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図面 (5)

課題

アレイアンテナ装置において、受信機能を停止させることなく、校正操作を行う。

解決手段

アンテナ素子11,12,13,・・・1nからの信号を、移相器位相制御回路41,42,43,・・・4n)を介して合成するとき、位相偏差演算回路7は、第1の切替え器81,82,83,・・・8n及び第2の切替え器91,92,93,・・・9nに対する選択された同期切替え操作に基づき、校正信号発生回路6からの校正信号を導入し、校正操作を実施する。従って、切替え選択された受信系以外の他の受信系は、停滞することなく、形成された受信ビームパターンのもとで通常の受信操作を継続することができる。

概要

背景

アンテナ素子受信信号に対し、移相制御を加えつつ合成を行い、指向性を有する受信ビームパターンを形成するアレイアンテナ装置においては、各アンテナ素子から合成回路までの伝送線路長等にばらつきがあると、受信ビームパターンに歪が生じ、受信方位角(ないしは受信仰角)の探知精度を著しく低下させる。

そこで、校正機能を備えて、各アンテナ素子につらなった受信系間において、受信位相同一性を得るように構成されたアレイアンテナ装置がある。

図4は校正機能を備えた従来のアレイアンテナ装置を示す構成図である。

図4に示した従来のアレイアンテナ装置では、アレイアンテナ1を構成した複数(n)個の各アンテナ素子11,12,13,・・・1nが、それぞれ切替え器21,22,23,・・・2n、周波数変換回路311,312,313,・・・31nを介して、アナログデジタル(A/D)変換回路321,322,323,・・・32nに接続され、周波数変換による中間周波(IF)の受信デジタル信号は、いわゆるI/Q変換回路331,332,333,・・・33nでI,Q信号に分離された後、位相制御回路41,42,43,・・・4nを経て合成回路5から出力される。

各位相制御回路41,42,43,・・・4nには、それぞれ移相処理を行う回路からなり、不図示の制御手段による各移相素子に対する制御により、アレイアンテナ1の開口面には、所定方向に指向性を有する受信ビームパターンが形成される。従って、合成回路5からの最大合成出力信号が得られたときの位相制御値に基づくアンテナパターン指向角度から、その受信電波到来方位を検知することができる。

上記構成のアレイアンテナ装置では、周波数変換回路311,312,313,・・・31nから合成回路5に至るまでの各受信系において、各受信系を構成した回路要素部品)は、厳密に言えば、個々に互いに異なった固有電気的特性を有する上、組立て製造上の公差に基づく接続伝送線路ケーブル)長にも差異等が生ずる。

従って、これら回路部品の電気的特性及び伝送線路長さのばらつきに起因して、各受信系間の電気的特性もばらつくので、形成しようとする受信ビームパターンの指向特性と、実際に形成される指向特性との間にはパターン差誤差)が生じる。

アレイアンテナ装置の製造出荷時、あるいは現場での据付け時においては、各位相制御回路41,42,43,・・・4nに対するバイアス値の調整等により、複数(n)個の各アンテナ素子11,12,13,・・・1nにつらなる各受信系間の位相差は予め許容範囲内に収められる。

しかしながら、その後アレイアンテナ装置を実際に稼動させ運用する過程では、各受信系を構成した部品の電気的特性が、周囲温度の変化や経年変化を受けて変化する。また、一部回路部品等が故障し、その交換を行ったときなどは、正確に元の電気的特性と一致するように復元することは困難とされる。

そこで、従来のアレイアンテナ装置では、図4に示したように、受信帯域内の校正信号を発生させる校正信号発生回路6を設け、この校正信号発生回路6からの校正信号を切替え器21,22,23,・・・2nを介して同時に各周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給し、その供給された校正信号をI/Q変換回路331,332,333,・・・33nの出力端から分離して取り出し、各メモリ回路341,342,343,・・・34nに一旦記憶させるように構成されている。校正操作時は、全ての切替え器21,22,23,・・・2nを同時に切替え(OFF)操作を行い、校正信号を各周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給するので、その間、アレイアンテナ1を介した通常の受信操作は停止する。

各周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給された校正信号は、一旦、メモリ回路341,342,343,・・・34nにそれぞれ記憶された後、切替え器21,22,23,・・・2nは元(ON状態)に復帰する。従って、メモリ回路341,342,343,・・・34nの存在により、アレイアンテナ1を介した受信機能の長時間にわたる停止は回避できる。

校正手段である位相偏差演算回路7は、各メモリ回路341,342,343,・・・34nに記憶された各受信系の校正信号を読み出し、受信系における各受信位相(Φ1,Φ2,Φ3,・・・Φn)間の位相差、すなわち位相偏差値を算出し、その算出された偏差値のばらつきが予め設定された許容範囲内に収まるように、各位相制御回路41,42,43,・・・4nにおける移相素子のバイアス値を補正することで校正が行われる。

位相偏差演算回路7における各受信位相間の偏差値を算出する方法としては、位相偏差演算回路7内に予め各受信系に共通した基準位相値を設定しておき、その基準位相値と各受信位相を個々に比較する方法や、いずれか一つの受信系における信号位相を基準とし、他の各受信系の信号位相との間の偏差値を算出する方法等がある。

なお、位相偏差演算回路7における偏差値の算出に際し、校正信号発生回路6から各切替え器21,22,23,・・・2nまで、並びに位相偏差演算回路7から各メモリ回路341,342,343,・・・34nまでの各伝送線路長は、受信系毎に異なるから、位相偏差演算回路7ではこれら伝送線路長の相違を予め考慮した演算が行われる。

また、上記説明の従来のアレイアンテナ装置では、周波数変換回路311,312,313,・・・31nからIQ変換回路331,332,333,・・・33nまでの伝送線路を対象に各受信回路間の位相偏差量を算出するように構成されているが、位相制御回路41,42,43,・・・4nの出力端から校正信号を取り出して比較し、位相制御回路41,42,43,・・・4nをも校正対象の受信系(受信回路)の中に含めた算出を行うことも考えられる。

いずれにしても、従来のアレイアンテナ装置では、校正時の切替え器21,22,23,・・・2nの切替え(OFF)操作により、受信信号に代わり、校正信号が各受信系に同時に供給されるので、その間、各アンテナ素子11,12,13,・・・1nを介した受信機能は停止する。

概要

アレイアンテナ装置において、受信機能を停止させることなく、校正操作を行う。

各アンテナ素子11,12,13,・・・1nからの信号を、移相器(位相制御回路41,42,43,・・・4n)を介して合成するとき、位相偏差演算回路7は、第1の切替え器81,82,83,・・・8n及び第2の切替え器91,92,93,・・・9nに対する選択された同期切替え操作に基づき、校正信号発生回路6からの校正信号を導入し、校正操作を実施する。従って、切替え選択された受信系以外の他の受信系は、停滞することなく、形成された受信ビームパターンのもとで通常の受信操作を継続することができる。

目的

そこで本発明は、簡単な構成により、通常の受信操作を実質上妨げることなく、適切に校正を行うことができるアレイアンテナ装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

アレイアンテナの各アンテナ素子にそれぞれ接続された第1の切替え器と、これら第1の切替え器にそれぞれ接続された受信回路と、これら受信回路にそれぞれ接続された第2の切替え器と、これら第2の切替え器にそれぞれ接続された移相器と、これら移相器に接続され、移相器を通過した前記各アンテナ素子からの信号を合成する合成手段と、選択された前記第1の切替え器を介してその対応する受信回路に校正信号を供給する校正信号生成手段と、この校正信号生成手段で生成され、前記選択された第1の切替え器を介して、対応する受信回路に供給された校正信号を導入し、その受信回路に対応して接続された前記移相器の移相量校正する校正手段とを具備することを特徴とするアレイアンテナ装置

請求項2

前記受信回路と校正手段との間に記憶手段が接続され、前記記憶手段は前記受信回路を介して供給された前記校正信号を記憶し、前記校正手段は、前記記憶手段に記憶された校正信号に基づき、前記移相器の移相量を校正するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のアレイアンテナ装置。

請求項3

アレイアンテナの各アンテナ素子にそれぞれ接続された第1の切替え器と、これら第1の切替え器にそれぞれ接続された移相器と、これら移相器にそれぞれ対応して接続された第2の切替え器と、これら第2の切替え器に接続され前記移相器を通過した前記各アンテナ素子からの信号を合成する合成手段と、選択された前記第1の切替え器を介して対応する移相器に校正信号を供給する校正信号生成手段と、この校正信号生成手段で生成され、選択された前記第1の切替え器及び対応する移相器を介して供給された校正信号に基づき、その移相器の移相量を校正する校正手段とを具備することを特徴とするアレイアンテナ装置。

請求項4

前記移相器と校正手段との間に記憶手段が接続され、前記記憶手段は前記受信回路を介して供給された前記校正信号を記憶し、前記校正手段は、前記記憶手段に記憶された校正信号に基づき、前記移相器の移相量を校正するように構成されたことを特徴とする請求項3記載のアレイアンテナ装置。

技術分野

0001

本発明は、たとえばパッシブアレイアンテナを構成したアレイアンテナ装置において、各アンテナ素子につらなる受信系の校正キャリブレーション)に関する。

背景技術

0002

各アンテナ素子の受信信号に対し、移相制御を加えつつ合成を行い、指向性を有する受信ビームパターンを形成するアレイアンテナ装置においては、各アンテナ素子から合成回路までの伝送線路長等にばらつきがあると、受信ビームパターンに歪が生じ、受信方位角(ないしは受信仰角)の探知精度を著しく低下させる。

0003

そこで、校正機能を備えて、各アンテナ素子につらなった受信系間において、受信位相同一性を得るように構成されたアレイアンテナ装置がある。

0004

図4は校正機能を備えた従来のアレイアンテナ装置を示す構成図である。

0005

図4に示した従来のアレイアンテナ装置では、アレイアンテナ1を構成した複数(n)個の各アンテナ素子11,12,13,・・・1nが、それぞれ切替え器21,22,23,・・・2n、周波数変換回路311,312,313,・・・31nを介して、アナログデジタル(A/D)変換回路321,322,323,・・・32nに接続され、周波数変換による中間周波(IF)の受信デジタル信号は、いわゆるI/Q変換回路331,332,333,・・・33nでI,Q信号に分離された後、位相制御回路41,42,43,・・・4nを経て合成回路5から出力される。

0006

各位相制御回路41,42,43,・・・4nには、それぞれ移相処理を行う回路からなり、不図示の制御手段による各移相素子に対する制御により、アレイアンテナ1の開口面には、所定方向に指向性を有する受信ビームパターンが形成される。従って、合成回路5からの最大合成出力信号が得られたときの位相制御値に基づくアンテナパターン指向角度から、その受信電波到来方位を検知することができる。

0007

上記構成のアレイアンテナ装置では、周波数変換回路311,312,313,・・・31nから合成回路5に至るまでの各受信系において、各受信系を構成した回路要素部品)は、厳密に言えば、個々に互いに異なった固有電気的特性を有する上、組立て製造上の公差に基づく接続伝送線路ケーブル)長にも差異等が生ずる。

0008

従って、これら回路部品の電気的特性及び伝送線路長さのばらつきに起因して、各受信系間の電気的特性もばらつくので、形成しようとする受信ビームパターンの指向特性と、実際に形成される指向特性との間にはパターン差誤差)が生じる。

0009

アレイアンテナ装置の製造出荷時、あるいは現場での据付け時においては、各位相制御回路41,42,43,・・・4nに対するバイアス値の調整等により、複数(n)個の各アンテナ素子11,12,13,・・・1nにつらなる各受信系間の位相差は予め許容範囲内に収められる。

0010

しかしながら、その後アレイアンテナ装置を実際に稼動させ運用する過程では、各受信系を構成した部品の電気的特性が、周囲温度の変化や経年変化を受けて変化する。また、一部回路部品等が故障し、その交換を行ったときなどは、正確に元の電気的特性と一致するように復元することは困難とされる。

0011

そこで、従来のアレイアンテナ装置では、図4に示したように、受信帯域内の校正信号を発生させる校正信号発生回路6を設け、この校正信号発生回路6からの校正信号を切替え器21,22,23,・・・2nを介して同時に各周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給し、その供給された校正信号をI/Q変換回路331,332,333,・・・33nの出力端から分離して取り出し、各メモリ回路341,342,343,・・・34nに一旦記憶させるように構成されている。校正操作時は、全ての切替え器21,22,23,・・・2nを同時に切替え(OFF)操作を行い、校正信号を各周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給するので、その間、アレイアンテナ1を介した通常の受信操作は停止する。

0012

各周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給された校正信号は、一旦、メモリ回路341,342,343,・・・34nにそれぞれ記憶された後、切替え器21,22,23,・・・2nは元(ON状態)に復帰する。従って、メモリ回路341,342,343,・・・34nの存在により、アレイアンテナ1を介した受信機能の長時間にわたる停止は回避できる。

0013

校正手段である位相偏差演算回路7は、各メモリ回路341,342,343,・・・34nに記憶された各受信系の校正信号を読み出し、受信系における各受信位相(Φ1,Φ2,Φ3,・・・Φn)間の位相差、すなわち位相偏差値を算出し、その算出された偏差値のばらつきが予め設定された許容範囲内に収まるように、各位相制御回路41,42,43,・・・4nにおける移相素子のバイアス値を補正することで校正が行われる。

0014

位相偏差演算回路7における各受信位相間の偏差値を算出する方法としては、位相偏差演算回路7内に予め各受信系に共通した基準位相値を設定しておき、その基準位相値と各受信位相を個々に比較する方法や、いずれか一つの受信系における信号位相を基準とし、他の各受信系の信号位相との間の偏差値を算出する方法等がある。

0015

なお、位相偏差演算回路7における偏差値の算出に際し、校正信号発生回路6から各切替え器21,22,23,・・・2nまで、並びに位相偏差演算回路7から各メモリ回路341,342,343,・・・34nまでの各伝送線路長は、受信系毎に異なるから、位相偏差演算回路7ではこれら伝送線路長の相違を予め考慮した演算が行われる。

0016

また、上記説明の従来のアレイアンテナ装置では、周波数変換回路311,312,313,・・・31nからIQ変換回路331,332,333,・・・33nまでの伝送線路を対象に各受信回路間の位相偏差量を算出するように構成されているが、位相制御回路41,42,43,・・・4nの出力端から校正信号を取り出して比較し、位相制御回路41,42,43,・・・4nをも校正対象の受信系(受信回路)の中に含めた算出を行うことも考えられる。

0017

いずれにしても、従来のアレイアンテナ装置では、校正時の切替え器21,22,23,・・・2nの切替え(OFF)操作により、受信信号に代わり、校正信号が各受信系に同時に供給されるので、その間、各アンテナ素子11,12,13,・・・1nを介した受信機能は停止する。

発明が解決しようとする課題

0018

上記説明のように、従来のアレイアンテナ装置は、校正操作に際し、各アンテナ素子に接続された切替え器が同時に切替わるので、たとえ校正信号がメモリ回路に一時的に記憶されるとしても、その間、通常の受信操作は停止し、装置の稼働率を低下させたので改善が要望されていた。

0019

そこで本発明は、簡単な構成により、通常の受信操作を実質上妨げることなく、適切に校正を行うことができるアレイアンテナ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0020

第1の発明のアレイアンテナ装置は、アレイアンテナの各アンテナ素子にそれぞれ接続された第1の切替え器と、これら第1の切替え器にそれぞれ接続された受信回路と、これら受信回路にそれぞれ接続された第2の切替え器と、これら第2の切替え器にそれぞれ接続された移相器と、これら移相器に接続され、移相器を通過した前記各アンテナ素子からの信号を合成する合成手段と、選択された前記第1の切替え器を介してその対応する受信回路に校正信号を供給する校正信号生成手段と、この校正信号生成手段で生成され、前記選択された第1の切替え器を介して、対応する受信回路に供給された校正信号を導入し、その受信回路に対応して接続された前記移相器の移相量を校正する校正手段とを具備することを特徴とする。

0021

第2の発明は、同じくアレイアンテナ装置において、アレイアンテナの各アンテナ素子にそれぞれ接続された第1の切替え器と、これら第1の切替え器にそれぞれ接続された移相器と、これら移相器にそれぞれ対応して接続された第2の切替え器と、これら第2の切替え器に接続され前記移相器を通過した前記各アンテナ素子からの信号を合成する合成手段と、選択された前記第1の切替え器を介して対応する移相器に校正信号を供給する校正信号生成手段と、この校正信号生成手段で生成され、選択された前記第1の切替え器及び対応する移相器を介して供給された校正信号に基づき、その移相器の移相量を校正する校正手段とを具備することを特徴とする。

0022

上記のように、第1及び第2の発明のアレイアンテナ装置によれば、各移相器前段または後段に第2の切替え器を設けたので、校正信号が選択された第1の切替え器を介して供給されたとき、第2の切替え器の切替え操作により、その校正信号の合成回路への供給を遮断することができる。

0023

つまり、校正操作のために選択された受信系の校正信号は合成回路に供給されることなく遮断され、他の受信系はいずれも各アンテナ素子で受信された到来電波は、合成回路に供給され、所定の受信ビームパターンのもとで受信合成信号が形成される。

0024

このように、本発明のアレイアンテナ装置によれば、通常の受信機能を阻害させることなく各受信系を校正できるので、装置の稼働率低下を抑制ないしは回避させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0025

以下、本発明によるアレイアンテナ装置の一実施の形態を図1ないし図3を参照して詳細に説明する。なお、図4に示した従来の構成と同一構成には同一符号を付して詳細な説明を使用する。

0026

すなわち、図1及び図2は本発明による第1の実施の形態を示した構成図で、図1は、アンテナ素子11につらなる受信系の信号位相を基準として、アンテナ素子12につらなる受信系の位相を校正する操作状態を示した構成図、図2は、図1の操作状態に続いて、校正されたアンテナ素子12につらなる受信系の信号位相を基準として、アンテナ素子13につらなる受信系の位相を校正する操作状態を示した構成図である。

0027

第1の実施の形態によるアレイアンテナ装置は、図1及び図2に示すように、アレイアンテナ1を構成した各アンテナ素子11,12,13,・・・1nは、それぞれ第1の切替え器81,82,83,・・・8n、周波数変換回路311,312,313,・・・31nを介して、アナログ/デジタル(A/D)変換回路321,322,323,・・・32nに接続され、周波数変換によるIF受信デジタル信号は、I/Q変換回路331,332,333,・・・33nにおいてI,Q信号に分離された後分岐され、第2の切替え器91,92,93,・・・9nを介してそれぞれ対応する位相制御回路41,42,43,・・・4nに供給されるように構成されている。

0028

そこで、各第2の切替え器91,92,93,・・・9nを介して位相制御回路41,42,43,・・・4nに供給された信号は、合成回路5で合成されるが、従来と同様に、不図示の制御手段による位相制御回路41,42,43,・・・4nの移相制御に基づき受信ビームパターンが形成されるので、その移相制御時における受信ビームパターンの指向角度から、合成回路5から導出された受信合成信号の到来方位を検知することができる。

0029

次に、校正信号発生回路6で生成された校正信号は、第1の切替え器81,82,83,・・・8nに供給されるが、不図示の制御器による第1の切替え器81,82,83,・・・8nの切替え(OFF)制御により、選択的に周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給される。

0030

選択的に周波数変換回路311,312,313,・・・31nに供給された校正信号は、上記I/Q変換回路331,332,333,・・・33nにおいてI,Q信号に分離された後に分岐されるが、分岐されたIF受信デジタル信号の一方は、記憶手段であるメモリ回路341,342,343,・・・34nに供給され、他方は前記第2の切替え器91,92,93,・・・9nにそれぞれ供給される。

0031

そして、各メモリ回路341,342,343,・・・34nに記憶された校正信号は読み出されて位相偏差演算回路7に供給され、位相偏差演算回路7は従来と同様に、各受信系間における信号位相(Φ1,Φ2,Φ3,・・・Φn)間の偏差値を算出して、各位相制御回路41,42,43,・・・4nを補正することで校正が行われる。

0032

図1に示した上記第1の実施の形態では、アンテナ素子11,12につらなる第1の切替え器81,82及び第2の切替え器91,92が対応して切替え(OFF)作動するので、校正信号発生回路6からの校正信号は、位相制御回路41,42への伝送は遮断されて、メモリ回路341,342に供給される。

0033

そこでいま、周波数変換回路311,312,313,・・・31nからIQ変換回路331,332,333,・・・33nまでの各受信系(回路)のいずれかにおいて、周囲温度の変化や経年変化、あるいは部品の交換により各構成要素の電気的特性や伝送線路(ケーブル)長に変化が生じたとして、校正操作を行う手順を図1及び図2を参照して以下説明する。

0034

すなわち、まず図1に示した構成において、上記のように、第1の切替え器81,82及び第2の切替え器91,92の切替え(OFF)操作により、アンテナ素子11,12にそれぞれつらなる各受信系、すなわち周波数変換回路311、A/D変換回路321、及びIQ変換回路331の受信系と、周波数変換回路312、A/D変換回路322、及びIQ変換回路332の受信系のみが校正信号を伝送し、伝送された校正信号は、位相制御回路41,42に供給されることなく、各対応するメモリ回路341、342にそれぞれ記憶される。

0035

従って、位相偏差演算回路7は、メモリ回路341,342に記憶された校正信号の読み出し演算により、両受信系における信号位相(Φ1,Φ2)間に差異が生じないように、各対応する移相制御回路を補正する校正制御を実施する。

0036

このとき、他のアンテナ素子13,14,・・・1nにつらなる受信系は、ON状態の各第1の切替え器83,84,・・・8n、及び各第2の切替え器93,94,・・・9nを経て、各受信された到来電波を受信し合成回路5に供給するので、形成された受信ビームパターンのもとでの合成信号が出力される。

0037

このようにして、アンテナ素子11,12に連なる受信系間で位相偏差が生じないように校正された後は、次に、アンテナ素子12につらなる受信系の位相を基準に、隣接するアンテナ素子13につらなる信号位相(Φ2,Φ3)間に位相差が生じないように、位相偏差演算回路7は位相制御回路43を補正して校正する。

0038

図2は、このアンテナ素子12に連なる受信系の位相を基準として、アンテナ素子13につらなる受信系を校正するときの回路構成を示したものである。

0039

図2に示したように、第1の切替え器82,83及び第2の切替え器92,93のみが切替え(OFF)操作されるので、供給された校正信号発生回路6からの校正信号は位相制御回路42,43に供給されることなく、メモリ回路342,343に供給記憶され、既に校正されたアンテナ素子12につらなる受信系の信号位相Φ2を基準に、アンテナ素子13に連なる受信系の校正が行われる。

0040

このとき、アンテナ素子11をはじめ、アンテナ素子12,13を除く他のアンテナ素子14,15,・・・1nは、各対応する第1及び第2の切替え器がON状態にあるので、通常の到来電波の受信が行なわれ、その合成受信アンテナパターンに基づく合成出力信号が合成回路5から導出される。

0041

以下、校正されたアンテナ素子13の受信系を基準にアンテナ素子14の受信系の校正、さらに校正されたアンテナ素子14の受信系を基準にアンテナ素子15の受信系の校正と順次行うことで、通常の受信機能を何ら停止させることなく、順次各アンテナ素子11,12,・・・1nにつらなる全ての受信系の校正操作を実施することができる。

0042

次に、上記第1の実施の形態では、校正する受信系の中には、位相制御回路41,42,43,・・・4nを除いたものとして説明したが、これら位相制御回路41,42,43,・・・4nを含む受信系に含むものとして校正することもできる。

0043

すなわち、図3は位相制御回路41,42,43,・・・4nを校正対象の受信系に含めたアレイアンテナ装置における第2の実施の形態を示した構成図である。

0044

図3は、図1に示した第1の実施の形態に対応させて示した図で、主要部は図1に示した構成と同様であるので特に相違した点のみを説明する。

0045

すなわち、図3に示した第2の実施の形態では、IQ変換回路331,332,333,・・・33nの出力は直接、位相制御回路41,42,43,・・・4nに供給されるように接続され、各位相制御回路41,42,43,・・・4nの出力が分岐され、一方は第2の切替え器91,92,93,・・・9nに、また他方がメモリ回路341,342,343,・・・34nに供給されるように構成されている。従って、第2の切替え器91,92,93,・・・9nの出力端側が合成回路5に接続され、各アンテナ素子11,12,13nで受信された受信信号が受信ビームパターンのもとで合成され、出力される。

0046

図3に示した構成では、第1の切替え器81,82及び第2の切替え器91,92の切替え(OFF)操作により、アンテナ素子11に連なる受信系、すなわち周波数変換回路311から位相制御回路41までの間の信号位相Φ1を基準として、その信号位相Φ1に、アンテナ素子12に連なる受信系、すなわち周波数変換回路312から位相制御回路42までの間の信号位相Φ2が一致するように位相制御回路42の移相素子を補正校正する。

0047

以下順次、第1の実施の形態と同様に、各切替え器の切替え(OFF)操作を行いつつ、アンテナ素子13,14,・・・1nに連なる受信系の信号位相Φ3,Φ4,・・・Φn間の位相差が許容範囲内に収まるように校正される。

0048

上記第1及び第2の実施の形態においては、隣接する2つのアンテナ素子につらなる受信系を順次選択して校正するように説明したが、受信系を任意に選択して行うこともできる。また、上記各実施の形態では、位相偏差演算回路7は、いずれか2つのアンテナ素子につらなる受信系を順次対比させつつ、両者間に位相差が生じないように校正操作を行うように説明したが、予め位相偏差演算回路7に基準となる位相値が設定しておき、各アンテナ素子11,12,13,・・・1nに連なる受信系が個々にその基準値と対比して、その差がとなるように補正するように校正しても良い。

0049

また、図1ないし図3に示した構成で、各メモリ回路341,342,・・・34nの入力端別途切替えスイッチを設け、その切替えスイッチを第1及び第2の切替え器の切替え操作に同期して作動させ、メモリ回路341,342,・・・34nには校正信号のみが供給されて、アレイアンテナ1からの受信信号が供給されないように構成することもできる。

0050

さらにまた、受信周波数帯域が比較的低い場合には、周波数変換回路を行うことなく、受信信号を直接検波して検出するように構成しても良く、校正信号発生回路6で生成される校正信号の周波数も、校正対象の受信系内を伝送されれば良いので、アレイアンテナ1の受信帯域内になくとも良い。

0051

なお、上記各実施の形態においては、従来と同様に、校正信号発生回路6から各結合器81,82,83,・・・8nまでの伝送線路(ケーブル)長、及び記憶手段である各メモリ341,342,343,・・・34nまでの伝送線路(ケーブル)長は受信系毎に異なるので、位相偏差演算回路7における位相偏差値の算出では、その受信系毎の伝送線路長さの相違を予め考慮した演算が行われることは言うまでもない。

0052

また、本発明のアレイアンテナ装置は、地上に設置される場合に限らず、船舶あるいは航空機に搭載されても良く、また、アレイアンテナ1も、必要に応じてレドーム内収納して構成することができる。

0053

いずれにしても、本発明のアレイアンテナ装置によれば、各移相器の前段または後段に第2の切替え器を設けたので、校正すべき受信回路が選択された第1の切替え器を介して供給されたとき、第2の切替え器の切替え操作により、校正信号の合成回路への供給は遮断され、校正信号が通常の受信操作を阻害するよう合成回路に混入することがないので、簡単な校正で、校正操作に伴う装置の稼働率低下を回避させることができるとともに、適切かつ正確な校正を必要に応じて随時実施することができるものであり、実用に際し優れた効果を得ることができる。

発明の効果

0054

上記説明のように、本発明によるアレイアンテナ装置は、適切かつ正確な校正を装置の稼動を停止させることなく実施できるものであり、実用に際し得られる効果大である。

図面の簡単な説明

0055

図1本発明によるアレイアンテナ装置の第1の実施の形態を示した構成図である。
図2図1に示した構成において、次の校正操作時の状態を示したアレイアンテナ装置の構成図である。
図3本発明によるアレイアンテナ装置の第2の実施の形態を示した構成図である。
図4従来のアレイアンテナ装置を示す構成図である。

--

0056

1アレイアンテナ
11,12,13,・・・1nアンテナ素子
21,22,23,・・・2n切替え器
311,312,313,・・・31n周波数変換回路
321,322,323,・・・32n A/D変換回路
331,332,333,・・・33nIQ変換回路
341,342,343,・・・34nメモリ回路(記憶手段)
41,42,43,・・・4n位相制御回路(移相器)
5合成回路(合成手段)
6校正信号発生回路(校正信号生成手段)
7位相偏差演算回路(校正手段)
81,82,83,・・・8n 第1の切替え器
91,92,93,・・・9n 第2の切替え器

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