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技術 コバルトを加えることにより機械的性質を向上させた高耐食性低カラット金合金

出願人 日本歯研工業株式会社
発明者 大塚昌助奧野攻小田豊辻本修
出願日 2002年4月4日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2002-102074
公開日 2003年10月15日 (17年2ヶ月経過) 公開番号 2003-293053
状態 特許登録済
技術分野 歯科用製剤
主要キーワード 工学的性質 洗滌剤 JIS規格 実施例合金 黒色酸化膜 カラット 黒灰色 歯科鋳造用
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この項目の情報は公開日時点(2003年10月15日)のものです。
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課題

歯科鋳造用金合金から、一般装飾品合金等として使用するための低カラット金合金に関するものである。

解決手段

金25〜55%、インジウム0.1〜10%、銅0.1〜20%、亜鉛0.1〜10%、スズ0.1〜10%、白金族元素0.01〜15%、コバルト0.01〜3.0%、残り銀を主成分とする、鋳造体鋳肌黒色化しない、低カラット黄金色強化し、コバルトを加えることにより機械的性質を向上させたもので、歯科鋳造用から一般装飾用合金としてこれらの用途に用いる時は、装飾品等に要求される諸性質満足するのみならず、鋳造工程が極めて簡略化、短縮化され、洗滌廃液処理等も簡易となり、大きな経済的効果生むことが期待される。

概要

背景

従来の歯科鋳造用カラット金合金としては、機械的性質を向上させるに当って、銅を大量に使用しており、その結果、この種金合金鋳造体としては、その鋳肌黒色化することが避けられなかった。このような黒色化を阻止するためには劇薬洗滌剤例えば塩酸硫酸等の強酸類等の使用が必須とされたが、この発明は、このような問題を改善することを目的とするものである。なお以下の説明では、この種の低カラット金合金の代表的な使用例である歯科用の低カラット金合金について述べるが、この発明の金合金としては、このような用途に限定されるものではなく、一般装飾品用にも適用可能であることはもちろんである。

従来の歯科用低カラット金合金としては、金を30〜60%を含むものがあるが、その成分としては、銅を含むことを特徴としていることは周知の事実であり、また後述する表1に示すとおりである。

上記成分中の銅は、機械的強さや、鋳造性の改善のために添加されているものであるが、一方においてこの銅の添加は、人体口腔内における合金耐変色性耐食性を損ない、かつ鋳造直後の鋳造体の鋳肌を黒色又は黒灰色等の酸化物被膜で覆わせる結果となっている。そしてこの黒色系等の酸化物被覆は、上記合金を歯科用として使用しようとするときは、審美性の面からも、また支台との合着適合の面からも極めて好ましくないものであって、修復物作製の折には、鋳造体の内外面とも、必ず丁寧に除去しておかなければならないものである。

上述の黒色系酸化物被膜の除去には、塩酸、硫酸系の強酸類を使用した洗滌剤によらなければならず、このような洗滌剤の使用と保管には、特別な注意を必要とすると共に、その廃棄物処理についても、公害対策上、慎重対処を要するものとされている。

概要

歯科鋳造用金合金から、一般装飾品用合金等として使用するための低カラット金合金に関するものである。

金25〜55%、インジウム0.1〜10%、銅0.1〜20%、亜鉛0.1〜10%、スズ0.1〜10%、白金族元素0.01〜15%、コバルト0.01〜3.0%、残り銀を主成分とする、鋳造体の鋳肌が黒色化しない、低カラット黄金色強化し、コバルトを加えることにより機械的性質を向上させたもので、歯科鋳造用から一般装飾用合金としてこれらの用途に用いる時は、装飾品等に要求される諸性質満足するのみならず、鋳造工程が極めて簡略化、短縮化され、洗滌廃液処理等も簡易となり、大きな経済的効果生むことが期待される。

目的

上記したような理由で、歯科用合金としての必要性を有しながら、審美性を常に保ち、しかも製作工程の簡易化と安全性の維持を図り、廃棄物処理が容易であり、かつ銅を含んでも黒色酸化膜を形成しない、低カラットで機械的性質が向上した耐食性低カラット金合金の開発が是非とも必要であり、これがこの発明が解決すべき課題である。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

金25〜55%、インジウム0.1〜10%、銅0.1〜20%、亜鉛0.1〜10%、スズ0.1〜10%、白金族元素0.01〜15%、コバルト0.01〜3.0%、残り銀を主成分とする、鋳造体鋳肌黒色化しない、低カラット黄金色強化し、コバルトを加えることにより機械的性質を向上させた高耐食性カラット金合金

技術分野

0001

この発明は、歯科鋳造用金合金から、一般装飾品合金等として使用するための、低カラット金合金に関するものである。

背景技術

0002

従来の歯科鋳造用低カラット金合金としては、機械的性質を向上させるに当って、銅を大量に使用しており、その結果、この種金合金鋳造体としては、その鋳肌黒色化することが避けられなかった。このような黒色化を阻止するためには劇薬洗滌剤例えば塩酸硫酸等の強酸類等の使用が必須とされたが、この発明は、このような問題を改善することを目的とするものである。なお以下の説明では、この種の低カラット金合金の代表的な使用例である歯科用の低カラット金合金について述べるが、この発明の金合金としては、このような用途に限定されるものではなく、一般装飾品用にも適用可能であることはもちろんである。

0003

従来の歯科用低カラット金合金としては、金を30〜60%を含むものがあるが、その成分としては、銅を含むことを特徴としていることは周知の事実であり、また後述する表1に示すとおりである。

0004

上記成分中の銅は、機械的強さや、鋳造性の改善のために添加されているものであるが、一方においてこの銅の添加は、人体口腔内における合金の耐変色性耐食性を損ない、かつ鋳造直後の鋳造体の鋳肌を黒色又は黒灰色等の酸化物被膜で覆わせる結果となっている。そしてこの黒色系等の酸化物被覆は、上記合金を歯科用として使用しようとするときは、審美性の面からも、また支台との合着適合の面からも極めて好ましくないものであって、修復物作製の折には、鋳造体の内外面とも、必ず丁寧に除去しておかなければならないものである。

0005

上述の黒色系酸化物被膜の除去には、塩酸、硫酸系の強酸類を使用した洗滌剤によらなければならず、このような洗滌剤の使用と保管には、特別な注意を必要とすると共に、その廃棄物処理についても、公害対策上、慎重対処を要するものとされている。

発明が解決しようとする課題

0006

上記したような理由で、歯科用合金としての必要性を有しながら、審美性を常に保ち、しかも製作工程の簡易化と安全性の維持を図り、廃棄物処理が容易であり、かつ銅を含んでも黒色酸化膜を形成しない、低カラットで機械的性質が向上した耐食性低カラット金合金の開発が是非とも必要であり、これがこの発明が解決すべき課題である。

課題を解決するための手段

0007

ここにおいて請求項1に記載のコバルトを加えることにより機械的性質を向上させた高耐食性低カラット金合金は、金25〜55%、インジウム0.1〜10%、銅0.1〜20%、亜鉛0.1〜10%、スズ0.1〜10%、白金族元素0.01〜15%、コバルト0.01〜3.0%、残り銀を主成分とする、鋳造体の鋳肌が黒色化しない、低カラットで黄金色強化し、コバルトを加えることにより機械的性質を向上させたものである。

0008

この発明の合金の特徴は、銅を含んでいても鋳造体の鋳肌が黒色化せず、鋳造性がよく、しかも従来の金の含有量がわずかに40%前後では白色合金であるが、この発明では黄金色を呈し、かつ口腔内での耐食性を損なうことなく、臨床上の特性も従来の合金と比較して優るとも劣ることがないようにしたものである。

0009

従来多用されている金30〜60%を含む低カラット金合金において、単に銅を除去しただけでは、耐変色性、耐食性の向上や、鋳造体の鋳肌色は美麗になるが、機械的強さや、鋳造性、操作性等が低下し、実用的には使用が困難になるという関係を有していた。

発明を実施するための最良の形態

0010

この発明による合金は上述したように銅を含むが、金、インジウム、亜鉛、白金族元素、スズ、コバルトの量を前述の範囲に限定することによって、金色を失うことなく、鋳造性その他の操作性及び歯科用合金として必要な機械的特性を有するとともに、鋳造体の鋳肌色をも含む表面の耐変色性、耐食性を、より向上させたものである。

0011

すなわち、この発明の第1の特徴は、既存の含銅低カラット金合金の欠点である鋳造体の鋳肌の黒色化を防ぎ、金灰色にして審美性を維持し、しかも強酸類の使用をなくすることによって、鋳造後の操作性を簡便かつ安全なものとし、廃棄処理における公害対策を極めて軽度のものとしたものである。

0012

次にこの発明の第2の特徴は、この合金が淡黄金色を呈することであり、修復物として極めて好ましい色調を得させたことである。さらにコバルトを添加することによって強度の向上を計ったものである。

0013

上記のようにして列挙した特徴は、この発明の他の使用例すなわち一般装飾品としても共通の特徴であることは言うまでもない。なお、高・中カラットの金や白金族元素を含有した歯科用合金で、銅を含む合金は知られているが、金、インジウム、亜鉛、スズ、白金族元素の成分範囲や、銅の影響するところが異なっていて、この発明とは無関係であることは明らかである。

0014

以下具体例について説明する。

0015

0016

上記表1は従来使用され、かつ現存する合金の成分例と、それらの鋳造体の鋳肌の色と合金の色を示したものである。この表1からも明らかなように、これまでの合金はいずれも金、白金族元素の量に対する、インジウム、亜鉛、スズの量が適正でないこと及び相当多量の銅を含んでおり、これによって実用に適する機械的性質が得られているものの、鋳造時の鋳造体の鋳肌色や、耐変色性、耐食性等がかなり劣ったものとなっている。

0017

0018

上記表2はこの発明の合金の実施例であって、原料はそれぞれ純度99.99%以上の金と、インジウム、白金族元素及びJIS—H2107・H2141にそれぞれ定める純度の銅、亜鉛、スズ、銀、コバルトとを使用した。

0019

このようにして得られた金、白金族元素、インジウム、銅、亜鉛、スズ、銀、コバルトからなる合金は、均一な地相を形成し、各元素の僅かな変動では平衡状態を失わない、安定性を有する。これらの実施例合金の成分と特性は表2に見られる通りである。これによって明らかなように、コバルトを含ませたこの発明の合金の理工学的諸性質は、鋳造のままでも歯冠修復用及び有床材料としての所要性質を十分に満足したものである。

0020

この発明の金合金の各種成分の範囲限定は次のとおりである。すなわち、金と白金族との関係は、この発明の目的である従来型含銅低カラット金合金の改良という観点から、現在市場に広く流通して用いられている当該含銅低カラット金合金におけると同様の範囲、すなわち前記した金30〜60%という範囲をもととし、これに今後黄色を損なわずに経済性を主として考慮し金35〜55%、白金族元素0.01〜15%とした。

0021

なおまた、これらの金の白金族元素との範囲は、銀を主成分とする低カラット金合金において、用途に適合した諸特性を得させるに必要な範囲のものである。例えば、歯科用合金にあっては、これらの範囲の元素の添加により、JIS規格合格するような理工学的、審美的特性及び最低限の耐変色性、耐食性を有するものである。添加量の下限以下では、合金が軟らか過ぎたり、合金の耐変色性の保証が困難になる。

0022

添加範囲の上限以上では、硬く脆くなり過ぎたり、融点が上昇したりし、しかも経済性も失われてくる。添加したインジウムは、金合金の融解温度下げ、金と白金族元素とによる耐変色性、耐食性の向上の不足を補うほか、合金の強さを向上させる効果を示し、咬合圧に耐える必要な硬さを増すのに役立つのみならず、鋳造体の鋳肌の黒変を防ぐ効果が大である。

0023

しかし過度の添加は合金を脆くし、好ましい靱性が失われてくると共に、審美性も損なわれてくる。添加量が不足の場合は、耐変色性、耐食性の向上が余り認められなくなり、融解温度の低下も生じなくなっている。これらの有効な添加範囲としてインジウムは0.1〜10%とした。

0024

亜鉛はこの種合金の脱酸剤として有効なことがこれまでよく知られており、これに加えて、合金の硬さや耐食性の向上にも役立つので、その有効な範囲として、0.1〜10%とした。下限以下では脱酸剤としての効果が余り認められず、また上限以上を添加すると、合金の靱性を失う傾向が著しくなり、いずれも実用には不適当である。コバルトは合金の強さを向上させる効果が大きく、鋳造組織微細化し、安定した物性が得られる。コバルトの有効な添加範囲としては0.01〜3%とした。

0025

上記各元素の添加による合金の特性変化傾向をこれら各元素の相互作用を含めて案検討し、そのデータをもとに低カラットで黄金色を強化した歯科鋳造用合金として要求される諸特性、なかんずく操作性と理工学的性質、靱性と硬さ等の釣合いから、各成分の限界値を定めたものであって、実用上許容される範囲のものである。

0026

上述の諸事項にわたる説明は、主として歯科鋳造用低カラット金合金について述べたものであるが、この状況は一般装飾品用合金等についても同様である。すなわち、これら装飾品用合金の操作性においても、鋳造体の鋳造直後における表面状態は、その安全性、公害対策処置等に大きく影響し、延いては経済性にも重大な関連を示すことはよく知られている事実である。

0027

一般に、上記諸用途に使用される低カラット金合金は銅を含み、鋳造体の鋳肌色が黒色系になることは、歯科用合金の場合と同様である。したがって、それら黒色系酸化物の除去には同じく強酸類の洗滌剤が使用され、合金の工業的利用においては鋳造合金量も多いだけに洗滌剤の使用量も膨大であり、その対策は極めて重要視されている。

発明の効果

0028

この発明の合金を、それらの用途に用いる時は、装飾品等に要求される諸性質を満足するのみならず、鋳造工程が極めて簡略化、短縮化され、洗滌廃液処理等も簡易となり、大きな経済的効果生むことが期待される。実験的に確認したところでは、これらの製品の製作時、製造等における鋳塊の鋳肌色は鈍い金灰色を呈し、黒色や黒灰色等の不適当な鋳銅色及び表面酸化物を生ずることがなく、洗滌操作が極めて容易であった。これらの結果から、この発明の合金は、一般装飾品用としても有用であると判断した。

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