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技術 推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置、計測方法、推進軌跡管理装置及び推進軌跡管理方法

出願人 株式会社渡守建設
発明者 渡守勝輝濱田十郎宮本明佳
出願日 2002年11月29日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2002-347791
公開日 2003年8月15日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 2003-227718
状態 特許登録済
技術分野 立坑・トンネルの掘削技術 複合型測量機器;測量機器の付属品 測量一般
主要キーワード 一つ前方 隣接角度 角度偏位 曲率半径方向 軌跡方向 偏位角度 相対角度変化 計測基点
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

推進距離が長くなった場合においても、推進軌跡の全体を把握しつつ推進作業を行うことができるとともに、シールド掘進機姿勢を精度高計測してシールド掘進機の制御操作を行うことができる。

解決手段

シールド掘進機1と埋設管7との間に接続される1又は2以上の計測管2〜6と、上記シールド掘進機及び各計測管の間の隣接角度偏位を計測できる角度偏位計測手段C1 〜C5 と、上記シールド掘進機及び上記計測管の推進起点からの推進距離を計測できる推進距離計測手段17と、少なくとも最後尾の計測管に設けられるとともに、水平面に対する角度姿勢を計測できる角度姿勢計測手段Gと、上記各計測手段の出力から、上記推進軌跡及び上記推進姿勢を算出する演算装置16と、上記演算装置から出力される推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示する表示装置及び/又は出力する出力装置とを備えて構成される。

概要

背景

地中上下水道管等を敷設する場合、シールド掘進機によって地中を掘削しながらシールド掘進機に接続した埋設管を推し進めて敷設する推進シールド工法が採用されることが多い。上記推進シールド工法において、埋設管を計画位置に正確に埋設するには、地中を掘削するシールド掘進機の推進軌跡及び推進姿勢を管理する必要がある。

特に、人が直接推進軌跡や推進姿勢を計測できない小径管路を敷設する場合、シールド掘進機の推進軌跡及び推進姿勢をリアルタイムに把握できないと、計画した経路に沿って管路を設けることができない。

概要

推進距離が長くなった場合においても、推進軌跡の全体を把握しつつ推進作業を行うことができるとともに、シールド掘進機の姿勢を精度高く計測してシールド掘進機の制御操作を行うことができる。

シールド掘進機1と埋設管7との間に接続される1又は2以上の計測管2〜6と、上記シールド掘進機及び各計測管の間の隣接角度偏位を計測できる角度偏位計測手段C1 〜C5 と、上記シールド掘進機及び上記計測管の推進起点からの推進距離を計測できる推進距離計測手段17と、少なくとも最後尾の計測管に設けられるとともに、水平面に対する角度姿勢を計測できる角度姿勢計測手段Gと、上記各計測手段の出力から、上記推進軌跡及び上記推進姿勢を算出する演算装置16と、上記演算装置から出力される推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示する表示装置及び/又は出力する出力装置とを備えて構成される。

目的

本願発明は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題を解決し、推進距離が長くなった場合においても、推進軌跡の全体を把握しつつ推進作業を行うことができるとともに、シールド掘進機の姿勢を精度高く計測してシールド掘進機の制御操作を行うことができる、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置計測方法、シールド掘進機の軌跡管理装置及び軌跡管理方法を提供することをその課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
2件

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請求項1

シールド掘進機後方埋設管を接続して、掘削しながら管路を敷設する推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢計測装置であって、上記シールド掘進機と埋設管との間に接続される1又は2以上の計測管と、上記シールド掘進機及び各計測管の間の隣接角度偏位計測できる角度偏位計測手段と、上記シールド掘進機及び上記計測管の推進起点からの推進距離を計測できる推進距離計測手段と、少なくとも最後尾の計測管に設けられるとともに、水平面に対する角度姿勢を計測できる角度姿勢計測手段と、上記各計測手段の出力から、上記推進軌跡及び上記推進姿勢を算出する演算装置と、上記演算装置から出力される推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示する表示装置及び/又は出力する出力装置とを備える、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項2

上記角度偏位計測手段は、隣接するシールド掘進機又は各計測管の一方に配置される投光ユニットと、他方に配置されて上記投光ユニットから照射される光を受光する受光ユニットとを備える光学式次元座標検出センサを設けて構成される、請求項1に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項3

上記角度偏位計測手段は、一対の上記光学式2次元座標検出センサを、隣接する上記シールド掘進機及び各計測管のそれぞれの軸心に対して対称に配置して構成される、請求項2に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項4

拡散光を照射できる投光ユニットを採用するとともに、上記各投光ユニットと上記各受光ユニットの間に、投光ユニットから受光ユニットに向けて照射される拡散光の投光範囲を制限する遮光板を設けた、請求項2又は請求項3に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項5

上記角度偏位計測手段は、上記シールド掘進機及び上記各計測管に設けた二次元ターゲットと、前方を推進するシールド掘進機又は計測管の上記2次元ターゲットを撮像して画像情報を出力できるCCD撮像手段と、後方を推進する計測管に設けた上記2次元ターゲットを撮像して画像情報を出力するCCD撮像手段とを備えるとともに、上記演算装置は、各ターゲットとこれを撮像する各CCD撮像手段との間の距離と、各CCD撮像手段によって得られる各ターゲットの画像偏位とから、上記隣接角度偏位を求める角度偏位算出手段を備えて構成されている、請求項1に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項6

上記ターゲットを照らす光源を設けるとともに、上記2次元ターゲットを光反射シートを備えて構成した、請求項5に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項7

上記各2次元ターゲットは、複数のLED発光体を配列して構成されている、請求項5に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項8

上記演算装置は、最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を基準として、前方を推進するシールド掘進機ないし計測管の推進位置及び姿勢を各計測手段からの出力から演算する一方、最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を、前方を推進する上記シールド掘進機及び計測管が上記推進位置を通過する際に演算された上記位置情報及び姿勢情報を統計的に処理して求めるように構成されている、請求項1から請求項7に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項9

上記演算装置と、上記推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示する表示装置及び/又は出力する出力装置とが、計画された計画推進軌跡又は/及び計画推進姿勢と、計測値から演算された推進軌跡及び/又は推進姿勢とのずれを演算して表示するように構成されている、請求項1から請求項8のいずれかに記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置。

請求項10

請求項1から請求項9のいずれかに記載した計測装置と、上記計測装置によって得られる情報に基づいて上記シールド掘進機の制御操作情報を演算して出力し及び/又は表示する制御操作情報出力手段を備える、推進軌跡管理装置

請求項11

上記制御操作情報出力手段が、計画された計画推進軌跡又は/及び計画推進姿勢と、計測推進軌跡及び/又は計測推進姿勢とのずれに対応する補正操作を出力し及び/又は表示する、請求項10に記載の推進軌跡管理装置。

請求項12

シールド掘進機の後方に埋設管列を接続して、掘削しながら管路を敷設する推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法であって、上記シールド掘進機と埋設管との間に1又は2以上の計測管を接続するとともに、上記シールド掘進機及び各計測管の推進基点からの推進距離と、隣接する上記シールド掘進機及び各計測管の間の隣接角度偏位と、少なくとも最後尾の計測管の水平面に対する角度偏位とを計測し、これら各計測値に基づいて上記推進軌跡及び推進姿勢を求める、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項13

最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を基準にして、上記各計測情報から前方を推進するシールド掘進機及び各計測管の推進位置及び推進姿勢を演算する一方、最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を、前方を推進するシールド掘進機及び各計測管が上記推進位置を通過する際に演算された上記推進位置情報及び推進姿勢情報を統計的に処理して求める、請求項12に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項14

上記最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を、前方を推進するシールド掘進機及び各計測管が上記推進位置を通過する際に演算された推進位置情報及び推進姿勢情報を非線形最小二乗法により処理して求める、請求項12又は請求項13のいずれかに記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項15

所定の推進距離ごとに最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を求めて推進軌跡を決定するとともに、この最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を基準として、前方を推進する掘進機及び計測管の推進位置及び姿勢を求める、請求項12から請求項14のいずれかに記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項16

隣接する上記シールド掘進機及び各計測管に投光ユニットと受光ユニットとを備える2次元座標検出センサをそれぞれ設け、これら2次元座標検出センサの出力から各隣接角度偏位を求める、請求項12から請求項15のいずれかに記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項17

各隣接角度偏位を、上記シールド掘進機及び上記各計測管のそれぞれの軸に対称に設けた一対の2次元座標検出センサの出力から求める、請求項16に記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項18

上記シールド掘進機及び上記各計測管に設けた二次元ターゲットを、前方を推進するシールド掘進機又は計測管に設けたCCD撮像手段と、後方を推進する計測管に設けたCCD撮像手段とによって撮像し、各ターゲットとこれを撮像する各CCD撮像手段との間の距離と、各CCD撮像手段によって得られる各ターゲットの画像偏位とから、上記隣接角度偏位を求める、請求項12から請求項15のいずれかに記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項19

上記計測方法によって得られる上記推進軌跡及び上記推進姿勢の計画推進軌跡及び計画推進姿勢に対するずれを演算して表示する、請求項12から請求項18のいずれかに記載の推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法。

請求項20

請求項12から請求項19に記載した計測方法によって得られた計測情報に基づいて上記シールド掘進機の推進方向を指示する制御情報を演算し、この制御情報を表示し及び/又は上記シールド掘進機に出力してシールド掘進機の制御を行う、推進シールド工法におけるシールド掘進機の軌跡管理方法

技術分野

0001

本願発明は、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢計測装置等に関する。

背景技術

0002

地中上下水道管等を敷設する場合、シールド掘進機によって地中を掘削しながらシールド掘進機に接続した埋設管を推し進めて敷設する推進シールド工法が採用されることが多い。上記推進シールド工法において、埋設管を計画位置に正確に埋設するには、地中を掘削するシールド掘進機の推進軌跡及び推進姿勢を管理する必要がある。

0003

特に、人が直接推進軌跡や推進姿勢を計測できない小径管路を敷設する場合、シールド掘進機の推進軌跡及び推進姿勢をリアルタイムに把握できないと、計画した経路に沿って管路を設けることができない。

0004

特開平8−338721号

0005

特許文献1に記載されたシールド掘進機の姿勢計測装置は、シールド掘進機の後方に接続した複数の誘導管に、各誘導管の間の折れ角を検出するストロークセンサと、シールド掘進機の推進高さを検出する液圧差検出システムと、シールド掘進機のローリング及びピッチングを検出する傾斜計と、シールド掘進機の起点からの累積推進距離を検出する距離計と、上記各センサ等で検出された出力からシールド掘進機の姿勢を演算するコンピュータシステムとを備えて構成されている。上記姿勢計測装置からの計測結果に基づいて、シールド掘進機の姿勢を制御し、計画した推進軌跡に沿うように管路を敷設する。

0006

特許文献2に記載された位置検出装置は、隣接する推進管拡散光源と、この光源から照射される拡散光受光して上記光源との相対位置を検出する位置検出素子とを設け、各推進管の位置関係を求めてシールド掘進機の姿勢等を制御するように構成されている。

発明が解決しようとする課題

0007

上記特許文献1に記載されている姿勢計測装置は、シールド掘進機の姿勢を計測することによりシールド掘進機の方向制御を行うが、推進軌跡の全体を把握してシールド掘進機の制御を行うことができない。また、シールド掘進機に接続された各埋設管の位置、姿勢等をリアルタイムに把握することも困難である。このため、シールド掘進機を的確に制御して操作を行うことができない。また、計画軌跡に対するずれ(偏位量)を定量的に把握できないため、ずれに対する修正動作をシールド掘進機に的確に指示することも困難である。

0008

また、シールド掘進機の姿勢は、シールド掘進機に設けた傾斜計によってローリング及びピッチングの計測が行われる。ところが、上記シールド掘進機には推進にともなう大きな振動が生じているばかりでなく、推進力の作用の仕方によっては、シールド掘進機自体が進行方向に向かって傾斜した状態で推進作業が行われている場合も考えられる。このため、シールド掘進機に設けたセンサ出力から得られる推進姿勢情報を用いてシールド掘進機を制御すると、長い経路を推進する場合に累積誤差が大きくなって、推進軌跡を精度高く計測することができない。

0009

上記特許文献2に記載されている位置計測装置は、計測基点発進立坑に設定するとともに、この計測基点らシールド掘進機までの間のすべての軌跡を光学的に計測するものである。したがって、原理的には各推進管の推進基点原点とする基準座標位置及び姿勢を正確に計測することができる。しかしながら、推進距離が長くなると中継計測点が多くなり、装置及び演算処理が複雑になる。また、一つの光源あるいは位置検出素子が故障したり、計測精度が低下すると、正確な推進軌跡を計測できなくなって計測誤差が増大するといった問題がある。

0010

本願発明は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題を解決し、推進距離が長くなった場合においても、推進軌跡の全体を把握しつつ推進作業を行うことができるとともに、シールド掘進機の姿勢を精度高く計測してシールド掘進機の制御操作を行うことができる、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置、計測方法、シールド掘進機の軌跡管理装置及び軌跡管理方法を提供することをその課題とする。

課題を解決するための手段

0011

上記改題を解決するため、本願発明では次の技術的手段を講じている。

0012

本願の請求項1に記載した発明は、シールド掘進機の後方に埋設管を接続して、掘削しながら管路を敷設する推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測装置であって、上記シールド掘進機と埋設管との間に接続される1又は2以上の計測管と、上記シールド掘進機及び各計測管の間の隣接角度偏位を計測できる角度偏位計測手段と、上記シールド掘進機及び上記計測管の推進起点からの推進距離を計測できる推進距離計測手段と、少なくとも最後尾の計測管に設けられるとともに、水平面に対する角度姿勢を計測できる角度姿勢計測手段と、上記各計測手段の出力から、上記推進軌跡及び上記推進姿勢を算出する演算装置と、上記演算装置から出力される推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示する表示装置及び/又は出力する出力装置とを備えて構成される。

0013

上記推進シールド工法の具体的手法は特に限定されることはなく、先端部に掘進機を設けてこれに埋設管を接続し、上記埋設管列の最後尾を押圧しながら地中等に配管を敷設する工法に広く適用できる。

0014

本願発明における上記計測管の数は特に限定されることはないが、計測値を統計的に処理してより正確な推進軌跡を求めるため、2以上の計測管を設けるのが望ましい。また、いずれかの計測管の計測装置に障害が発生した場合に対応するためには、3以上の計測管を設けるのが望ましい。高い精度が要求される場合には、推進軌跡の全範囲に対応する計測管を接続してもよい。上記計測管は、上記シールド掘進機に続いて推進軌跡を通過するとともに、より後方を推進する計測管においては、振動等が少なくまた姿勢も安定しているため、高い精度で推進軌跡等を計測することができる。

0015

上記角度偏位検出手段は、隣接するシールド掘進機及び計測管の相対角度偏位、あるいは相対座標変化を検出できるものであれば種々のセンサ等を採用できる。たとえば、請求項2に記載した発明のように、上記角度偏位計測手段を、隣接するシールド掘進機又は各計測管の一方に配置される投光ユニットと、他方に配置されて上記投光ユニットから照射される光を受光する受光ユニットとを備えて構成される光学式次元座標検出センサを採用することができる。上記2次元座標検出センサにおいて、投光ユニットから照射される光が受光ユニットを照らす光の位置変化から、隣接するシールド掘進機及び各計測管のそれぞれの相対角度変化を求めることができる。

0016

上記2次元座標検出センサの種類は特に限定されることはない。たとえば、レーザー光を用いる2次元座標検出センサを採用することもできる。また、上記受光ユニットに用いるセンサも限定されることはなく、たとえば、CCD素子を利用した受光素子を採用できる。また、請求項3に記載した発明のように、上記角度偏位計測手段を、一対の上記光学式2次元座標検出センサを、隣接する上記シールド掘進機及び各計測管のそれぞれの軸心に対して対称に配置して計測することができる。一対の2次元座標検出センサを用いて角度偏位を計測することにより、計測精度が高まるばかりでなく、隣接する計測管の回転偏位(ローリング)を計測することができる。

0017

また、一対の光学式2次元座標検出センサを、隣接する上記シールド掘進機及び各計測管のそれぞれの軸心に対称に配置している。3次元空間に存在する2点の中点座標は、その2点の各座標を平均することで求めることができる。したがって、簡単な演算処理によって各管軸座標変化、すなわち角度偏位を容易に求めることができる。

0018

上記光学式2次元座標検出センサの種類は特に限定されることはないが、請求項4に記載した発明のように、拡散光を照射できる投光ユニットを採用するとともに、上記各投光ユニットと上記各受光ユニットの間に、投光ユニットから受光ユニットに向けて照射される拡散光の投光範囲を制限する遮光板を設けるのが望ましい。拡散光を照射する投光ユニットを採用した場合、計測管の管壁等で反射された光が上記受光ユニットに入射しやすく、正確な座標位置を検出できない場合がある。一方、上記シールド掘進機及び各計測管の間の各隣接角度偏位は非常に小さく、また、受光ユニットの受光面も限られるため、照射範囲を限定しても問題が生じることはない。

0019

上記遮光板の数は特に限定されることはないが、投光ユニット側と受光ユニット側に一対の遮光板を設けるのが好ましい。

0020

また、請求項5に記載した発明のように、上記角度偏位計測手段を、上記シールド掘進機及び上記各計測管に設けた二次元ターゲットと、前方を推進するシールド掘進機又は計測管の上記2次元ターゲットを撮像して画像情報を出力できるCCD撮像手段と、後方を推進する計測管に設けた上記2次元ターゲットを撮像して画像情報を出力するCCD撮像手段とを備えて構成することができる。

0021

上記CCD撮像手段は、デジタルカメラに採用されている市販の撮像素子を利用できる。また、ターゲットの全体を上記撮像手段に受像させるために、レンズを組み合わせて撮像手段を構成できる。

0022

上記2次元ターゲットの形態は特に限定されることはなく、撮像した画像の2次元の方向偏位と回転角度偏位を検出できるものであれば、どのような形態でも採用できる。たとえば、十字状や、矢印状の形態のターゲットは、2次元直交座標系におけるX及びY方向の偏位を計測できるとともに、これら形状の図心回りの回転角度偏位を検出できるため、本願発明に係るターゲットとして採用できる。一方、たとえば、円形のターゲットでは回転角度偏位を検出できないため、これら形態のターゲットは本願発明のターゲットとして採用できない。すなわち、本願発明では、上記ターゲットを撮像して得られる図形を画像処理することにより、ターゲットの二次元座標系の偏位と、回転偏位とを求めるものである。なお、上記ターゲットは一体である必要はなく、複数の部分が離間した形態のものを採用することもできる。

0023

また、各計測管内に前方のCCD撮像手段によって撮像されるターゲットと、後方のCCD撮像手段によって撮像されるターゲットを別途設けることもできるし、前後のCCD撮像手段によって撮像される一つのターゲットを設けることもできる。

0024

上記ターゲットを構成する材料も特に限定されることはない。CCD撮像手段の近傍から発せられる光を反射して撮像されるターゲットを設けることができる。請求項6に記載した発明のように、上記ターゲットを照らす光源を設けるとともに、上記2次元ターゲットを光反射シートを備えて構成することができる。

0025

また、二次元形態を備える種々の面状発光体を採用できる。さらに、ターゲットの形態を透光性のある部材で形成して、バックライトによって面状に発光するように形成してもよい。

0026

さらに、ターゲットを発光体を配列して構成することもできる。たとえば、請求項7に記載した発明のように、上記各2次元ターゲットを、複数のLED発光体を配列して構成することができる。また、上記発光体の光を前方及び後方に向けて照射できるように構成し、前方及び後方のCCD撮像手段によって撮像できるように構成してもよい。

0027

本願発明では、隣接する各シールド掘進機と埋設管との対向する角度を、双方向から計測するとともに、上記ターゲットと上記CCD撮像手段との間の距離から、シールド掘進機及び埋設管の相対的な角度偏位を求め、基準点に対して推進軌跡の先端がどの方向を向いて推進しているかを求めることができる。

0028

請求項5に係る上記演算装置は、各ターゲットとこれを撮像する各CCD撮像手段との間の距離と、各CCD撮像手段によって得られる各ターゲットの画像偏位とから、上記隣接角度偏位を求める角度偏位算出手段を備えて構成されている。

0029

すなわち、上記各CCD撮像手段から出力される画像情報をもとに、二次元画像解析によって、撮像されたターゲット画像の二次元相対偏位と相対角度偏位とを求め、基準点に対するシールド掘進機及び計測管の推進軌跡及び姿勢を求めるように構成されている。また、向き合うターゲットを双方向から撮像することにより、ターゲット画像の偏位が、管の屈曲偏位で生じたものか、あるいは埋設管の軸回りの回転によって生じたものであるかを判断できる。これにより、隣接するシールド掘進機あるいは埋設管の偏位を精度高く計測することが可能となる。これらシールド掘進機と埋設管の相対座標偏位を、基準点に対する座標変換することにより、シールド掘進機及び各計測管の位置と姿勢を精度高く求めることが可能となる。

0030

上記推進距離計測手段は、基準点から推進させたシールド掘進機、計測管及び埋設管の累積推進距離を計測できるものであればよく、一般的な距離計を採用できる。たとえば、ロータリーエンコーダ等を利用して、推進を開始した埋設管の中間部位における累積推進距離を計測できるように構成するのが望ましい。なお、実際に計測するのは直線方向に推進する場合の距離であり、シールド掘進機、計測管及び埋設管の中心軸における実際の推進軌跡に対応する距離、すなわち角度偏位を考慮した推進距離は、上述したシールド掘進機、各計測管及び各埋設管の角度偏位を用いて演算により求められる。

0031

本願発明においては、少なくとも最後尾の計測管に設けられるとともに、水平面に対する角度姿勢を計測できる角度姿勢計測手段を設ける。これにより、最後尾の計測管の水平面に対するローリング角度及びピッチング角度を正確に求めることができる。

0032

最後尾の計測管は、シールド掘進機からの振動等が伝わることも少なく、安定した姿勢を保持した状態で推進が行われる。本願発明では、後述するように、最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を基準として、前方の計測管及び推進軌跡を求める。したがって、最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を精度高く求める必要がある。上記角度姿勢計測手段は、特に限定されることはないが、鉛直方向と水平方向の2軸の角度姿勢を地磁気や地球の自転等の影響を受けることなく計測できるものを採用するのが望ましい。たとえば、直交2軸の傾斜角度を内蔵の液面静電容量型傾斜計で計測して出力できる2軸傾斜計を採用することができる。

0033

上記角度姿勢計測手段は、少なくとも最後尾の計測管に設けることができる。計測精度を上げるために各計測管にそれぞれ設けることもできる。なお、シールド掘進機及び各計測管に上述した光学式2次元座標検出センサを一つずつ設ける場合には、隣接するシールド掘進機及び計測管の軸心に沿う相対的なローリング偏位を正確に計測することができない場合がある。このような場合には、シールド掘進機及び各計測管に、上記角度姿勢計測手段を各々設けるのが望ましい。

0034

上記演算装置の種類も限定されることはない。汎用コンピュータや専用の集積回路を用いたものを採用することができる。これら演算装置に、上記演算を行うプログラムを書き込んで実行させる。

0035

さらに、本願発明では、上記シールド掘進機の制御操作を容易に行えるように、上記演算装置から出力される推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示する表示装置及び/又は出力する出力装置装置を備える。上記表示装置として、汎用コンピュータディスプレイ装置を採用できる。また、上記出力装置として、プリンタ装置を採用できる。リアルタイムに計測を行うとともに、シールド掘進機の制御操作を行うにはディスプレイ装置を採用するのが望ましい。

0036

上記推進軌跡情報として、上記計測結果から演算される推進軌跡や推進姿勢のみならず、計画された計画推進軌跡や計画推進姿勢をディスプレイ装置の画面に同時に表示することもできる。これにより、シールド掘進機のそれまでに掘削した推進軌跡全体を考慮して、シールド掘進機の制御操作を行うことが可能となる。

0037

本願の請求項8に記載した発明は、上記演算装置が、最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を基準として、前方を推進するシールド掘進機ないし計測管の推進位置及び姿勢を各計測手段からの出力から演算する一方、最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を、前方を推進する上記シールド掘進機及び計測管が上記推進位置を通過する際に演算された上記位置情報及び姿勢情報を統計的に処理して求めるように構成している。

0038

推進シールド工法においては、上記シールド掘進機が土中を掘削しながら、計画された軌跡にできるだけ沿うように推進作業が行われる。ところが、シールド掘進機には振動や衝撃が発生しているため、その姿勢が不安定になりやすい。また、シールド掘進機の振動等が後続の計測管に伝わり、計測管に設けた計測手段が必ずしも正確な計測値を出力するとは限らない。このため、シールド掘進機や計測管に設けた個々のセンサからの出力のみで推進軌跡を演算してシールド掘進機を制御操作すると、計画推進軌跡に沿う精度の高い施工は困難である。また、いずれかの計測手段に障害が生じて使用できなくなる場合も考えられる。

0039

最後尾の計測管は、シールド掘進機から最も離れており、推進姿勢も安定している。一方、本願発明では、隣接するシールド掘進機及び各計測管の角度偏位は、上記角度偏位計測手段により精度高く求めることができる。また、最後尾の計測管に、上記角度姿勢計測手段が設けられているため、水平面に対する角度偏位は正確に求めることができる。したがって、これらの情報に基づいて最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を正確に求めることができれば、前方を推進するシールド掘進機、各計測管の推進位置及び推進姿勢を正確に推定することが可能となる。

0040

最後尾の計測管がこれから推進しようとする軌跡は、すでに他の計測管が通過しているはずであるから、原理的には同一になるはずである。ところが、軌跡における位置が同一でも推進中に管軸回りの回転偏位等が生じたり、推進姿勢等が変化することも考えられる。また、計測誤差も生じる。したがって、最後尾の推進軌跡及び推進姿勢が、一つ前方を推進する計測管と同一であるという仮定で推進位置を決定し、この位置を基準として、それより前方の計測管等の推進軌跡及び推進姿勢を演算すると正確な推進軌跡等を得られない。

0041

本願発明では、上記問題を解決するため、最後尾の推進管の推進軌跡を決定するのに、この推進位置を通過した際に出力された複数の計測管からの出力、あるいはこれら計測値から演算した結果に統計的処理を施し、より正確な最後尾の計測管の推進軌跡を求める。そして、このようにして求められた推進軌跡及び推進姿勢を基準として、前方のシールド掘進機ないし計測管の推進位置及び姿勢を再演算する。推進基点を離れた最後尾の計測管についてこの操作を繰り返すことにより、推進軌跡を決定しながら埋設管を推進させるのである。

0042

上記統計的処理は、所定の推進位置を通過した際の、シールド掘進機及び各計測管の推進位置情報及び推進姿勢情報を、統計的に処理して求めることができる。たとえば、各計測管が上記推進位置を通過したときのベクトル非線形最小二乗法によって処理し、最後尾の計測管が推進する軌跡を決定することができる。また、各推進位置を決定するための情報が多数ある場合には、最大及び最小値を無視して演算を行うこともできる。しかも、最後尾の計測管に設けられた上記角度姿勢計測手段の出力によって、計測管列のローリング、ピッチングを補正した推進姿勢を求めることができる。このようにして、推進基点を離れた最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を連続的に決定して推進軌跡を求め、この最後尾の推進位置及び推進姿勢を基準として、前方のシールド掘進機ないし計測管の推進位置及び姿勢を演算することにより、従来にない精度でシールド掘進機の位置及び姿勢を求めることが可能となる。

0043

推進軌跡を求める間隔は特に限定されることはない。所定の時間ごとあるいは推進距離ごとに演算を行って求めることもできるし、計測間隔を短く設定して連続的に推進軌跡を求めることもできる。上記手法を採用することにより、従来にない精度でシールド掘進機の推進位置及び推進姿勢を求めることが可能となり、これに基づいてシールド掘進機を制御操作することにより、推進軌跡の精度も大幅に高まる。しかも、複数の計測値を統計的手法で処理して推進軌跡及び推進姿勢を求めるため、いずれかのセンサが故障しても作業を継続することができる。このため、信頼性が高い。

0044

本願の請求項9に記載した発明は、上記演算装置と、上記推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示し及び/又は出力する装置とが、計画された計画推進軌跡又は/及び計画推進姿勢と、計測値から演算された推進軌跡及び/又は推進姿勢とのずれを演算して表示するように構成されているものである。

0045

従来の計測装置は、実際の推進軌跡が計画された推進軌跡からどの程度ずれているかをリアルタイムに認識できず、シールド掘進機の姿勢情報のみからシールド掘進機の制御操作を行うことが多かった。このため、推進作業を精度高く管理することが困難であった。

0046

本願発明では、計画推進軌跡及び/又は計画推進姿勢とのずれをリアルタイムに認識しながら、シールド掘進機の制御操作等を行える。したがって、精度の高い推進作業を行えるだけでなく、シールド掘進機の制御操作も容易になる。

0047

本願の請求項10に記載した発明は、請求項1から請求項9のいずれかに記載した計測装置と、上記計測装置によって得られる情報に基づいて上記シールド掘進機の制御操作情報を演算して出力し及び/又は表示する制御操作情報出力手段を備えて推進軌跡管理装置を構成したものである。

0048

従来の推進シールド工法においては、シールド掘進機の操作を行う者が、シールド掘進機の姿勢情報等に基づいてシールド掘進機が計画軌跡に近接するように、シールド掘進機の制御操作を行っていた。また、上記制御操作も、シールド掘進機の方向を変更するだけであり制御量等を指示することはなかった。このため、作業者の感に頼ることも多く、操作を行うのに熟練を要した。

0049

本願発明では、上記シールド掘進機の制御操作情報を演算して出力し及び/又は表示する制御操作情報出力手段を設けているため、シールド掘進機の操作が極めて容易になり、制御操作に熟練を要することもない。また、シールド掘進機の操作を自動化することも可能となる。

0050

たとえば、請求項11に記載した発明のように、上記制御操作情報出力手段を、計画された計画推進軌跡又は/及び計画推進姿勢と、計測推進軌跡及び/又は計測推進姿勢とのずれに対応する補正操作を出力し及び/又は表示するように構成できる。これにより、作業者の感に頼ることなく、精度の高い推進作業を行うことができる。

0051

本願の請求項12から請求項19に係る発明は、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法に係るものである。

0052

本願の請求項12に記載した発明は、シールド掘進機の後方に埋設管列を接続して、掘削しながら管路を敷設する推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢の計測方法であって、上記シールド掘進機と埋設管との間に1又は2以上の計測管を接続するとともに、上記シールド掘進機及び各計測管の推進基点からの推進距離出力と、隣接する上記シールド掘進機及び各計測管の間の隣接角度偏位出力と、少なくとも最後尾の計測管の水平面に対する角度偏位出力と、に基づいて上記推進軌跡及び推進姿勢を求めるものである。

0053

本願の請求項13に記載した発明は、最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を基準にして、上記各計測情報から前方を推進するシールド掘進機及び各計測管の推進位置及び推進姿勢を演算する一方、最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を、前方を推進するシールド掘進機及び各計測管が上記推進位置を通過する際に演算された上記推進位置情報及び推進姿勢情報を統計的に処理して求めるものである。最後尾の計測管が推進基点を離れた後、上記演算を繰り返して推進軌跡を決定していくのである。

0054

上記統計処理は、最後尾の計測管より前方を推進するシールド掘進機及び計測管から収集した種々のデータ及び処理方法を用いて行うことができる。

0055

たとえば、請求項14に記載した発明のように、上記最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を、前方を推進するシールド掘進機及び各計測管が上記推進位置を通過する際に演算された推進位置情報及び推進姿勢情報を非線形最小二乗法により処理して求めることができる。

0056

具体的には、最後尾の計測管が進行する方向のベクトルを上記手法を用いて演算により求めることができる。上記手法により、最後尾の計測管における推進ベクトルを推進基点から連続的に求めていき、推進軌跡を決定していくのである。

0057

請求項15に記載した発明は、所定の推進間隔ごとに最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を求めて推進軌跡を決定するとともに、この最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を基準として、前方を推進する掘進機及び計測管の推進位置及び姿勢を求めるものである。

0058

計測を行って推進軌跡を求める上記間隔は特に限定されることはない。時間的間隔ごとに、あるいは推進距離間隔ごとに推進軌跡を求めることができる。また

0059

請求項16に記載した発明は、隣接する上記シールド掘進機及び各計測管に投光ユニットと受光ユニットとを備える2次元座標検出センサをそれぞれ設け、これら2次元座標検出センサの出力から各隣接角度偏位を求めるものである。

0060

請求項17に記載した発明は、各隣接角度偏位を、上記シールド掘進機及び上記各計測管のそれぞれの軸に対称に設けた一対の2次元座標検出センサの出力から求めるものである。

0061

請求項18に記載した発明は、上記シールド掘進機及び上記各計測管に設けた二次元ターゲットを、前方を推進するシールド掘進機又は計測管に設けたCCD撮像手段と、後方を推進する計測管に設けたCCD撮像手段とによって撮像し、各ターゲットとこれを撮像する各CCD撮像手段との間の距離と、各CCD撮像手段によって得られる各ターゲットの画像偏位とから、上記隣接角度偏位を求めるものである。

0062

請求項19に記載した発明は、上記計測方法によって得られる上記推進軌跡及び上記推進姿勢の計画推進軌跡及び計画推進姿勢に対するずれを演算して表示するものである。

0063

請求項20に記載した発明は、請求項12から請求項19に記載した計測方法によって得られた計測情報に基づいて上記シールド掘進機の推進方向を指示する制御情報を演算し、この制御情報を表示し及び/又は上記シールド掘進機に出力してシールド掘進機の制御を行う、シールド工法におけるシールド掘進機の軌跡管理方法に関する。

発明を実施するための最良の形態

0064

以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。

0065

図1に、本願発明に係る計測方法が適用される推進シールド工法を行う装置の全体構成の概要を示す。

0066

地中Eには、シールド掘進機1を先頭にして、5本の計測管2,3,4,5,6が列状に接続され、さらに、上記計測管2,3,4,5,6の後に埋設管7,7……が接続される。上記シールド掘進機1及び上記埋設管7は、従来から使用されている種々の掘進機及び埋設管を採用することができる。

0067

上記シールド掘進機1には、先端にモータ8によって駆動される掘削ヘッド9が設けられており、上記掘削ヘッド9によって掘削された土砂は、地表から図示しない注入パイプを介して注入される滑材と混合されて泥水となり、排泥管10及び泥水ポンプ11を介して外部に設けた泥水処理装置12に導かれて処理される。

0068

なお、符号13を付した装置は滑材注入装置である。また、符号14を付した装置はシールド掘進機、計測管及び埋設管を推進するための圧力を発生させる油圧ユニットである。また、符号15を付した装置は、泥水の量を計測する電磁流量計である。これら装置は、従来の推進シールド工法に用いられるものを採用することができる。

0069

上記シールド掘進機1及び計測管2,3,4,5,6の内部に、推進にともなって変化する隣接角度偏位をそれぞれ計測する角度偏位計測手段を設ける。各角度偏位計測手段は、拡散光を投光できる投光ユニットA1 〜A5 ,a1 〜a5 と、投光された拡散光を受光する受光ユニットS1 〜S5 ,s1 〜s5 とをそれぞれ備える光学式2次元座標検出センサC1 〜C5 ,c1 〜c5 を設けて構成されている。各投光ユニットと受光ユニットは、隣接するシールド掘進機及び計測管に対向するように設置される。また、本実施の形態では、図2に示すように、それぞれ一対の光学式2次元座標検出センサC1 〜C5 ,c1 〜c5 を設けて上記角度偏位検出手段を構成し、隣接する管軸の角度偏位を検出する。

0070

図2に、図1に示す装置概要の平面図を示す。なお、排泥管10、配線Lは省略している。

0071

各投光ユニットA1 〜A5 ,a1 〜a5 は、それぞれ後方に位置する受光ユニットS1 〜S5 ,s1 〜s5 に向けてLED拡散光を投光できるように配置されている。図に示すように、それぞれの角度偏位検出手段を構成する一対の2次元座標検出センサは、各管軸に対称に配置されており、これら一対の受光ユニットからそれぞれ出力される信号を処理ボードB1 〜B5 によって処理し、それぞれの管軸の隣接角度偏位を計測できるように構成している。

0072

上記光学式2次元座標検出センサC1 〜C5 ,c1 〜c5 は、上記各投光ユニットA1 〜A5 ,a1 〜a5 の位置を、受光側から見たXY座標値にてアナログ出力し、上記処理ボードB1 〜B5 において偏位を検出する。上記投光ユニットに用いられる光源は、LED拡散光源が採用される一方、受光ユニットにはホトダイオードが採用されており、上記ホトダイオードの受光領域の変化によって、入射角度データを求め、上記XY座標値を得る。

0073

なお、採用されるセンサは、上記のものに限定されることはなく、最終的に隣接するシールド掘進機及び各計測管の角度偏位をを計測できる種々のセンサを採用できる。たとえば、拡散光ではなく、レーザー光を用いた2次元座標検出装置であってもよい。また、リンク機構等の機械的な構造で隣接する計測管の角度を検出するように構成することもできる。

0074

最後尾の計測管に設置される上記傾斜計Gは、直交する2軸の傾斜角度を内蔵された液面静電容量型傾斜計で計測できるように構成されており、実施の形態では、管軸方向の傾斜(ピッチング)と、管軸回りの傾斜(ローリング)を水平面に対して計測できるように構成されている。

0075

一方、上記シールド掘進機、これに続く計測管及び埋設管を送り出す油圧押出装置18は、縦穴19内に設けられており、上記油圧ユニット14で発生した油圧によって作動させられる油圧シリンダ装置20を備えて構成される。上記油圧シリンダ装置20には、推進距離計測手段として押出積算距離を計測できる距離センサ17が設けられている。

0076

上記距離センサ17として、種々の距離センサを採用できる。実施の形態では、上記シリンダ装置の偏位量を電気抵抗値変化量に変換して距離を計測するリニア型ポテンシオメータを採用している。この距離センサ17によって、上記シールド掘進機1の推進距離をリアルタイムに計測することができる。なお、距離センサも実施の形態に限定されることはなく、種々の形式のものを採用できる。

0077

上記処理ボードB1 〜B5 及び傾斜計Gの信号出力は、配線Lを介して地表に設置した自動計測装置16に伝送できるように構成している。また、距離センサ17の出力も上記自動計測装置16に伝送される。

0078

上記自動計測装置16は、演算装置と、上記演算装置から出力される推進軌跡情報及び推進姿勢情報を表示するディスプレイ装置を備えて構成されている。上記演算装置は、上記各処理ボードB1 〜B5 、上記傾斜計Gの信号出力及び距離センサ17からの信号出力から、シールド掘進機及び計測管の推進軌跡及び推進姿勢を演算して、上記ディスプレイに表示する。

0079

図3は、隣接する計測管3と計測管4の内部構造を示す拡大縦断面図である。本実施の形態では、角度偏位計測手段C3 ,c3 を構成する一対の投光ユニットA3 ,a3 と一対の受光ユニットS3 ,s3 とが、管軸対称に設けられている。なお、図面では、一方の角度偏位計測手段C3 のみ表示している。

0080

これら投光ユニットA3 ,a3 と受光ユニットS3 ,s3 との間に二枚の遮光板31,32がそれぞれ設けられている。上記遮光板31,32は、薄い金属板で形成されるとともに下部を弦で切欠いた円板状に形成されている。図4に示すように、上記遮光板31,32には、各投光ユニット及び受光ユニットを臨む小判状の開口部36,37が形成されている。また、上記切欠き部分と計測管の下方内面との間には、柔軟な樹脂シートで分割ひだ状に形成された遮光カーテン34,35を設けている。

0081

図3及び図4に示すように、上記遮光板31,32を設けることによって、投光ユニットA3 ,a3 から照射される拡散光は、上記開口部36,37を介して受光ユニットS3 ,s3 に入射させられる。これにより、計測に必要な範囲の光のみを受光ユニットS3 ,s3 に入射させることができる。したがって、計測管の内面等で反射した光が受光ユニットに入射することがなくなり、精度の高い計測を行うことができる。

0082

各計測管には、推進にともなって生じる等を排出する排泥管10や信号線L等を設ける必要がある。本実施の形態では、上記分割したひだ状の遮光カーテン34,35を設けているため、上記排泥管10等の配置や推進中の移動に柔軟性をもたせつつ、上記反射光等が受光ユニットに入射するのを有効に防止できる。

0083

以下、本願発明に係る推進軌跡及び推進姿勢の計測方法の原理を図に基づいて説明する。

0084

図2に示すように、シールド掘進機1を先頭とした管列は、曲線状の軌跡を描いて推進させられており、隣接する各シールド掘進機、計測管及び埋設管の角度偏位が生じているのがわかる。

0085

図5に、推進基点Oを原点とする基準三次元座標空間(X0 ,Y0 ,Z0 )における管列の推進状態を模式的に示す。この図において、L1 〜L6 は、シールド掘進機及び計測管の管軸方向長さ、E1 〜E6 は、シールド掘進機及び各計測管の推進ベクトル、P1 からちP6 は、シールド掘進機及び計測管の管軸の交点を表している。各管に生じる管軸の3次元の角度偏位をα1 〜α5 で示す。

0086

図6に、計測管5と計測管6との間の3次元の屈曲状態を模式的に示す。この図に示すように、計測管5と計測管6とは、支点R5 にて接触した状態で推進していると考えられる。

0087

図7に計測管3と計測管4の各管軸と、支点R5 を含む平面での偏位状態を示す。この図に示すように、計測管5と計測管6には、α5 の角度偏位が生じている。上記α5 は、上記一対の2次元座標検出センサによって検出された投光ユニットと受光ユニットの相対座標変化に基づいて求められる。

0088

本実施の形態では、各2次元座標検出センサC1 〜C5 ,c1 〜c5 及び各処理ボードB1 〜B5 からの出力によって、隣接するシールド掘進機及び各計測管の間の各相対角度偏位α1 〜α5 が検出される。一方、最後尾の計測管6に設けた傾斜計Gから最後尾の計測管6のローリング及びピッチングの角度偏位を求めることができる。

0089

上記2次元座標検出センサから求められる角度偏位及び埋設管におけるセンサ位置等から、図7に示す各管軸座標系の推進ベクトルev5 を求めることができる。同様に、シールド掘進機1及び各計測管2〜5の上記各推進ベクトルを求める。これにより、最後尾の計測管6の推進基点を原点とする基準座標系座標値及び推進姿勢が求まれば、前方を推進するシールド掘進機1及び計測管2〜5の基準座標系における推進位置及び姿勢が求まる。

0090

図5から明らかなように、最後尾の計測管が推進を開始するまでは、基点Oの座標(原点)と上記各管軸系相対角度偏位から、シールド掘進機1及び各計測管2〜6の推進位置及び姿勢を演算することができる。最後尾の計測管が基点Oを離れた後に、どのようにして最後尾の計測管6の推進位置及び推進姿勢を決定していくかが問題となる。

0091

最後尾の計測管6の軌跡を求めるのに、前方を推進する計測管5と同じ軌跡を推進すると仮定して、すなわち、最後尾の計測管6と一つ前方を推進する計測管5の間の角度偏位が、最後尾の計測管が進行する間変化しないと仮定して、最後尾の計測管6の推進ベクトルないし軌跡を求めることができる。

0092

ところが、一つ前方を推進する計測管5は、より前方を推進する計測管あるいはシールド掘進機の影響によって角度偏位が生じることがある。また、最後尾の計測管と直前の計測管との間の2次元座標検出センサの出力に誤差が生じることも考えられる。したがって、最後尾の計測管と直前の計測管との間で検出された角度偏位のみによって最後尾の計測管の推進姿勢及び推進位置を求め、この値から前方のシールド掘進機ないし計測管の推進位置及び姿勢を求めると、誤差が累積される恐れがあり、正確な推進軌跡を求めることができない。

0093

本願発明は、上記問題を解決するため、最後尾の計測管6の推進位置及び推進姿勢を、前方を推進するシールド掘進機1及び計測管2〜5が、最後尾の計測管6が通過する位置において出力した複数の偏位データを利用して求める。すなわち、過去に通過した地点において、シールド掘進機及び計測管から出力された複数の角度偏位をもとに、最後尾の計測管の推進姿勢を演算するのである。

0094

さらに、最後尾の計測管6に傾斜計を設けているため、ローリング及びピッチングに対する補正も容易に行うことができる。上記各情報から、最後尾の計測管6の推進位置及び姿勢を演算することにより、推進基点Oを離れた最後尾の計測管の推進位置及び姿勢を精度高く推定することが可能となった。

0095

そして、上記のようにして求めた最後尾の計測管6の推進軌跡及び姿勢に基づいて、前方の計測管2〜5及びシールド掘進機1の推進位置及び姿勢を再演算して求め、これを基にシールド掘進機1を計画推進軌跡に沿うように制御して掘進作業を行う。

0096

なお、精度の高い推進軌跡を形成する必要がある場合には、推進軌跡の全長に渡って計測管を推進させるとともに、これら計測管を埋設管に置き換えることも考えられる。上述したように、最後尾の計測管の後端部が起点O(座標原点)にある場合、シールド掘進機及び計測管の隣接する角度偏位が求まれば、演算によって掘進機1及び全ての計測管の推進位置及び姿勢が一義的に決定されるからである。

0097

さらに、本実施の形態では、図8及び図9に示すように、上記計測によって得られた推進軌跡T1 と予め設定された計画軌跡T2 とを対比して、上記自動計測装置16のディスプレイに表示できるように構成している。

0098

図8では、計測された上記推進軌跡T1 と上記計画軌跡T2 の水平面(x−y座標)に沿う全体形状及び現在における推進位置を表示する一方、図9では、推進累積距離Dに対する上記推進軌跡T1 の計測推進軌跡、すなわち、管軸に沿う距離Dを横軸にとって、深さ方向(z方向)の推進軌跡を表している。これら表示から、推進作業が目標点に対してどの程度まで進行しているかを一目で理解することができる。また、実際の推進軌跡と計画軌跡のずれ(偏位量)を直観的に判断することができる。これに基づいて、シールド掘進機を制御操作することにより、より計画軌跡に沿った推進軌跡を形成することができる。

0099

さらに、上記シールド掘進機1の制御操作を確実に行うため、図10及び図11に示すように、シールド掘進機、計測管及び埋設管の推進姿勢と、これらの計画軌跡T2 に対するずれ(偏位量)δを数値で表示できるように構成している。図10には、推進軌跡T2 の曲率半径方向のずれをδとして表示するとともに、X軸及びY軸方向のずれδx ,δy に分解して表示している。また、シールド掘進機1の現在の推進位置において、シールド掘進機1の進行方向の計画軌跡方向からの角度のずれθXYを表示している。

0100

図11には、鉛直方向の推進軌跡及び推進姿勢のずれδz を推進距離Dに対して表示している。なお、上記表示の態様はこれら実施の形態に限定されることはなく、種々の表示形態を採用できる。

0101

上記表示からシールド掘進機1の姿勢を正確に把握できるとともに、シールド掘進機1の制御操作を的確に行うことが可能となる。また、ずれの程度を表示できるため、経験や感にたよることなく、シールド掘進機1の制御操作を極めて容易に行うことができる。

0102

以下、図12及び図13に基づいて、本実施の形態に係るシールド推進工法における計測方法の手順を具体的に説明する。

0103

本願発明では、計測を連続的に行うこともできるし、間欠的に行うこともできる。たとえば、1本の埋設管の推進操作ごとに計測を行うこともできるし、1本の埋設管を推進させている間の推進軌跡及び姿勢を連続的にに計測することもできる。

0104

本実施の形態では、シールド掘進機1及び計測管2〜6のみを推進させる場合と、計測管に続いて埋設管7を推進させる場合とに分けて説明する。

0105

図12に基づいて、シールド掘進機1及び計測管2〜6のみを推進させる場合を説明する。

0106

推進作業を始める場合、まず設計軌跡を読み込む(S102)。そして、自動計測装置16のディスプレイに設計軌跡を表示する(S105)。また、推進させる掘削機1ないし各計測管2〜6のセンサ出力等の初期設定を行う。具体的には推進起点(O点)位置の各座標等を読み込む。推進工程途中である場合には、保存データを読み込むことができる(S101,S104)。なお、本実施の形態では、シールド掘進機1と5台の計測管2〜6のみが推進している場合と、これに引き続いて埋設管が推進している場合とを区別するため、nが6より大きくなった場合に、計測管に引き続いて埋設管を推進させるものとして演算を行う。

0107

まず、n=1とおいて計測を開始する(S106)。推進を開始後、推進作業にともなう各センサ出力(角度偏位及び推進距離等)を取得して(S108)、シールド掘進機ないし計測管の各管軸座標系の推進ベクトル(図5のE1 〜E6)を演算する(S109)。なお、シールド掘進機1ないし計測管2〜6を推進させる途中で保存した場合には(S107でN)、対応する推進ベクトルの演算から開始する。

0108

上記管軸座標系の推進ベクトルE1 〜E6 のままでは、推進位置情報を得ることができないため、これらの推進ベクトルを、基準座標系の推進ベクトルに変換する(S110)。実施の形態では、最後尾の計測管6が原点に位置するため、原点における基準座標系ベクトルが確定している。したがって、これを基準に前方を推進する各計測管及びシールド掘進機の基準座標系の推進ベクトルを求めることができる。

0109

次に、上記基準座標系ベクトルから、各計測管及びシールド掘進機の推進位置及び姿勢を求める(S111)。上記手順を最後尾の計測管6を推進させるまで繰り返す(S112,S113)。本実施の形態では、シールド掘進機1及び計測管2〜6の推進軌跡を決定した時点で推進軌跡及び推進姿勢を表示する(S114,S115)。

0110

次に、シールド掘進機1及び計測管2〜6に引き続いて埋設管7を推進させる場合を、図13に基づいて説明する。

0111

埋設管7,7…を推進させる場合にも、各センサ出力を取得する(S201)。なお、上記各センサ出力には、最後尾の計測管6に設けた傾斜計Gの出力が含まれる。そして、シールド掘進機1及び各計測管2〜5の管軸座標系の推進ベクトルを演算する(S202)。

0112

この場合、推進基点にいずれかの計測管が位置している場合には、上述したように、基準座標系の推進ベクトルを容易に求めることができるが、埋設管が推進しているため、最後尾の計測管6の推進位置が確定できない。

0113

そこで、本実施の形態では、最後尾の計測管6の推進位置及び推進姿勢を、前方を推進するシールド掘進機1及び計測管2〜5の推進データを利用して決定していく。すなわち、推進基点Oから離れようとする最後尾の計測管6の推進位置及び推進姿勢を、前方を推進するシールド掘進機1及び計測管2〜5の複数のデータを利用して決定する(S203)。

0114

上記最後尾の計測管6の推進位置を求める具体的手法として、最後尾の計測管6より前方を推進するシールド掘進機1及び計測管2〜5が、上記最後尾の計測管位置にあったときの各管軸方向ベクトルを非線形最小二乗法によって処理し、最後尾の計測管6の推進ベクトルを求める。そして、推進基点を離れた最後尾の計測管の推進位置及び推進姿勢を上記推進ベクトルから求める。そして、上記最後尾の計測管6の推進軌跡を確定推進軌跡とする(S204)。上記手法を採用することにより、埋設管を推進させる場合の推進軌跡の計測精度が格段に高まる。

0115

さらに、上記のようにして求めた確定推進軌跡に計測管6が推進したものとして、そのときの最後尾の推進位置及び推進姿勢を基準にして、演算により求められたシールド掘進機1及び各計測管2〜5の推進ベクトルを基準座標系の推進ベクトルに変換する(S205)。

0116

最後尾の計測管6には、傾斜計が設けられているため、ピッチング方向の角度偏位及びローリング方向の角度偏位を正確に計測することができるため、この値を上記演算に反映させて、シールド掘進機1及び計測管2〜5の推進位置及び推進姿勢を求める(S206)。

0117

次に、上記シールド掘進機1の推進位置と、計画推進軌跡及び姿勢のずれを演算する(S207)。また、上記ずれを修正するための制御操作方向及び制御量を演算する(S208)。

0118

そして、上記推進軌跡及び制御操作量、軌跡の計画軌跡からの偏位量、シールド掘進機の姿勢等をディスプレイに表示し(S209,210)、制御操作を行う者が上記の表示情報からシールド掘進機1に制御信号を送り、シールド掘進機の制御操作を行う。

0119

上記計測演算された各データは各位置におけるデータとして保存され(S211)、目標点に到達するまで(S212でY)、上記計測が連続的に繰り返される(S201〜S212)。そして、シールド掘進機1あるいは計測管2〜6が目標点に到達することにより、最終データを保存し(S213)計測作業が終了する。

0120

図14から図19に、本願発明の第2の実施の形態を示す。第2の実施の形態は、第1の実施の形態に係る角度偏位計測手段を、二次元形状を備えるターゲットとCCD撮像素子とで構成したもののである。角度偏位計測手段以外の部材及び装置は、上記第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。

0121

本実施の形態に係る角度偏位計測手段51は、シールド掘進機及び計測管にそれぞれ設けた二次元ターゲット52と、これら二次元ターゲットを前後に接続したシールド掘進機又は計測管から撮像できるCCD撮像素子53とを備えて構成される。上記CCD撮像素子53によって上記ターゲット52の二次元形状を撮像し、上記ターゲットの画像の偏位から、隣合う上記シールド掘進機及び上記計測管の角度偏位を求めるものである。

0122

図14に示すように、シールド掘進機には、二次元ターゲット52と後方を向けたCCD撮像素子53が設置されている。また、最後尾に接続された計測管には、二次元ターゲット52と前方を向けたCCD撮像素子54とが設置されている。上記以外の中間部に位置する各計測管には、二次元ターゲット52と、前方及び後方を向けた一対のCCD撮像素子54,53とが設置されている。なお、図14に示すターゲットは、理解を容易にするため模式的に描いてある。

0123

上記各撮像素子53,54は、図16に示すように、上記シールド掘進機1及び各計測管2〜6の軸方向の所定位置に配置された基板55に軸方向に向かうように接合保持されている。上記基板55は、上記CCD撮像素子を保持する部分から上方に延出させられており、この延出部に上記ターゲット53が形成されている。なお、本実施の形態に係る上記ターゲット52は、基板の上方に一つ形成されているが、ターゲットの数は特に限定されることはない。

0124

上記ターゲットは、内部にLED発光素子を配列して構成されており、各ターゲットは、前方と後方に向けて光を放射し、対向するCCD撮像素子によって撮像されるように構成されている。なお、掘進機に設けたターゲットと、最後尾に接続された計測管のターゲットは、一方向に向けて光を放射できるように構成すれば足りる。

0125

図18に、ターゲットを撮像した画面の状態を示す。画面中央部に撮像された画像66aは、図16に示すように、隣接する埋設管ないし計測管の軸が一致した場合に撮像される画像である。すなわち、推進開始時に、上記ターゲットが52上記画面68の原点Oに位置するように、上記ターゲット52及び上記CCD撮像素子53,54が調整されて推進が開始される。

0126

図17に示すように、上記掘進機及び計測管が屈曲して推進すると、上記ターゲットの画像が、66aの基準位置から66bの位置まで偏位する。また、偏位後の上記ターゲット画像66bには、Z軸に対して角度偏位θが生じている。上記各画像は、自動計測装置16に出力され、画像処理プログラムによって、ターゲット画像のX方向及びY方向の偏位x,zと回転偏位θが自動的に求められるように構成されている。

0127

本実施の形態では、図14に示すように、隣接する掘進機1及び計測管2〜6のターゲットを前後から互いに撮像しあうように構成されている。また、各ターゲット52とこれを撮像するCCD撮像素子53,54との間の距離が既知である。したがって、図19に示すように、隣接する掘進機及び計測管の相対角度偏位上記画像の偏位から容易に求めることができる。

0128

掘進機と計測管の相対角度偏位が求まることにより、第1の実施の形態と同様に、最後尾の計測管の推進位置及び推進方向を基準として、上記各角度偏位から、前方を推進する計測管及び掘進機の位置及び姿勢を順次精度高く求め、先端を推進するシールド掘進機の推進位置及び姿勢を求めることができる。

0129

本願発明は上述の実施の形態に限定されることはない。実施の形態では、5台の計測管2〜6をシールド掘進機1の後部に接続したが、1台あるいは6台以上の計測管を接続することができる。また、また、推進軌跡の全部に計測管を接続して精度の高い推進軌跡を形成することもできる。

0130

また、角度偏位計測手段として一対の光学式2次元座標検出センサを用いて、シールド掘進機及び計測管の角度偏位を求めた。これは、各計測管のローリングを計測して反映させるためであるが、一つの光学式2次元座標検出センサを管軸に沿って設けるとともに、傾斜計を各計測管に設けて同様の計測を行うこともできる。

0131

さらに、実施の形態では、最後尾の計測管の推進位置を求めるために、前方を推進するシールド掘進機及び計測管のデータを用いた例を示したが、前方を推進する各計測管の推進位置及び推進姿勢を求めるために、それよれ前方を推進する計測管及びシールド掘進機のデータを最小二乗法で処理して求めることができる。

0132

また、第1の実施の形態では、軸対称に設けた光学式2次元座標検出センサを採用したが、一対のCCD撮像素子を採用して、光源の位置を計測するように構成することもできる。また、一対のCCD撮像素子とこれらに撮像される一対の二次元ターゲットを設けることもできる。

0133

また、CCD撮像素子とターゲットを、隣接する掘進機あるいは計測管の軸心に沿って配置すると、一組のCCD撮像素子と二次元ターゲットによって、隣接する掘進機及び計測管の角度偏位を計測することが可能となる。すなわち、CCD撮像素子と二次元ターゲットを軸心に配置することによって、上記画像の回転偏位が掘進機及あるいは計測管の軸心回りの回転偏位を表すことになる。このため、画像の直交座標系の偏位と、ターゲットを撮像した画像の図心回りの回転偏位角度を画像処理によって計測することにより、隣接する上記掘進機及び上記計測管の角度偏位を精度高く求めることが可能となる。

発明の効果

0134

本願発明においては、地磁気や地球の自転によって影響をうけるセンサを用いることなく、推進シールド工法における推進軌跡及び推進姿勢を、リアルタイムにしかも精度高く計測することができる。また、シールド掘進機の推進軌跡及び推進姿勢を表示しながら作業を行うことができる。さらに、計画軌跡に対する推進軌跡のずれを認識しながら操作を行えるとともに、シールド掘進機の姿勢を制御する情報を得ることもできる。このため、シールド掘進機の制御操作を極めて容易に行えるとともに、精度の高い推進軌跡を形成することができる。

0135

また、複数の計測値から最後尾の計測管の推進軌跡及び姿勢を求めるように構成しているため、計測手段の一部が故障しても、推進作業を続行することが可能となる。

図面の簡単な説明

0136

図1本願発明に係る推進シールド工法を行うための装置構成の概要を示す断面図である。
図2図1の平面図である。
図3計測管の内部構造を示す縦断面図である。
図4図3におけるIV−IV線に沿う断面図である。
図5シールド掘進機及び計測管の3次元の推進状態を模式的に表す図面である。
図6計測管5と計測管6の3次元の推進状態を模式的に表す図面である。
図7図6に示した推進状態を管軸系座標で表した図面である。
図8計測された推進軌跡と計画軌跡とを水平面において比較した表示態様を示す図である。
図9計測された推進軌跡と計画軌跡の深さ方向のずれを、推進距離を横軸にとって比較した表示態様を示す図である。
図10シールド掘進機及び計測管の姿勢及び計画軌跡からの水平面におけるずれの表示態様を示す図である。
図11シールド掘進機及び計測管の姿勢及び計画軌跡からの深さ方向のずれを、推進距離を横軸にとって表した表示態様を示す図である。
図12本願発明に係る計測方法の手順を表すフローチャートである。
図13本願発明に係る計測方法の手順を表すフローチャートである。
図14本願発明に係る第2の実施の形態に係る装置構成の概要を示す断面図である。
図15CCD撮像素子及びターゲットの状態を示す図であり、図14におけるXV−XV線に沿う断面図である。
図16掘進機及び計測管が一つの直線上を推進する状態を模式的に表す断面図である。
図17掘進機及び計測管に角度偏位が生じた状態を模式好きに表す断面図である。
図18CCD撮像素子の画面の状態を表す図である。
図19掘進機及び計測管の角度偏位から、推進軌跡及び推進姿勢をもとめる手法を説明する図である。

--

0137

1シールド掘進機
7埋設管
16自動計測装置(演算・表示装置)
17距離センサ(推進距離計測手段)
C1 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
C2 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
C3 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
C4 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
C5 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
c1 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
c2 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
c3 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
c4 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
c5 2次元座標検出センサ(角度偏位計測手段)
G傾斜計(角度姿勢計測手段)

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