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技術 成形方法および成形用金型

出願人 日泉化学株式会社
発明者 戸田波弘村越秀和
出願日 2002年3月18日 (17年6ヶ月経過) 出願番号 2002-075029
公開日 2003年9月24日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 2003-266471
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 正投影図 ガイドピン用孔 正投影 総投影面積 目的形状 射出成形用樹脂 プレス動作 射出プレス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

目的

射出プレス成形品および射出成形品を同時に成形できる成形方法および成形用金型を提供する。

構成

可動金型10bに作用するプレス圧合力および射出圧の合力のいずれもが、加圧手段(油圧シリンダ等)による加圧力と位置的にバランスするように、各キャビティ56a〜56dが配置される。そして、成形時には、射出プレス成形樹脂射出プレスキャビティ55(56aおよび56b)内に射出され、射出プレス成形用樹脂がプレスされることにより射出プレス成形品が得られる。また、プレス完了後、射出成形用樹脂射出キャビティ57(56cおよび56d)内に射出されることにより射出成形品が得られる。

概要

背景

プラスチック製品成形方法としては、射出プレス成形法および射出成形法等が広く知られている。

射出プレス成形法は、金型をわずかに開いた状態でキャビティ内に溶融樹脂射出すると共に、型閉装置の加圧動作により溶融樹脂をプレスし、溶融樹脂を冷却して成形品を得る方法である。この方法に用いられる射出プレス成形装置は、射出動作と共にプレス動作を実行するように構成され、射出プレス成形用金型は、一般に雄型雌型とによって構成される。

一方、射出成形法は、金型を閉じた状態でキャビティ内に溶融樹脂を射出し、溶融樹脂を冷却して成形品を得る方法である。この方法に用いられる射出成形装置は、型閉動作の後に射出動作を実行するように構成され、射出成形用金型は、溶融樹脂が充填されるキャビティを規定するものとして構成される。

射出プレス成形法および射出成形法は、いずれも、金型を閉じる工程および溶融樹脂を射出する工程を有するため、制御プログラムを変更することにより、一台の装置を両方法に用いることは可能である。しかし、射出プレス成形射出成形とを一つの成形用金型を用いて同時に実行し、射出プレス成形品射出成形品とを同時に成形する考えは存在しなかった。

概要

射出プレス成形品および射出成形品を同時に成形できる成形方法および成形用金型を提供する。

可動金型10bに作用するプレス圧合力および射出圧の合力のいずれもが、加圧手段(油圧シリンダ等)による加圧力と位置的にバランスするように、各キャビティ56a〜56dが配置される。そして、成形時には、射出プレス成形用樹脂射出プレスキャビティ55(56aおよび56b)内に射出され、射出プレス成形用樹脂がプレスされることにより射出プレス成形品が得られる。また、プレス完了後、射出成形用樹脂射出キャビティ57(56cおよび56d)内に射出されることにより射出成形品が得られる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

射出プレス成形に使用される射出プレスキャビティ射出成形に使用される射出キャビティ、および射出プレスを行った後更に樹脂射出充填する共用成形に使用される共用キャビティのうち少なくとも二種類以上のキャビティを有する成形用金型を用いて成形する、成形方法であって、(a)前記成形用金型を構成する可動金型を閉方向へ変位させ、前記成形用金型が完全に閉じる前に射出プレス成形用樹脂を射出プレスキャビティ内に射出し、前記射出プレス成形用樹脂をプレスしながら前記成形用金型を完全に閉じる、射出プレス成形工程、(b)前記成形用金型を構成する可動金型を閉方向へ変位させ、前記成形用金型が完全に閉じた後に射出成形用樹脂を射出キャビティ内に射出充填する、射出成形工程、(c)前記成形用金型を構成する可動金型を閉方向へ変位させ、前記成形用金型が完全に閉じる前に共用キャビティ内に射出プレス成形用樹脂を射出し、前記射出プレス成形用樹脂をプレスしながら前記成形用金型を完全に閉じ、前記成形用金型が完全に閉じた後に前記共用キャビティ内に射出成形用樹脂を更に射出充填する、共用成形工程、(d)前記(a)〜(c)工程から少なくとも二種類以上の成形工程を選択して成形する際には、先ず射出プレス成形を実施した後に射出成形を実施し、(e)前記射出プレス成形用樹脂および前記射出成形用樹脂を冷却し、(f)成形品離型する、成形方法。

請求項2

固定金型と可動金型とによって射出プレスキャビティおよび射出キャビティを構成し、前記可動金型に連結された加圧手段によって射出プレス成形時のプレス圧および射出成形時の射出圧を保持する、成形用金型であって、前記可動金型に作用する前記プレス圧の合力が前記加圧手段による加圧力と位置的にバランスし、かつ、前記可動金型に作用する前記射出圧の合力が前記加圧手段による加圧力と位置的にバランスするように、前記射出プレスキャビティおよび前記射出キャビティを配置した、成形用金型。

請求項3

前記射出プレスキャビティまたは前記射出キャビティの少なくとも一方は複数である、請求項2に記載の成形用金型。

請求項4

前記射出プレスキャビティと前記射出キャビティとが一体化された共用キャビティを備える、請求項3に記載の成形用金型。

技術分野

MIメルトフローインデックス)=20g/10min

背景技術

0001

この発明は、成形方法および成形用金型に関し、射出プレス成形法射出成形法とを併用したプラスチック製品の成形方法およびその成形方法に用いられる成形用金型に関する。

0002

プラスチック製品の成形方法としては、射出プレス成形法および射出成形法等が広く知られている。

0003

射出プレス成形法は、金型をわずかに開いた状態でキャビティ内に溶融樹脂射出すると共に、型閉装置の加圧動作により溶融樹脂をプレスし、溶融樹脂を冷却して成形品を得る方法である。この方法に用いられる射出プレス成形装置は、射出動作と共にプレス動作を実行するように構成され、射出プレス成形用金型は、一般に雄型雌型とによって構成される。

0004

一方、射出成形法は、金型を閉じた状態でキャビティ内に溶融樹脂を射出し、溶融樹脂を冷却して成形品を得る方法である。この方法に用いられる射出成形装置は、型閉動作の後に射出動作を実行するように構成され、射出成形用金型は、溶融樹脂が充填されるキャビティを規定するものとして構成される。

発明が解決しようとする課題

0005

射出プレス成形法および射出成形法は、いずれも、金型を閉じる工程および溶融樹脂を射出する工程を有するため、制御プログラムを変更することにより、一台の装置を両方法に用いることは可能である。しかし、射出プレス成形射出成形とを一つの成形用金型を用いて同時に実行し、射出プレス成形品射出成形品とを同時に成形する考えは存在しなかった。

0006

従来では、射出プレス成形品と射出成形品とを同時に成形する考えは存在しなかったので、射出プレス成形品と射出成形品とを同時に成形するためには、これらの成形方法ごとに金型や成形機を準備しなければならず、設備コストが高くなるという問題があった。

課題を解決するための手段

0007

それゆえに、この発明の主たる目的は、射出プレス成形品と射出成形品とを同時に成形することにより設備コストを低減できる、成形方法および成形用金型に関する。

0008

請求項1に記載した発明は、「射出プレス成形に使用される射出プレスキャビティ(55)、射出成形に使用される射出キャビティ(57)、および射出プレスを行った後更に樹脂射出充填する共用成形に使用される共用キャビティ(58)のうち少なくとも二種類以上のキャビティを有する成形用金型(10)を用いて成形する、成形方法であって、(a)成形用金型(10)を構成する可動金型(10b)を閉方向へ変位させ、成形用金型(10)が完全に閉じる前に射出プレス成形用樹脂を射出プレスキャビティ(55)内に射出し、前記射出プレス成形用樹脂をプレスしながら成形用金型(10)を完全に閉じる、射出プレス成形工程、(b)成形用金型(10)を構成する可動金型(10b)を閉方向へ変位させ、成形用金型(10)が完全に閉じた後に射出成形用樹脂を射出キャビティ(57)内に射出充填する、射出成形工程、(c)成形用金型(10)を構成する可動金型(10b)を閉方向へ変位させ、成形用金型(10)が完全に閉じる前に共用キャビティ(58)内に射出プレス成形用樹脂を射出し、前記射出プレス成形用樹脂をプレスしながら成形用金型(10)を完全に閉じ、成形用金型(10)が完全に閉じた後に前記共用キャビティ(58)内に射出成形用樹脂を更に射出充填する、共用成形工程、(d)前記(a)〜(c)工程から少なくとも二種類以上の成形工程を選択して成形する際には、先ず射出プレスを実施した後に射出を実施し、(e)前記射出プレス成形用樹脂および前記射出成形用樹脂を冷却し、(f)成形品を離型する、成形方法」である。

0009

この発明では、射出プレス成形用樹脂を射出プレスキャビティ(55)内に射出し、その後、射出プレス成形用樹脂をプレスすることにより、射出プレス成形品が得られる。また、プレス完了後、射出成形用樹脂を射出キャビティ(57)内に射出することにより、射出成形品が得られる。また、共用キャビティ(58)にあっては共用キャビティ(58)内に射出プレス成形用樹脂を射出し、前記射出プレス成形用樹脂をプレスしながら成形用金型(10)を完全に閉じ、成形用金型(10)が完全に閉じた後、更に共用キャビティ(58)内に射出成形用樹脂を射出充填することにより共用成形品が得られる。

0010

請求項2に記載した発明は、「固定金型(10a)と可動金型(10b)とによって射出プレスキャビティ(55)および射出キャビティ(57)を構成し、可動金型(10b)に連結された加圧手段によって射出プレス成形時の射出プレス圧および射出成形時の射出圧を保持する、成形用金型(10)であって、可動金型(10b)に作用するプレス圧合力が加圧手段による加圧力と位置的にバランスし、かつ、可動金型(10b)に作用する射出圧の合力が加圧手段による加圧力と位置的にバランスするように、射出プレスキャビティ(55)および射出キャビティ(57)を配置した、成形用金型(10)」である。

0011

この発明では、可動金型(10b)に作用するプレス圧の合力および射出圧の合力のいずれもが、加圧手段による加圧力と位置的にバランスする。つまり、射出プレス成形時および射出成形時のそれぞれにおいてキャビティ内の樹脂から成形用金型(10)に作用する圧力の合力と、加圧手段から成形用金型(10)に作用する加圧力とが一点においてバランスする。

0012

請求項3に記載した発明は、請求項2に記載した成形用金型(10)において、「射出プレスキャビティ(55)または射出キャビティ(57)の少なくとも一方は複数である」ことを特徴とするものである。

0013

この発明では、射出プレスキャビティ(55)が一つで、射出キャビティ(57)が複数であってもよく、射出プレスキャビティ(55)が複数で、射出キャビティ(57)が一つであってもよい。

0014

請求項4に記載した発明は、請求項3に記載した成形用金型(10)において、「射出プレスキャビティ(55)と射出キャビティ(57)とが一体化された共用キャビティ(58)を備える」ことを特徴とするものである。

発明の効果

0015

この発明において、共用キャビティ(58)を構成する射出プレスキャビティ(55)(56a)と射出キャビティ(57)(56c)とは機能的に独立しているので、物理的に独立した他の射出プレスキャビティ(55)(56b)および射出キャビティ(57)(56c)との実質的な相違はない。

0016

請求項1に記載した発明によれば、射出プレスキャビティにて成形される射出プレス成形品、射出キャビティにて成形される射出成形品および射出プレスキャビティと射出キャビティを含む共用キャビティにて成形される共用成形品のうち少なくとも二種類以上の成形品を同時に得ることができる。したがって、射出プレス成形品、射出成形品および共用成形品のうち少なくとも二種類以上の成形品を別々の成形装置および成形用金型を用いて成形する場合に比べて、設備コストを大幅に低減できる。

発明を実施するための最良の形態

0017

請求項2〜4に記載した発明によれば、射出プレス成形時および射出成形時のそれぞれにおいて、キャビティ内の樹脂から成形用金型を構成する可動金型に作用する圧力の合力と、加圧手段(油圧シリンダ等)から可動金型に作用する加圧力(加圧力が複数の場合はその合力)とが位置的にバランスする。したがって、射出プレスキャビティと射出キャビティのいずれにおいても、プレス圧および射出圧を均一に保持でき、バリなどの成形不良の発生を防止できる。

0018

図1および図2に示すこの発明の一実施例の成形用金型(10)は、射出プレス成形品と射出成形品とを同時に成形するために、図3に示すような射出成形機(12)に取り付けて用いられるものである。ここで、「射出プレス成形品」とは、射出プレスキャビティ(55)にて射出プレス成形された成形品をいい、「射出成形品」とは、射出キャビティ(57)にて射出成形された成形品をいい、「共用成形品」とは、共用キャビティ(58)(射出プレスキャビティ(55)と射出キャビティ(57)とが一体に形成されたものをいう)にて共用成形(共用キャビティ内にて射出プレスした後、更に樹脂を射出充填する成形方法をいう)された成形品をいうものとする。

0019

成形用金型(10)は、互いに協働して複数のキャビティ(56a)〜(56d)を構成する固定金型(10a)および可動金型(10b)を有し、各キャビティ(56a)〜(56d)の配置に本実施例の特徴がある。

0020

かかるキャビティ(56a)〜(56d)の配置は、射出成形機(12)から可動金型(10b)が受ける加圧力F0との関係において決定されるため、以下には、まず、射出成形機(12)の概要を説明し、その後、成形用金型(10)について詳述する。

0021

射出成形機(12)は、図3に示すように、固定盤(14)と基台(16)とを有し、固定盤(14)の上部には、複数(この実施例では4本)のタイバー(18)を介して型締装置(20)が連結される。また、固定盤(14)の上部には成形用金型(10)の固定金型(10a)が取り付けられ、タイバー(18)には可動ダイプレート(24)が摺動自在に取り付けられ、型締装置(20)には加圧手段としての油圧シリンダ(22)が取り付けられる。そして、可動ダイプレート(24)の固定金型(10a)と対向する面には、成形用金型(10)の可動金型(10b)が取り付けられ、型締装置(20)と対向する面には油圧シリンダ(22)を構成するピストン(26)が連結される。

0022

基台(16)には、射出機(28)が載置される。射出機(28)は、加熱シリンダ(30)を含み、加熱シリンダ(30)の内部には、スクリュー(32)が収納され、加熱シリンダ(30)の上部には、ホッパ(34)が取り付けられる。そして、加熱シリンダ(30)の先端に形成されたノズル(36)が、固定金型(10a)の側方部分に形成されたスプルーブッシュ(38)に接続される。

0023

なお、射出成形機の形式は、この実施例に限定されるものではなく、たとえば可動金型が横方向に移動する形式の射出成形機を利用しても構わない。

0024

成形用金型(10)は、上述したように、固定盤(14)に取り付けられた固定金型(10a)と可動ダイプレート(24)に取り付けられた可動金型(10b)とを含む。

0025

固定金型(10a)は、図1および図2に示すように、板状の金型本体(40)を含み、金型本体(40)の可動金型(10b)と対向する面には、可動金型(10b)に形成された型(44)(図2参照)と協働してキャビティ(56a)〜(56d)を構成する複数の型(この実施例では雌型)(46)と可動金型(10b)に形成されたガイドピン(54)に係合されるガイドピン用孔(42)(図1参照)とが形成される。そして、金型本体(40)の側面(射出機(28)と対向する面)には、スプルーブッシュ(38)(図3参照)が形成され、金型本体(40)の内部には、スプルーブッシュ(38)と各型(46)とを連通する複数のランナー(48)が形成される。さらに、各ランナー(48)には、溶融樹脂の射出開始時期と射出量とを調整するバルブゲート(50)が設けられる。

0026

可動金型(10b)は、図1および図2に示すように、板状の金型本体(52)を含み、金型本体(52)の固定金型(10a)と対向する面には、固定金型(10a)に形成された型(46)と協働してキャビティ(56a)〜(56d)を構成する複数の型(この実施例では雄型)(44)(図2参照)と固定金型(10a)に形成されたガイドピン用孔(42)に係合されるガイドピン(54)とが形成される。

0027

成形用金型(10)においては、上述したように、固定金型(10a)の型(46)と可動金型(10b)の型(44)とによってキャビティ(56a)〜(56d)が構成されるが、本実施例の成形用金型(10)では、キャビティ(56a)および(56b)が射出プレスキャビティ(55)とされ、キャビティ(56c)および(56d)が射出キャビティ(57)とされる。

0028

これらのキャビティ(56a)〜(56d)においては、図2に示すように、溶融樹脂の圧力P(射出圧やプレス圧)が可動金型(10b)における型(44)の内面に作用する。したがって、可動金型(10b)の全体に作用する圧力Pの合力F1が、油圧シリンダ(22)のピストン(26)による加圧力F0と位置的にバランスしていなければ、可動金型(10b)を閉じようとする加圧力F0と開こうとする合力F1とによって可動金型(10b)に対して剪断力が作用し、各キャビティ(56a)〜(56d)において溶融樹脂の圧力を均一に保持できない。

0029

そこで、この実施例では、射出プレスキャビティ(55)((56a)および(56b))と射出キャビティ(57)((56c)および(56d))とが、可動金型(10b)がピストン(26)から受ける加圧力F0との関係において、以下のように配置される。

0030

すなわち、図4に示すように、可動金型(10b)がピストン(26)から加圧力F0を受ける点をG0とし、この点G0を原点として、x−y座標系を想定する。そして、この座標系内において、射出プレスキャビティ(55)((56a)および(56b))を数1式に従って配置し、かつ、射出キャビティ(57)((56c)および(56d))を数2式に従って配置する。

0031

ただし、数1式および数2式における「合力作用点」とは、各キャビティ(56a)〜(56d)において合力f(圧力P×面積S:以下同じ)が作用する点をいい、この実施例では、各キャビティ(56a)〜(56d)を座標系に正投影して得られた図形(以下、「正投影図形」という)の重心と一致する。

0032

[数1]
Xa×P×Sa=Xb×P×Sb
Ya×P×Sa=Yb×P×Sb
Xa:原点G0からキャビティ(56a)の合力作用点Gaまでのx軸方向距離
Xb:原点G0からキャビティ(56b)の合力作用点Gbまでのx軸方向距離
Ya:原点G0からキャビティ(56a)の合力作用点Gaまでのy軸方向距離
Yb:原点G0からキャビティ(56b)の合力作用点Gbまでのy軸方向距離
Sa:キャビティ(56a)に対応する正投影図形の面積
Sb:キャビティ(56b)に対応する正投影図形の面積
P :型(46)の内面に作用する圧力(プレス圧)
[数2]
Xc×P×Sc=Xd×P×Sd
Yc×P×Sc=Yd×P×Sd
Xc:原点G0からキャビティ(56c)の合力作用点Gcまでのx軸方向距離
Xd:原点G0からキャビティ(56d)の合力作用点Gdまでのx軸方向距離
Yc:原点G0からキャビティ(56c)の合力作用点Gcまでのy軸方向距離
Yd:原点G0からキャビティ(56d)の合力作用点Gdまでのy軸方向距離
Sc:キャビティ(56c)に対応する正投影図形の面積
Sd:キャビティ(56d)に対応する正投影図形の面積
P :型(46)の内面に作用する圧力(射出圧)
数1式および数2式に従って各キャビティ(56a)〜(56d)を配置すると、可動金型(10b)の全体に作用する圧力Pの合力F1が油圧シリンダ(22)(ピストン(28))による加圧力F0と位置的にバランスする。すなわち、各キャビティ(56a)〜(56d)において合力fによって観念されるモーメント(原点G0を中心とするもの)が釣り合うこととなり、加圧力F0の作用線と合力F1の作用線とが一致する。

0033

したがって、可動金型(10b)には、原点G0を中心としてこれを回転させようとする力は作用せず、各キャビティ(56a)〜(56d)において射出圧およびプレス圧を均一に保持できる。

0034

なお、この実施例では、可動金型(10b)を開こうとする圧力Pが作用する面(以下、「加圧面」という)を型開方向に対して直交させているため、各キャビティ(56a)〜(56d)においては、正投影図形の重心と合力作用点とが一致する。しかし、加圧面が型開方向に対して傾斜している場合には、正投影図形の重心と合力作用点とは一致しなくなるおそれがあり、そのため、合力作用点の決定には注意を要する。

0035

以下には、図5タイミングチャートに従って、成形用金型(10)を用いて複数の射出プレス成形品と複数の射出成形品とを同時に成形する方法について説明する。

0036

成形用金型(10)を射出形成機(12)に装着して射出成形機(12)の駆動スイッチをONすると、まず、成形用金型(10)の型閉動作が開始され、可動金型(10b)が閉方向へ変位される。そして、成形用金型(10)が完全に閉じられる前の所定のタイミングで射出プレス成形工程が開始される。つまり、所要量の溶融樹脂が射出プレスキャビティ(55)((56a)および(56b))内に射出され、可動金型(10b)がさらに閉方向へ変位されて溶融樹脂がプレスされる。射出プレス成形工程では、バルブゲート(50)が操作されることによって射出キャビティ(57)((56c)および(56d))への溶融樹脂の射出が禁止され、射出プレスキャビティ(55)((56a)および(56b))への射出圧は低圧に設定される。

0037

そして、成形用金型(10)が完全に閉鎖されると、次の射出成形工程が開始される。つまり、バルブゲート(50)が操作されることによって射出プレスキャビティ(55)((56a)および(56b))への溶融樹脂の射出が禁止され、射出キャビティ(57)((56c)および(56d))内へ溶融樹脂が射出される。この工程では、射出プレス成形工程よりも溶融樹脂の射出圧が高圧に設定される。溶融樹脂が射出キャビティ(57)((56c)および(56d))内に充填された後は、保圧のために射出が所定時間継続される。

0038

次の冷却工程では、成形用金型(10)を閉じた状態のままで、溶融樹脂が冷却・硬化される。溶融樹脂が完全に硬化されると、成形用金型(10)の型開動作が開始され、可動金型(10b)が開方向へ変位される。そして、成形品が型から離型される。

0039

この実施例によれば、一つの成形用金型(10)を用いて、射出プレス成形と射出成形とを連続的に実行できるので、射出プレス成形品と射出成形品とを成形するために、複数の成形用金型を準備する必要はない。したがって、設備コストを大幅に低減できる。

0040

また、射出プレス成形時および射出成形時のそれぞれにおいて、キャビティ(56a)〜(56d)内の溶融樹脂から可動金型(10b)の全体に作用する圧力Pの合力F1と、加圧手段としてのピストン(28)から可動金型(10b)に作用する加圧力F0とを位置的にバランスさせることができるので、複数のキャビティ(56a)〜(56d)のいずれにおいても、プレス圧および射出圧を均一に保持できる。したがって、バリなどの成形不良の発生を防止できる。

0041

また、射出プレス成形工程では、ピストン(28)による所定の加圧力で溶融樹脂を加圧し、射出成形工程では、ピストン(28)による所定の保持力で溶融樹脂の射出圧を保持し、それぞれの段階で成形品を得るようにしているので、ピストン(28)の能力を時間的に前後した2つの工程において有効に活用することができる。したがって、同じ能力の油圧シリンダ(22)(ピストン(28))を用いて射出プレス成形または射出成形のいずれか一方のみを実行する場合に比べて、一工程で成形できる成形品の総投影面積を大幅に増やすことができる。

0042

なお、上述の実施例では、各キャビティ(56a)〜(56d)の合力作用点Ga〜Gdをx軸方向およびy軸方向の両方向において互いにずらして配置しているが、たとえば図6に示すように、各合力作用点Ga〜Gdをx軸上(またはy軸上)に配置してもよい。

0043

また、上述の実施例では、一つの油圧シリンダ(22)によって可動金型(10b)の中心に加圧力F0を付与するようにしているが、たとえば、複数の油圧シリンダ(22)によって可動金型(10b)の周縁部に加圧力を付与するようにしても良い。この場合には、各油圧シリンダ(22)(ピストン(26))による加圧力の合力F0が作用する点がG0とされる。

0044

また、加圧手段としては、油圧シリンダ(22)に代えて、モータにより駆動されるトグル機構や、エアシリンダ等であってもよい。

0045

また、たとえば図6に示すように、射出プレスキャビティ(55)(56a)と射出キャビティ(57)(56c)とを共用キャビティ(58)として一体に形成してもよい。この共有キャビティ(58)においても、射出プレスキャビティ(55)(56a)と射出キャビティ(57)(56c)とは機能的に独立しているので、これらについて上述の数1式および数2式をそのまま適用できる。

0046

そして、上述の各実施例では、射出プレスキャビティ(55)および射出キャビティ(57)(共用キャビティ(58)を構成するものを含む)の数が複数の場合を示したが、射出プレスキャビティ(55)または射出キャビティ(57)の一方は一つであってもよい。たとえば、図7に示すように、射出プレスキャビティ(55)(60a)が一つで、射出キャビティ(57)((60b)(60c))が二つであってもよいし、図8に示すように、射出プレスキャビティ(55)((62a)(62b))が二つで、射出キャビティ(57)(62c)が一つであってもよい。

0047

また、たとえば、図7実施例において、射出プレスキャビティ(55)(60a)と二つの射出キャビティ(57)((60b)(60c))のうちいずれか一方を共用キャビティ(図示せず)として一体に形成してもよいし、図8実施例において、二つの射出プレスキャビティ(55)((62a)(62b))のうちいずれか一方を共用キャビティ(図示せず)として一体に形成してもよい。

0048

このように、射出プレスキャビティ(55)または射出キャビティ(57)の一方が一つの場合でも、上述の数1式および数2式をそのまま適用できることは言うまでもない。

0049

さらに、射出プレス成形工程においては、溶融樹脂を射出プレスキャビティ(55)内に射出しながらプレスする方法に代えて、溶融樹脂を射出し終わった後にプレスする方法を採用してもよい。

0050

なお、本発明において使用する樹脂の種類は特に限定されるものではない。[試作品による実用性検証]発明者等は、図6実施例の成形用金型(10)を以下の条件(a)〜(d)に従って試作したところ、目的形状の成形品を得られることを確認できた。

図面の簡単な説明

0051

(a)射出プレスキャビティ(55)(56b):
正投影図形の面積Sb=4100cm2
合力作用点Gb(x,y)=(−61,0)
(b)射出キャビティ(57)(56d):
正投影図形の面積Sd=1100cm2
合力作用点Gd(x,y)=(−843,0)
(c)共用キャビティ(58)に含まれる射出プレスキャビティ(56a):
正投影図形の面積Sa=1300cm2
合力作用点Ga(x,y)=(193,0)
(d)共用キャビティ(58)に含まれる射出キャビティ(56c):
正投影図形の面積Sc=1100cm2
合力作用点Gc(x,y)=(843,0)
(e)射出成形機:
型締め力670ton
(f)材料:

0052

図1本発明の一実施例の成形用金型を示す斜視図である。
図2図1実施例の成形用金型を示す部分断面図である。
図3図1実施例の成形用金型が適用された射出成形機を示す図である。
図4図1実施例における各キャビティの配置状態を示す図である。
図5本発明の一実施例の成形方法を示すタイミングチャートである。
図6各キャビティの他の配置状態を示す図である。
図7各キャビティのさらに他の配置状態を示す図である。
図8各キャビティのさらに他の配置状態を示す図である。

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