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技術 自発光素子

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 大八木康之
出願日 2002年4月9日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2002-106999
公開日 2003年10月24日 (17年2ヶ月経過) 公開番号 2003-303677
状態 特許登録済
技術分野 電場発光光源(EL) エレクトロルミネッセンス光源 電気信号の光信号への変換
主要キーワード 白色顔料粉末 石英ボード 硬化完了後 機械切削 角度変換 アクリル基板 昇華精製装置 輝度測定装置
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この項目の情報は公開日時点(2003年10月24日)のものです。
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図面 (7)

課題

光取り出し面に対して臨界角以上の光を、透明基板内拡散反射させることによって、出光率が高く、視認性を向上させたEL素子やPDP素子などの自発光素子を提供すること。

解決手段

少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に少なくとも発光層を有し、その出光側が、透明基板により支持された自発光素子において、上記透明基板と外部との界面に対して前記発光層から臨界角よりも大きな角度で出射した光を拡散反射させる隔壁を前記透明基板内に設けたことを特徴とする自発光素子。

概要

背景

従来、EL素子やPDP素子などの自発光型の素子において、その発光層から発生する光は指向性があまりなく、それを支持する透明基板内等方的に均一に放出される。放出された光のうち、光取出し面出光面)に対して臨界角以上の光は、図6の符号11に示すように、全反射を起こし、透明基板20内から外部に光を取り出すことができない。スネル屈折の法則により屈折率nから空気中に出射される際の全反射の臨界角は次式で表すことができる。
nsinθc=1 (1)

図6の基板20の屈折率が一般のガラスや透明樹脂の場合の光取出し効率ηは、凡そ20%でしかなく、外部発光効率出光率)を制限している最大の要因となっている。特開平10−241856号公報には、ガラス基板表面を粗面にし、EL素子発光層から出射した光を散乱させ、出光率を向上させる方法が開示されているが、臨界角以下の光に対しては、上記粗面による散乱により、散乱光が臨界角以上になる成分が発生し、出光率にロスが生じる。

概要

光取り出し面に対して臨界角以上の光を、透明基板内で拡散反射させることによって、出光率が高く、視認性を向上させたEL素子やPDP素子などの自発光素子を提供すること。

少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に少なくとも発光層を有し、その出光側が、透明基板により支持された自発光素子において、上記透明基板と外部との界面に対して前記発光層から臨界角よりも大きな角度で出射した光を拡散反射させる隔壁を前記透明基板内に設けたことを特徴とする自発光素子。

目的

本発明は、EL素子やPDP素子などの自発光型の素子の発光層から放出され、光取り出し面に対して臨界角以上の光を、透明基板内で拡散反射させることによって、出光率が高く、視認性を向上させたEL素子やPDP素子などの自発光素子の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に少なくとも発光層を有し、その出光側が、透明基板により支持された自発光素子において、上記透明基板と外部との界面に対して前記発光層から臨界角よりも大きな角度で出射した光を拡散反射させる隔壁を前記透明基板内に設けたことを特徴とする自発光素子。

請求項2

前記隔壁が、白色系である請求項1に記載の自発光素子。

請求項3

前記隔壁が、絶縁体である請求項1に記載の自発光素子。

請求項4

エレクトロルミネッセンス素子である請求項1に記載の自発光素子。

技術分野

0001

本発明は、光取出し効率出光率)が高く、視認性を向上させたエレクトロルミネッセンス(EL)素子プラズマディスプレイ(PDP)素子などの自発光素子に関する。

背景技術

0002

従来、EL素子やPDP素子などの自発光型の素子において、その発光層から発生する光は指向性があまりなく、それを支持する透明基板内等方的に均一に放出される。放出された光のうち、光取出し面出光面)に対して臨界角以上の光は、図6の符号11に示すように、全反射を起こし、透明基板20内から外部に光を取り出すことができない。スネル屈折の法則により屈折率nから空気中に出射される際の全反射の臨界角は次式で表すことができる。
nsinθc=1 (1)

0003

図6の基板20の屈折率が一般のガラスや透明樹脂の場合の光取出し効率ηは、凡そ20%でしかなく、外部発光効率(出光率)を制限している最大の要因となっている。特開平10−241856号公報には、ガラス基板表面を粗面にし、EL素子発光層から出射した光を散乱させ、出光率を向上させる方法が開示されているが、臨界角以下の光に対しては、上記粗面による散乱により、散乱光が臨界角以上になる成分が発生し、出光率にロスが生じる。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、EL素子やPDP素子などの自発光型の素子の発光層から放出され、光取り出し面に対して臨界角以上の光を、透明基板内で拡散反射させることによって、出光率が高く、視認性を向上させたEL素子やPDP素子などの自発光素子の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に少なくとも発光層を有し、その出光側が、透明基板により支持された自発光素子において、上記透明基板と外部との界面に対して前記発光層から臨界角よりも大きな角度で出射した光を拡散反射させる隔壁を前記透明基板内に設けたことを特徴とする自発光素子を提供する。

発明を実施するための最良の形態

0006

次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。図1は、本発明の1実施例を示す素子の概略断面図である。本発明の自発光素子は、図1に示すように、透明陽極21および不透明または光反射性陰極23からなる電極間に少なくとも発光層22を有し、その出光側が、透明基板20により支持された自発光素子において、上記透明基板20と外部との界面に対して前記発光層22から臨界角よりも大きな角度で出射した光を拡散反射させる隔壁30を前記透明基板20内に設けたことを特徴としている。なお、上記において陽極と陰極とが逆であって、陰極が透明で、陽極が不透明または光反射性であってもよい。

0007

上記自発光素子を駆動させると、図2に示すように透明陽極21から出射した光のうちで、臨界角以上の角度成分の光11は隔壁に30によって反射され、透明基板20と空気との界面において臨界角未満の角度の光12として透明基板20から出光する。このように光12を隔壁で反射させるために、隔壁表面光散乱性を持たせておくことが好ましい。

0008

隔壁30の高さhは、画素(隔壁)のピッチをdとしたとき次式(2)のようにすることにより、出射光の臨界角以上の角度成分の光11を隔壁に入射させ、角度変換を行うことができる。
ID=000003HE=010 WI=029 LX=1355 LY=1850
例えば(2)式より、屈折率1.5の透明基板20においてピッチ(d)を76μmとすると、隔壁の高さ(h)は85μm以上が望ましい。hが高くなることにより、出射光の正面方向への指向性を向上させることができる。hが(2)式を満たしていなくとも、出光率向上の効果を期待することができることから、固定された図柄、文字などを表示する比較的発光エリアの広い自発光素子についても、発光エリア端に上記隔壁30を設けることにより出光率を向上させることができる。

0009

上記本発明の自発光素子における隔壁30は、白色系であることが好ましい。これより液晶ディスプレイ用カラーフィルター遮光膜に関する特開平11−271755号公報に開示されているように、上記自発光素子を白基調背景色のときに使用すると、隔壁30の色により表示画像の視認性を劣化させることがない。上記隔壁30の材料として、白色で反射率の高い硫化バリウム酸化マグネシウム酸化アルミニウム酸化チタンなどの金属酸化物金属化合物などの粉末を押し固めたものや、これらの粉末を樹脂に分散させたものなどが使用できる。

0010

図3に示す実施の形態は、前記隔壁30が、陽極21および発光層22を貫通して陰極23に達している例である。この場合には、隔壁30を絶縁体とすることにより、隔壁30によって区画されるそれぞれの画素に、発光色の異なる発光層を設け、ドットマトリクス型のディスプレイとすることができる。そのためには各画素間電極21を電気的に隔離する必要がある。そのために上記隔壁30が絶縁体であるこが必要であり、このような隔壁30を用いることによりドットマトリクス型のディスプレイの製造工程の簡略化も可能である。

0011

図4は、図3のA−A矢視図であり、隔壁30は平行したストライプ状に設けられていることを説明している。このように隔壁30と発光層22とが透明基板20の面方向に交互に配列したストライプ状であってもよいし、図5に示すように隔壁30がドットマトリックス状でもよい。隔壁30をドットマトリックス状にして、各画素内にR、G、Bなどの如く発光色の異なる発光層を設けることにより、フルカラー画像の表示が可能である。

0012

上記本発明の自発光素子に用いる透明基板20の材質としては、ガラスや、アクリル樹脂ポリカーボネートポリエステルポリスチレンなどの透明樹脂が使用できる。図1に示す実施の形態の自発光素子を形成する場合には、透明基板20がガラスである場合には、機械切削フォトリソグラフィーによるエッチングなどで隔壁となる溝を形成することができる。また、透明基板20が上記の如き透明樹脂のフィルムシートまたは板などの場合には、上記のガラス板加工方法に加えて、隔壁30と同一形状の凸部を有するプレス金型を用いて隔壁30となる溝を連続的に形成することができる。加工の容易性および生産性の点からは透明樹脂を用いることが好ましい。

0013

上記の如く形成した溝中に、白色で反射率の高い硫化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの白色顔料充填して隔壁30とすることができる。これらの白色顔料は、樹脂を含む溶液中に分散させて、ブレードなどにより溝に充填してもよいし、熱硬化性樹脂紫外線または電子線硬化性樹脂中に上記白色顔料を分散させたペーストをブレードなどを用いて溝に充填し、樹脂を硬化させて隔壁とすることもできる。さらに、上記充填後に、その面に上記の如き何れかのクリヤー塗料を薄く塗布および硬化させて表面平滑性を上げることも好ましい。

0014

次に上記透明基板20の図面上下方の面に、陽極21、発光層22および陰極23および支持基板24を積層することにより、図1に示す構造の本発明の自発光素子が得られる。なお、この場合の支持基板24は必須ではないが、素子の耐久性などの点で設けた方が好ましい。該支持基板24は厚みには特に制限がなく、材質はガラス板や樹脂フィルムやシートである。また、予め、支持基板24に陰極23、発光層22および陽極21を積層してなる素子基板に、上記隔壁30を形成した透明基板20を適当な接着剤で積層して本発明の自発光素子とすることもできる。図2に示す自発光素子は、前記のように発光層22から出射された光の透明基板20からの出光率が向上している。

0015

また、図3に示す実施形態の本発明の自発光素子の場合には、支持基板24上に形成した陰極23上に、前記の如き白色顔料などを感光性樹脂に分散させたペーストを塗工して感光層を形成し、該感光層をフォトリソグラフィー法によりパターニングして隔壁30を形成することができる。隔壁の形成は、例えば、シルクスクリーン印刷法によっても形成できる。なお、隔壁の幅、高さ、間隔、その他の構成は図1に示す実施形態と同様でよい。

0016

その後に隔壁30によって区画された領域内に、発光層22および透明電極21を順に成膜し、その上に熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬化性透明塗料を塗布し、硬化させることにより透明基板20を形成して本発明の自発光素子が得られる。なお、図3において、隔壁を形成した後、隔壁間にガラスや上記の如き透明樹脂を同様に充填した後、その表面にガラス板や樹脂シート(フィルム)などを積層しても本発明の自発光素子が得られる。この図3に示す自発光素子は、前記のように発光層22から出射された光の透明基板20からの出光率が向上している。

0017

本発明の自発光素子としては、EL素子やPDP素子が挙げられるが、特にEL素子が有用である。EL素子である1実施例を以下に説明する。図1を参照して説明する。図1は、本発明の1例のEL表示装置の一部拡大断面図を示す。透明基板20としてアクリル基板(住友化学製、スミペックス、屈折率1.49)を用い、この上に、光重合性アクリルモノマーを所定の厚みだけスリットコートした。本実施例では硬化後の基板全厚みを0.5mmとした。次に隔壁30を設けるために、型押しを可能とする離型処理した金型を上記基板に押し付け、アクリル基板側より紫外線を所定光量だけ照射した。硬化完了後、金型を剥離することで、ストライプ状の溝を有する基板を得ることができた。ここで基板の寸法を以下の通り設計して作製した。
基板総厚=0.5mm
溝の深さ=0.08mm
溝の幅=0.051mm
溝のピッチ=0.076mm

0018

次に上記溝に、白色顔料粉末(酸化チタン)を封入し、封入を確実にするために、アクリルモノマーを白色顔料を充填した溝内に滴下し、スピンコートによって全表面に薄膜を形成し、後に紫外線により硬化させた。この薄膜層形成には、これ以外にEL層の形成プロセスを容易にする効果も持つ。

0019

続いて上記基板20に、次のようにしてEL層を形成した。ITO透明電極21をスパッタした。発光層は、発光有機材料Alq3[tris(8-hydroxyquinoline)aluminium]と正孔注入層TPD[N,N'-diphenyl-N,N'-bis(3-methyl-phenyl)-1,1-diphenyl-4,4'-diamine]を積層した。透明陽極21としてはITOを、光反射性陰極23としてMg−Ag合金を用いた。TPDとITOが接する積層順とした。

0020

ITO21は150nmとし、高真空下で予熱を十分に行った昇華精製装置で精製したTPDをタングステンボードに装荷して抵抗加熱法で50nm成膜した。そして、この上に昇華精製されたAlq3を石英ボードに装荷して抵抗加熱法で30nm成膜した。最後にMg−Ag合金(Mg:Ag=10:1)を厚さ150nmになるように蒸着し、さらにその上に保護層としてAgを200nmの厚みになるように蒸着し、最後に別に用意したガラス板24とUV硬化シール材により封止し、有機EL表示装置パネル部を得た。このEL表示装置にコントローラー電源回路を接続して本発明のEL表示装置を完成した。

0021

続いてこのEL表示装置の電源回路を動作させ、点灯表示させ、輝度の向上を確認するため、輝度測定装置(トプコンBM−7)を用いた。測定の結果、同等で、屈折率層が単一な一般の基板に同等のEL層パターンを形成した表示装置に比較して、EL発光の出光率が約20%向上することが確認できた。これは、基板20内に放射されたEL光は通常の基板ならば、垂直方向から41.8度から臨界角を超えて全反射して取り出せないのに対し、本発明では、隔壁30が形成されているため、放射光はその分、臨界角が寝ることになり、その分の放射光は全反射されずに出光させたためと考える。

発明の効果

0022

上記の如き本発明によれば、EL素子やPDP素子などの自発光型の素子の発光層から放出され、光取り出し面に対して臨界角以上の光を、透明基板内で拡散反射させることによって、出光率が高く、視認性を向上させたEL素子やPDP素子などの自発光素子を提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

図1本発明の1例の自発光素子の断面図。
図2図1の自発光素子の機能を説明する図。
図3本発明の他の例の自発光素子の機能を説明する図
図4隔壁配列の1例を説明する図。
図5隔壁配列の他の例を説明する図。
図6従来の自発光素子を説明する断面図。

--

0024

10:透過光
11:全反射光
12:拡散反射光
20:透明基板
21:陽極
22:発光層
23:陰極
24:支持基板
30:隔壁

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