図面 (/)

技術 表示装置用反射防止膜の設計方法、設計装置及びプログラム

出願人 株式会社豊田自動織機株式会社豊田中央研究所
発明者 竹内範仁磯谷文一三田泰哉仁井田英紀竹田康彦深野達雄元廣友美
出願日 2002年2月20日 (19年2ヶ月経過) 出願番号 2002-043214
公開日 2003年8月27日 (17年8ヶ月経過) 公開番号 2003-240905
状態 未査定
技術分野 光学要素の表面処理 CAD
主要キーワード 上昇傾斜 視感度関数 採取面 絶対評価 可視帯域 表面保護部材 設計手順 評価関数値
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年8月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

視認性を低下させずに限られた層数において、人間の目に強く感じ帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得る。

解決手段

次式評価関数F(λ)を用いて、反射防止膜を構成する薄膜膜厚を決定する。R(λ)は反射防止膜の反射率を表す関数、V(λ)は光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数、I(λ)は反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数である。mは正の実数。膜厚を変えて評価関数F(λ)の値を求め、その値が最小となる場合の膜厚を採用することにより、その層数における最適な反射防止膜が得られる。

数1

概要

背景

従来、表示装置消費電力低減のために、外部が明るいときは太陽光や室内光等の外光照明光として使用し、外部が暗いときは表示装置に搭載された照明手段を使用するものがある。このような表示装置に、フロントライトを備えた反射型表示装置がある。

図27に示すように、フロントライトを備えた反射型液晶表示装置51は、反射型液晶パネル52と、液晶パネル52に対向するように配置されたフロントライト53とを備えている。フロントライト53は導光板54と、導光板54の一方の端面(入射面54a)と対向する位置に配置された光源55とを備えている。導光板54の液晶パネル52と対向する面(出射面54b)には反射防止膜56が設けられている。

導光板54の出射面54bと反対側の面54cには、入射面54aから入射した光を出射面54bへ向かうように反射させる溝部が形成されている。そして、光源55から出射されて入射面54aから導光板54に入射した光は、導光板54の内部を全反射しながら導波され、出射面54bから液晶パネル52に向かって出射される。

反射防止膜56は、光が導光板54内部から出射する際の出射面54bにおける反射を防止して、視認性を高める役割を果たす。そして、反射防止膜56を設計する際は、視感度の高い波長450nm〜650nmの反射率を低くしている。なお、視感度とは次の定義による。即ち、各波長毎の一定の光エネルギーを与えた場合の目で感じる明るさを視感度と呼ぶ。

特開2000−227502号公報には、複数の構成要素からなる光学薄膜が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を求める光学薄膜用最適化方法が提案されている。ここでは、光学薄膜としての反射防止膜の設計において、反射防止膜が所望の特性となるように、反射防止膜を構成する薄膜膜厚変数として最適化問題の解を求めている。評価関数としては入射角45度における所定波長の光の反射率の値を使用している。

また、特開2001−249953号公報には、光学薄膜の各構成要素を、遺伝的アルゴリズムを用いて最適化する光学薄膜の設計方法が提案されている。そして、光学薄膜(反射防止膜)の最適化を行った実施例が6層の膜を積層したものに関して示されている。評価関数として透過率や反射率等の光学特性値所望値からのずれを採用している。

概要

視認性を低下させずに限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得る。

次式の評価関数F(λ)を用いて、反射防止膜を構成する薄膜の膜厚を決定する。R(λ)は反射防止膜の反射率を表す関数、V(λ)は光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数、I(λ)は反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数である。mは正の実数。膜厚を変えて評価関数F(λ)の値を求め、その値が最小となる場合の膜厚を採用することにより、その層数における最適な反射防止膜が得られる。

目的

本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる表示装置用反射防止膜の設計方法、設計装置及びプログラムを提供することにある。第2の目的は輝線を有する光源を使用したときにも、視認性を低下させずに限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域の光量を、適切に低減させた反射率を有する反射防止膜を容易に得ることができる表示装置用反射防止膜の設計方法、設計装置及びプログラムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含む評価関数を用いて、反射防止膜を構成する薄膜膜厚を決定する表示装置用反射防止膜の設計方法

請求項2

前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む請求項1に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項3

前記評価関数は、次式F1(λ)で表され、mの値を所定の値に設定して、前記薄膜の膜厚を変えて前記F1(λ)の値を求め、該F1(λ)の値を極小とする膜厚を前記薄膜の膜厚に設定する請求項2に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項

ID=000004HE=010 WI=053 LX=0335 LY=1050ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

請求項4

光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む評価関数を用いて、前記反射防止膜を構成する薄膜の膜厚を決定する表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項5

前記反射防止膜は、反射型表示装置に搭載されるフロントライト用の導光板に設けられる反射防止膜である請求項4に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項6

前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む請求項4又は請求項5に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項7

前記評価関数は、次式F2(λ)で表され、mの値を所定の値に設定して、前記薄膜の膜厚を変えて前記F2(λ)の値を求め、該F2(λ)の値を極小とする膜厚を前記薄膜の膜厚に設定する請求項6に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項

ID=000005HE=010 WI=065 LX=0275 LY=2300ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

請求項8

前記mの値は2〜12である請求項3又は請求項7に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項9

前記反射防止膜を構成する薄膜の層数は8層以下である請求項8に記載の表示装置用反射防止膜の設計方法。

請求項10

反射防止膜を構成する薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とが設定された状態において、前記薄膜の膜厚を決定する表示装置用反射防止膜の設計装置であって、反射防止膜の設計条件である少なくとも前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とを設定する設定手段と、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ前記設定手段により設定された前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とに依存する評価関数を決定する評価関数決定手段と、前記評価関数決定手段により決定された評価関数を用い、前記薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値を演算する評価関数値演算手段と、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近い薄膜の膜厚を、設計すべき反射防止膜の薄膜の膜厚に決定する膜厚決定手段とを備えた表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項11

前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む請求項10に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項12

前記評価関数は次式F1(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する請求項11に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項

ID=000006HE=010 WI=053 LX=1235 LY=1700ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

請求項13

前記評価関数は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、導光板から反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む請求項10に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項14

前記反射防止膜は、反射型表示装置に搭載されるフロントライト用の導光板に設けられる反射防止膜である請求項13に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項15

前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む請求項13又は請求項14に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項16

前記評価関数は、次式F2(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する請求項15に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項

ID=000007HE=010 WI=065 LX=0275 LY=0450ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

請求項17

前記mの値は2〜12である請求項12又は請求項16に記載の表示装置用反射防止膜の設計装置。

請求項18

反射防止膜を構成する薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とが設定された状態において、前記薄膜の膜厚を決定する表示装置用反射防止膜の設計装置に使用されるプログラムであって、コンピュータを光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ設定手段により設定された前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とに依存する評価関数を決定する評価関数決定手段と、前記評価関数決定手段により決定された評価関数を用い、前記薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値を演算する評価関数値演算手段と、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近い薄膜の膜厚を設計すべき反射防止膜の薄膜の膜厚に決定する膜厚決定手段として機能させるためのプログラム。

請求項19

前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む請求項18に記載のプログラム。

請求項20

前記評価関数は次式F1(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する請求項19に記載のプログラム。

請求項

ID=000008HE=010 WI=053 LX=0335 LY=2100ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

請求項21

前記評価関数は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む請求項18に記載のプログラム。

請求項22

前記反射防止膜は、反射型表示装置に搭載されるフロントライト用の導光板に設けられる反射防止膜である請求項21に記載のプログラム。

請求項23

前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む請求項21又は請求項22に記載のプログラム。

請求項24

前記評価関数は、次式F2(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する請求項23に記載のプログラム。

請求項

ID=000009HE=010 WI=065 LX=1175 LY=0700ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

請求項25

前記mの値は2〜12である請求項20又は請求項24に記載のプログラム。

技術分野

0001

本発明は、表示装置用反射防止膜設計方法設計装置及びプログラム係り、詳しくは反射型表示装置に用いられる反射防止膜に好適な表示装置用反射防止膜の設計方法、設計装置及びプログラムに関するものである。

背景技術

0002

従来、表示装置消費電力低減のために、外部が明るいときは太陽光や室内光等の外光照明光として使用し、外部が暗いときは表示装置に搭載された照明手段を使用するものがある。このような表示装置に、フロントライトを備えた反射型表示装置がある。

0003

図27に示すように、フロントライトを備えた反射型液晶表示装置51は、反射型液晶パネル52と、液晶パネル52に対向するように配置されたフロントライト53とを備えている。フロントライト53は導光板54と、導光板54の一方の端面(入射面54a)と対向する位置に配置された光源55とを備えている。導光板54の液晶パネル52と対向する面(出射面54b)には反射防止膜56が設けられている。

0004

導光板54の出射面54bと反対側の面54cには、入射面54aから入射した光を出射面54bへ向かうように反射させる溝部が形成されている。そして、光源55から出射されて入射面54aから導光板54に入射した光は、導光板54の内部を全反射しながら導波され、出射面54bから液晶パネル52に向かって出射される。

0005

反射防止膜56は、光が導光板54内部から出射する際の出射面54bにおける反射を防止して、視認性を高める役割を果たす。そして、反射防止膜56を設計する際は、視感度の高い波長450nm〜650nmの反射率を低くしている。なお、視感度とは次の定義による。即ち、各波長毎の一定の光エネルギーを与えた場合の目で感じる明るさを視感度と呼ぶ。

0006

特開2000−227502号公報には、複数の構成要素からなる光学薄膜が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を求める光学薄膜用最適化方法が提案されている。ここでは、光学薄膜としての反射防止膜の設計において、反射防止膜が所望の特性となるように、反射防止膜を構成する薄膜膜厚変数として最適化問題の解を求めている。評価関数としては入射角45度における所定波長の光の反射率の値を使用している。

0007

また、特開2001−249953号公報には、光学薄膜の各構成要素を、遺伝的アルゴリズムを用いて最適化する光学薄膜の設計方法が提案されている。そして、光学薄膜(反射防止膜)の最適化を行った実施例が6層の膜を積層したものに関して示されている。評価関数として透過率や反射率等の光学特性値所望値からのずれを採用している。

発明が解決しようとする課題

0008

人間の目は光に対する感度が波長によって異なり、450〜650nmの波長に対する感度が高い。従って、この帯域での反射率を低減させた反射防止膜を設けることにより、表示装置の表示が見やすくなる。反射防止膜は通常、屈折率の大きな材料から成る薄膜と、屈折率の小さな材料から成る薄膜とを交互に積層した複数の薄膜で構成されている。そして、薄膜の層数を多くするほど広い帯域の波長に対して適正な反射率を有する反射防止膜を得ることができる。しかし、コスト等の関係で層数を自由に設定することは難しく、限られた層数で最適な反射率を有する反射防止膜を得ることが必要となる。

0009

特開2000−227502号公報及び特開2001−249953号公報には、評価関数を使用して反射防止膜の設計を行うことについては開示されているが、視感度を直接評価関数に反映させておらず、複数の波長における目標透過率を適宜設定して反射防止膜を設計している。従って、設計に従って作製した反射防止膜が、目に強く感じる帯域の光量を低減させた最適な反射率を有するものである保証はなく、試行錯誤で前記最適な反射率の反射防止膜を作製する必要がある。その結果、限られた層数で最適な反射率を有する反射防止膜を得るまでに、試作品の作製量が多くなり時間がかかる。また、両公報には、視感度を関数として反映させた評価関数を使用することを示唆する記載はなにもない。

0010

また、フロントライト用の導光板を備えた反射型表示装置では、光源として冷陰極管を使用することが多い。冷陰極管のスペクトル輝線を有するため、前記導光板から反射防止膜に入射する光の強度が特定波長において極端に強くなる部分が存在する。そのため、光源のスペクトルに起因する反射防止膜に入射する光のスペクトルを考慮しないと、適切な反射防止膜を得るのが難しくなる。また、光源像画面上に現れ、視認性が低下するという問題もある。

0011

本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる表示装置用反射防止膜の設計方法、設計装置及びプログラムを提供することにある。第2の目的は輝線を有する光源を使用したときにも、視認性を低下させずに限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域の光量を、適切に低減させた反射率を有する反射防止膜を容易に得ることができる表示装置用反射防止膜の設計方法、設計装置及びプログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

前記第1の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含む評価関数を用いて、反射防止膜を構成する薄膜の膜厚を決定する。

0013

この発明では、前記人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含む評価関数を用いて反射防止膜を設計するため、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる。光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)の代表的なものは、視感度関数である。ここで視感度関数とは、比視感度と波長の関係を示す関数である。比視感度とは国際証明委員会(ECI)で定めた、多数の人の視感度のデータを平均して、最大感度を1とする量である。従って、前記関数V(λ)として、例えば視感度関数を使用するのが好ましい。

0014

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む。この発明では、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0015

なお、本明細書、図面及び要約書において、反射防止膜の反射率とは、当該反射防止膜とそれに隣接する部材に対して、反射防止膜側からほぼ垂直に光を入射したときの反射率を意味する。

0016

請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記評価関数は、次式F1(λ)で表され、mの値を所定の値に設定して、前記薄膜の膜厚を変えて前記F1(λ)の値を求め、該F1(λ)の値を極小とする膜厚を前記薄膜の膜厚に設定する。

0017

ID=000010HE=010 WI=053 LX=0335 LY=0300
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

0018

この発明では、反射防止膜を構成する薄膜の層数及び材質(材料)の屈折率が設定されると前記評価関数F1(λ)が決定される。そして、膜厚を変えて前記評価関数F1(λ)の値を求め、その値が極小値となる場合の膜厚を採用することにより、その層数における最適な反射防止膜を得ることができる。

0019

前記第2の目的を達成するため、請求項4に記載の発明は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む評価関数を用いて、前記反射防止膜を構成する薄膜の膜厚を決定する。

0020

この発明では、前記人間の目の感度を表す関数V(λ)と、前記光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む評価関数を用いて反射防止膜を設計する。従って、輝線を有する光源を使用したときにも、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域の光量を適切に低減させた反射率を有する反射防止膜を容易に得ることができる。

0021

請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記反射防止膜は、反射型表示装置に搭載されるフロントライト用の導光板に設けられる反射防止膜である。

0022

フロントライト用の導光板を備えた反射型表示装置では、光源として冷陰極管を使用することが多い。冷陰極管のスペクトルは輝線を有するため、導光板から反射防止膜に入射する光の強度が特定波長において極端に強くなる部分が存在する。そのため、光源のスペクトルに起因する反射防止膜に入射する光のスペクトルを考慮しないと、適切な反射防止膜を得るのが難しくなる。また、光源像が画面上に現れ、視認性が低下する。しかし、この発明では人間の目の感度を表す関数V(λ)と、導光板から反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む評価関数を用いて反射防止膜の設計がなされるため、適切な反射防止膜を得ることができる。また、光源像が画面上に現れるのを防止することができる。

0023

請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の発明において、前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む。この発明では、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)・I(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0024

請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記評価関数は、次式F2(λ)で表され、mの値を所定の値に設定して、前記薄膜の膜厚を変えて前記F2(λ)の値を求め、該F2(λ)の値を極小とする膜厚を前記薄膜の膜厚に設定する。

0025

ID=000011HE=010 WI=065 LX=1175 LY=0700
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

0026

この発明では、反射防止膜を構成する薄膜の層数及び材質(材料)の屈折率が設定されると前記評価関数F2(λ)が決定される。そして、膜厚を変えて前記評価関数F2(λ)の値を求め、その値が極小値となる場合の膜厚を採用することにより、その層数における最適な反射防止膜を得ることができる。

0027

請求項8に記載の発明は、請求項3又は請求項7に記載の発明において、前記mの値は2〜12である。この発明では、適切な反射率の反射防止膜をより容易に得ることができる。

0028

請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記反射防止膜の薄膜の層数は8層以下である。この発明では、最多でも8層の層数で適切な反射率の反射防止膜を得ることができる。

0029

請求項10に記載の発明は、第1の目的を達成するための表示装置用反射防止膜の設計装置である。設計装置は反射防止膜を構成する薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とが設定された状態において、前記薄膜の膜厚を決定する。設計装置は反射防止膜の設計条件である少なくとも前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とを設定する設定手段を備えている。設計手段は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ前記設定手段により設定された前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とに依存する評価関数を決定する評価関数決定手段と、前記評価関数決定手段により決定された評価関数を用い、前記薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値を演算する評価関数値演算手段と、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近いような薄膜の膜厚を、設計すべき反射防止膜の薄膜の膜厚に決定する膜厚決定手段とを備えている。

0030

この発明では、反射防止膜の設計条件である少なくとも前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とが設定手段により設定される。光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ前記設定手段により設定された前記設計条件に依存する評価関数が、評価関数決定手段により決定される。次に前記評価関数を用い、前記薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値が、評価関数値演算手段により演算される。そして、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近いような薄膜の膜厚が、設計すべき反射防止膜の薄膜の膜厚に膜厚決定手段により決定される。従って、請求項1に記載の発明を実施するのに適している。

0031

請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む。この発明では、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0032

請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記評価関数は次式F1(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する。

0033

ID=000012HE=010 WI=053 LX=0335 LY=1400
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

0034

この発明では、反射防止膜を構成する薄膜の層数と、薄膜の材質又は屈折率とが設定されると、前記評価関数F1(λ)が決定される。そして、膜厚を変えて前記評価関数F1(λ)の値が演算され、その値が極小値となる場合の膜厚が薄膜の膜厚に決定される。従って、設定された層数における最適な反射防止膜を得ることができる。

0035

第2の目的を達成するため、請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記評価関数は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む。

0036

この発明では、輝線を有する光源を使用したときにも、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる。

0037

請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、前記反射防止膜は、反射型表示装置に搭載されるフロントライト用の導光板に設けられる反射防止膜である。この発明では、フロントライトを使用した反射型表示装置において、適切な反射防止膜を得ることができる。また、光源像が画面上に現れるのを防止することができる。

0038

請求項15に記載の発明は、請求項13又は請求項14に記載の発明において、前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む。この発明では、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)・I(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0039

請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の発明において、前記評価関数は、次式F2(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する。

0040

ID=000013HE=010 WI=065 LX=1175 LY=1100
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

0041

この発明では、反射防止膜を構成する薄膜の層数と、薄膜の材質又は屈折率とが設定されると前記評価関数F2(λ)が決定される。そして、膜厚を変えて前記評価関数F2(λ)の値が演算され、その値が極小値となる場合の膜厚が薄膜の膜厚に決定される。従って、設定された層数における最適な反射防止膜を得ることができる。

0042

請求項17に記載の発明は、請求項12又は請求項16に記載の発明において、前記mの値は2〜12である。この発明では、適切な反射率の反射防止膜をより容易に得ることができる。

0043

請求項18に記載の発明は、第1の目的を達成するため、反射防止膜を構成する薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とが設定された状態において、前記薄膜の膜厚を決定する表示装置用反射防止膜の設計装置に使用されるプログラムである。この発明では、コンピュータを光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ設定手段により設定された前記薄膜の層数と、前記薄膜の材質又は屈折率とに依存する評価関数を決定する評価関数決定手段と、前記評価関数決定手段により決定された評価関数を用い、前記薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値を演算する評価関数値演算手段と、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近い薄膜の膜厚を設計すべき反射防止膜の薄膜の膜厚に決定する膜厚決定手段として機能させる。

0044

この発明のプログラムを使用することにより、コンピュータを請求項10に記載の発明の設計装置として機能させることができ、請求項1に記載の発明を実施するのに適している。

0045

請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む。この発明では、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0046

請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の発明において、前記評価関数は次式F1(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する。

0047

ID=000014HE=010 WI=053 LX=0335 LY=1100
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。この発明では、設定された層数における最適な反射防止膜を得ることができる。

0048

第2の目的を達成するため、請求項21に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、前記評価関数は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、反射防止膜に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む。この発明では、輝線を有する光源を使用したときにも、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる。

0049

請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、前記反射防止膜は、反射型表示装置に搭載されるフロントライト用の導光板に設けられる反射防止膜である。この発明では、フロントライトを使用した反射型表示装置において、適切な反射防止膜を得ることができる。また、光源像が画面上に現れるのを防止することができる。

0050

請求項23に記載の発明は、請求項21又は請求項22に記載の発明において、前記評価関数は、前記反射防止膜の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む。この発明では、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)・I(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0051

請求項24に記載の発明は、請求項23に記載の発明において、前記評価関数は、次式F2(λ)で表され、前記膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値を極小とする膜厚を、前記薄膜の膜厚に決定する。

0052

ID=000015HE=010 WI=065 LX=1175 LY=0450
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。この発明では、設定された層数における最適な反射防止膜を得ることができる。

0053

請求項25に記載の発明は、請求項20又は請求項24に記載の発明において、前記mの値は2〜12である。この発明では、適切な反射率の反射防止膜をより容易に得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0054

(第1の実施の形態)以下、本発明をフロントライトを備えた反射型表示装置としての反射型の液晶表示装置の反射防止膜に具体化した第1の実施の形態を図1図13に従って説明する。図1は液晶表示装置の液晶パネルとフロントライトとの配置関係を示す模式図である。

0055

図1に示すように、液晶表示装置11は、反射型の液晶パネル12とその表示面側(図1における上面側)を覆うように配設されたフロントライト13とを備えている。フロントライト13は光を液晶パネル12に向かって出射する導光板14と、導光板14の入射面14aと対向して配置された光源15と、光源15の光を導光板14側へ反射させるリフレクター16とを備えている。

0056

光源15としては、冷陰極管が使用されている。導光板14は透明性の高い材料、例えばアクリル樹脂四角板状に形成されている。導光板14は、液晶パネル12に対向する面が出射面14bとなり、出射面14bには反射防止膜17が設けられている。導光板14の出射面14bと反対側の面14cには、入射面14aから入射した光を出射面14bへ向かうように反射させる溝部18が形成されている。溝部18は入射面14a側から入射面14aと対向する対向面14d側に向かって上昇傾斜する傾斜面18aと、入射面14a側から対向面14d側に向かって下降傾斜する光採取面18bとが交互に連なるように設けられている。そして、光源15から出射されて入射面14aから導光板14に入射した光は、導光板14の内部を全反射しながら導波され、出射面14bから液晶パネル12に向かって出射される。溝部18は一定ピッチで、実際にはそのピッチが1mm以下で多数形成されているが、図1では分かり易くするため、数を減らして模式的に図示している。

0057

図2に示すように、反射防止膜17は、屈折率の異なる材質で構成された複数の各薄膜17a,17bを積層して構成されている。この実施の形態では屈折率の大きな材質で形成された薄膜17aと、屈折率の小さな材質で形成された薄膜17bとが交互に積層されている。屈折率の小さな材質としては例えばSiO2(シリカ)が使用され、屈折率の大きな材質としては例えばTiO2(二酸化チタン)が使用される。各薄膜17a,17bの厚さは、反射防止膜17の反射率が人間の目に強く感じる帯域の光量を適切に低減させる値に設定されている。

0058

次に前記のように構成された反射防止膜17の設計方法について説明する。図3は人間の視感度が最も大きい波長550nm近傍の反射率を特に低くした反射防止膜Aの反射スペクトルの一例と、視感度を考慮しながら人間の可視帯域全体にわたって反射率が低くなるように設計した反射防止膜Bの反射スペクトルの一例である。反射防止膜A,Bとも基板上にTiO2,SiO2,TiO2,SiO2の順に薄膜が積層されて形成され、反射防止膜Aでは各薄膜の膜厚が22nm,27nm,78nm,93nmに形成され、反射防止膜Bでは各薄膜の膜厚が24nm,24nm,68nm,92nmに形成されている。このように同じ材質の組合せで、同じ層数の反射防止膜を形成した場合でも、各薄膜の膜厚の組合せによって反射防止膜の反射スペクトルが異なる。

0059

人間の目の感度は繊細で、同じ様な反射スペクトルの反射防止膜であっても、その反射防止膜を使用した表示装置の画像の視認状態の善し悪しを微妙に判断する。従って、単に反射防止膜の反射スペクトルを計算で求めても、その反射防止膜を実際の製品(表示装置)に組み込んで、目視により評価しなければ製品として良好か否かの判断が難しい。その結果、試作品を多数作製して試行錯誤で適切な反射防止膜を決める必要があった。

0060

この発明は、いちいち試作品を作製して目視による製品評価を行うことなく、適切な反射率を有する反射防止膜の設計を可能とする。反射防止膜17の設計は、光源15と、導光板14の材質と、反射防止膜17の層数及び反射防止膜を構成する各薄膜17a,17bの材質とが決定された後、その条件における最適な反射率を有する反射防止膜17を形成するための各薄膜17a,17bの膜厚をコンピュータを使用して決定することで行われる。

0061

図6は設計装置のブロック図である。設計装置19は、コンピュータ20、入力装置21及びディスプレイ22を備えている。コンピュータ20はCPU23、ROM24及びRAM25を備えており、各種プログラムの実行を行うCPU23は図示しない入出力インタフェースを介して入力装置21及びディスプレイ22に接続されている。

0062

ROM24には後述する評価関数を用いて反射防止膜17を構成する各薄膜17a,17bの膜厚を決定するプログラム、各薄膜17a,17bの材質の屈折率、光源15の発光スペクトル、及び導光板14の材質の透過率等のデータが記憶されている。

0063

コンピュータ20及び入力装置21は、反射防止膜の設計条件である少なくとも薄膜の層数と、各薄膜の材質又は屈折率とを設定する設定手段を構成する。コンピュータ20は、評価関数決定手段、評価関数値演算手段及び膜厚決定手段を構成する。評価関数決定手段は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ前記設定手段により設定された前記薄膜の層数と、各薄膜の材質又は屈折率とに依存する評価関数を決定する。評価関数値演算手段は、前記評価関数決定手段により決定された評価関数を用い、各薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値を演算する。膜厚決定手段は、前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近いような各薄膜の膜厚を設計すべき反射防止膜17の各薄膜17a,17bの膜厚に決定する。

0064

コンピュータ20は評価関数F2(λ)として次式(1)を使用して膜厚を決定する。

0065

ID=000016HE=010 WI=078 LX=1110 LY=1350
ここで、R(λ)は反射防止膜17の反射率を表す関数、V(λ)は光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数、I(λ)は導光板14から反射防止膜17に入射する光のスペクトルを表す関数である。また、mは正の実数、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。即ち、コンピュータは、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含む評価関数F2(λ)を用いて、反射防止膜17を構成する各薄膜17a,17bの厚さを決定する。評価関数F2(λ)は、反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む。この実施の形態では、評価関数F2(λ)は、導光板14から反射防止膜17に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)も引数として含む。

0066

なお、この実施の形態では前記関数V(λ)として視感度関数が使用される。ここで視感度関数とは、波長λと比視感度との関係を表す関数である。視感度関数は図4に示すように波長550nm付近極大を有する曲線となる。また、光源15となる冷陰極管の発光スペクトルは図5に示すように、所々に輝線を有する曲線となる。

0067

次に図7フローチャートに従って、設計手順をより詳細に説明する。先ず反射防止膜の設計条件である、導光板14の材質と、光源15の種類と、評価関数F2(λ)のmの値と、薄膜の層数及び各薄膜の材質とを設定する。この設定は入力装置21を使用して行われる。前記入力装置21による設計条件の設定は、入力装置21で文字数値直接入力するか、ディスプレイ22に表示された名称や数値を選択することにより行われる。

0068

前記設計条件の設定が完了すると、その状態からコンピュータ20は所定のプログラムに従って適切な反射防止膜17を構成する各薄膜17a,17bの膜厚を決定する処理を開始する。

0069

コンピュータ20はステップS1で、前記設定された設計条件と、ROM24に記憶された各薄膜17a,17bの材質等についてのデータとに基づいて前記関数R(λ)を決定する。また、導光板14の材質及び使用する光源15により、導光板14から反射防止膜17に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)をROM24に記憶されたデータに基づいて決定する。次にステップS2でコンピュータ20は、前記両関数及び視感度関数から評価関数F2(λ)を決定する。このステップS1及びステップS2の処理を行う段階で、コンピュータ20は、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含み、かつ前記設定手段により設定された前記薄膜の層数と、各薄膜の材質又は屈折率とに依存する評価関数を決定する評価関数決定手段として機能する。

0070

次にステップS3でコンピュータ20は、前記式(1)のmの値を設定された値に設定し、そのmの値において各薄膜17a,17bの膜厚dを変えて評価関数F2(λ)の値を求める。膜厚dの変更は、例えば、各薄膜毎に1nm間隔で行われる。評価関数F2(λ)の積分範囲は、400〜700nmである。このステップS3の処理を行う段階で、コンピュータ20は前記評価関数決定手段により決定された評価関数を用い、薄膜の膜厚を変えて該評価関数の値を演算する評価関数値演算手段として機能する。

0071

次にステップS4でコンピュータ20は、評価関数F2(λ)の値を最小にするような膜厚dを各薄膜17a,17bの膜厚に決定する。以上により、反射防止膜17の設計が完了する。このステップS4の処理を行う段階で、コンピュータ20は前記評価関数値演算手段により演算された評価関数値が目標に最も近いような各薄膜の膜厚を、設計すべき反射防止膜の各薄膜の膜厚に決定する膜厚決定手段として機能する。

0072

基板としてアクリル樹脂を使用し、該基板上に第1膜(TiO2)、第2膜(SiO2)、第3膜(TiO2)及び第4膜(SiO2)の順に薄膜を4層積層した反射防止膜17のモデルについて評価を行った。前記式(1)の評価関数F2(λ)を使用するとともに、mの値を1/2、1、2、4、8、12、16、20に設定した場合について、それぞれ評価関数F2(λ)を最小にする膜厚の組合せを求めたところ、表1に示す組合せが得られた。mの値によって、膜厚の組合せが異なる。

0073

ID=000017HE=065 WI=092 LX=0590 LY=1650
また、前記表1に示す膜厚の各薄膜17a,17bを組合せた各反射防止膜17の反射率を図8図11に示す。なお、各図には対応するmの値を示している。

0074

前記膜厚の各薄膜17a,17bを組合せた反射防止膜17を備えた導光板14を作製し、液晶表示装置11に組み込んで、相対評価を目視による官能評価で行った。結果を図12(a)に示す。相対評価は、8種類のサンプルについて、最良のものを8点、以下順に1点ずつ減点して最も悪いものを1点とし、複数の観察者による評価の平均点で評価した。その結果、点数平均値は、m=2〜12で大きく、m=2〜12とした評価関数F2(λ)が評価関数として好ましく、m=4〜8がより好ましいことが分かった。

0075

また、同様にして各反射防止膜17について、その反射防止膜17を備えた液晶表示装置11の製品としての絶対評価を官能評価により行った。結果を図12(b)に示す。絶対評価は、前記8種類のサンプルについて、極めて良好:4点、良好:3点、普通:2点、劣る:1点、不可:0点とし、複数の観察者による評価の平均点で評価した。その結果、点数の平均値は、m=2〜12で大きく、製品としてOKのレベルであることが分かった。なお、表1に、両評価結果を合わせて示した。

0076

これらの反射防止膜17に対して、m=8の場合の評価関数値を規格化して比較するため、次の(2)式の値を計算した。結果を図13グラフに示した。なお、図13縦軸は(2)式の値、横軸は膜厚決定の際のmの値を示す。その結果、m=2〜12では、この値が0.175以下であった。従って、(2)式の値が0.175以下であることが、製品としてOKのレベルにあることの目安になることが分かった。

0077

ID=000018HE=020 WI=069 LX=0255 LY=0950
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

0078

次に前記のように構成された液晶表示装置11の作用について説明する。液晶表示装置11は、外部が明るいときは太陽光や室内光等の外光を使用し、外部が暗いときは光源15からの光を使用する。外光は導光板14に出射面14bと対向する面14c側から入射し、出射面14bから出射して液晶パネル12を照射する。

0079

光源15の光を使用する場合は、入射面14aから導光板14に入射した光は導光板14内を導波される。そのうち、光採取面18bに到達した光は、出射面14bに対して垂直に近い角度で出射面14bの方向に全反射し、出射面14bから出射する。液晶パネル12を照射した光は液晶パネル12で反射し、再び導光板14に入射して導光板14を透過し、出射面14bと対向する面14cから出射し、目で視認される。導光板14に反射防止膜17が設けられているため、画像の視認性が向上する。

0080

この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含む評価関数を用いて、反射防止膜17を構成する各薄膜17a,17bの厚さを決定する。従って、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜17を容易に得ることができる。また、従来の反射防止膜に比較して、反射光がバランスのとれた白色光となるように反射防止膜の設計ができ、視認性が良くなる。

0081

(2) 前記評価関数は、反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む。従って、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映する前記積R(λ)・V(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜17の設計がなされるため、より適切な反射防止膜17を得ることができる。

0082

(3) 光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)と、導光板14から反射防止膜17に入射する光のスペクトルを表す関数I(λ)とを引数として含む評価関数を用いて、前記反射防止膜17を構成する各薄膜17a,17bの膜厚を決定する。従って、輝線を有する光源15を使用したときにも、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜17を容易に得ることができる。

0083

(4)反射防止膜17は、反射型表示装置としての液晶表示装置11に搭載されるフロントライト用の導光板14に設けられる反射防止膜17である。従って、光源15として可視領域に輝線を有する蛍光管を使用しても、適切な反射防止膜17を得ることができるとともに、光源像が表示装置の画面上に現れるのを防止することができる。

0084

(5) 前記評価関数は、反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む。従って、使用者が感じる反射光の明るさを直接反映するR(λ)・V(λ)・I(λ)を考慮した評価関数を使用して反射防止膜の設計がなされるため、より適切な反射防止膜を得ることができる。

0085

(6) 前記評価関数として前記式(1)が使用される。そして、mの値を決め、膜厚を変えて前記評価関数F2(λ)の値を求め、その値が最小値となる場合の膜厚を採用することにより、その層数における最適な反射防止膜17が得られる。従って、多数の試作品を実際に作製して試行錯誤で最適な反射防止膜17を決定する工程を設けずに、コンピュータ20による演算で簡単にその層数における最適膜厚を決定することができる。

0086

(7) 前記mの値を2〜12、好ましくは4〜8に設定することで、適切な反射率の反射防止膜17をより容易に得ることができる。
(8) 光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)として視感度関数を使用しているため、該関数V(λ)として適切な関数を容易に設定できる。

0087

(第2の実施の形態)次に第2の実施の形態を図14図18に従って説明する。この実施の形態は、反射防止膜17を設計する際に、光源15のスペクトルを考慮せず、評価関数は、反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む。そして、設計装置19は基本的に前記実施の形態のものと同じで、反射防止膜17を構成する薄膜の膜厚を決定する際に使用する評価関数が異なる。この実施の形態では評価関数F1(λ)として次式(3)が使用される。また、反射防止膜の設計条件として、評価関数F1(λ)のmの値と、薄膜の層数及び各薄膜の材質とが設定される。

0088

ID=000019HE=010 WI=067 LX=0265 LY=0550
ここでmは正の実数、また、式中のa,bはそれぞれ、反射防止膜を設計する際に対象とする波長帯域の下限及び上限である。

0089

また、設計条件が設定された状態からコンピュータ20が、反射防止膜17を構成する各薄膜の膜厚を決定する処理プログラムが前記実施の形態と若干異なる。即ち、図7のフローチャートのステップS1において、前記設定された設計条件と、ROM24に記憶されたデータとに基づいて各薄膜17a,17bの材質に対応する前記関数R(λ)が決定される。そして、ステップS2で、前記関数R(λ)及び視感度関数から前記式(3)の評価関数F1(λ)が決定される。

0090

従って、この実施例の設計装置19では、設計条件として評価関数F1(λ)のmの値と、薄膜の層数及び各薄膜の材質とが設定されると、コンピュータ20による各薄膜の膜厚を決定する処理が、前記実施の形態と同様に実行される。

0091

前記実施の形態と同様に、基板としてアクリル樹脂を使用し、該基板上に第1膜(TiO2)、第2膜(SiO2)、第3膜(TiO2)及び第4膜(SiO2)の順に薄膜を4層積層した反射防止膜17のモデルについて式(3)を使用して評価を行った。mの値を1/2、1、2、4、8、12、16、20に設定した場合について、それぞれ評価関数F1(λ)を最小にする膜厚の組合せを求めたところ、表2に示す組合せが得られた。

0092

ID=000020HE=065 WI=092 LX=0590 LY=1200
また、前記表2に示す膜厚の各薄膜17a,17bを組合せた各反射防止膜17の反射率を図14図17に示す。なお、各図には対応するmの値を示している。

0093

前記厚さの各薄膜17a,17bを組み合せた反射防止膜17を備えた表示装置用再表面保護部材を作製し、液晶表示装置11の表示面側に実装して、前記実施の形態と同じ相対評価及び絶対評価を行った。表2に両評価結果を合わせて示した。また、mと相対評価の平均点の関係を図18(a)に、mと絶対評価の平均点の関係を図18(b)に示す。その結果、前記実施の形態と同様に、点数の平均値は、m=2〜12で大きく、m=2〜12とした評価関数F1(λ)が評価関数として好ましく、m=4〜8がより好ましいことが分かった。また、m=2〜12で、製品としてOKのレベルであることが分かった。

0094

この実施の形態では前記実施の形態の(1)、(2)及び(7)の効果の他に次の効果を有する。
(9)光源15のスペクトルを考慮せず、反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む評価関数を使用して反射防止膜の設計を行うため、設計条件の設定及び演算が簡単になる。

0095

(第3の実施の形態)次に第3の実施の形を説明する。この実施の形態では反射防止膜17を構成する各薄膜17a,17bの層数を5層にした点と、各薄膜17a,17bの材質をSiO2とTiO2との組合せに代えてSiO2とOH5との組合せとした点とが大きく異なる。ここでOH5はZrO2(酸化ジルコニウム)にTiO2を添加した蒸着材料((株)オプトロン製)である。基板上に第1膜(SiO2)、第2膜(OH5)、第3膜(SiO2)第4膜(OH5)、第5膜(SiO2)の順に薄膜を5層積層した反射防止膜17のモデルについて評価を行った。

0096

評価関数として光源15のスペクトルを考慮した前記式(1)の評価関数F2(λ)を使用した場合と、光源15のスペクトルを考慮しない前記式(3)の評価関数F1(λ)を使用した場合について、第1の実施の形態と同様にして反射防止膜17を設計し作製した。その結果、m=2〜12とした評価関数F1(λ),F2(λ)が評価関数として好ましく、m=4〜8がより好ましいことが分かった。また、m=2〜12で、製品としてOKのレベルであることが分かった。

0097

mの値を1/2、1、2、4、8、12、16、20に設定した場合について、式(1)の評価関数F2(λ)を最小にする各反射防止膜17の反射率を図19図22に示す。また、式(3)の評価関数F1(λ)を最小にする各反射防止膜17の反射率を図23図26に示す。

0098

実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)と、前記関数I(λ)との積R(λ)・V(λ)・I(λ)を引数として含む評価関数は、式(1)に限らず、式(1)に係数掛けたり、適宜変形した式を使用してもよい。例えば、式(1)の逆数やあるいは式(1)にマイナスの係数を掛けたものを評価関数としてもよい。この場合、mの値を設定し、膜厚を変更して評価関数F(λ)の値を計算し、その値が最大となるときの膜厚を反射防止膜17を形成する薄膜の膜厚に決定する。

0099

○反射防止膜17の反射率を表す関数R(λ)と、前記関数V(λ)との積R(λ)・V(λ)を引数として含む評価関数は、式(3)に限らず、式(3)に係数を掛けたり、適宜変形した式を使用してもよい。例えば、式(3)の逆数やあるいは式(3)にマイナスの係数を掛けたものを評価関数としてもよい。この場合、mの値を設定し、膜厚を変更して評価関数F(λ)の値を計算し、その値が最大となるときの膜厚を反射防止膜17を形成する薄膜の膜厚に決定する。

0100

○評価関数F(λ)の値を演算して、薄膜の膜厚を決定する際、1nm間隔で膜厚を変更して評価関数F(λ)の値を演算する代わりに、それより大きな間隔あるいは小さな間隔で膜厚を変更して評価関数F(λ)の値の演算を行ってもよい。また、可能であれば解析的に評価関数Fn(λ)を最小又は極小にする様な薄膜の膜厚を求めてもよい。但し、n=1〜2である。

0101

〇反射防止膜を設計する際に、評価関数Fn(λ)(n=1〜2)を必ずしも大域的に最小にする各薄膜の膜厚を求める必要はなく、局所的に最小(極小)にする各薄膜の膜厚を求めてもよい。

0102

○評価関数F(λ)の値を演算して、薄膜の膜厚を決定する際、評価関数F(λ)の値が目標値になる際の膜厚を形成すべき反射防止膜を構成する薄膜の膜厚に決定することに限らない。例えば、演算回数を十分大きな値にした場合は、所定回数演算した中で評価関数F(λ)の値が目標値に最も近いときの膜厚を前記薄膜の膜厚に決定してもよい。

0103

○評価関数の引数の一つである関数V(λ)は、視感度関数に限らず、光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数であればよい。
○反射防止膜17を構成する薄膜の層数は4層や5層に限らず、コスト的に8層以下であればよい。

0104

○反射防止膜17を構成する薄膜の層数は複数に限らず、1層であってもよい。
○ 反射防止膜17を構成する各薄膜の材質は、SiO2、TiO2、OH5に限らず、他の材質、例えば屈折率の小さな材質としてMgF2等を使用したり、屈折率の大きな材質としてZrO2、ZnS、Ta2O5等を使用してもよい。

0105

○ 光の波長λに対する人間の目の感度を表す関数V(λ)を引数として含む評価関数を用いて、反射防止膜を構成する薄膜の膜厚を決定する場合、式(1)あるいは式(3)以外の評価関数を使用してもよい。また、評価の際の目標は、必ずしも評価関数を極小や極大とするものに限らず、評価関数の値を別の所定の値にするときの膜厚を薄膜の膜厚に設定してもよい。

0106

○反射防止膜の設計条件を設定する際、各薄膜の材質を入力する代わりに、各層の屈折率を入力してもよい。この場合、ROM24に各薄膜の材質と屈折率との関係を示すデータを記憶させておく必要がない。

0107

○反射防止膜17を設計するプログラムはコンピュータ20のROM24に記憶させておく構成に限らず、フロッピー登録商標ディスクCD−ROM等の記録媒体に記録しておき、記録媒体に記録されたプログラムを読み出して使用する構成としてもよい。

0108

○反射防止膜を形成する薄膜の材質又は屈折率、光源の発光スペクトル及び導光板14の材質の透過率等のデータはROMに記憶させておく代わりに、都度フロッピーディスクやCD−ROM等の他の記憶媒体キーボード等から入力してもよい。

0109

〇導光板14に鋸歯状の溝部18に代えて、V字状の溝部18を形成してもよい。
〇 導光板14の出射面14bと反対側の面14cに採光部として溝部18を形成する代わりに、多数のドットや凹部を形成してもよい。ドットや凹部は円錐状や角錐状等に形成される。

0110

○導光板14は、その厚さがほぼ一定、即ち出射面14bと、出射面14bに対向する面14cとがマクロ的に見て平行に形成された平板型導光板に限らず、その厚さが、マクロ的に見て入射面14a側から対向面14d側に向かって次第に薄くなるように形成された楔型導光板でもよい。楔型導光板の方が輝度を均一に保ち易い。

0111

○導光板14は、出射面14bに対向する面14cが傾斜するのではなく、出射面14bが傾斜していてもよい。即ち、出射面14bに対向する面14cが液晶パネル12と平行になり、入射面14aと、面14cとがほぼ直角をなす。そして、入射面14a側からその対向面側に向かって、出射面14bと対向する面14cに対し、出射面14bが近づくように傾斜する。

0112

○導光板14を構成する材料として、アクリル樹脂等の透明樹脂に代えて、無機ガラスを使用してもよい。しかし、軽量化及び加工性の観点から透明樹脂の方が好ましい。

0113

○ 溝部18のピッチは一定でなくてもよい。
○光源15として冷陰極管を導光板14の入射面14aと対向して配置する代わりに、入射面14aと対向して複数のLEDを配置してもよい。また、特開2000−11723号公報に開示されたような構成、即ちLED等の点状光源から出射された光を線状に変換する導光体を備えた構成の線状光源を使用してもよい。

0114

○液晶表示装置11に限らず、他の表示装置に適用してもよい。前記実施の形態から把握できる発明(技術的思想)について、以下に記載する。

0115

(1) 請求項18〜請求項25のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
(2) 請求項1〜請求項25のいずれか一項に記載の発明において、前記関数V(λ)として視感度関数が使用されている。

発明の効果

0116

以上詳述したように請求項1〜請求項25に記載の発明によれば、限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる。また、請求項4〜請求項7、請求項13〜請求項16及び請求項21〜請求項24に記載の発明によれば、輝線を有する光源を使用したときにも、視認性を低下させずに限られた層数において、人間の目に強く感じる帯域での反射率を低減させた反射防止膜を容易に得ることができる。

図面の簡単な説明

0117

図1一実施の形態の液晶表示装置の模式図。
図2反射防止膜の模式断面図。
図3反射防止膜の反射スペクトル図。
図4視感度曲線を示す線図。
図5冷陰極管の発光スペクトルを示す線図。
図6設計装置のブロック図。
図7設計手順を示すフローチャート。
図84層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図94層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図104層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図114層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図12(a),(b)は4層で光源を考慮して設計した反射防止膜の官能評価結果を示すグラフ。
図13反射防止膜の製品としての適否判断基準を示すグラフ。
図144層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図154層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図164層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図174層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図18(a),(b)は4層で光源を考慮せずに設計した反射防止膜の官能評価結果を示すグラフ。
図195層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図205層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図215層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図225層で光源を考慮して設計した反射防止膜の反射スペクトル。
図235層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図245層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図255層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図265層で光源を考慮しない反射防止膜の反射スペクトル。
図27液晶表示装置の模式図。

--

0118

14…導光板、17…反射防止膜、17a,17b…薄膜、19…設計装置、20…設定手段を構成するとともに評価関数決定手段、評価関数値演算手段及び膜厚決定手段を構成するコンピュータ、21…設定手段を構成する入力装置。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ