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技術 両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法及び装置

出願人 株式会社不二越
発明者 久保光生
出願日 2002年1月21日 (18年11ヶ月経過) 出願番号 2002-011240
公開日 2003年7月30日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-214351
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の射出成形 流体圧回路(1) 容積形ポンプの制御 容積形ポンプの制御
主要キーワード 圧入プレス 流量選択 圧力フィードバック信号 位置比較器 固定ポンプ 圧入部品 圧入圧力 流量装置
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図面 (4)

課題

両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御、圧力・位置制御も可能な圧力・流量制御方法及び装置を提供。

解決手段

両方向可変吐出量制御において、圧力指令22、圧力フィードバック信号26、流量指令31、流量フィードバック信号33を方向別プラスマイナスに分け方向性電気的に特定し、指令とフィードバック信号を比較・補償された圧力偏差量35と流量偏差量36とを比較し、偏差量37を選択し、圧力偏差量が選択された時は圧力フィードバック制御、流量偏差量が選択された時は流量フィードバック制御を行う。かつ、圧力指令と速度指令のプラスマイナス及び圧力偏差量、流量偏差量の大小により、偏差量を含む選択をする。さらに、リニアスケール41等から位置フィードバック信号47を取り出し、選択的に圧力・流量フィードバック制御、圧力・位置フィードバック制御を行う。

概要

背景

従来、射出成型機射出成形工程では、閉じられた金型射出ノズルを介して射出材料である樹脂を加熱押し込み保圧成形する。射出開始時スプル部に低圧で樹脂が送られる。さらに樹脂供給時にはノズル抵抗による中圧力で樹脂が金型内送り込まれる。さらに、金型内に樹脂が充満すると樹脂圧を上昇させ、所定圧力で保圧し均質成形品を得る。この樹脂の押し込みを油圧シリンダ射出シリンダ)で行う場合は、低圧、中圧力では樹脂の量を制御するための所定速度(流量)で制御される。保圧時には樹脂の圧力を制御するため所定圧力で制御される。樹脂の押し込み速度保圧力、速度から保圧のタイミングの精度は樹脂の精度に大きく影響を与える。従って、この一連射出工程において、例えば、特許第3171473号や、第2811200号公報では、可変容量形ポンプを用い圧力及び流量フィードバック制御回路を構成して精度を上げ、さらに自動的に流量から圧力フィードバック制御へ選択して射出シリンダを流量制御から圧力制御へ自動的に変換制御するものが開示されている。この切換方法は、射出圧力を測定する圧力検出器と保圧時の射出圧力を決める圧力指令との間の圧力偏差量を計算し、射出速度を測定する流量検出出力と射出速度を決める流量指令との間の流量偏差量を計算し、圧力偏差量と流量偏差量とを比較して小さい方を選択してフィードバック制御を行うことにより切り換えている。

例えば、圧力指令値を保圧力、流量指令値を押し込み速度として設定すると、まず射出開始時の低圧では圧力の高い圧力指令値と低い圧力検出器の圧力偏差量はプラスで大きな値となる。一方、抵抗がないので、流量指令値に応じた流量が供給され流量指令値と流量検出値との流量偏差量は小さい。従って、流量偏差量が選択され油圧ポンプは流量フィードバック制御される。樹脂が充填され圧力が上昇すると、速度が遅くなり、流量偏差量が大きくなり、圧力偏差量が小さくなるので、圧力フィードバック制御される。このようにして、指令値を適宜に設定することにより流量フィードバック制御から圧力フィードバック制御への自動切換を行っている。さらに、切換時、スタート時等の種々の条件でのオーバーシュート防止や制御の安定性を得るために偏差量補償するための補償回路を選択可能としたり、比例、積分、微分等の増幅器並列にしたり、非線形にするものが開示されている。かかる流量・圧力制御は、射出成形機の他プレス機産業機械に応用されている。

概要

両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御、圧力・位置制御も可能な圧力・流量制御方法及び装置を提供。

両方向可変吐出量制御において、圧力指令22、圧力フィードバック信号26、流量指令31、流量フィードバック信号33を方向別プラスマイナスに分け方向性電気的に特定し、指令とフィードバック信号を比較・補償された圧力偏差量35と流量偏差量36とを比較し、偏差量37を選択し、圧力偏差量が選択された時は圧力フィードバック制御、流量偏差量が選択された時は流量フィードバック制御を行う。かつ、圧力指令と速度指令のプラスマイナス及び圧力偏差量、流量偏差量の大小により、偏差量を含む選択をする。さらに、リニアスケール41等から位置フィードバック信号47を取り出し、選択的に圧力・流量フィードバック制御、圧力・位置フィードバック制御を行う。

目的

本発明の課題は、上記問題点に鑑みて、両方向可変吐出形ポンプの圧力フィードバック制御及び流量フィードバック制御を可能とし、さらに、圧力及び流量フィードバック制御の選択を自動的に行える圧力・流量制御方法及び装置を提供することである。さらに、位置フィードバック制御も可能にし、圧力及び位置フィードバックの選択をも自動的に行える圧力・流量制御方法及び装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
3件

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請求項1

一方の吐出口からアクチュエータを一方向に作動させ、他方の吐出口からアクチュエータを反対方向に作動させるための流体を選択的に吐出可能にされたポンプ可変吐出量制御装置であって、前記アクチュエータの設定圧力を指示する圧力指令であって前記一方向側への圧力指令をプラスとし前記他方側の圧力指令をマイナスとして一組の圧力指令とし、前記一方向側の圧力検出信号をプラスとし前記他方側の圧力検出信号をマイナスとし前記圧力指令がプラスの時は前記圧力検出信号のプラス側を選択し前記圧力指令がマイナスの時は前記圧力検出信号のマイナス側を選択するようにされた一組の圧力フィードバック信号とし、前記一方の吐出流量の流量指令をプラスとし前記他方の吐出流量の流量指令をマイナスとして一組の流量指令とし、前記一方の吐出流量の流量検出信号をプラスとし前記他方の吐出流量の流量検出信号をマイナスとして一組の流量フィードバック信号とし、前記圧力指令と前記圧力フィードバック信号を比較・補償された圧力偏差量と、前記流量指令と前記流量フィードバック信号を比較・補償された流量偏差量とを比較し、偏差量を選択し、前記可変吐出量制御装置が前記圧力偏差量が選択された時は圧力フィードバック制御が行われ、前記流量偏差量が選択された時は流量フィードバック制御が行われるようにされており、a)前記圧力指令がプラスでかつ前記速度指令がプラスの時は、前記圧力偏差量と前記流量偏差量とを比較し、符号付で小さい方の偏差量を選択し、b)前記圧力指令がマイナスでかつ前記速度指令がマイナスの時は、前記圧力偏差量と前記流量偏差量とを比較し、符号付で大きい方の偏差量を選択し、c)前記圧力指令がプラスでかつ前記速度指令がマイナス、又は、前記圧力指令がマイナスでかつ前記速度指令がプラスの時は、偏差量をとし、前記可変吐出量制御装置を駆動する増幅器に前記選択された偏差量を供給するようにしたことを特徴とする両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法

請求項2

前記両方向可変吐出形ポンプの可変機構固定ポンプポンプ回転数及び回転方向サーボモータにより変化させる構造のものであることを特徴とする請求項1記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法。

請求項3

前記一組の流量フィードバック信号は請求項2に記載の前記サーボモータの回転数及び回転方向を検出する回転速度検出器であることを特徴とする請求項2に記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法。

請求項4

請求項1に記載の前記両方向可変吐出形ポンプの可変機構は斜板又は斜軸傾転させることにより、ポンプ容量及び吐出方向を可変とする可変容量形ポンプであることを特徴とする請求項1記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法。

請求項5

前記一組の流量フィードバック信号は請求項4に記載の前記斜板又は斜軸の傾転角を検出する角度検出器であることを特徴とする請求項4記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法。

請求項6

前記一組の流量フィードバック信号はアクチュエータの位置を測定するための位置検出器であって、前記位置検出器から速度を算出し、前記アクチュエータの一方向移動時の速度をプラスとし、前記反対方向移動時の速度をマイナスとして換算した一組の流量フィードバック信号であることを特徴とする請求項1又は2又は4に記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法。

請求項7

請求項6に記載の前記位置検出器の前記一方向側から前記反対方向側に出力が増加するようにされた位置検出信号位置フィードバック信号とし、位置指令と前記流量指令のいずれかを選択する位置流量選択回路により流量指令が選択されたときに、請求項1に記載の前記a)乃至c)の偏差量を選択して前記可変吐出量制御装置を制御し、位置指令が選択されたときに、前記位置指令と前記位置フィードバック信号とを比較・補償された位置偏差量を前記流量指令に代え、かつ、前記圧力指令がプラスの時は前記圧力検出信号のプラス側を選択し、前記圧力指令がマイナスの時は前記圧力検出信号のマイナス側を選択し、d)前記圧力指令がプラスの時は、前記圧力偏差量と前記位置偏差量を流量指令とした場合の流量偏差量とを比較し、符号付で小さい方の偏差量を選択し、e)前記圧力指令がマイナスの時は、前記圧力偏差量と前記位置偏差量を流量指令とした場合の前記流量偏差量とを比較し、符号付で大きい方の偏差量を選択し、前記可変吐出量制御装置の増幅器に前記いずれかの偏差量を供給し圧力又は位置フィードバック制御するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法。

請求項8

一方の吐出口からアクチュエータを一方向に作動させ、他方の吐出口からアクチュエータを反対方向に作動させるための流体を選択的に吐出可能にされたポンプの可変吐出量制御装置と、前記可変吐出量制御装置を駆動する増幅器と、前記一方向側への圧力指令をプラスとし前記他方側の圧力指令をマイナスとして一組の圧力指令とする圧力指令入力手段と、前記一方向側の圧力検出信号をプラスとし前記他方側の圧力検出信号をマイナスとし前記圧力指令がプラスの時は前記圧力検出信号のプラス側を選択し前記圧力指令がマイナスの時は前記圧力検出信号のマイナス側を選択するようにされた一組の圧力フィードバック信号とする信号選択手段と、前記一方の吐出流量の流量指令をプラスとし前記他方の吐出流量の流量指令をマイナスとして一組の流量指令とする流量指令入力手段と、前記一方の吐出流量の流量検出信号をプラスとし前記他方の吐出流量の流量検出信号をマイナスとして一組の流量フィードバック信号とする流量検出手段と、前記圧力指令と前記圧力フィードバック信号を比較・補償して圧力偏差量を出力する圧力比較・補償手段と、前記流量指令と前記流量フィードバック信号を比較・補償して流量偏差量を出力する流量比較・補償手段、前記圧力偏差量と前記流量偏差量を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された偏差量を前記増幅器に出力する制御モード選択手段と、を有し前記可変吐出量制御装置が圧力又は流量フィードバック制御を行うようにされており、前記選択手段は、a)前記圧力指令がプラスでかつ前記速度指令がプラスの時は、前記圧力偏差量と前記流量偏差量とを比較し符号付で小さい方の偏差量を選択し、b)前記圧力指令がマイナスでかつ前記速度指令がマイナスの時は、前記圧力偏差量と前記流量偏差量とを比較し符号付で大きい方の偏差量を選択し、c)前記圧力指令がプラスでかつ前記速度指令がマイナス、又は、前記圧力指令がマイナスでかつ前記速度指令がプラスの時は、偏差量を零とし、前記増幅器に前記偏差量を供給するようにされていることを特徴とする両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置

請求項9

前記両方向可変吐出形ポンプの可変機構は固定ポンプのポンプ回転数及び回転方向をサーボモータにより変化させる構造のものであることを特徴とする請求項8記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置。

請求項10

前記一組の流量フィードバック信号は請求項9に記載の前記サーボモータの回転数及び回転方向を検出する回転速度検出器であることを特徴とする請求項9に記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置。

請求項11

前記両方向可変吐出形ポンプの可変機構は斜板又は斜軸を傾転させることにより、ポンプ容量及び吐出方向を可変とする可変容量形ポンプであることを特徴とする請求項8記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置。

請求項12

前記一組の流量フィードバック信号は請求項11に記載の前記斜板又は斜軸の傾転角を検出する角度検出器であることを特徴とする請求項11記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置。

請求項13

前記一組の流量フィードバック信号はアクチュエータの位置を測定するための位置検出器であって、前記位置検出器から速度を算出し、前記アクチュエータの一方向移動時の速度をプラスとし、前記反対方向移動時の速度をマイナスとして換算した一組の流量フィードバック信号であることを特徴とする請求項8又は9又は11に記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量装置

請求項14

請求項13に記載の前記位置検出器の前記一方向側から前記反対方向側に出力が増加するようにされた位置検出信号をフィードバック信号として出力する位置検出手段と、位置指令を出力する位置指令入力手段と、前記位置指令と前記位置フィードバック信号を比較・補正して位置偏差量を出力する位置比較・補償手段と、前記位置指令と前記流量指令のいずれかを選択する位置流量選択手段と、前記位置流量選択手段で流量指令が選択されたときに前記位置偏差量出力が遮断され流量指令が前記流量比較・補償手段に出力され、前記位置流量選択手段で位置指令が選択されたときに流量指令が遮断され前記位置偏差量出力が前記流量比較・補償手段に出力される位置流量切換手段と、を有し、さらに、前記位置流量選択手段で流量指令が選択されたときは、請求項8に記載の前記選択手段は、請求項8に記載の前記a)乃至d)の偏差量を選択し、前記位置流量選択手段で位置指令が選択されたときに、前記選択手段は、d)前記圧力指令がプラスの時は、前記圧力偏差量と前記流量偏差量の符号付で小さい方の偏差量を選択し、e)前記圧力指令がマイナスの時は、前記圧力偏差量と前記流量偏差量の符号付で大きい方の偏差量を選択し、前記可変吐出量制御装置を駆動する前記増幅器に前記偏差量を供給するようにされていることを特徴とする請求項13に記載の両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置。

技術分野

0001

この発明は、一方の吐出口からアクチュエータを一方向に作動させ、他方の吐出口からアクチュエータを反対方向に作動させるための流体を選択的に吐出可能にされたポンプ可変吐出量制御装置制御方法及び装置に関する。特に、ポンプから吐出される流量を流量指令により制御する流量制御系と、吐出圧力圧力指令により制御する圧力制御系とを備えた両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法及び装置に関する。

背景技術

0002

従来、射出成型機射出成形工程では、閉じられた金型射出ノズルを介して射出材料である樹脂を加熱押し込み保圧成形する。射出開始時スプル部に低圧で樹脂が送られる。さらに樹脂供給時にはノズル抵抗による中圧力で樹脂が金型内送り込まれる。さらに、金型内に樹脂が充満すると樹脂圧を上昇させ、所定圧力で保圧し均質成形品を得る。この樹脂の押し込みを油圧シリンダ射出シリンダ)で行う場合は、低圧、中圧力では樹脂の量を制御するための所定速度(流量)で制御される。保圧時には樹脂の圧力を制御するため所定圧力で制御される。樹脂の押し込み速度保圧力、速度から保圧のタイミングの精度は樹脂の精度に大きく影響を与える。従って、この一連射出工程において、例えば、特許第3171473号や、第2811200号公報では、可変容量形ポンプを用い圧力及び流量フィードバック制御回路を構成して精度を上げ、さらに自動的に流量から圧力フィードバック制御へ選択して射出シリンダを流量制御から圧力制御へ自動的に変換制御するものが開示されている。この切換方法は、射出圧力を測定する圧力検出器と保圧時の射出圧力を決める圧力指令との間の圧力偏差量を計算し、射出速度を測定する流量検出出力と射出速度を決める流量指令との間の流量偏差量を計算し、圧力偏差量と流量偏差量とを比較して小さい方を選択してフィードバック制御を行うことにより切り換えている。

0003

例えば、圧力指令値を保圧力、流量指令値を押し込み速度として設定すると、まず射出開始時の低圧では圧力の高い圧力指令値と低い圧力検出器の圧力偏差量はプラスで大きな値となる。一方、抵抗がないので、流量指令値に応じた流量が供給され流量指令値と流量検出値との流量偏差量は小さい。従って、流量偏差量が選択され油圧ポンプは流量フィードバック制御される。樹脂が充填され圧力が上昇すると、速度が遅くなり、流量偏差量が大きくなり、圧力偏差量が小さくなるので、圧力フィードバック制御される。このようにして、指令値を適宜に設定することにより流量フィードバック制御から圧力フィードバック制御への自動切換を行っている。さらに、切換時、スタート時等の種々の条件でのオーバーシュート防止や制御の安定性を得るために偏差量補償するための補償回路を選択可能としたり、比例、積分、微分等の増幅器並列にしたり、非線形にするものが開示されている。かかる流量・圧力制御は、射出成形機の他プレス機産業機械に応用されている。

発明が解決しようとする課題

0004

一方、可変ポンプ可変構造は、斜板斜軸式傾転角を変化させるものや、固定容量ポンプを駆動するAC、DCサーボモータインダクションモータ等をサーボあるいはインバータ制御するものが用いられている。ところで、これら可変ポンプは一方向吐出のみでなく、例えば特開平9−174300号公報の可変ポンプはインバータ制御によりモータを両回転方向に制御するものが開示され、これにより、ポンプの吐出方向を変えて方向切替弁を設けることなくシリンダの前後進させるものが開示されている。しかし、かかる一方の吐出口からアクチュエータを一方向に作動させ、他方の吐出口からアクチュエータを反対方向に作動させるための流体を選択的に吐出可能にされた両方向可変吐出形ポンプの可変吐出量制御装置について前述した流量・圧力制御装置を適用したものはなかった。

0005

また、プレス機等においては、例えば、流量・圧力制御の他、位置・圧力制御がのぞまれる場合がある。例えば、圧入プレスにおいては、圧入開始端手前までは高速に移動を行い、一方圧入開始端に当接する際の速度は低速とする流量制御を行い加工時間を短縮するとともに、その後圧入深さまで位置決め制御を行う。この際に圧入部品の形状異常等による圧入異常が発生した場合、位置の制御しか行っていなければ、異常圧に関係なく、圧入深さまで位置決めを行うように制御され、異常圧を発生しても位置決めを行い続けてしまう。これを防止するため、位置のみでなく、圧力も制御する位置・圧力制御を行う必要がある。また、圧入圧力製品毎に異なるため、製品にあわせてその上限圧力は任意に可変できることが望まれる。又、同様に鍛造成形プレスにおいては、高速送りで圧力・流量制御を行い、下死点制御においては位置・圧力制御が要求される。

0006

本発明の課題は、上記問題点に鑑みて、両方向可変吐出形ポンプの圧力フィードバック制御及び流量フィードバック制御を可能とし、さらに、圧力及び流量フィードバック制御の選択を自動的に行える圧力・流量制御方法及び装置を提供することである。さらに、位置フィードバック制御も可能にし、圧力及び位置フィードバックの選択をも自動的に行える圧力・流量制御方法及び装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

前述した課題を解決するために、請求項1の記載の発明においては、一方の吐出口からアクチュエータを一方向に作動させ、他方の吐出口からアクチュエータを反対方向に作動させるための流体を選択的に吐出可能にされたポンプの可変吐出量制御装置であって、アクチュエータの設定圧力を指示する圧力指令であって一方向側への圧力指令をプラスとし他方側の圧力指令をマイナスとして一組の圧力指令とし、一方向側の圧力検出信号をプラスとし他方側の圧力検出信号をマイナスとし圧力指令がプラスの時は圧力検出信号のプラス側を選択し圧力指令がマイナスの時は圧力検出信号のマイナス側を選択するようにされた一組の圧力フィードバック信号とし、一方の吐出流量の流量指令をプラスとし他方の吐出流量の流量指令をマイナスとして一組の流量指令とし、一方の吐出流量の流量検出信号をプラスとし他方の吐出流量の流量検出信号をマイナスとして一組の流量フィードバック信号とし、圧力指令と圧力フィードバック信号を比較・補償された圧力偏差量と、流量指令と流量フィードバック信号を比較・補償された流量偏差量とを比較し、偏差量を選択し、可変吐出量制御装置が圧力偏差量が選択された時は圧力フィードバック制御が行われ、流量偏差量が選択された時は流量フィードバック制御が行われるようにされており、
a)圧力指令がプラスでかつ速度指令がプラスの時は、圧力偏差量と流量偏差量とを比較し、符号付で小さい方の偏差量を選択し、
b)圧力指令がマイナスでかつ速度指令がマイナスの時は、圧力偏差量と流量偏差量とを比較し、符号付で大きい方の偏差量を選択し、
c)圧力指令がプラスでかつ速度指令がマイナス、又は、圧力指令がマイナスでかつ速度指令がプラスの時は、偏差量をとし、可変吐出量制御装置を駆動する増幅器に選択された偏差量を供給するようにした両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法を提供することにより上記課題を解決した。

0008

即ち、両方向での制御をできるだけ共通な要素で制御するために、一方又は他方に対する指令信号検出信号をそれぞれプラス・マイナスに分け方向性正負電気信号に分けることとした。そこで、一方側の圧力検出信号、流量検出信号、圧力指令、流量指令をプラス、他方側の圧力検出信号、流量検出信号、圧力指令、流量指令をマイナスとして一組の出力としたので、正負でどちらの制御をしているのか電気的に容易に判別できる。従って、圧力指令と圧力フィードバック信号を比較・補償された圧力偏差量と、流量指令と流量フィードバック信号を比較・補償された流量偏差量とを比較し、偏差量を選択し、可変吐出量制御装置が圧力偏差量が選択された時は圧力フィードバック制御が行われ、前記流量偏差量が選択された時は流量フィードバック制御するという従来と同様な制御が両吐出方向に対しそれぞれ可能である。

0009

ところで、上記フィードバック制御においてプラス又はマイナスの指令値に対して、フィードバック信号は必ずしも指令値のプラスマイナスに応じたプラスマイナスではなく、種々の状態が生ずる。例えば、アナログ信号零点のずれやドリフト、人為的な指令値等の設定ミス初期設定の為の試験作動時設定値不整合負荷外力による逆方向作動等種々の要因により、指令値がプラス(一方向への作動)に対してフィードバック信号がマイナスになったり、この逆になることがある。この場合に、従来のままでは、暴走振動ハンチング等が発生するおそれがある。そこで、本発明のおいては、どの方向が制御すべき側なのかを明確にするために圧力に関しては、圧力指令がプラスの時は圧力検出信号のプラス側を選択し、圧力指令がマイナスの時は圧力検出信号のマイナス側を選択するようにして方向性を特定した。

0010

一方、偏差量に関しては、
a)圧力指令がプラスでかつ前記速度指令がプラスの時は、圧力偏差量と流量偏差量とを比較し、符号付で小さい方の偏差量を選択する。これにより、指令値よりフィードバック値が小さい場合は偏差量はプラスとなり、この値が僅かであれば充分制御されており、この値がプラス側により大きければ大きいほど指令値に対し作動が遅れており制御状態ではない。一方、指令値よりフィードバック値が大きい場合は偏差量はマイナスとなり、オーバーシュート気味となる。圧力、流量偏差量が共にプラスである場合は偏差量が小さい方が制御されている。一方、マイナスになる場合は、オーバーシュートされているので、もし絶対値で小さい方をとるとオーバーシュート分が是正されないままとなる。そこで、オーバーシュートを是正するために偏差量を符号付で小さい方とした。同様に、逆方向ではマイナス側でフィードバックの大小を決定する。従って、
b)圧力指令がマイナスでかつ速度指令がマイナスの時は、圧力偏差量と流量偏差量とを比較し、符号付で大きい方の偏差量を選択する。

0011

圧力と流量指令値のプラスマイナスが異なる場合は、種々の条件を検討しても判定を複雑化するだけであるので、本発明においては、
c)圧力指令がプラスでかつ速度指令がマイナス、又は、圧力指令がマイナスでかつ速度指令がプラスの時は、偏差量を零とし、可変吐出量制御装置を停止、つまり吐出量を零とするようにした。圧力と流量指令値のプラスマイナスが異なるような条件では、例え作動させても零点が移動している等、作動自体に有効なあるいは意味のある働きがないのが一般であり停止しても問題はない。なお、圧力指令、流量指令が、いずれか、又は両方が零の場合は、プラス側またはマイナス側のいずれかとして設定すれば、同様な制御となる。また、いずれかの指令が零の場合には出力を零としてもよく、適宜設定すればよい。

0012

また、請求項2にかかる発明においては、両方向可変吐出形ポンプの可変機構固定ポンプポンプ回転数及び回転方向をサーボモータにより変化させる構造のものとした。かかる構造での流量検出器は請求項3に示すような、一組の流量フィードバック信号はサーボモータの回転数及び回転方向を検出する回転速度検出器とするのが好ましい。

0013

また、請求項4にかかる発明においては、両方向可変吐出形ポンプの可変機構は斜板又は斜軸傾転させることにより、ポンプ容量及び吐出方向を可変とする可変容量形ポンプとした。かかるポンプの流量検出器は請求項5に示すように一組の流量フィードバック信号は斜板又は斜軸の傾転角を検出する角度検出器とするのが好ましい。

0014

流量検出器は前述した通り、回転速度検出器や角度検出器でもよいが、かかるポンプサイドでの測定では、実際のアクチュエータの動きとは同じでない。従って、測定誤差が大きく、また、分解能も劣る。そこで、請求項6の発明においては、一組の流量フィードバック信号はアクチュエータの位置を測定するための位置検出器であって、位置検出器から速度を算出し、アクチュエータの一方向移動時の速度をプラスとし、反対方向移動時の速度をマイナスとして換算した一組の流量フィードバック信号として、アクチュエータの動きを流量フィードバック信号とするようにした。

0015

また、圧力・流量フィードバック制御にさらに、圧力・位置フィードバック制御を行いたい。そこで、請求項7にかかる発明においては、前述した位置検出器の一方向側から反対方向側に出力が増加するようにされた位置検出信号を位置フィードバック信号とし、位置指令と流量指令のいずれかを選択する位置流量選択回路により流量指令が選択されたときに、前述した請求項1に記載のa)乃至c)の偏差量を選択して可変吐出量制御装置を制御し、位置指令が選択されたときに、位置指令と位置フィードバック信号とを比較・補償された位置偏差量を流量指令に代え、かつ、
d)圧力指令がプラスの時は、圧力偏差量と位置偏差量を流量指令とした場合の流量偏差量とを比較し、符号付で小さい方の偏差量を選択し、
e)圧力指令がマイナスの時は、圧力偏差量と位置偏差量を流量指令とした場合の流量偏差量とを比較し、符号付で大きい方の偏差量を選択し、可変吐出量制御装置の増幅器にいずれかの偏差量を供給し圧力又は位置フィードバック制御するようにした両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法提供する。

0016

即ち、位置制御においては、位置指令と位置フィードバック信号との偏差量は実質、速度制御即ち流量制御と同等の信号となる。そこで、位置偏差量を流量指令として、流量フィードバック制御部に入力するようにした。これにより、位置フィードバック制御と流量フィードバック制御を選択可能となる。また、位置指令フィードバック制御であっても、流量フィードバック制御の補償値等をそのまま使用するので調整が容易である。

0017

このように流量(速度)フィードバック制御系の外側に位置制御系を構成した場合において、指令位置と現在位置の差である位置偏差の符号、つまり速度指令と、圧力指令の符号が合わない場合は、それぞれの指令の符号が異なることから、出力が0となる。位置指令を与える際には、移動方向、つまり位置偏差の符号が分かっているため、それに合わせて圧力指令の符号を決めればよいが、目標位置まで移動しさらに位置がオーバーシュートした場合には、位置偏差の符号は逆になり、それぞれの指令の符号が異なることから出力が0となり、オーバーシュートの補正ができない。オーバーシュートの補正をするためには、指令を与える側で常に現在位置を認識し、位置偏差の符号を算出し、位置偏差の符号と圧力指令の符号を合わせる必要があり、指令を与える側の装置も複雑になる。そこで本発明においては、圧力・位置指令の場合は、圧力指令の符号のみによって次のように設定することとした。
d)圧力指令がプラスの時は、圧力偏差量と位置偏差量を流量指令とした場合の流量偏差量とを比較し、符号付で小さい方の偏差量を選択し、
e)圧力指令がマイナスの時は、圧力偏差量と位置偏差量を流量指令とした場合の流量偏差量とを比較し、符号付で大きい方の偏差量を選択する。

0018

これにより、位置指令がプラス方向の場合は、位置偏差もプラスになり、さらには速度(流量)偏差量もプラスになるので、圧力指令もプラスとすると、圧力偏差量と流量偏差量の小さい方が選択されてポンプ吐出量が制御される。さらに移動して目標位置でオーバーシュートしたとすると今度は位置偏差がマイナス、流量偏差量もマイナスとなるので、符号付の小さい方である流量偏差量が選ばれて位置を戻すように制御される。

0019

逆に、位置指令がマイナス方向の場合は、位置偏差もマイナスになり、さらには速度(流量)偏差量もマイナスになるので、圧力指令もマイナスとすると、圧力偏差量と流量偏差量の大きい方が選択されてポンプ吐出量が制御される。さらに移動して目標位置でオーバーシュートしたとすると今度は位置偏差がプラス、流量偏差量もプラスとなるので、符号付の大きい方である流量偏差量が選ばれて位置を戻すように制御される。なお、最初から位置指令に対して圧力指令の符号が逆の場合は、前述したオーバーシュートした場合と同様に、位置制御が優先される。

0020

前述した両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御方法を実施するためには、次の装置とすればよい。即ち、請求項8にかかる発明においては、一方の吐出口からアクチュエータを一方向に作動させ、他方の吐出口からアクチュエータを反対方向に作動させるための流体を選択的に吐出可能にされたポンプの可変吐出量制御装置と、可変吐出量制御装置を駆動する増幅器と、一方向側への圧力指令をプラスとし他方側の圧力指令をマイナスとして一組の圧力指令とする圧力指令入力手段と、一方向側の圧力検出信号をプラスとし他方側の圧力検出信号をマイナスとし圧力指令がプラスの時は圧力検出信号のプラス側を選択し、圧力指令がマイナスの時は圧力検出信号のマイナス側を選択するようにされた一組の圧力フィードバック信号とする信号選択手段と、一方の吐出流量の流量指令をプラスとし他方の吐出流量の流量指令をマイナスとして一組の流量指令とする流量指令入力手段と、一方の吐出流量の流量検出信号をプラスとし前記他方の吐出流量の流量検出信号をマイナスとして一組の流量フィードバック信号とする流量検出手段と、圧力指令と圧力フィードバック信号を比較・補償して圧力偏差量を出力する圧力比較・補償手段と、流量指令と前記流量フィードバック信号を比較・補償して流量偏差量を出力する流量比較・補償手段、圧力偏差量と流量偏差量を選択する選択手段と、選択手段により選択された偏差量を増幅器に出力する制御モード選択手段と、を有し可変吐出量制御装置が圧力又は流量フィードバック制御を行うようにされており、選択手段は、
a)圧力指令がプラスでかつ流量(速度)指令がプラスの時は、圧力偏差量と流量偏差量とを比較し符号付で小さい方の偏差量を選択し、
b)圧力指令がマイナスでかつ流量指令がマイナスの時は、圧力偏差量と流量偏差量とを比較し符号付で大きい方の偏差量を選択し、
c)圧力指令がプラスでかつ流量指令がマイナス、又は、圧力指令がマイナスでかつ流量指令がプラスの時は、偏差量を零とし、増幅器に偏差量を供給するようにした両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置を提供することにより前述の方法を行える。

0021

両方向可変吐出形ポンプの可変機構は固定ポンプのポンプ回転数及び回転方向をサーボモータにより変化させる構造のものがよい(請求項9)。また、一組の流量フィードバック信号はサーボモータの回転数及び回転方向を検出する回転速度検出器にするのが好ましい(請求項10)。さらに、両方向可変吐出形ポンプの可変機構は斜板又は斜軸を傾転させることにより、ポンプ容量及び吐出方向を可変とする可変容量形ポンプのものであってもよい(請求項11)。さらに、斜板、斜軸形の可変ポンプの一組の流量フィードバック信号は斜板又は斜軸の傾転角を検出する角度検出器を用いるのが好ましい(請求項12)。

0022

一組の流量フィードバック信号はアクチュエータの位置を測定するための位置検出器であって、位置検出器から速度を算出し、アクチュエータの一方向移動時の速度をプラスとし、反対方向移動時の速度をマイナスとして換算した一組の流量フィードバック信号とするのがより好ましい(請求項13)。

0023

さらに、位置検出器の一方向側から反対方向側に出力が増加するようにされた位置検出信号をフィードバック信号として出力する位置検出手段と、位置指令を出力する位置指令入力手段と、位置指令と位置フィードバック信号を比較・補正して位置偏差量を出力する位置比較・補償手段と、位置指令と流量指令のいずれかを選択する位置流量選択手段と、位置流量選択手段で流量指令が選択されたときに位置偏差量出力が遮断され流量指令が流量比較・補償手段に出力され、位置流量選択手段で位置指令が選択されたときに流量指令が遮断され位置偏差量出力が流量比較・補償手段に出力される位置流量切換手段と、を有し、さらに、位置流量選択手段で流量指令が選択されたときは、請求項8に記載の選択手段は、請求項8に記載の前記a)乃至c)の偏差量を選択し、位置流量選択手段で位置指令が選択されたときに、選択手段は、
d)圧力指令がプラスの時は、圧力偏差量と流量偏差量の符号付で小さい方の偏差量を選択し、
e)圧力指令がマイナスの時は、圧力偏差量と流量偏差量の符号付で大きい方の偏差量を選択し、
可変吐出量制御装置を駆動する増幅器に偏差量を供給することにより、圧力・流量制御、圧力・位置制御の可能な両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御装置を提供するものとなった。

発明を実施するための最良の形態

0024

本発明の第一の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の第一の実施の形態を示す油圧回路図、図2ブロック線図である。第一の実施の形態は圧力及び流量フィードバック制御を行うものである。図1に示すように、作動油吸入・吐出する両回転型固定容量ピストンポンプ1、ポンプを回転するサーボモータ2、サーボモータの回転方向及び回転数を検出するエンコーダ3から可変吐出量制御装置5が構成され、さらに可変吐出量制御装置を駆動する増幅器4が設けられ、両方向可変吐出形ポンプ10を構成している。可変吐出量制御装置5はポンプ1の両側に設けられた一方側の吐出口11から油路13を介して油圧シリンダ(アクチュエータ)6のキャップ側6cに圧油を流入させ一方向(プラス側)に作動、図1ではシリンダロッド6rが出る方向に作用させ、他方の吐出口12から油路14を介して油圧シリンダのヘッド側6hに圧油を流入させ反対方向(マイナス側)に作動、図1ではシリンダロッド6rが引き込む方向に作用させるように圧油(流体)を選択的に吐出するようにされている。かかる構成の両方向可変吐出形ポンプは従来の技術で述べたものと同様であるので詳細は省略する。

0025

流路13及び14にはそれぞれ一方向側圧力検出器7、他方側圧力検出器8が設けられている。ポンプ1の一方側の吐出口11から吐出された圧油はシリンダロッド6rを押出し、シリンダヘッド6h側からの戻り油はポンプの他方側の油路14を通って他方側の吐出口12からポンプ1に戻される。戻される油量は吐出される油量より少ないため油タンク15より吸入チェック弁16を介して不足油が他方側の吐出口12からポンプ1に補充される。逆に、ポンプ1の他方側の吐出口12から吐出された圧油はシリンダロッド6rを引き込みシリンダキャップ6c側からの戻り油はポンプの一方側の油路13を通って一方側の吐出口11からポンプ1に戻される。戻される油量は吐出される油量より多いためパイロットチェック17を押し開き余剰油を油タンク15に戻すようにされている。

0026

かかる油圧回路に対して制御回路は次のようにされる。図2に示すように、一方向側への圧力指令をプラスとし他方側の圧力指令をマイナスとして一組の圧力指令22とする圧力指令入力手段21と、一方向側の圧力検出器7からの圧力検出信号23をプラスとし他方側の圧力検出器8からの圧力検出信号24をマイナスとして一組の圧力フィードバック信号26とし、圧力指令22がプラスの時は圧力検出信号のプラス側23を選択し、圧力指令がマイナスの時は圧力検出信号のマイナス側24を選択するように信号選択手段25とが設けられている。圧力フィードバック信号26及び圧力指令信号22は、圧力比較器27、補償回路(例えば比例積分回路)28からなる圧力比較・補償手段50により比較補償され、圧力偏差量35として選択手段29を介して増幅器4に供給され圧力フィードバック制御による可変吐出量制御が行われる。

0027

一方側への吐出流量の流量指令をプラスとし他方側への吐出流量の流量指令をマイナスとして一組の流量指令信号31とする流量指令入力手段30と、吐出流量はエンコーダ3により代理検出され一方側の流量検出信号をプラスとし他方側の流量検出信号をマイナスとして一組の流量フィードバック信号33とする流量検出手段32が設けられている。流量フィードバック信号33と流量指令信号31とは、流量比較器34と補償回路(例えば比例積分回路)45とからなる流量比較・補償手段51により比較補償され、流量偏差量36として選択手段29を介して増幅器4に供給され流量フィードバック制御による可変吐出量制御が行われる。

0028

選択手段29は、
a)圧力指令22がプラスでかつ流量(速度)指令31がプラスの時は、圧力偏差量35と流量偏差量36とを比較し符号付で小さい方の偏差量37を選択し、
b)圧力指令22がマイナスでかつ流量指令31がマイナスの時は、圧力偏差量35と流量偏差量36とを比較し符号付で大きい方の偏差量37を選択し、
c)圧力指令22がプラスでかつ流量指令23がマイナス、又は、圧力指令がマイナスでかつ速度指令がプラスの時は、偏差量37を零とし、増幅器4に偏差量37を供給するようにされている。圧力指令、および流量指令が零の場合は、それぞれプラス側の指令として設定しており、前記a)と同様となる。従って、圧力指令、流量指令、圧力偏差量、流量偏差量の組合せにより、圧力又は流量フィードバック制御のいずれかが選択され可変吐出量の圧力・流量フィードバック制御が行われる。

0029

圧力・流量フィードバック制御を両方向側で行えるので、例えば、前述した射出成型機の射出制御等において、射出初期は射出速度を制御する流量制御を行い、樹脂が金型内に充填された後は圧力制御により保圧を行い、戻り工程で、ピンを引き抜く時に低圧制御し、ピンと金型とのかじりを防止し、引き抜き後、流量制御により素早く戻す等の応用が可能となる。さらに、圧力指令と流量指令とのプラスマイナスが逆の関係の時は、偏差量37を零としポンプの吐出量を零とするので、テストショット時や調整時に設定ミスがあっても、誤動作の発生を防ぐことができる。

0030

なお、両方向可変吐出形ポンプの可変機構はポンプ回転数及び回転方向をサーボモータにより変化させ、一組の流量フィードバック信号をサーボモータの回転速度検出器としたが、斜板又は斜軸を傾転させることにより、ポンプ容量及び吐出方向を可変とする可変容量形ポンプのものであって、流量フィードバック信号を斜板又は斜軸の傾転角を検出する角度検出器とすることもできることはいうまでもない。

0031

本発明の第二の実施の形態について、説明する。第二の実施の形態では、第一の実施の形態のものにさらに位置フィードバック制御機能を加えたものである。第二の実施の形態の油圧回路図は前述した図1と同様で、位置検出器であるリニアスケール41を利用するようにされている。また、図3は本発明の第二の実施の形態を示すブロック線図であり、前述したと同様の構成については同符号を付し説明を省略する。図1において、位置検出器であるリニアスケール41の被検出ロッド42は油圧シリンダ6のロッド6rの先端に取り付けられ、ロッドの出入りに応じて位置を検出するようにされている。位置検出器の位置検出信号43は一方向側から反対方向側に出力が増加する。即ちロッド6rが伸びるに従って大きくなるようにされている。リニアスケール41からの位置検出信号43はカウンタ44によりカウントされ速度(流量)検出手段32により速度信号、即ち流量フィードバック信号33として出力される。流量フィードバック信号33は、第一の実施の形態と同様に、比較・補償手段51により流量指令31と比較補償され流量偏差量36として選択手段29を介して増幅器4に供給され流量フィードバック制御による可変吐出量制御が行われる。なお、前述したように、選択手段29により圧力偏差量が選択された場合は圧力フィードバック制御による可変吐出量制御が行われる。

0032

一方、位置検出信号43はカウンタ44によりカウントされて位置検出手段46より位置フィードバック信号47として出力される。位置フィードバック信号47は位置比較器48、補償手段(例えば比例積分)49からなる位置比較・補償手段52により、位置指令手段56から出力される位置指令55と比較補償され位置偏差量54として位置流量切換手段53に出力される。本発明においては、流量指令及び位置指令のいずれかを選択するための位置流量選択手段57が設けられている。位置流量切換手段53は、この位置流量選択手段57により流量指令が選択されたときに位置偏差量54の出力を遮断し流量指令31が流量比較・補償手段51に出力され、位置流量選択手段57で位置指令55が選択されたときは流量指令31が遮断され位置偏差量54の出力が流量比較・補償手段51に入力するようにされている。即ち、位置指令が選択されたときは流量指令31に代えて位置偏差量54が流量比較・補償手段51に入力される。なお、指令値、検出器等の零点やスパンゲイン)を調整する調整器や、検出信号等をモニタするためのモニタ回路、その他の補償回路が適宜設けられるのはいうまでもない。また、符号60は応答性を増すために追加した回路である。

0033

圧力・流量制御に加え圧力・位置制御を可能とするには、単に、選択手段29に圧力偏差量、流量偏差量、位置偏差量を入力しそれぞれ選択するようにしてもよい。しかし、位置フィードバックにおいては結果として速度(流量)制御となり、速度(流量)指令と同等信号となる。従って、本発明のように流量指令に代えて位置偏差量を与えるようにして制御すれば、調整も容易であり、応答性、位置決め精度等が良好となる。

0034

圧力・流量制御においては、圧力信号流量信号とのプラスマイナスを判定したが、位置流量制御においては、選択手段29は、
d)圧力指令がプラスの時は、圧力偏差量と流量偏差量の符号付で小さい方の偏差量を選択し、
e)圧力指令がマイナスの時は、圧力偏差量と流量偏差量の符号付で大きい方の偏差量を選択するようにされている。これにより、圧力・流量制御、圧力・位置制御が選択的に可能な両方向可変吐出形ポンプの圧力・流量制御ができる。例えば、圧入プレスや鍛造成形プレスに利用できるものとなった。

発明の効果

0035

以上述べたように、本発明においては、両方向可変吐出量制御において、圧力指令、圧力フィードバック信号、流量指令、流量フィードバック信号を方向別にプラスマイナスに分け方向性を電気的に特定し、圧力指令と圧力フィードバック信号を比較・補償された圧力偏差量と、流量指令と流量フィードバック信号を比較・補償された流量偏差量とを比較し、偏差量を選択し、可変吐出量制御装置が圧力偏差量が選択された時は圧力フィードバック制御が行われ、流量偏差量が選択された時は流量フィードバック制御が行われるようして、かつ、圧力指令と速度指令のプラスマイナス及び圧力偏差量、流量偏差量の大小により、偏差量零を含む選択できるようにしたので、両方向可変吐出形ポンプの圧力フィードバック制御又は流量フィードバック制御を可能とし、さらに、圧力及び流量フィードバック制御の選択を自動的に行え、また、偏差量零とすることができるので、振動、ハンチング、オーバーシュートの少ない圧力・流量制御方法及び装置を提供するものとなった。また、装置も複雑でなく制御も容易なものとなった。

0036

また、サーボモータの回転検出器や、斜板や斜軸の角度検出器を流量フィードバックとして用いるので従来の両方向可変吐出形ポンプに容易に適用できる。

0037

さらに、リニアスケール等の位置検出器を用い、流量フィードバック信号と位置フィードバック信号を取り出し、選択的に圧力・流量フィードバック制御、圧力・位置フィードバック制御を行えるようにしたので、位置フィードバック制御も可能にし、圧力及び位置フィードバックの選択をも自動的に行える圧力・流量制御方法及び装置を提供するものとなった。さらに、位置フィードバック制御の場合は、圧力指令のみで偏差量を判断し、流量フィードバック制御での流量指令値に代えて位置指令と位置フィードバック指令との比較・補償された位置偏差量を指令値として入力するようにしたので、制御が容易で応答性が良く、制御回路も簡単なものとなった。また、回転検出器や角度検出器等の信号をマイナーループとして用いることもできるので、より応答性、精度を良くすることができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明の第一の実施の形態を示す油圧回路図である。
図2本発明の第一及び第二の実施の形態を示すブロック線図である。
図3本発明の第二の実施の形態を示すブロック線図である。

--

0039

1ポンプ
2サーボモータ
3、41流量検出手段、回転速度検出器、角度検出器、位置検出器、位置検出
4増幅器
5可変吐出量制御装置
6アクチュエータ
7、8圧力検出器
10 両方向可変吐出形ポンプ
11 一方の吐出口
12 他方の吐出口
21圧力指令入力手段
22 圧力指令
23、24圧力検出信号
25信号選択手段
26圧力フィードバック信号
29 選択手段、制御モード選択手段
30流量指令入力手段
31 流量指令
32 流量(速度)検出手段
33 流量フィードバック信号
35圧力偏差量
36流量偏差量
37偏差量
43位置検出信号
47位置フィードバック信号
50圧力比較・補償手段
51流量比較・補償手段
52位置比較・補償手段
53 位置流量選択手段
54位置偏差量
55位置指令
56 位置指令入力手段

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