図面 (/)

技術 被測定物固定方法および測定治具

出願人 キヤノン株式会社
発明者 岩倉信義
出願日 2001年12月21日 (18年11ヶ月経過) 出願番号 2001-390483
公開日 2003年7月9日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2003-194535
状態 未査定
技術分野 測定手段を特定しない測長装置 光学要素の取付・調整
主要キーワード 測定段 取付基準 スリット形 同光学素子 測定基準点 ガイド形状 性能悪化 三次元形状測定
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年7月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

規定基準点を有する測定治具を用いた被測定物三次元形状測定において、被測定物形状によらず、いかなる形状に対しても測定治具への取付けが可能となるような被測定物の固定方法及び測定治具を提供する。

解決手段

測定基準点を有する測定治具において、測定治具内の被測定物の位置を規定する被測定物取付基準点に対し、被測定物のつきあて基準点をつきあてることにより固定する被測定物固定方法を実現するために、本来の被測定物の目的から決定される設計形状に対しつきあて部分を被測定物形状の一部として予め形状創成し、これによりいかなる被測定物設計形状に対しても測定治具への前記固定方法を可能とし、測定治具への固定の簡便化および測定精度向上が図られることを特徴とする被測定物固定方法および測定治具を提供する。

概要

背景

レンズプリズムなどの光学素子の形状を三次元測定機により形状測定を行う場合、従来より測定基準を有する測定治具を用いている。ここで測定基準とは、図5に示すとおり三次元測定機上の測定治具の位置を規定するための測定治具基準点3a〜3c、および測定治具に取り付けられた被測定物治具上の位置を規定するための被測定物取付基準点4a〜4c、5a〜5cを指す。

すなわち、技測定物形状測定時において、測定治具基準点の形状(位置)を測定することにより、三次元測定機上の測定治具本体の測定基準が定まる。さらに、測定治具の設計・製作過程において、測定治具内における測定治具基準点と被測定物取付基準点との相対位置関係を明らかにしておくことにより、三次元測定機上の基準点から測定治具に取り付けられた被測定物の取付基準点までの位置関係が規定される。

ここで、測定治具基準点と被測定物取付基準点との相対位置を規定する方法として、例えば両基準点を同一三次元測定機上で段取りを変更せずに測定することにより規定する方法が採用されている。

さらに、被測定物内において測定治具への取付基準点と測定対象となる面形状の基準点との相対位置関係は、同被測定物の設計値により規定される。

上より、被測定物の形状測定時において、三次元測定機上の基準点に対する測定対象面形状の基準点の相対位置が規定され、三次元測定機による測定で得られる測定結果測定機座標)を被測定物の測定対象面形状として得ることを可能にしている(例えば特開平11−14906)。

以上記述した測定基準を有する測定治具を用いた形状測定において、従来、測定治具に対する被測定物の固定方法は、基本的には測定治具上の被測定物取付基準点に対し被測定物をつきあてることで固定している。

被測定物取付基準点は図5を用いて説明すると、並進3自由度のうちの1自由度を拘束する、すなわち被測定物内に一つの直交座標系を想定する場合において、1軸方向に関する被測定物の取付位置を規定するための3点4a、4b、4cと、並進3自由度のうちの残りの1自由度を拘束する、すなわち被測定物内に想定する直交座標系における前記1軸に直交する残りの1軸方向に関する被測定物の取付位置を規定するための2点5b、5cと、残りの1自由度を拘束する、すなわち被測定物内に想定する直交座標系における残りの1軸方向に関する取付位置を規定するための1点5aの合計6点を必要とする。

これらの被測定物取付基準点につきあてる被測定物内のつきあて基準点に対し、図5中の矢印で示すとおり、被測定物を変形させないようにつきあて基準点への押しつけ力はちょうどその反対面から被測定物を押すような構造とし、被測定物に曲げモーメントがかからないように固定する方法が採られている。

概要

規定基準点を有する測定治具を用いた被測定物の三次元形状測定において、被測定物形状によらず、いかなる形状に対しても測定治具への取付けが可能となるような被測定物の固定方法及び測定治具を提供する。

測定基準点を有する測定治具において、測定治具内の被測定物の位置を規定する被測定物取付基準点に対し、被測定物のつきあて基準点をつきあてることにより固定する被測定物固定方法を実現するために、本来の被測定物の目的から決定される設計形状に対しつきあて部分を被測定物形状の一部として予め形状創成し、これによりいかなる被測定物設計形状に対しても測定治具への前記固定方法を可能とし、測定治具への固定の簡便化および測定精度向上が図られることを特徴とする被測定物固定方法および測定治具を提供する。

目的

このとき、測定対象とした光学素子を本来の目的である製品の一部品として使用する場合については、この変形による光学性能の変化が製品全体の性能に悪影響を及ぼすことにつながるという問題があった。

以上より本発明は、三次元測定機による光学素子の形状測定を行う際に、従来技術同様、三次元測定機上の測定治具の位置を規定するための測定基準点、および測定治具に取り付けられた技測定物の治具上の位置を規定するための技測定物取付基準点を有する測定治具を使用した形状測定方法において、技測定物について光学性能から規定される被測定物の設計形状に対しさらに形状追加することにより、従来技術と比較して被測定物の測定治具への取付が簡便になると同時に、測定精度向上を図ることが可能となるような被測定物固定方法、および同方法において使用する測定治具を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

被測定物の面形状を三次元測定する三次元形状測定において、測定時に用いる測定治具へ被測定物を固定する際に、測定治具内における被測定物の位置を規定するために必要となる測定治具へのつきあて基準点が得られるつきあて部分を、本来の被測定物の目的から決定される設計形状に対し形状追加または形状削除することにより被測定物形状の一部として予め形状創成し、同つきあて部分を測定治具につきあてることにより被測定物を測定治具に固定することを特徴とする被測定物固定方法

請求項2

被測定物に対し、前記つきあて部分において並進3自由度を拘束することにより測定治具内における被測定物の取付位置を一意に規定するためのつきあて基準点を6点設定し、同つきあて基準点に対し被測定物を変形させないように、つきあて基準点への押しつけ力ちょうどその反対面から被測定物を押すような構造とし、被測定物に曲げモーメントをかけないように測定治具に固定することを特徴とする測定治具、および請求項1に記載の被測定物固定方法。

請求項3

請求項1に記載の被測定物の形状創成方法として、金型を用いた成形加工の内、プラスチック材料射出成形することにより、つきあて部分についても本来の被測定物の目的から決定される設計形状部分と同時に加工することを特徴とする被測定物製造方法。

請求項4

請求項1に記載の被測定物の形状創成方法として、ガラス材料に対しガラスモールド成形することによりつきあて部分についても本来の被測定物の目的から決定される設計形状部分と同時に加工することを特徴とする被測定物製造方法。

請求項5

請求項1に記載の被測定物において、前記つきあて部分を本来の被測定物の目的から決定される設計形状に対し、請求項3または請求項4に記載の被測定物製造方法においてスリット形状を創成することにより被測定物内につきあて部分を作成し、同つきあて部分を測定治具につきあてることにより被測定物を測定治具に固定することを特徴とする請求項1に記載の被測定物固定方法。

請求項6

請求項5に記載の被測定物において、前記つきあて部分を形成するスリット形状に対応したガイド形状を構成要素とする測定治具において、同ガイド形状が被測定物取付基準点として機能することを特徴とした測定治具。

技術分野

0001

本発明は、主としてレンズプリズムなどの光学素子の三次元形状を測定する場合に用いる測定治具測定方法に関するものである。

背景技術

0002

レンズ、プリズムなどの光学素子の形状を三次元測定機により形状測定を行う場合、従来より測定基準を有する測定治具を用いている。ここで測定基準とは、図5に示すとおり三次元測定機上の測定治具の位置を規定するための測定治具基準点3a〜3c、および測定治具に取り付けられた被測定物治具上の位置を規定するための被測定物取付基準点4a〜4c、5a〜5cを指す。

0003

すなわち、技測定物形状測定時において、測定治具基準点の形状(位置)を測定することにより、三次元測定機上の測定治具本体の測定基準が定まる。さらに、測定治具の設計・製作過程において、測定治具内における測定治具基準点と被測定物取付基準点との相対位置関係を明らかにしておくことにより、三次元測定機上の基準点から測定治具に取り付けられた被測定物の取付基準点までの位置関係が規定される。

0004

ここで、測定治具基準点と被測定物取付基準点との相対位置を規定する方法として、例えば両基準点を同一三次元測定機上で段取りを変更せずに測定することにより規定する方法が採用されている。

0005

さらに、被測定物内において測定治具への取付基準点と測定対象となる面形状の基準点との相対位置関係は、同被測定物の設計値により規定される。

0006

上より、被測定物の形状測定時において、三次元測定機上の基準点に対する測定対象面形状の基準点の相対位置が規定され、三次元測定機による測定で得られる測定結果測定機座標)を被測定物の測定対象面形状として得ることを可能にしている(例えば特開平11−14906)。

0007

以上記述した測定基準を有する測定治具を用いた形状測定において、従来、測定治具に対する被測定物の固定方法は、基本的には測定治具上の被測定物取付基準点に対し被測定物をつきあてることで固定している。

0008

被測定物取付基準点は図5を用いて説明すると、並進3自由度のうちの1自由度を拘束する、すなわち被測定物内に一つの直交座標系を想定する場合において、1軸方向に関する被測定物の取付位置を規定するための3点4a、4b、4cと、並進3自由度のうちの残りの1自由度を拘束する、すなわち被測定物内に想定する直交座標系における前記1軸に直交する残りの1軸方向に関する被測定物の取付位置を規定するための2点5b、5cと、残りの1自由度を拘束する、すなわち被測定物内に想定する直交座標系における残りの1軸方向に関する取付位置を規定するための1点5aの合計6点を必要とする。

0009

これらの被測定物取付基準点につきあてる被測定物内のつきあて基準点に対し、図5中の矢印で示すとおり、被測定物を変形させないようにつきあて基準点への押しつけ力はちょうどその反対面から被測定物を押すような構造とし、被測定物に曲げモーメントがかからないように固定する方法が採られている。

発明が解決しようとする課題

0010

近年、光学素子においては、有効光学領域として自由曲面が多く形成されており、その形状精度としては数ミクロン面精度ではサブミクロンの高精度まで要求される。

0011

このような高精度の形状精度を得るためには、形状測定技術として更に前記精度以上の精度が要求される。したがって、三次元測定機による光学素子の形状測定時においては、使用する測定治具の測定基準および被測定物の測定治具に対する取付基準を定める必要があり、従来より同基準点を有する測定治具を用いた形状測定方法が採用されている。

0012

ここで、三次元測定機による高精度な形状測定技術を達成するためには、測定治具に測定基準点を有するとともに、さらに同基準点の内の被測定物取付基準点に対する被測定物の取付が安定していることが要求される。

0013

すなわち、測定治具に取り付けられた被測定物は、三次元測定機による形状測定を行う際において、測定中に測定治具内において不動であることが高精度な測定精度を得るために要求される。

0014

さらに、複数の測定対象面を有する多面光学素子を測定する場合については、測定治具の測定基準点と被測定物取付基準点の相対位置関係を保つことにより、測定対象面間における相対位置関係を正確に得ることができるため、測定対象面を変更する際の段取り変更前後においても、被測定物は測定治具内において不動であることが要求される。

0015

これは、同一測定対象面に対し複数回測定を行うことにより測定再現性を評価する場合においても同様であり、複数回の測定前後において被測定物は測定治具内において不動である必要がある。

0016

しかしながら、被測定物について形状上の制約から、被測定物の測定治具に対する取付において、測定治具の取付基準点に安定したつきあてを可能にするつきあて基準点が、被測定物内に得られない場合がある。

0017

特に、プラスチック成形品による光学素子を被測定物とする場合には、金型プラスチック射出するゲート部分を形状として残すことにより、同ゲート部分を測定治具へのつきあて基準点とすることが可能であるが、これに対しガラスモールドによるガラス成形品の光学素子を被測定物とする場合については、前記ゲート部分が存在しないため同部分をつきあて基準点として得ることができず、被測定物内の有効光学領域付近につきあて基準点を設定する以外に方法がないために同基準点の配置が制限され、安定したつきあてを可能とするような同基準点が得られない場合がある。

0018

また、被測定物である光学素子について光学性能上規定される有効光学領域、すなわち測定領域が被測定物の測定対象面内においてほぼ全域占有するために、安定したつきあてを可能とするために十分なつきあて基準点の領域が得られない場合がある。

0019

これらの場合、被測定物内につきあて基準点が得られるものの、安定した取付を可能とするために十分な基準点の領域または配置となっていないために、測定中もしくは測定段取り変更前後において、測定治具内の被測定物が動いてしまうことにより測定誤差が発生することがあるという問題があった。

0020

また、被測定物の大きさが極端に小さいために、安定した取付を実現するために十分なつきあて基準点の領域が得られず、測定治具への取付固定が困難となる場合がある。

0021

さらに、被測定物が極端に小さい場合、被測定物の測定治具へ取り付ける際のハンドリングも困難となり、本来要求されるつきあて基準点とは異なる点を測定治具の被測定物取付基準点につきあてることとなり、結果として測定治具内における被測定物の安定性を低下させ測定精度を悪化させることになるという問題もあった。

0022

さらに、上記問題を解決する一手段として、測定治具に対する被測定物の接着による固定方法を採用する場合があるが、この場合、測定後において被測定物を測定治具から取り外す際に被測定物に設計上想定していない応力がかかることになり、その結果変形する場合があるという問題がある。

0023

このとき、測定対象とした光学素子を本来の目的である製品の一部品として使用する場合については、この変形による光学性能の変化が製品全体の性能に悪影響を及ぼすことにつながるという問題があった。

0024

さらに、測定治具への取付に使用した接着剤が取り外し後においても被測定物に付着して残り、この汚れにより製品組み込み時の組み付け誤差が生じるという問題もあった。

0025

また、被測定物だけでなく測定治具についても変形が発生することが考えられ、これにより他の被測定物を測定する際の取付誤差が生じ測定精度を悪化させることになるという問題も挙げられる。

0026

測定を実施した被測定物である光学素子を製品部品として使用しない場合についても、被測定物だけでなく測定治具の取付基準点部分にも接着剤が付着したまま残る場合があり、他の被測定物を取り付ける際の取付誤差が生じるという課題もあった。

0027

以上より本発明は、三次元測定機による光学素子の形状測定を行う際に、従来技術同様、三次元測定機上の測定治具の位置を規定するための測定基準点、および測定治具に取り付けられた技測定物の治具上の位置を規定するための技測定物取付基準点を有する測定治具を使用した形状測定方法において、技測定物について光学性能から規定される被測定物の設計形状に対しさらに形状追加することにより、従来技術と比較して被測定物の測定治具への取付が簡便になると同時に、測定精度向上を図ることが可能となるような被測定物固定方法、および同方法において使用する測定治具を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0028

上記目的を達成するために、本発明の被測定物固定方法においては、被測定物に対し測定治具への安定した取付が可能となるような被測定物取付基準点へのつきあて基準点を、予め被測定物形状の一部として形状創成することにより、従来技術に比べ測定治具への被測定物取付が容易となり、さらに測定精度についても向上が図られることを特徴とする。

0029

上記構成において、初めに三次元測定機による形状測定を行う際の被測定物の測定治具への固定(取付)方法の簡便化について本発明の作用を説明する。本発明で提供する被測定物固定方法においては、従来技術同様、三次元測定機上の測定治具の位置を規定するための測定基準点を有する測定治具に対し被測定物を取り付ける際に、測定治具内の被測定物の位置を規定するための被測定物取付基準点に被測定物をつきあてる方法を採る。

0030

この方法を採用する際には、前述したとおり測定治具へ固定するためのつきあて基準点が必要となる。

0031

本発明においては、被測定物となる光学素子について光学性能上決定される設計形状からは、測定治具内において安定した取付、すなわち測定途中または測定段取り変更前後において被測定物が測定治具内で動くことのないような取付ができるために十分な領域を有するつきあて基準点が得られない被測定物に対し、設計形状変更によりつきあて基準点を形状創成することを特徴とする。

0032

これより、従来不安定な取付を余儀なくされていた被測定物に対し、つきあて基準点が予め被測定物形状として得られていることにより、測定治具に対する被測定物の固定が容易になる点において効果的である。

0033

さらには、従来被測定物上につきあて基準点が得られないために前記方法による形状測定が困難であった被測定物についても、本発明で提供する被測定物の測定治具への固定方法により測定が可能となる点において有効である。

0034

つぎに、三次元測定機による形状測定を行う際の測定精度向上について本発明の作用を説明する。前記のとおり、本発明で提供する被測定物固定方法によれば、測定治具に対する被測定物の安定した固定が可能となるため、形状測定中に測定治具内で被測定物が動くことにより発生する測定誤差を低減させることができる。

0035

結果として従来技術に比べ測定精度向上が図られる点においても効果的であると言える。また、本発明の固定方法によれば、被測定物上に形状創成された十分な領域を有するつきあて基準点を用いて固定することにより、従来つきあて基準点として十分な領域が得られなかった被測定物を固定する際に採用していた接着による固定を行う必要がなくなる。

0036

これより、従来課題となっていた、接着固定した被測定物を測定終了後に測定治具から取り外す際に生じる被測定物および測定治具の被測定物取付基準点部分の変形を回避することができる。

0037

このとき、測定治具に関しては、他の被測定物を測定する際に被測定物取付基準点部分の変形による被測定物取付誤差を防止し、測定精度悪化の抑制が可能となる点において効果的である。

0038

なお、被測定物である光学素子を製品の一部品として使用する場合においては、測定時に生じた被測定物の変形による製品組み込み時の性能悪化を防止することができる点においても効果的である。

0039

また、本発明の別の作用として、測定治具に対し被測定物を接着せずに固定することにより、測定終了後において被測定物に接着剤が付着したままとなり汚れとして残ることがないという点が挙げられる。

0040

これより、形状測定に用いた被測定物を本来の目的である製品の一部品として無駄にすることなく使用することが可能となる点において効果的である。さらに、測定治具に関しても、測定終了後に同様に付着して残る接着剤を取り去る作業がなくなる点において効果的である。

0041

さらに、測定治具の被測定物取付基準点に付着した接着剤を完全に取り去ることができないために生じていた、他の被測定物に対する取付誤差を取り去ることができるため、同測定治具を継続して使用する場合において測定精度を維持することが可能となる点において効果的である。

発明を実施するための最良の形態

0042

本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。

0043

図1は、本発明において提供する被測定物固定方法を実現するための被測定物形状について、本発明の一番目の実施例を説明するための図である。図1の(a)に示すとおり、本発明において提供する被測定物固定方法を実現するための被測定物形状は、測定治具の被測定物取付基準点に固定するために必要となるつきあて基準点1a〜1fを有する形状tを、被測定物形状の一部として創成することを特徴とする。

0044

すなわち、図1に示す被測定物である光学素子において、図1の(b)示す光学性能上規定される設計形状2に対し、光学性能上は不必要であるが三次元測定機による形状測定において使用する測定治具に取り付ける際に必要となる測定治具へのつきあて部分1を形状追加し、被測定物形状として創成することにより、測定治具への安定した取付を実現することを特徴とする。

0045

従来、図1の(b)に示す被測定物がレンズ、プリズムなどの光学素子であるとき、その形状創成方法としては金型を用いた成形加工が挙げられるが、つきあて部分1についても同様に成形加工で同時に形状創成することで、図1の(a)に示す被測定物形状が得られる。

0046

ここで同方法の適用例としては、被測定物である光学素子についてプラスチック材料を用いて射出成形により加工するものでもよく、またはガラス材料についてガラスモールド成形により加工するものでもよい。

0047

また、図1の(a)に示す被測定物のつきあて部分1の形状創成方法として、予め光学性能上規定される設計形状2を有効光学領域である測定対象面2aに対し延長する形で成形加工し、延長部分においてつきあて部分1が得られるように、後工程において不要部分を除去加工する方法についても本発明の実施例として挙げられる。

0048

本実施例においては、以上の方法により得られる図1の(a)に示す被測定物について三次元測定機により形状測定を行う場合、図2に示す測定治具に被測定物を取り付けることにより行う。

0049

図2において、(a)は被測定物を測定治具に取り付けた状態の平面図を、(b)は同状態の正面図を示している。ここで、図2に示す測定治具について本発明で提供する被測定物固定方法を可能とする構造の特徴としで、まず被測定物取付基準点4a〜4cおよび5a〜5cを有する。

0050

すなわち、本発明で提供する被測定物固定方法の一番目の実施例について図1および図2を用いて説明すると、図1の(a)に示す被測定物におけるつきあて基準点1a〜1cを,図2に示す測定治具における被測定物取付基準点4a〜4cの3点に対しそれぞれつきあてることにより、図2の(b)においてz軸方向に関する位置を規定する。

0051

さらに、図1の(a)におけるつきあて基準点1e、1fを、図2の(a)における被測定物取付基準点5b、5cに対しそれぞれつきあてることにより、図2の(a)においてy軸方向に関する位置を規定する。

0052

さらに、図1の(a)におけるつきあて基準点1dを、図2の(a)における被測定物取付基準点5aに対しつきあてることにより、図2の(a)において残りの1軸であるx軸方向に関する位置を規定する。

0053

以上より測定治具内における被測定物2の取付位置は一意に規定される。なお、被測定物2を測定治具の被測定物取付基準点4a〜4cおよび5a〜5cに固定する際には、図5に示す従来技術と同様に、つきあて基準点への押しつけ力がちょうどその反対面から被測定物を押すような構造を採用し、具体的には各種ばねなどを用いて矢印の方向に押しつけ力をかけることにより、被測定物に曲げモーメントがかからないように固定する方法を採る。

0054

前記固定方法を用いて図2の(b)に示すように測定治具に固定された被測定物に対し、三次元測定職のプローブ6を走査することにより、被測定物である光学素子の形状測定を行う。

0055

このとき、プローブ6は接触式非接触式を問わない.被測定物の形状測定の際には、三次元測定機上における測定治具の位置を規定するための測定治具基準点3a〜3cについて、測定対象面と同様にプローブ6を走査して位置測定を行い、三次元測定機上の測定治具の位置を規定する。

0056

これより、図2に示すところの測定治具において、測定治具基準点3a〜3cと被測定物取付基準点4a〜4cおよび5a〜5cの位置関係は測定治具の設計値により一意に定まっていることから、三次元測定機上の基準点に対する被測定物の位置が決定する。

0057

さらに、図1の(a)において、つきあて基準点1a〜1fと有効光学領域である測定対象面2aとの相対位置関係は被測定物の設計値より定まっていることから、三次元測定機上の基準点に対する測定対象面2aの位置が規定され、したがって三次元測定機による測定結果(測定機座標)を被測定物の測定対象面形状として得ることができる。

0058

ここで、前記の本発明で提供する被測定物固定方法によれば、図1の(b)に示す被測定物の本来の形状(光学素子部分のみの形状)からは、図2に示す測定治具への取付を可能とするようなつきあて部分が存在しないために、測定治具への安定した取付が不可能であったのに対し、図1の(a)に示すつきあて部分1を形状追加したことにより安定した取付が可能となる。

0059

これより、図1の(b)に示すような測定治具への取付部分(つきあて部分)が存在せずに高精度な形状測定が困難だった被測定物ついても、高精度な測定が可能となる点において有効である。

0060

また、本実施例による方法を採用すれば、被測定物を測定治具に固定する際に接着する必要がないため、従来技術において被測定物の固定方法として接着を採用していた際の課題、すなわち被測定物および測定治具の接着剤付着による汚れおよび被測定物取り外し後の変形問題を解決することができる点においても効果的である。

0061

さらに、被測定物形状の一部としてつきあて部分が確保できるものの、同形状が極端に小さいために測定治具への取付が困難であったケースに問しても、図1の(a)に示すつきあて部分1の領域を十分に形状創成することにより、従来と比較して図2に示す測定治具への取付が容易になる点においても効果的である。

0062

図3は、本発明の一番目の実施例として既に説明した被測定物固定方法を採用し形状測定を行った被測定物について、測定終了後の形状確保について示した図である。本実施例の被測定物固定方法によれば、被測定物である光学素子について要求される光学性能を満足するために必要となる形状に対し、測定治具への固定を目的としたつきあて部分を形状追加しており、この部分については被測定物の本来の目的から要求される形状ではない。

0063

そのため、同光学素子を三次元測定機による形状測定完了後において、対称製品の一部品として組み込む際に形状追加したつきあて部分が障害となり、製品に組み込むことができない場合がある。

0064

このような場合については本発明で提供する被測定物固定方法においては、図3に示すとおり製品組み込み時において不要となった被測定物のつきあて部分1gを除去することにより、製品組み込みを可能にすることを特徴とする。

0065

ここで、前記不要部分lgを除去加工する際には、被測定物の形状変形をおこさないような除去加工を行うものとする。

0066

以上より、本発明の一番目の実施例によれば、従来測定治具への取付が容易でない、または取付が不可能であるために高精度な測定が困難であった被測定物について、測定治具への取付が容易になると同時に高精度な形状測定が可能となる点において効果的である。

0067

つぎに、本発明の二番目の実施例について図4を用いて説明する。図4に示すとおり、本発明において提供する被測定物固定方法を実現するための被測定物形状は、測定治具の被測定物取付基準点に固定するために必要となるつきあて基準点について、被測定物の光学性能上予め規定されている設計形状2に対しスリット7を形状創成し、同スリット上において同基準点を確保することが可能となるような形状であることを特徴とする。

0068

スリット7の形状創成方法としては、一番目の実施例と同様に金型を用いた成形加工が挙げられる。本実施例についても、被測定物である光学素子についてプラスチック材料を用いて射出成形により加工するものでもよく、またはガラス材料についてガラスモールド成形により加工するものでも良い。

0069

また、光学性能上規定される設計形状2に対し、スリット7を後工程において除去加工する方法を採用しても良い。なお前記のいかなる形状創成方法を採用する場合においても、スリット7は被測定物である光学素子の光学性能に影響を与えない範囲において形状創成するものとする。

0070

本実施例においては、図4に示す被測定物について三次元測定機を用いて形状測定を行う場合、図2に示す測定治具の被測定物取付基準点4a〜4cおよび5a〜5cと同等の機能を果たす、図示しない図4に示す被測定物上に形状創成されたスリット7に対応したガイドを有する測定治具に対し、図4に示す被測定物を固定することにより行うことを特徴とする。

0071

この方法によれば、一番目の実施例と被測定物の測定治具への固定方法および同測定治具の構造が異なるものの、同様の効果が得られることから効果的である。さらに本実施例の場合、図4に示す被測定物である光学素子において、光学性能上要求される設計形状2に対し、スリット7を切ることにより外周形状については変更がない。

0072

したがって、一番目の実施例において図3を用いて説明した方法で形状追加したつきあて部分を除去加工することなく、本発明で提供する被測定物固定方法および測定治具を使用しない場合と同様に被測定物を製品に組み込むことができる点において、より効果的である。

発明の効果

0073

以上述べたとおり、本発明によれば、三次元測定機による光学素子の形状測定を行う際に、三次減速敵情の測定治具の位置を規定するための測定基準点、および測定治具に取り付けられた被測定物の治具上の位置を規定するための被測定物取付基準点を有する測定治具を使用した形状測定方法において、被測定物について光学性能上規定される設計形状に対し、測定治具の被測定物取付基準点につきあてにより固定することを目的としたつきあて基準点を含むつきあて部分について形状追加または形状削除することにより形状創成し、同つきあて部分に対し安定した取付を可能とする構造を有する被測定物取付基準点を有する測定治具を使用することにより、従来技術に比べ被測定物の取付が簡便になると同時に、測定精度向上を図ることが可能となる点において効果的である。

0074

また、本発明によれば、従来技術では前記方法による形状測定自体が不可能であった被測定物についても同様に高精度な測定が可能となる点においても効果的である。

図面の簡単な説明

0075

図1本発明で提供する被測定物固定方法を実現するための被測定物形状創成について、本発明の一番目の実施例として説明する図である。
図2本発明の一番目の実施例として、被測定物の固定方法および被測定物を固定する測定論拠を示す図である。
図3本発明の一番目の実施例として形状測定終了後に製品部品として組み込みを可能とするための被測定物形状創成について示す図である。
図4本発明の二番目の実施例として、本発明で提供する被測定物固定方法を実現するための技測定物形状創成について示す図である。
図5従来技術における測定対象となる被測定物およびそれを固定する測定治具を説明する図である。

--

0076

1 つきあて部分
2被測定物光学設計形状
3測定治具基準点
4 水平面つきあて用被測定物取付基準点
5 側面つきあて用被測定物取付基準点
6プローブ
7 スリット

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ