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技術 二次電池の充電制御装置、二次電池の放電制御装置及び二次電池の充電制御方法並びに二次電池の放電制御方法

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 磯野基史
出願日 2002年5月21日 (18年5ヶ月経過) 出願番号 2002-146691
公開日 2003年11月28日 (16年11ヶ月経過) 公開番号 2003-338324
状態 特許登録済
技術分野 電池の充放電回路 電池等の充放電回路 二次電池の保守(充放電、状態検知)
主要キーワード 所定サイクル毎 過電圧値 回生特性 積分計算 端子電圧値 充電制御電圧 アルミニウム箔製 ハイブリッド型電気自動車
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

回生特性及び出力特性を向上できる二次電池充電制御装置及び放電制御装置を提供すること。

解決手段

二次電池の充電量を検出する充電量検出手段と、二次電池に印加する端子電圧及び充電量がそれぞれ所定値を超えないように端子電圧値を制御する端子電圧制御手段とを有することを特徴とする。つまり、二次電池の充電量が適正値である所定値を超えないように充電を行うことで、二次電池の適正に使用可能な電圧範囲を一見超えたような電圧で充電を行っても、二次電池への充電は過充電領域での充電ではなく適正範囲内での充電となり、二次電池の劣化が進行しない。充電時に流れる電流値が大きいほど過電圧値も大きくなり見かけ上、二次電池に印加される端子電圧も大きくなる。この過電圧の大きさだけ二次電池の端子電圧を上昇できるので二次電池の充電特性最大限発揮させることができる。

概要

背景

自動車の分野において、環境問題資源問題から電気自動車ハイブリッド型電気自動車の開発が行われている。これらの電気自動車等には高性能二次電池が用いられる。電気自動車等に用いられる二次電池は、加減速時等のように急速に充放電を行う場合が想定され、良好な出力特性及び回生特性が要求される。自動車の加減速は二次電池の充電状態にかかわらず不定期に行われる。したがって、電気自動車等に用いられる二次電池には多くのエネルギー出し入れが可能なことが求められる。

ところで、二次電池には充放電時において使用可能な電圧範囲が設定されており、この範囲を外れて二次電池を使用すると急速に劣化が進行する。二次電池の使用可能な電圧範囲を大きくするとより多くのエネルギーの出し入れが可能となる。

二次電池の使用可能な電圧範囲を広げる試みとしては、特開2001−233065号公報に、非水電解液二次電池回生充電時に、充電の上限電圧となる充電制御電圧を非水電解液二次電池の過充電領域まで高める方法が開示されている。特に非水電解液二次電池の内部抵抗の値に応じて充電制御電圧を変更することが好ましいとされている。

概要

回生特性及び出力特性を向上できる二次電池の充電制御装置及び放電制御装置を提供すること。

二次電池の充電量を検出する充電量検出手段と、二次電池に印加する端子電圧及び充電量がそれぞれ所定値を超えないように端子電圧値を制御する端子電圧制御手段とを有することを特徴とする。つまり、二次電池の充電量が適正値である所定値を超えないように充電を行うことで、二次電池の適正に使用可能な電圧範囲を一見超えたような電圧で充電を行っても、二次電池への充電は過充電領域での充電ではなく適正範囲内での充電となり、二次電池の劣化が進行しない。充電時に流れる電流値が大きいほど過電圧値も大きくなり見かけ上、二次電池に印加される端子電圧も大きくなる。この過電圧の大きさだけ二次電池の端子電圧を上昇できるので二次電池の充電特性最大限発揮させることができる。

目的

したがって、本発明では二次電池の回生特性を向上できる二次電池の充電制御装置及び二次電池の充電制御方法を提供することを解決すべき課題とする。また、本発明では二次電池の出力特性を向上できる二次電池の放電制御装置及び二次電池の放電制御方法を提供することを解決すべき課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

二次電池充電量を検出する充電量検出手段と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を超えないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御手段と、を有することを特徴とする二次電池の充電制御装置

請求項2

前記充電量検出手段は、前記二次電池に流す電流値積分値から該充電量を算出する手段である請求項1に記載の二次電池の充電制御装置。

請求項3

前記充電量検出手段は、前記端子電圧値と前記二次電池内部に発生する過電圧値とから該充電量を算出する手段である請求項1に記載の二次電池の充電制御装置。

請求項4

前記端子電圧制御手段における前記端子電圧値の所定値は、該二次電池の構成要素の分解電位である請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の充電制御装置。

請求項5

前記二次電池はリチウム二次電池であって、前記端子電圧制御手段における前記端子電圧値の所定値は、4.4Vである請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の充電制御装置。

請求項6

二次電池の充電量を検出する充電量検出手段と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を下回らないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御手段と、を有することを特徴とする二次電池の放電制御装置

請求項7

前記充電量検出手段は、前記二次電池に流す電流値の積分値から該充電量を算出する手段である請求項6に記載の二次電池の充放電御装置。

請求項8

前記充電量検出手段は、前記端子電圧値と前記二次電池内部に発生する過電圧値とから該充電量を算出する手段である請求項6に記載の二次電池の放電制御装置。

請求項9

前記端子電圧制御手段における前記端子電圧値の所定値は、該二次電池の構成要素の分解電位である請求項6〜8のいずれかに記載の二次電池の放電制御装置。

請求項10

前記二次電池はリチウム二次電池であって、前記端子電圧制御手段における前記端子電圧値の所定値は、2.2Vである請求項6〜8のいずれかに記載の二次電池の放電制御装置。

請求項11

二次電池の充電量を検出する充電量検出工程と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を超えないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御工程と、を有することを特徴とする二次電池の充電制御方法

請求項12

前記充電量検出工程は、前記二次電池に流す電流値の積分値から該充電量を算出する工程である請求項11に記載の二次電池の充電制御装置。

請求項13

前記充電量検出工程は、前記端子電圧値と前記二次電池内部に発生する過電圧値とから該充電量を算出する工程である請求項11に記載の二次電池の充電制御方法。

請求項14

前記端子電圧制御工程における前記端子電圧値の所定値は、該二次電池の構成要素の分解電位である請求項11〜13のいずれかに記載の二次電池の充電制御方法。

請求項15

前記二次電池はリチウム二次電池であって、前記端子電圧制御工程における前記端子電圧値の所定値は、4.4Vである請求項11〜13のいずれかに記載の二次電池の充電制御方法。

請求項16

二次電池の充電量を検出する充電量検出工程と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を下回らないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御工程と、を有することを特徴とする二次電池の放電制御方法

請求項17

前記充電量検出工程は、前記二次電池に流す電流値の積分値から該充電量を算出する工程である請求項16に記載の二次電池の充放電御方法。

請求項18

前記充電量検出工程は、前記端子電圧値と前記二次電池内部に発生する過電圧値とから該充電量を算出する工程である請求項16に記載の二次電池の放電制御方法。

請求項19

前記端子電圧制御工程における前記端子電圧値の所定値は、該二次電池の構成要素の分解電位である請求項16〜18のいずれかに記載の二次電池の放電制御方法。

請求項20

前記二次電池はリチウム二次電池であって、前記端子電圧制御工程における前記端子電圧値の所定値は、2.2Vである請求項16〜18のいずれかに記載の二次電池の放電制御方法。

技術分野

0001

本発明は、二次電池充放電特性を有効に発揮することができる二次電池の充電制御装置及び放電制御装置並びに二次電池の充電制御方法及び放電制御方法に関する。

背景技術

0002

自動車の分野において、環境問題資源問題から電気自動車ハイブリッド型電気自動車の開発が行われている。これらの電気自動車等には高性能な二次電池が用いられる。電気自動車等に用いられる二次電池は、加減速時等のように急速に充放電を行う場合が想定され、良好な出力特性及び回生特性が要求される。自動車の加減速は二次電池の充電状態にかかわらず不定期に行われる。したがって、電気自動車等に用いられる二次電池には多くのエネルギー出し入れが可能なことが求められる。

0003

ところで、二次電池には充放電時において使用可能な電圧範囲が設定されており、この範囲を外れて二次電池を使用すると急速に劣化が進行する。二次電池の使用可能な電圧範囲を大きくするとより多くのエネルギーの出し入れが可能となる。

0004

二次電池の使用可能な電圧範囲を広げる試みとしては、特開2001−233065号公報に、非水電解液二次電池回生充電時に、充電の上限電圧となる充電制御電圧を非水電解液二次電池の過充電領域まで高める方法が開示されている。特に非水電解液二次電池の内部抵抗の値に応じて充電制御電圧を変更することが好ましいとされている。

発明が解決しようとする課題

0005

しがしながら、本発明者の検討の結果、特開2001−233065号公報に開示された方法では、二次電池の充電量にかかわらず充電制御電圧を過充電領域にまで高める結果、二次電池の状態によっては二次電池の劣化が促進される場合があることが判明した。

0006

したがって、本発明では二次電池の回生特性を向上できる二次電池の充電制御装置及び二次電池の充電制御方法を提供することを解決すべき課題とする。また、本発明では二次電池の出力特性を向上できる二次電池の放電制御装置及び二次電池の放電制御方法を提供することを解決すべき課題とする。

0007

上記課題を解決する目的で本発明者は鋭意研究を行った結果、以下の発明を行った。すなわち、二次電池の充電量を検出する充電量検出手段と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を超えないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御手段と、を有することを特徴とする(請求項1)。

0008

つまり、従来の方法における二次電池の使用可能な電圧範囲を超える値での充電は二次電池への充電量増大の効果が大きいものの二次電池の劣化が進行する。その劣化の原因として、充電量の適正な範囲を超えた充電の遂行にあることを見出した。適正な範囲を超えた充電を二次電池に行うことで二次電池の電極活物質等に不可逆的な損傷を与える。この知見に基づき、二次電池の充電量が適正値である所定値を超えないように監視しながら充電を行うことで、二次電池の適正に使用可能な電圧範囲を一見超えたような電圧で充電を行っても、二次電池への充電は従来技術のように過充電領域での充電ではなく適正範囲内での充電となり、二次電池の劣化が進行しないことを見出した。充電時に流れる電流値が大きいほど過電圧値も大きくなり見かけ上、二次電池に印加される端子電圧も大きくなる。この過電圧の大きさだけ二次電池の端子電圧を上昇できるので二次電池の充電特性最大限発揮させることができる。

0009

前記充電量検出手段において、二次電池の充電量を検出する手段としては、二次電池に流す電流値の積分値から充電量を算出する手段が採用できる(請求項2)。二次電池に印加する端子電圧値及び二次電池に流す電流値を具体的に測定することは容易であり、簡便に二次電池の充電量を算出することができる。二次電池の充電量の絶対値は二次電池に電流出入りがないときの端子電圧(開放電圧)を適宜測定し、その開放電圧の値から求めることができる。

0010

そして、その他の二次電池の充電量を検出する手段としては、二次電池の端子電圧値と二次電池内部に発生する過電圧値とから充電量を算出する手段が採用できる(請求項3)。過電圧値は電池に流れる電流値と予め決定した二次電池の内部抵抗とから算出できる。この過電圧値を端子電圧から減ずることで正味電池電圧が判明するので、その値から電池の充電量が算出できる。

0011

また、前記端子電圧制御手段における端子電圧値の所定値は、二次電池の構成要素の分解電位とすることが好ましい(請求項4)。二次電池に印加できる限界値として、二次電池の構成要素の分解電位を採用することで、二次電池の構成要素の劣化による電池性能の低下を抑制できる。具体的に二次電池がリチウム二次電池である場合に、その所定値は、4.4Vとすることが好ましい(請求項5)。

0012

更に上記課題を解決する本発明の二次電池の放電制御装置は、二次電池の充電量を検出する充電量検出手段と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を下回らないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御手段と、を有することを特徴とする(請求項6)。

0013

前述した本発明の二次電池の充電制御装置と同様に、二次電池の充電量が適正値である所定値を超えないように監視しながら放電を行うことで二次電池の適正に使用可能な電圧範囲を超えた電圧で放電を行っても、二次電池は過放電状態とはならず二次電池の劣化が進行しないことに基づいている。

0014

また、本発明の二次電池の充電制御方法は、二次電池の充電量を検出する充電量検出工程と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を超えないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御工程と、を有することを特徴とする(請求項11)。

0015

そして、本発明の二次電池の放電制御方法は、二次電池の充電量を検出する充電量検出工程と、該二次電池に印加する端子電圧及び該充電量がそれぞれ所定値を下回らないように該端子電圧値を制御する端子電圧制御工程と、を有することを特徴とする(請求項16)。

発明を実施するための最良の形態

0016

本発明が適用できる二次電池は特に限定しない。たとえば、リチウム二次電池、ニッケル水素二次電池ニッケルカドミウム二次電池等の一般的な二次電池が挙げられる。以下の説明では二次電池として便宜的にリチウム二次電池を採用して説明を行う。二次電池を組電池として使用する場合には組電池を構成するそれぞれの電池について本発明の装置等を適用することが好ましい。

0017

(二次電池の充電制御装置)
〔構成〕本発明の二次電池の充電制御装置は充電量検出手段と端子電圧制御手段とを有する。充電量検出手段は充電を行う二次電池の充電量を検出する手段であり、端子電圧制御手段は充電量検出手段で検出した二次電池の充電量に応じて二次電池に印加する端子電圧値を制御する手段である。

0018

充電量検出手段は、二次電池の充電量を検出する手段である。二次電池の充電量を検出する方法としては特に限定しないが、二次電池に流す電流値を積分して算出する方法や、二次電池に印加する端子電圧値と二次電池に発生する過電圧値とから算出する方法が例示できる。

0019

の方法はある時点での二次電池の充電量を基準として、その後の二次電池への電流の流れ(すなわち充放電量)を積分することで二次電池の充電量を算出する。基準となる二次電池の充電量は二次電池に電流が出入りしていないときの二次電池の端子電圧(開放電圧)を測定することで測定できる。開放電圧の測定は適正な頻度で行うことができる。

0020

二次電池は充電が進行するにつれて開放電圧が上昇する。充電に伴う二次電池の開放電圧の上昇は二次電池の種類、電極活物質の種類等から決定できるので開放電圧の値から二次電池の充電量が算出できる。二次電池への充放電量を積分する方法としては特に限定されない。積分回路等を組み合わせたアナログ回路や、A/D変換器を用いて二次電池に流れる電流値を取り込んで積分計算を行うコンピュータが例示できる。

0021

の方法は二次電池の端子電圧の値から過電圧の値を減することで二次電池の実質的な電圧(前述の開放電圧に相当)を算出しその電圧の値から二次電池の充電量を算出する。二次電池の過電圧の算出方法は、二次電池の内部抵抗の値と二次電池に流れる電流値とを乗ずることで求めることができる。内部抵抗の値は予め測定した値から推測したり、二次電池に流れる電流値と印加された電圧値とのプロファイルから推測できる。二次電池に発生する過電圧の値と端子電圧値とから二次電池の充電量を算出する装置としては特に限定されず、オペアンプ等を組み合わせたアナログ回路や、A/D変換器を用いて二次電池の端子電圧及び流れる電流を取り込んで計算するコンピュータ等が例示できる。

0022

端子電圧制御手段は、端子電圧と充電量検出手段で検出した充電量とが双方ともそれぞれ設定された所定値を超えないように二次電池の端子電圧を制御する手段である。二次電池についての端子電圧又は充電量が設定された所定値に達すると、二次電池への電流の流れを遮断してそれ以上の二次電池の充電を中止して、端子電圧及び/又は充電量が所定値を超えないように制御する。

0023

充電量について設定された所定値はその値を超えて二次電池を充電すると劣化が促進される充電量であり、理論的及び/又は実験的に適正に決定することができる。充電量の所定値は一般的にSOC(State of Charge)と称される値で100%として表される値が採用できる。一般的なリチウム二次電池においてはSOCが100%として二次電池の開放電圧で4.1V〜4.2Vの値が採用されることが多い。

0024

端子電圧について設定された所定値は特に限定されず適正に設定できる。例えば端子電圧の所定値は二次電池の構成要素の分解電位とすることができる。具体的には負極の構成要素(集電体結着材等)の分解電位とすることができる。この値は理論的及び/又は実験的に決定できる。リチウム二次電池において負極の集電体として銅箔を使用した場合には、後述する実施例における実験結果から端子電圧の所定値としては少なくとも4.4Vを採用することができることが判明している。

0025

〔作用及び効果〕本二次電池の充電制御装置は以上の構成をもつので以下の作用効果を有する。充電量検出手段は連続的に二次電池の充電量を検出する。検出された二次電池の充電量が所定値以下の場合には自動車の回生ブレーキ等から回収される電気エネルギーは二次電池に充電することができる。二次電池への充電は端子電圧が端子電圧の所定値に達するまで行うことができる。したがって、端子電圧制御手段は端子電圧の所定値まで端子電圧を上げることができる。この場合に、過電圧値を考慮することで、従来の方法では上げることができなかった値にまで端子電圧値を上げることができる。

0026

効率よく電池に充電できる方法としては端子電圧の所定値を基準としたC−C、C−V充電を行うことである。ここで、二次電池の充電量が所定値に達していないということは、たとえ端子電圧が高くても二次電池には悪影響を与えるような値とはなっていないことを意味する。端子電圧は二次電池の内部抵抗に起因する過電圧の大きさだけ見かけ上高くなっているだけで実際に二次電池の電気化学的反応に寄与する電圧としては適正範囲となっている。

0027

検出された二次電池の充電量が所定値に達した後は端子電圧にかかわらず、二次電池へのそれ以上の充電は二次電池に大きな悪影響を及ぼすので、端子電圧制御手段はその後の充電は中止する。その場合に二次電池から放電を行い二次電池の充電量が所定値より低下するまで充電は行わない。

0028

以上説明したように、本二次電池の充電制御装置を用いると、二次電池内に発生する過電圧の大きさを考慮して充電を行うことができるので、二次電池の性能を適正に引き出すことが可能となる。そして、二次電池の充電量を常に考慮しているので、二次電池が過充電となることを防止できる。

0029

(二次電池の放電制御装置)
〔構成〕本発明の二次電池の放電制御装置は充電量検出手段と端子電圧制御手段とを有する。充電量検出手段は放電を行う二次電池の充電量を検出する手段であり、端子電圧制御手段は充電量検出手段で検出した二次電池の充電量に応じて二次電池に印加する端子電圧値を制御する手段である。

0030

充電量検出手段は、二次電池の充電量を検出する手段である。二次電池の充電量を検出する方法としては特に限定しないが、二次電池に流す電流値を積分して算出する方法や、二次電池に印加する端子電圧値と二次電池に発生する過電圧値とから算出する方法が例示できる。これらの、の方法を採用した充電量検出手段については二次電池の充電制御装置の欄で説明したとおりであるのでここでの更なる説明は省略する。

0031

端子電圧制御手段は、端子電圧と充電量検出手段で検出した充電量とが双方ともそれぞれ設定された所定値を下回らないように二次電池の端子電圧を制御する手段である。二次電池についての端子電圧又は充電量が設定された所定値に達すると、二次電池からの電流の流れを遮断してそれ以上の二次電池からの放電を中止して、端子電圧及び/又は充電量が所定値を下回らないように制御する。

0032

充電量について設定された所定値はその値を下回って二次電池を放電すると劣化が促進される充電量であり、理論的及び/又は実験的に適正に決定することができる。充電量の所定値は一般的にSOCと称される値で0%として表される値が採用できる。一般的なリチウム二次電池においてはSOCが0%として二次電池の開放電圧で2.5V〜3.0Vの値が採用されることが多い。

0033

端子電圧について設定された所定値は特に限定されず適正に設定できる。例えば端子電圧の所定値は二次電池の構成要素の分解電位とすることができる。具体的には正極の構成要素(集電体、結着材等)の分解電位とすることができる。この値は理論的及び/又は実験的に決定できる。リチウム二次電池において正極の集電体としてアルミニウム箔を使用した場合には、後述する実施例における実験結果から端子電圧の所定値としては少なくとも2.2Vを採用することができることが判明している。

0034

〔作用及び効果〕本二次電池の放電制御装置は以上の構成をもつので以下の作用効果を有する。充電量検出手段は連続的に二次電池の充電量を検出する。検出された二次電池の充電量が所定値以上の場合には負荷に対して電気エネルギーを二次電池から放電することができる。二次電池からの放電は端子電圧が端子電圧の所定値に達するまで行うことができる。したがって、端子電圧制御手段は端子電圧の所定値まで端子電圧を下げることができる。この場合に、過電圧値を考慮することで、従来の方法では下げることができなかった値にまで端子電圧値を下げることができる。

0035

効率よく電池に放電できる方法としては端子電圧の所定値を基準としたC−C、C−V放電を行うことである。ここで、二次電池の充電量が所定値に達していないということは、たとえ端子電圧が低くても二次電池には悪影響を与えるような値とはなっていないことを意味する。端子電圧は二次電池の内部抵抗に起因する過電圧の大きさだけ見かけ上低くなっているだけで実際に二次電池の電気化学的反応に寄与する電圧としては適正範囲となっている。また、二次電池の端子電圧として、二次電池の充電状態の他に端子電圧値の絶対値を所定値以下に制御しているので、二次電池の構成要素の劣化をも抑制することができる。

0036

検出された二次電池の充電量が所定値に達した後は端子電圧にかかわらず、二次電池からのそれ以上の放電は二次電池に大きな悪影響を及ぼすので、端子電圧制御手段はその後の放電は中止する。その場合に二次電池への充電により二次電池の充電量が所定値より上がるまで放電は行わない。

0037

以上説明したように、本二次電池の放電制御装置を用いると、二次電池内に発生する過電圧の大きさを考慮して放電を行うことができるので、二次電池の性能を適正に引き出すことが可能となる。そして、二次電池の充電量を常に考慮しているので、二次電池が過放電となることを防止できる。また、二次電池の端子電圧として、二次電池の充電状態の他に端子電圧値の絶対値を所定値以上に制御しているので、二次電池の構成要素の劣化をも抑制することができる。

0038

(二次電池の充電制御方法)本発明の二次電池の充電制御方法は充電量検出工程と端子電圧制御工程とを有する。充電量検出工程は充電を行う二次電池の充電量を検出する工程であり、端子電圧制御工程は充電量検出手段で検出した二次電池の充電量に応じて二次電池に印加する端子電圧値を制御する工程である。充電量検出工程及び端子電圧制御工程はいずれも前述した二次電池の充電制御装置において説明した充電量検出手段と端子電圧制御手段と本質的に同じであるのでここでの更なる説明は省略する。

0039

(二次電池の放電制御方法)本発明の二次電池の放電制御方法は充電量検出工程と端子電圧制御工程とを有する。充電量検出工程は放電を行う二次電池の充電量を検出する工程であり、端子電圧制御工程は充電量検出手段で検出した二次電池の充電量に応じて二次電池に印加する端子電圧値を制御する工程である。充電量検出工程及び端子電圧制御工程はいずれも前述した二次電池の放電制御装置において説明した充電量検出手段と端子電圧制御手段と本質的に同じであるのでここでの更なる説明は省略する。

0040

(電池の作成)本試験例のリチウム二次電池は、組成式LiNiO2で表されるリチウムニッケル複合酸化物正極活物質として用い、グラファイト負極活物質として用いたリチウム二次電池である。

0041

本試験例のリチウム二次電池の正極は、上記LiNiO2を85質量部と、導電材としてのカーボンブラックを10質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを5質量部とを混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを添加して混練することでペースト状の正極合材を得た。この正極合材を厚さ15μmのアルミニウム箔製正極集電体の両面に塗布、乾燥し、プレス工程を経て、シート状の正極を作製した。

0042

負極は、グラファイトを92.5質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを7.5質量部とを混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを添加して混練することでペースト状の負極合材を得た。この負極合材を厚さ10μmの銅箔製負極集電体の両面に塗布、乾燥し、プレス工程を経て、シート状の負極を作製した。

0043

上記正極および負極をそれぞれ所定の大きさに裁断した。裁断した正極と負極とを、その間に厚さ25μmのポリエチレン製セパレータ挟装して捲回して、ロール状の電極体を形成した。この電極体に集電用リード付設し、18650型電池ケースに挿設し、その後その電池ケース内非水電解液注入した。非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比で3:7に混合した混合溶媒にLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。最後に電池ケース密閉して、本実施例のリチウム二次電池を完成させた。

0044

(内部抵抗の測定)SOCが60%となるようにリチウム二次電池に対して充放電を行った。そして、C/3、C、3Cの電流を流したときの端子電圧を測定した。電流値−電圧値のプロットから直線の傾きを求めて内部抵抗とした。

0045

充電試験)実施例の電池に対して、電池電圧が4.05Vとなるまで1Cの電流で、CC−CV充電を行った。その後、電池の端子電圧値が所定電圧となるように電流を流し充電を行った。充電は電池へ充電する量を積算して充電量としてのSOCが100%を超えないようにパルス的に行った。1パルスで電池に充電する量は所定電圧の絶対値にかかわらず同一とした。1パルスの充電を行った後に電池電圧が4.05Vとなるまで1Cの電流でCC−CV放電を行った。及びの工程を合わせて充電試験の1サイクルとした。充電試験の1サイクルは15分間とした。所定サイクル毎に電池の内部抵抗を測定して電池の劣化の指標とした。所定電圧としては4.2V、4.3V、4.4Vの3点を採用し、それぞれ異なる電池を用いて試験を行った。つまり、電池の端子電圧値が所定電圧を超えないように端子電圧を制御している。

0046

(結果)充電試験の結果を図1に示す。図より明らかなように、所定電圧としていずれの値を選択したものでも2000サイクルを超える充電試験後の内部抵抗の値は1〜1.05付近であり、通常の使用による劣化と同程度であった。具体的な試験は示さないが、リチウム二次電池についてSOC100%を超えた範囲で4.2Vの電圧で実施例の充電試験と同様の条件で充放電を行うと、ごく僅かな時間(336時間程度、本実施例では600サイクル程度に相当する)の充電であっても電池の内部抵抗値の比は1.2以上の高い値を示し電池の劣化が進行することが判明している。

0047

つまり、本実施例の充電方法でリチウム二次電池に充電を行うと、より高い電圧で充電を行うことが可能となり、より多くのエネルギーを回生することができる。そして、高い電圧で充電を行っても二次電池の劣化は進行しないことが明らかとなった。

0048

放電試験)実施例の電池に対して、電池電圧が3.25Vとなるまで1Cの電流で、CC−CV放電を行った。その後、電池の端子電圧値が所定電圧となるように電流を流し放電を行った。放電は電池から放電する量を積算して充電量としてのSOCが0%を下回らないようにパルス的に行った。1パルスで電池から放電する量は所定電圧の絶対値にかかわらず同一とした。1パルスの放電を行った後に電池電圧が3.25Vとなるまで1Cの電流でCC−CV充電を行った。及びの工程を合わせて充電試験の1サイクルとした。放電試験の1サイクルは15分間とした。所定サイクル毎に電池の内部抵抗を測定して電池の劣化の指標とした。所定電圧としては2.7V、2.5V、2.2Vの3点を採用し、それぞれ異なる電池を用いて試験を行った。つまり、電池の端子電圧値が所定電圧を下回らないように端子電圧を制御している。

0049

(結果)放電試験の結果を図2に示す。図より明らかなように、所定電圧としていずれの値を選択したものでも8000サイクルを超える放電試験後の内部抵抗の値は0.85〜0.95付近であり、通常の使用による劣化と同程度かそれ以下であった。具体的な試験は示さないが、リチウム二次電池についてSOC0%を下回る範囲で2.7Vの電圧で実施例の放電試験と同様の条件で充放電を行うと、ごく僅かな時間(336時間程度、本実施例では600サイクル程度に相当する)の放電であっても電池の内部抵抗値の比は1.2以上の高い値を示し電池の劣化が進行することが判明している。

0050

つまり、本実施例の放電方法でリチウム二次電池から放電を行うと、より低い電圧まで放電を行うことが可能となり、より多くのエネルギーを電池から取り出すことができる。そして、低い電圧で放電を行っても二次電池の劣化は進行しないことが明らかとなった。

図面の簡単な説明

0051

図1実施例における充電試験の結果を示した図である。
図2実施例における放電試験の結果を示した図である。

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