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技術 生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体

出願人 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明者 北野宏明
出願日 2002年1月31日 (18年11ヶ月経過) 出願番号 2002-024317
公開日 2003年8月8日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-223451
状態 拒絶査定
技術分野 特定用途計算機 検索装置
主要キーワード 回路設計図 一致ノード 信号伝達回路 信号伝達情報 グラフ出力 相互作用情報 画面用データ 作用情報
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

利用者が目的とする生体分子細胞外から制御することができる生体分子回路設計処理装置等を提供することを課題とする。

解決手段

本発明にかかる装置によれば、利用者に対して、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を設定させ、生体分子設定と細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と、設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計して、生体分子回路設計図を出力する。

概要

背景

医学的に重要な生物学的プロセスの多くが、遺伝子制御や信号伝達回路関与しているタンパク質セカンドメッセンジャー等(以下、「生体分子」という)により媒介される(Lefkowitz,Nature, 1991,351:353−354)。

例えば、癌細胞の増殖促進に関与している生体分子として、癌遺伝子産物(例えば、Ras、STAT、Jun、Fos、Myc、IRF−2などのタンパク質など)等が知られており、一方、増殖抑制に関与している生体分子としては、癌抑制遺伝子産物(例えば、p21、p27、RB、WT、p53、IRF−1などのタンパク質など)等が知られている。さらに、Myc、p21、p53などはアポトーシスにも関与していることが知られている。

そこで、現在の医薬品開発は、まず信号伝達回路の出発点となるレセプタータンパク質発見し、次にそのレセプタータンパク質に対するリガンドを同定することによって、そのリガンドのアゴニストアンタゴニストの開発を行ない、疾病の原因となっている信号伝達回路、および、遺伝子を制御することが行なわれている(Wilson,J.et al.(1998)British J.of Pharmacol.125,1387−1392)。

しかし、リガンドの同定の困難さにより、未だリガンドの特定されていないレセプタータンパク質(以下、「オーファンレセプタータンパク質」という)も多数存在し、これらのオーファンレセプタータンパク質が多くの疾患に関与することが示唆されている。

よって、オーファンレセプタータンパク質を上流に持つ遺伝子等を細胞外から制御する医薬品を開発するために、近年、充実された化合物ライブラリー高性能ハイスループットスクリーニングを組み合わせた方法を用いることによる、オーファンレセプタータンパク質をターゲットとしたアゴニスト、アンタゴニスト等の薬剤の創製が提唱されている(Stadel,J.et al.(1997)TrendsPharmacol.Sci.,18, 430−437)。

例えば、多くのGタンパク質共役型レセプタータンパク質のセカンドメッセンジャーとなっているcAMP、Ca++の測定、あるいは、三量体型GTP結合タンパク質活性化の指標となるGTPase活性、GTPγSのGタンパク質結合測定などをハイスループット化することで化合物ライブラリーからオーファンGタンパク質共役型レセプタータンパク質に対する化合物スクリーニングすることが可能であり、その化合物を利用した特異的なアゴニスト、および、アンタゴニストの開発が行なわれている。

概要

利用者が目的とする生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路設計処理装置等を提供することを課題とする。

本発明にかかる装置によれば、利用者に対して、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を設定させ、生体分子設定と細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と、設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計して、生体分子回路設計図を出力する。

目的

さらに、目的とする遺伝子の制御と関連するレセプタータンパク質自体が未だ判明していない場合は、細胞外から遺伝子の制御を行なう方法は無く、また、その方法を提示するものは存在しなかった。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、目的の生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計することによって、スクリーニング系構築などを行なうことなく、医薬品開発等における知見を提供することができる、生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置プログラム、および、記録媒体を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップと、を含むことを特徴とする生体分子回路設計方法

請求項2

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項1に記載の生体分子回路設計方法。

請求項3

上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項1または2に記載の生体分子回路設計方法。

請求項4

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路の上記ノード、上記信号伝達回路の上記ノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の生体分子回路設計方法。

請求項5

オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能する、リガンド既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップと、を含むことを特徴とする生体分子回路設計方法。

請求項6

上記生体分子回路設計ステップは、上記生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項5に記載の生体分子回路設計方法。

請求項7

上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項5または6に記載の生体分子回路設計方法。

請求項8

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードに用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項5から7のいずれか一つに記載の生体分子回路設計方法。

請求項9

細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定手段と、上記細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択手段と、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択手段により選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定手段により設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計手段と、を備えたことを特徴とする生体分子回路設計装置

請求項10

上記生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納する遺伝子回路格納手段、をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記遺伝子回路格納手段により格納された上記遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計する設定遺伝子回路設計手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の生体分子回路設計装置。

請求項11

上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納する信号伝達回路格納手段、をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記信号伝達回路格納手段により格納された上記信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計するレセプターサイド回路設計手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項9または10に記載の生体分子回路設計装置。

請求項12

上記生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納する相互作用情報格納手段、をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記相作用情報格納手段により格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計する生体分子導入手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項9から11のいずれか一つに記載の生体分子回路設計装置。

請求項13

オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定手段と、上記細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択手段と、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択手段により選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定手段により設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計手段と、を備えたことを特徴とする生体分子回路設計装置。

請求項14

上記生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納する遺伝子回路格納手段、をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記遺伝子回路格納手段により格納された上記遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計する設定遺伝子回路設計手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載の生体分子回路設計装置。

請求項15

上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納する信号伝達回路格納手段、をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記信号伝達回路格納手段により格納された上記信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計するレセプターサイド回路設計手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項13または14に記載の生体分子回路設計装置。

請求項16

上記生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納する相互作用情報格納手段、をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記相互作用情報格納手段により格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計する生体分子導入手段、をさらに備えたことを特徴とする請求項13から15のいずれか一つに記載の生体分子回路設計装置。

請求項17

細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップと、を含むことを特徴とする生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム

請求項18

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項17に記載の生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項19

上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項17または18に記載の生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項20

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路の上記ノード、上記信号伝達回路の上記ノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項17から19のいずれか一つに記載の生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項21

オーファンレセプタータンパク質を用いる信号伝達により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップと、を含むことを特徴とする生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項22

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項21に記載の生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項23

上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項21または22に記載の生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項24

上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計すること、を特徴とする請求項21から23のいずれか一つに記載の生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

請求項25

上記請求項17から24のいずれか一つに記載されたプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置プログラム、および、記録媒体に関し、特に、利用者が目的とする生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域レセプタータンパク質とを接続する回路を設計することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体に関する。

背景技術

0002

医学的に重要な生物学的プロセスの多くが、遺伝子制御や信号伝達回路関与しているタンパク質セカンドメッセンジャー等(以下、「生体分子」という)により媒介される(Lefkowitz,Nature, 1991,351:353−354)。

0003

例えば、癌細胞の増殖促進に関与している生体分子として、癌遺伝子産物(例えば、Ras、STAT、Jun、Fos、Myc、IRF−2などのタンパク質など)等が知られており、一方、増殖抑制に関与している生体分子としては、癌抑制遺伝子産物(例えば、p21、p27、RB、WT、p53、IRF−1などのタンパク質など)等が知られている。さらに、Myc、p21、p53などはアポトーシスにも関与していることが知られている。

0004

そこで、現在の医薬品開発は、まず信号伝達回路の出発点となるレセプタータンパク質を発見し、次にそのレセプタータンパク質に対するリガンドを同定することによって、そのリガンドのアゴニストアンタゴニストの開発を行ない、疾病の原因となっている信号伝達回路、および、遺伝子を制御することが行なわれている(Wilson,J.et al.(1998)British J.of Pharmacol.125,1387−1392)。

0005

しかし、リガンドの同定の困難さにより、未だリガンドの特定されていないレセプタータンパク質(以下、「オーファンレセプタータンパク質」という)も多数存在し、これらのオーファンレセプタータンパク質が多くの疾患に関与することが示唆されている。

0006

よって、オーファンレセプタータンパク質を上流に持つ遺伝子等を細胞外から制御する医薬品を開発するために、近年、充実された化合物ライブラリー高性能ハイスループットスクリーニングを組み合わせた方法を用いることによる、オーファンレセプタータンパク質をターゲットとしたアゴニスト、アンタゴニスト等の薬剤の創製が提唱されている(Stadel,J.et al.(1997)TrendsPharmacol.Sci.,18, 430−437)。

0007

例えば、多くのGタンパク質共役型レセプタータンパク質のセカンドメッセンジャーとなっているcAMP、Ca++の測定、あるいは、三量体型GTP結合タンパク質活性化の指標となるGTPase活性、GTPγSのGタンパク質結合測定などをハイスループット化することで化合物ライブラリーからオーファンGタンパク質共役型レセプタータンパク質に対する化合物スクリーニングすることが可能であり、その化合物を利用した特異的なアゴニスト、および、アンタゴニストの開発が行なわれている。

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、従来技術においては、ハイスループット化したスクリーニングを行ない、医薬品開発の知見を得る場合、膜タンパク質の調製の困難さ故に、スクリーニング系構築に多くの時間を費やさなければならないという問題点があった。

0009

例えば、リガンドが同定されていないオーファンレセプタータンパク質を上流に持つ遺伝子を制御するためのアゴニスト、アンタゴニスト等をスクリーニングする場合、セカンドメッセンジャーになっているCa++の濃度をFura−2(1−[2−(5”−carboxyoxazol−2”−yl)−6−aminobenzofuran−5−oxy]−2−(2’−amino−5’−methyl−phenoxy)−ethane−N,N,N’,N’−tetraacetic acid pentapotassium salt)等の蛍光試薬等を用いて測定するスクリーニング系が考えられる。

0010

しかし、この場合、細胞培地成分試験検体中の不純物による細胞刺激クエンチング効果等によって正確な測定が困難な場合が多い。そこで、この問題点を解決するために、まずレセプタータンパク質を調製し、細胞を用いない分子レベルでのスクリーニング系を構築することが必要となる。

0011

ここで、研究者等はレセプタータンパク質の遺伝子を取得し、組換え体等でレセプタータンパク質を強制発現させ、大量に生産し、この大量生産されたレセプタータンパク質を精製してスクリーニングツールとして用いることにより、スクリーニング系を構築することとなる。

0012

しかし、この場合、一般的に膜タンパク質の大量調製は困難であることから、各々の実験操作において種々の検討が必要となり、多くの時間を費やすことになる。また、このように試行錯誤の結果、構築したスクリーニング系であっても、本スクリーニング系はあくまでも、レセプターに対するアゴニスト、アンタゴニストを得るための方法であり、実際得られた化合物が目的の遺伝子を制御できるかどうかは不明であった。

0013

すなわち、従来技術においては、医薬品のリード化合物となるアゴニスト、アンタゴニスト等をスクリーニングする前段階であるスクリーニング系の構築において、レセプタータンパク質遺伝子の単離、レセプタータンパク質の強制発現、大量生産、精製、スクリーニング系の構築等検討しなければならない多くの技術的な問題があり、また構築されたスクリーニング系において得られた物質が実際に目的の遺伝子を制御できる保証はなかった。

0014

さらに、目的とする遺伝子の制御と関連するレセプタータンパク質自体が未だ判明していない場合は、細胞外から遺伝子の制御を行なう方法は無く、また、その方法を提示するものは存在しなかった。

0015

本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、目的の生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計することによって、スクリーニング系の構築などを行なうことなく、医薬品開発等における知見を提供することができる、生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0016

このような目的を達成するため、請求項1に記載の生体分子回路設計方法は、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と、上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップとを含むことを特徴とする。

0017

この方法によれば、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、目的の生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計することができる。すなわち、医薬品のリード化合物を得るためのレセプタータンパク質遺伝子の単離、レセプタータンパク質の強制発現、大量生産、精製、スクリーニング系の構築等に多くの時間を費やす必要がなく、医薬品開発においての多くの知見を与えることができる。

0018

また、請求項2に記載の生体分子回路設計方法は、請求項1に記載の生体分子回路設計方法において、上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0019

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。この方法によれば、目的の生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子転写活性化因子転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる。

0020

また、請求項3に記載の生体分子回路設計方法は、請求項1または2に記載の生体分子回路設計方法において、上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0021

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。この方法によれば、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる。すなわち、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく目的の生体分子を制御することができ、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる。

0022

また、請求項4に記載の生体分子回路設計方法は、請求項1から3のいずれか一つに記載の生体分子回路設計方法において、上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路の上記ノード、上記信号伝達回路の上記ノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0023

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。この方法によれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる。すなわち、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報に基づいて生体分子を信号伝達回路に導入することにより、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規な作用を提示することができる。

0024

また、本発明は生体分子回路設計方法に関するものであり、請求項5に記載の生体分子回路設計方法は、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップとを含むことを特徴とする。

0025

この方法によれば、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、リガンドを同定することなく、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を制御する生体分子回路を提示することができる。よって、オーファンレセプタータンパク質が関与していると考えられる疾患、例えば、中枢神経系、循環器系、炎症免疫系、消化器系運動器系、泌尿器生殖器系等の治療に関する知見を与えることができる。

0026

また、請求項6に記載の生体分子回路設計方法は、請求項5に記載の生体分子回路設計方法において、上記生体分子回路設計ステップは、上記生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0027

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。この方法によれば、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる。

0028

また、請求項7に記載の生体分子回路設計方法は、請求項5または6に記載の生体分子回路設計方法において、上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0029

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。この方法によれば、生体分子回路設計ステップは、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる。すなわち、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる。

0030

また、請求項8に記載の生体分子回路設計方法は、請求項5から7のいずれか一つに記載の生体分子回路設計方法において、上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードに用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0031

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。この方法によれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードに用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる。すなわち、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報に基づいて生体分子を信号伝達回路に導入することにより、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規な作用を提示することができる。

0032

また、本発明は生体分子回路設計装置に関するものであり、請求項9に記載の生体分子回路設計装置は、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定手段と、上記細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択手段と、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択手段により選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定手段により設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計手段とを備えたことを特徴とする。

0033

この装置によれば、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と生体分子設定により設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、目的の生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計することができる。すなわち、医薬品のリード化合物を得るためのレセプタータンパク質遺伝子の単離、レセプタータンパク質の強制発現、大量生産、精製、スクリーニング系の構築等に多くの時間を費やす必要がなく、医薬品開発においての多くの知見を与えることができる。

0034

また、請求項10に記載の生体分子回路設計装置は、請求項9に記載の生体分子回路設計装置において、上記生体分子回路設計手段は、生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納する遺伝子回路格納手段をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記遺伝子回路格納手段により格納された上記遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計する設定遺伝子回路設計手段をさらに備えたことを特徴とする。

0035

これは生体分子回路設計手段の一例を具体的に示すものである。この装置によれば、目的の生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる。

0036

また、請求項11に記載の生体分子回路設計装置は、請求項9または10に記載の生体分子回路設計装置において、上記生体分子回路設計手段は、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納する信号伝達回路格納手段をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記信号伝達回路格納手段により格納された上記信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計するレセプターサイド回路設計手段をさらに備えたことを特徴とする。

0037

これは生体分子回路設計手段の一例を具体的に示すものである。この装置によれば、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納し、格納された信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる。すなわち、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく目的の生体分子を制御することができ、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる。

0038

また、請求項12に記載の生体分子回路設計装置は、請求項9から11のいずれか一つに記載の生体分子回路設計装置において、上記生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納する相互作用情報格納手段をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記相作用情報格納手段により格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計する生体分子導入手段をさらに備えたことを特徴とする。

0039

これは生体分子回路設計手段の一例を具体的に示すものである。この方法によれば、生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納し、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる。すなわち、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報に基づいて生体分子を信号伝達回路に導入することにより、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規な作用を提示することができる。

0040

また、本発明は生体分子回路設計装置に関するものであり、請求項13に記載の生体分子回路設計装置は、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定手段と、上記細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択手段と、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択手段により選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定手段により設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計手段とを備えたことを特徴とする。

0041

この装置によれば、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、リガンドを同定することなく、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を制御する生体分子回路を提示することができる。よって、オーファンレセプタータンパク質が関与していると考えられる疾患、例えば、中枢神経系、循環器系、炎症免疫系、消化器系、運動器系、泌尿器生殖器系等の治療に関する知見を与えることができる。

0042

また、請求項14に記載の生体分子回路設計装置は、請求項13に記載の生体分子回路設計装置において、上記生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納する遺伝子回路格納手段をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記遺伝子回路格納手段により格納された上記遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計する設定遺伝子回路設計手段をさらに備えたことを特徴とする。

0043

これは生体分子回路設計手段の一例を具体的に示すものである。この装置によれば、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納し、格納された遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる。

0044

また、請求項15に記載の生体分子回路設計装置は、請求項13または14に記載の生体分子回路設計装置において、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納する信号伝達回路格納手段をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記信号伝達回路格納手段により格納された上記信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計するレセプターサイド回路設計手段をさらに備えたことを特徴とする。

0045

これは生体分子回路設計手段の一例を具体的に示すものである。この装置によれば、生体分子回路設計手段は、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納し、格納された信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる。すなわち、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる。

0046

また、請求項16に記載の生体分子回路設計装置は、請求項13から15のいずれか一つに記載の生体分子回路設計装置において、上記生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納する相互作用情報格納手段をさらに備え、上記生体分子回路設計手段は、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記相互作用情報格納手段により格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計する生体分子導入手段をさらに備えたことを特徴とする。

0047

これは生体分子回路設計手段の一例を具体的に示すものである。この装置によれば、生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納し、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる。すなわち、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報から生体分子を信号伝達回路に導入するので、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規機能、および、作用を明らかにすることができる。

0048

また、本発明はプログラムに関するものであり、請求項17に記載のプログラムは、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップとを含む生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。

0049

このプログラムによれば、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と生体分子設定により設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、目的の生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計することができる。すなわち、医薬品のリード化合物を得るためのレセプタータンパク質遺伝子の単離、レセプタータンパク質の強制発現、大量生産、精製、スクリーニング系の構築等に多くの時間を費やす必要がなく、医薬品開発においての多くの知見を与えることができる。

0050

また、請求項18に記載のプログラムは、請求項17に記載のプログラムにおいて、上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0051

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。このプログラムによれば、目的の生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる。

0052

また、請求項19に記載のプログラムは、請求項17または18に記載のプログラムにおいて、上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0053

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。このプログラムによれば、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる。すなわち、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく目的の生体分子を制御することができ、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる。

0054

また、請求項20に記載のプログラムは、請求項17から19のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路の上記ノード、上記信号伝達回路の上記ノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードとして用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0055

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。このプログラムによれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる。すなわち、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報から生体分子を信号伝達回路に導入するので、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規機能、および、作用を明らかにすることができる。

0056

また、本発明はプログラムに関するものであり、請求項21に記載のプログラムは、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定ステップと、上記細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択ステップと、ノード、および、エッジにより構成され、上記レセプタータンパク質選択ステップにより選択された上記レセプタータンパク質と上記生体分子設定ステップにより設定された上記目的の生体分子、または、上記遺伝子領域とを両端の上記ノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計ステップとを含む生体分子回路設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。

0057

このプログラムによれば、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、リガンドを同定することなく、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を制御する生体分子回路を提示することができる。よって、オーファンレセプタータンパク質が関与していると考えられる疾患、例えば、中枢神経系、循環器系、炎症免疫系、消化器系、運動器系、泌尿器生殖器系等の治療に関する知見を与えることができる。

0058

また、請求項22に記載のプログラムは、請求項21に記載のプログラムにおいて、上記生体分子回路設計ステップは、上記生体分子を発現する上記遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0059

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。このプログラムによれば、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる。

0060

また、請求項23に記載のプログラムは、請求項21または22に記載のプログラムにおいて、上記生体分子回路設計ステップは、上記レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0061

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。このプログラムによれば、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる。すなわち、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく目的の生体分子を制御することができ、また、実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる。

0062

また、請求項24に記載のプログラムは、請求項21から23のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、上記生体分子回路設計ステップは、上記目的の生体分子、上記遺伝子領域、上記遺伝子回路、上記信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を上記ノードに用いて上記生体分子回路を設計することを特徴とする。

0063

これは生体分子回路設計ステップの一例を具体的に示すものである。このプログラムによれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードに用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる。すなわち、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報から生体分子を信号伝達回路に導入するので、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規機能、および、作用を明らかにすることができる。

0064

また、本発明は記録媒体に関するものであり、請求項25に記載の記録媒体は、請求項17から24のいずれか一つに記載されたプログラムを記録したことを特徴とする。

0065

この記録媒体によれば、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み取らせて実行することによって、請求項17から24のいずれか一つに記載されたプログラムをコンピュータを利用して実現することができ、これら各プログラムと同様な効果を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0066

以下に、本発明にかかる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

0067

[本システム概要]以下、本システムの基本原理を説明し、その後、本発明の各実施例における本システムの原理構成、本システムの構成、処理等について詳細に説明する。

0068

図1は本システムの基本原理を示す原理構成図であり、該システム構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。

0069

本システムは、利用者が、目的とする生体分子等を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計するためのシステムである。まず、利用者は、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を設定する(ステップSA−1)。次に、本システムは、外部のデータベース等から細胞の細胞膜において機能する、レセプタータンパク質を選択する(ステップSA−2)。そして、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計する(ステップSA−3)。

0070

また、本システムは、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納し、格納された遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計する。

0071

また、本システムは、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納し、格納された信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計する。

0072

また、本システムは、生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納し、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計する目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計する。

0073

さらに、本システムは、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計する。

0074

以下、例えば、遺伝子領域自体には異常が無く、遺伝子の発現量が少ないために、または、酵素タンパク質の活性が少ないために、細胞の異常が起きている場合、これを細胞外からコントロールする例を挙げて本発明の基本概念をさらに詳細に説明する。まず、利用者は、目的の生体分子(酵素タンパク質)、または、当該生体分子である酵素タンパク質を発現する遺伝子領域を設定する。また、本システムは、当該遺伝子領域の活性を上げる生体分子が知られている場合は副目標としてその生体分子を設定する。さらに、上流の正常機能を保っていると推定、または、確認されるいくつかのカスケードに関わる生体分子が知られている場合は、それらを副目標群とする。

0075

次に、本システムは、当該細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質、遺伝子導入により発現させることが可能なレセプタータンパク質、薬剤等による誘導によって強制発現させることが可能なレセプタータンパク質等を選択して、目的の生体分子や当該生体分子を発現する遺伝子領域や当該遺伝子領域の活性を上げる生体分子や副目標群とレセプタータンパク質を両端のノードとする生体分子回路を設計する。

0076

このプロセスで、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納するデータベース、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納するデータベースの情報を使用することも可能とする。

0077

また、ドッキングシミュレーションを行なうことにより、生体分子回路を設計することも可能とする。

0078

さらに、このプロセスの応用として、オーファンレセプタータンパク質を上流にもつ遺伝子を制御するために、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を含む細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質、遺伝子導入することが可能なレセプタータンパク質、薬剤等による誘導によって強制発現させることが可能なレセプタータンパク質等を選択して、カスケードを構築することも可能とする。

0079

[実施例1]以下、実施例1における本システムの原理構成、本システムの構成、処理等について詳細に説明する

0080

図2は、実施例1における本システムの基本原理を示す原理構成図である。まず、本システムは、利用者に目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を設定させ、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を遺伝子回路データベースから取得する(ステップSB−1)。

0081

ここで、「遺伝子回路データベース」は、例えば、KEGG、Genet、Interactive Fly、Fly Base、TRANSFACなどのインターネットを経由してアクセスする外部の遺伝子回路データベースから取得した遺伝子回路を格納したものであってもよく、またオリジナルの遺伝子回路を格納して作成したものであってもよい。

0082

ここで、「遺伝子回路」は、少なくともノードとエッジに関する情報を含んで構成される。ここでいう遺伝子回路のノードは、遺伝子回路の構成要素を表し、例えば、DNA、転写因子等を含む。また、遺伝子回路のエッジは構成要素間の反応関係を表し、例えば、構成要素間のDNAの転写を制御する反応に関する関係、mRNAからタンパク質への翻訳を制御する反応に関する関係等に関する情報のことをいう。

0083

次に、本システムは、信号伝達回路データベースにアクセスし、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を含む細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択する(ステップSB−2)。

0084

ここで、「信号伝達回路データベース」は、例えば、KEGG、SPAD、CSNDBなどのインターネットを経由してアクセスする外部の信号伝達回路データベースから取得したレセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納したものであってもよく、またオリジナルの信号伝達回路を格納して作成したものであってもよい。

0085

ここで「信号伝達回路」は、少なくともノードとエッジに関する情報を含んで構成される。ここでいう信号伝達回路のノードは、信号伝達回路の構成要素を表し、例えば、レセプタータンパク質、ミトコンドリア膜結合タンパク質、信号伝達タンパク質等を含む。ここでいう「信号伝達タンパク質」は、非レセプタータンパク質系のチロシンリン酸化酵素サイクリン依存性キナーゼセリンスレオニンキナーゼ等のことをいう。また、信号伝達回路のエッジは構成要素間の反応関係を表し、例えば、構成要素間の酵素反応に関する関係、構成要素間の信号伝達物質とタンパク質の反応に関する関係等に関する情報を表すものである。ここでいう「信号伝達物質」は、外在性リガンド、アゴニスト、アンタゴニスト、セカンドメッセンジャー(cAMP、Ca++など)等を含む。

0086

ついで、本システムは、設定した目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域の遺伝子回路と選択したレセプタータンパク質とを両端のノードとする生体分子回路を設計する(ステップSB−3)。生体分子回路の設計は、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて、および/または、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて行なわれる。

0087

また、本システムは、相互作用情報データベースにアクセスし、生体分子回路の設計において、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計することも可能とする。

0088

ここで「相互作用情報データベース」は、予め作成した遺伝子回路データベース、および/または、信号伝達回路データベースに入っていない生体分子であって、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つに相互作用する生体分子の情報をKEGG、SPAD、CSNDB、ProNet、BINDなどのインターネットを経由してアクセスする外部の信号伝達回路データベースや相互作用データベースから取得して、格納したものであってもよく、また新たにオリジナルの生体分子の相互作用の情報を追加して格納したものであってもよい。

0089

そして、本システムは、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域とレセプタータンパク質を接続した生体分子回路を出力する(ステップSB−4)。

0090

[システム構成]まず、本システムの構成について説明する。図3は、実施例1における本発明の適用されるシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。本システムは、生体分子の回路を設計する生体分子回路設計装置である生体分子回路設計処理装置100と、遺伝子やタンパク質のパスウェイ等の情報に関するデータベースや遺伝子等の各種の情報検索用外部プログラム等を提供する外部システム200とを、ネットワーク300を介して通信可能に接続して構成されている。

0091

ネットワーク300は、生体分子回路設計処理装置100と外部システム200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット等である。

0092

外部システム200は、ネットワーク300を介して、生体分子回路設計処理装置100と相互に接続され、利用者に対して遺伝子回路情報等に関する外部データベースや遺伝子回路検索等の外部プログラムを実行するウェブサイトを提供する機能を有する。

0093

なお、外部システム200は、WEBサーバASPサーバ等として構成してもよく、そのハードウェア構成は、一般に市販されるワークステーションパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、および、その付属装置により構成してもよい。また、外部システム200の各機能は、外部システム200のハードウェア構成中のCPU、ディスク装置メモリ装置入力装置出力装置通信制御装置等、および、それらを制御するプログラム等により実現される。

0094

また、図3において生体分子回路設計処理装置100は、生体分子回路設計処理装置100の全体を統括的に制御するCPU等の制御部102、通信回線等に接続されるルータ等の通信装置(図示せず)に接続される通信制御インターフェース部104、入力装置112や出力装置114に接続される入出力制御インターフェース部108、および、各種のデータベース(遺伝子回路データベース106a、信号伝達回路データベース106b、相互作用情報データベース106c)などを格納する記憶部106を備えて構成されており、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。さらに、この生体分子回路設計処理装置100は、ルータ等の通信装置、および、専用線等の有線、または、無線の通信回線を介して、ネットワーク300に通信可能に接続されている。

0095

ここで、記憶部106に格納される各種のデータベースは、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。

0096

これら記憶部106の各構成要素のうち、遺伝子回路データベース106aは、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路を格納する遺伝子回路格納手段である。

0097

ここで、図4は、遺伝子回路データベース106aに格納される情報の一例を示す概念図である。図4に示すように、遺伝子回路データベース106aは、遺伝子回路番号、生物名、細胞名、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域名等のインデックス情報と、インデックス情報毎にノード情報エッジ情報とを格納する。

0098

遺伝子回路データベース106aに格納されるノード情報は、DNA、RNA等のノードが付加情報と関連づけられて格納されている情報である。ここで、遺伝子回路データベース106aに格納されるノードの付加情報は、ノードの作用条件、立体構造等の情報をいう。例えば、DNAやRNAに対応する付加情報は、DNAやRNAの立体構造、DNAのコードしているタンパク質名とその作用、転写因子が作用するDNAの配列情報などに関する情報を含む。

0099

一方、遺伝子回路データベース106aに格納されるエッジ情報は、エッジの接続元接続先のノードに関する情報、および、それらに関連する付加情報を対応づけて格納した情報である。遺伝子回路データベース106aに格納されるエッジの付加情報は、例えば、ノード元のDNAとノード先のRNAとの間の転写反応における転写因子の種類やDNAへの結合条件転写速度、転写活性化因子、転写抑制因子等に関する情報を含む。また、ノード元のRNAとノード先のタンパク質との間の翻訳反応における翻訳速度、翻訳促進、翻訳抑制因子等に関する情報を含む。

0100

また、図3において、信号伝達回路データベース106bは、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を格納する信号伝達回路格納手段である。

0101

ここで、図5は、信号伝達回路データベース106bに格納される情報の一例を示す概念図である。図5に示すように、信号伝達回路データベース106bは、信号伝達回路番号、生物名、細胞名等のインデックス情報と、インデックス情報毎にノード情報とエッジ情報とを格納する。

0102

信号伝達回路データベース106bに格納されるノード情報は、レセプタータンパク質、信号伝達タンパク質等のノードが付加情報と関連づけられて格納されている情報である。ここで、信号伝達回路データベース106bに格納されるノードの付加情報は、ノードの作用条件、立体構造等の情報をいう。例えば、レセプタータンパク質や信号伝達タンパク質に対応する付加情報は、レセプタータンパク質や信号伝達タンパク質の立体構造、外在性リガンド、アゴニスト、アンタゴニスト、セカンドメッセンジャー、レセプタータンパク質の作用、信号伝達タンパク質の酵素活性の種類などに関する情報を含む。

0103

一方、信号伝達回路データベース106bに格納されるエッジ情報は、エッジの接続元と接続先のノードに関する情報、および、それらに関連する付加情報を対応づけて格納した情報である。信号伝達回路データベース106bに格納されるエッジの付加情報は、例えば、ノード元の信号伝達タンパク質とノード先の信号伝達タンパク質との間の信号伝達反応におけるセカンドメッセンジャーの種類、酵素反応条件、反応速度、反応活性因子反応抑制因子等に関する情報を含む。

0104

また、図3において、相互作用情報データベース106cは、生体分子間の相互作用に関する相互作用情報を格納する相互作用情報格納手段である。

0105

ここで、図6は、相互作用情報データベース106cに格納される情報の一例を示す概念図である。図6に示すように、相互作用情報データベース106cは、生物名、細胞名等のインデックス情報と、インデックス情報毎に生体分子名、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域名、作用、相互作用生体分子のうち少なくとも一つに関する情報を含む。

0106

また、図3において、通信制御インターフェース部104は、生体分子回路設計処理装置100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行なう。すなわち、通信制御インターフェース部104は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。

0107

また、入出力制御インターフェース部108は、入力装置112や出力装置114の制御を行なう。ここで、出力装置114としては、モニタ家庭用テレビを含む)の他、スピーカを用いることができる(なお、以下においては出力装置をモニタとして記載する)。また、入力装置112としては、キーボードマウス、および、マイク等を用いることができる。また、モニタも、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現する。

0108

また、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行なう。制御部102は、機能概念的に、データベース作成部102a、目的生体分子設定部102b、レセプタータンパク質選択部102c、生体分子回路設計部102d、および、生体分子回路出力部102eを備えて構成されている。

0109

ここで、データベース作成部102aは、各種のデータベースを作成するデータベース作成手段である。また、目的生体分子設定部102bは、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定手段である。

0110

また、レセプタータンパク質選択部102cは、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を含む細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択手段である。

0111

また、生体分子回路設計部102dは、ノード、および、エッジにより構成され、レセプタータンパク質選択手段により選択されたレセプタータンパク質と生体分子設定手段により設定された目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計手段である。

0112

さらに、生体分子回路出力部102eは、生体分子回路設計手段によって作成された生体分子回路を出力する生体分子回路出力手段である。ここで、図7は、データベース作成部102aの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明の関係する部分のみを概念的に示している。データベース作成部102aは、遺伝子回路データベース作成部102f、信号伝達回路データベース作成部102g、および、相互作用情報データベース作成部102hを備えて構成されている。

0113

これらデータベース作成部102aの各構成要素のうち、遺伝子回路データベース作成部102fは、外部の遺伝子情報データベース等から様々な遺伝子回路、遺伝子に作用する生体分子情報、遺伝子制御情報、コードしているタンパク質などの遺伝子回路に関する情報を選択し、遺伝子回路データベース106aに格納させる手段である。

0114

また、信号伝達回路データベース作成部102gは、外部の信号伝達回路データベース等から様々な信号伝達回路、信号伝達タンパク質に作用する生体分子情報、信号伝達タンパク質の活性制御情報信号伝達情報の種類などの信号伝達回路に関する情報を選択し、信号伝達回路データベース106bに格納させる手段である。

0115

また、相互作用情報データベース作成部102hは、外部のデータベース等から目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子に関する情報を選択し、相互作用情報データベース106cに格納させる手段である。

0116

ここで、図8は、生体分子回路設計部102dの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明の関係する部分のみを概念的に示している。生体分子回路設計部102dは、設定遺伝子回路設計部102i、レセプターサイド回路設計部102j、生体分子導入部102kを備えて構成されている。

0117

これら生体分子回路設計部102dの各構成要素のうち、設定遺伝子回路設計部102iは、遺伝子回路格納手段により格納された遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計する設定遺伝子回路設計手段である。また、レセプターサイド回路設計部102jは、信号伝達回路格納手段により格納された信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するレセプターサイド回路設計手段である。

0118

また、生体分子導入部102kは、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子を相互作用情報格納手段により格納された相互作用情報に基づいて抽出し、当該抽出した生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計する生体分子導入手段である。なお、これら各部によって行なわれる処理の詳細については、後述する。

0119

[本システムの処理]次に、このように構成された本実施の形態における本システムの実施例1の処理の一例について、以下に図9図23を参照して詳細に説明する。

0120

[本システムのメイン処理]まず、実施例1における本システムのメイン処理について図9に示すフローチャートを参照して説明する。

0121

まず、生体分子回路設計処理装置100は、データベース作成部102aの処理により、図10を用いて後述するデータベース作成処理を実行する(ステップSC−1)。

0122

ついで、生体分子回路設計処理装置100は、目的生体分子設定部102bの処理により、利用者に目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を設定させる(ステップSC−2)(詳細は図14を用いて後述する)。

0123

ついで、生体分子回路設計処理装置100は、レセプタータンパク質選択部102cの処理により、レセプタータンパク質を選択する(ステップSC−3)。

0124

ついで、生体分子回路設計処理装置100は、生体分子回路設計部102dの処理により、図15図18を用いて後述する生体分子回路設計処理を実行する(ステップSC−4)。

0125

ついで、生体分子回路設計処理装置100は、生体分子回路出力部102eの処理により、生体分子回路出力処理を実行する(ステップSC−5)。これにて、実施例1における本システムのメイン処理が終了する(詳細は図22および図23を用いて後述する)。

0126

[データベース作成処理]次に、データベース作成処理の詳細について、図10図13に示すフローチャートを参照して説明する。図10は、実施例1における本システムのデータベース作成処理の一例を示すフローチャートである。

0127

まず、生体分子回路設計処理装置100は、遺伝子回路データベース作成部102fの処理により、遺伝子回路データベースを作成する(ステップSD−1)。

0128

ここで、図11は、遺伝子回路データベース作成処理の一例を示すフローチャートである。まず、遺伝子回路データベース作成部102fは、通信制御インターフェース部104を介して外部データベースにアクセスし(ステップSE−1)、利用者が入力装置112を介して指定した遺伝子回路等を取得する(ステップSE−2)。そして、遺伝子回路データベース作成部102fは取得した遺伝子回路を遺伝子回路データベース106aの所定の記憶領域に格納する(ステップSE−3)。

0129

再び図10戻り、生体分子回路設計処理装置100は、信号伝達回路データベース作成部102gの処理により、信号伝達回路データベースを作成する(ステップSD−2)。

0130

ここで、図12は、信号伝達回路データベース作成処理の一例を示すフローチャートである。まず信号伝達回路データベース作成部102gは、通信制御インターフェース部104を介して外部データベースにアクセスし(ステップSF−1)、利用者が入力装置112を介して指定した信号伝達回路等を取得する(ステップSF−2)。そして、信号伝達回路データベース作成部102gは、取得した信号伝達回路を信号伝達回路データベース106bに格納する(ステップSF−3)。

0131

再び図10に戻り、生体分子回路設計処理装置100は、相互作用情報データベース作成部102hの処理により、相互作用情報データベースを作成する(ステップSD−3)。

0132

ここで、図13は、相互作用情報データベース作成処理の一例を示すフローチャートである。まず、相互作用情報データベース作成部102hは、通信制御インターフェース部104を介して外部データベースにアクセスし(ステップSG−1)、利用者が入力装置112を介して指定した相互作用情報等を取得する(ステップSG−2)。そして、相互作用情報データベース作成部102hは、取得した相互作用情報等を相互作用情報データベース106cの所定の記憶領域に格納する(ステップSG−3)。これにて、データベース作成処理が終了する。

0133

[目的生体分子設定処理]次に、目的生体分子設定処理について、図14を参照して説明する。まず、生体分子回路設計処理装置100は、目的生体分子設定部102bの処理により利用者に対して、生物名/細胞名や当該生体分子を発現する遺伝子領域や目的の生体分子を設定させる。

0134

ここで、図14は、目的生体分子設定部102bの処理により、出力装置114に出力される目的生体分子設定画面の一例を示す図である。図14に示すように、目的生体分子設定画面は、生物名/細胞名の入力領域MA−1、遺伝子回路データベース106aに格納された生物名/細胞名を参照するための参照ボタンMA−2、遺伝子領域名の入力領域MA−3、遺伝子回路データベース106aに格納された遺伝子回路の遺伝子領域名を参照するための参照ボタンMA−4、目的の生体分子名の入力領域MA−5、遺伝子回路データベース106aに格納された目的の生体分子名を参照するための参照ボタンMA−6、設定終了タンMA−7等を含んで構成される。

0135

ここで、利用者が、目的生体分子設定画面を見ながら入力装置112を用いて図14に示す参照ボタンMA−2を選択すると、目的生体分子設定部102bは、遺伝子回路データベース106aに格納された生物名/細胞名をディスプレイに表示させる。

0136

また、利用者が、目的生体分子設定画面を見ながら入力装置112を用いて図14に示す参照ボタンMA−4を選択すると、目的生体分子設定部102bは、遺伝子回路データベース106aに格納された遺伝子領域名をディスプレイに表示させる。

0137

さらに、利用者が、目的生体分子設定画面を見ながら入力装置112を用いて図14に示す参照ボタンMA−6を選択すると、目的生体分子設定部102bは、遺伝子回路データベース106aに格納された生体分子名をディスプレイに表示させる。

0138

ついで、利用者が、目的生体分子設定画面を見ながら入力装置112を用いて各入力領域MA−1、MA−3、および、MA−5の各項目の入力を完了した後、設定終了ボタンMA−7を選択すると、目的生体分子設定部102bは、目的生体分子設定画面で設定された情報に基づいて、遺伝子回路データベース106aに格納された生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域、および、目的の生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路(以下、「設定遺伝子回路」という)を取得する。

0139

そして、目的生体分子設定部102bは、取得された目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域、および、設定遺伝子回路を記憶部106に格納する。

0140

[レセプタータンパク質選択処理]次に、レセプタータンパク質選択処理について説明する。生体分子回路設計処理装置100は、レセプタータンパク質選択部102cの処理により、利用者が、目的生体分子設定処理において設定した生物名/細胞名に基づいて、信号伝達回路データベース106bに格納された設定細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質、および、そのレセプタータンパク質を用いる信号伝達回路(以下、「レセプターサイド回路」という)を選択し、記憶部106に格納する。

0141

[生体分子回路設計処理]次に、生体分子回路設計処理の詳細について、図15図18に示すフローチャートを参照して説明する。図15は、実施例1における本システムの生体分子回路設計処理の一例を示すフローチャートである。

0142

まず、生体分子回路設計部102dは、レセプターサイド回路設計処理を実行する(ステップSH−1)。

0143

ここで、図16はレセプターサイド回路設計処理の一例を示すフローチャートである。

0144

まず、レセプターサイド回路設計部102jは、信号伝達回路データベース106bに格納された信号伝達回路番号に対応する添字情報iに1を設定する(ステップSI−1)。

0145

次に、レセプターサイド回路設計部102jは、信号伝達回路データベース106bにアクセスし、i番目の信号伝達回路を取得する(ステップSI−2)。

0146

ついで、レセプターサイド回路設計部102jは、取得したi番目の信号伝達回路の構成ノードとレセプターサイド回路の構成ノードが、一致するか判定して(ステップSI−3)、一致した場合、構成ノードどうしを接続し、レセプターサイド回路を延長する(ステップSI−4)。

0147

ついで、レセプターサイド回路設計部102jは、設定遺伝子回路の構成ノードが、レセプターサイド回路の構成ノードと一致するか判定して(ステップSI−5)、一致する場合、図15のステップSH−2に処理を戻す。

0148

一方、ステップSI−2で取得したi番目の信号伝達回路の構成ノードとレセプターサイド回路の構成ノードが、一致しなかった場合、iに1を加算インクリメント)する(ステップSI−6)。

0149

また、ステップSI−5で設定遺伝子回路の構成ノードが、レセプターサイド回路の構成ノードと一致しなかった場合も、iに1をインクリメントする(ステップSI−6)。

0150

ついで、インクリメントされたiが最後か判定し、インクリメントされたiが最後でない場合、ステップSI−2に処理を戻す(ステップSI−7)。

0151

一方、ステップSI−6でインクリメントされたiが最後の場合、生体分子回路設計部102dは、図17に示す設定遺伝子回路設計処理を実行させる(ステップSI−8)。

0152

ここで、図17は、設定遺伝子回路設計部102iによる設定遺伝子回路設計処理の一例を示すフローチャートである。

0153

まず、設定遺伝子回路設計部102iは、遺伝子回路データベース106aに格納された遺伝子回路番号に対応する添字情報jに1を設定する(ステップSJ−1)。

0154

次に、設定遺伝子回路設計部102iは、遺伝子回路データベース106aにアクセスし、j番目の遺伝子回路を取得する(ステップSJ−2)。

0155

ついで、設定遺伝子回路設計部102iは、取得したj番目の遺伝子回路の構成ノードと設定遺伝子回路の構成ノードが、一致するか判定して(ステップSJ−3)、一致した場合、構成ノードどうしを接続し、設定遺伝子回路を延長する(ステップSJ−4)。

0156

ついで、設定遺伝子回路設計部102iは、設定遺伝子回路の構成ノードが、レセプターサイド回路の構成ノードと一致するか判定して(ステップSJ−5)、一致する場合、図15のステップSH−2に処理を戻す。

0157

一方、ステップSJ−2で取得したj番目の信号伝達回路の構成ノードとレセプターサイド回路の構成ノードが、一致しなかった場合、jに1をインクリメントする(ステップSJ−6)。

0158

また、ステップSJ−5で設定遺伝子回路の構成ノードが、レセプターサイド回路の構成ノードと一致しなかった場合も、jに1をインクリメントする(ステップSJ−6)。

0159

ついで、インクリメントされたjが最後か判定し、インクリメントされたjが最後でない場合、ステップSJ−2に処理を戻す(SJ−7)。

0160

一方、ステップSJ−7でインクリメントされたjが最後の場合、生体分子回路設計部102dは、生体分子導入処理を実行する(ステップSJ−8)。

0161

ここで、図18は生体分子導入部102kによる生体分子導入処理の一例を示すフローチャートである。

0162

まず、生体分子導入部102kは、相互作用情報データベース106cにアクセスし、設定遺伝子回路の構成ノード、および/または、レセプターサイド回路の構成ノードと相互作用する生体分子を抽出する(ステップSK−1)。

0163

次に、生体分子導入部102kは、抽出した相互作用する生体分子をノードとして用いて設定遺伝子回路、および/または、レセプターサイド回路を延長する(ステップSK−2)。

0164

ついで、生体分子導入部102kは、設定遺伝子回路の構成ノードが、レセプターサイド回路の構成ノードと一致するか判定して、一致する場合、生体分子導入処理を終了して、図15のステップSH−2に処理を戻す(ステップSK−3)。

0165

一方、設定遺伝子回路の構成ノードが、レセプターサイド回路の構成ノードと一致しない場合、異常終了する(ステップSK−3)。そして、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域とレセプタータンパク質が接続できなかった旨、出力する。

0166

再び図15に戻り、ステップSH−2において、生体分子回路設計部102dは、設定遺伝子回路とレセプターサイド回路を一致ノードで接続する。

0167

ついで、生体分子回路設計部102dは、生体分子回路設計結果画面用データを作成する(ステップSH−3)。これにて、生体分子回路設計処理が終了する。

0168

ここで、図19図21を参照して、上述した生体分子回路設計処理による回路の接続の概念について説明する。まず、図19は、レセプターサイド回路設計処理による接続概念図である。図19に示すように、生体分子回路設計部102dは、目的生体分子設定部102bが取得した目的の生体分子(ProteinA)、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域(遺伝子領域a)、および、設定遺伝子回路(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3)を記憶部106から取得する。

0169

次に、生体分子回路設計部102dは、レセプタータンパク質選択部102cによって取得された目的の生体分子(ProteinA)、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域(遺伝子領域a)が存在する細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質Z、および、レセプターサイド回路(レセプターZ−A1−A2−A3)を記憶部106から取得する。

0170

ここで、設定遺伝子回路の構成ノードとレセプターサイド回路の構成ノードに一致する構成ノードが存在しないので、両回路は接続することはできない。そこで、レセプターサイド回路設計部102jは、レセプターサイド回路設計処理を行なう。すなわち、レセプターサイド回路設計部102jは、信号伝達回路データベース106bから信号伝達回路を取得する。

0171

そして、取得したi番目の信号伝達回路(レセプターY−B1−B2−B3−A3−a3−B4−遺伝子領域b−ProteinB)の構成ノードとレセプターサイド回路の構成ノードが一致する(A3)ので、レセプターサイド回路(レセプターZ−A1−A2−A3)にa3−a3−B4−遺伝子領域b−ProteinBを延長する。

0172

その結果、設定遺伝子回路(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3)の構成ノードとレセプターサイドの構成ノードがa3で一致するので、両回路を接続して生体分子回路(レセプターZ−A1−A2−A3−a3−a2−a1−遺伝子領域a−ProteinA)が設計される。

0173

図20は、設定遺伝子回路設計処理による設定遺伝子回路とレセプターサイド回路の接続概念図である。設定遺伝子回路設計部102iは、レセプターサイド回路設計処理で生体分子回路が設計できなかった場合に設定遺伝子回路設計処理を行なう。ここで、記憶部106から取得した設定遺伝子回路は、ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2、レセプターサイド回路は、レセプターZ−A1−A2−A3−a3とする。

0174

まず、設定遺伝子回路設計部102iは、遺伝子回路データベース106aからj番目の遺伝子回路を取得する。そして、取得したj番目の遺伝子回路(b1−b2−遺伝子領域b−a3−a2−遺伝子領域c−ProteinC)の構成ノードと設定遺伝子回路の構成ノード(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2)が一致する(a2)ので、設定遺伝子回路にa3−遺伝子領域b−b2−b1を延長する(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3−遺伝子領域b−b2−b1)。

0175

その結果、設定遺伝子回路(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3−遺伝子領域b−b2−b1)の構成ノードとレセプターサイドの構成ノードがa3で一致するので、両回路を接続して生体分子回路(レセプターZ−A1−A2−A3−a3−a2−a1−遺伝子領域a−ProteinA)が設計される。

0176

図21は、生体分子導入処理による設定遺伝子回路とレセプターサイド回路の接続概念図である。生体分子導入部102kは、レセプターサイド回路設計処理、および、設定遺伝子回路設計処理で生体分子回路が設計できなかった場合に生体分子導入処理を行なう。ここで、記憶部106から取得した設定遺伝子回路は、ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3、レセプターサイド回路は、レセプターZ−A1−A2−A3とする。

0177

まず、生体分子導入部102kは、相互作用情報データベース106cから設定遺伝子回路(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3)、および/または、レセプターサイド回路(レセプターサイド回路は、レセプターZ−A1−A2−A3)の構成ノードと相互作用する生体分子を抽出する(A3に相互作用するa3)。

0178

そこで、レセプターサイド回路にa3を接続し、延長する(レセプターZ−A1−A2−A3−a3)。その結果、設定遺伝子回路(ProteinA−遺伝子領域a−a1−a2−a3)の構成ノードとレセプターサイドの構成ノードがa3で一致するので、両回路を接続して生体分子回路(レセプターZ−A1−A2−A3−a3−a2−a1−遺伝子領域a−ProteinA)が設計される。

0179

[生体分子回路出力処理]生体分子回路出力部102eは、出力装置114に生体分子回路設計結果画面用データを出力する。

0180

ここで、図22および図23は、生体分子回路設計処理装置100の出力装置114に出力される生体分子回路設計結果画面の一例を示す図である。図22および図23に示すように、生体分子回路設計部102dは、生体分子回路設計結果である生体分子回路、使用レセプター、生体分子回路の構成ノード名等をグラフ出力する。

0181

例えば、図22に示す生体分子回路設計結果の例(生体分子回路設計結果1)では、生体分子回路設計部102dが、レセプターサイド回路設計処理、および、設定遺伝子回路設計処理によって設定遺伝子回路とレセプターサイド回路を接続して得た生体分子回路の表示領域MB−1、そのとき使用した使用レセプターMB−2、使用するレセプターに対する外在性リガンド/アゴニスト/アンタゴニスト名MB−3、接続された遺伝子回路名MB−4とレセプターサイド回路名MB−5、設定遺伝子回路を構成するノード名MB−6、レセプターサイド回路を構成するノード名MB−7、設定遺伝子回路に付加された生体分子名MB−8、レセプターサイド回路に付加された生体分子名MB−9を含んで構成される。

0182

ここで、図22に示すように生体分子回路の表示領域MB−1は、例えば、レセプターサイド回路、および、設定遺伝子回路の構成ノードを白丸で表示等し、さらに、延長されたレセプターサイド回路の生体分子を黒四角等で、延長された設定遺伝子回路の生体分子を黒三角等で表示することにより、両者を区別して表示するようにしてもよい。

0183

また、図23に示す生体分子回路設計結果の例(生体分子回路設計結果2)では、生体分子回路設計部102dが、レセプターサイド回路設計処理、および、設定遺伝子回路設計処理によって設定遺伝子回路とレセプターサイド回路を接続して得た生体分子回路設計図の表示領域MC−1、そのとき使用した使用レセプターMC−2、使用するレセプターに対する外在性リガンド/アゴニスト/アンタゴニスト名MC−3、接続された遺伝子回路名MC−4とレセプターサイド回路名MC−5、設定遺伝子回路を構成するノード名MC−6、レセプターサイド回路を構成するノード名MC−7、導入された生体分子名MC−8、導入された生体分子の由来細胞名MC−9を含んで構成される。

0184

ここで、図23に示すように生体分子回路の表示領域MC−1は、例えば、レセプターサイド回路、および、設定遺伝子回路の構成ノードを白丸で表示等し、さらに、導入された生体分子を黒丸等で表示することにより、両者を区別して表示するようにしてもよい。これにて、生体分子回路出力処理が終了する。

0185

[実施例2]以下に本発明の実施例2における、オーファンレセプタータンパク質により制御される生体分子をリガンド既知のレセプタータンパク質を用いて制御する回路の設計処理について図24図27を参照して詳細に説明する。

0186

図24は、実施例2における本システムの基本原理を示す原理構成図である。まず、目的生体分子設定部102bは、利用者にオーファンレセプターにより制御される目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、遺伝子回路データベース106aから選択する(ステップSL−1)。

0187

次に、レセプタータンパク質選択部102cは、信号伝達回路データベース106bにアクセスし、当該細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択する(ステップSL−2)。

0188

ついで、生体分子回路設計部102dは、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたリガンド既知のレセプタータンパク質と、設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計する(ステップSL−3)。

0189

そして、目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域とリガンド既知のレセプタータンパク質を接続した生体分子回路を出力する(ステップSL−4)。

0190

[システム構成]まず、実施例2における本システムの構成について上述した図3に基づいて説明する。なお、実施例2における本システムの構成および処理について、図3図24を参照して上述した実施例1と実質的に同様である部分については説明を省略する。

0191

図3において、目的生体分子設定部102bは、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させる生体分子設定手段である。

0192

また、レセプタータンパク質選択部102cは、細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択するレセプタータンパク質選択手段である。

0193

また、生体分子回路設計部102dは、ノード、および、エッジにより構成され、レセプタータンパク質選択手段により選択されたレセプタータンパク質と生体分子設定手段により設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計する生体分子回路設計手段である。なお、これら各部によって行なわれる処理の詳細については、後述する。

0194

[本システムの処理]次に、実施例2における本システムの処理の一例について、以下に図25図27を参照して詳細に説明する。

0195

[本システムのメイン処理]まず、実施例2における本システムのメイン処理について図25に示すフローチャートを参照して説明する。

0196

まず、生体分子回路設計処理装置100は、目的生体分子設定部102bの処理により、利用者にオーファンレセプターにより制御される目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を設定させる(ステップSM−1)。

0197

ついで、生体分子回路設計処理装置100は、レセプタータンパク質選択部102cの処理により、利用者にリガンド既知のレセプタータンパク質を選択させる(ステップSM−2)。

0198

ここで、図26は、レセプタータンパク質選択部102cの処理により、出力装置114に出力されるレセプタータンパク質選択画面の一例を示す図である。

0199

図26に示すように、レセプタータンパク質選択画面は、レセプタータンパク質名の入力領域MD−1、信号伝達回路データベース106bに格納されたレセプタータンパク質を参照するための参照ボタンMD−2、外在性リガンド名の入力領域MD−3、信号伝達回路データベース106bに格納された外在性リガンドを参照するための参照ボタンMD−4、アゴニスト名の入力領域MD−5、信号伝達回路データベース106bに格納されたアゴニストを参照するための参照ボタンMD−6、アンタゴニスト名の入力領域MD−7、信号伝達回路データベース106bに格納されたアンタゴニストを参照するための参照ボタンMD−8、設定終了ボタンMD−9等を含んで構成される。

0200

ここで、利用者が、レセプタータンパク質選択画面を見ながら入力装置112を用いて図26に示す参照ボタンMD−2を選択すると、レセプタータンパク質選択部102cは、信号伝達回路データベース106bに格納されたリガンド既知のレセプタータンパク質をディスプレイに表示させる。

0201

なお、この参照ボタンMD−2によるレセプタータンパク質のディスプレイ表示は目的生体分子設定部102bが利用者に設定させた細胞の情報に基づき、当該細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を優先し表示させる。

0202

また、利用者が、レセプタータンパク質選択画面を見ながら入力装置112を用いて図26に示す参照ボタンMD−4を選択すると、レセプタータンパク質選択部102cは、信号伝達回路データベース106bに格納された外在性リガンド名をディスプレイに表示させる。

0203

なお、この参照ボタンMD−4による外在性リガンドのディスプレイ表示は目的生体分子設定部102bが利用者に設定させた細胞の情報に基づき、当該細胞の細胞膜において機能する、レセプタータンパク質に対する外在性リガンドを優先し表示させる。

0204

また、利用者が、レセプタータンパク質選択画面を見ながら入力装置112を用いて図26に示す参照ボタンMA−6を選択すると、レセプタータンパク質選択部102cは、信号伝達回路データベース106bに格納されたアゴニストをディスプレイに表示させる。

0205

なお、この参照ボタンMD−6によるアゴニストのディスプレイ表示は目的生体分子設定部102bが利用者に設定させた細胞の情報に基づき、当該細胞の細胞膜において機能する、レセプタータンパク質に対するアゴニストを優先し表示させる。

0206

さらに、利用者が、レセプタータンパク質選択画面を見ながら入力装置112を用いて図26に示す参照ボタンMD−8を選択すると、レセプタータンパク質選択部102cは、信号伝達回路データベース106bに格納されたアンタゴニストをディスプレイに表示させる。

0207

なお、この参照ボタンMD−8によるアンタゴニストのディスプレイ表示は目的生体分子設定部102bが利用者に設定させた細胞の情報に基づき、当該細胞の細胞膜において機能する、レセプタータンパク質に対するアンタゴニストを優先し表示させる。

0208

ついで、利用者が、レセプタータンパク質選択画面を見ながら入力装置112を用いて各入力領域MD−1、MD−3、MD−5、MD−7の各項目の少なくとも一つの入力を完了した後、設定終了ボタンMD−9を選択すると、レセプタータンパク質選択部102cは、レセプタータンパク質選択画面で設定された情報に基づいて、信号伝達回路データベース106bに格納されたリガンド既知のレセプタータンパク質、および、そのレセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を取得する。そして、レセプタータンパク質選択部102cは、取得されたリガンド既知のレセプタータンパク質、および、そのレセプタータンパク質を用いる信号伝達回路を記憶部106に格納する。

0209

再び図25に戻り、生体分子回路設計処理装置100は、生体分子回路設計部102dの処理により、生体分子回路設計処理を実行する(ステップSM−3)。

0210

ここで、図27は実施例2におけるオーファンレセプタータンパク質とオーファンレセプタータンパク質により制御される生体分子(ProteinA)の接続概念図である。図27に示すように、生体分子(ProteinA)はオーファンレセプターを上流にもつために生体分子回路(構成ノード1〜4)が判明していても細胞外からコントロールできない生体分子(ProteinA)である。

0211

ここで、生体分子回路設計処理によって設計された生体分子回路(レセプターA−A−B−C−D−遺伝子領域a−ProteinA)は、目的の生体分子(ProteinA)を発現する遺伝子領域aを外在性リガンドAによって制御することを可能としたものである。

0212

また、生体分子回路設計処理によって設計された生体分子回路(レセプターZ−Y−X−3−4−遺伝子領域a−ProteinA)は、オーファンレセプターからの信号伝達回路の構成ノードを外在性リガンドZによって制御することにより、目的の生体分子(ProteinA)を制御することを可能としたものである。

0213

再び図25に戻り、生体分子回路設計処理装置100は、生体分子回路出力部102eの処理により、生体分子回路出力処理を実行する(ステップSM−4)。これにて、実施例2における本システムのメイン処理が終了する。

0214

[他の実施の形態]さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。

0215

また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部、または、一部を手動的に行なうこともでき、あるいは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。

0216

この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。

0217

また、生体分子回路設計処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。

0218

例えば、生体分子回路設計処理装置100の各サーバが備える処理機能、特に制御部102にて行なわれる各処理機能については、その全部、または、任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)、および、当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。なお、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて生体分子回路設計処理装置100に機械的に読み取られる。

0219

記憶部106に格納される各種のデータベース等(遺伝子回路データベース106a、信号伝達回路データベース106b、相互作用情報データベース106c)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。

0220

また、生体分子回路設計処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理端末等の情報処理装置にプリンタ、モニタ、イメージスキャナ等の周辺装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。

0221

さらに、生体分子回路設計処理装置100の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部、または、一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、各データベースを独立したデータベース装置として独立に構成してもよく、また、処理の一部をCGI(Common Gateway Interface)を用いて実現してもよい。

0222

また、本発明にかかるプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD等の任意の「可搬用の物理媒体」や、各種コンピュータシステムに内蔵されるROM、RAM、HD等の任意の「固定用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。

0223

また、「プログラム」は、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールライブラリーとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後インストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。

0224

また、ネットワーク300は、生体分子回路設計処理装置100と外部システム200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネットや、イントラネットや、LAN(有線/無線の双方を含む)や、VANや、パソコン通信網や、公衆電話網アナログデジタルの双方を含む)や、専用回線網(アナログ/デジタルの双方を含む)や、CATV網や、IMT2000方式、GSM方式、または、PDC/PDC—P方式等の携帯回線交換網携帯パケット交換網無線呼出網、Bluetooth等の局所無線網、PHS網、CS、BSまたはISDB等の衛星通信網等のうちいずれかを含んでもよい。すなわち、本システムは、有線・無線を問わず任意のネットワークを介して、各種データを送受信することができる。

発明の効果

0225

以上詳細に説明したように、本発明によれば、細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能するレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、目的の生体分子を細胞外から制御することができる生体分子回路をIn Silicoで設計することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0226

すなわち、本発明によれば、医薬品のリード化合物を得るためのレセプタータンパク質遺伝子の単離、レセプタータンパク質の強制発現、大量生産、精製、スクリーニング系の構築等に多くの時間を費やす必要がなく、医薬品開発においての多くの知見を与えることができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0227

また本発明によれば、目的の生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0228

また本発明によれば、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0229

すなわち、本発明によれば、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく目的の生体分子を制御することができ、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0230

また本発明によれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードとして用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0231

すなわち、本発明によれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報から生体分子を信号伝達回路に導入することにより、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規な作用を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0232

また本発明によれば、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を利用者に設定させ、細胞の細胞膜において機能する、リガンドが既知のレセプタータンパク質を選択し、ノード、および、エッジにより構成され、選択されたレセプタータンパク質と設定された目的の生体分子、または、遺伝子領域とを両端のノードとする生体分子回路を設計するので、リガンドを同定することなく、オーファンレセプタータンパク質により制御される細胞内に存在する目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する遺伝子領域を制御する生体分子回路を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0233

よって、本発明によれば、オーファンレセプタータンパク質が関与していると考えられる疾患、例えば、中枢神経系、循環器系、炎症免疫系、消化器系、運動器系、泌尿器生殖器系等の治療に関する知見を与えることができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0234

また本発明によれば、生体分子を発現する遺伝子領域を制御する遺伝子回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、例えば、転写因子、転写活性化因子、転写抑制因子等を用いた効率の良い目的の生体分子の発現制御を行なうことができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0235

また本発明によれば、生体分子回路設計ステップは、レセプタータンパク質を用いる信号伝達回路のうち少なくとも一部を用いて生体分子回路を設計するので、レセプタータンパク質を介して細胞外から目的の生体分子を制御することが可能となる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0236

すなわち、本発明によれば、細胞内の信号伝達回路を用いるので効率よく、また実際の実験等を行なう際に反映されやすい知見を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0237

また本発明によれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路、信号伝達回路のうち少なくとも一つと相互作用する生体分子をノードに用いて生体分子回路を設計するので、細胞外から目的の生体分子を制御する新規な信号伝達回路を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

0238

すなわち、本発明によれば、目的の生体分子、遺伝子領域、遺伝子回路のノード、信号伝達回路のノードのうち少なくとも一つと相互作用するという情報から生体分子を信号伝達回路に導入することにより、今まで信号伝達に関与していないと考えられていた生体分子の新規な作用を提示することができる生体分子回路設計方法、生体分子回路設計装置、プログラム、および、記録媒体を提供することができる。

図面の簡単な説明

0239

図1本発明の基本原理の一例を示す原理構成図である。
図2実施例1における本システムの基本原理を示す原理構成図である。
図3実施例1における本発明が適用されるシステムの構成の一例を示すブロック図である。
図4遺伝子回路データベース106aに格納される情報の一例を示す概念図である。
図5信号伝達回路データベース106bに格納される情報の一例を示す概念図である。
図6相互作用情報データベース106cに格納される情報の一例を示す概念図である。
図7データベース作成部102aの構成の一例を示すブロック図である。
図8生体分子回路設計部102dの構成の一例を示すブロック図である。
図9実施例1における本システムのメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図10実施例1における本システムのデータベース作成処理の一例を示すフローチャートである。
図11遺伝子回路データベース作成処理の一例を示すフローチャートである。
図12信号伝達回路データベース作成処理の一例を示すフローチャートである。
図13相互作用情報データベース作成処理の一例を示すフローチャートである。
図14目的の生体分子、または、当該生体分子を発現する目的生体分子設定部102bの処理により出力装置114に出力される生体分子設定画面の一例を示す図である。
図15実施例1の本システムの生体分子回路設計処理の一例を示すフローチャートである。
図16レセプターサイド回路設計部102jによるレセプターサイド回路設計処理の一例を示すフローチャートである。
図17設定遺伝子回路設計部102iによる設定遺伝子回路設計処理の一例を示すフローチャートである。
図18生体分子導入部102kによる生体分子導入処理の一例を示すフローチャートである。
図19レセプターサイド回路設計処理による設定遺伝子回路とレセプターサイド回路の接続概念図である。
図20設定遺伝子回路設計処理による設定遺伝子回路とレセプターサイド回路の接続概念図である。
図21生体分子導入処理による設定遺伝子回路とレセプターサイド回路の接続概念図である。
図22生体分子回路設計処理装置100の出力装置114に出力される生体分子回路設計結果画面の一例を示す図である。
図23生体分子回路設計処理装置100の出力装置114に出力される生体分子回路設計結果画面の一例を示す図である。
図24実施例2における本システムの基本原理の一例を示す原理構成図である。
図25実施例2における本システムのメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図26レセプタータンパク質選択部102cの処理により、出力装置114に出力されるレセプタータンパク質選択画面の一例を示す図である。
図27実施例2における接続概念図である。

--

0240

100生体分子回路設計処理装置
102 制御部
102aデータベース作成部
102b目的生体分子設定部
102cレセプタータンパク質選択部
102d 生体分子回路設計部
102e 生体分子回路出力部
102f遺伝子回路データベース作成部
102g信号伝達回路データベース作成部
102h相互作用情報データベース作成部
102i 設定遺伝子回路設計部
102jレセプターサイド回路設計部
102k 生体分子導入部
104通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a 遺伝子回路データベース
106b 信号伝達回路データベース
106c 相互作用情報データベース
108入出力制御インターフェース部
112入力装置
114出力装置
200 外部システム
300 ネットワーク

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