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技術 表示素子の点灯制御方法および表示制御方法、ならびに表示装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 岡本成継
出願日 2002年1月25日 (18年11ヶ月経過) 出願番号 2002-017578
公開日 2003年7月30日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-216108
状態 特許登録済
技術分野 電場発光光源(EL) エレクトロルミネッセンス光源 陰極線管以外の表示装置の制御 EL表示装置の制御
主要キーワード 電流変動率 電流供給点 電流供給端 排出電極 電極間抵抗値 電流供給電極 発光デューティー 金属導線
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

装置の回路規模を大型化することなく、また、画像の表示内容に依存することなく、輝度のばらつきを軽減する。

解決手段

表示素子表示制御方法は、供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子行方向および列方向に多数配列した表示素子において、画素の表示を制御する方法である。発光素子に電流を供給する電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されている。選択タイミングに基づいて、ラインごとに画素を表示し、消去タイミングに基づいて、ラインごとに画素の表示を消去する。選択タイミングの始めから終わりまでの期間に比べて、任意のラインについて、選択タイミングにより画素が表示されてから、消去タイミングにより画素の表示が消去されるまでの期間の方が短くなるようにする。

概要

背景

有機EL素子無機EL素子等の電流駆動型発光素子画素とする表示素子では、各画素の輝度は、各発光素子を流れる電流の大きさに依存する。このため、前記表示素子では、均一な輝度を得るために、各発光素子に電流を供給する電源には、定電流駆動型の電源が使用されている。

ところで、画素を縦方向および横方向に多数配列した画像表示部を有するマトリックス型の表示素子の場合、定電流電源から電流供給線を介して各画素の発光素子に電流が供給され、各発光素子から電流排出線を介して定電流電源に電流が排出される。

このとき、電源から発光素子までの電流供給線または電流排出線の長さが長くなるに従い、発光素子に供給される電流値は、電流供給線または電流排出線における抵抗により小さくなる。

例えば、画像表示部の端部から電流供給線を介して発光素子に電流が供給される場合には、図20に示すように、端部(ノード番号の大きい側)に比べて、中央部(ノード番号の小さい側)の方が、発光素子(ノード)に供給されるノード電流値が小さくなる。すなわち、画像表示部の端部が明るく、中央部が暗く表示されることになる。

この電流値の差を小さくするには、比抵抗値の小さい高導電性材料を用いて、電流供給線および電流排出線を形成すればよい。しかしながら、電流供給線および電流排出線の何れか一方には、発光素子からの光を外部へ透過させるために、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極を使用することが一般的であり、該透明電極は、銅、アルミニウム等の高導電性金属に比べて比抵抗値が大きいので、前記電流値の差を小さくするには限界がある。

また、各電流供給線に接続された複数の発光素子のうち、点灯している個数によって全体の駆動負荷が変化するので、発光素子に供給される電流値が変化しうる。

例えば、図21に示すように、画像表示部の上側および下側から各発光素子に電流が供給される場合を考え、画像表示部の中央部が非点灯である場合を考える。この場合、A列の発光素子は、全て点灯しており、B列の発光素子は、両端部点灯し、中央部が非点灯である。このとき、A列およびB列の発光素子に供給されるノード電流値は、図22に示すように、A列で点灯している発光素子よりもB列で点灯している発光素子の方が大きくなる。従って、表示画面は、図23に示すように、非点灯の表示領域の上側および下側の点灯表示領域は、非点灯の表示領域の右側および左側の点灯表示領域よりも輝度が増加することになる。

概要

装置の回路規模を大型化することなく、また、画像の表示内容に依存することなく、輝度のばらつきを軽減する。

表示素子の表示制御方法は、供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を行方向および列方向に多数配列した表示素子において、画素の表示を制御する方法である。発光素子に電流を供給する電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されている。選択タイミングに基づいて、ラインごとに画素を表示し、消去タイミングに基づいて、ラインごとに画素の表示を消去する。選択タイミングの始めから終わりまでの期間に比べて、任意のラインについて、選択タイミングにより画素が表示されてから、消去タイミングにより画素の表示が消去されるまでの期間の方が短くなるようにする。

目的

本発明は、回路規模を大型化することなく、また、画像の表示内容に依存することなく、輝度のばらつきを軽減できる表示素子の点灯制御方法および表示制御方法、ならびに表示装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

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請求項1

供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子多数配列し、これらの発光素子に電流を供給する1または複数の電流供給用導体を該発光素子に接続した表示素子において、前記発光素子の点灯を制御する表示素子の点灯制御方法であって、前記電流供給用導体または各電流供給用導体に接続された前記発光素子に関して、その総数に対する点灯数比率の上限が100%未満の所定値となるように、表示素子の点灯を制御することを特徴とする表示素子の点灯制御方法。

請求項2

供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を行方向および列方向に多数配列し、1または複数の電流供給用導体により、これらの発光素子に電流を供給することにより、各発光素子に対応する画素が表示されて、一画面の画像が表示されるマトリックス型表示素子において、前記画素の表示を制御する表示素子の表示制御方法であって、前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されており、一画面の画像を表示する表示走査は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に行ない、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより行なわれ、一画面の画像を消去する消去走査は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に消去し、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより行なわれ、前記表示走査の開始から終了までの表示走査期間と、任意の画素について、前記表示走査により該画素の表示が開始されてから、消去走査により該画素の表示が消去されるまでの画素表示期間とに関して、前記表示走査期間に対する前記画素表示期間の比率が100%未満の所定値となるように前記画素の表示を制御することを特徴とする表示素子の表示制御方法。

請求項3

前記所定値は、前記行方向のラインの1または複数ごとに設定されることを特徴とする請求項2に記載の表示素子の表示制御方法。

請求項4

前記所定値は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離に応じて設定されることを特徴とする請求項3に記載の表示素子の表示制御方法。

請求項5

前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部の他に、前記表示素子の内部に設けられた1または複数の電流供給点に電流が供給されており、前記所定値は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離、および、前記行方向の1ラインにおける発光素子から前記電流供給点までの前記電流供給用導体上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて設定されることを特徴とする請求項3に記載の表示素子の表示制御方法。

請求項6

供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を行方向および列方向に多数配列し、1または複数の電流供給用導体により、これらの発光素子に電流を供給することにより、各発光素子に対応する画素が表示されて、一画面の画像が表示されるマトリックス型表示素子と、該表示素子における前記画素の表示を制御する表示制御手段とを備える表示装置であって、前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されており、前記表示制御手段は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に行ない、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより、一画面の画像を表示する表示走査を行なう表示走査手段と、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に消去し、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより、一画面の画像を消去する消去走査を行なう消去走査手段と、前記表示走査の開始から終了までの表示走査期間と、任意の画素について、前記表示走査により該画素の表示が開始されてから、消去走査により該画素の表示が消去されるまでの画素表示期間とに関して、前記表示走査期間に対する前記画素表示期間の比率が100%未満の所定値となるように、前記消去走査手段を制御する消去走査制御手段とを備えることを特徴とする表示装置。

請求項7

前記消去走査制御手段は、前記行方向のラインの1または複数ごとに前記所定値を設定する所定値設定手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。

請求項8

前記所定値設定手段は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離に応じて前記所定値を設定することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。

請求項9

前記表示素子は、前記電流供給用導体に対して、列方向の一端部または両端部の他に、電流を供給する1または複数の電流供給点を備えており、前記所定値設定手段は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離、および、前記行方向の1ラインにおける発光素子から前記電流供給点までの前記電流供給用導体上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて前記設定値を設定することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。

技術分野

0001

本発明は、エレクトロルミネッセンス(EL)素子等の電流駆動型発光素子を用いた表示素子点灯制御方法および表示制御方法、ならびに表示装置に関するものである。具体的には、本発明は、前記表示素子において、画面内の輝度のばらつきを低減する方法に関するものである。

背景技術

0002

有機EL素子無機EL素子等の電流駆動型の発光素子を画素とする表示素子では、各画素の輝度は、各発光素子を流れる電流の大きさに依存する。このため、前記表示素子では、均一な輝度を得るために、各発光素子に電流を供給する電源には、定電流駆動型の電源が使用されている。

0003

ところで、画素を縦方向および横方向に多数配列した画像表示部を有するマトリックス型の表示素子の場合、定電流電源から電流供給線を介して各画素の発光素子に電流が供給され、各発光素子から電流排出線を介して定電流電源に電流が排出される。

0004

このとき、電源から発光素子までの電流供給線または電流排出線の長さが長くなるに従い、発光素子に供給される電流値は、電流供給線または電流排出線における抵抗により小さくなる。

0005

例えば、画像表示部の端部から電流供給線を介して発光素子に電流が供給される場合には、図20に示すように、端部(ノード番号の大きい側)に比べて、中央部(ノード番号の小さい側)の方が、発光素子(ノード)に供給されるノード電流値が小さくなる。すなわち、画像表示部の端部が明るく、中央部が暗く表示されることになる。

0006

この電流値の差を小さくするには、比抵抗値の小さい高導電性材料を用いて、電流供給線および電流排出線を形成すればよい。しかしながら、電流供給線および電流排出線の何れか一方には、発光素子からの光を外部へ透過させるために、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極を使用することが一般的であり、該透明電極は、銅、アルミニウム等の高導電性金属に比べて比抵抗値が大きいので、前記電流値の差を小さくするには限界がある。

0007

また、各電流供給線に接続された複数の発光素子のうち、点灯している個数によって全体の駆動負荷が変化するので、発光素子に供給される電流値が変化しうる。

0008

例えば、図21に示すように、画像表示部の上側および下側から各発光素子に電流が供給される場合を考え、画像表示部の中央部が非点灯である場合を考える。この場合、A列の発光素子は、全て点灯しており、B列の発光素子は、両端部点灯し、中央部が非点灯である。このとき、A列およびB列の発光素子に供給されるノード電流値は、図22に示すように、A列で点灯している発光素子よりもB列で点灯している発光素子の方が大きくなる。従って、表示画面は、図23に示すように、非点灯の表示領域の上側および下側の点灯表示領域は、非点灯の表示領域の右側および左側の点灯表示領域よりも輝度が増加することになる。

発明が解決しようとする課題

0009

上記のような輝度のばらつきを防止する手法として、以下のものが知られている。特開平11-282420 号公報、特開平11-327506 号公報および特開平11-344949号公報には、画素ごとに印加される信号データを、発光素子の輝度のばらつき(すなわち、供給電流のばらつき)に基づいて補正する手法が開示されている。

0010

しかしながら、この手法では、発光素子ごとの補正値を記憶する手段が必要であり、表示装置の回路規模が大型化する結果となる。

0011

また、特開2000-221944 号公報には、走査電極ごと発光画素数をカウントし、この発光画素数に基づいて、走査電極に印加される走査パルス電圧パルス幅を設定する手法が開示されている。この手法では、隣り合う走査電極どうしで発光画素数が異なることによって生じる輝度のばらつきを低減することができる。

0012

しかしながら、この手法では、前記発光画素数をカウントする手段と、走査パルス電圧のパルス幅を変更する手段が必要であり、表示装置の回路規模が大型化する結果となる。

0013

本発明は、回路規模を大型化することなく、また、画像の表示内容に依存することなく、輝度のばらつきを軽減できる表示素子の点灯制御方法および表示制御方法、ならびに表示装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するため、本発明の表示素子の点灯制御方法は、供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を多数配列し、これらの発光素子に電流を供給する1または複数の電流供給用導体を該発光素子に接続した表示素子において、前記発光素子の点灯を制御する方法であって、前記電流供給用導体または各電流供給用導体に接続された前記発光素子に関して、その総数に対する点灯数比率(以下、「点灯比率」と称する。)の上限が100 %未満の所定値となるように、表示素子の点灯を制御することを特徴としている。

0015

上記の方法によると、前記点灯比率が100 %未満に制限されるので複数の前記発光素子の駆動負荷が軽減される。これにより、画像の表示内容に依存することなく、前記発光素子に供給される電流値のばらつきが抑えられ、輝度のばらつきを軽減することができる。

0016

また、本発明の表示素子の表示制御方法は、供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を行方向および列方向に多数配列し、1または複数の電流供給用導体により、これらの発光素子に電流を供給することにより、各発光素子に対応する画素が表示されて、一画面の画像が表示されるマトリックス型表示素子において、前記画素の表示を制御する方法であって、前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されており、一画面の画像を表示する表示走査は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に行ない、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより行なわれ、一画面の画像を消去する消去走査は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に消去し、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより行なわれ、前記表示走査の開始から終了までの表示走査期間と、任意の画素について、前記表示走査により該画素の表示が開始されてから、消去走査により該画素の表示が消去されるまでの画素表示期間とに関して、前記表示走査期間に対する前記画素表示期間の比率(以下、「表示比率」と称する。)が100 %未満の所定値となるように前記画素の表示を制御することを特徴としている。

0017

上記の方法では、前記表示比率が100 %未満の所定値となるように表示駆動される。前記表示走査を行なうことにより1画面の画像を表示する際に、前記電流供給用導体に接続された前記発光素子の全てを発光させる場合を考える。このとき、前記発光素子の全てを同時に発光させれば、前記発光比率が100 %となる。前記発光比を100 %未満にするには、前記発光素子の全てを同時には発光させないように、時間をずらして発光すればよい。

0018

それには、1画面の画像が表示されるまで、すなわち、前記表示走査が終了するまでに、画素の表示を停止させる消去走査を行なえばよい。これにより、前記発光比を100 %未満にするには、表示走査を行なう前記表示走査期間よりも、画素が表示される前記画素表示期間の方を短くすればよいことが理解できる。

0019

さらに、前記発光比率を100 %未満の所定値にするには、前記表示走査期間に対する、前記画素表示期間の比率である前記表示比率を前記所定値にすればよいことが理解できる。従って、上記の方法により、前記発光比率を制限することができるので、画像の表示内容に依存することなく、前記輝度のばらつきを軽減することができる。

0020

また、消去走査を行なうには、例えば、表示走査により表示が行なわれている画素に対して、前記画素表示期間経過後に消灯を示す画像信号を出力することにより行なうことができる。従って、簡単な処理手段を追加することにより輝度のばらつきを軽減できるので、前記表示素子と、前記表示走査および前記消去走査を行なう制御手段とを備えた表示装置の回路規模を大型化することがない。

0021

また、本発明の表示素子の表示制御方法は、上記の方法において、前記所定値は、前記行方向のラインの1または複数ごとに設定されることを特徴としている。

0022

前記設定は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離に応じて行なわれることが望ましい。

0023

また、前記電流供給用導体において、列方向の一端部または両端部の他に、前記表示素子の内部に設けられた1または複数の電流供給点に電流が供給されている場合には、前記設定は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離、および、前記行方向の1ラインにおける発光素子から前記電流供給点までの前記電流供給用導体上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて行なわれることが望ましい。

0024

前記電流供給用導体において、電流が供給される位置から、前記行方向のライン上の各画素における発光素子が接続されるまでの距離がほぼ等しいので、該発光素子を流れる電流は、ほぼ等しくなる。また、前記行方向の異なるラインの画素は、前記電流供給用導体における前記距離が異なるので、前記発光素子を流れる電流が異なり、輝度がばらつくことになる。

0025

従って、上記の方法によると、前記行方向のラインの1または複数ごとに前記所定値を設定するので、電流が供給される位置からの距離に依存する輝度のばらつきを軽減することができる。

0026

また、本発明の表示装置は、前記マトリックス型表示素子と、該表示素子における前記画素の表示を制御する表示制御手段とを備える表示装置であって、前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されており、前記表示制御手段は、前記表示走査を行なう表示走査手段と、前記消去走査を行なう消去走査手段と、前記表示比率が100 %未満の所定値となるように、前記消去走査手段を制御する消去走査制御手段とを備えることを特徴としている。

0027

上記の構成によると、前記表示制御手段は、前記表示比率が100 %未満の所定値となるように表示制御している。これにより、上述のように、前記発光比率の上限が前記所定値に制限されるので、画像の表示内容に依存することなく、前記輝度のばらつきを軽減することができる。

0028

また、前記画素表示期間を制御することは、上述のように、簡単な処理を追加することで行なうことができるので、表示装置の回路規模を大型化することがない。

0029

また、本発明の表示装置は、上記の構成において、前記消去走査制御手段は、前記行方向のラインの1または複数ごとに前記所定値を設定する所定値設定手段を備えることを特徴としている。

0030

前記所定値設定手段は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離に応じて前記所定値を設定することが望ましい。

0031

また、前記表示素子が、前記電流供給用導体に対して、列方向の一端部または両端部の他に、電流を供給する1または複数の電流供給点を備えている場合には、前記所定値設定手段は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離、および、前記行方向の1ラインにおける発光素子から前記電流供給点までの前記電流供給用導体上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて前記設定値を設定することが望ましい。

0032

上記の構成によると、前記所定値設定手段は、前記行方向のラインの1または複数ごとに前記所定値を設定するので、上述のように、電流が供給される位置からの距離に依存する輝度のばらつきを軽減することができる。

発明を実施するための最良の形態

0033

〔実施の形態1〕以下、本発明の実施の一形態について図1図14に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る有機EL表示装置概略構成を示している。前記有機EL表示装置には、画像表示部1(表示素子)、電流供給部2、画像信号出力部3、選択信号出力部4および駆動信号発生部5が配備される。

0034

画像表示部1は、発光素子である有機EL素子を画素として画像を表示する。電流供給部2は、前記有機EL素子に電流を供給する。画像信号出力部3は、画像表示部1に画像信号を出力する。選択信号出力部4は、前記画像信号を画像表示部1の何れの画素に出力すべきかを選択する選択信号を出力する。駆動信号発生部5は、画像信号出力部3および選択信号出力部4をそれぞれ駆動するための信号である駆動信号を生成し、該駆動信号を、外部から入力された同期信号および画像信号とともに画像信号出力部3および選択信号出力部4に出力する。

0035

本実施形態では、画像表示部1は、多数の画素を行方向および列方向に配置し、各画素の表示をオンオフする能動素子を備えたアクティブマトリックス型の表示素子である。各画素には、図2に示すように、選択回路部6、メモリ回路部7、能動素子部8および発光素子部9が配備されている。

0036

選択回路部6は、選択信号出力部4から選択信号が入力され、該選択信号に基づいて、画像信号を取得するか否かを選択する。メモリ回路部7は、選択回路部6にて画像信号を取得した場合に、該画像信号を記憶する。能動素子部8は、メモリ回路部7にて記憶された画像信号に基づいて、発光素子部9の発光を制御する。

0037

図3は、前記画素の回路構成を示している。電流供給部2からの電流は、透明電極10を介して送られ、アルミニウム(Al)電極11を介して戻される。透明電極10とアルミニウム電極11との間には、発光素子部9である発光素子OLEDと、能動素子部8であるTFT(Thin Film Transister)が配備される。

0038

画像信号出力部3からの画像信号は、信号電極sを介して選択回路部6であるTFTに入力される。選択信号出力部4からの選択信号は、走査電極j・j+1を介してTFT6のゲートに入力される。従って、前記選択信号がH(高)レベルであれば、前記画像信号がTFT6を通過してメモリ回路部7であるコンデンサに入力される。

0039

コンデンサ7では、入力された前記画像信号に応じて電荷蓄積され、蓄積された電荷に応じた電圧が発生する。該電圧は、能動素子部8であるTFTのゲートに印加される。従って、該電圧が閾値以上となると、透明電極10から発光素子OLEDおよびTFT8を介してアルミニウム電極11に電流が流れて発光素子OLEDが発光する。

0040

本実施形態では、図3に示すように、同一の信号電極sに接続した画素の発光素子OLEDは、同じ色を発光している。すなわち、本実施形態では、信号電極sの方向に同じ色の画素が並び、走査電極jの方向に赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の画素が並んだRGBストライプ構造となっている。しかしながら、画素の色の配置は、任意の配置が可能であり、また、表示色として白黒単色表示でもよい。

0041

透明電極10は、ITOなど、光透過性を有する導電性材料から形成される。上述のように、輝度のばらつきを抑えるために、透明電極10およびアルミニウム電極11は、抵抗値が低いことが望ましい。すなわち、透明電極10およびアルミニウム電極11には、ともに導電性の高い材料を使用することが望ましい。また、本実施形態では、透明電極10およびアルミニウム電極11は、ともにストライプ状に形成されているが、抵抗値を低くするために、平面状に形成したべた構造とすることが望ましい。

0042

図16には、ITOおよびアルミニウムについて、面抵抗値と、ストライプ電極およびべた電極の場合の画素当たりの抵抗値が記載されている。同図を参照すると、ITOは、アルミニウムのような高導電性の金属よりも抵抗値が1000倍以上大きいことが理解される。従って、透明電極10は、べた構造とすることが特に望ましい。

0043

信号電極sに平行に配列された透明電極10は、図4(a)に示すように、その両端12・12(以下、「電流供給端」と称する。)がアルミニウム等の高導電性の金属材料で接続されている。同様に、信号電極sに平行に配列されたアルミニウム電極11は、同図(b)に示すように、その両端13・13(以下、「電流排出端」と称する。)が高導電性の金属材料で接続されている。電流供給端12および電流排出端13は、高導電性の金属導線(図示せず)を介して電流供給部2に接続されている。

0044

本実施形態の有機EL表示装置は、輝度のばらつきを抑えるために、表示比率を調整するものである。以下、輝度のばらつきに関して詳細に検討する。

0045

まず、電流供給部2から発光素子9に供給される電流の分布について検討する。電流供給部2と、電流供給端12および電流排出端13とを接続する金属導線は、透明電極10やアルミニウム電極11に比べて、断面積を著しく広くできるので、抵抗を著しく低くできる。従って、前記金属導線の抵抗を無視して、電流供給端の両方12・12と、電流排出端の両方13・13には、それぞれ電流供給部2が直に接続しているとみなすことができる。

0046

また、図4(a)(b)に示すように、透明電極10および電流供給端12・12と、アルミニウム電極11および電流排出端13・13とは、それぞれ上下対称に配置されている。従って、前記電流分布は、上下対称であると考えられるので、上端部および下端部の何れか一方から中央部までを考えればよい。

0047

また、発光素子9を流れる電流分布を検討する際には、或る透明電極10およびアルミニウム電極11と、それらの電極10・11間に接続される複数の発光素子9およびTFT8とによって構成される回路は、図5に示すように、抵抗要素によって構成される多段梯子回路であるとみなすことができる。

0048

図5において、右側が画像表示部1の中央部であり、左側が画像表示部1の上端部または下端部である。抵抗要素R1は、隣り合う画素間の透明電極10の抵抗値であり、抵抗要素R2は、隣り合う画素間のアルミニウム電極11の抵抗値である。透明電極10およびアルミニウム電極11がべた構成である場合には、隣り合う画素間の距離に応じた抵抗値となる。

0049

抵抗要素Rx は、各画素における発光素子9およびTFT8の抵抗値を合計したものとなる。従って、抵抗要素Rx は、発光素子9が点灯しているときのオン抵抗値Rx onと、消灯しているときのオフ抵抗値Rx off との2種類の値を有する。

0050

実際には、抵抗要素Rx は、非線形電圧−電流特性であるため、厳密に計算するには各ノードの電圧に応じた電流値から算出する必要がある。しかしながら、本願発明者が検討したところ、駆動電圧が実際に使用される範囲内である場合には、抵抗要素Rx が固定値であるとした場合と非線形な前記特性を考慮した場合とでは、電流の最大の変動率がほぼ同じであった。従って、以下の説明では、抵抗要素Rx が取り得る2種類の前記抵抗値Rx on・Rx off は固定値であるとみなすことにする。

0051

なお、前記回路には、実際には、容量成分や能動成分などの過渡応答の成分が含まれる。しかしながら、ここでは、発光素子の点灯状態および消灯状態走査選択により定常的に混在している場合の輝度分布を問題にしているため、前記回路は、過渡応答を無視して直流特性の成分のみで表現することができる。

0052

なお、或る透明電極10を含む前記回路と、他の透明電極10を含む前記回路との電流依存性を検討する際には、電流供給端12および電流排出端13に抵抗要素が接続されていると考えればよく、近似的には、図5における電流源側ノード端(同図の左側)の電極抵抗値を電流源ノードからの距離に応じて設定すればよい。

0053

図5において、各画素の電流分布を電流供給側(同図の左側)から計算すると非常に複雑になる。このため、中央のノード0に接続された抵抗要素Rx に電流値i0 の電流が流れるとして、各ノードに接続された抵抗要素Rx における電圧および電流を、以下のような漸化式で表すことにより容易に計算することができる。
V0 =Rx ×I0 ,I0 =i0
V1 =(R1 +R2 )×I0 +V0 ,I1 =I0 +V1 /Rx
V2 =(R1 +R2 )×I1 +V1 ,I2 =I1 +V2 /Rx
V3 =(R1 +R2 )×I2 +V2 ,I3 =I2 +V3 /Rx
Vn =(R1 +R2 )×In-1 +Vn-1 ,In =In-1 +Vn /Rx
・・・(1)
ここで、電流供給側のノード番号をNとし、入力電圧VN =Vinとなる中央のノード0の設定電流iS を改めて算出すると、次式で示される値となる。
I0 =iS =(Vin/V0 )×i0 ・・・(2)
この電流値I0 =iS を用いて、式(1)の演算を行なうことにより、所定の入力電圧による電流分布および電圧分布が算出される。なお、各ノードの電流比あるいは電圧比に対して評価を行なうときには、抵抗要素Rx の値が電圧に依存しない場合には、式(2)を省略することができる。

0054

次に、全てのノードにおける発光素子9が点灯している状態であるとき、すなわち、全ての抵抗要素Rx がRx onであるときの各ノードの電流値を算出し、その最大値Imax および最小値Imin を求め、次式で示されるように、該最大値Imax および最小値Imin の平均値基準電流値IB とする。
IB =(Imax +Imin )/2 ・・・(3)
さらに、基準電流値IB からの電流変動率ΔIを次式で示されるように算出する。
ΔI=±(Imax /IB −1)
=±(Imax −Imin )/(Imax +Imin ) ・・・(4)
EL素子の場合は、電流値にほぼ比例した値として発光輝度を算出できるため、電流の変動率が輝度の変動率に対応することになる。

0055

以上の式を用いて、全てのノードにおける発光素子9が点灯している状態であるとき、すなわち、全ての抵抗要素Rx がRx onであるときの各ノードの電流値を算出して電流分布を求めたものを図20に示す。同図において、左側が画素中央部であり、右側が画素端部である。従って、各画素の発光素子に流れる電流分布は、端部が高く中央部が低いす状になる。

0056

上述のように、図20は、輝度がばらつく一形態を示すものであるが、他の形態としては、図21図23に示すものがある。すなわち、透明電極10に接続する発光素子9の発光数が、隣りの透明電極10に接続する発光素子9の発光数と異なることにより、隣り合う透明電極10に接続した隣り合う発光素子9を流れる電流の大きさが異なり、このため、輝度がばらつくことになる。

0057

例えば、図21に示すように、中央部が非点灯状態で、その周囲が点灯状態である場合、図23に示すように中央部の上側および下側の輝度が増加することになる。このような輝度の偏りは、負荷の状態、すなわち、発光素子9の前記発光数に応じて変化するので、正しい階調表示の際には、解析的に表現する必要がある。

0058

次に、上記の式を利用して、図21に示すような、透明電極10に接続する発光素子9を含む画素列Aと、隣の透明電極10に接続する発光素子9を含む画素列Bとの電流変動率の最大値Kを求める。

0059

まず、画素列Aについて、表示比率Dとし、1フィールド期間(1/60秒)で全点灯表示した場合の電流変動率を±Aとする。表示比率がDであるので、任意の時点では、画素列Aの全画素のうち、Dの画素が点灯していることになる。同様に、画素列Bについて、表示比率Xとし、1フィールド期間で点灯表示した場合の電流変動率を±Bとする。

0060

図6は、画素列Aに関して、時刻t1 ・t2 ・t3 においてノード(発光素子9)を流れるノード電流値ID の分布をそれぞれ示している。該ノード電流値ID の最大値をID max 、最小値をID min とする。ここでは、電流供給端12および電流排出端13の間に印加する電圧を一定としているため、任意の時刻でのノード電流値は、常に、前記最小値ID min と最大値ID max との間となる。

0061

同様に、図7は、画素列Bに関して、時刻t1 ・t2 におけるノード電流値IX の分布をそれぞれ示している。該ノード電流値IX の最大値をIX max 、最小値をIX min とする。画素列Aにおけるノード電流値ID の基準電流値iD と、画素列Bにおけるノード電流値IX の基準電流値iX とは、式(3)からそれぞれ次式のようになる。
iD =(ID max +ID min )/2
iX =(IX max +IX min )/2 ・・・(5)
式(4)および式(5)を用いて、画素列Aの電流変動率Aと画素列Bの電流変動率Bとは、それぞれ次式のようになる。
A=(ID max −iD )/iD
B=(IX max −iX )/iX ・・・(6)
従って、隣り合う画素列A・Bの電流変動率の最大値Kは、次式のようになる。
K=(IX min −ID min )/iD
=2×(A−B)/(B+100) ・・・(7)
なお、式(7)を導出するために、ID max =IX max としている。これは、電流供給端12および電流排出端13の間に印加する電圧を一定としているため、ノード電流値の電流分布がどの様に変化しても、前記電圧に相当する電圧が印加される画素、すなわち、電流供給端12に最も近い画素の発光素子9に流れる電流が最大となるためである。

0062

次に、式(1)、式(2)および式(3)を用いて、透明電極10の画素間抵抗値R1 とアルミニウム電極11の画素間抵抗値R2 との和R1 +R2 (以下、この和を「電極抵抗値」と称する。)に対する、画素の抵抗要素Rx の比Rx /(R1 +R2 )をパラメータとして式に代入して計算する。ここで、電極10・11の画素間抵抗値R1 ・R2 の和を利用しているが、R1 +R2 をR1 =R2として式を簡略化し、R1 に対するRx の比Rx /R1 をパラメータとしてもよい。

0063

また、本実施形態では、抵抗要素Rx においてオン抵抗値Rx onに対するオフ抵抗値Rx off の比Rx off /Rx onは、能動素子部8の電流電圧特性等より104 としている。しかしながら、この値としては任意の値を設定することができる。なぜならば、比Rx /(R1 +R2 )が固定であり、かつ、Rx onに対する電流変動率について考える限りにおいては、比Rx off /Rx onを変化させても、電流変動率は、ほとんど変化しないためである。

0064

また、比Rx off /Rx onが大きいほど、明暗コントラストの比が高くなるが、このことは、全画面点灯表示時における輝度分布の改善には直接寄与しないので、本実施形態では無視して差し支えない。

0065

以上の考察から、電極抵抗値R1 +R2 に対する、抵抗要素Rx のオン抵抗値Rx onの比Rx on/(R1 +R2 )をパラメータとして、フィールド期間中に全画面を常に点灯表示したとき、すなわち、全画素の発光デューティー比を100 %としたときの電流変動率ΔIを計算したところ、図8に示すグラフが得られた。同図を参照すると、発光デューティー比が100 %のときに電流変動率ΔIを約±10%の範囲内にするためには、比Rx on/(R1 +R2 )を106 以上にする必要があることが理解される。

0066

次に、比Rx on/(R1 +R2 )が106 以上であることが実際にどのような意味を有するのかを説明する。例えば、画面サイズが15インチ程度であるHDTV高品位テレビジョン)(1920×1080×3(RGB)画素)の場合、1画素は約60μm×170 μmである。ここで、電流供給電極として、厚み1μm、幅10μmのアルミニウム電極を使用した場合には、画素間の電極抵抗値は約0.465 Ωとなる。

0067

一方、画素の抵抗要素Rx のオン抵抗値Rx onは、電圧の条件や、能動素子部8のサイズにもよるが、液晶表示装置や有機EL表示装置等の画面製造で使用されるポリシリコン基板上で作成される能動素子部8のオン抵抗値Rx onは、約数100 kΩのオーダとなる。

0068

従って、この場合の比Rx on/(R1 +R2 )は、105 〜106 となる。これにより、アルミニウム電極よりも比抵抗の大きい透明電極を使用するならば、比Rx on/(R1 +R2 )は、106 を大きく下回ることが理解される。従って、実際には、1080本の走査電極を有するHDTVの画面構成において、電流供給端12を画面上下方向の両端部に設けた場合には、電極の構成のみで発光デューティー比100 %における電流変動率を±10%以下にすることは困難であることが理解される。

0069

次に、本実施形態における画像の表示方式について説明する。本実施形態では、表示走査により、ある走査電極に画像が表示されてから、表示走査期間の半分の期間が経過すると、該走査電極における画像を消去する駆動方式である。

0070

図9は、前記駆動方式を利用した場合の、選択信号出力部4からの選択信号および消去信号各走査電極に入力する選択タイミングおよび消去タイミングを示している。同図のグラフは、横軸が時間であり、縦軸がN本の走査電極のライン番号0〜(N−1)である。選択タイミングは実線で表しており、消去タイミングは破線で表している。

0071

ここで、選択信号は、画像を表示する走査電極を選択する信号であり、消去信号は、画像を消去する走査電極を選択する信号である。また、本実施形態では、垂直走査期間が1フィールド期間(1/60秒)であるので、選択信号が入力されることにより、走査電極に画像が表示されてから1/120秒後に、該走査電極に消去信号を入力することにより、該走査電極における画像を消去している。

0072

同図を参照すると、1フィールドの開始時点から選択信号を入力し、ライン番号0の走査電極から順次画像を表示する。そして、1フィールドの開始時点から1/120秒後に消去信号を入力し、ライン番号0の走査電極から順次画像を消去する。

0073

また、同図のグラフを参照すると、時間が1/60秒の時点においては、ライン番号0〜(N−1)/2の走査電極に接続する画素には画像が表示されず、ライン番号N/2〜N−1の走査電極に接続する画素には画像が表示されている。すなわち、走査電極に垂直な電流供給電極10・11から見ると、電流供給電極10・11に接続する画素のうち、半分の画素が表示状態であり、残り半分の画素が非表示状態となっている。すなわち、表示比率が50%となっている。これにより、電流供給電極10・11に接続する画素のうち、発光している画素を全体の半分以下に抑えられることになる。

0074

上記の構成において、比Rx on/(R1 +R2 )を5×105 として、式(1)〜(4)を用いて、電流変動率ΔIの最大値を表示比率ごとに求めたところ、図10に示す表のようになった。また、式(5)を用いて隣り合う電流供給電極に接続する隣り合う画素列における電流変動率Kの最大値を表示比率ごとに求めたところ図11に示す表のようになった。

0075

図10を参照すると、例えば、走査ライン本数Nが1080である表示装置においては、画面を白表示(全画素点灯状態)したときに、画面内で±5.83%の電流変動が生じることが理解される。また、図11を参照すると、例えば、隣り合う画素列A・Bの表示比率をそれぞれ50%、5%とすると、隣り合う画素列A・Bにおける隣り合う画素には、最大で11.6%の電流変動が生じることが理解される。

0076

[比較例]次に、上記実施形態に対する比較例を説明する。図12は、比較例における前記選択タイミングを示している。図12図9と比較すれば明らかなように、比較例では、上記実施形態に比べて、消去信号を入力していない点が異なり、その他は同様である。この場合、全画素が常に表示状態になっており、すなわち、表示デューティー比が100 %となっている。

0077

上記の構成において、比Rx on/(R1 +R2 )を5×105 として、式(1)〜(4)を用いて、電流変動率ΔIの最大値を表示比率ごとに求めたところ、図13に示す表のようになった。また、式(5)を用いて隣り合う電流供給電極に接続する隣り合う画素列における電流変動率Kの最大値を表示比率ごとに求めたところ図14に示す表のようになった。

0078

図13を参照すると、例えば、走査ライン本数Nが1080である表示装置においては、画面を白表示(全画素点灯状態)したときに、画面内で±13.2%の電流変動が生じることが理解される。また、図14を参照すると、例えば、隣り合う画素列A・Bの表示比率をそれぞれ100 %、5%とすると、隣り合う画素列A・Bにおける隣り合う画素には、最大で26.4%の電流変動が生じることが理解される。

0079

従って、実施形態の場合の方が比較例の場合よりも、電流変動が小さいので、輝度のばらつきを抑えることができる。

0080

〔実施の形態2〕次に、本発明の他の実施の形態について、図15図17に基づいて説明する。本実施形態の表示装置は、上記の実施形態の表示装置に比べて、画像の駆動方式が異なり、その他の構成は同じである。

0081

本実施形態における画像の駆動方式を説明する前に、抵抗要素Rx のオン抵抗値Rx onが500 kΩである場合に、画面内の電流変動率ΔIを±5%以内に抑えるために、画素間の電極抵抗値R1 +R2 、および表示比率Dをどのように設定すればよいかについて説明する。なお、ここで例示する表示装置は、上記実施形態にて示された1080本の走査電極を有する有機EL表示装置とする。

0082

式(1)〜式(4)を用いて、オン抵抗値Rx on=500 kΩとし、表示比率Dを変化させた場合の電流変動率を算出したところ、図15に示すグラフが得られた。

0083

同図において、それぞれの曲線は、比Rx on/(R1 +R2 )を105 、106 、107 および108 としたときのものである。同図を参照すると、表示比率D=100 %のときに、電流変動率ΔIを±5%以下とするには、電極抵抗値をR1 +R2 ≦5.00×10-2とする必要がある。

0084

ここで、電流供給電極にITO電極10を用い、電流排出電極にアルミニウム電極11を用いるとする。図16には、ITO電極10およびアルミニウム電極11の抵抗値が記載されている。

0085

ITO電極10の面抵抗値を100 Ω/□(□:スクエア)、厚さ1μmのアルミニウム電極11を2.69×10-2Ω/□(300 Kにおいて2.69×10-2Ωμmの抵抗率より換算)とし、アルミニウム電極11の幅を画素幅の4分の1とすると、画素間の電極抵抗値R1 +R2 は、図16から算出すると、両方の電極10・11がストライプ形状のときには、約300 Ω、またITO電極10がべた形状のときには、約3.75×10-1Ωの値に評価される。

0086

すなわち、電流変動率を±5%以下とするには、電極抵抗値R1 +R2 は、5.00×10-2Ω以下である必要がある。さらに、発光素子のオン抵抗値がより高く、発光効率の良い材料を選定できるようになるまでは、実質的には、1桁以上も大きな抵抗値を使用する必要がある。このため、表示比率D=100 %である表示駆動方式においては、抵抗値の大きいITO電極を10倍程度厚くして、電極間抵抗値をより下げる必要があるが、ITO電極を厚くすると透過率が低下する可能性がある。

0087

一方、電流変動率を±5%以下とするには、抵抗値R1 +R2 を既存の3.75×10-1Ωのままにしておき、表示比率Dを小さくする必要がある。この場合には、比Rx on/(R1 +R2 )が1.33×106 となるので、図15を参照すると、表示比率Dを約35%以下とすればよいことが理解される。

0088

上より、本実施形態では、表示比率Dが約35%となる駆動方式である。表示比率Dを約35%とするには、表示走査により走査電極に画像が表示されてから、表示走査期間の約35%の期間で、該走査電極における画像を消去すればよい。

0089

図17は、前記駆動方式を利用した場合の、前記選択タイミングおよび前記消去タイミングを示している。同図のグラフは、横軸が時間であり、縦軸が1080本の走査電極のライン番号1〜1080である。選択タイミングは実線で表しており、消去タイミングは破線で表している。

0090

同図を参照すると、1フィールドの開始時点から選択信号を入力し、ライン番号1の走査電極から順次画像を表示する。そして、1フィールドの開始時点から約5.83ミリ秒後に消去信号を入力し、ライン番号1の走査電極から順次画像を消去する。

0091

従って、本実施形態の表示装置は、上記の実施形態に比べて電流変動率をさらに低くすることができ、輝度のばらつきを確実に抑えることができる。

0092

なお、図17では、走査電極ごとに画像を表示または消去する線順次走査を行なうものであるが、これを図18に示すように、画素ごとに画像を表示または消去する点順次走査を行なうものに適用することもできる。

0093

また、上記の実施形態では、表示比率を一定値としているために、何れの走査電極についても表示デューティー比が一定値となっているが、1本または複数本の走査電極ごとに表示デューティー比を変更してもよい。例えば、図20に示すように、中央部の輝度が低い場合には、図19に示すように、中央部を通過する走査電極(N−1)/3〜2・(N−1)/3に対する表示デューティー比を60%とし、その他の走査電極に対する表示デューティー比を50%としてもよい。これにより、輝度のばらつきをさらに改善することができる。

0094

また、図9および図17を参照すると、上記の実施形態では、表示走査により1画面の画像を作成する期間と、1画面の画像を表示するフィールド期間とが等しいので、各画素の表示比率と表示デューティー比は等しくなる。このため、上記の実施形態では、表示比率を50%や35%としているので、表示デューティー比を50%や35%とすることにもなる。

0095

また、図19においては、画面内に表示デューティー比が50%である領域と60%である領域とが存在するため、表示比率は、走査タイミングにより50%から60%の間となり、表示比率を多くとも60%とすることになる。

0096

表示デューティー比を小さくすると網膜上の積算効果による動き画像ぼけを防止することができるので、上記の実施形態においても、動き画像のぼけを防止することができる。

0097

また、上記実施形態では、透明電極10の上端部および下端部から電流を供給しているが、画像表示部1の内部にコンタクトホール等を設けることにより、画像表示部の内部に1または複数の電流供給点をさらに設け、該電流供給点からも透明電極10に電流を供給してもよい。

0098

この場合、走査電極に接続された画素の発光素子9から、電流供給端12までの、透明電極10上の最短距離、および、前記発光素子9から前記電流供給点までの透明電極10上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて表示比率を設定すればよい。

発明の効果

0099

以上のように、本発明の表示素子の点灯制御方法は、供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を多数配列し、これらの発光素子に電流を供給する1または複数の電流供給用導体を該発光素子に接続した表示素子において、前記発光素子の点灯を制御する方法であって、前記電流供給用導体または各電流供給用導体に接続された前記発光素子に関して、その総数に対する点灯数の比率(点灯比率)の上限が100 %未満の所定値となるように、表示素子の点灯を制御する方法である。

0100

これにより、画像の表示内容に依存することなく、前記発光素子に供給される電流値のばらつきが抑えられ、輝度のばらつきを軽減できるという効果を奏する。

0101

また、本発明の表示素子の表示制御方法は、以上のように、供給される電流値に依存して輝度が変化する発光素子を行方向および列方向に多数配列し、1または複数の電流供給用導体により、これらの発光素子に電流を供給することにより、各発光素子に対応する画素が表示されて、一画面の画像が表示されるマトリックス型表示素子において、前記画素の表示を制御する方法であって、前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されており、一画面の画像を表示する表示走査は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に行ない、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより行なわれ、一画面の画像を消去する消去走査は、行方向の1ラインに並ぶ前記画素の表示を一斉または順次に消去し、これを、行方向の他のラインに並ぶ前記画素について繰り返すことにより行なわれ、前記表示走査の開始から終了までの表示走査期間と、任意の画素について、前記表示走査により該画素の表示が開始されてから、消去走査により該画素の表示が消去されるまでの画素表示期間とに関して、前記表示走査期間に対する前記画素表示期間の比率(表示比率)が100 %未満の所定値となるように前記画素の表示を制御する方法である。

0102

これにより、前記発光比率を制限することができるので、画像の表示内容に依存することなく、前記輝度のばらつきを軽減できるという効果を奏する。

0103

また、簡単な処理手段を追加することにより輝度のばらつきを軽減できるので、前記表示素子と、前記表示走査および前記消去走査を行なう制御手段とを備えた表示装置の回路規模を大型化しないという効果を奏する。

0104

また、本発明の表示素子の表示制御方法は、以上のように、上記の方法において、前記所定値は、前記行方向のラインの1または複数ごとに設定される。

0105

前記設定は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離に応じて行なわれることが望ましい。

0106

また、前記電流供給用導体において、列方向の一端部または両端部の他に、前記表示素子の内部に設けられた1または複数の電流供給点に電流が供給されている場合には、前記設定は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離、および、前記行方向の1ラインにおける発光素子から前記電流供給点までの前記電流供給用導体上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて行なわれることが望ましい。

0107

これにより、電流が供給される位置からの距離に依存する輝度のばらつきを軽減できるという効果を奏する。

0108

また、本発明の表示装置は、以上のように、前記マトリックス型表示素子と、該表示素子における前記画素の表示を制御する表示制御手段とを備える表示装置であって、前記電流供給用導体には、列方向の一端部または両端部から電流が供給されており、前記表示制御手段は、前記表示走査を行なう表示走査手段と、前記消去走査を行なう消去走査手段と、前記表示比率が100 %未満の所定値となるように、前記消去走査手段を制御する消去走査制御手段とを備える構成である。

0109

これにより、前記発光比率の上限が前記所定値に制限されるので、画像の表示内容に依存することなく、前記輝度のばらつきを軽減できるという効果を奏する。

0110

また、前記画素表示期間を制御することは、簡単な処理を追加することで行なうことができるので、表示装置の回路規模を大型化しないという効果を奏する。

0111

また、本発明の表示装置は、以上のように、上記の構成において、前記消去走査制御手段は、前記行方向のラインの1または複数ごとに前記所定値を設定する所定値設定手段を備える構成である。

0112

前記所定値設定手段は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離に応じて前記所定値を設定することが望ましい。

0113

また、前記表示素子が、前記電流供給用導体に対して、列方向の一端部または両端部の他に、電流を供給する1または複数の電流供給点を備えている場合には、前記所定値設定手段は、前記行方向の1ラインにおける発光素子から、電流が供給される前記一端部または両端部までの、前記電流供給用導体上の最短距離、および、前記行方向の1ラインにおける発光素子から前記電流供給点までの前記電流供給用導体上の最短距離のうちの何れか短い方に応じて前記設定値を設定することが望ましい。

0114

これにより、電流が供給される位置からの距離に依存する輝度のばらつきを軽減できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0115

図1本発明の実施の一形態に係る有機EL表示装置の概略構成を示すブロック図である。
図2図1に示す画像表示部における各画素の概略構成を示すブロック図である。
図3図2をより具体的に示す回路図である。
図4同図(a)は、図3に示す透明電極の電極構成を示す模式図であり、同図(b)は、図3に示すアルミニウム電極の電極構成を示す模式図である。
図5図3および図4に示す透明電極、アルミニウム電極、能動素子部および発光素子部を含む回路構成を示す回路図である。
図6ノード(発光素子)を流れるノード電流値の分布を示すグラフである。
図7ノード(発光素子)を流れるノード電流値の分布を示すグラフである。
図8透明電極およびアルミニウム電極の抵抗値の和に対する抵抗要素のオン抵抗値の比の変化に対する電流変動率の変化の様子を示すグラフである。
図9本実施形態において、各走査電極に入力する選択タイミングおよび消去タイミングを示すグラフである。
図10表示比率に対する電流変動率の最大値を表示ライン数ごとに示す図表である。
図11隣接ライン間で表示パターンにより変動する電流の最大の変動率を表示比率および表示ラインごとに示す図表である。
図12本実施形態に対する比較例おいて、各走査電極に入力する選択タイミングを示すグラフである。
図13比較例において、表示比率に対する電流変動率の最大値を表示ライン数ごとに示す図表である。
図14比較例において、隣接ライン間で表示パターンにより変動する電流の最大の変動率を表示比率および表示ラインごとに示す図表である。
図15表示比率の変化に対する電流変動率の変化の様子を示すグラフである。
図16ITOを用いた透明電極と、アルミニウム電極との各種抵抗値を示す図表である。
図17本発明の他の実施の形態において、各走査電極に入力する選択タイミングおよび消去タイミングを示すグラフである。
図18図17に示す選択タイミングおよび消去タイミングを点順次走査により行なうことを示す模式図である。
図19本発明のさらに他の実施の形態において、各走査電極に入力する選択タイミングおよび消去タイミングを示すグラフである。
図20従来のノード(発光素子)を流れるノード電流値の分布を示すグラフである。
図21画面の中央部に非点灯表示領域を有する状態を示す模式図である。
図22図21に示す状態において、ノード(発光素子)を流れるノード電流値の分布を示すグラフである。
図23図21に示す状態の場合に画面上に輝度のばらつきが生じることを示す模式図である。

--

0116

1画像表示部(表示素子)
4選択信号出力部(表示制御手段)
9発光素子部(発光素子)
10透明電極(電流供給用導体)

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