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技術 回路形成用転写材及び回路基板の製造方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 福岡正輝畠井宗宏林聡史檀上滋大山康彦
出願日 2002年2月19日 (16年10ヶ月経過) 出願番号 2002-042016
公開日 2003年8月29日 (15年3ヶ月経過) 公開番号 2003-243805
状態 拒絶査定
技術分野 プリント配線の製造(2)
主要キーワード 加熱脱泡 低減機構 光架橋性官能基 熱プレス前 ベンゾトリアゾール系酸化防止剤 空気攪拌 レジスト除去剤 気体発生剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年8月29日)のものです。
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図面 (4)

課題

回路パターン細幅化を進めた場合であっても、容易にかつ安定に回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシート転写することができ、精度の高い回路基板を得ることを可能とする回路形成用転写材及び回路基板の製造方法を提供する。

解決手段

回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写するのに用いられる回路形成用転写材であって、基材と、前記基材上に付与されており、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、かつ、刺激により接着力が低下する接着剤層と、前記接着剤層上に形成された回路パターンとを備える回路形成用転写材。

概要

背景

絶縁性基板上に回路パターンが構成されている回路基板は、電子機器自動車等のさまざまな装置において用いられている。なかでも、合成樹脂からなる絶縁性基板を用いた回路基板は、割れ欠け等が生じにくく、熱プレスによる多層化が容易であるため、広く用いられている。

合成樹脂からなる絶縁性基板上に回路パターンを形成する方法としては、得られる回路パターンの平面性及び電気的接続信頼性を高めるために、金属箔パターニングする方法が種々提案されている。例えば、特開平10−51108号公報には、樹脂フィルム上に金属箔を接着し、該金属箔をエッチングすることにより回路パターンを形成した後、該回路パターンを合成樹脂よりなる絶縁性基板に転写する方法が開示されている。この転写法を用いることにより、絶縁性基板が回路パターン形成時のエッチング液等に接触することがないため、絶縁性基板の特性の劣化を引き起こすことなく、回路基板を得ることができる。

しかしながら、この種の転写法では、絶縁性基板に回路パターンを転写するに際し、120℃程度の比較的高温で熱プレスすることにより転写が行われていたため、絶縁性基板や回路パターンに熱ストレスやひずみが残存し、得られた回路基板の精度が低下するという問題があった。

特に、回路パターンを絶縁性基板に転写した後、更に多層基板を構成するために回路パターンが転写された絶縁性基板を複数枚熱プレスする場合、個々の絶縁性基板及び回路パターンごとに転写時の熱ストレス及びひずみが異なるため、多層基板において複数の回路パターンが正確に重なり合わなかったり、あるいは回路パターンの精度が低下しがちであった。

加えて、近年、電子機器の高密度化に伴って、回路パターンの細幅化が進んでおり、50μmよりも細くなってきている。このように回路パターンの線幅が細くなると、転写法による転写が困難となる。また、金属箔をエッチングによりパターニングするに際し、回路パターンを構成している配線部分がサイドエッチングを受け、線幅が細くなるほど、基材上の配線部分の幅とレジストに接触される上方の配線部分における幅との差が大きくなり、より一層転写が困難になってきている。

他方、セラミック基板上に回路パターンを形成してなる回路基板も従来より広く用いられている。この種のセラミック基板では、セラミックグリーンシート焼成することにより得られたセラミック基板上に回路パターンが薄膜形成法等により形成されている。また、積層セラミック基板等の製造に際しては、まず、セラミックグリーンシート上に導電ペースト印刷等により回路パターンが形成され、次いで、複数枚のセラミックグリーンシートが積層され、積層体が焼成されて積層セラミック基板が得られる。

上記のように、セラミックグリーンシート上に回路パターンを形成する場合、セラミックグリーンシートは未焼成の状態であり硬化していないため、高精度に複雑な回路パターンを形成することは困難であった。

従って、セラミックグリーンシート上に、転写法により回路パターンを形成すれば、高精度な回路パターンを形成することができると考えられ、このような要望を満たす回路形成用転写材が求められていた。

概要

回路パターンの細幅化を進めた場合であっても、容易にかつ安定に回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写することができ、精度の高い回路基板を得ることを可能とする回路形成用転写材及び回路基板の製造方法を提供する。

回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写するのに用いられる回路形成用転写材であって、基材と、前記基材上に付与されており、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、かつ、刺激により接着力が低下する接着剤層と、前記接着剤層上に形成された回路パターンとを備える回路形成用転写材。

目的

本発明の目的は、上記に鑑み、回路パターンの細幅化を進めた場合であっても、容易にかつ安定に回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写することができ、精度の高い回路基板を得ることを可能とする回路形成用転写材及び回路基板の製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

回路パターン半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシート転写するのに用いられる回路形成用転写材であって、基材と、前記基材上に付与されており、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、かつ、刺激により接着力が低下する接着剤層と、前記接着剤層上に形成された回路パターンとを備えることを特徴とする回路形成用転写材。

請求項2

回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写するのに用いられる回路形成用転写材であって、基材と、前記基材上に付与されており、光による刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、かつ、光による刺激により接着力が低下する接着剤層と、前記接着剤層上に形成された回路パターンとを備えることを特徴とする回路形成用転写材。

請求項3

回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写するのに用いられる回路形成用転写材であって、基材と、前記基材上に付与されており、熱による刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、かつ、熱による刺激により接着力が低下する接着剤層と、前記接着剤層上に形成された回路パターンとを備えることを特徴とする回路形成用転写材。

請求項4

接着剤層は、表層部分にのみ気体発生剤を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の回路形成用転写材。

請求項5

接着剤は、熱可塑性を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の回路形成用転写材。

請求項6

請求項1、2、3、4又は5記載の回路形成用転写材を用いた回路基板の製造方法であって、前記回路形成用転写材を用意する工程と、前記回路形成用転写材の回路パターン上に、半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートを熱プレスする工程と、前記熱プレス前又は熱プレス後に前記回路形成転写材上の接着剤層に刺激を与え、回路パターンに対する接着力を刺激を与える前よりも低下させるようにする工程と、前記接着剤層の接着力を低下させた後に、前記回路パターンを接着剤層から剥離し、前記回路パターンを前記絶縁性基板又はセラミックグリーンシートに転写する工程とを備えることを特徴とする回路基板の製造方法。

請求項7

半硬化状態にある絶縁性基板は、半硬化状態にある熱硬化性樹脂よりなることを特徴とする請求項3記載の回路基板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、回路パターン半硬化状態にある絶縁性基板又はセラミックグリーンシートに容易にかつ安定に転写することを可能とする回路形成用転写材及び該回路形成用転写材を用いた回路基板の製造方法に関する。

背景技術

0002

絶縁性基板上に回路パターンが構成されている回路基板は、電子機器自動車等のさまざまな装置において用いられている。なかでも、合成樹脂からなる絶縁性基板を用いた回路基板は、割れ欠け等が生じにくく、熱プレスによる多層化が容易であるため、広く用いられている。

0003

合成樹脂からなる絶縁性基板上に回路パターンを形成する方法としては、得られる回路パターンの平面性及び電気的接続信頼性を高めるために、金属箔パターニングする方法が種々提案されている。例えば、特開平10−51108号公報には、樹脂フィルム上に金属箔を接着し、該金属箔をエッチングすることにより回路パターンを形成した後、該回路パターンを合成樹脂よりなる絶縁性基板に転写する方法が開示されている。この転写法を用いることにより、絶縁性基板が回路パターン形成時のエッチング液等に接触することがないため、絶縁性基板の特性の劣化を引き起こすことなく、回路基板を得ることができる。

0004

しかしながら、この種の転写法では、絶縁性基板に回路パターンを転写するに際し、120℃程度の比較的高温で熱プレスすることにより転写が行われていたため、絶縁性基板や回路パターンに熱ストレスやひずみが残存し、得られた回路基板の精度が低下するという問題があった。

0005

特に、回路パターンを絶縁性基板に転写した後、更に多層基板を構成するために回路パターンが転写された絶縁性基板を複数枚熱プレスする場合、個々の絶縁性基板及び回路パターンごとに転写時の熱ストレス及びひずみが異なるため、多層基板において複数の回路パターンが正確に重なり合わなかったり、あるいは回路パターンの精度が低下しがちであった。

0006

加えて、近年、電子機器の高密度化に伴って、回路パターンの細幅化が進んでおり、50μmよりも細くなってきている。このように回路パターンの線幅が細くなると、転写法による転写が困難となる。また、金属箔をエッチングによりパターニングするに際し、回路パターンを構成している配線部分がサイドエッチングを受け、線幅が細くなるほど、基材上の配線部分の幅とレジストに接触される上方の配線部分における幅との差が大きくなり、より一層転写が困難になってきている。

0007

他方、セラミック基板上に回路パターンを形成してなる回路基板も従来より広く用いられている。この種のセラミック基板では、セラミックグリーンシートを焼成することにより得られたセラミック基板上に回路パターンが薄膜形成法等により形成されている。また、積層セラミック基板等の製造に際しては、まず、セラミックグリーンシート上に導電ペースト印刷等により回路パターンが形成され、次いで、複数枚のセラミックグリーンシートが積層され、積層体が焼成されて積層セラミック基板が得られる。

0008

上記のように、セラミックグリーンシート上に回路パターンを形成する場合、セラミックグリーンシートは未焼成の状態であり硬化していないため、高精度に複雑な回路パターンを形成することは困難であった。

0009

従って、セラミックグリーンシート上に、転写法により回路パターンを形成すれば、高精度な回路パターンを形成することができると考えられ、このような要望を満たす回路形成用転写材が求められていた。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、上記に鑑み、回路パターンの細幅化を進めた場合であっても、容易にかつ安定に回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写することができ、精度の高い回路基板を得ることを可能とする回路形成用転写材及び回路基板の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明1は、回路パターンを半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートに転写するのに用いられる回路形成用転写材であって、基材と、前記基材上に付与されており、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有し、かつ、刺激により接着力が低下する接着剤層と、前記接着剤層上形成された回路パターンとを備える回路形成用転写材である。

0012

本発明2は、本発明1の回路形成用転写材を用いた回路基板の製造方法であって、前記回路形成用転写材を用意する工程と、前記回路形成用転写材の回路パターン上に、半硬化状態にある絶縁性基板、又は、セラミックグリーンシートを熱プレスする工程と、前記熱プレス前又は熱プレス後に前記回路形成転写材上の接着剤層に刺激を与え、金属箔に対する接着力を刺激を与える前よりも低下させるようにする工程と、前記接着剤層の接着力を低下させた後に、前記回路パターンを接着剤層から剥離し、前記回路パターンを前記絶縁性基板又はセラミックグリーンシートに転写する工程とを備える回路基板の製造方法である。

0013

本発明2の回路基板の製造方法における特定の局面では、上記半硬化状態にある絶縁性基板を構成する材料として、半硬化状態にある熱硬化性樹脂が用いられる。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明にかかる回路形成用転写材及び回路基板の製造方法を明らかにする。

0015

図1を参照して、本発明の一実施形態にかかる回路形成用転写材の構造を説明する。図1に示すように、本実施形態の回路形成用転写材1は、基材2と、基材2上に付与された接着剤層3と、接着剤層3上に形成された回路パターン4とを備える。

0016

基材2としては、接着剤層3を支持し、接着剤層3が光照射により接着力を失った段階でも接着剤層3と強固に接着し得る適宜の材料からなるものを用いることができるが、接着剤の接着力を低下させる刺激又は気体発生剤から気体を発生させる刺激が光による刺激である場合には、光を透過又は通過することができるものであることが好ましい。このような基材を構成する材料としては、さまざまな合成樹脂等が挙げられるが、本実施形態ではポリエチレンテレフタレートが用いられている。また、基材2の表面には、接着力を高める目的でコロナ処理ウレタン処理等の処理を施してもよい。

0017

接着剤層3は、刺激により接着力が低下する接着剤と刺激により気体を発生する気体発生剤とからなる。なお、本明細書において、接着剤には粘着剤も含まれる。上記刺激としては特に限定されず、光、熱、超音波、衝撃による刺激等が挙げられる。接着剤の接着力を低下させる刺激と、気体発生剤から気体を発生させる刺激とは異なっていてもかまわない。なお、熱による刺激により接着力が低下する接着剤又は熱による刺激により気体を発生する気体発生剤としては、接着力を低下させる又は気体を発生させる温度が、多層基板や回路パターンに熱ストレスやひずみを与えない温度であるものを用いることが好ましい。

0018

上記刺激により接着力が低下する接着剤としては、例えば、分子内にラジカル重合性不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤を含んでなる光硬化型接着剤や、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、熱重合開始剤を含んでなる熱硬化型接着剤等からなるものが挙げられる。

0019

このような光硬化型接着剤又は熱硬化型接着剤等の後硬化型接着剤は、光の照射又は加熱により接着剤層の全体が均一にかつ速やかに重合架橋して一体化するため、重合硬化による弾性率の増加が著しくなり、接着力が大きく低下する。

0020

上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタアクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。

0021

上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20〜200万程度である。

0022

上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーアクリル酸ヒドロキシエチルメタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマーアクリル酸グリシジルメタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。

0023

上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニルアクリロニトリルスチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。

0024

上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。

0025

上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光照射による接着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5,000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜6個のものである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレートテトラメチロールメタンテトラアクリレートペンタエリスリトールトリアクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレートジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。

0026

上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニルチタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノンミヒラーケトンクロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。

0027

上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、具体的には例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイドベンゾイルパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイドジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。なかでも、熱分解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好適である。これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。

0028

上記刺激により接着力が低下する接着剤としては、上記後硬化性接着剤のなかから、熱可塑性を有するものを選択して用いることが好ましい。熱可塑性を有するものを用いることにより、熱プレス、熱ラミネート等により熱をかけながら被着体押圧すると、表面に凹凸のある被着体であっても良好に追随して密着することができる。

0029

上記後硬化型接着剤には、以上の成分のほか、接着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物メラミン化合物エポキシ化合物等の一般の接着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜配合してもよい。また、可塑剤樹脂界面活性剤ワックス微粒子充填剤等の公知の添加剤を加えることもできる。

0030

上記接着剤層3は、上記刺激により接着力が低下する接着剤の他、刺激により気体を発生する気体発生剤を含有している。接着剤層3に刺激を与えることにより接着剤層3中の気体発生剤から気体が発生し、接着力が更に低下し、被着体をより一層容易に剥離することができる。

0031

上記刺激により気体を発生する気体発生剤としては特に限定されないが、例えば、アゾ化合物アジド化合物が好適に用いられる。上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾイリン−2−イルプロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトハイドロレート、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラハイドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾイリン−2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミダイン)ハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシアシル)−2−メチル−プロピオンアミダイン]、2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミダイン]プロパン}、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シアンカルボニックアシッド)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。なかでも2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)が好適である。これらのアゾ化合物は、光、熱等による刺激により窒素ガスを発生する。

0032

上記アジド化合物としては、例えば、3−アジドメチル−3−メチルオキセタンテレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド;3−アジドメチル−3−メチルオキセタンを開環重合することにより得られるグリシジルアジドポリマーなどのアジド基を有するポリマー等が挙げられる。これらのアジド化合物は、光、熱及び衝撃等による刺激により窒素ガスを発生する。

0033

これらの気体発生剤のうち、上記アジド化合物は衝撃を与えることによっても容易に分解して窒素ガスを放出することから、取り扱いが困難であるという問題がある。更に、上記アジド化合物は、いったん分解が始まると連鎖反応を起こして爆発的に窒素ガスを放出しその制御ができないことから、爆発的に発生した窒素ガスによって被着体が損傷することがあるという問題もある。かかる問題から上記アジド化合物の使用量は限定されるが、限定された使用量では充分な効果が得られないことがある。一方、上記アゾ化合物は、アジド化合物とは異なり衝撃によっては気体を発生しないことから取り扱いが極めて容易である。また、連鎖反応を起こして爆発的に気体を発生することもないため被着体を損傷することもなく、光の照射を中断すれば気体の発生も中断できることから、用途に合わせた接着性の制御が可能であるという利点もある。したがって、上記気体発生剤としては、アゾ化合物を用いることがより好ましい。

0034

上記気体発生剤は接着剤層3中に分散されてあってもよいが、気体発生剤を接着剤層3に分散させておくと接着剤層3全体が発泡体となって柔らかくなるため、刺激を与えることにより接着剤層を硬くして接着力を低下させるという後硬化型接着剤の接着力低減機構がうまく働かなくなる場合がある。したがって気体発生剤は、金属箔4と接する接着剤層3の表層部分にのみ含有させておくことが好ましい。表層部分にのみ含有させておけば、光照射により接着剤層を充分に硬くすることができるとともに、回路パターン4と接する接着剤層の表層部分では気体発生剤から気体が発生して回路パターン4から接着性物質の接着面の一部を剥がし接着力を低下させる。

0035

上記接着剤層3の表層部分にのみ気体発生剤を含有させる方法としては、例えば、あらかじめ作製した上記接着剤からなる層の上に、プライマー程度の厚さで気体発生剤を含有する上記接着剤を塗工する方法や、気体発生剤を含有する揮発性液体を塗布するかスプレー等によって吹き付けることにより表面に気体発生剤を均一に付着させる方法等が挙げられる。

0036

上記接着剤層3は、耐エッチング性を持たせるために酸化防止剤を含有することが好ましい。上記酸化防止剤としては特に限定されず、例えば、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤トリノニルフェニルホスファイド等のリン系酸化防止剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系酸化防止剤等が挙げられる。

0037

上記接着剤層3は、基材2上に塗布されて接着剤層3を構成していてもよく、あるいはあらかじめシート状とされていてもよく、その場合には、粘着シートを基材2の上面に貼り付けることにより接着剤層3が構成される。

0038

上記粘着シートを用いる場合、このシート成形方法については特に限定されない。例えば、上記接着剤を溶剤に溶かし、塗工し、乾燥させたシートに、更に、気体発生剤を含有する上記接着剤をプライマー程度の厚さで塗工したり、気体発生剤を含有する揮発性液体を塗布するかスプレー等によって吹き付けたりすることにより、粘着シートを得ることができる。

0039

本実施形態の回路形成用転写材1では、上記接着剤層3上に回路パターン4が形成されている。上記回路パターン4を形成する方法としては、例えば、上記接着剤層3上にネガ型レジスト層を設け、上記ネガ型レジスト層に対しマスクパターンを通して電離放射線を照射して、回路パターン部分のネガ型レジスト層を硬化させた後、回路パターン部分に金属イオン吸着させ、還元し、次いで、生じた金属パターン部分に無電解メッキ及び/又は電解メッキを施すことにより、回路パターンを形成させる方法等が挙げられる。具体的な方法を以下に説明する。なお、上記ネガ型レジスト層の代わりに、ポジ型レジスト層を設ける方法も用いることができる。すなわち、接着剤層3上にネガ型レジスト又はポジ型レジストからなるレジスト層を介して回路パターンが形成されている。

0040

上記ネガ型レジストとしては、分子内にカルボキシル基及び/又はスルホニル基を有し、電離放射線を照射された際にカルボキシル基及び/又はスルホニル基が反応して消失するか、又は、電離放射線を照射された際に架橋して硬化し、溶解性が減少するものであれば如何なるネガ型レジストであってもよく、特に限定されるものではない。例えば、分子内にカルボキシル基及び/又はスルホニル基、及び、光重合性官能基及び/又は光架橋性官能基を有する樹脂を主成分とし、これに光重合開始剤、増感剤、安定剤等が添加されてなるもの;分子内にカルボキシル基及び/又はスルホニル基を有する樹脂を主成分とし、これに光重合性官能基を有する化合物及び/又は光架橋性官能基を有する化合物、光重合開始剤、増感剤、安定剤等が添加されてなるもの等が好適に用いられる。なかでも、接着剤層3を構成する樹脂に対する密着性が良好であり、形成される金属箔と接着剤層3との密着性を確保できることから、接着剤3層を構成する樹脂と同一又は類似の構造を有する樹脂からなるものがより好ましい。これらのネガ型レジストは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。

0041

上記接着剤層3上にネガ型レジスト層を形成する方法としては特に限定されず、例えば、例えば、コンマコーターグラビアコーターマイクログラビアコーター、スピンコーター等の公知のコーターを用いて、ネガ型レジストを上記接着剤層表面に塗工する方法等が挙げられる。また、この際、ネガ型レジストとの密着性を上げるために、予め接着剤層3表面にコロナ放電処理プラズマ処理電子線照射処理サンドブラスト処理エンボス加工等の表面処理を施しておいてもよい。なお、上記接着剤層3が塗布により形成されるものである場合には、ネガ型レジスト層の形成は、接着剤が固まった後に行うことが好ましい。

0042

上記ネガ型レジスト層の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましい下限は0.1μm、上限は20μmである。0.1μm未満であると、カルボキシル基及び/又はスルホニル基の絶対量が少なくなって、充分な量の金属イオンが吸着されないため、後工程における無電解メッキ及び/又は電解メッキを施し難くなることがあり、20μmを超えると、回路パターン転写後に残存したレジストを剥離することが困難になることがある。より好ましい下限は0.2μm、上限は10μmであり、更に好ましい下限は0.5μm、上限は5μmである。

0043

次いで、上記ネガ型レジスト層に、マスクパターンを通して電離放射線を照射し、回路パターン部分以外のネガ型レジスト層を硬化させる。上記電離放射線としては、照射により上記ネガ型レジスト層を硬化させ得るエネルギーを有するものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、紫外線レーザー光電子線、X線等が好適である。なかでも紫外線がより好適に用いられる。ただし、これらの電離放射線としては、上述の気体発生剤から気体を発生させないものを選択しなければならない。具体的には、例えば電離放射線として紫外線を用いる場合には、上述の気体発生剤の感光波長とは異なる波長の紫外線を選択する。

0044

次いで、上記ネガ型レジスト層のカルボキシル基及び/又はスルホニル基と金属塩からの金属イオンとのイオン交換により、上記ネガ型レジスト層表面にカルボキシル基及び/又はスルホニル基の金属塩を生成させる。上記金属イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ニッケル、金、銀、銅、白金パラジウム、鉄、コバルト等の各種金属イオンが好適である。これらの金属イオンは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記金属イオンの供給源となる金属塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記各種金属の硝酸塩硫酸塩、塩化物等が好適である。これらの金属塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。

0045

上記ネガ型レジスト層表面にカルボキシル基及び/又はスルホニル基の金属塩を生成させるには、上記金属塩の含有液中に、上記ネガ型レジスト層を浸漬する。これにより、カルボキシル基及び/又はスルホニル基と上記金属塩含有液中の金属イオンとのイオン交換が起こり、上記ネガ型レジスト層表面にカルボキシル基及び/又はスルホニル基の金属塩を生成させることができる。

0046

上記金属塩含有液は、一般的には水溶液であることが好ましいが、金属塩の種類によっては例えばメタノールなどの有機溶媒溶液であってもよい。また、上記金属塩含有液には、必要に応じて、錯化剤や界面活性剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。また、上記金属塩含有液中における金属イオンの濃度は、特に限定されるものではないが、好ましい下限は0.01mol/L、上限は1mol/Lであり、より好ましい下限は0.03mol/L、上限は0.1mol/Lである。複数の金属塩(金属イオン)を用いる場合には、金属イオンの合計濃度が上記範囲となるようにすれば良い。

0047

上記金属塩含有液中への上記ネガ型レジスト層の浸漬は、静置状態で行っても良いし、例えば攪拌羽根等を用いた攪拌状態で行っても良い。また、特に限定されるものではないが、浸漬温度の好ましい下限は10℃、上限は40℃であり、より好ましい下限は20℃、上限は30℃である。また、浸漬時間はの好ましい下限は1分間、上限は30分間であり、より好ましい下限は2分間、上限は20分間である。

0048

次いで、上記ネガ型レジスト層表面に生成させたカルボキシル基及び/又はスルホニル基の金属塩を還元して、上記ネガ型レジスト層表面に金属パターンを形成する。金属塩の還元方法としては特に限定されるものではないが、例えば、還元剤を用いて還元する方法、触媒と紫外線等のエネルギーとを利用して還元する方法等が好適である。これらの還元方法は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。

0049

上記還元剤としては特に限定されず、例えば、水素化硼素ナトリウム水素化硼素カリウムジメチルアミンボラントリメチルアミンボランヒドラジンホルムアルデヒド及びその誘導体亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩次亜燐酸ナトリウム等の次亜燐酸塩等が挙げられる。これらの還元剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。

0050

最後に、上記ネガ型レジスト層表面に形成した金属被膜上に無電解メッキ及び/又は電解メッキを施すことにより、回路パターン4を形成する。無電解メッキや電解メッキの方法としては特に限定されず、従来公知の方法でよい。例えば、金属塩、錯化剤、還元剤、安定剤、促進剤、光沢剤、界面活性剤、緩衝剤、pH調製剤等の成分からなるメッキ液に、還元処理されたネガ型レジスト層を浸漬することにより行うことができる。メッキ液は一般に市販されているものを用いてもよい。

0051

上記金属塩としては、所望の金属の種類に応じて適当な可溶性の金属塩を用いればよく、特に限定されない。上記金属塩は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。

0052

上記錯化剤としては特に限定されないが、例えば、乳酸シュウ酸リンゴ酸酒石酸クエン酸チオグリコール酸アンモニアグリシンアスパラギンエチレンジアミンエチレンジアミン四酢酸、ロシェル酸、コハク酸イミド等の金属イオンに対して錯化作用を有する各種化合物が好適に用いられる。これらの錯化剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。

0053

上記還元剤としては特に限定されないが、例えば、ホスフィン酸ナトリウム水素硼酸ナトリウム、水素化硼酸カリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン、ホルマリンイミダゾール等が好適に用いられる。これらの還元剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。

0054

上記緩衝剤としては特に限定されないが、例えば、酢酸やクエン酸等のカルボン酸;硼酸、炭酸等の無機塩、又は、これらのアルカリ金属塩等が好適に用いられる。これらの緩衝剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。

0055

無電解メッキを施す際の攪拌方法としては特に限定されず、例えば、羽攪拌スターラーホモジナイザーミキサー超音波分散空気攪拌等の従来公知の方法を用いることができる。

0056

回路パターン4は、最終的に回路基板の回路パターンを構成するものである。上記回路パターン4を構成する材料については特に限定されず、例えば、銅、銀、金、アルミニウム等の金属又はこれらの合金が挙げられ、本実施形態では銅からなる可撓性の金属箔が用いられる。

0057

上記回路パターン4の厚さは特に限定されないが、充分な導電性を有する回路パターンを形成することができ、かつ後述の回路基板の絶縁性基板を構成する絶縁性基板又はセラミックグリーンシートに安定に接合されるには、5〜200μmであることが好ましい。

0058

本実施形態にかかる回路形成用転写材1の特徴は、上記のように、基材2と接着剤層3及び回路パターン4とが積層されていることにある。次に、この回路形成用転写材1を用いた回路基板の製造方法の一実施形態を説明する。

0059

回路パターン4上に、図2に示すように絶縁性基板5を載置して、この状態で熱プレスする。絶縁性基板5としては、回路基板を構成する絶縁性材料であって、熱プレスにより回路パターン4に密着される適宜の有機樹脂又は有機樹脂含有複合材料を用いることができる。

0060

本実施形態では、上記絶縁性基板5としては、半硬化状態にある熱硬化性樹脂からなるものが用いられる。このような熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテルエポキシ樹脂ポリビニリデンエーテル樹脂BTレジン、ビスマレートリアジンポリイミドフッ素樹脂フェノール樹脂ポリアミノビスマレイミド等が挙げられる。また、上記絶縁性基板5は、上記半硬化状態にある熱硬化性樹脂とガラス等の無機材料有機材料との複合材料からなるものであってもよい。

0061

上記熱プレスにより、回路パターン4は、その大部分が絶縁性基板5中にのめり込み、経時により温度が低下すると、絶縁性基板5に強固に接合される。

0062

図3に示すように、熱プレスにより回路パターン4が絶縁性基板5に接合された後、本実施形態では、接着剤層3に上述した光重合開始剤を活性化させる波長の光又は熱重合開始剤を活性化させる温度の熱が加えられ、後硬化型接着剤が硬化されると同時に気体発生剤から気体が発生する。

0063

上記後硬化型接着剤の硬化及び気体の発生により、刺激を与える前に比べて、接着剤層3の回路パターン4に対する接着力が低下し、かつ、基材2に対する接着力よりも低くなる。また、熱プレスにより絶縁性基板5と接着剤層3も密着するが、上記後硬化型接着剤の硬化及び気体の発生により、絶縁性基板5と接着剤層3との接着力も低下する。なお、本実施形態では、上記熱プレス後に接着剤層3に刺激を与えたが、絶縁性基板5を熱プレスする前に接着剤層3に刺激を与えて、後硬化型接着剤の硬化及び気体の発生を行ってもよい。

0064

従って、接着剤層3における後硬化型接着剤の硬化及び気体の発生が完了すると、回路パターン4の接着剤層3からの剥離強度は、回路パターン4の絶縁性基板5に対する剥離強度よりも低くなる。

0065

よって、接着剤層3の上面から、絶縁性基板5に強固に接合された回路パターン4を容易に剥離することができ、図4に示す回路基板6を得ることができる。回路基板6では、上記絶縁性基板5の一方面に回路パターン4が形成されている。

0066

なお、必要に応じて、上記のようにして得られた回路基板6を複数枚積層し、熱プレスし、それによって多層基板を得てもよい。本実施形態の回路基板の製造方法では、従来の転写法と同様に、パターニングされた回路パターン4が絶縁性基板5に転写される。従って、絶縁性基板5が回路パターン4を形成する際の薬品に晒されないので、絶縁性基板5の劣化を抑制することができる。

0067

なお、転写後の回路基板6には、上記ネガ型レジスト層の一部も転写されることがあるが、この残存ネガ型レジストは、レジスト除去剤による処理、ケミカルエッチングプラズマエッチング等により除去することができる。

0068

上記回路基板の製造方法の実施形態では、絶縁性基板5が用いられたが、本発明では、絶縁性基板に代えて、セラミックグリーンシートを用いてもよい。すなわち、上記実施形態において、回路形成用転写材1の回路パターン4に、絶縁性基板5に代えて、セラミックグリーンシートを熱プレスにより密着させる。この場合、セラミックグリーンシート中のバインダー樹脂軟化し、熱プレス後に経時により冷却することにより、セラミックグリーンシートと回路パターン4とが強固に接合される。また、セラミックグリーンシートと回路パターン4との接着性を良くするために、熱プレス前に回路パターン4の表面に、セラミックグリーンシート中のバインダー樹脂と接着性のよい樹脂が塗布されていてもよい。

0069

しかる後、上記実施形態と同様に接着剤層3に刺激を与えることにより、接着剤層3と回路パターン4との接合強度が、接着剤層3と基材2との接合強度よりも低くなる。従って、接着剤層3を基材2と共に回路パターン4から剥離すればよい。

0070

このように、本発明に係る回路形成用転写材は、絶縁性基板だけでなく、セラミックグリーンシートを基板材料として用いた回路基板の製造にも適用することができる。

0071

また、上記セラミックグリーンシートに回路パターンを転写して得られた回路パターン付きセラミックグリーンシートを焼成することにより回路基板を得ることができるが、回路パターンが転写されたセラミックグリーンシートを複数枚積層し、圧着した後焼成することによりセラミック多層基板を得ることも可能である。

0072

以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。

0073

(実施例1)
<回路形成用転写材の製造>
A.粘着剤層の製造
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、メタクリル酸2−イソシアネートエチル3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)0.5重量部、ポリイソシアネート1.5重量部を混合し光硬化型粘着剤(以下、粘着剤(1)ともいう)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート79重量部
エチルアクリレート15重量部
アクリル酸1重量部
2ーヒドロキシエチルアクリレート5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン0.02重量部

0074

粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2’−アゾビスー(N−ブチルー2—メチルプロピオンアミド)100重量部、及び、ベンゾトリアゾール2重量部を混合して、気体発生剤を含有する光硬化型粘着剤(以下、粘着剤(2)ともいう)の酢酸エチル溶液を調製した。

0075

粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。

0076

一方、粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施された厚さ38μmPETフィルムに、バーコーターを用いての乾燥後の厚さが5μmとなるように塗工して110℃、5分間加熱を行い溶剤を揮発させ粘着剤層を乾燥させた。次いで、片面にコロナ処理を施したPETフィルム上に形成された粘着剤(1)層と、離型処理が施されたPETフィルム上に形成された粘着剤(2)層とを貼り合わせた。

0077

B.ネガ型レジスト層の作製
脱水したN−メチルピロリドン100gに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル45gを溶解し、これに室温下でピロメリット酸55gを少量ずつ添加しながら攪拌溶解し、更に室温下で5時間攪拌し、ポリアミック酸を合成した。得られたポリアミック酸50gにジメチルアミノエチルアクリレート0.25g及び光重合開始剤(共栄化学社製、イルガキュア184)0.2gを添加し、充分に混合した後、加熱脱泡して、カルボキシル基含有ネガ型ポリイミドレジスト溶液を作製した。

0078

離型処理されたPETフィルム上に、得られたカルボキシル基含有ネガ型ポリイミドレジスト溶液を乾燥後の樹脂厚みが2μmとなるように塗工し、乾燥して、ネガ型レジスト層を得た。

0079

Aで作製した片面にコロナ処理を施したPETフィルム上に形成された粘着剤(1)層と、離型処理が施されたPETフィルム上に形成された粘着剤(2)層とを貼り合わせたものから、離型処理が施されたPETフィルムを引き剥がた後、粘着剤(2)層と、Bで作製した離型処理されたPETフィルム上のネガ型レジスト層とが接するように貼り合わせた。

0080

C.回路パターンの形成
ネガ型レジスト層側の離型処理されたPETフィルムを引き剥がし、この上に50μmのピッチ間隔で幅50μmの回路パターン(配線パターン)100本を備え、回路パターン部分が金属蒸着遮光され、回路パターン部分以外の部分に開口部を設けた石英ガラス製のマスクパターンを通して、超高圧水銀灯を備えた露光機(三社製、マスクアライナーMA−10)を用いて、紫外線を500mJ/cm2の強度で1分間、上記ネガ型レジスト層に照射した。次に、0.05mol/L硫酸銅水溶液に室温で3分間浸漬して銅イオンを吸着させた後、0.005mol/L水素化硼酸ナトリウム水溶液に室温で1分間浸漬して、銅イオンを還元した。これを無電解メッキ液(奥野製薬工業社製、OPC−720)に室温で15分間浸漬して無電解メッキを行い、厚み12μmの銅の回路パターンを形成した。その後、3日間40℃で養生して、回路形成用転写材を得た。

0081

<回路基板の製造>得られた回路形成用転写材の回路が形成された面と、熱硬化性ポリフェニレンエーテルプリプレグシートとを密着させ130℃に加熱しながら1分間加圧プレスを行った。プレス圧開放して室温に戻した後、PET側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線を照射強度が40mW/cm2となるよう照度を調節して2分間照射した。次に粘着剤層と回路パターンを剥離するように剥ぎ取り回路パターンをプリプレグに転写して、回路基板を得た。ここで、転写はすべて良好になされ、転写されずに粘着剤層に細線が残ることはなかった。

0082

(実施例2)
<回路形成用転写材の製造>下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、メタクリル酸2−イソシアネートエチル3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)0.5重量部、ポリイソシアネート1.5重量部、ベンゾトリアゾール1.2重量部を混合し光硬化型粘着剤(以下、粘着剤(3)ともいう)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート79重量部
エチルアクリレート15重量部
アクリル酸1重量部
2ーヒドロキシエチルアクリレート5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン0.02重量部

0083

粘着剤(3)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。

0084

この粘着剤(3)の層上に、2,2’−アゾビスー(N−ブチルー2—メチルプロピオンアミド)を5重量%の濃度に調製したメチルエチルケトン溶液を粘着剤(3)層の表面が充分に濡れるまでまんべんなく噴霧した。繰り返し3回噴霧を行った後110℃、5分間加熱を行った。これにより粘着剤(3)層の表面には淡黄色の2,2’−アゾビスー(N−ブチルー2—メチルプロピオンアミド)の析出粒子が付着していた。

0085

次いで、この析出粒子が付着した粘着剤(3)層の表面に、実施例1と同様の方法により厚さ12μmの銅の回路パターンを形成した後、3日間40℃で養生して、回路形成用転写材を得た。

0086

<回路基板の製造>得られた回路形成用転写材を用いて、実施例1と同様にして回路基板を得た。ここで、転写はすべて良好になされ、転写されずに粘着剤層に細線が残ることはなかった。

0087

(実施例3)
<回路形成用転写材の製造>下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、メタクリル酸2−イソシアネートエチル3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)0.5重量部、ポリイソシアネート1.5重量部、ベンゾトリアゾール1.2重量部、及び、2,2’−アゾビスー(N−ブチルー2—メチルプロピオンアミド)100重量部を混合し光硬化型粘着剤(以下、粘着剤(4)ともいう)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート79重量部
エチルアクリレート15重量部
アクリル酸1重量部
2ーヒドロキシエチルアクリレート5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン0.02重量部

0088

粘着剤(4)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(4)層の表面に、実施例1と同様の方法により厚さ12μmの銅の回路パターンを形成した後、3日間40℃で養生して、回路形成用転写材を得た。

0089

<回路基板の製造>得られた回路形成用転写材を用いて、実施例1と同様にして回路基板を得た。ここで、転写はすべて良好になされ、転写されずに粘着剤層に細線が残ることはなかった。

0090

(実施例4)
<回路形成用転写材の製造>下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、メタクリル酸2−イソシアネートエチル3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)0.5重量部、ポリイソシアネート1.5重量部を混合し粘着剤(5)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート79重量部
エチルアクリレート15重量部
アクリル酸1重量部
2ーヒドロキシエチルアクリレート5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン0.02重量部

0091

粘着剤(5)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン100重量部、及び、ベンゾトリアゾール2重量部を混合して、アジド化合物を含有する粘着剤(6)の酢酸エチル溶液を調製した。

0092

粘着剤(5)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフで塗工し、溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。

0093

一方、粘着剤(6)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施された厚さ38μmPETフィルムに、バーコーターを用いての乾燥後の厚さが5μmとなるように塗工し、溶剤を揮発させ粘着剤層を乾燥させた。

0094

片面にコロナ処理を施したPETフィルム上に形成された粘着剤(5)層と、離型処理が施されたPETフィルム上に形成された粘着剤(6)層とを貼り合わせた後、粘着剤(6)層から離型処理が施されたPETフィルムを剥がし、実施例1と同様の方法により厚さ12μmの銅の回路パターンを形成した後、3日間40℃で養生して、回路形成用転写材を得た。

0095

<回路基板の製造>得られた回路形成用転写材を用いて、実施例1と同様にして回路基板を得た。ここで、転写はすべて良好になされ、転写されずに粘着剤層に細線が残ることはなかった。

0096

(実施例5)
<回路形成用転写材の製造>実施例1で作製した粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理を施した面上に乾燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。

0097

一方、実施例1で作製した粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施された厚さ38μmPETフィルムに、バーコーターを用いての乾燥後の厚さが5μmとなるように塗工して110℃、5分間加熱を行い溶剤を揮発させ粘着剤層を乾燥させた。

0098

片面にコロナ処理を施したPETフィルム上に形成された粘着剤(1)層と、離型処理が施されたPETフィルム上に形成された粘着剤(2)層とを貼り合わせた後、粘着剤(2)層から離型処理が施されたPETフィルムを剥がし、実施例1と同様の方法により厚さ12μmの銅の回路パターンを形成した後、3日間40℃で養生して、回路形成用転写材を得た。

0099

<回路基板の製造>得られた回路形成用転写材を用いて、実施例1と同様にして回路基板を得た。ここで、転写はすべて良好になされ、転写されずに粘着剤層に細線が残ることはなかった。

発明の効果

0100

本発明に係る回路形成用転材では、基材上に、刺激により硬化及び気体を発生し、金属箔に対する接着力が刺激を与える前よりも低下する接着剤層が形成されており、該接着剤層上に回路パターンが形成されている。従って、絶縁性基板又はセラミックグリーンシートを熱プレスする前又は熱プレス後に接着剤層に刺激を与えて接着力を低下させることにより、絶縁性基板又はセラミックグリーンシートに固着された回路パターンから、基材に支持された接着剤層を容易に剥離することができる。すなわち、接着剤層における後硬化型接着剤の硬化及び気体発生剤からの気体の発生により、接着剤層と回路パターンとの剥離強度が低下するため、接着剤層を回路パターンから無理なくかつ容易に剥離することができる。

0101

よって、本発明にかかる回路形成用転写材を用いれば、本発明にかかる回路基板の製造方法に従って、転写法により回路基板を容易にかつ安定に製造することが可能となり、回路パターンの微細化を進め、回路パターン部分の線幅が細くなった場合でも、上記接着剤層と回路パターンとの間の剥離強度が低下するため、回路パターンを安定に転写することができ、熱ストレスによるひずみが生じ難い、信頼性に優れた回路基板を得ることができ、かつ、回路基板の高密度化及び細幅化に対応することができる。

0102

本発明にかかる製造方法によって、絶縁性基板が、半硬化状態にある熱硬化性樹脂により構成されている場合には、熱硬化性樹脂の硬化により、強度に優れかつ寸法安定性に優れた絶縁性基板を用い、精度に優れた回路基板を得ることができる。

図面の簡単な説明

0103

図1本発明の一実施形態にかかる回路形成用転写材を示す断面図。
図2本発明の一実施形態の製造方法において、回路パターン上に絶縁性基板を載置する工程を説明するための断面図。
図3本発明の一実施形態の製造方法において、回路パターン上に絶縁性基板を熱プレスした状態を説明するための断面図。
図4本発明の一実施形態の製造方法により得られた回路基板を説明するための断面図。

--

0104

1…回路形成用転写材
2…基材
3…接着剤層
4…回路パターン
5…絶縁性基板
6…回路基板

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