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技術 誘導加熱ローラ装置、定着装置及び画像形成装置

出願人 ハリソン東芝ライティング株式会社
発明者 田中貴章小笠原崇行鈴木俊也
出願日 2002年4月26日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2002-126249
公開日 2003年11月7日 (17年1ヶ月経過) 公開番号 2003-317926
状態 未査定
技術分野 誘導加熱一般 インバータ装置 電子写真における定着
主要キーワード 給電リード線 誘導コイル間 円筒状ボビン 温度分布特性 拡散加熱 電磁変換コイル 磁束誘導 端面部材
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図面 (12)

課題

誘導加熱方式においては、誘導加熱ローラ温度ムラが発生しているが、この温度ムラを改善し、温度分布均一性を向上させた誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を有する定着装置、並びにこの定着装置を内蔵する画像形成装置を提供する。

解決手段

誘導加熱ローラHR内に複数の並列接続された誘導コイルIC1〜IC3を配置し、この誘導コイルIC1〜IC3に高周波電源FSからの設定電力及びこの設定電力よりも減衰させた減衰電力とを交互に供給して付勢する。

概要

背景

一般に、トナーを使用した複写機等の画像形成装置においては、トナー画像熱定着するために加熱ローラが使用されているが、この加熱ローラにはハロゲンランプ熱源として使用した加熱ローラが通常用いられている。しかしながら、このハロゲンランプを熱源として使用した場合には、発熱効率が悪く、また大電力を必要とする不具合があった。そこで、ハロゲンランプを使用しない誘導加熱方式を導入して、この問題を解決しようとする開発が行われている。

例えば、特開2000−215974号公報には、被加熱体近接して配設され、被加熱体であるところの磁性体製の加熱ローラに磁気結合して誘導電流渦電流)を生じさせる励磁コイルであって、コイル線材を平面的に巻いたものを被加熱体の曲面に沿わせて変形し、励磁コイルの長手方向両端部の被加熱体とは反対側に励磁コイルの曲面に沿うように磁性体コアが配設されている励磁コイルが記載されている。(従来技術1)
また、特開2000−215971号公報には、電磁誘導発熱性の加熱回転体、即ち加熱ローラと、加熱回転体の内側に配置されて加熱ローラと磁気結合する磁束発生手段を有し、磁束発生手段から発生させた高周波誘導磁束により加熱回転体を電磁誘導発熱させて被加熱体を加熱する誘導加熱装置が記載されており、この磁束発生手段は、磁性体からなるコアと、コアに巻線した電磁変換コイルを有し、磁性体コアは、電磁変換コイルを巻線したコア部分と、コア部分より加熱回転体の一部分に磁束を集中させるための先端部間に磁気空間ギャップを存して対向させた磁束誘導コア部分を有する構成となされている。(従来技術2)
これら従来技術1及び2は、いずれも渦電流損を利用する加熱方式(以下、渦電流損加熱方式という。)であり、IHジャー等において実用化されているのと同様な動作原理である。

なお、渦電流損方式において用いられている高周波周波数は、20〜100kHz程度である。

これに対して、特開昭59−33787号公報には、導電部材で構成した円筒状ローラ本体、即ち誘導加熱ローラと、ローラ体内に同心状に配置した円筒状ボビンと、ボビンの外周に螺旋状に巻装して通電によりローラ本体内に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルとを備えた高周波誘導加熱ローラが記載されている。(従来技術3)
この従来技術3においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両者の間にトランスのような磁気結合が生じて、円筒状ローラ本体の2次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流(誘導電流)が流れることにより、円筒状ローラ本体が発熱するという2次側抵抗の発熱による加熱方式(以下、トランス結合加熱方式という。)である。

トランス結合加熱方式は、渦電流損加熱方式よりも磁気的結合が強いために、定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体を加熱できるので、従来技術1及び2に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点がある。

また、加えて動作周波数を100kHz以上、好適には1MHz以上の高周波にすることによって、誘導コイルのQを大きくして電力伝達効率を高くすることができる。このために、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。また、渦電流損加熱方式に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点もある。更に、渦電流損加熱方式の加熱ローラより熱容量をかなり小さくすることができる。従って、トランス結合加熱方式は、熱定着の高速化には好適である。

本発明者等は、先に誘導コイルに空芯トランス形の磁気結合をする回転可能に支持された中空構造からなる誘導加熱ローラの2次側抵抗値を2次リアクタンスに略等しい閉回路として形成することにより、誘導コイルから誘導加熱ローラへの電力伝達効率が高くなり、誘導加熱ローラを効率良く加熱できるという著しい効果が得られるトランス結合方式を改良した発明をなした。この発明は、特願2001−016335として本件出願人により出願されている。この発明により誘導加熱ローラの誘導加熱の省電力を図るとともに、熱定着を高速化することが容易になった。

概要

誘導加熱方式においては、誘導加熱ローラの温度ムラが発生しているが、この温度ムラを改善し、温度分布均一性を向上させた誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を有する定着装置、並びにこの定着装置を内蔵する画像形成装置を提供する。

誘導加熱ローラHR内に複数の並列接続された誘導コイルIC1〜IC3を配置し、この誘導コイルIC1〜IC3に高周波電源FSからの設定電力及びこの設定電力よりも減衰させた減衰電力とを交互に供給して付勢する。

目的

本発明は、このような課題に対処してなされたものであり、誘導コイルに供給する高周波電力を制御することによって、加熱ローラの温度分布の均一性を短時間の間に改善することが可能な誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を有する定着装置、並びにこの定着装置を内蔵した画像形成装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

磁性部材を有し円筒状に形成された誘導加熱ローラと、この誘導加熱ローラに磁気結合するように前記誘導加熱ローラ内に配置され並列接続された複数の誘導コイルと、この誘導コイルに高周波電力印加して前記誘導コイルを付勢するための高周波電源と、この高周波電力を所定値に設定された設定電力とこの設定電力よりも小さな値の減衰電力とに切換えて前記誘導コイルに供給するように制御する制御装置とを具備し、前記誘導コイルを設定電力と減衰電力とで交互に付勢することにより前記誘導加熱ローラに誘導電流誘起させて発熱させることを特徴とする誘導加熱ローラ装置

請求項2

前記制御装置は、前記減衰電力を実質ゼロとなるように制御することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱ローラ装置。

請求項3

前記制御装置は、前記減衰電力が徐々に高くなるように制御することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱ローラ装置。

請求項4

前記減衰電力は、設定電力の50%以下に設定されていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱ローラ装置。

請求項5

前記設定電力と減衰電力とを所定の周期で交互に供給するようにしたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱ローラ装置。

請求項6

前記複数の誘導コイル間対応箇所に少なくとも1つのセンサーを配置し、このセンサーによって前記制御装置を制御することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱ローラ装置。

請求項7

加圧ローラを備えた定着装置本体と、この定着装置本体の加圧ローラに誘導加熱ローラを圧接関係に対設して両ローラ間トナー画像が形成された記録媒体を挟んで搬送しながらトナー画像を定着するように配設された請求項1乃至6のいずれか1つに記載の誘導加熱ローラ装置とを具備していることを特徴とする定着装置。

請求項8

記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置本体と、この画像形成装置本体に配設されて記録媒体のトナー画像を定着する請求項7記載の定着装置とを具備していることを特徴とする画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を備えた定着装置、並びにこの定着装置を装備した画像形成装置係り、特に誘導加熱ローラ装置を構成する複数の誘導コイルに供給する高周波電力を制御することにより、誘導加熱ローラ温度分布を早期に所定の温度に一定化することを可能にした誘導加熱装置に関する。

背景技術

0002

一般に、トナーを使用した複写機等の画像形成装置においては、トナー画像熱定着するために加熱ローラが使用されているが、この加熱ローラにはハロゲンランプ熱源として使用した加熱ローラが通常用いられている。しかしながら、このハロゲンランプを熱源として使用した場合には、発熱効率が悪く、また大電力を必要とする不具合があった。そこで、ハロゲンランプを使用しない誘導加熱方式を導入して、この問題を解決しようとする開発が行われている。

0003

例えば、特開2000−215974号公報には、被加熱体近接して配設され、被加熱体であるところの磁性体製の加熱ローラに磁気結合して誘導電流渦電流)を生じさせる励磁コイルであって、コイル線材を平面的に巻いたものを被加熱体の曲面に沿わせて変形し、励磁コイルの長手方向両端部の被加熱体とは反対側に励磁コイルの曲面に沿うように磁性体コアが配設されている励磁コイルが記載されている。(従来技術1)
また、特開2000−215971号公報には、電磁誘導発熱性の加熱回転体、即ち加熱ローラと、加熱回転体の内側に配置されて加熱ローラと磁気結合する磁束発生手段を有し、磁束発生手段から発生させた高周波誘導磁束により加熱回転体を電磁誘導発熱させて被加熱体を加熱する誘導加熱装置が記載されており、この磁束発生手段は、磁性体からなるコアと、コアに巻線した電磁変換コイルを有し、磁性体コアは、電磁変換コイルを巻線したコア部分と、コア部分より加熱回転体の一部分に磁束を集中させるための先端部間に磁気空間ギャップを存して対向させた磁束誘導コア部分を有する構成となされている。(従来技術2)
これら従来技術1及び2は、いずれも渦電流損を利用する加熱方式(以下、渦電流損加熱方式という。)であり、IHジャー等において実用化されているのと同様な動作原理である。

0004

なお、渦電流損方式において用いられている高周波周波数は、20〜100kHz程度である。

0005

これに対して、特開昭59−33787号公報には、導電部材で構成した円筒状ローラ本体、即ち誘導加熱ローラと、ローラ体内に同心状に配置した円筒状ボビンと、ボビンの外周に螺旋状に巻装して通電によりローラ本体内に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルとを備えた高周波誘導加熱ローラが記載されている。(従来技術3)
この従来技術3においては、円筒状ローラ本体が閉回路の2次コイルとなり、誘導コイルが1次コイルとなって、両者の間にトランスのような磁気結合が生じて、円筒状ローラ本体の2次コイルに2次電圧が誘起される。そして、この2次電圧に基づいて2次コイルの閉回路内を2次電流(誘導電流)が流れることにより、円筒状ローラ本体が発熱するという2次側抵抗の発熱による加熱方式(以下、トランス結合加熱方式という。)である。

0006

トランス結合加熱方式は、渦電流損加熱方式よりも磁気的結合が強いために、定常効率が高いとともに、加熱ローラ全体を加熱できるので、従来技術1及び2に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点がある。

0007

また、加えて動作周波数を100kHz以上、好適には1MHz以上の高周波にすることによって、誘導コイルのQを大きくして電力伝達効率を高くすることができる。このために、加熱の総合効率が高くなり、省電力を図ることができる。また、渦電流損加熱方式に比較して定着装置の構造が簡単になるという利点もある。更に、渦電流損加熱方式の加熱ローラより熱容量をかなり小さくすることができる。従って、トランス結合加熱方式は、熱定着の高速化には好適である。

0008

本発明者等は、先に誘導コイルに空芯トランス形の磁気結合をする回転可能に支持された中空構造からなる誘導加熱ローラの2次側抵抗値を2次リアクタンスに略等しい閉回路として形成することにより、誘導コイルから誘導加熱ローラへの電力伝達効率が高くなり、誘導加熱ローラを効率良く加熱できるという著しい効果が得られるトランス結合方式を改良した発明をなした。この発明は、特願2001−016335として本件出願人により出願されている。この発明により誘導加熱ローラの誘導加熱の省電力を図るとともに、熱定着を高速化することが容易になった。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、このような誘導加熱ローラを使用した定着装置においては、トナーを均一で確実に記録紙に融着させるためには、誘導加熱ローラの温度ムラを±15℃以下に管理する必要がある。

0010

そこで、図11(a)に示すように、誘導加熱ローラ101の内部に複数の誘導コイル102を離間させて軸方向に配置し、この誘導コイル102を高周波源(図示せず)によって付勢すると、誘導加熱ローラ101の2次コイルの閉回路内を誘導電流が流れて誘導加熱ローラ101が発熱するが、このときの誘導加熱ローラ101の温度分布は、図11(b)に示すような温度分布特性として得られる。この特性図からも判るように、所定の温度に設定した設定温度の範囲内に短時間に到達させるために、誘導コイル102に大きな値の設定電力を急速に、しかも連続して供給すると、誘導コイル102の配置されている図中符号aで示す箇所は高い温度を示しているが、誘導コイル102間に相当する図中符号bで示す箇所においては、この高い温度よりも低い温度となって誘導コイル102間で温度差が発生し、誘導加熱ローラ101上に温度ムラが発生してしまう。

0011

この誘導加熱ローラ101の温度ムラを解消するために、誘導コイル102を接近して配置することが考えられるが、このように接近させて誘導コイル102を配置すると、一般に各誘導コイル102の形成磁束の大部分が隣接する誘導コイル102と鎖交するために、誘導コイル102の形成磁束の一部しか誘導加熱ローラ101と鎖交せず、効率良く電力伝達がなされないとの考えから、誘導コイル102相互は、あまり接近させずに配置しているのが現状である。

0012

このような温度分布を有する誘導加熱コイル装置であっても、従来の誘導加熱コイル装置に比較すれば、遥かに優れた温度分布特性を示すものであるが、依然として加熱ローラ101には温度分布にムラが発生しており、この温度ムラの一層の改善を図り、短時間のうちに均一化された温度分布を呈する誘導加熱ローラ装置が要望されている。

0013

本発明は、このような課題に対処してなされたものであり、誘導コイルに供給する高周波電力を制御することによって、加熱ローラの温度分布の均一性を短時間の間に改善することが可能な誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を有する定着装置、並びにこの定着装置を内蔵した画像形成装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明は、磁性部材を有し円筒状に形成された誘導加熱ローラと、この誘導加熱ローラに磁気結合するように誘導加熱ローラ内に配置され並列接続された複数の誘導コイルと、この誘導コイルに高周波電力を印加して誘導コイルを付勢するための高周波電源と、この高周波電力を所定値に設定された設定電力とこの設定電力よりも小さな値の減衰電力とに切換えて誘導コイルに供給するように制御する制御装置とを備え、誘導コイルを設定電力と減衰電力とで交互に付勢して誘導加熱ローラに誘導電流を誘起させて発熱させるようにした誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を有する定着装置、並びにこの定着装置を内蔵した画像形成装置である。

0015

このように、並列接続された複数の誘導コイルに供給する高周波電力を設定電力及び減衰電力として制御装置によって制御することにより、誘導加熱ローラ全体を高効率に早期に加熱することができるとともに、誘導加熱ローラの温度分布のバラツキを抑制した誘導加熱ローラ装置を得ることができる。そしてこの誘導加熱ローラ装置を使用した定着装置では、確実にトナーの均一性を保持しつつ定着させることが可能となる。更にこの定着装置を内蔵した画像形成装置では、形成される画像の品位を向上させることが可能となり、商品価値の向上を図ることができる。

0016

また、制御装置において、誘導コイルに供給する設定電力を所定の周期毎に、この設定電力以下となる減衰電力とするように調整することで、より短時間の間に誘導加熱ローラ全体を均一に加熱し得る効果も発生させることが可能となる。

0017

更に、この制御装置において、所定の周期毎に誘導コイルに供給する設定電力以下の減衰電力を、時間の経過に応じて順次高めていくことにより、誘導加熱ローラへの拡散加熱効率を更に向上させることも可能となり、電力使用の効率化に寄与するばかりでなく、より一層の温度ムラの改善が期待される。

0018

また、設定電力以下の減衰電力に調整するに際し、その電力を設定電力の50%以下の電力となるように設定することで、余分な電力を加えることなく効率良く熱拡散を図り、発熱効率の安定化を図ることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明に係る誘導加熱ローラ装置、及びこの誘導加熱ローラ装置を有する定着装置並びに画像形成装置について、図面を参照して詳細に説明をする。

0020

即ち、複写機、プリンタファクシミリ等の画像形成装置は、図1(a)に示すように、画像形成装置ケース34内に原紙を光学的に読み取って画像信号を形成する読取り装置31が配置され、この読取り装置31から送られる画像信号に基づき画像を形成する画像形成手段32が設けられている。この画像形成手段32は、画像信号に基づいて感光ドラム32A上に静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて反転画像を形成し、これを紙等の記録媒体転写して画像を形成している。この画像形成手段32から搬出された記録媒体は、定着装置33に送られ、この定着装置33によって記録媒体に付着したトナーを加熱溶融することにより熱定着させる。この定着された記録媒体はケース34外に排出される。このケース34内には、その他に搬送装置電源装置及び制御装置等も収納されている。

0021

この定着装置33は、図1(b)に示すように、画像形成手段32から搬送されたトナー24が付着された転写材シート印刷紙、エレクトロファックスシート、及び静電記録シート等の記録媒体23を圧接関係を有して配設されている誘導加熱ローラ装置21の誘導コイルICと磁気的に結合している誘導加熱ローラ装置21の誘導加熱ローラHRと加圧ローラ22間に供給し、両ローラHR,22で記録媒体23を挟圧しながら搬送する。従って、記録媒体23表面上に付着しているトナー24は、両ローラHR,22間を通過する過程で、記録媒体23に加熱溶融して定着される。これら記録媒体23を除く各構成要素は、架台25によって所定の位置関係装架されている。

0022

この誘導加熱ローラ装置21は、図1(c)に示すように、誘導加熱ローラHR及びこの誘導加熱ローラHR内に、その長手(軸)方向に沿って相互に近接配置された複数の並列接続された誘導コイルIC1〜IC3を有し、これら誘導コイルIC1〜IC3は、高周波電力を供給する高周波電源HFSに制御装置CCを介して接続されている。

0023

この誘導コイルIC1〜IC3には、予め設定された所定の初期加熱設定電力が制御装置CCを介して高周波電源HFSから供給されるとともに、この設定電力は高周波電源HFSと誘導加熱ローラHR間に介在された制御装置CCによって、所定の周期で設定電力以下の値となる減衰電力を生じさせ、この減衰電力も供給されるように制御されている。換言すれば、誘導コイルIC1〜IC3には、高周波電源HFSから所定の設定電力と、この設定電力よりも小さい設定電力×0〜50%の減衰電力とが、所定の周期をもって供給され、これら設定電力と減衰電力とによって誘導コイルIC1〜IC3を付勢し、誘導加熱ローラHRを加熱温度分布が早期に均等になるように制御装置CCによって供給される電力が制御されている。

0024

この誘導加熱ローラHRは、図2に示すように、例えば長さ300mm、厚さ3mmのFe鋳造製の中空円筒体からなるローラ基体1を有している。このローラ基体1の外表面には、電気メッキにより形成したCu膜からなるフィルム状の第1の金属被膜wsが被着されている。この第1の金属被膜wsは、ローラ基体1の軸方向有効長の略全体に亘って配設されて、円筒状の1ターンコイルを形成し、誘導加熱ローラHRの周回方向の2次側抵抗値が2次リアクタンスと略同じ値の1Ωになるように設定されている。また、この第1の金属被膜wsの表面全体は、電気メッキにより形成したZn膜からなる第2の金属被膜nsによって被覆されている。

0025

なお、ローラ基体1及び第2の金属被膜nsの2次側抵抗値は、2次リアクタンスに比較して大きくずれた値になるように設定されている。更に、この第2の金属被膜nsの外面は、フッ素樹脂からなる保護層2によって被覆されている。

0026

このような構成を有する誘導加熱ローラHRは、図3に示すように、回転機構RMによって回転駆動させられる。この回転機構RMは、第1の端部部材3A、第2の端部部材3B、一対の軸受4,4、ベベルギア5、スプラインギア6及びモータ7から構成されている。

0027

即ち、第1の端部部材3Aは、キャップ部3a、駆動軸3b及び尖端部3cから構成され、このキャップ部3aは、誘導加熱ローラHRの図中右側部分に外側から嵌合され、更に押しネジ(図示せず)を用いて誘導加熱ローラHRの一端に固定され、誘導加熱ローラHRの右端を支持している。また、駆動軸3bは、キャップ部3aの外面の中央部から外方へ突出しており、尖端部3cは、キャップ部3aの内面の中央部からキャップ部3aの内方へと突出して設けられている。

0028

この第1の端部部材3Aと対向する誘導加熱ローラHRの他端には、第2の端部部材3Bが配設される。この第2の端部部材3Bは、リング部3dを有し、このリング部3dは、誘導加熱ローラHRの図中左端に外側から嵌合され、更に押しネジ(図示せず)を用いて誘導加熱ローラHRの他端に固定され、誘導加熱ローラHRの左端を支持している。

0029

この第1の端部部材3Aにおけるキャップ部3aの外面には、一対の軸受4,4の一方が回転自在に嵌合されており、また他方の軸受4は、第2の端面部材3Bの外面に回転自在に嵌合されている。従って誘導加熱ローラHRは、その両端に固定した第1及び第2の端部部材3A,3Bと、一対の軸受4,4とによって回転自在に支持されている。この第1の端面部材3Aの駆動軸3bには、ベベルギア5が装着されており、このベベルギア5にはスプラインギア6が噛合している。このスプラインギア6は、モータ7のロータ軸直結している。

0030

一方、複数の誘導コイルIC1〜IC3は、例えば3つの空芯形の誘導コイルIC1,IC2,IC3として形成され、一対の給電リード線9の間に夫々インピーダンスZを介して並列接続されるとともに、巻枠8に誘導加熱ローラHRの周回方向に巻回されるように巻装され、誘導加熱ローラHRの軸方向に分散して配置されており、誘導加熱ローラHRの2次コイルwsに磁気結合している。

0031

この巻枠8は、フッ素樹脂製円柱体からなり、凹部8a、支持部8b及び通線溝8cを有している。この凹部8aは、巻枠8の先端中央に形成されていて、第1の端部部材Aの尖端部3cを受入れることにより、回転機構RMに相対的に回転自在に係止している。また、支持部8bは、巻枠8の基端に形成され固定部(図示せず)に固定される。

0032

また、通線溝8cは、巻枠8の外面の一部に軸方向に沿って状に形成されていて、内部に給電リード線9を収納している。なお、給電リード線9は、通線溝8c内に収納され、巻枠8の基端側から外部へ導出されており、高周波電源HFSの出力端同軸ケーブルを介して接続されている。

0033

一方、3つの誘導コイルIC1,IC2,IC3は、第2の端部部材3Bのリング部3d方向から誘導加熱ローラHRの内部に挿入されていて、巻枠8の先端に形成された凹部8aが第1の端部部材3Aの尖端部3cに係合し、かつ基端に形成した支持部8bが固定部に固定されることによって、誘導加熱ローラHRと同軸関係に支持されるとともに、誘導加熱ローラHRが回転しても静止状態を維持する。このために、給電リード線9は、通線溝8c内に収納されて静止状態で使用される誘導コイルIC1,IC2,IC3とも接近して配置されているので、磁束の鎖交が殆どなく、給電リード線9内には殆ど渦電流損が発生しない。

0034

このように構成された誘導加熱ローラ装置は、図4に示すように、並列に接続された複数の誘導コイルIC1〜IC3と電気的に接続された高周波電源HFSによって制御装置CCを介して付勢されている。即ち、誘導加熱ローラHR内に配設された複数の誘導コイルIC1〜IC3は、夫々コンデンサC1,C2,C3と並列に接続されて並列共振回路RC1,RC2,RC3を構成し、この共振回路RC1、RC2,RC3は、夫々並列に制御装置CCを介して高周波電源HFSと接続されている。この高周波電源HFSは、低周波交流電源ASからの交流電圧整流する直流電源DC、並びに外部信号源SSと夫々接続されている。この制御装置CCは、切換装置SWと設定装置COから構成され、設定装置COは誘導加熱ローラHRの各誘導コイルIC1〜IC3相互間の空間部分に対応する位置に配置された少なくとも1つのセンサーSNと接続されている。

0035

従って、設定装置COは、高周波電源HFSからの設定電力をそのまま供給する期間と、設定電力以下の減衰電力を供給する期間とを所定の周期をもって切換装置SWを制御することにより、誘導コイルIC1〜IC3を付勢している。この誘導コイルIC1〜IC3による誘導加熱ローラHRの加熱状態は、センサーSNによって検出され、このセンサーSNの出力は設定装置COに供給されて、誘導加熱ローラHRが所定の温度範囲内に入るように制御装置CCが動作し、また誘導加熱ローラHRが所定の温度に到達した初期設定動作後には、切換装置SWの切換えを停止し、常時高周波電源HFSから設定電力を誘導コイルIC1〜IC3に供給するように構成されている。また、必要に応じて制御装置CCによる上述の動作を継続させることも可能である。

0036

これら各回路の詳細構成は、図5(a)に示すように、100V商用交流電源等の低周波交流電源ASに全波整流回路にて直流電圧を得る直流電源DCが接続され、この直流電圧出力を、高周波フィルタFFを介して高周波電源HFSを構成しているハーフブリッジ型インバータ主回路HBIを構成する一対のMOSFETQ1及びQ2の直流電源として供給される。この高周波電源HFSには、外部信号源OSSが設けられ、この外部信号源OSSにて発振周波数可変型の発振器OSCの発振周波数を可変させている。この発振器OSCでは、100kHz以上の高周波で、望ましくはノイズ対策等の観点から2〜3MHzの高周波で発振するように構成されている。更に100kHz以上の高周波を使用することによって、誘導コイルIC1〜IC3のQを大きくすることが可能となり、伝送効率を高めることができるので、省電力化にも好適である。

0037

更に、この例では誘導コイルIC1〜IC3を空芯形に形成して、これを100kHz以上の高周波で動作させるように構成しているために、誘導コイルIC1〜IC3をハイインピーダンスにすることが可能となる。よって誘導コイルIC1〜IC3に線径の細い線材を使用することが可能となるので、誘導加熱ローラHRに近接して配置することができ、誘導加熱ローラHRとの結合を十分にとることができ、伝送効率の低下を起こすおそれが少ない。

0038

また、この発振器OSCの両端にゲート駆動回路GDCを構成する2つのトランスの1次巻線を接続している。この各トランスの2次巻線には、プリアンプを構成する上記各MOSFETQ1、Q2のゲート電極が接続され、このMOSFETQ1のソースドレイン通路は、他方のMOSFETQ2のソース−ドレイン通路と直列に接続され、このMOSFETQ1のソース−ドレイン通路の一端は高周波フィルタHFFの一端に、またMOSFETQ2のソース−ドレイン通路の一端はアースされている。このMOSFETQ1、Q2の夫々のソース−ドレイン通路と並列に、高周波成分をバイパスするコンデンサC4,C5が接続され、この各ソース−ドレイン通路の接続中点は、制御装置CCを構成する切換装置SWに接続される。この切換装置SWは、複数の固定端子S0,S1,S2…Snを有し、この固定端子S0〜Snの内の偶数端子S2,S4…Snは固定端子S0と接続され、この固定端子S0〜Snの内の奇数端子S1,S3…Sn−1は、夫々各端子S1,S2…間に所定の抵抗値を有する抵抗R1,R2…Rnを介して直列に接続されている。また、この各固定端子S0〜Snに対応して可動接点SCが配置され、この可動接点SCは設定装置COの出力によって順次固定端子S0からSnへと固定端子S0〜Sn上を切換え接続するように制御されている。よって、固定端子S0が上述のソース−ドレイン通路の接続中点と接続され、また可動接点SCは直流阻止用コンデンサC6及びインダクタL1を通して負荷回路LCと接続されている。この直流阻止用コンデンサC6のために負荷回路LCには交流成分のみが供給されている。この負荷回路LCは、前述の誘導コイルIC1,IC2,IC3とコンデンサC1,C2,C3からなる並列回路RC1,RC2,RC3とインピーダンスZとの直列回路を介して接地されている。

0039

従って、外部信号源OSSからの信号によって周波数が変化される発振器OSCの出力は、トランスの1次巻線もしくは2次巻線の巻回方向反転する等して夫々極性反転された信号が、各MOSFETQ1,Q2のゲート電極に印加されるので、MOSFETQ1,Q2は交互にスイッチング駆動されることになり、このため直流電源DCからの直流電圧は略矩形パルス状の高周波信号に変換され、更にインダクタL1及びコンデンサC1,C2,C3の直列共振回路にてパルス信号正弦波状の交流電圧に変換して、誘導コイルIC1,IC2,IC3に供給している。この誘導コイルIC1,IC2,IC3に供給された交流電圧によって誘導コイルIC1,IC2,IC3には交流磁束が発生し、この磁束が第1の金属被膜wsを通過するために、誘導コイルIC1,IC2,IC3と第1の金属被膜wsとが電磁結合して、第1の金属被膜wsに周回方向に流れる2次電流を発生させて発熱し、誘導加熱ローラHRを加熱させる。

0040

なお、高周波フィルタHFFは、高周波電源HFSからの高周波成分が直流電源DC側に流入するのを阻止するためのものであり、またRwsは、第1の金属被膜wsが形成する閉回路の等価抵抗を示している。

0041

このように構成することにより、加熱ローラ装置電源投入時には、切換装置SWでは、最初に切換接点SCが固定端子S0と接続された状態になるように設定されているために、高周波電源HFSからの初期設定電力がそのまま切換装置SWを介して誘導コイルIC1〜IC3に供給される。その後に所定の周期で設定装置COによって切換接点SCを固定端子S1側に切換えることによって、伝送回路中にR1+R2…Rnの直列接続された抵抗Rが介在されることになる。このため高周波電源HFSから供給される設定電力は、この抵抗Rによって最大限減衰させられて負荷回路LCに供給されることになる。次いで設定装置COによって切換接点SCが次の固定端子S2に切換えられることにより、再び設定電力が減衰されることなく負荷回路LCに供給される。その後に切換接点SCは固定端子S3に切換えられて、伝送回路中にR2+R3…Rnの直列抵抗Rを介在させ、上述の減衰電力よりも大きな値の減衰電力を負荷回路LCに供給し、次いで切換接点SCは固定端子S4に切換えられて、再度設定電力が負荷回路LCに供給される。このように設定装置COによって切換装置SWの可動接点SCを所定の期間毎に順次固定端子S0〜Sn上を切換えていくことにより、設定電力、減衰電力、設定電力、減衰電力…のように交互に設定電力と減衰電力とを負荷回路LCに供給するように動作する。勿論、この切換装置SWは、半導体等の回路素子によって電気的に切換えるように構成することが可能で、設定装置COを含めて集積回路(IC)化することができる。

0042

この切換装置SWにて切換え供給される設定電力と減衰電力とは、図6(a)に示すように、所定の期間毎に交互に供給されており、この減衰電力は所定期間毎に順次、例えば設定電力の0%、10%、20%…50%となるように、順次大きな電力が供給されるように設定されている。この減衰電力は、設定電力に比較してあまり相違がない場合には、拡散加熱が速やかに行うことができず、設定電力の場合と同様に温度ムラが発生してしまうために、設定電力の50%以下となるように設定すると好適である。この減衰電力は、例えば切換装置SWを、図5(b)に示すように、抵抗Rを短絡させる固定端子Sと可動接点SCからなるスイッチによって構成し、このスイッチで抵抗Rを伝送回路中に挿脱させることによって、設定電力と一定値の減衰電力とを所定の期間毎に交互に切換えるように構成することも可能である。

0043

この場合、伝送される電力は、図6(b)に示すように、設定電力とこの設定電力から所定の値だけ減衰された、例えば設定電力の50%以下になされた減衰電力とが交互に供給されるようになる。即ち、まず切換装置SWの抵抗Rをスイッチにて短絡することにより、図7(a)に示すような各誘導コイルIC1〜IC3には、設定された設定電力がそのまま供給されて、各誘導コイルIC1〜IC3により加熱されて、図7(b)に示すように、誘導加熱ローラHR上に誘導コイルIC1〜IC3に対応する温度分布を得ることができる。

0044

次いで、所定の期間の経過後に切換装置SWの切換えによって設定電力よりも小さな減衰電力が所定の期間供給される。この設定電力よりも小さな減衰電力を供給することによって、この減衰電力は主として誘導加熱ローラHRを加熱する熱を誘導加熱ローラHRの軸方向に拡散させて加熱する役目を担うことになり、これによって、図7(c)に示すように、誘導加熱ローラHR全体が均一となるような温度分布を得ることができる。

0045

この減衰電力を所定期間供給した後に、再度切換装置SWの切換えによって設定電力を供給すると、図7(d)に示すように、予め減衰電力によって拡散加熱された誘導加熱ローラHRを、更に誘導コイルIC1〜IC3によって設定電力により加熱することで、減衰電力によって全体的に加熱された平坦な温度分布のままの状態で誘導加熱ローラHRを加熱することになる。

0046

次いで、切換装置SWによって減衰電力を誘導コイルIC1〜IC3に供給することにより、図7(e)に示すように、再度誘導加熱ローラHRを拡散しながら平坦な温度分布の状態を押し上げるように加熱し、更に、図7(f)に示すように、上昇された平坦な温度分布上に設定電力を供給して加熱していく。

0047

そして、図7(g)に示すように、誘導加熱ローラHRの温度が設定した温度の上限及び下限の範囲内に納まるように、設定装置COで切換装置SWを制御している。この設定された温度の範囲内に温度を安定化させるには、例えば、センサーSNによって誘導加熱ローラHRの温度を検出し、温度が低下するようであれば、センサーSNの検出出力に基づいて設定装置COを介して切換装置SWを制御して十分な加熱が得られるようにし、温度が上昇し過ぎるようであれば、同様にして設定電力及び減衰電力の供給を抑えて、誘導加熱ローラHR全体の温度が低下するように制御している。このセンサーSNは誘導加熱ローラHRの軸方向で、誘導コイルIC1〜IC3相互間の対応部分に1つだけ設置することで検温が可能であるが、図4あるいは図5(a)中に破線にて示すように、複数個設けることも可能で、このように複数個設けることによって更に細かな温度管理が可能となる。

0048

なお、これらセンサーSNは、誘導加熱ローラHRの両端、即ち、誘導コイルIC1とIC3の外側にも配置しても良いが、この両側部分は、通常加熱ローラ装置として利用される範囲外となるために設置しなくとも差支えないが、敢えて設置することを妨げるものではない。

0049

また、切換装置SWにおいては、抵抗Rとスイッチによって設定電力と減衰電力とを所定期間毎に交互に切換えて伝送するように構成しているが、この抵抗Rを省略して単なるスイッチとして構成し、設定電力と減衰電力が実質的にゼロの状態、即ち、設定電力と減衰電力として設定電力×0%の状態を、図6(c)に示すように、所定の周期で交互に切換えて誘導コイルIC1〜IC3側に供給することも可能である。勿論、これらスイッチは、半導体等を使用した電気的なスイッチとして構成することができる。

0050

このように、制御装置CCによって高周波電源HFSからの電力を、設定電力と減衰電力とを所定期間毎に切換えるように構成すると、この減衰電力供給期間には交流電力の印加が一時的に減衰されるが、減衰電力供給後の再設定電力供給後には、図8に示すように、加熱効率復活して高くなることにより、誘導加熱ローラHRの加熱速度をより向上させることが可能である。

0051

なお、本発明は、これら実施の形態に限定されることなく、例えば、高周波電源HFSの出力側に制御装置CCを接続する代わりに、図9に示すように、高周波電源HFSに接続されている外部信号源OSSと高周波電源HFSとの間に介挿することにより、高周波電源HFSの入力側を制御することで、設定電力と減衰電力とを交互に供給するように構成することも可能である。

0052

更に、このような高周波電源HFSの入力もしくは出力を制御する代わりに、図10に示すように、高周波電源HFSの直流電源DCと高周波電源HFS間に制御装置CCを挿入して、高周波電源HFSに供給される電源電圧を制御装置CCによって制御することでも、設定電力と減衰電力との供給を交互に切換えて、同様な動作を行わせることも可能である。なお、上述の実施の形態で説明したと同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。

0053

また、設定装置COでは、一定周期毎に切換装置SWを切換えて、設定電力と減衰電力とを交互に誘導コイルIC1〜IC3に供給して、誘導加熱ローラHRを加熱するように付勢することで説明しているが、誘導加熱ローラHRの温度上昇に伴って、これら設定電力と減衰電力との供給期間を、例えば電源投入初期中間段階及び定常動作状態に応じて順次変更するように構成することも可能であり、また、加熱ローラHRが所定の設定温度範囲内に到達した以降は、必ずしも定期的に設定電力と減衰電力とを所定期間毎に切換える必要はなく、設定電力をそのまま供給し続けることも可能であり、設定電力と減衰電力とを交互に切換え供給するのは、少なくとも設定温度範囲に到達するまでの期間内で有効である。更に、設定温度上限を超えるような温度を検出するには、上述のセンサーSNとは別に設置したセンサーによって一元的に管理させるように構成しても差支えない。

0054

また、この制御装置CCの挿入される個所については、図示及び説明した個所に特定されることはなく、誘導コイルIC1〜IC3に設定電力と減衰電力とが切換え供給し得る箇所であれば、いずれでも差支えなく、また、誘導コイルIC1〜IC3の数量等も限定されることはなく、更に、設定電力を減衰させるための手段として抵抗を利用しているが、インダクタンスやその他の手段によって減衰させても良い。

0055

更に、誘導加熱ローラ側の磁気結合する2次コイルとして1ターン構成について説明しているが、1ターン以上であれば差支えなく、更にこの2次コイルを複数個に分割配置することも可能である。

0056

また、ローラ基体はFeから構成した場合について説明しているが、FeとCuとの合金でも差支えなく、第1の金属被膜もCu,Ni,Ag等の2次側抵抗値が得られる材料であればよく、第2の金属被膜もZn,Sn,Ni,Ti等の使用が可能である。

0057

本発明は、その他にも種々の応用や変形が可能であって、これらも本発明の範疇に含まれることは言うまでもない。

発明の効果

0058

本発明によれば、誘導加熱ローラ装置の加熱温度分布を、装置の立上げ時から短期間の間に早期にローラ全体に亘って加熱することが可能となり、このために温度差の少ない均一性に優れたものとして構成することが可能であり、従って温度分布ムラも一因となっている記録媒体の定着ムラ等を改善することが可能であり、商品価値の高い高品位な定着装置あるいは画像形成装置を得ることができる。

図面の簡単な説明

0059

図1本発明に係る画像形成装置、定着装置及び誘導加熱ローラ装置を示す説明図。
図2本発明に係る誘導加熱ローラ装置を構成する加熱ローラの一部を示す断面図。
図3同じく誘導加熱ローラ装置の全体構成を示す断面図。
図4同じく誘導加熱ローラ装置並びにその加熱回路を示す回路構成図。
図5同じくその回路構成を詳細に示す回路図。
図6同じく誘導コイルに供給される設定電力と減衰電力とを示す説明図。
図7同じく誘導コイルによる温度分布を示す説明図。
図8同じく加熱効率を示す説明図。
図9同じく加熱回路の他の構成を示す回路構成図。
図10同じく加熱回路の更に他の構成を示す回路構成図。
図11同じく誘導加熱ローラと誘導コイルとの相対的な配置関係及びその温度分布を説明するための説明図。

--

0060

21:加圧ローラ
23:記録媒体
32:画像形成手段
33:定着装置
HFS:高周波電源
HR:誘導加熱ローラ
CC:制御装置
CO:設定装置
SW:切換装置
SN:センサー
IC1〜IC3:誘導コイル

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