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技術 運転整理装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 高野たい子川端敦村田悟堀田正人福島忠渡辺好夫川口幸一
出願日 1995年3月8日 (25年9ヶ月経過) 出願番号 2002-356123
公開日 2003年7月9日 (17年5ヶ月経過) 公開番号 2003-191846
状態 拒絶査定
技術分野 鉄道交通の監視、制御、保安
主要キーワード グリッド格子 変更区間 横ブレ 影響波及 協調運転 基準運転 予測部分 移動禁止
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年7月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

運転整理時にダイヤ直感的に変更操作できる運転整理装置を提供すること。

解決手段

列車の位置と時刻の関係を表す複数の列車ダイヤを表示する手段と,これら列車ダイヤを変更する手段を備えた運転整理装置において、列車ダイヤ上の所定の点にマークを表示する手段と,前記マークをポインティングデバイスにより指示し、このダイヤを移動する手段とを備えたことを特徴とする。

概要

背景

交通システムにおける運行において、計画には無いことが発生したために、当初の運行計画を変更しなければならなくなることが多い。このことは、事故故障といったことだけでなく、雨や風といった天候も原因となることがある。このような交通システム稼働中に行う運転計画の変更を運転整理という。

交通システムのうち、特に鉄道は定時性に対する利用者信頼が高い。運転整理を実施する場合、列車計画ダイヤに従って運行されるものと信じている利用者に極力混乱を与えないようにすることが求められる。そのため、変更を最小限に押さえる一方で、変更内容を迅速に決定し、実施に移していく手段が必要である。

交通システムで用いる運行計画グラフダイヤ図)は、一見単純な線図であり、世の中に既に普及しているドローイングツールを用いれば簡単に作画修正が可能であるように見える。既にドローイングツールではコンピュータシステムアプリケーションソフトウェアのなかでは、操作性に優れているとして評価が高いものが数多く存在しており、図形をマウスでつまんで変形や移動や消去ができるのは、一般的な技術となっている。

しかし、ドローイングにおいては描画内容意味的つながりは図面を作成している者だけが把握しているものであり、図面を構成する個々の作図データは、相互の関連を持たない。しかし、ダイヤ図上の1本1本の列車運行表現する走行線(以下、スジと称す)は個別に存在しているわけではないため、列車運行のルールに基づいた相互関係を持つ線図を、ドローイングツールを用いて矛盾のないようにかつ迅速に描くことは大変に難しい。

ドローイングツールの操作性をめざしてダイヤ図をマウスを用いて作成,変更するという試みの一つとして「交通局納め列車ダイヤグラム作成支援システム」(日立評論1989−8)がある。これは運転整理システムではなく計画ダイヤ作成システムの例である。入力操作性向上のためマウスを用い、個々のスジの移動,複写延長,削除等を図形レベルで操作するというものである。操作した内容の妥当性チェックについては、一旦操作を受け付けた後、その操作にエラーがあれば示されるという方式である。すなわち、線図の修正作業物理的な制約事項順守チェックとは別の作業として時間的に分離して厳密にチェックする。

また、運転整理システムの例としては「マンマシン協調運転整理システム」(第30回「鉄道におけるサイバネティクス利用国シンポジウム論文集」)がある。「運転支障の発生時には熟練した指令員運行状況を把握して、紙の運行ダイヤ上で鉛筆でスジの書き換えをし、ダイヤ変更を指示する」という現在も行われている運転整理の作業を自動化する提案がなされている。このシステムでは、マウスは時刻,スジを指定するために使用している。

その他、従来例としては東海道・山陽新幹線向け運転整理システム(三菱電機技報・Vol.68・No.1・1994)がある。

概要

運転整理時にダイヤ直感的に変更操作できる運転整理装置を提供すること。

列車の位置と時刻の関係を表す複数の列車ダイヤを表示する手段と,これら列車ダイヤを変更する手段を備えた運転整理装置において、列車ダイヤ上の所定の点にマークを表示する手段と,前記マークをポインティングデバイスにより指示し、このダイヤを移動する手段とを備えたことを特徴とする。

目的

本発明の目的はマウス等のポインティングデバイスによりダイヤの変更操作を容易にすることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
2件

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請求項1

列車の位置と時刻の関係を表す複数の列車ダイヤを表示する手段と,これら列車ダイヤを変更する手段を備えた運転整理装置において、列車ダイヤ上の所定の点にマークを表示する手段と、前記マークをポインティングデバイスにより指示し、このダイヤを移動する手段とを備えた運転整理装置。

請求項2

請求項1において、前記列車ダイヤ上の所定の点は列車の発車停車,通過を表す点である運転整理装置。

請求項3

請求項1において、ポインティングデバイスで指示された前記マークの移動可能範囲又は移動禁止範囲を所定ルールに基づき設定する範囲設定手段と,前記移動可能範囲内又は前記移動禁止範囲外に前記マークを定める補正手段とを備えた運転整理装置。

請求項4

請求項3において、前記範囲設定手段はポインティングデバイスで指示された前記マークと同列車ダイヤ上直前の前記所定の点とにダイヤの列車運行表現する走行線上の点と前記マークと同上直前の前記所定の点に基づいて前記移動可能範囲又は前記移動禁止範囲を設定する運転整理装置。

技術分野

0001

列車運行乱れた際の運転整理を正確且つ迅速に行うことを支援する運転整理装置に関する。

背景技術

0002

交通システムにおける運行において、計画には無いことが発生したために、当初の運行計画を変更しなければならなくなることが多い。このことは、事故故障といったことだけでなく、雨や風といった天候も原因となることがある。このような交通システム稼働中に行う運転計画の変更を運転整理という。

0003

交通システムのうち、特に鉄道は定時性に対する利用者信頼が高い。運転整理を実施する場合、列車は計画ダイヤに従って運行されるものと信じている利用者に極力混乱を与えないようにすることが求められる。そのため、変更を最小限に押さえる一方で、変更内容を迅速に決定し、実施に移していく手段が必要である。

0004

交通システムで用いる運行計画グラフダイヤ図)は、一見単純な線図であり、世の中に既に普及しているドローイングツールを用いれば簡単に作画修正が可能であるように見える。既にドローイングツールではコンピュータシステムアプリケーションソフトウェアのなかでは、操作性に優れているとして評価が高いものが数多く存在しており、図形をマウスでつまんで変形や移動や消去ができるのは、一般的な技術となっている。

0005

しかし、ドローイングにおいては描画内容意味的つながりは図面を作成している者だけが把握しているものであり、図面を構成する個々の作図データは、相互の関連を持たない。しかし、ダイヤ図上の1本1本の列車運行表現する走行線(以下、スジと称す)は個別に存在しているわけではないため、列車運行のルールに基づいた相互関係を持つ線図を、ドローイングツールを用いて矛盾のないようにかつ迅速に描くことは大変に難しい。

0006

ドローイングツールの操作性をめざしてダイヤ図をマウスを用いて作成,変更するという試みの一つとして「交通局納め列車ダイヤグラム作成支援システム」(日立評論1989−8)がある。これは運転整理システムではなく計画ダイヤ作成システムの例である。入力操作性向上のためマウスを用い、個々のスジの移動,複写延長,削除等を図形レベルで操作するというものである。操作した内容の妥当性チェックについては、一旦操作を受け付けた後、その操作にエラーがあれば示されるという方式である。すなわち、線図の修正作業物理的な制約事項順守チェックとは別の作業として時間的に分離して厳密にチェックする。

0007

また、運転整理システムの例としては「マンマシン協調運転整理システム」(第30回「鉄道におけるサイバネティクス利用国シンポジウム論文集」)がある。「運転支障の発生時には熟練した指令員運行状況を把握して、紙の運行ダイヤ上で鉛筆でスジの書き換えをし、ダイヤ変更を指示する」という現在も行われている運転整理の作業を自動化する提案がなされている。このシステムでは、マウスは時刻,スジを指定するために使用している。

0008

その他、従来例としては東海道・山陽新幹線向け運転整理システム(三菱電機技報・Vol.68・No.1・1994)がある。

発明が解決しようとする課題

0009

スジの移動等をする場合、スジ上の適当な点を掴んでそのスジを移動していては、指令員が変更したい時刻(駅における列車発車停車,通過の時刻)の位置への移動は直接的に指令員の意志が反映されず困難であった。また、スジ上の点を移動する際には、指令員が他の列車との関係を考慮して移動する位置を決めなければならず、試行錯誤しながらのダイヤ図の変更ができなかった。

0010

本発明の目的はマウス等のポインティングデバイスによりダイヤ変更操作を容易にすることにある。

課題を解決するための手段

0011

上記の目的を達成するため、列車の位置と時刻の関係を表す複数の列車ダイヤを表示する手段と,これら列車ダイヤを変更する手段を備えた運転整理装置において、列車ダイヤ上の所定の点にマークを表示する手段と,前記マークをポインティングデバイスにより指示し、このダイヤを移動する手段とを備えたことを特徴とする。

0012

更に、列車の位置と時刻の関係を表す複数の列車ダイヤを表示する手段と,これら列車ダイヤを変更する手段を備えた運転整理装置において、列車ダイヤ上の所定の点にマークを表示する手段と,前記マークをポインティングデバイスにより指示し、このダイヤを移動する手段と,ポインティングデバイスで指示された前記マークの移動可能範囲又は移動禁止範囲を所定ルールに基づき設定する範囲設定手段と,前記移動可能範囲内又は前記移動禁止範囲外に前記マークを定める補正手段とを備えたことを特徴とする。

0013

上記列車ダイヤ上の所定の点上のマークをポインイングデバイスにより左右に移動することによりその所定の点が表す地点発車時刻停車時刻通過時刻等を変更することができる。

0014

更に、その列車ダイヤ上の所定の点上のマークは前記範囲設定手段は所定のルールに基づき移動可能範囲又は移動禁止範囲が決定され、前記補正手段により結果的には所定のルールと矛盾のない位置に前記列車ダイヤ上の所定の点上のマークが定まる

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の実施例を説明する。

0016

図1は、本発明の概要である。運転整理装置の全体構成とそこで表記される特徴的な画面イメージを示す。

0017

鉄道は、あらかじめ決められたダイヤ(計画ダイヤを当日の事情にあわせて調整した当日の実施ダイヤ)に従って運行するが、当日運行開始後に変更が必要なことがあり、そのときのダイヤが運転整理ダイヤ7である。変更の必要発生していない時点では7は当日の実施ダイヤと一致している。

0018

ダイヤの変更すなわち運転整理ダイヤの作成は、実際に走行する列車2にて、遅れ等、計画と異なる実績が上がってきたときに、指令員が、現在の状況や今後の見通しなどを考慮して必要と判断した場合、実施される。

0019

本実施例においては、運転整理ダイヤ7の作成は次のような流れとなる。

0020

運転整理ダイヤ7をディスプレイ9に表示する。表示するダイヤは現在時刻12を境に実績部10と予測部11に別れており、実績部10には、現在走行中の多数の列車2の実績が示される。刻々、予測部11は実績部10に置き変わる。指令員は予測部11に表示された予測スジ(=今後の運転計画線)をマウス1で直接つまんで操作する。たとえば、スジ13は、そこに設けた操作用のマーク14の移動で形状が変更できる。時間が許される限り任意回、スジの変更案の試行錯誤を経て極力良い最終案を決定する。

0021

ダイヤ変更のためのマウス1の動きは直接ダイヤ変更部6に取り込むのではなく、取り込む直前入力座標の補正3を実行する。これは、CADシステム図面作成システムにおける入力座標のグリッド格子点への補正の段階に相当する。但し、CADでは、常に補正するべき位置が決まっている「静的補正」であるのに対し、入力座標の補正3は、操作された点の周囲にあるスジの状態を見て、操作点がダイヤが満たすべき条件から外れないよう補正する「動的補正」であることが大きく異なる。すなわち「動的」とは、スジの形状は列車2からの影響で常に変動しており、適正な補正点の位置は時間変動するということである。

0022

「実績」及び「補正を経たマウス操作」によりある時刻でスジ形状に変化があると、それ以降のダイヤにも影響が出るはずである。それをシミュレーションするのが予測シミュレーション5である。入力座標の補正3及び予測シミュレーション5では、ダイヤが意味を持つために満たすべきルール4を適用している。入力座標の補正3及び予測シミュレーション5により、ダイヤは瞬時につじつまの合った状態に更新される。逆に、瞬時に書き換えるためには、ルール4は、その時採用しているマシンが楽に処理できるだけの負荷でなければならない。

0023

図2ではダイヤスジ上のイベントの存在位置及び個々のイベントのデータ内容を示す。

0024

イベントとは、ダイヤスジ上の特徴的な出来事をあらわす地点に与える名称とする。具体的には、列車のスジと駅を示す横線が交差する位置で発生する「列車の到着」「列車の発車」「列車の通過」を指す(「発」「着」「通」と略称する)。現在の運行管理において、運転士に対し運転の指令できるのはこれらのイベントである(運転士にとってみれば各イベントは目標点であり、それ以外の駅間走行については「どの地点に何時何分」という定めは無く運転士の力量で調整している。)。したがってダイヤデータとはイベントのデータの集合ということになる。現在の運行管理法にあわせて、イベントは、「発」「着」「通」とするが、将来、駅間走行にも管理が導入された場合には、駅間にもイベントを定義できる。

0025

なお、ダイヤの画面表示においては、図1の実績部分10に属するスジは地点情報が細かく採取できるなら、運転士の裁量を反映した曲線となり、予測部分11に属するスジはイベントの予定しか情報が無いので、駅間は直線となる。

0026

本実施例においては、ダイヤスジ(a)の個々のイベントの存在箇所に、1対1に対応づけて、イベントのデータ(c)を持っている。データは概念的には(a)と表裏一体に(b)のように関係づけられている。すなわち、各イベントデータは、自身の存在位置に対し、駅方向に見て前後、列車(同一スジ)方向に見て前後のポインタを持ち縦横のくし刺し構造を成す。これが、1イベントの移動によって影響があるイベントを直ちに探し出す仕掛けである。

0027

イベントのデータには、前後のポインタ以外に
・イベントの発生時刻
・イベントの発生時刻の拘束性
・イベントの存在する駅名
・駅での番線引き上げ線番
・イベントの発生/継続/消滅に関する状態種別
・列車の進行方
列車番号
・列車の営業の種類(発車の優先度
運用番号
などの属性を持つ。

0028

イベントはすべての「発」「着」「通」に対して与えられており、(a)のようにすべてのイベントを明示(可視化)することもできる。しかし通常、マウスで操作するイベントは1個ずつであり、操作をかけたい対象を、際だたせた方が操作がしやすくなるため、画面表示の際は図1で示したように、イベントに置く操作用のマークは、操作対象として選択されたスジ上のイベントのみに置く。

0029

操作対象イベントに置かれた操作用マークは、ある大きさの面積を持つ。マウスでの操作の際は、本来は「面積の無い点」であるイベントを指すべきところを「面積のある正方形」を指すことになり、イベント指示を容易にする効果がある。

0030

図10に、矛盾のないダイヤとして、満たすべき拘束条件を示す。すなわちこれがイベント同士の相互の制約となる。

0031

この制約は、「時分決定ルール」と「順序決定ルール」から成り、これらのルールの基本形は次の内容である。
(1)時分決定ルール
○安全上,性能上定められた余裕時分を確保している。
基準運転時分:駅間の走行に必要な運転時分
車両の性能から決まる
最小停車時分:駅停車の場合、必要な停車時分
乗客乗降に必要かつ安全とされている時分
最小折り返し時分:ターミナル駅での折り返しに必要な余裕時分
乗務員交替掃除,給水等の所要時間を考慮
最小運転時隔:同一駅から発車できる間隔
ポイント転換時分,信号機距離間隔,列車性能等を考慮し安
余裕をとって定まる
○計画ダイヤより早発しない。(早発は乗客無視となる)
(2)順序決定ルール
○前駅の出発順序と自駅の到着順序は一致
○同一番線使用の列車同士は、着順と発順が同一
○同一番線を使用しない相前後する列車同士は、高優先度の列車から出発
図1の入力座標の補正3及び予測シミュレーション5ではこれらの制約条件を満たす範囲で、列車が最速になるようイベントの位置(時刻)を定める。ただし、時分が固定された(約束された)イベントについてはこのルールに従わないことがある。

0032

図10に示した基本のルール以外にその他のルール(ex.線区特有のルール)も必要に応じて付加してよい。満たしたいルールを付加していけばその範囲で自明と考えられる変更事項自動修正させることができる。ただし計算機能力に応じて付加しないと、運転整理に必要な迅速な応答阻害することになる。

0033

その他のルールとはたとえば次のようなものである。
・他線区との接続待ちあわせ[時分決定ルール]
列車種別に応じた運転時分の配分[時分決定ルール]
なお図10のようにルールを単純にしてよいと考える理由は、運転整理時の差し迫った状況の中で、大雑把でも傾向のつかめる情報を速く提供することを重点に置くからである。そのために、必要最小限のルールに絞った。計算機の能力が許すならば、できるだけ正確な予測をしたほうが良いのは当然である。しかし多数の条件を考慮して、より正確に予測しても、その予測の前提となった状況がつぎつぎに変化してしまうことが多く、労が多い割には効果が少ない。

0034

ダイヤの計画段階では、「実施までには時間の余裕がある。ただし計画ミスは許されない。」ため、時間をかけても厳重なチェックをする必要がある。一方、運転整理ダイヤは「作成後、直ちに実施される。迅速さが重要である。(運行の安全は連動装置で確保されているので)最適なダイヤにならなくともとがめられない。」という事情の違いがある。したがって計画ダイヤ作成時よりも、ラフなルールの適用のほうが実用的である。

0035

図3では図1の入力座標の補正3で示した「入力座標の補正」について説明する。

0036

操作対象としたイベント(=イベント上に表記された操作用マーク)を動かして別の位置に持っていくとき、そのイベント位置は最終的には表1のようなルールに合致していなくてはならない。従って図3(a)のように、操作された座標をチェック無しでとりこんでしまうと、取り込んだ後での整合性チェックが必須となる。

0037

そこで、本発明では、座標を確定させる前に、操作したイベントの座標を補正する機構を持たせる。これは、ルールと照らし合せ、ルールと操作者の意志の両方を満足させる位置に座標を補正する、また満足する解が無い場合は、警告を発して、移動操作キャンセルし座標を操作前の状態に戻す、という機能を持つ。

0038

「入力座標の補正」機能は、座標移動のために押下していたマウスの開放と同時に動作するので、操作者にはチェックコマンド発行手数はない。

0039

マウスはなじみ深いポインティングデバイスで、大まかに指すことには適した装置だが、正確な位置を指しにくく、精密作業には適していない。その上、前述のように、イベント操作用のマークにある面積を持たせつかみやすくしたが、マークが大きくなった分、逆にきちんとした座標がわかりにくくなっており、一層、緻密な座標指示を難しくしている。「入力座標の補正」機能によればその欠点を解消できる。マウスを持つ手は縦ブレ横ブレを起こすが、ブレを排除して、適正な座標に補正する。すなわち、「大きい操作用マーク」と「入力座標の補正」で、ラフにつかんでラフに動かすことを可能にする。座標移動が難しい場合、キーボードから数値入力する方法もあるが、この補正機能によれば、マウスからだけで正確な値が入力できる。この機能は単にブレを除くだけではなく、さらに積極的にイベント位置をルールへ適合させる機能を持つので、たとえばキーボードで数値入力する場合でも、入れた数値妥当性を確認するのに応用できる。

0040

図4図7には、図1図3概説した「入力座標の補正」機能の詳細フローを示す。

0041

「取り込んだ座標値の補正」1では、対象イベントが本来望まれる移動方向別に処理を分岐する15。イベントの時刻変更,イベント同士の順序変更においては、移動方向は横であるので、11,12のルートを取る。また、番線変更では、移動方向は縦であるので、13,14のルートを取る。

0042

本来望まない方向の移動分(完全なるブレ)については、12,13に示すようにマウス移動量を取り込まないこととする。望む方向への移動量について、適正値を算出し、補正する。

0043

縦ブレの矯正14では、番線移動の場合、マウス押下を止めた時に、イベントを最寄りの番線線上へ移動させる。別の駅へ、イベントを移動させることはできない。

0044

通常上り線用の番線は下り線用に転用しない等、相互に移動できる番線に制限がある場合が多い。そのような個々の駅の事情による制約も必要に応じ付加できる。

0045

横ブレの矯正11においては、操作対象イベントに影響を与えるイベントとの関係を図10「時分拘束ルール」に照らし合せる。影響を与えるイベントとは「対象イベントと同駅にあり、時間的に直前のイベント」及び「対象イベントと同スジ(同列車)にあり、時間的に直前(前駅)のイベント」である。

0046

図8図9では図1で概説した「予測シミュレーション」機能の詳細フローを示す。操作対象イベントの位置が移動したことにより、そこから影響を受けるイベントの座標の決め方である。

0047

「予測シミュレーション」機能は、step1「イベント順序の決定」、step2「イベント時分の決定」から成る。

0048

step1「イベント順序の決定」では、順序変更が起こったイベント同士1,2とその次駅イベント3,4に対し、「順序拘束ルール」を適用し、駅間でスジのクロスが起こらないよう、次駅での順序を決定する。次駅での処理終了後、更に次々と同様の処理を矛盾が無くなるまで繰り返す。

0049

順序変更では、通常、「どの駅からどの駅までの区間、この列車とこの列車の順序を入れ替える」というような指定の仕方をするが、本実施例の方法では、順序変更の起点の指示のみで、変更区間自動決定される。

0050

step2「イベント時分の決定」では、「入力座標の補正」で適用したのと同じ時分拘束ルールを、対象イベントの後続イベントに次々に適用する。ここでの補正では、人間の操作が介入した座標の補正ではないので手ブレの補正は無い。

0051

図11図9のstep2「イベント時分の決定」について補足する。aが操作対象イベントであるとき、その被影響イベントに時分拘束ルールが次々に及んでいくさまを概念的に示している。

0052

実際のダイヤでは、余裕時分が取ってあるため、あるイベントの移動の影響は次第に吸収されていく。余程大きい移動でないかぎりダイヤ全面に影響が及ぶことは無い。

0053

イベントは相互の関係が縦横のくし刺し(図2参照)になっているため前後イベントの検索が速く、影響波及量の規模にもよるが、対象イベントを手放した後1秒程度で処理が可能である。

0054

すでに図1に示したように、予測ダイヤは列車の実際の走行(実績)の影響も受ける。列車に遅れが出ることはすなわちイベントの移動が起きたのと同様である。実績の影響も図6のように波及する。

0055

イベント座標を補正するルールは、本実施例に掲げたものばかりでなく、たとえば特開昭61−237162号「イベントシミュレーション方式」の手法を適用しても良い。

発明の効果

0056

スジ上のイベントに操作用のマークをつけたことで、操作可能ポイントが楽にわかり、また操作用のマークにはある面積があるのでラフなポインティングが可能である。さらに操作用マークの移動操作中に座標補正機能を働かせることによりラフな移動操作で妥当移動先を指定できる。すなわち直感的でラフな操作環境ながら、実行内容は確実である。操作に気を取られると思考の妨げとなるが、本発明はそれを防止する効果を持つ。

図面の簡単な説明

0057

図1本発明装置の全体構成及び特徴的な画面のイメージ。
図2ダイヤスジ上のイベントの存在位置及び個々のイベントのデータ内容。
図3入力座標補正の時機と効果。
図4入力座標補正の処理フロー
図5入力座標補正の処理フロー。
図6入力座標補正の処理フロー。
図7入力座標補正の処理フロー。
図8被影響イベントの座標補正の処理フロー。
図9被影響イベントの座標補正の処理フロー。
図10イベント間に与えられる拘束条件。
図11被影響イベント位置補正が波及していく様子の概念図。

--

0058

1…マウス、2…列車、3…入力座標の補正、4…ルールベース、5…予測シミュレーション、6…ダイヤ更新部、7…ダイヤ、8…表示データ作成部、9…ディスプレイ。

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