図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
従来の技術からは、自動車運転者が不注意である場合、とりわけ運転者の疲労、一瞬の居眠りまたは操舵が原因で(以下ではこれらを不注意という言葉で総括する)車両が車線を離れるかまたは離れそうになる場合に、自動車運転者に警告する種々のシステムが公知である。このようなシステムの一例はDE19507956A1に示されており、ここではセンサエレメントによって車両から車道分離線までの距離が検出され、この距離に依存し他の量も考慮して車道分離線に到達するまでの時間が評価され、車線を離れるおそれがある場合には運転者に対して警告が行われる。このようなシステムの問題点は、運転者がどれだけ注意深いかを正確に検出することが困難なことである。確かに、例えば車両から車道分離線までの変化は運転者の不注意を示唆するが、「注意深い運転者」と「不注意な運転者」とを確実に区別することは実に困難である。運転者が確実に不注意であるとも、確実に注意しているとも推定することができない大きなグレーゾーンが存在する。運転者警告に関しては、このことに関連して次のような問題が生じる。運転者に警告する時期が早すぎると、この運転者に対して多くのエラー警告が生じ、不快に感じられてしまう。最大の確実性をもって不注意行為があったときに初めて運転者に警告されると、運転者が不注意であるケースのすべてがカバーされないおそれがある。
概要
運転者警告のための方法および装置において、運転者が注意深い場合には不快に感じられることがないように、かつ運転者が不注意である場合には明瞭に気づくことができるように、警告を出力することである。
目的
本発明の課題は、上記の場合に、運転者が注意深い場合には不快に感じられることがないように、かつ運転者が不注意である場合には明瞭に気づくことができるように、警告を出力することである。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 2件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
運転者警告のための方法であって、警告を音響的指示および/または光学的表示および/または触覚的指示によって実行し、警告信号を形成する形式の方法において、警告信号の規模は運転者の不注意さの度合いに依存することを特徴とする方法。
請求項2
請求項3
請求項4
光学的警告の場合には、光学的警告の強度および/または色および/または大きさを変更する、請求項1または2記載の方法。
請求項5
請求項6
請求項7
複数の動作パラメータを検出し、前記複数の動作パラメータから、運転者の不注意さに対する尺度を表す係数を形成し、前記係数を相互に結合してパラメータを形成する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
請求項8
複数の動作パラメータを検出し、前記複数の動作パラメータから係数を形成し、前記係数を異なって重みづけして結合し、警告の強度を表すパラメータを形成する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
請求項9
重みづけ係数は動作パラメータに依存する、請求項8記載の方法。
請求項10
技術分野
背景技術
0002
従来の技術からは、自動車運転者が不注意である場合、とりわけ運転者の疲労、一瞬の居眠りまたは操舵が原因で(以下ではこれらを不注意という言葉で総括する)車両が車線を離れるかまたは離れそうになる場合に、自動車運転者に警告する種々のシステムが公知である。このようなシステムの一例はDE19507956A1に示されており、ここではセンサエレメントによって車両から車道分離線までの距離が検出され、この距離に依存し他の量も考慮して車道分離線に到達するまでの時間が評価され、車線を離れるおそれがある場合には運転者に対して警告が行われる。このようなシステムの問題点は、運転者がどれだけ注意深いかを正確に検出することが困難なことである。確かに、例えば車両から車道分離線までの変化は運転者の不注意を示唆するが、「注意深い運転者」と「不注意な運転者」とを確実に区別することは実に困難である。運転者が確実に不注意であるとも、確実に注意しているとも推定することができない大きなグレーゾーンが存在する。運転者警告に関しては、このことに関連して次のような問題が生じる。運転者に警告する時期が早すぎると、この運転者に対して多くのエラー警告が生じ、不快に感じられてしまう。最大の確実性をもって不注意行為があったときに初めて運転者に警告されると、運転者が不注意であるケースのすべてがカバーされないおそれがある。
0003
DE19507956A1
発明が解決しようとする課題
0004
本発明の課題は、上記の場合に、運転者が注意深い場合には不快に感じられることがないように、かつ運転者が不注意である場合には明瞭に気づくことができるように、警告を出力することである。
課題を解決するための手段
発明を実施するための最良の形態
0006
特に有利には、運転者が不注意であるということに対する確実性を導出することができる少なくとも1つの動作パラメータに依存して警告の強度を変更すると、運転者が不注意であることに対する確実性が高ければ高いほど、運転者はより明瞭に警告に気づくことができる。注意深い運転者はこのような警告をほとんど不快に感じることはなく、不注意な運転者は十分に明瞭に警告される。
0009
特に有利には、音響的警告と関連して光学的表示にも適用する。この音響的警告ではとりわけ音量および/またはトーンの高さが変更され、光学的表示では光度および/または色および/または警告の大きさが変更される。
0011
有利には、警告出力を決定するパラメータは、運転者の注意深さを検出するための種々の基準に依存して検出される。例えば車線基準量(例えば車線中央線、走行路の路肩分離線等)から車両までの距離パラメータに依存して、操舵特性に基づいて評価された注意深さおよび/またはアクセルペダル調整および/またはブレーキペダル位置の変化に基づいて評価された注意深さに依存して、および/または検出された着座位置ないしは姿勢に依存して検出される。このようにして、運転者の注意深さを検出するために重要な基準が考慮され、警告出力を形成するために相互に結合される。
0012
他の利点は、実施例についての以下の説明ないしは従属項に記載されている。
0013
図1には制御装置10が示されており、この制御装置10は入力回路12、マイクロコントローラ14、出力回路16を有する。これらの素子はバスシステム18によって相互に接続されている。入力回路12には入力線路が接続されており、この入力線路は制御装置10と、例えば車両の動作パラメータを検出するためのセンサとを接続する。このようにして、入力回路12のアクセルペダル位置を検出するためのセンサ22から入力線路20が案内される。操舵角センサ24からは線路26が入力回路12に接続されており、距離センサ28、例えばカメラからは線路30が入力回路12に接続されている。別の測定装置32〜36(例えば室内カメラ)からは入力線路38〜42が制御装置10に接続されている。択一的に、複数の入力信号をバス伝送(例えばCANバス)によって、比較的少ない入力線路を介して受信することができる。出力回路16から出ている少なくとも1つの出力線路44を介して、制御装置10は少なくとも1つの警告装置46を操作する。この警告装置46は、例えばスピーカ、光学的警告表示および/または触覚的警告指示である。供給された測定信号から、マイクロコンピュータ14内で実行されるプログラムによって、運転者の注意深さないしは不注意さに対する尺度を表す少なくとも1つのパラメータ、および運転者を警告する必要性を表すパラメータが検出されるかないしは評価される。前記供給された測定信号は、例えば走行ペダル位置信号、ブレーキペダル位置信号、操舵角信号、車道の路肩分離線までの距離信号ないしは評価された未来の距離経過および/または、例えば室内カメラによって検出された姿勢に関する信号のような別の信号である。これらのパラメータは結合されて最終的パラメータになる。1つの構成では、個々のパラメータは、固定的に設定された重みづけ係数または動作状況に依存して可変に設定された重みづけ係数に応じて、結合されて最終的パラメータになり、この最終的パラメータに依存して警告が実行される。警告が例えば音響的警告である場合、最終的パラメータに依存して警告の音量および/またはトーンの高さが設定され、最終的パラメータが高い確率をもって運転者の不注意さを示す場合には大きな音量ないしは高いトーンが選択され、最終的パラメータが運転者の不注意さに対して中程度または低い確率を示す場合は、比較的小さい音量ないしは低いトーンが選択される。光学的表示の場合には、最終的パラメータに依存して光度および/または色および/または大きさが設定される。例えば、不注意さの低い確率に対する緑色から高い確率の場合の赤色に色が変更され、および/またはそれに対応して小さい規模から大きい規模へ、および/または低い光度から高い光度へ変更される。
0015
図2に示されたプログラムは所定の時間間隔で実行される。第1ステップ100では、例えば車線の中央分離線または路肩分離線等から車両までの距離Absが読み込まれるか、または例えば車線の中央分離線または路肩分離線等から車両までの将来の距離が評価される。このような距離を測定するための一例が、冒頭に述べた従来の技術から公知である。有利な実施例では、その時点の距離値および過去の距離値から将来の距離値が外挿され、評価された距離が相応に減少して車両が路肩分離線へ接近する場合、ないしは分離線を越えそうになる場合、運転者警告が必要であることが推定される。これに続くステップ102では、評価された将来の距離に重みづけ係数によって重みづけされる。これに続くステップ104では、操舵角から導出される注意深さ係数ALWが読み込まれる。この係数を形成するため、順次連続する操舵角が読み込まれ、変化が検査される。例えばこの係数は、順次連続する操舵角変化の傾きおよび/または角変化の頻度および/または順次連続する操舵角変化の間隔から、特性曲線、特性マップ、一覧表に従って求められる。ここで重要なのは、係数が大きければ大きいほど、操舵運動が遅くなるかまたは小さくなるということである。このことによって、運転者が不注意であることが示唆される。注意深さ係数ALWは、ステップ106で第2の重みづけ係数W2によって重みづけされる。さらにステップ108では、アクセルペダル位置から導出された注意深さ係数が読み込まれる。操舵角と同様にこの係数も、例えば順次連続するアクセルペダル位置変化の傾きおよび/または角変化の頻度および/または順次連続するアクセルペダル位置変化の間隔から、特性曲線、特性マップ、一覧表に従って求められ、この係数が大きければ大きいほど、アクセルペダル位置の変化が小さくなる。次に続くステップ110では、この係数が重みづけ係数W3によって重みづけされる。続いて、運転者の注意深さを評価する別のパラメータも、同じ原理に従って導入することができる。これらに基づいてステップ112では、警告の強度IWarnが、重みづけされたパラメータから導出される。このためには、車線までのその時点の評価距離または未来の評価距離から求められた基準値から、重みづけされた注意深さ係数が差し引かれる。その後、強度が最終的パラメータIWarnに依存する警告が出力される。このことは、最終的パラメータが大きければ大きいほど、音響的警告の音量が大きくなるか、または光学的警告表示が明瞭になることを意味する。その後プログラムは終了され、次の時点で再び実行される。
0016
基準値の導出は、別の1つの実施例では別の形式で行うことができる。例えば、車両速度に依存する所定の値を下回ることに依存してパラメータを形成することができる。
0017
1つの有利な実施例では、重みづけ係数W1〜W3は動作パラメータに依存する。例えば速度が高い場合、アクセルペダル係数が操舵角係数よりも高く評価され、距離値が比較的高く重みづけされる。速度が低い場合、操舵角係数をアクセルペダル係数よりも高く評価するのが適切であると見なすことができる。
0018
不注意係数を形成する際、操舵角位置および/またはアクセルペダル位置に依存することの他に、またはこれとは択一的に、別の基準も使用することができる。例えば、姿勢の変化、とりわけ頭の姿勢の変化を使用することができる。ここで、頭の回転または体の前傾が識別された場合、不注意係数が増加される。姿勢はここでは、例えば室内カメラによって検出される。
0019
音響的指示を使用する場合、音量は連続的または複数段階で、求められた警告強度パラメータに依存して変更される。光学的表示の場合、構成に応じて警告強度パラメータに依存して、表示の規模、表示の色および/または表示の強度が変更される。
0020
詳述した方法は、いわゆる車線逸脱警告器とともに使用すると有利である。しかし上記の手段は、他の適用においても有利に使用することができる。つまり、運転手に危険を警告するための警告信号が形成され、例えば距離が小さすぎるために警告する等、警告の有効性に対して運転者の注意深さが重要な役割を果たす場面なら、どこでも使用することができる。
図面の簡単な説明
--
0022
10制御装置
12入力回路
14マイクロコンピュータ
16出力回路
18バスシステム
20入力線路
22アクセルペダル位置を検出するためのセンサ
24操舵角センサ
28距離センサ
32〜36 別の測定装置
44出力線路
46 警告装置
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