物は、微生物のほかに、薬学的に許容される賦形剤担体緩衝溶液、安定剤または当業者に周知の他の物質も含んでもよい。このような物質は、無毒でなければならず、且つ有効成分の効果を妨げてはならない。担体または他の物質の精確な性質は、投与経路によって異なってもよい。当業者は、適当な溶液を申し分無く調製することができる。

0022

別の実施形態によれば、本発明は、上述の微生物の投与を含む、トレフォイルペプチドを消化管に送達する方法に関する。

0023

別の態様によれば、本発明は、トレフォイルペプチドを消化管に送達するための薬剤を製造するための、上述の微生物の使用にも関する。

0024

別の実施形態によれば、本発明は、上述の微生物の微生物の投与を含む、胃および/または腸の疾患および/または障害の治療方法に関する。

0025

本発明は、in vivoでTFF1トレフォイルペプチドを送達する微生物の投与を含む、胃および/または腸の疾患および/または障害の治療方法にも関する。

0026

本発明による菌株により発現されるトレフォイルタンパク質は、これらの部位における病変の治療または胃腸の疾患および障害に起因する病変形成の抑制のいずれにも使用することができる。

0027

「胃および/または腸の疾患および/または障害」という表現は、あらゆるタイプの胃、腸および胃腸の疾患および/または障害に関する。本発明の好ましい実施形態では、この表現は、急性の胃腸の炎症性疾患および障害に関する。これらの疾患は、化学物質、細菌または不明な原因による急性胃腸障害であることが好ましい。このグループに属するものは、それぞれ、十二指腸または結腸の粘膜の、クローン病および潰瘍性大腸炎炎症における急性の再発を含むがその限りではない、腸炎、大腸炎である。旅行者病もこれに含まれる。他の好ましい実施形態では、本発明の表現「胃および/または腸の疾患および/または障害」は、クローン病および潰瘍性大腸炎等の慢性および自然に再発する消化管の疾患に関する。

0028

「胃および/または腸の疾患および/または障害」という表現は、粘膜表面における病変を含む疾患にも関する。従って、本発明の方法および医用組成物によって治療される疾患状態は、口、食道、胃、大腸および小腸を含む消化管の障害および損傷を含んでもよく、また、消化管外にある組織の保護および治療のためでもある。これらの病変は、癌を治療するための放射線療法または化学療法、消化管を損傷するアルコールを含む他の薬物、放射線または苛性物質への不慮の曝露、感染、化学物質、細菌または不明な原因による、非潰瘍性消化不良、胃炎、消化性潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌、MALTリンパ腫、Menetier症候群、胃食道逆流疾患、およびクローン病がその限りではない消化障害に起因する可能性がある。

0029

従って、本発明は、胃および/または腸の疾患および/または障害を治療するための医薬を調製するための、上述の微生物の使用に関する。

0030

本発明は、急性の胃腸の炎症性疾患、急性大腸炎、クローン病の急性再発および潰瘍性大腸炎を治療するため、ならびにクローン病および潰瘍性大腸炎を含む、慢性および自然に再発する消化管の疾患を治療するための医薬を調製するための、上述の微生物の使用にも関する。

0031

別の実施形態によれば、本発明は、胃および/または腸の疾患および障害に起因する病変の形成を抑制するための医薬を調製するための、上述の微生物の使用に関する。

0032

微生物の投与は経口投与であってもよく、または治療すべき所望の場所に微生物を進入させることができる当技術分野で周知の他の方法、たとえば肛門投与、投与であってもよい。微生物は、培養液、すなわち、(少なくともin vitroで)微生物の代謝活性を維持する物質を含む媒体に含まれた状態で、使用することが可能である。このような物質は、微生物の増殖を維持しないとしても、生存能力を維持する。このような物質は、グルコースおよびアミノ酸等のエネルギー源を含んでもよい。

0033

微生物が投与される個体は、ヒトであってもよく、動物であってもよい。

0034

治療状況では、すなわち、個体にポリペプチドを送達することの生物学的作用が、その個体に有益な場合には、投与は「治療有効量」であることが好ましく、これは、患者に利益を示すの十分である。このような利益は、少なくとも1症状の改善であってもよい。実際の投与量、投与速度および投与の時間的経過は、投与の目的、たとえば微生物投与の性質および重大性に照らして求められる生物学的作用によって異なり、ルーチンの最適化の課題である。治療法の指示、たとえば用量決定等は、一般開業医および他の医師責任の範囲内である。

0035

本発明による微生物を含む組成物は、本発明に従って、単独で投与してもよく、他の治療法と組合せて、同時または逐次的のいずれで投与してもよい。

0036

別の実施形態によれば、本発明は、上述の通り、適当なプロモーターおよび適当な細菌の分泌シグナル配列の調節下にある、トレフォイルポリペプチドコード配列担持する組換えベクターを用いて微生物を形質転換することを含む、in

0037

vivoでトレフォイルペプチドを送達する微生物を作製する方法に関する。

0038

上記細菌の分泌シグナル配列は、当技術分野で上記作用を実施することが知られている任意の配列であってもよい。L.lactisの場合、上記分泌シグナルはusp45 L.lactis分泌シグナル配列であることが好ましい。上記プロモーター配列は、上記微生物で上記コード配列を発現させることが可能な任意のプロモーターであってもよい。実施例のセクションに示す例には、既知誘導性E.coliファージT7プロモーターおよびL.lactisの既知の構成要素P1プロモーターなどが含まれる。

0039

本発明は、適当なプロモーターおよび適当な分泌シグナル配列の調節下にあるトレフォイルペプチドコード配列の少なくとも一部を含む組換えベクターにも関する。上記組換えベクターを使用して、膜表面の損傷部位に対して治癒効果を発揮することができるトレフォイルペプチド配列の少なくとも一部を、in vivoで送達することができる。

0040

本発明はさらに、配列番号1、2または4のいずれかによって表されるヌクレオチド配列を有する、上述の組換えベクターに関する。

0041

以下の実施例は、例を挙げて本発明を説明するのに役立つに過ぎず、いかなる場合にも、本発明を限定するものと考えてはならない。

0042

本書に記載の全ての資料を、参照により本明細書に援用する。
実施例1:マウスTTF1(mTTF1)のクローニングおよび発現
培地

0043

GM17は、0.5w/v%のグルコースをM17(Difco,Detroit)に加えたものである。M9培地は、1リットル当たり以下のものを含む。Na2P04 6g、KH2PO4 3g、NH4Cl 1g、NaCl 0.5g、MgSO4 2mmol、CaCl2 0.1mmolおよびCasitone(Difco)5g。M9Bは、1リットル当たりNaHCO3 2.1gおよびNa2CO3 2.65gをM9に加えたものである。GM9Bは、0.5w/v%のグルコースをM9Bに加えたものである。LM9Bは、0.5w/v%の乳糖をM9Bに加えたものである。

0044

該当する場合、抗生物質エリスロマイシン(Er)またはクロラムフェニコール(Cm)は、それぞれ5μg/mlの最終濃度で、各培地に加えた。抗生物質の存在を示すのに使用した呼称は、たとえばGM17Er、LM9BCm等である。固体培地は1.2%の寒天を含有した。
組換えDNA技術

0045

DNA修飾酵素および制限エンドヌクレアーゼは、標準条件下、製造会社が推薦する緩衝液中で使用した。標準手順書に従って、DNAおよびタンパク質の一般的な分子クローニング技術および電気泳動法を実施した。グリシンの存在下で増殖させた細胞エレクトロポレーションによって、L.lactisを形質転換した。(Wells et al.,1993a)。プラスミドDNAは、Qiagen Plasmid Kitを使用して、通常通りに精製した。
mTFF1のPCR増幅

0046

オリゴヌクレオチドプライマーmTFF1SおよびmTFF1Aを使用して、mTFF1cDNAを含むプラスミドに対してPCR反応を実施した(Lefebvre,1993)。mTFF1Sプライマーは、シグナル配列の後の最初のヌクレオチドからmTFF1のセンス鎖の最初の18ヌクレオチドに相当する。mTFF1Aプライマーは、停止コドンを含むmTFF1のセンス鎖の最後の26ヌクレオチドに相補的であり、特別のSpel制限部位を導入する。
ここで、mTFF1A中のACTAGTは、Spel部位を表す。

0047

平滑末端を担持するPCR産物を与えるVentTMDNAポリメラーゼ(NewEngland Biolabs(Beverly,USA)を使用して、PCR増幅を実施した。PCR混合物は、Vent DNAポリメラーゼ2単位、Vent緩衝溶液(サーモポル(thermopol))10μl、dXTP4μl(最高0.5mM)、各プライマー5μl(0.5μM)、鋳型DNA 1μl(50ng)およびH2O 74μlで構成されていた。それぞれ、0、1、2、3、4および5mMに調整した、MgSO4の最終濃度が異なる6つの反応を準備した。PCR増幅サイクルは以下の通りであった。T0:94℃で300秒、T1:94℃で45秒、T2:60℃で30、T3:72℃で20秒、T4:20℃で10秒。これらのT1からT3までのサイクルを30回実施した。これらのプライマーを用いたPCR増幅は、シグナル配列が欠如し、且つ付加的なSpel制限部位を含む、成熟mTFF1の遺伝子を与える。ゲル電気泳動法で確認後、増幅されたフラグメントが、予期される長さの範囲のバンドとして出現する。mTFF1配列の5′末端は、フォワードプライマーに相補的な2つの可能な標的配列を含む。結果として、上述のプライマーを使用して、それぞれ、202塩基対および208塩基対の2つのフラグメントをmTFF1cDNAから増幅することができる。これらのフラグメントは、アガロースゲル電気泳動法では解析できないと考えられる。
プラスミドの構築

0048

PCRフラグメントをコードするmTFF1トレフォイルペプチドのアクセプターとして、異なる2タイプのベクターを使用した。2種の親ベクター(pTREX1(Wells and Schofield,1996)から誘導されたpT1NX、およびpLET2NX(Steidler et al,1995)から誘導されたpLET2NX)の一次構造は、以下の共通エレメントを含む:プロモーター(T7またはP1)、究極的なアミノ酸残基をコードする配列(Steidler et al,1995)と重複するNael制限部位を含むように修飾された、L.lactis usp45分泌シグナル配列(van Asseldonk et al,1990および第0455280号のもとに発行された欧州特許出願)および下流のSpel制限部位。pT1NX由来のプラスミドは、エリスロマイシンに対する抵抗性を特定し、pLET2NX由来のプラスミドは、クロラムフェニコールに対する抵抗性を特定する。DNA溶液50μl、Spel緩衝溶液10μl、Spel 50単位、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(Gibco BRIL,Bethesda,USA)10単位、pH7.5に調整した0.5mMATP、およびH2O 36μlを使用して、PCRフラグメントを37℃で1時間処理した。精製DNA 10〜20μl、Nael緩衝溶液10μl、Nael 10単位,Spel 50単位、仔ウシ腸アルカリホスファターゼ(Boehringer,Mannheim,Germany)1単位およびH2O 73〜63μlを使用して、ベクターpT1NXを37℃で1時間消化した。30分間のインキュベーション後、Spel 50単位およびNael 10単位を混合物に再度加えた。制限酵素失活させ、フェノールクロロホルム抽出で、混合物から抽出した。制限消化後、「マウスTFF1(mTFF1)のPCR増幅」のところで前述した、mTFF1由来のバンド(195bpおよび201bpのフラグメントを含む)およびベクター部分をアガロースゲルから切除した。「Ready To Go」T4DNAリガーゼ(Pharmacia Biotech,UK)を使用して、各PCRフラグメントとベクターとを16℃で45分間ライゲートした後、プロモーターの調節下あるusp 45分泌シグナル配列へのインフレーム融合物としてmTFF1シストロンを含む組換えプラスミドが得られた。

0049

構成要素L.lactisP1プロモーターを含むプラスミドpT1mTFF1(図1a)は、pT1NXの精製Nael−Spelベクター部分と、Spel切断して5′リン酸化したPCRフラグメントとのライゲーションの結果生じた。

0050

誘導可能なE.coliファージT7プロモーターを含むプラスミドpL2mTFF1v1(図1a)は、pLET2Nの精製Nael−Spelベクター部分と、Spel切断して5′リン酸化したPCRフラグメントとのライゲーションの結果生じた。T7プロモーターは、たとえばプラスミドpILPOLによりコードされる同族のT7RNAポリメラーゼによって活性化できるに過ぎない。このプラスミドは、L.lactis菌株MG1820〔pILPOL〕中に存在する(Wells et al,1993c)。

0051

構造解析用に、プラスミドpT1mTFF1をL.lactis菌株MG1363に形質転換した。GM17Erプレートで細胞を増殖させた。GM17Er 2.5ml中でコロニー成長させ、プラスミドを単離した。分析用消化を用いて、pT1NXベクター(DNA(pT1NX)2μl、EcoRI20単位、Spel50単位、Spel−緩衝溶液2μlおよびH2O 15μl)と単離した組換えプラスミド(DNA 5μl、EcoRI 20単位、Spel 50単位、Spel−緩衝溶液2μl、10μg/mlのRnase A原液0.25μl、H2O 12μl)の制限パターンを比較した。このプラスミドをEcoRIおよびSpelで、37℃にて1時間切断した。参照プラスミドの場合、907bpおよび4999bpの2つの線状フラグメントが予測される。pT1mTFF1の場合、499bpおよび4999bpの2つのバンドが予測される。アガロースゲル電気泳動およびEtBr染色で可視化した、実験的に得られたフラグメントのサイズは、予測した長さと一致した。各組換えプラスミドから、1つの陽性培養をGM17Erプレート上で画線し、単離コロニーを得た。続いてコロニー1個をGM17Er培地100ml中に接種し、飽和するまで増殖させた。細胞を回収し、プラスミドを精製した。それらの物理的構造を、制限酵素分析およびアガロースゲル電気泳動法で検証した。さらに、配列分析で、mTFF1シストロンがusp45分泌リーダー配列とインフレームで完全にライゲートされたことが明らかにされた。pT1mTFF1は、成熟mTFF1の全コード配列を表す208bpの挿入物を含む(「マウスTFF1(mTFF1)のPCR増幅」のところで前述)。

0052

構造解析用に、プラスミドpL2mTFF1v1を菌株MG1820〔pILPOL〕に形質転換した。GM17Cmプレートで細胞を増殖させた。GM17Cm 2.5ml中でコロニーを成長させ、プラスミドを単離した。分析用消化を用いて、pLET2NXベクター(DNA(pLET2NX) 2μl、EcoRI20単位、Spel50単位、Spel−緩衝溶液2μlおよびH2O 15μl)と単離した組換えプラスミド(DNA 5μl、EcoRI 20単位、Spel 50単位、Spel−緩衝溶液2μl、10μg/mlのRnase A原液0.25μl、H2O 12μl)の制限パターンを比較した。この組換えプラスミドをEcoRIおよびSpelで、37℃にて1時間切断した。参照プラスミドの場合、907bpおよび4650bpの2つの線状フラグメントが予測される。pL2mTFF1の場合、499bpおよび4650bpの2つのバンドが予測される。アガロースゲル電気泳動およびEtBr染色で可視化した、実験的に得られたフラグメントのサイズは、予測した長さと一致した。組換えプラスミドから、1つの陽性培養をGM17Cmプレート上で画線し、単離コロニーを得た。続いてコロニー1個をGM17Cm培地100ml中に接種し、飽和するまで増殖させた。細胞を回収し、プラスミドを精製した。その物理的構造を、制限酵素分析およびアガロースゲル電気泳動法で検証した。さらに、配列分析で、mTFF1シストロンがusp45分泌リーダー配列とインフレームでライゲートされたことが明らかにされた。pT1mTFF1は、成熟mTFF1の全コード配列を表す208bpの挿入物を含む(「マウスTFF1(mTFF1)のPCR増幅」のところで前述)。この分析はさらに、pL2mTFF1v1が202bpの挿入物を含むことを示した(従って、成熟mTFF1の最初の2個のアミノ末端アミノ酸残基が欠けている;「マウスTFF1(mTFF1)のPCR増幅」のところで前述)。組換えプラスミドの配列を図1bおよび1cに示す。公表された構成部分の配列から、これらの全配列を編集した。さらに、PCRフラグメント等の配列の関連セクションおよびライゲーション連結点を実験的に検証した。
形質転換L.lactisにおけるタンパク質発現

0053

上述の通りに構築したプラスミドを用いて、L.lactis菌株を形質転換した。pT1mTFF1プラスミドの形質転換には、L.lactis菌株MG1363(Gasson,1983)を使用した。pL2mTFF1v1プラスミドの形質転換には、L.lactis菌株MG1820(pILPOL)(Maeda and Gasson,1986)を使用した。

0054

これらの形質転換L.lactis菌株によるタンパク質の発現を、SDS−PAGEで検出した。

0055

培養上澄分画を調製するために、pT1mTFF1プラスミドの場合はGM17Er培地5ml中で、あるいはpL2mTFF1v1プラスミドの場合はGM17Cm培地5ml中で、細胞を28℃にて20時間増殖させた。培養を、GM17Er培地またはGM17Cm培地のいずれか5mlで、1/100希釈し、28℃にて3時間増殖させた。2800rpmにて20分間遠心分離することにより細胞を回収し、適切な培地、すなわち、MG1363細胞の場合にはGM9BEr、あるいはMG1820〔pILPOL〕細胞の場合にはLM9BCm 5mlに再懸濁した。さらに5時間増殖させた後、細胞をペレット化させた。フェノール抽出およびエタノール沈降により、培地分画中に存在するタンパク質を除去した。

0056

〔piLPOL;pL2mTFF1v1〕を用いて形質転換したL.lactis MG1820菌株および〔pTREX1;pT1mTFF1〕を用いて形質転換したL.lactisMG1363と比較して、L.lactis MG1820対照菌株の培養上澄分画で発現したタンパク質を図2に示す。この図は、対照と比較したときの、MG1820〔pL2mTFF1v1〕およびMG1363〔pT1mTFF1〕における適切なサイズの特別のタンパク質バンド(やじりで示す)を示す。この図から確認できる通り、組換え遺伝子の発現はかなり低い。他の研究者は、胃および腸の損傷を修復するための治療に、劇的に高レベルで精製トレフォイルペプチドを使用する(たとえばTranら(1999)は、毎日2.5mg/kg体重のレベルでヒト組換えTTF2の直腸内投与を5日間使用して、実験的に組み込んだラットにおける大腸炎(アルコールに溶解したジニトロベンゼンスルホン酸の結腸内投与)の炎症指数を減少させた)ため、確認されたin vivo結果は意外であった。
実施例2:MG1363〔pT1mTFF1〕のin vivo試験
胃内投与用細胞調製物

0057

L.lactis菌株MG1363〔pTREX1〕、MG1363〔pT1mTFF1〕の形質転換体をGM17Erプレート上で画線し、28℃にて一晩増殖させた。各場合に、コロニー1個を、GM17Er培地15ml中、28℃にて一晩増殖させた。上記細胞を−20℃で保存するために、この培養に、100%グリセロール15mlを加えた。マウスを治療するために、毎日、必要量の細胞を接種することが可能であった。この目的を達成するために、GM17Er培地10mlに培養を1/200希釈した。30℃にて最低限20時間増殖させた後、2800rpmで15分間遠心分離することにより、細胞を回収した。次いで、抗生物質を含まないM9B 1mlに細胞を再懸濁した。
急性大腸炎マウスでのin vivo試験

0058

これらのL.lactis細菌から発現されたトレフォイルペプチドの作用を、急性大腸炎罹患マウスで試験した。7日の間に、メスBalb/cマウス21匹に、飲料水に溶解した5%DSSデキストラン硫酸ナトリウム)を投与した。この方式で、急性大腸炎を誘導した(Kojouharoff et al,1997)。治療のために、DSS処理の1日から7日まで、細菌懸濁液100μl(最低限1.108細胞)を使用して、胃カテーテルで、これらのマウスに経口的に毎日接種した。指示通りに、マウス6匹にMG1363〔pTREX1〕細胞を接種し、マウス6匹に、MG1363〔pT1mTFF1〕細胞を接種し、マウス3匹には接種しなかった(DSS対照)。大腸炎の誘導後8日に、マウスを屠殺し、免疫学的および組織学的に検査した。

0059

血清免疫学的試験で、処理マウスは、発現したタンパク質に対して免疫応答を示さないことがわかった。8日に瀉血したマウスから血清を採取した。この血清が、L.lactis細胞の培地分画中に存在するタンパク質に対する抗体を含むかどうかを確認するために、ウエスタンブロッティングで分析した。使用した培地分画は、L.lactis菌株MG1363〔pTREX1〕およびMG1363〔pT1mTFF1〕に由来するものであった。濃縮した(フェノール抽出およびエタノール沈降)培地分画1mlの等価物をSDS−ポリアクリルアミド(20%)ゲル電気泳動法で分析した。ニトロセルロースフィルターブロッティング後、フィルターを4グループのマウス血清溶液と共に1時間インキュベートした。ニトロセルロースブロッキング緩衝溶液(Blotto:10×PBS100ml、1M NaCl 150ml、Triton X−100 2ml、無脂肪粉乳25g、総用量1リットルまでの水)20mlで、血清を500倍希釈した。二次抗体として、セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)と結合したヒツジ抗マウスIgGを使用した。500倍希釈した血清を使用して、シグナルは全く検出されなかった。

0060

処理マウスの結腸に組織学的分析を実施した。結腸を長さ方向に切断し、遠位部分(肛門に最も近い)、中間部分および近位部分に3等分した。3.7%ホルムアルデヒド(PBS中)で一晩固定し、パラフィンブロック中での組織サンプルの立位を確実にしてパラフィン包埋した後、これらの結腸部分を組織学的に分析した。各組織サンプルから、サンプル全域にわたって一様に間隔があいた、厚さ3μmの平行な長軸方向の切片3つを作製した。これらの横断面をヘマトキシリンエオシンで着色した。切片に得点をつける前に、スライド上のラベルを覆うことを意味する盲目様式で、組織学的分析を実施した。数グループのマウスから得られた切片を載せたスライドを無作為化してから検鏡した。次いで、表1に記載の症状の説明に従って、各スライドに組織学的得点を割り当てた(0から5までの範囲)。

0061

各マウスおよび各結腸部分について、3切片の平均得点を算出した。結腸の遠位部分および中間部分では、上皮の損傷および浸潤からなる炎症が最も顕著であった。近位部分では、炎症はほとんど全く認められなかった。動物のグループ当たりの遠位結腸部分および中間結腸部分の両者について、平均組織学的得点を算出した。最終的な組織学的総得点は、別々の2つの得点の合計であり(総得点=上皮損傷の得点+浸潤の得点)、炎症の程度の尺度である。各グループのマウスに関する遠位結腸部分の組織学的総得点を図3に示す。

0062

図3に示した結腸の遠位部分に関する組織学的得点から、トレフォイルペプチドを産生するL.lactis細胞をマウスに接種したとき、炎症が明らかに減少すると結論することができるであろう。〔pT1mTFF1〕形質転換L.lactis細胞を投与されたマウスは、65%を超える炎症の顕著な減少を示す。

0063

図3から分かるように、結腸の遠位部分における炎症性浸潤および上皮損傷は、mTFF1ポリペプチドを分泌する組換えL.lactis菌株の接種により著しく減少した。

0064

以上の結果は、より大きいグループ(グループサイズ=10)およびより多くの対照群を含む、同様に実施された別の実験で確認された。図4は、健常な対照マウス(対照)、および記載の通りにDSSを投与され、未治療のままである(DSS)か、または指示通りにMG1363、MG1363〔pT1TREX1〕またはMG1363〔pT1mTFF1〕で治療された(上述の通り)マウスの組織学的得点(上述の通りに得た)を示す。実験から、MG1363〔pT1mTFF1〕で治療したマウス群における、腸炎症の明白且つ顕著な減少がわかる。
後者の実験は、インターロイキン−10(IL−10)およびインターフェロン−γ(IFN−γ)(両者とも、当業者に周知のプロ炎症性サイトカイン類である)のレベルを決定することによっても評価した。マウス(n=10)に、指示通りの菌株を接種した。対照=健常マウス、DSS=飲料水に溶解した5%DSSを投与し、治療しなかったマウス。結腸を準備し、パンチ(直径=4mm)を用いて、同じ表面を有する部分を単離した。各グループの組織サンプル上に、RPMI500μl+10%ウシ胎仔血清を載せ、37℃で一晩インキュベートした。上澄を回収し、ELISAでサイトカイン含量を滴定した。各組織中のIL−1βおよびIFN−γの量を図5に示す。結果から、MG1363〔pT1mTFF1〕で治療したマウス群における、これらのプロ炎症性サイトカイン類の明白な減少がわかる。

0065

実施例3:MG1363〔pTITFF1〕および精製TFF1による治療の比較
プラスミドの構築

0066

mTFF1形Pichia pastorisの発現の場合、プラスミドpPICmTFF1を構築した。このために、記述(マウスTFF1のPCR増幅)通りに、mTFF1遺伝子をPCR増幅した。このフラグメントを、pPIC9(Invitrogen)の誘導体の、露にされたNael制限部位でライゲートした。ライゲーション混合物をE.coli MC1061に形質転換し、正確に組立てられたたクローンを、制限分析およびDNA配列決定(図1dの配列)で同定した。このようにして得られたプラスミドpPICmTFF1において、mTFF1配列をSacharomuces cerevisiae α−接合因子プレプロ分泌シグナルとインフレームで融合させる。
mTFF1の発現および精製

0067

Logghe(1995)に記載の方法で、プラスミドpPICmFF1をPichia pastoris GST115に形質転換し、mTFF1単位がhis4遺伝子座に組み込まれた陽性クローンを、PCR同定によって選択した。これらの陽性クローンをメタノールで誘導し、培養上澄のタンパク質分析により、発現についてスクリーニングし、陰性対照陰性)と比較したとき、6.5kDaにおける特別のバンド(GST115::pPICmTFF1)の特に高い発現を示す1つのクローンを、さらなる研究のために維持した(図6、やじりで表示)。特別のタンパク質バンドは、タンパク質配列決定で、mTFF1と同定された。発現手順を最適化スケールアップし、16リットル培養に最適化させ、培養上澄からmTFF1を精製した。このために、メタノール誘導したGST1 15::pPICmTFF1上澄を接線濾過(Millipore proflux M12、カットオフ3000Da)で濃縮し、pH7.4の0.02Mリン酸緩衝溶液透析した。イオン交換カラム(BioradのQ−カラム)を用いて、この濃縮物からmTFF1を精製した。アイクラティック勾配により、カラムからタンパク質を溶離した。このようにして得られたmTFF1は99%以上純粋であり、これをさらに濃縮した。最終調製物は、160ng/ml未満のLPSを含有する。この量のLPSは許容限界内であり、pS2タンパク質をさらなる実験で使用することができる。精製mTFF1をサイズ排除カラム(Superdex 75; Pharmacia)で分析した後、mTFF1の7.5%は単量体形であると結論した(図7A)。これは、精製mTFF1の還元下SDS−PAGEと非還元下SDS−PAGEで確認された(図7B)。
精製TFF1の生物学的活性の評価

0068

TFF1タンパク質の周知の特徴は、このタンパク質をCaco−2細胞単層に投与した後、E−カドヘリン表面発現が著しく低下することである(Liu et al,1997)。我々は、上述のmTFF1調製物をCaco−2単層に投与した後、E−カドヘリン表面発現が10%低下することを示した。
ネズミ急性大腸炎の精製mTFF1による治療:

0069

急性大腸炎を誘発するために、飲料水に溶解した6%デキストラン硫酸ナトリウム(DSS、MW40000)をマウスに7日間投与した(Kojouharoff et al.,1997)。実験に使用したマウスは齢が釣り合っており、同時にDSS投与を受けた。治療のために、−7日から0日までの、DSS投与前(投与前群)、0日から7日までの、DSS投与中(投与中群)、および7日から14日までの、投与後(投与後群)に、PBS200μlに溶解したmTTF1 50μgをマウスに投与した。mTFF1を送達する異なる経路を研究するために、各設定で、腹腔内(i.p.)注射、胃内接種および直腸投与によって、マウスに投与した。DSSを含まない飲料水を1日与えた後、8日にマウスを屠殺し(投与前群および投与中群)、また、DSSを含まない飲料水を7日与えた後、14日にマウスを屠殺した(投与後群)。飲料水に溶解したDSSを投与された、非治療対照群は、8日および14日に屠殺した。全群、マウス9匹で構成されていた。図8に示す結果から、どの治療計画でも、統計学的に有意な改善が認められないことが明らかにわかる。改善が確認されていた(図3および4)ため、記載の発明は意外であった。これは、L.lactisによるTFF1の送達は、観察された治療効果に本質的に寄与することを意味する。

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