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技術 レール削正計画の支援装置

出願人 近鉄グループホールディングス株式会社
発明者 番匠谷隆上田光男仲尾浩高田憲一
出願日 2002年2月5日 (18年10ヶ月経過) 出願番号 2002-028319
公開日 2003年8月19日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-232002
状態 特許登録済
技術分野 軌道敷設、保線機械
主要キーワード ブレーキ区間 実測形状 削除量 削除面 レール状態 閉曲面 作業回数 脱線事故
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年8月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

目標とする形状ラインを実現するに最適な削正計画立案できる支援装置を提供する。

解決手段

削正作業によって除去されるレール削除量を記憶している参照データベースDB1と、削正対象となるレールの現状の表面形状を記憶している実測データベースDB2と、前記両データベースのデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとで構成される。実測データに基づいて現状のレールの表面形状を表示し、その表示内容との関係で目標形状を特定させ(ST0)、使用する砥石や削正位置に基づいて参照データベースDB1を参照し、一回の削正作業後のレール状態を算出して、レールの現状の表面形状を修正する(ST5)。

概要

背景

レール上を列車が通過すると、レール頭部と車論との接触部には不可避的に磨耗や損傷が発生することになる。そして、この磨耗が波状に発生すると、その区間では、レールと車輪との接触音が「ガガガッ」と変化することになり、乗客にも認識されるところとなる。なお、この波状磨耗は、列車のブレーキ区間及び力行区間急曲線区間に多発することがあり、列車通過数が累積されるに従って磨耗の程度が深くなり、騒音軌道狂いの原因となっている。

一方、小さな凹凸や傷であっても、高速通過する列車では、騒音が大きくなるとともに軌道狂いが発生し易くなるなどの問題が発生し、更にこの傷が深くなるとレール折損というような最悪の状況も考えられる。

また、そもそも、鉄道車両のレールが不規則に磨耗すると、レールと車輪と当接位置が本来の位置から大きくずれる可能性もあり、このような場合には脱線事故の原因ともなり兼ねない。

そのため、レール頭頂面表層に発生する疲労損傷対策が必要となり、レールの疲労した部分を削り取ってレール表面平滑化するとともに、レール傷を除去することによってレール寿命延伸を図る方法が採られてきた。この補修作業レール削正と呼ばれており、回転する砥石によって、走行中にこの作業を行うレール削正車が用いられている。

ところで、このようなレール削正には、レール表面の形状を正確に把握することが先ず必要であり、出願人は先に特許2000−150044号に係る断面形状の測定装置を提案している。この装置によれば、レール断面形状を正確に把握することで、レール削正作業の対象とすべき場所を特定することが可能となる。

概要

目標とする形状ラインを実現するに最適な削正計画立案できる支援装置を提供する。

削正作業によって除去されるレールの削除量を記憶している参照データベースDB1と、削正対象となるレールの現状の表面形状を記憶している実測データベースDB2と、前記両データベースのデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとで構成される。実測データに基づいて現状のレールの表面形状を表示し、その表示内容との関係で目標形状を特定させ(ST0)、使用する砥石や削正位置に基づいて参照データベースDB1を参照し、一回の削正作業後のレール状態を算出して、レールの現状の表面形状を修正する(ST5)。

目的

この発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、目標とする形状ラインを実現するに最適な削正計画を立案できる支援装置を提供することを課題とする。また、限られた作業時間内に削正作業を終えることができるか否かを簡易に判定することができる支援装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

砥石による一回の削正作業によって除去されるレール削除量を記憶している第1データベースDB1と、削正対象となるレールの現状の表面形状を記憶している第2データベースDB2と、前記両データベースのデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとを設け、前記第2データベースから読み出したデータに基づいて、現状のレール表面の断面形状を示し、その形状との関係で目標形状を特定させる特定手段(ST0)と、使用する砥石と削正位置の情報に基づいて前記第1データベースを参照し、一回の削正作業後のレール形状を算出する算出手段(ST4,ST5)とを備えることを特徴とするレール削正計画支援装置

請求項2

前記算出手段の算出結果に基づいてレール表面の断面形状を修正し、修正後のレール表面の断面形状を特定するデータを記憶する記憶手段(ST8)を更に備え、前記修正後のレール表面の断面形状に基づき、前記算出手段(ST4,ST5)の動作を再度実行させるようにしている請求項1に記載の支援装置。

請求項3

前記算出手段によって算出されたレール状態を、前記特定手段(ST0)によって特定された目標形状と対比する対比手段(ST1,ST2)を更に備え、両者の差異所定値を下回った場合には、動作を終えるようにしている請求項2に記載の支援装置。

請求項4

前記算出手段による算出結果の適否を判定する判定手段(ST6)を更に備え、目標形状を越えて削正していない限り、前記算出手段の実行における砥石情報、及び削正位置情報を記憶するようにしている請求項1〜3の何れかに記載の支援装置。

請求項5

削正対象となるレールの現状の表面形状を記憶しているデータベースと、前記データベースのデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとを設け、前記データベースから読み出したデータに基づいて、現状のレール表面の断面形状を示し、その形状との関係で目標形状を特定させる特定手段(ST10)と、現状のレール表面の断面形状と目標形状とで形成される閉曲線内の面積を複数領域に区分し、各領域毎の面積を算出する分割手段(ST11)と、前記各領域毎の面積と、予め特定されている各領域毎の一回当りの削正量とに基づいて、必要な削正回数を算出する回数算出手段(ST12)と、前記回数算出手段の算出結果に基づいて、許容時間内に作業を完了できるか否かを判定する適否判定手段(ST13,ST14)とを備えることを特徴とするレール削正計画の支援装置。

技術分野

0001

本発明は、レール必要量だけ研削する場合に、最適な削正計画を指示できる支援装置に関し、特に鉄道車両レール削正計画に好適に適用されるものである。

背景技術

0002

レール上を列車が通過すると、レール頭部と車論との接触部には不可避的に磨耗や損傷が発生することになる。そして、この磨耗が波状に発生すると、その区間では、レールと車輪との接触音が「ガガガッ」と変化することになり、乗客にも認識されるところとなる。なお、この波状磨耗は、列車のブレーキ区間及び力行区間急曲線区間に多発することがあり、列車通過数が累積されるに従って磨耗の程度が深くなり、騒音軌道狂いの原因となっている。

0003

一方、小さな凹凸や傷であっても、高速通過する列車では、騒音が大きくなるとともに軌道狂いが発生し易くなるなどの問題が発生し、更にこの傷が深くなるとレール折損というような最悪の状況も考えられる。

0004

また、そもそも、鉄道車両のレールが不規則に磨耗すると、レールと車輪と当接位置が本来の位置から大きくずれる可能性もあり、このような場合には脱線事故の原因ともなり兼ねない。

0005

そのため、レール頭頂面表層に発生する疲労損傷対策が必要となり、レールの疲労した部分を削り取ってレール表面平滑化するとともに、レール傷を除去することによってレール寿命延伸を図る方法が採られてきた。この補修作業はレール削正と呼ばれており、回転する砥石によって、走行中にこの作業を行うレール削正車が用いられている。

0006

ところで、このようなレール削正には、レール表面の形状を正確に把握することが先ず必要であり、出願人は先に特許2000−150044号に係る断面形状の測定装置を提案している。この装置によれば、レール断面形状を正確に把握することで、レール削正作業の対象とすべき場所を特定することが可能となる。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、レール削正の対象となるレールの設置場所が特定されたとしても、最適な状態に削正できるか否かは、経験的なに頼るしかなく、最適な研削が実現できない可能性もあった。また、削正作業は、最終電車が通過した後、始発電車が走り始めるまでの限られた時間(例えば3時間)に完了させる必要があり、中途半端な段階で削正作業を中断させたのでは、却ってトラブルの原因になり兼ねない。

0008

この発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、目標とする形状ラインを実現するに最適な削正計画を立案できる支援装置を提供することを課題とする。また、限られた作業時間内に削正作業を終えることができるか否かを簡易に判定することができる支援装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

上記の課題を解決するため、本発明に係るレール削正計画の支援装置は、各砥石による一回の削正作業によって除去されるレールの削除量を記憶している第1データベースDB1と、削正対象となるレールの現状の表面形状を記憶している第2データベースDB2と、前記両データベースのデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとを設け、前記第2データベースから読み出したデータに基づいて、現状のレール表面の断面形状を示し、その形状との関係で目標形状を特定させる特定手段(ST0)と、使用する砥石と削正位置の情報に基づいて前記第1データベースを参照し、一回の削正作業後のレール形状を算出する算出手段(ST4,ST5)とを備えている。

0010

また、本発明に係るレール削正計画の支援装置は、削正対象となるレールの現状の表面形状を記憶しているデータベースと、前記データベースのデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとを設け、前記データベースから読み出したデータに基づいて、現状のレール表面の断面形状を示し、その形状との関係で目標形状を特定させる特定手段(ST10)と、現状のレール表面の断面形状と目標形状とで形成される閉曲線内の面積を複数領域に区分し、各領域毎の面積を算出する分割手段(ST11)と、前記各領域毎の面積と、予め特定されている各領域毎の一回当りの削正量とに基づいて、必要な削正回数を算出する回数算出手段(ST12)と、前記回数算出手段の算出結果に基づいて、許容時間内に作業を完了できるか否かを判定する適否判定手段(ST13,ST14)とを備えている。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明に関連する削正車両EQの一例について、その概略平面図を図示したものである。後述するレール削正計画の支援装置DETは、図1のような削正削正車両EQのレール研削(削正)量をシミュレーションして、最適な削正計画を構築するものである。

0012

図1の削正車両EQは、エンジン室を備えた動力車Aと、運転室付き削正車Bと、中央に位置する削正車Cとが連結されて構成されている。この削正車両EQは、鉄道レールRLを研削しつつ移動するが、この実施例では、レールRLを削正する16個の砥石GR1〜GR16が配置されている。

0013

図1のI−I線で切断した概略側面図(図2)に示すように、各砥石GRは、駆動モータMによって回転されつつ左右のレールRLに当接されるが、砥石の当接角度θは、任意に設定可能に構成されている。なお、当接角度θは、レール表面の接線と水平線L−Lとが形成する角度を意味している(図2参照)。

0014

先に説明したように、この削正車EQには、合計16個の砥石GR1〜GR16が設置されているが、車両進行方向の前後に隣接する2つの砥石は同一の当接角度θに設定されるようになっている。そのため、この実施例の削正車両EQでは、最大4つの異なる当接角度θ1〜θ4に設定され、左右のレールRL,RLが、それぞれ4つの方向から削正されることになる。

0015

レールRLの一回当りの削正量は、砥石の種類、レールの種類、レールの表面形状、砥石の削正圧力などをパラメータとして変化するが、各レールRLの削正量は、砥石の種類iと削正圧力jとを特定して、レールの種類毎にデータベース化されている。なお、データベースを構成する個々の削正テーブルTBL(i,j)は、理論的にシミュレーションされ且つ実験的に検証されたものである。

0016

以下、削正テーブルTBL(i,j)の作成方法から説明する。本来、レールの表面は、異なる曲率半径を有する複数の曲面が滑らかに連続して構成されているが、レール表面各部の微妙な摩耗相違に係わらず、全体として各部の曲率半径は変化しないと擬制することができる。例えば、図3に例示するレールRLの場合には、曲率半径13mmの第1部R1と、曲率半径80mmの第2部R2と、曲率半径300mmの第3部R3とからなるが、使用による摩耗状況に係わらず、各部R1,R2,R3は、常に元の曲率半径を維持するものと簡略化することができる。

0017

図4は、このような前提で作成された特定の削正テーブルTBL(i,j)の内容をグラフ化して表現したものである。各削正テーブルTBL(i,j)では、特定の曲率半径rを有する削正対象部分について、砥石とレールとの接触幅(レール表面の接線方向の削正幅L)を横軸にし、所定の削正圧力による一回の削正で削り取られる削正量Sを縦軸にしている。

0018

先に説明したように、図4に示す削正量Sは、切除されるレール断面の削除面積で表わしている(図5参照)。図4グラフを例にとると、曲率半径13mmのレール表面は、砥石との接触幅がL0(=0.2mm)の状態で削正すると、S0(=0.5mm2程度)の面積が削除される。同じ場所を次に削正する場合には、砥石との接触幅がL1に増加するが(図5参照)、実験結果によれば、削正断面積Sは徐々に飽和し、やがて、図4に示すように削正断面積Sは接触幅に係わらずほぼ一定状態となる。

0019

図6は、本実施例に係る研削計画の支援装置DETの構成を示すブロック図である。この支援装置DETは、図4のような削正テーブルTBLを備える参照データベースDB1と、鉄道レールの現状の表面形状を蓄積している実測データベースDB2と、データベースDB1,DB2のデータに基づいてシミュレーション動作を実現するコンピュータPCとで構成されている。

0020

鉄道レールの表面形状は、削正作業に先だって実際に測定されるが、好適には、特願2000−15004号に開示された「断面形状の測定装置」が使用される。この測定装置によれば、原点からの放射方向の距離Rと基準線からの角度Φとによってレールの表面形状を正確に特定することが可能となる(図3)。そして、実測データベースDB2には、曲座標(R,Φ)又は直交座標(X,Y)によって表面形状が特定されている。

0021

削正計画の立てるには、先ず、削正対象となるレールを実測データベースDB2から読み出してコンピュータPCの表示装置に表示する(ST0)。削正対象となるレールRLは、摩耗によって形状が当初の形状とは非相似になっているので、次に、所望の目標形状を描画する(ST0)。

0022

以上の処理は、半ば人為的に行われるが、その後は、図7フローチャートの手順で自動的に行われる。なお、以降の説明では、便宜上、図1に示す左右各4対(各8個)存在する砥石のうち、1対の砥石のみ使用することにする。

0023

先ず、実測データベースDB2によって規定される実測ラインと、人為的に規定された目標ラインとの間の偏差を、削正砥石の削正方向(進出方向)に向けて計測し、偏差が最大となる位置(削正箇所)を特定する(ST1)。なお、この偏差は、レールに実測形状について、切削方向所定角度ずつ(例えば5°)変化させて算出される。

0024

次に、抽出された最大偏差δを目標偏差εと比較し(ST2)、最大偏差δ<目標偏差εでなければ、最大偏差δの値と削正箇所に基づいて、砥石の種類と削正圧力のデフォルト値を特定する。例えば、図3の第1部R1と第3部R3では使用する砥石の種類が相違している。

0025

次に、特定された砥石と削正圧力をキーワードにして参照データベースDB1を検索して該当する参照テーブルTBLを読み出す(ST4)。次に、コンピュータ上のレール形状(現状のレール形状)と、ステップST1で決定された削正箇所とに基づいて、削正幅L(砥石とレールの接触幅)を特定し、削正幅Lをキーワードにして参照テーブルTBLから削正面積Sを算出する。また、これに合わせて、削正面積Sの分だけレールの形状データを修正し、必要に応じてコンピュータ上に表示する(ST5)。

0026

具体的には、削正幅Lと平行な削正線を引き、削正線と元々の表面形状線とで形成される閉曲面を描き、その閉曲面で囲まれる面積が削正面積Sと一致する削正線を特定する。なお、図4のような参照テーブルTBLは、曲率半径rの真円について削正することを前提にして得たデータであり、現実のレール表面とは必ずしも一致しないが、上記の手順で算出される削正線が、実際の削正結果と一致することが実験的に確認されている。

0027

以上のようにして削正面積Sを実現する削正線がコンピュータPCで算出できたら、次に、その算出された削正線が、目標としているレール表面を越えていないか(つまり、削り過ぎでないか)を判定する(ST6)。ここで、もし削り過ぎなら、削正圧力を一段階減少させてステップST5に戻る。なお、削正圧力を所定段階減少させても削り過ぎとなる場合には、砥石の種類を変更する。

0028

以上のような処理を繰り返せば、やがて、目標のレール表面を越えない削正線が得られるので、その場合には、そのときの削正圧力、砥石の種類、削正位置(削正角度)を計画テーブルTBL2に記録する(ST8)。また、得られた削正線にしたがって、削正対象のレールの表面形状データを修正してコンピュータに記憶する(ST8)。

0029

その後、修正後のレールの表面形状についてステップST1以降の処理を繰り返す。このようにしてステップST1〜ST8の処理を繰り返すと、やがて、シミュレーションによって得られたレール表面形状が、目標のレール形状のほぼ一致するので(δ<ε)この条件を満たした段階で処理を終える。なお、この段階では、計画テーブルTBL2に削正計画が構築できているので、印字処理などによってその結果を出力することになる。

0030

ところで、以上の説明では、最大偏差の箇所を抽出して、その箇所から削正処理を開始したが、例えば、レールの両端から中央に向けて削正作業を進め、最後の仕上げ段階だけ図7の手順を採ったのでも良い。また、図4に示されているように、曲率半径が特に小さい角の部分を除けば、一回の削正作業によって切除される削正面積は、砥石の当接角度やレール表面の削正位置に係わらずほぼ一定となる。特に、何回かの削正作業を経た後は、曲率半径が小さい角の部分も含めて一回に除去される削正面積は一定となる。

0031

従って、ステップST5のシミュレーション処理では、一回の削正作業によって除去される削正面積は、削正圧力によって決定される、所定の一定値であると擬制しても良い。曲率半径が小さい角の部分を除けば、このような処理によって得られる予想削正ラインが、実際の作業を経た後の実測ラインとほぼ一致することが確認されている。図8は、シミュレーションによって得られた予想削正ラインaと、削正後の実測ラインbとがほぼ一致していることを示す図面である。

0032

続いて、削正作業の対象となるレール距離と、目標形状と、削正作業時間とが与えられた場合に、その削正作業が可能か否かを判定する実施例について図9のフローチャートに基づいて説明する。この実施例によれば、例えば、図10実線で与えられる形状のレールにつき、その作業レール距離L(例えば200m)を、目標の形状まで一晩で削正できるか否かを簡易的に判定することができる。

0033

図9に示すように、先ず、現状のレール形状との関係で目標形状を特定した後(ST10)、レールの断面をその曲率半径に応じて数箇所の領域に区分して、各領域についての削正断面積Siを算出する(ST11)。例えば、図10の場合には、曲率の小さい領域aと曲率の大きい領域bに区分され、それぞれの削正断面積がSa(mm2)、及びSb(mm2)と算出される。

0034

続いて、各領域の削正を終えるのに何回の削正作業が必要であるかを算出する(ST12)。一回の削正作業で削除できる単位削正量a1,a2,・・・ai(削正断面積mm2)は、各領域毎に予め実験的に特定されているので、削正断面積/単位削正量(=Si/ai)の計算に基づき、必要な作業回数Niが算出される。なお、実際の削正作業においては、前記の各領域毎に削正箇所が正確に分離される訳ではないが、必要な作業回数を算出する上では何の問題も生じない。

0035

次に、ステップST12の処理で算出された削正回数N1,N2について、最大削正回数Nmaxを求める(ST13)。なお、この際、同時に削正作業が可能か否かを考慮するが、図10の場合には、Sa部分とSb部分は同時に削正可能であるので、N1とN2の大きい方の数が最大削正回数Nmaxとなる。なお、Sa部分とSb部分とが同時に削正できないような場合には、N1+N2が最大削正回数Nmaxとなる。

0036

最後に、ステップST13で算出した最大削正回数Nmaxと、使用する削正車の作業能力に基づき、与えられた作業時間内に目標形状まで削正できるか否かが判定される(ST14)。ここで削正車の作業能力とは、削正車の作業速度(=単位時間当りの削正距離D)であり、Nmax回の作業に要する実時間は、作業レール距離Lに対して、L×Nmax/Dとして特定される。なお、特定された実時間に、作業の開始や終了に要する時間、その他必要な余裕時間を勘案して判定するのは勿論である。

0037

以上説明した通り、この実施例では、一晩の作業(通常は3時間程度)で目標形状まで削正できるか否かが判定できるので、確実な作業計画を立てることが可能となる。なお、目標形状まで削正できない場合には、削正すべきレールの距離を短縮して一晩で削正可能な作業レール距離に修正するか、或いは、目標形状を作り直し、一晩で削正可能な便宜上の目標形状に修正する。

発明の効果

0038

以上説明したように、本発明によれば、目標とする形状ラインを実現するに最適な削正計画を立案できる支援装置を実現できる。

図面の簡単な説明

0039

図1本発明に関連する削正車の一例について概略平面図を図示したものである。
図2図1のI−I線で切断した概略側面図である。
図3レールの表面形状を説明する図面である。
図4参照テーブルの内容をグラフ化して図示したものである。
図5レール表面の形状と、切除される削正面積の関係を説明する図面である。
図6実施例に係る支援装置のブロック図を図示したものである。
図7図6の装置の動作内容を説明するフローチャートである。
図8シミュレーションの結果と、実際の削正作業後の形状を対比して図示したものである。
図9第2実施例を説明するフローチャートである。
図10第2実施例を説明する図面である。

--

0040

RLレール
DB1 第1データベース(参照データベース)
DB2 第2データベース(実測データベース)
PCコンピュータ
ST0 第1手段
ST4,ST5 第2手段
ST5 第3手段

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