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技術 固相化免疫試薬の安定化方法およびこれに用いる安定化溶液

出願人 栄研化学株式会社
発明者 渡辺誠宮野昭弘佐々木泰治
出願日 2002年1月28日 (18年10ヶ月経過) 出願番号 2002-018245
公開日 2003年7月30日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-215127
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード ホエイ蛋白 加湿試験 級多価アルコール 通気乾燥 発光値 特定濃度 不溶性担体粒子 多孔性ガラス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年7月30日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

特定濃度の糖類と特定濃度の緩衝液とを組み合わせることによって、乾燥状態で長期間に亘って高い安定性を維持できる固相化免疫試薬の安定化方法およびこれに用いる安定化溶液を提供すること

解決手段

固相上に固定保持された抗原または抗体を20〜80%の範囲にある糖類および0.5〜2Mの範囲にある緩衝液に浸漬した後、乾燥することを特徴とする固相化免疫試薬の安定化方法およびこれに用いる安定化溶液。

概要

背景

従来から、抗原や抗体を不溶性担体に結合させた固相化免疫試薬が多くの免疫学的測定用試薬として利用されている。例えば、抗体をポリスチレンのような不溶性担体に結合させた固相化免疫試薬は、サンドイッチ酵素免疫測定に有効である。

このような固相化免疫試薬は、例えば牛血清アルブミンなどの血清蛋白質を含む水溶液中に浸漬されていたが、活性が低下したり、沈殿を生成したりすることが知られている。また、この固相化免疫試薬は、取り扱い上凍結乾燥できれば有利であるが、凍結乾燥させると活性を保持できないことも知られている。

このような状況下にあって、凍結乾燥による安定化方法においては、牛血清アルブミンなどの蛋白質安定化剤として含むリン酸緩衝液等と共に固相化免疫試薬を凍結乾燥する方法もまた知られている(特開昭59−206761号公報)。

また、固相上に固定保持された抗体を糖類、牛血清アルブミンおよび低級多価アルコールを含有させた溶液中に浸漬した後、乾燥した固相化免疫試薬が提案されている(特開昭60−35263号公報)。

しかしながら、これらの方法においては、牛血清アルブミンなどの蛋白質に由来する白色の粉体共存するため、その粉体が溶解し難く、また乾燥状態にされた蛋白質等が飛散し易い等の問題があった。

この問題を解決するため、糖類、キレート剤等を含有する安定化溶液で処理することにより、安定化された固相化免疫試薬が提案されている(特開昭61−241665号公報)。更に、デキストランピロリドンカルボン酸およびポリビニルアルコールを含有させた安定化溶液で処理したものなどが提案されている(特開昭62−34509号公報)。

しかしながら、上記の安定化溶液では、固相化免疫試薬を乾燥状態で長期間に亘って安定に維持できないという問題があった。このため、カゼインホエイ蛋白カゼイン分解物を含有する固相化免疫試薬の安定化溶液が提案されている(特開平9−80051号公報)。

概要

特定濃度の糖類と特定濃度の緩衝液とを組み合わせることによって、乾燥状態で長期間に亘って高い安定性を維持できる固相化免疫試薬の安定化方法およびこれに用いる安定化溶液を提供すること

固相上に固定保持された抗原または抗体を20〜80%の範囲にある糖類および0.5〜2Mの範囲にある緩衝液に浸漬した後、乾燥することを特徴とする固相化免疫試薬の安定化方法およびこれに用いる安定化溶液。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
4件

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請求項1

固相上に固定保持された抗原または抗体を20〜80%の範囲にある糖類および0.5〜2mol/Lの範囲にある緩衝液に浸漬した後、乾燥することを特徴とする固相化免疫試薬の安定化方法。

請求項2

糖類が単糖類二糖類三糖類および多糖類から成る群から選択される少なくとも1種である請求項1記載の固相化免疫試薬の安定化方法。

請求項3

二糖類がトレハロースシュークロースラクトースおよびマルトースから成る群から選択される少なくとも1種である請求項2記載の固相化免疫試薬の安定化方法。

請求項4

緩衝液がリン酸緩衝液トリス緩衝液、およびグッド緩衝液から成る群から選択される少なくとも1種である請求項1記載の固相化免疫試薬の安定化方法。

請求項5

固相が不溶性担体である請求項1記載の固相化免疫試薬の安定化方法。

請求項6

不溶性担体がポリスチレンポリエチレン多孔性ガラスガラスビーズ磁性粒子である請求項5記載の固相化免疫試薬の安定化方法。

請求項7

20〜80%の範囲にある糖類および0.5〜2mol/Lの範囲にある緩衝液を含有することを特徴とする固相化免疫試薬の安定化溶液

請求項8

糖類が単糖類、二糖類および多糖類から成る群から選択される少なくとも1種である請求項7記載の固相化免疫試薬の安定化溶液。

請求項9

二糖類がトレハロース、シュークロース、ラクトースおよびマルトースから成る群から選択される少なくとも1種である請求項8記載の固相化免疫試薬の安定化溶液。

請求項10

緩衝液がリン酸緩衝液、トリス緩衝液、およびグッド緩衝液から成る群から選択される少なくとも1種である請求項7記載の固相化免疫試薬の安定化溶液。

技術分野

実施例で用いた乾燥Buffer(1Mの PB−45%のトレハロース)に代えて、乾燥Bufferとしてそれぞれ1MのPB−10%のトレハロース、0.1MのPB−45%のトレハロース、0.1MのPB−10%のトレハロース、0.01MのPB−45%のトレハロース、0.01MのPB−10%のトレハロースを用いた以外は、実施例と全く同様な方法で残存活性を測定した。その結果を図1に示す。図1に示すように、比較例では、実施例と比べて著しく安定性が低下することが判る。

背景技術

0001

本発明は、固相化免疫試薬の安定化方法に関し、特に固相化した抗原または抗体を乾燥状態で長期間免疫活性を低下させることなく安定に保存することができる固相化免疫試薬の安定化方法に関するものである。

0002

従来から、抗原や抗体を不溶性担体に結合させた固相化免疫試薬が多くの免疫学的測定用試薬として利用されている。例えば、抗体をポリスチレンのような不溶性担体に結合させた固相化免疫試薬は、サンドイッチ酵素免疫測定に有効である。

0003

このような固相化免疫試薬は、例えば牛血清アルブミンなどの血清蛋白質を含む水溶液中に浸漬されていたが、活性が低下したり、沈殿を生成したりすることが知られている。また、この固相化免疫試薬は、取り扱い上凍結乾燥できれば有利であるが、凍結乾燥させると活性を保持できないことも知られている。

0004

このような状況下にあって、凍結乾燥による安定化方法においては、牛血清アルブミンなどの蛋白質安定化剤として含むリン酸緩衝液等と共に固相化免疫試薬を凍結乾燥する方法もまた知られている(特開昭59−206761号公報)。

0005

また、固相上に固定保持された抗体を糖類、牛血清アルブミンおよび低級多価アルコールを含有させた溶液中に浸漬した後、乾燥した固相化免疫試薬が提案されている(特開昭60−35263号公報)。

0006

しかしながら、これらの方法においては、牛血清アルブミンなどの蛋白質に由来する白色の粉体共存するため、その粉体が溶解し難く、また乾燥状態にされた蛋白質等が飛散し易い等の問題があった。

0007

この問題を解決するため、糖類、キレート剤等を含有する安定化溶液で処理することにより、安定化された固相化免疫試薬が提案されている(特開昭61−241665号公報)。更に、デキストランピロリドンカルボン酸およびポリビニルアルコールを含有させた安定化溶液で処理したものなどが提案されている(特開昭62−34509号公報)。

0008

しかしながら、上記の安定化溶液では、固相化免疫試薬を乾燥状態で長期間に亘って安定に維持できないという問題があった。このため、カゼインホエイ蛋白カゼイン分解物を含有する固相化免疫試薬の安定化溶液が提案されている(特開平9−80051号公報)。

0009

しかしながら、上記固相化免疫試薬をもってしても、未だ満足できる安定化された固相化免疫試薬は得られておらず、更に高い安定性を維持できる固相化免疫試薬の出現が強く望まれていた。

課題を解決するための手段

0010

従って本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであって、乾燥状態で長期間に亘って高い安定性を維持できる固相化免疫試薬の安定化方法およびこれに用いる安定化溶液を提供することを目的とする。

0011

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定濃度の糖類と特定濃度の緩衝液とを組み合わせることによって、乾燥状態で長期間に亘って高い安定性を維持できる固相化免疫試薬が得られることを見出し、本発明を完成した。

0012

本発明の固相化免疫試薬の安定化方法は、固相上に固定保持された抗原または抗体を20〜80%の範囲にある糖類および0.5〜2mol/L(以下、単にMと略す)の範囲にある緩衝液に浸漬した後、乾燥することを特徴とする。以下、本発明について更に詳細に説明する。

0013

本発明に使用する糖類としては、グルコースガラクトースキシロースフラクトースなどの単糖類、トレハロース、シュークロースラクトースマルトースなどの二糖類ラフィノースなどの三糖類オリゴ糖)、デキストラン、デキストリングルコン酸などの多糖類が挙げられる。これらの糖類は単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。これらの糖類の中でも、特にトレハロース、シュークロースなどの二糖類が好ましい。

0014

この糖類の濃度は、20〜80%、好ましくは30〜60%、特に45%が最も好ましい。その濃度が20%未満になると、十分な安定化効果が得られず、その一方で80%を超えると粘度が高くなり好ましくない。。

0015

本発明に用いる緩衝液としては、リン酸緩衝液、トリス緩衝液グッド緩衝液など生化学で一般的に使用できる緩衝液の中から適宜選択することができるが、特にリン酸緩衝液が好ましい。

0016

この緩衝液の濃度は、0.5〜2M、好ましくは0.8〜1.5M、特に1Mが最も好ましい。その濃度が0.5M未満になると、安定化効果が著しく低下し、逆に2Mを超えてもこれ以上安定化効果を向上させることはできない。この緩衝液のpHは4.0〜10、好ましくは6.0〜8.0である。

0017

固相化免疫試薬に用いられる不溶性担体としては、免疫測定用として用いられているものの中から適宜選択すれば良い。不溶性担体の具体例としては、例えばポリスチレン、ポリエチレンポリプロピレンなどの合成高分子化合物多孔性ガラスガラスビーズ磁性粒子などの無機物質が挙げられる。また、不溶性担体の形態としては、チューブプレートマイクロタイタープレート微粒子などが挙げられる。

0018

これら不溶性担体粒子への抗原または抗体の結合は、公知の方法に従って行うことができる。その具体例としては、例えば、グルタルアルデヒドビスジアゾベンジジントリレンジイソシアネートジフロロニトロベンゼンカルボジイミド類キノン類塩化クロムタンニン酸等のいわゆるカップリング剤を用いた化学的結合法、抗原または抗体と担体水溶性溶媒中(例えば、水、生理食塩水、各種緩衝液など)で接触させる物理的吸着法等が挙げられる。

0019

抗原または抗体を結合した固相化免疫試薬の安定化溶液中での浸漬処理時間は、10分から10時間程度で良いが、好ましくは30分から2時間程度である。また、固相化免疫試薬を浸漬した後の乾燥は、自然乾燥通気乾燥真空乾燥、凍結乾燥のいずれの方法でも良い。

0020

本発明は、20〜80%の範囲にある糖類および0.5〜2Mの範囲にある緩衝液を含有することを特徴とする固相化免疫試薬の安定化溶液を提供することができる。この場合、糖類や緩衝剤は、上述したものの中から適宜選択すれば良い。

発明の効果

0021

本発明により、前記固相化免疫試薬の安定化技術を応用した免疫学的測定方法を提供することができる。この免疫学的測定方法としては、例えばラテックス凝集反応法、金コロイド凝集反応法、イムノクロマトグラフ法、またはELISA法等を挙げることができる。いずれの測定方法においても、固相化免疫試薬の安定化溶液に特定濃度の糖類および特定濃度の緩衝液を含有させることによって、固相化免疫試薬を高度に安定化し、測定値の低下が抑制される。

0022

本発明は、特定濃度の糖類と特定濃度の緩衝液とを組み合わせることによって、乾燥状態でも長期間に亘って高い安定性を維持できる固相化免疫試薬を提供することができる。従って、本発明によれば、乾燥状態で使用が可能となるため、免疫測定法における操作性を向上させることができる。

0023

以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。

0024

実施例固相化免疫試薬の安定化効果
(1)固相用抗体の作製
前立腺特異抗原(PSA)に対するマウスモノクローナル抗体を含む腹水を40%の飽和硫安で3回分画し、10mMのリン酸緩衝液(PBS:pH7.2)で一晩透析し、10,000rpmで10分間遠心して沈殿物を除き、0.45μmのフィルターでろ過した後、1%のIgG濃度に調整し、−80℃で保存した。

0025

(2)抗体の固相化
10mMのPBS(pH7.2)を用いて、5μg/mLのIgG濃度の抗体溶液を、ポリスチレンビーズ固相1個当たり、0.2mL用意し、ビーズと抗体溶液とを混合した。37℃で4時間静置で加温した後、10mMのPBS(pH7.2)で5回洗浄した。抗体固相化ビーズとブロック液(1%のカゼインナトリウム-100mMのPBpH7.2)とを混合し、4℃で一晩静置した。

0026

(3)固相の乾燥
ブロック液を全量捨て、乾燥Buffer(1Mの PB−45%のトレハロース)を添加し、室温で30分以上放置した。固相が浮いてくるので、10分ごとに攪拌し、乾燥Bufferを全量捨て、ろ紙で吸水した後、凍結乾燥機にて一晩乾燥した。

0027

(4)残存活性測定法
上記で得られた固相化免疫試薬を温度30℃、湿度90%に設定した恒温恒湿器内に保存し、1週間後に取り出した。次に、加湿試験前と加湿試験後の固相を用いて、化学発光酵素免疫測定法により既知濃度抗原物質と反応させた。得られた測定値(発光値)を基に、加湿試験前の発光値に対する加湿後の発光値の比率を求め、これを残存活性とした。その結果を図1に示す。図1に示すように、残存活性が98%と著しく高く、長期間に亘って安定性を維持できることが判る。

図面の簡単な説明

0028

比較例

0029

図1乾燥Bufferの組成による安定性の変化を示すグラフである。

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