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技術 複数のユーザによりまたは複数のユーザに向けて送信される複数のシンボルを検出するための方法

出願人 ミツビシ・エレクトリック・アールアンドディー・センター・ヨーロッパ・ビーヴィ
発明者 ロイ・ブリュネル
出願日 2003年5月15日 (16年3ヶ月経過) 出願番号 2003-137780
公開日 2003年12月5日 (15年8ヶ月経過) 公開番号 2003-348054
状態 特許登録済
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式
主要キーワード グラム行列 楕円中心 ガウス成分 探索ツリー 虚数値 探索区間 特性ベクトル 実数座標
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

高効率の限界距離復号化を用いるマルチユーザ検出方法を提供する。

解決手段

複数のユーザ(K)により又は複数のユーザ(K)に向けて送信される複数のシンボル(dk(i))を検出する方法で、各シンボルは変調コンスタレーションに属し、受信信号フィルタリングしその各成分がユーザに関連付けられるベクトル(z)を供給するフィルタリングステップと、前記変調コンスタレーションによって生成される点の格子に属する候補の中からベクトルの最も近い隣接点を探索するものであって、探索はベクトルを中心にした体積に限定されかつベクトルの各次元のための候補の座標(bk)を順番に選択し実行される探索ステップとを含み、探索されることになる次の次元のための候補よりも高い割合の最初の次元のための候補を除去するように選択されて探索前に並べ替え規則に従いベクトルの成分が並べ替えられる。

概要

背景

DS−CDMA移動体通信システムでは、種々のユーザから到来する通信および種々のユーザに向けられる通信の分離は、一人のユーザの各複素シンボルとそのユーザに固有拡散系列とを掛け合わせることにより達成される。このため、拡散系列はユーザシグネチャとも呼ばれる。拡散周波数(チップレート)がシンボル周波数よりも高いとき、各ユーザによって送信される信号は周波数空間内に分散(あるいは拡散)される。拡散信号によって占有される帯域情報信号によって占有される帯域との間の比は拡散率と呼ばれる。受信時に、所与のユーザの分離は、対応するシグネチャに適応するフィルタリングによって達成される。伝送チャネルが複数の伝搬経路を有するとき、適応的なフィルタリングの出力はその伝搬経路と同じ数の相関ピーク値を含む。チャネルの各経路は、複素乗算係数遅延とによってモデル化されることができる。種々の経路に沿って伝搬されている信号は、伝搬係数の共役数である複素係数によって同相にされ、かつ合成されて、それにより伝送チャネルに適応するフィルタリングを達成することができる。専門用語を簡単にするために、一般的な表現「ユーザkに整合したフィルタリング」は、ユーザkのシグネチャに整合したフィルタリング動作および伝送チャネルに整合したフィルタリング動作の両方を含む。

種々のユーザに向けられる(ダウンリンク)信号と種々のユーザから到来する(アップリンク)信号との間の干渉打ち消すために、マルチユーザ検出方法、とりわけPIC(パラレル干渉キャンセル)およびSIC(シリアル型干渉キャンセル)として知られるような反復検出方法が提案されている。その方法は、送信されたシンボルを推定すること、干渉を計算すること、およびそれを受信された信号から減算することを含む、干渉除去サイクルの反復に基づく。高性能ではあるが、これらの方法は最適ではない。なぜなら、それらの方法は、種々のユーザによって送信されるシンボルの最尤推定という意味の推定値を与えないためである。

さらに最近になって、最尤判定基準を利用し、点の格子による表現に基づくマルチユーザ検出の方法が、ウェブサイトwww.enst.fr/〜brunel上で入手可能な「Lattice decoding for joint detection in Direct Sequence CDMAsystems」というタイトル論文においてL. Brunelによって提案された。この方法によれば、種々のユーザによって送信されるシンボルを最尤検出するのに十分な統計値を表す受信信号の特性を示すベクトルが判定される。ある条件下において、その特性ベクトルは、雑音による擾乱を受ける格子内の点として表せることがわかっている。その際、その検出は、受信されたベクトルに対応する点に最も近い格子内の点を求めることからなる。

より具体的には、最初に、基地局がK人のユーザと通信するDS−CDMA通信システムについて考えるものとし、dk(i)をダウンリンクチャネル上で瞬間iにおいてユーザkに送信される複素シンボルとする。このシンボルは、Akで示される、ユーザkに対するコンスタレーション変調に属し、これ以降、ユーザkの変調アルファベットと呼ばれる。

基地局は各ユーザkに対して、振幅akの信号でNシンボルのブロックを送信する。ユーザkのためのシンボルは、シンボル周期Tに等しい持続時間を有する実数シグネチャsk(t)によって拡散される。すなわち、

概要

高効率の限界距離復号化を用いるマルチユーザ検出方法を提供する。

複数のユーザ(K)により又は複数のユーザ(K)に向けて送信される複数のシンボル(dk(i))を検出する方法で、各シンボルは変調コンスタレーションに属し、受信信号をフィルタリングしその各成分がユーザに関連付けられるベクトル(z)を供給するフィルタリングステップと、前記変調コンスタレーションによって生成される点の格子に属する候補の中からベクトルの最も近い隣接点を探索するものであって、探索はベクトルを中心にした体積に限定されかつベクトルの各次元のための候補の座標(bk)を順番に選択し実行される探索ステップとを含み、探索されることになる次の次元のための候補よりも高い割合の最初の次元のための候補を除去するように選択されて探索前に並べ替え規則に従いベクトルの成分が並べ替えられる。

目的

本発明の目的は、符号分割多元接続方式のマルチユーザ検出の限界距離復号化過程の複雑さを緩和した方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

複数のユーザ(K)によりまたは複数のユーザ(K)に向けて送信される複数のシンボル(dk(i))を検出するための方法であって、各シンボルは変調コンスタレーションに属し、該方法は、受信された信号をフィルタリングし、その各成分がユーザに関連付けられるベクトル(z)を供給するフィルタリングステップを含み、また該方法はさらに、前記変調コンスタレーションによって生成される点の格子に属する候補の中から前記ベクトルの最も近い隣接点を探索するための探索ステップであって、前記探索は前記ベクトルを中心にした体積に限定され、かつ前記ベクトルの各次元のための候補の座標(bk)を順番に選択することにより実行される、探索ステップを含んでおり、前記探索前に並べ替え規則に従って前記ベクトルの成分が並べ替えられ、前記並べ替え規則は、探索されることになる次の次元のための候補よりも高い割合の最初の次元のための候補を除去するように選択されることを特徴する方法。

請求項2

各次元(k)に対して、前記次元に沿ったコンスタレーションを表す第1の区間([Mk-,Mk+])が確定され、もしあるなら、既に選択されている複数の座標に対して、前記次元に沿った前記体積の一部を表す第2の区間([Lk-,Lk+])が確定され、その際、前記次元のための座標の選択は、前記第1の区間と前記第2の区間との交差部として得られる第3の区間([Bk-,Bk+])に限定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

各次元に対して、前記第1の区間の大きさによって正規化された、前記次元に対応するベクトル成分(ρk)と前記第1の区間の中央との間の距離を表す値(εk)が計算され、前記並べ替え規則は、探索されることになる第1の次元が、探索されることになる後続の次元に関連付けられる値よりも高い正規化された距離値に関連付けられるような規則であることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

各次元に対して、前記次元に対応するベクトル成分(ρk)が前記第1の区間内に入るか否かを検査し、入らない場合には、前記成分と前記第1の区間のそれぞれ上限および下限との間の距離の大きい方の値が確定され、前記並べ替え規則は、探索されることになる第1の次元が、探索されることになる後続の次元に関連付けられる値よりも高い値に関連付けられるような規則であることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項5

各次元に対して、前記次元に対応するベクトル成分が前記第1の区間(ρk)に入るか否かを検査し、入る場合には、前記成分と前記区間の中央との間の距離の値が確定され、前記並べ替え規則は、探索されることになる第1の次元が、探索されることになる後続の次元に関連付けられる値よりも高い値に関連付けられるような規則であることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項6

第1の次元に対応する第1のベクトル成分が同じ第1の次元に沿ったコンスタレーションを表す前記第1の区間の外側に入り、第2の次元に対応する第2のベクトル成分が同じ第2の区間に沿ったコンスタレーションを表す別の第1の区間内に入るとき、前記並べ替え規則は、前記第1の次元が前記第2の次元の前に探索されるような規則であることを特徴とする請求項4または5に記載の方法。

請求項7

各次元(k)に対して、前記体積の前記次元上への射影を表す第4の区間が確定され、第5の区間が前記第1の区間と前記第4の区間との交差部として得られ、前記第4の区間の長さに対する前記第5の区間の長さの比を表す値(σ2Ki)が計算され、前記並べ替え規則は、探索されることになる第1の次元が、探索されることになる後続の次元に関連付けられる値よりも低い値に関連付けられるような規則であることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項8

一旦、最も近い隣接点が見つけられたなら、前記並べ替え規則の逆の処理に従ってその座標が並べ替えられ、前記複数のユーザに対してまたは前記複数のユーザによって送信されるシンボルが前記並べ替えられた座標から導出されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は複数のユーザによりまたは複数のユーザに向けて送信される複数のシンボルを検出するための方法、すなわちマルチユーザ検出方法に関する。より詳細には、本発明はDS−CDMA(直接拡散符号分割多元接続)通信ステムあるいはMC−CDMA(マルチキャリア符号分割多元接続)通信システムのための最尤マルチユーザ検出方法に関する。

背景技術

0002

DS−CDMA移動体通信システムでは、種々のユーザから到来する通信および種々のユーザに向けられる通信の分離は、一人のユーザの各複素シンボルとそのユーザに固有拡散系列とを掛け合わせることにより達成される。このため、拡散系列はユーザシグネチャとも呼ばれる。拡散周波数(チップレート)がシンボルの周波数よりも高いとき、各ユーザによって送信される信号は周波数空間内に分散(あるいは拡散)される。拡散信号によって占有される帯域情報信号によって占有される帯域との間の比は拡散率と呼ばれる。受信時に、所与のユーザの分離は、対応するシグネチャに適応するフィルタリングによって達成される。伝送チャネルが複数の伝搬経路を有するとき、適応的なフィルタリングの出力はその伝搬経路と同じ数の相関ピーク値を含む。チャネルの各経路は、複素乗算係数遅延とによってモデル化されることができる。種々の経路に沿って伝搬されている信号は、伝搬係数の共役数である複素係数によって同相にされ、かつ合成されて、それにより伝送チャネルに適応するフィルタリングを達成することができる。専門用語を簡単にするために、一般的な表現「ユーザkに整合したフィルタリング」は、ユーザkのシグネチャに整合したフィルタリング動作および伝送チャネルに整合したフィルタリング動作の両方を含む。

0003

種々のユーザに向けられる(ダウンリンク)信号と種々のユーザから到来する(アップリンク)信号との間の干渉打ち消すために、マルチユーザ検出方法、とりわけPIC(パラレル干渉キャンセル)およびSIC(シリアル型干渉キャンセル)として知られるような反復検出方法が提案されている。その方法は、送信されたシンボルを推定すること、干渉を計算すること、およびそれを受信された信号から減算することを含む、干渉除去サイクルの反復に基づく。高性能ではあるが、これらの方法は最適ではない。なぜなら、それらの方法は、種々のユーザによって送信されるシンボルの最尤推定という意味の推定値を与えないためである。

0004

さらに最近になって、最尤判定基準を利用し、点の格子による表現に基づくマルチユーザ検出の方法が、ウェブサイトwww.enst.fr/〜brunel上で入手可能な「Lattice decoding for joint detection in Direct Sequence CDMAsystems」というタイトル論文においてL. Brunelによって提案された。この方法によれば、種々のユーザによって送信されるシンボルを最尤検出するのに十分な統計値を表す受信信号の特性を示すベクトルが判定される。ある条件下において、その特性ベクトルは、雑音による擾乱を受ける格子内の点として表せることがわかっている。その際、その検出は、受信されたベクトルに対応する点に最も近い格子内の点を求めることからなる。

0005

より具体的には、最初に、基地局がK人のユーザと通信するDS−CDMA通信システムについて考えるものとし、dk(i)をダウンリンクチャネル上で瞬間iにおいてユーザkに送信される複素シンボルとする。このシンボルは、Akで示される、ユーザkに対するコンスタレーション変調に属し、これ以降、ユーザkの変調アルファベットと呼ばれる。

0006

基地局は各ユーザkに対して、振幅akの信号でNシンボルのブロックを送信する。ユーザkのためのシンボルは、シンボル周期Tに等しい持続時間を有する実数シグネチャsk(t)によって拡散される。すなわち、

0007

0008

の場合にsk(t)=0である。瞬間iにおいて送信されるK個の複素シンボルは、d(i)=(d1(i),d2(i),・・・,dK(i))として定義される行ベクトルd(i)に入れられる。

0009

その際、対応する変調された信号は時間tの関数として表される。

0010

0011

ダウンリンクチャネルが、白色付ガウス雑音(AWGN)を有する理想的なチャネルであると仮定する。rt=St+ηtが、ユーザkによって時刻tにおいて受信される信号を示すものとする。ただし、ηtは平均値が0で、分散がN0のガウス成分を有する実数ベクトルである。d(i)の最尤検出のために十分な統計値は観測ベクトルy(i)=(y1(i),y2(i),・・・,yK(i))から構成される。ただし、yk(i)はユーザkに関連付けられるマッチトフィルタ出力であり、以下の式が成り立つ。

0012

0013

ここで、

0014

0015

式(2)は行列による式を採用することにより、以下のように書き換えることができる。

0016

0017

ここで、M=ARであり、A=diag(a1,・・・aK)はK人の稼動中のユーザの振幅係数を含むK×Kの対角行列であり、R=[Rqk]はK×Kのシグネチャ相互相関行列である。

0018

式(3)のベクトルy(i)は、生成行列Mが雑音nによって擾乱を受けた、次元Kの格子の1つの点とみなすことができる。「次元Kの点の格子Λ」という用語は、以下の式を満足するRKのベクトルの任意の集合の場合に用いられる。

0019

0020

ここでv1、v2、・・・、vKはRKの基底である。

0021

これらの基底ベクトルは格子の生成行列Gの行を形成する。それゆえ、以下のように書き表すことができる。

0022

0023

そのような格子は、K=2の場合に図1に表されている。

0024

実際には、雑音ベクトルn(i)の成分が相関するとき、復号化前に、信号y(i)において雑音白色化の演算が実行される。自己相関行列Rが対称に定義された正の行列であるとき、それはコレスキー分解によって以下のように分解することができる。

0025

0026

ここで、Wは大きさK×Kの下三角行列である。白色化された観測ベクトルは(〜)y(i)=y(i)(WT)-1と定義され、ベクトル(〜)xを表す新たな格子Ωが定義される。ただし、(〜)x(i)=x(i)(WT)-1であり、x(i)はΛに属する。

0027

それゆえ、式(3)は以下のように書き換えることができる。

0028

0029

ここで、(〜)M=M(WT)-1および(〜)n(i)=n(i)(WT)-1である。白色化後に、フィルタリングされた雑音(〜)n(i)の共分散行列がN0IKに等しいことは容易に示されることができる。ここで、IKは次元Kの恒等行列である。雑音ベクトル(〜)n(i)が実数のガウス分布の独立した成分を有するとき、最尤検出は、受信されたベクトル(〜)yに最も近い格子Ωに属するベクトルx、言い換えると、以下の距離を最小にするベクトルxを見つけることを意味する。

0030

0031

ベクトルy(i)は、以下の共分散行列に基づく距離が用いられる場合には、白色化される必要はないことに留意されたい。

0032

0033

これ以降、簡略化するために、観測ベクトルは白色化されている((〜)y(i))か、白色化されていない(y(i))かにかかわらずzで表され、式(8)あるいは(9)において作用する距離は||.||で表される。

0034

送信されるシンボルの集合dk(i)は、これ以降コンスタレーションと呼ばれる有限個のアルファベットAK⊂ZKに限定される。このコンスタレーションは、K人の各ユーザに対する変調コンスタレーションによって決定され、アルファベットAKのカージナルス数は種々の変調アルファベットのカージナルス数の積に等しい。コンスタレーションは格子Λ、それゆえ格子Ωの部分集合に対応する。

0035

完全な最尤復号化では、コンスタレーション全体にわたって最も近い隣接点を探索することが必要となるであろう。限界距離復号化方法(sphere decoding method)は、その計算を、受信された点の周囲に配置されるコンスタレーションの領域内、好ましくは図1に示されるように受信される点を中心にした所与の半径√(C)の球S内に配置される点に限定する。それゆえ、距離(8)あるいは(9)の最小化のために、受信された点からC未満の平方距離に配置される格子内の点のみが考慮される。

0036

実際には、復号器は以下の最小化を達成する。

0037

0038

これを果たすために、平行移動された集合z−Ω内の最も小さなベクトルwが求められる。そのベクトルzおよびwは以下のように表されることができる。

0039

0040

ρおよびξが実数ベクトルであることに留意することが重要である。xが格子Ωに属する場合に、w=z−xであるので、これは式ξi=ρi−bi(i=1,・・・,K)を与え、その場合に

0041

0042

である。ベクトルwは、その座標ξiが、受信された点zを中心にして平行移動された基準座標系において表される、格子内の点である。ベクトルwは、以下の式が成り立つ場合にのみ、0を中心にした平方半径Cの球に属する。

0043

0044

それゆえ、ξによって定義される新たな座標系では、zを中心にした平方半径Cの球は原点を中心にした楕円に変換される。グラム行列Γ=GGTのコレスキー分解によってΓ=ΔΔTが与えられる。ここで、Δは要素δijからなる下三角行列である。

0045

ベクトルyが白色化されている場合には、その格子のための生成行列は既に下三角行列であるので、この分解を実行する必要がないことに留意されたい。いずれの場合でも、以下の式が成り立つ。

0046

0047

上記の式に以下の式を代入する。

0048

0049

その結果として、以下の式が得られる。

0050

0051

まず、ξKの取り得る変動の範囲について考え、その後、降順に成分を1つずつ加えるとき、以下のK個の不等式が得られ、それは楕円内の全ての点を定義する。

0052

0053

不等式(16)により、bの整数成分が以下の式を満たすために必要かつ十分になることが明らかである。

0054

0055

ここで、

0056

0057

は実数xよりも大きな最も小さい整数であり、

0058

0059

は実数xよりも小さな最も大きい整数である。

0060

実際には、各カウンタが特定の境界の対に関連付けられるものとすると、K個の内部カウンタ、すなわち次元当たり1つのカウンタが用いられ、各カウンタによって、(17)に示されるような上限と下限との間の数が数えられる。実際には、これらの境界は繰返し更新されることができる。ここで、TK=Cの場合に、以下のようにする。

0061

0062

式(18)〜(20)を用いると、各成分biの変動の範囲は、成分bKで開始して、帰納的に決定される。

0063

0064

これまで、ユーザのシグネチャsk(t)は実数であるものと仮定してきた。より一般的には、ユーザシグネチャsk(t)が複素値である場合には、sk(t)=skR(t)+j・skI(t)である。そのような場合には、(3)に類似の結果が得られることが明らかである。すなわち以下の式が成り立つ。

0065

0066

ここで、dk(i)=dkR(i)+j・dkI(i)の場合に、ベクトルd2(i)=(d1R(i),d1I(i),・・・,dKR(i),dKI(i))は種々のユーザのためのシンボルの実数値および虚数値を表し、y2(i)=(y1R(i),y1I(i),・・・,yKR(i),yKI(i))は観測ベクトルである。その場合に、yk(i)=ykR(i)+j・ykI(i)はユーザkに整合するフィルタの瞬間iにおける複素出力であり、すなわち以下の式が成り立つ。

0067

0068

*は共役演算を示しており、ここでA2=diag(a1,a1,・・・,aK,aK)の場合にM2=A2R2であり、R2は大きさ2K×2Kの行列である。

0069

0070

式(23)中のベクトルy2(i)は、生成行列M2が実数雑音n2によって擾乱を受けている、次元2Kの格子Λ2の点とみなすことができる。雑音ベクトルn2(i)の成分が相関するとき、雑音白色化の演算が復号化前に信号y2(i)において実行される。白色化された観測ベクトルは(〜)y2(i)で表される。ただし、(〜)y2(i)=y2(i)(W2T)-1であり、R2=W2W2Tである。

0071

ここで再び、最尤検出は、受信されるベクトル(〜)y2に最も近い格子Ω2(大きさ2K)に属するベクトルxを見つけることを意味する。限界距離復号化方法は、式(12)〜(22)において詳述される形式に従って、すなわち楕円内で、コンスタレーションに属する点を探索することにより実行されることができる。

0072

またその限界距離復号化方法は、ProceedingsPIRMC’01(2001年9月)に発表され、参照して本明細書に援用される「Optimum multi-user detection for MC-CDMAsystems using sphere decoding」というタイトルのL. Brunelの論文に記載されるように、MC−CDMAにも同じようにうまく適用されている。MC−CDMAに適用される限界距離復号化方法の主な特徴が以下に詳述される。

0073

MC−CDMA技法直交周波数分割多重(OFDM)変調とCDMAとの組み合わせであることを思い起こされたい。より厳密には、送信側では、その周波数スペクトルを拡散するために各ユーザのための信号が時間領域で乗算されるDS−CDMAとは対照的に、ここではシグネチャが周波数領域においてユーザの信号を掛け合わせられ、シグネチャの各要素が種々のサブキャリアの信号と掛け合わせられる。それゆえ、MC−CDMA技法は、周波数領域において拡散した後にOFDM変調するものとみなすことができる。

0074

受信側では、受信された信号が、OFDM多重のL個の異なるサブキャリアに対する1組の周波数成分に(高速フーリエ変換によって)分解される。

0075

最初に、MC−CDMA受信機移動端末内に配置され、基地局が複数(K)のユーザにシンボルを送信するものとする。r(i)=(r1(i),・・・,rL(i))はL個のサブキャリア上の周波数成分のベクトルを表し、d(i)=(d1(i),・・・,dk(i))は種々のユーザによって時刻iにおいて送信されるK個のシンボルのベクトルを表し、Cは以下のようなK個の拡散系列の行列を表す。

0076

0077

周波数成分のベクトルは以下のように表されることができる。

0078

0079

ここで、η(i)=(η1(i),・・・,ηL(i))は白色付加ガウス雑音ベクトルであり、A=diag(a1,・・・,aK)は種々のユーザの振幅係数によって形成される対角行列であり、H(i)=diag(h1(i),・・・,hL(i))は、基地局とユーザとの間の伝送チャネルに対する、ダウンリンクチャネル係数hl(i)によって形成される対角行列である。式(27)は以下のように書き直すことができる。

0080

0081

アップリンクの場合について考えてみると、各ユーザから到来する信号が異なるチャネル内を伝送するので、複数の伝送チャネルが考慮に入れられる。拡散およびチャネル効果は行列CU(i)において合成されることができる。

0082

0083

全てのユーザが同期して受信されるものとすると、受信される信号は(28)と同様に書き表されることができる。

0084

0085

以下の式によって、ダウンリンクの場合における観測ベクトルy(i)が定義され得る。

0086

0087

同様に、アップリンクの場合には以下のようになる。

0088

0089

ただし・Hは共役転置演算を表す。

0090

いずれの場合でも、観測ベクトルy(i)は、各ユーザkに関連するシグネチャとチャネルとに整合するフィルタで、受信された信号r(i)をフィルタリングした結果とみなすことができる。またそれは、ダウンリンクの場合には生成行列ACDCDH、アップリンクの場合には生成行列ACUCUHを有する格子ΛΛの点とみなすこともできる。y(i)の雑音成分の相関をなくすために、雑音白色化を適用することができる。(〜)y(i)が観測ベクトルの白色化されたものを表すとき、送信されるシンボルの最尤検出は再び、(〜)y(i)に最も近い格子のベクトルxを見つけることを意味する。

0091

上記の説明において、限界距離復号化方法をDS−CDMAおよびMC−CDMA(アップリンクおよびダウンリンクの場合)における最尤検出のために用いることができることを見てきた。先に記載された全ての場合に、ML検出は、観測ベクトルyを与えるために、各拡散系列と、ユーザのチャネルとにそれぞれ整合するフィルタで、受信された信号をフィルタリングする最初のステップと、その後に、ベクトル(〜)y(i)に最も近い格子(Ω,Ω2)のベクトルxが求められる限界距離復号化ステップとを含む。

0092

図2は、限界距離復号化方法を用いるDS−CDMAあるいはMC−CDMA受信機を概略的に示す。

0093

受信された信号r(i)は、K個のユーザのシグネチャおよびチャネルに整合したフィルタ210でフィルタリングされ、観測ベクトルy(i)が出力される。220の雑音白色化によって観測ベクトルの白色化されたもの(〜)y(i)が与えられ、限界距離復号器(sphere decoder)230において(〜)y(i)に最も近い格子点が探索される。最も近い格子点xが限界距離復号器から出力され、そこから、種々のユーザに対して、あるいは種々のユーザによって送信されるシンボルが推定される。

0094

式(17)〜(22)に関連して先に記載されたように、限界距離復号化過程は、楕円(16)に含まれる全ての格子点を探索し、それぞれについてのノルム||w||を計算することを必要とする。この走査アルゴリズムは、特にユーザの数Kが大きいときには、多大な時間を消費する。

0095

限界距離復号化過程を迅速化するために、いくつかの対策が既に提案されている。

0096

まず、半径√(C)を最も低い計算されたノルム||w||で更新し、それにより、より低いノルムを見つける度に楕円を縮小することにより、その探索を加速することができる。しかしながら、大きさの見直しはそれぞれ、新たな境界Li-およびLi+を計算し、その後、更新された境界内で新たな探索が行われることを意味する。

0097

また、Proceedings of ICC’02(2002年4月)において発表され、参照して本明細書に援用される「Optimum and sub-optimum multi-user detection basedon sphere decoding for multi-carrier code division access systems」というタイトルのL.Brunelの論文では、コンスタレーションの外側に配置される点を不必要に検査しないように、(21)および(22)によって定義される変動の範囲を制限することを提案している。

発明が解決しようとする課題

0098

本発明の目的は、符号分割多元接続方式のマルチユーザ検出の限界距離復号化過程の複雑さを緩和した方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0099

上記の目的に鑑み、この発明は、複数のユーザ(K)によりまたは複数のユーザ(K)に向けて送信される複数のシンボル(dk(i))を検出するための方法であって、各シンボルは変調コンスタレーションに属し、該方法は、受信された信号をフィルタリングし、その各成分がユーザに関連付けられるベクトル(z)を供給するフィルタリングステップを含み、また該方法はさらに、前記変調コンスタレーションによって生成される点の格子に属する候補の中から前記ベクトルの最も近い隣接点を探索するための探索ステップであって、前記探索は前記ベクトルを中心にした体積に限定され、かつ前記ベクトルの各次元のための候補の座標(bk)を順番に選択することにより実行される、探索ステップを含んでおり、前記探索前に並べ替え規則に従って前記ベクトルの成分が並べ替えられ、前記並べ替え規則は、探索されることになる次の次元のための候補よりも高い割合の最初の次元のための候補を除去するように選択されることを特徴する方法にある。

発明を実施するための最良の形態

0100

上記および他の本発明の特徴は、添付の図面に関連して与えられる以下の説明を読むことからさらに明らかになるであろう。

0101

再び、たとえばDS−CDMAあるいはMC−CDMA通信システムの受信機において実施されるような限界距離復号化過程について考える。

0102

以下の説明においては、各ユーザkに対して、あるいは各ユーザkによって送信されるシンボルdk(i)=dkR(i)+j・dkI(i)は、カージナルス数|Ak|の複素変調アルファベットAkに属するものと仮定する。

0103

一般性を損なうことなく、その後、成分dkR(i)およびdkI(i)はPAM変調シンボルであると仮定される。詳細には、以下の結果は、ウェブサイトmars.bell-labs.comにおいて入手可能な「Achieving near-capacity on a multiple antenna channel」というタイトルのHochwald等の論文に示されるように、ユーザに対してあるいはユーザによって送信されるシンボルがPSK変調シンボルである場合に拡張されることができる。

0104

M2k-1およびM2kがそれぞれdkR(i)およびdkI(i)の場合の変調順序を表すとき、以下の式が成り立つ。

0105

0106

たとえば、これは、dk(i)が16QAMシンボルの場合に相当する(そのような場合には、M2k-1=M2k=4)。

0107

以下の平行移動が達成されるものとすると、

0108

0109

再びベクトルで表すと

0110

0111

ここで、wM=(M1−1,M2−1,・・・,M2K−1)である。成分d’kR(i)およびd’kI(i)はZの要素であり、結果としてd’2(i)はZ2Kのベクトルである。

0112

一般論として、成分dkR(i)およびdkI(i)をZの要素に変換するアフィン変換が存在し、ベクトルd’2(i)はZ2Kのベクトルによって表されることができる。

0113

これ以降、ベクトルd’2(i)の集合はベクトルd2(i)の集合のようにコンスタレーションと呼ばれることになり、前者は上記の変換によって後者に直接に結び付けられる。

0114

同じようにして、対応する変換が、(23)に定義されるようにy2(i)上で達成される。言い換えると、以下の式が成り立つ。

0115

0116

これ以降、暗黙のうちに行われるものと仮定される、このアフィン変換によって、ベクトルd2(i)M2は、G=M2の場合の式(5)によって定義されるような次元2.Kの点の格子ΛΛ2に属する。同様に、y2(i)において雑音白色化が実行される場合には、ベクトルd2(i)(〜)M2は、行列G=(〜)M2=M2(W2T)-1によって生成される点の格子Ω2に属する。

0117

各ユーザkの場合に、次元2k−1および2kはそれぞれ、考慮されるユーザkによって、あるいはそのユーザkに対して送信される複素シンボルの実数部および虚数部を有する。図3に示されるように、ユーザkのコンスタレーション、すなわち同じ意味で変調コンスタレーションが次元2k上に射影される。この射影は区間[M2k-,M2k+]を定義する。境界L2k-およびL2k+が(18)〜(22)に従って確定されているとき、探索区間[B2k-,B2k+]は以下の式によって定義される。

0118

0119

一旦、探索区間[B2k-,B2k+]において値b2kが選択されたなら、境界L2k-およびL2k+が確定され、次元2k−1上の新たな探索区間[B2k-1-,B2k-1+]が以下の式によって定義される。

0120

0121

ここで[M2k-1-,M2k-1+]は次元2k−1上へのコンスタレーションの射影である。

0122

図3では、楕円内に配置される格子の点は、それらの点がコンスタレーションに属する場合には灰色の丸によって表され、それらの点がコンスタレーションの外側に配置される場合には灰色の十字によって表される。

0123

そのアルゴリズムは、ある次元から先行する次元へと順番に進む。所与の次元kの場合に[Lk-,Lk+]の代わりに[Bk-,Bk+]内の各成分bxを変更することにより、その楕円内に配置され、コンスタレーションに属する候補の中からのみ最も近い格子点が確実に求められるようになる。

0124

本発明の根底をなす概念は、格子の次元が取り扱われる順序が探索の複雑さに大きく影響を及ぼすということである。(17)から明らかなように、探索は、生成行列Gの最後の行に対応する最も高い順序の次元(この場合には2K)で開始し、より低い順序の次元で順番に進められる。

0125

図4に示されるように、所与のコンスタレーションの場合に、最初の2つの次元2Kおよび2K−1について考えてみる。

0126

そのコンスタレーションに属する点は、それらの点が楕円内に配置される場合には灰色の丸によって、そうでなければ黒色の丸によって表される。灰色の十字は、楕円内に配置されるが、コンスタレーションには属さない格子点を示す。受信された点ρの、次元2Kおよび2K−1によって定義される超平面への射影は、その実数座標ρ2Kおよびρ2K-1によって特徴付けられる。

0127

ユーザKに対して、あるいはユーザKによって送信されるシンボルは16−QAMであると仮定される。それゆえ、コンスタレーションの次元2Kあるいは2K−1への射影は区間[0,3]に対応する。

0128

従来の限界距離復号化を用いる探索ツリー図5の(a)に示されており、探索ツリーの各レベルは格子の次元に対応し、最も低いレベルは最も高い順序の次元(2K)と関連付けられる。最初の2つのレベル(図4の2Kおよび2K−1に対応する)が表されているが、探索ツリーが2Kレベルを含むことは理解されたい。探索ツリーの各ノードの水平方向への広がりは区間[Li-,Li+]を示しており、その細分区間[Bi-,Bi+]は白抜きの四角によって表され、一方、残りは灰色の四角によって表される。

0129

その探索は[B2K-,B2K+]の決定で開始する。図4から、[L2K-,L2K+]=[0,3]および[M2K-,M2K+]=[0,3]であり、それゆえ[B2K-,B2K+]=[0,3]であることが明らかであり、それはb2Kが4つの値を取り得ることを意味する。

0130

b2K=0の場合には、

0131

0132

であり、それゆえb2K-1の候補値が考慮されることはなく、それゆえノードは枯れた葉(dead leaf)ノードである。

0133

b2K=1の場合には、

0134

0135

であり、それゆえ、そのノードも枯れた葉ノードである。

0136

b2K=2の場合には、

0137

0138

であり、それゆえ、b2K-1=3が、考慮されることになる1つの候補値である。1つの分岐のみがこのノードから後続のレベル2K−2に延びる。

0139

b2K=3の場合には、

0140

0141

であり、それゆえ、再びb2K-1=3が、考慮されることになる1つの候補値である。1つの分岐のみがこのノードからレベル2K−2に延びる。

0142

以下に示される比によって、1つのノードの通過率σi(passing rate)が定義される。

0143

0144

ノードの通過率は、探索を区間[Bi-,Bi+]に限定することによってもたらされるフィルタリング効果指標である。通過率が低い場合には、フィルタリング効果が高く、逆に、通過率が高い場合には、フィルタリング効果は小さい。

0145

次元kの通過率、すなわち同じ意味で探索ツリーのレベルの通過率は、そのレベルに属するノードの平均通過率として定義される。

0146

図5の(a)から明らかなように、探索ツリーは、その根では選択性が不十分であり(b2Kの場合に4つの中から4つの候補が保持される)、一方、より高いレベルのノードはかなり選択性が高くなる(b2K-1の場合に3つの中から多くても1つの候補しか保持されない)。1つのノードの通過率は、そのノードの四角の全数に対する白抜きの四角の比として得られることができることに留意されたい。

0147

そのような探索ツリーは探索には不適切である。なぜなら、最終的に枯れた葉ノードに達する(すなわち、空の区間[Bk-,Bk+]に関連付けられる)多数の分岐が無駄に探索されるためであり、境界の計算は、最終的に無用であることがわかっている分岐に沿った中間ノードにおいて行われるべきである。

0148

本発明によれば、格子のベクトル、すなわち生成行列の行を並べ替えて、探索ツリーの根および低レベルのノードが低い通過率(すなわち、高い選択性)に対応するようにすることが提案される。これにより、コンスタレーションを横切らない楕円の大きな部分が初期段階において破棄されるようになる。

0149

第1の実施の形態によれば、生成行列の行あるいは次元が、射影されるコンスタレーションの大きさに正規化された、楕円の射影された中心の距離を表す値に従って並べられる。より具体的には、行あるいは次元k毎に、以下の式が計算される。

0150

0151

ここで、δk=|ρk−(1/2)(MK-+MK+)|は、射影されたコンスタレーションの中央に対する、次元k上に射影された楕円の中心の距離を表す。

0152

実際には、式(40)の代わりに、その正規化された距離を反映する任意の式を用いることができることは理解されたい。

0153

値εKは、射影されたコンスタレーションに対するコンスタレーション中心の射影の偏心度を表す。偏心度が高くなると、おそらく区間[LK-,LK+]および[MK-,MK+]はほとんど重ならなくなり、区間[BK-,BK+]は[LK-,LK+]よりも小さくなるであろう。

0154

第1の並べ替え規則によれば、行が、εKの値を増やすことにより並べ替えられ、すなわち正規化された距離が長くなると(あるいは同じ意味で、偏心度が高くなると)、行の順序が高くなる。そうすることにより、探索ツリー内の低いレベルは、楕円の中心の射影が、コンスタレーションの射影のはるか外側に位置する次元に対応する。それゆえ、低い通過率を示す次元は、探索ツリーの低いレベルに集められ、それにより初期段階で格子点を破棄できるようになる。第1の並べ替え規則を適用することにより、楕円とコンスタレーションとの交差部に属する候補点の探索が著しく加速されるであろう。

0155

どの次元に沿ってもコンスタレーションが同じ大きさを有する場合を対象にする第2の態様によれば、以下の並べ替え規則が用いられる。

0156

第2の並べ替え規則によれば、生成行列の最後の行は、それらが、ρK<MK-あるいはρK>MK+である次元Kに対応するように選択される。δ’KがρKとMK-との間の距離(ρK<MK-の場合)あるいはρKとMK+との間の距離(ρK>MK+の場合)を表すとき、これらの行はδ’Kの値を増やすことにより並べられ、すなわち、距離が長くなると、行の順序が高くなる。その探索は比較的長い距離値を示す次元で開始する。それゆえ、探索ツリーの低いレベルは、楕円中心の射影がコンスタレーションの射影のはるか外側に位置する次元に対応する。結果として、低い通過率を示す次元は探索ツリーの低いレベルに集められる。

0157

第3の並べ替え規則によれば、生成行列の第1の行は、それらが、MK-≦ρK≦MK+である次元kに対応するように選択される。

0158

これらの行は、上記のようにδKの値を増やすことにより並べられ、すなわち、距離が長くなると、その行の順序が高くなる。その探索は、比較的長い距離値を示す次元で開始する。所与の区間[LK-,LK+]の場合に、δKが低くなると、おそらく区間[BK-,BK+]は[LK-,LK+]と同じ大きさを有するであろう。それゆえ、高い通過率(すなわち低い選択性)を示す次元が探索ツリーの高いレベルに集められる。

0159

第2および第3の並べ替え規則は次元を並べ替えるために一緒に用いることができ、最後の行がρK<MK-あるいはρK>MK+を満たす行になり、最初の行がMK-≦ρK≦MK+を満たす行になる。

0160

第2および/または第3の並べ替え規則を適用することにより、楕円とコンスタレーションとの交差部に属する候補点の探索が著しく加速される。この点が、本発明の限界距離復号化方法による探索ツリーを示す図5の(b)に示される。ここで、第1あるいは第2の並べ替え規則を適用することにより、次元2Kを次元2K−1で置き換える、すなわち生成行列Gの最後の2行を置き換えることに繋がる。

0161

置き換え後に、その探索は新たな区間[B2K-,B2K+]の決定で開始する。図4から明らかなように、[L2K-,L2K+]=[3,5]および[M2K-,M2K+]=[0,3]であり、それゆえ[B2K-,B2K+]={3}である。成分b2Kは1つの値のみをとることができ、それゆえ1つの分岐のみが探索されることになる。

0162

b2K=3の場合、[L2K-1-,L2K-1+]=[2,3]であり、それゆえ、[B2K-1-,B2K-1+]=[L2K-1-,L2K-1+]∩[M2K-1-,M2K-1+]=[2,3]∩[0,3]=[2,3]である。2つのノードのみ(図5の(a)の5つのノードと比較すると)を探索した後に、2つの候補点が見出される。

0163

第3の実施の形態によれば、各次元に対して、探索がその次元で開始されていた場合に(この次元に対応する行が生成行列の最後であったときに)、根によって示される通過率が計算される。この通過率はσ2Kiで表され、以下のように表されることができる。

0164

0165

式(40)の右辺に現れる項q2K,2Kは、行列Δの右下角に現れる係数である。ここで、行列Δは、i番目の行を行列の底部に置くために行置換かけられた後に生成行列Gをコレスキー分解することによって得られるので、その項はiに依存する。

0166

第4の並べ替え規則によれば、生成行列の行が、σ2Kiの値を減らすことにより並べられ、すなわち、その行は、通過率が低くなると、行の順序が高くなるように並べ替えられる。それゆえ、探索は、比較的低い通過率を示す次元で開始する。

0167

第3の実施の形態は2K回のコレスキー分解を必要とするので、それはユーザの数がかなり少ないときに有利である。

0168

並べ替え規則が用いられるときは必ず、次元の並べ替えはそれぞれ、生成行列の行の置換πとして表されることができる。一旦、受信された点ρに最も近いコンスタレーションの点bが見いだされたなら、bの成分において逆置換π-1が実行され、そこからK人のユーザのシンボルdk(i)が導出される。

発明の効果

0169

本発明によれば、符号分割多元接続方式のマルチユーザ検出の限界距離復号化過程の複雑さを緩和した方法を実現することができる。

図面の簡単な説明

0170

図1図2に示される受信機において用いられる検出方法に有用な点の格子を示す図である。
図2限界距離復号化方法を用いるマルチユーザ受信機の構造の概略図である。
図3コンスタレーションを考慮に入れる限界距離復号化の一例の概略図である。
図4限界距離復号化において用いられる、コンスタレーションおよび受信された点の最初の2次元によって定義される超平面への射影を示す図である。
図5(a)は従来技術による限界距離復号化方法の探索ツリーを示す図、(b)は本発明による限界距離復号化方法の探索ツリーを示す図である。

--

0171

210フィルタ、220雑音白色化、230限界距離復号器(sphere decoder)。

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