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技術 インクジェット用基布及びその染色物

出願人 東洋紡株式会社
発明者 小西辰男
出願日 2002年1月8日 (18年4ヶ月経過) 出願番号 2002-001720
公開日 2003年7月18日 (16年9ヶ月経過) 公開番号 2003-201686
状態 拒絶査定
技術分野 染色 織物
主要キーワード 静電気除去効果 巻物状態 分力方向 通常織物 軽量コンパクト 保持部品 改質繊維 取り付け作業性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年7月18日)のものです。
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課題

軽量コンパクトで、かつ十分な物理特性を有する屋外用途屋内外大型広告膜材に最適な、インクジェット基布及びその染色物を提供する。

解決手段

経方向及び緯方向タフネスがそれぞれ4410N・mm/cm以上であり、厚みが0.3mm以下であることを特徴とするインクジェット用基布であり、好ましくは、インクジェット用基布として使用される時に自重によって布張力が掛かる方向に使用される方向の基布のタフネスが、それに直行する方向のタフネスよりも大きいことを特徴とする前記記載のインクジェット用基布。

概要

背景

従来、布帛に図柄を形成する方法としては、手捺染ローラ捺染、スクリーン捺染転写捺染等の方法が採用されている。しかし、いずれの方法も予め図柄を形成したスクリーン彫刻ロール転写機等を用意する必要があるため、デザイン多様性に伴う図柄変更費用の増加や、少量多品種対応が難しいといった問題点があった。一方、近年ではインクジェット方式による迅速、かつ簡単に図柄変更ができる技術がコンピューターを使用することで可能になっており、今までの上記問題点を解決できるようになってきた。インクジェット方式は従来、紙上への印刷で主に利用されてきたが、最近では写真などを図柄読取装置やコンピューターを使用してその図柄をフィルムや布帛にインクジェット印刷する試みが進んでいる。

インクジェット印刷されるシート状基材として布帛が使用される場合としては、紙やフィルムでは実現が難しい用途、例えば引裂強力や引張強力が求められる屋外用に特に好まれて採用が進んでいる。特に引裂強力に関しては、例えば鋭利なものによる傷がシート状基材の表面に付いた場合に、フィルムに印刷された印刷物では簡単にその傷が伝播し、引き裂かれてしまうことが起こる。また屋外用途に使用された場合、風雨にさらされると引張方向での強力が要求され、紙のような基材では十分な引張強力がないため、使用中に破断することがあった。

しかし、屋外用途にインクジェット基布を使用しようとすると、どうしても紙やフィルムと比較すると一般的に厚みや重量が大きくなり、巻物状態で搬送したり、現場セッティングする場合に、特に高所での作業時にその作業性が悪かったり、安全性に問題があった。

概要

軽量コンパクトで、かつ十分な物理特性を有する屋外用途や屋内外大型広告膜材に最適な、インクジェット用基布及びその染色物を提供する。

経方向及び緯方向タフネスがそれぞれ4410N・mm/cm以上であり、厚みが0.3mm以下であることを特徴とするインクジェット用基布であり、好ましくは、インクジェット用基布として使用される時に自重によって布張力が掛かる方向に使用される方向の基布のタフネスが、それに直行する方向のタフネスよりも大きいことを特徴とする前記記載のインクジェット用基布。

目的

本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、軽量コンパクトで、かつ十分な物理特性を有する屋外用途や屋内外大型広告膜材に最適な、インクジェット用基布及びその染色物を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

経方向及び緯方向タフネスがそれぞれ4410N・mm/cm以上であり、厚みが0.3mm以下であることを特徴とするインクジェット基布

請求項2

インクジェット用基布として使用される時に自重によって布張力が掛かる方向に使用される方向の基布のタフネスが、それに直行する方向のタフネスよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用基布。

請求項3

基布の自重によって布張力が掛かる方向のタフネスをT(V)、それに直行する方向のタフネスをT(H)とした時、次式満足することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のインクジェット用基布。0<T(V)−T(H)≦600 (単位:9.8N・mm/cm)

請求項4

基布の乾熱収縮率(180℃で30分処理)が経、緯方向とも3%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット用基布。

請求項5

インクジェット用基布のシート状基材ポリエステル繊維からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット用基布。

請求項6

請求項1〜5のいづれか1項に記載の基布にインクジェット印刷された染色物

--

0001

本発明は、インクジェット基布及びその染色物に関するものである。さらに詳しくは屋外用途屋内外大型広告膜材に最適な、軽量コンパクトで、かつ十分な物理特性を有するインクジェット用基布及びその染色物を提供するものである。

背景技術

0002

従来、布帛に図柄を形成する方法としては、手捺染ローラ捺染、スクリーン捺染転写捺染等の方法が採用されている。しかし、いずれの方法も予め図柄を形成したスクリーン彫刻ロール転写機等を用意する必要があるため、デザイン多様性に伴う図柄変更費用の増加や、少量多品種対応が難しいといった問題点があった。一方、近年ではインクジェット方式による迅速、かつ簡単に図柄変更ができる技術がコンピューターを使用することで可能になっており、今までの上記問題点を解決できるようになってきた。インクジェット方式は従来、紙上への印刷で主に利用されてきたが、最近では写真などを図柄読取装置やコンピューターを使用してその図柄をフィルムや布帛にインクジェット印刷する試みが進んでいる。

0003

インクジェット印刷されるシート状基材として布帛が使用される場合としては、紙やフィルムでは実現が難しい用途、例えば引裂強力や引張強力が求められる屋外用に特に好まれて採用が進んでいる。特に引裂強力に関しては、例えば鋭利なものによる傷がシート状基材の表面に付いた場合に、フィルムに印刷された印刷物では簡単にその傷が伝播し、引き裂かれてしまうことが起こる。また屋外用途に使用された場合、風雨にさらされると引張方向での強力が要求され、紙のような基材では十分な引張強力がないため、使用中に破断することがあった。

0004

しかし、屋外用途にインクジェット基布を使用しようとすると、どうしても紙やフィルムと比較すると一般的に厚みや重量が大きくなり、巻物状態で搬送したり、現場セッティングする場合に、特に高所での作業時にその作業性が悪かったり、安全性に問題があった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、軽量コンパクトで、かつ十分な物理特性を有する屋外用途や屋内外大型広告膜材に最適な、インクジェット用基布及びその染色物を提供するものである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題に鑑み、基布を構成する様々な要素、例えば原糸伸度、原糸収縮率織物組織、織密度等をインクジェット用基材としての特性との関連を鋭意検討した結果、特定の織物物理特性を限定することにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明に到達したものである。

0007

すなわち、本発明は次の通りである。
(1)経方向及び緯方向タフネスがそれぞれ4410N・mm/cm以上であり、厚みが0.3mm以下であることを特徴とするインクジェット用基布。
(2)基布のタフネスが経、緯それぞれの方向で4410N・mm/cm以上、かつインクジェット用基布として使用される時に自重によって布張力が掛かる方向に使用される方向の基布のタフネスが、それに直行する方向のタフネスよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用基布。
(3)基布の自重によって布張力が掛かる方向のタフネスをT(V)、それに直行する方向のタフネスをT(H)とした時、次式満足することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のインクジェット用基布。
0<T(V)−T(H)≦600 (単位:9.8N・mm/cm)
(4)基布の乾熱収縮率(180℃で30分処理)が経、緯方向とも3%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット用基布。
(5)インクジェット用基布のシート状基材がポリエステル繊維からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット用基布。
(6)請求項1〜5のいづれか1項に記載の基布にインクジェット印刷された染色物。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明に用いられる織物を構成する原糸はフィラメント原糸ステープル原糸の両方とも用いることができ、経糸緯糸で異なって使用しても良い。但し、特に高強力を要求される大型広告用膜材の場合にはフィラメント原糸を使用する方が好ましい。また素材は、特に限定するものではないが、強力や加工時の取り扱いの良さから、ポリエステルポリアミドナイロン6ナイロン66など)、アクリルなどの合成繊維マルチフィラメント糸が好ましい。その中でも特に寸法安定性経済性、適度な織物の風合いの点からポリエステルが特に好ましい。また室内での使用を考慮した場合、難燃性が要求されることが多いため、樹脂に難燃処方を施し基材に被覆層を形成することも必要である。ここで言う樹脂は特に限定したものではなく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンエチレン酢酸ビニル共重合体等から最適なものを選ぶことができる。また樹脂自体が難燃性を有している、例えばシリコーン樹脂等を使用しても良い。但し、樹脂加工での製造コストアップを想定した場合に、原糸段階で難燃処方を施した難燃性改質繊維、すなわち難燃性ポリエステル繊維、難燃性アクリル繊維、難燃性ビニロン繊維等を用いることも有用である。これらのマルチフィラメント糸は交撚、交絡混繊等の方法で糸段階で混用しても良い。また、織物を構成するマルチフィラメントの一部または全部に制電糸を使うことにより静電気除去効果を与えても良い。

0009

原糸形態としては、撚糸を施しても良い。その場合に撚数は150T/m以下が原糸強力の低下を招かず、フィラメント間毛細管現象を抑制し、インクのにじみ防止や図柄の鮮明性の観点から好ましい。更に好ましくは120T/m以下である。また製織時に製織性を向上させるために経糸にサイジングを施しても構わない。また、原糸自体に仮撚加工、タスラン加工等の嵩高加工を施しても良い。また、単糸断面は通常の丸断面の他、異型断面(編平断面、L型断面、三角断面等)、中空断面でも良い。

0010

本発明において特に重要な点は、基布のタフネスが経、緯それぞれの方向で4410N・mm/cm以上で、かつ厚みを0.3mm以下とすることである。ここで言う総繊度とは織物から解反した原糸を通常繊度を測定する方法で測定した時の繊度を指し、またタフネスは次式で与えられる。
タフネス(9.8N・mm/cm)=織物幅1cm当たりの引張切断強力(9.8N/cm)×引張切断伸度(mm)
但し、ここで引張切断伸度(mm)とは、測定サンプルをチャック間200mmでセットし引張試験を行った時に、切断時のサンプル長をLとした場合に、L−200(mm)のことを指す。

0011

ここで、タフネスが経、緯方向それぞれで4410N・mm/cmより小さいと、風による揺らぎを常に受ける可能性のある屋外用途や自重が大きい大型広告用膜材においては、特に織物上部において、エネルギー吸収をしきれず破断に至る場合がある。また、インクジェット用基布として使用される時に、基布の自重によって布張力が掛かる方向に使用される方向の基布のタフネスが、それに直行する方向のタフネスよりも大きいことがより好ましい。ここで言う布張力が掛かる方向とは、膜材を垂らして使用する場合には、垂直方向になり、屋根等の建造物に沿って垂らす場合には重力分力方向になる。

0012

但し、通常織物は緯方向の幅が織機幅の制限よりあまり広くできず、大型広告用膜材として使用する場合には織物経方向を膜材の長手方向、すなわち基布の自重によって布張力が掛かる方向に用い、長方形の織物の長辺同士接着融着により幅方向に広げることが行われる。その場合には自重が掛かり、また外力に対して力が働くのは垂直方向、すなわち織物の経方向であり、この方向のタフネスの方を大きく設定することが好ましい。

0013

更には、基布の自重によって布張力が掛かる方向のタフネスをT(V)、それに直行する方向のタフネスをT(H)とした時、次式を満足させ、両方向間のタフネス差を設けることによって、屋外用途や屋内外大型広告膜材に、より最適であることを見出した。すなわち、
0<T(V)−T(H)≦600 (単位:9.8N・mm/cm)
このT(V)−T(H)(以下タフネス差という)が0以下になると織物に掛かる外力を考慮した場合に、使用上必要以上のタフネスが、自重によって布張力が掛からない方向に寄与し、織物重量の増加を招き、軽量コンパクトインクジェット用基布として好ましくない。またタフネス差が600より大きくなった場合には、織物としての構成を考慮した場合に、目ずれ表面平滑性不良等の織物品位の問題が発生し易くなる傾向がある。更に好ましくは、タフネス差は0<T(V)−T(H)≦450である。

0014

本発明における織物の厚みは、0.3mm以下とすることが必要である。0.3mmより大きいと軽量コンパクト性に劣り、また樹脂コートを行った後には更に厚みが増すためコンパクト性が劣る。

0015

軽量コンパクト性を達成するためには、更に基布重量が180g/m2 以下であることが好ましい。ここで言う基布重量とは樹脂の塗布されていない状態を指す。基布重量が180g/m2より大きいと軽量コンパクト性に劣り、セッティング時の作業性低下による取り扱い性の問題や膜材保持部品の強度を上げなければならない傾向があり、経済的に好ましくない。

0016

本発明の基布の乾熱収縮率(180℃で30分処理)は3%以下であることが好ましく、更に好ましくは1.5%以下である。すなわち、インクジェット用途として特に屋外で使用される時には、特に夏季都会での気温が40℃以上になることも珍しくなく、繰り返し使用された場合には寸法安定性が以前より要求されてきており、この寸法安定性は重要である。

0017

ここで、使用マルチフィラメント原糸の総繊度は167〜560dtexであることが好ましい。原糸繊度が167dtexより小さいと、いかに高強力原糸を使用したとしても、主に屋外で使用される大型の広告用膜材としては十分な引張切断強力や引裂強力が得られず、実用上問題がある。また560dtexより大きい場合、十分な強度は得られやすいが、巻物状態での軽量コンパクト性に劣り、セッティング時の作業性低下による取り扱い性の問題や、膜材保持部品の強度を上げなければならず経済的にも好ましくない。また単糸繊度は織物の柔軟性、製織時の工程通過性を考慮した場合に、1〜7dtexであることが好ましい。更には3〜6dtexがより好ましい。

0018

本発明における織物の織組織は特に限定されたものではなく、平織綾織パナマ織等が用いられ、その織物の織密度によってその織組織を決めれば良い。

0019

本発明のインクジェット染色物は、本発明のインクジェット用基布に直接インクジェット染色を施しても得られるし、また樹脂+インク受理層を基布に塗布後、インクジェット染色加工しても良い。インクジェット染色法は加圧式静電加速式、圧力パルス式などがあるが、特に限定されるものではない。

0020

以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、何らこれらに限定するものではない。なお、本実施例における評価は次の方法で行った。

0021

<タフネス>引張切断強力、引張切断伸度:JIS L1096 8.12ラベルドストリップ法に準じる。
サンプル幅:30mm
引張速度:200mm/分
チャック間距離:200mm
<厚み>JIS L1096 8.5.1に準じる。
<重量>JIS L1096 8.4.1に準じる。
<乾熱収縮率>200mm×200mmの正方形を経糸、緯糸それぞれに対し平行になるように描き、雰囲気180℃のオーブン中に30分基布に張力が掛からない状態で放置し、取り出し後標準状態で経、緯方向の距離を測定し、次式で経、緯それぞれの乾熱収縮率を求める。
乾熱収縮率(%)=[1−処理後長さ(mm)/200(mm)]×100
<繊度>JIS L1013 8.3.1に準じる。

0022

[実施例1]ポリエステルマルチフィラメント糸(280dtex/48f)を経糸、緯糸に使用し、経糸無撚、緯糸S120T/mで、経織密度:26本/2.54cm、緯織密度:25本/2.54cmで平織物を構成した。それを織物の経糸方向を垂直方向になるように使用し、その結果、T(V)=737、T(H)=714が得られ、T(V)−T(H)=23であった。その時の厚みは0.14mm、重量は57g/m2 であった。また乾熱収縮率は経、緯方向とも1.0%であった。

0023

得られた基布をインクジェット染色処理し、インクジェット染色物を作製した。またその染色物の取り付け作業性を確認したところ、軽量コンパクトで作業性に優れたものであった。また屋外での使用時にも寸法変化がほとんどなく優れたものであった。また実際の使用時に布に張力の掛かる方向でタフネスが十分あるため、破断もなく信頼性の高い織物であった。

0024

[実施例2]ポリエステルマルチフィラメント糸(280dtex/48f)を経糸、緯糸に使用し、経、緯糸とも無撚糸で、経織密度:47本/2.54cm、緯織密度:35本/2.54cmでパナマ組織によりメッシュシートを構成した。それを織物の経糸方向を垂直方向になるように使用し、その結果、T(V)=1385、T(H)=999が得られ、T(V)−T(H)=386であった。その時の厚みは0.17mm、重量は92g/m2 であった。また乾熱収縮率は経、緯方向とも1.3%であった。

0025

得られた基布をインクジェット染色処理し、インクジェット染色物を作製した。またその染色物の取り付け作業性を確認したところ、軽量コンパクトで作業性に優れたものであった。また屋外での使用時にも寸法変化がほとんどなく優れたものであった。また実際の使用時に布に張力の掛かる方向でタフネスが十分あるため、破断もなく信頼性の高い織物であった。

0026

[実施例3]経糸がポリエステルマルチフィラメント糸(280dtex/48f)、緯糸にはポリエステルステープル(20番手単糸)を使用し、経、緯糸ともS120T/mの撚り掛け、経織密度:35本/2.54cm、緯織密度:35本/2.54cmで平織物を構成した。それを織物の経糸方向を垂直方向になるように使用し、その結果、T(V)=1030、T(H)=587が得られ、T(V)−T(H)=443であった。その時の厚みは0.16mm、重量は80g/m2 であった。また乾熱収縮率は経1.3%、緯2.0%であった。

0027

得られた基布をインクジェット染色処理し、インクジェット染色物を作製した。またその染色物の取り付け作業性を確認したところ、軽量コンパクトで作業性に優れたものであった。また屋外での使用時にも寸法変化がほとんどなく優れたものであった。また実際の使用時に布に張力の掛かる方向でタフネスが十分あるため、破断もなく信頼性の高い織物であった。

0028

[比較例1]ポリエステルマルチフィラメント糸(280dtex/48f)を経糸、緯糸に使用し、経糸無撚、緯糸S120T/mで、経織密度:15本/2.54cm、緯織密度:15本/2.54cmで平織物を構成した。それを織物の経糸方向を垂直方向になるように使用し、その結果、T(V)=430、T(H)=415が得られ、T(V)−T(H)=15であった。その時の厚みは0.12mm、重量は34g/m2 であった。また乾熱収縮率は経、緯方向とも1.0%であった。

0029

得られた基布をインクジェット染色処理し、インクジェット染色物を作製した。そのインクジェット染色物は、自重によって布張力が掛かる方向でのタフネスが不十分であり、実際の使用時に布張力が掛かる方向で破断が起こり信頼性のない織物であった。

0030

[比較例2]ポリエステルマルチフィラメント糸(280dtex/48f)を経糸、緯糸に使用し、経糸無撚、緯糸S120T/mで、経織密度:15本/2.54cm、緯織密度:18本/2.54cmでパナマ組織によりメッシュシートを構成した。それを織物の経糸方向を垂直方向になるように使用し、その結果、T(V)=430、T(H)=495が得られ、T(V)−T(H)=−65であった。その時の厚みは0.13mm、重量は40g/m2 であった。また乾熱収縮率は経、緯方向とも1.3%であった。

0031

得られた基布をインクジェット染色処理し、インクジェット染色物を作製した。またその染色物の取り付け作業性を確認したところ、軽量コンパクトで作業性に優れたものであった。但し、自重によって布張力の掛かる方向でのタフネスが、布張力が掛かる方向でのタフネスに比べ不足しており、実際の使用時に破断が起こり信頼性のない織物であった。

発明の効果

0032

本発明によれば、基布を構成する原糸強伸度、原糸収縮率、織物組織、織密度等をインクジェット用基材としての特性との関連を見出し、特定の織物物理特性、特に織物の自重による布張力が掛かる方向と掛からない方向で、そのタフネス差を特定することによって、屋外用途や屋内外大型広告膜材に最適な、軽量コンパクトで、かつ十分な物理特性を有するインクジェット用基布及びその染色物を得ることを可能にした。

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